JP3360193B2 - 積層板用耐熱エポキシ樹脂及びその組成物 - Google Patents
積層板用耐熱エポキシ樹脂及びその組成物Info
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Description
れている回路基板用銅張り積層板に使用されるエポキシ
樹脂及び該エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物に関する
ものである。
路基板用銅張り積層板に使用されているエポキシ樹脂
は、テトラブロモビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ン又はビスフェノールAジグリシジルエーテルとから製
造される、エポキシ当量300〜800g/eq、臭素
分18〜26%の臭素化エポキシ樹脂が主であるが、単
独で使用すると一分子中に2個のエポキシ基を有するの
みであるため耐熱性が低く、近年の回路基板の薄型化高
密度化からの耐熱アップ要求に答えられていない。
キシ樹脂に多官能エポキシ樹脂であるフェノールノボラ
ックエポキシ樹脂または、オルソクレゾールノボラック
エポキシ樹脂を5〜20%配合して使用しているが満足
すべきものではない。
単独又はこれとポリアミン化合物との併用、あるいは硬
化促進剤としての3級アミンまたはイミダゾール類等と
の組み合わせで用いられているにすぎない。
ルで穴明け加工した後、ドリルの摩擦熱で溶け出してく
る樹脂(スミアー)を硫酸やクロム酸、過マンガン酸な
どの薬品で溶解除去するが、回路基板の耐熱性アップ要
求に答えるために臭素化エポキシ樹脂にノボラックエポ
キシ樹脂を配合して使用すると、このスミアーが薬品に
溶解しずらくなる為、後の工程に様々な悪影響を及ぼす
ことが分かつている。このため、現在はドリルの穴明け
回数を制限したりしてスミアーが出ない様に注意深く作
業せざるを得ず、スミアー溶解性の良い耐熱エポキシ樹
脂が求められている。
ブロモビスフェノールAと、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル及び/または臭素化ビスフェノールAジグ
リシジルエーテルから製造される臭素化エポキシ樹脂
と、下記化学式(1)〔化2〕で示される芳香族ポリア
ミンとを、エポキシ基1当量に対してアミンの活性水素
を0.15〜0.40当量の比率で反応させて得られる
エポキシ当量300〜800g/eqのアミン変性臭素
化エポキシ樹脂、及び該アミン変性臭素化エポキシ樹脂
と硬化剤、硬化促進剤よりなる積層板用樹脂組成物であ
る。
のようなノボラックエポキシ樹脂をブレンドすることに
よる耐熱向上ではなく、化学式(1)に示した芳香族ポ
リアミン化合物を反応させる事により多官能化して耐熱
性を付与した臭素化エポキシ樹脂と、硬化剤及び硬化促
進剤よりなる組成物によつてドリルスミアーの薬品溶解
性向上を可能にしたものである。
のエポキシ謙脂用硬化剤を使用することができるが、プ
リプレグとしての貯蔵安定性、接着性、耐熱性の面から
ジシアンジアミド単独、又はポリアミンとの併用あるい
はジシアンジアミドと硬化促進剤としての3級アミン、
又はイミダゾール等を組み合わせて使用することが好ま
しい。
発明を具体的に説明する。
四つ口フラスコに、エポトートYD−128(東都化成
(株)製、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エ
ポキシ当量187g/eq)640部、テトラブロモビ
スフェノールA(以下TBAと略称)325部を仕込み
窒素ガスを流しながら加熱溶融した後、ベンジルトリメ
チルアンモニウムクロライド0.5部を加え160℃で
4時間反応させエポキシ当量436g/eq、臭素分1
9.7%の臭素化エポキシ樹脂を得、さらに化学式
(1)で示したジエチルトルエンジアミン(エチル
(株)製、商品名ETACURE−100)を35部仕
込み1時間反応させて、エポキシ当量705g/eq、
臭素分19%のアミン変性臭素化エポキシ樹脂を得た。
この時のエポキシ基とアミンの活性水素の当量比(以下
E/Hと略記する)は、1/0.36である。
に記載した比率の硬化剤、硬化促進剤を用いて銅張り積
層板を作製し、その積層板物性も表記した。
を実施例1と同じ条件で反応させエポキシ当量425g
/eq、臭素分19.4%の臭素化エポキシ樹脂を得、
さらにジエチルトルエンジアミン30部を仕込み1時間
反応させ、エポキシ当量625g/eq、臭素分18.
