JP3359687B2 - 濾過膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

濾過膜モジュールの洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川水や湖沼水等の表
流水を膜浄化しながら濾過膜モジュールを洗浄する方法
に関し、特に限外または精密瀘過膜モジュールを利用し
表流水を膜浄化しながら濾過膜モジュールを洗浄する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川水や湖沼水等の表流水から水
道水を得るための浄水処理システムとしては、凝集−沈
澱−砂濾過−塩素滅菌工程を経るのが一般的である。こ
のような工程を実現するためには、凝集池、沈澱池、砂
濾過池、塩素滅菌設備が必要であり、大きな設置スペー
スを要するという問題点がある。加えて、近年河川等の
水源の汚濁が進んでいるため、これに対する新しい高度
浄水処理システムの開発が求められ、上記工程に活性炭
処理システムやオゾン処理システムを付加することが提
案されている。
【0003】しかしながら、従来の浄水処理システムに
上述した活性炭処理システムやオゾン処理システムを付
加することは、設置スペースの更なる増加を招き、複雑
な計測制御技術をも必要とする新たな問題点が生ずる。
【0004】これに対し、限外又は精密濾過膜と呼ばれ
る新しい材料の利用技術が多方面にわたって提案されて
おり、その一例として中空糸型限外又は精密濾過膜モジ
ュールを使用した浄水処理システムの実用化が検討され
ている。
【0005】その一例を図7を参照して説明する。図7
において、逆止弁30を経て導入された河川水等の原水
は、ポンプ31により昇圧されて中空糸型限外瀘過膜モ
ジュール(以下、UFモジュールと呼ぶことがある)3
2に供給される。UFモジュール32は、簡単に言え
ば、中空糸状の限外瀘過膜を多数集合させたものであ
り、この中空糸膜の内側に濁質成分を含む原水を供給す
ると、濁質成分を除去された透過水が中空糸膜外に得ら
れる。このようにして、UFモジュール32では、限外
瀘過膜の瀘過作用により濁質成分を除去した透過水を、
透過水自動弁33を通して次段の処理施設に供給する。
【0006】ところで、UFモジュール32内では中空
糸膜の内側表面に透過されない濁質成分が蓄積し、詰ま
って処理能力の低下、ひいては運転停止の原因となるの
で、これを排出する処理が必要である。これは、UFモ
ジュール32の中空糸膜に供給する水流を高速とするこ
とで実現されている。すなわち、中空糸膜の内表面に糸
の長さ方向と平行に高速の水流(クロスフロー)を与え
ることで中空糸膜の内表面に付着している濁質成分を、
いわばはぎとるものである。
【0007】このため、UFモジュール32内における
中空糸膜の内側に連通する出口には、濁質成分を大量に
含んだ濃縮水を濃縮水排出自動弁34を通してその一部
を常時排出する経路35と、高速の水流を得るためにU
Fモジュール32に供給された原水をポンプ31のサク
ション側に戻すための循環経路36が接続される。ポン
プ31のサクション側に戻される循環流量は、逆止弁3
0を経て供給される原水の流量に比べて通常10倍程度
以上とはるかに多い。このようにしてUFモジュール3
2からポンプ31のサクション側に原水を戻す処理方式
はクロスフロー方式と呼ばれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようなクロスフロ
ーのため、ポンプ31の容量は、同程度の処理能力を持
つ従来の凝集ー沈澱ー砂濾過による浄水処理システムに
おけるポンプの容量に比べてはるかに大きく、従って電
力消費量も従来方式のポンプの電力消費量に比べてはる
かに多く、ランニングコストが高くなるという問題点が
ある。加えて、濃縮水の排出は連続して行われており、
例えば原水の流入量を1としたとき、透過水を0.3得
る場合は、濃縮水の割合は0.7となり、水の大部分を
捨てていることになるので、回収率は30%と悪いとい
う問題点もある。なお、ここでは透過水の流量をP、濃
縮水の排出流量をCとすると、回収率は100×P/
(P+C)(%)で表される。
【0009】更に、UFモジュールの材料は原水中の微
生物により侵され、瀘過膜が破れることがあるので、微
生物の殺菌処理が必要となる。
【0010】それゆえ、本発明の課題は限外