8%のアミン変性臭素化エポキシ樹脂を得た。この時の
E/Hは1/0.30である。
−400(東都化成(株)製、テトラブロモビスフェノ
ールAジグリシジルエーテル、エポキシ当量400g/
eq、臭素分49%)200部、TBA 180部を実
施例1と同じ条件で反応させエポキシ当量330g/e
q、臭素分21.2%の臭素化エポキシ樹脂を得、さら
にジエチルトルエンジアミン40部を仕込み1時間反応
させ、エポキシ当量501g/eq、臭素分20.4%
のアミン変性臭素化エポキシ樹脂を得た。この時のE/
Hは1/0.31である。
−400 200部、TBA 170部を実施例1と同
じ条件で反応させエポキシ当量317g/eq、臭素分
20.4%の臭素化エポキシ樹脂を得、さらにジエチル
トルエンジアミン30部を仕込み1時間反応させ、エポ
キシ当量423g/eq、臭素分19.8%のアミン変
性臭素化エポキシ樹脂を得た。この時のE/Hは1/
0.22である。
−400 250部、TBA 120部を実施例1と同
じ条件で反応させエポキシ当量290g/eq、臭素分
19.8%の臭素化エポキシ樹脂を得、さらにジエチル
トルエンジアミン25部を仕込み1時間反応させ、エポ
キシ当量354g/eq、臭素分19.3%のアミン変
性臭素化エポキシ樹脂を得た。この時のE/Hは1/
0.17である。
(東都化成(株)製、エポキシ当量500g/eq、臭
素分21.5%)を使用した場合の積層板物性を表1に
記載した。
4(東都化成(株)製、オルソ,クレゾールノボラック
エポキシ樹脂、エポキシ当量217g/eq)150部
をブレンドしてエポキシ当量418g/eq、臭素分1
8.3%の混合物を得た。
ポキシ樹脂に、硬化剤ジシアンジアミド(日本カーバイ
ド工業(株)製)、硬化促進剤2エチル4メチルイミダ
ゾール(四国化成工業(株)製)をメチルセロソルブ/
ジメチルホルムアミド溶液として表1に記載した配合比
で加え、ガラスクロス(日東紡(株)製、WE−18K
−105−BZ2)に含浸し、150℃×5min.の
乾燥を行つてB−ステージ化しプリプレグを作成した。
銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC)を重ね、170
℃×20kgf/cm2×2hr の硬化条件で、樹脂
分約42%、厚さ1.6mmの銅張り積層板を作製し
た。
層板を塩化第二洪水溶液で銅箔をエッチング除去した
後、97%濃硫酸に5分間浸漬した時の重量変化率(樹
脂のみの未溶解残存率)を示した。
(Tg)をデュポン社製粘弾性スペクトロメーターDM
A982を用いて、2℃/min.の昇温速度で測定
し、tanδの値で示した。ピール強さ、耐燃性はJI
S C 6481に準じて測定した。
で薬品溶解性の良好な組成物ではTgが低く、他方ノボ
ラックエポキシ樹脂をブレンドすると耐熱性は向上する
が薬品溶解性が悪化してしまうが、化学式(1)に示し
た芳香族アミンを反応させた臭素化エポキシ樹脂を使用
した組成物は耐熱性も向上し、かつ薬品溶解性も良好な
組成物とすることが出来るという効果がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 テトラブロモビスフェノールAと、ビス
フェノールAジグリシジルエーテル及び/または臭素化
ビスフェノールAジグリシジルエーテルから製造される
臭素化エポキシ樹脂と、下記化学式(1)〔化1〕で示
される芳香族ポリアミンとを、エポキシ基1当量に対し
てアミンの活性水素を0.15〜0.40当量の比率で
反応させて得られるエポキシ当量300〜800g/e
qのアミン変性臭素化エポキシ樹脂。 【化1】 - 【請求項2】 請求項1記載のアミン変性臭素化エポキ
シ樹脂と硬化剤、硬化促進剤よりなる積層板用樹脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04033694A JP3360193B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 積層板用耐熱エポキシ樹脂及びその組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04033694A JP3360193B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 積層板用耐熱エポキシ樹脂及びその組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07216055A JPH07216055A (ja) | 1995-08-15 |
JP3360193B2 true JP3360193B2 (ja) | 2002-12-24 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04033694A Expired - Fee Related JP3360193B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 積層板用耐熱エポキシ樹脂及びその組成物 |
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EP2627626B1 (en) * | 2010-10-14 | 2014-05-14 | Lonza Ltd | Halogenated diethyltoluenediamines |
KR102687075B1 (ko) * | 2019-03-27 | 2024-07-19 | 닛폰 하츠죠 가부시키가이샤 | 열경화성 에폭시 수지 조성물, 회로 기판용 적층판, 금속 베이스 회로 기판, 및 파워 모듈 |
-
1994
- 1994-01-31 JP JP04033694A patent/JP3360193B2/ja not_active Expired - Fee Related
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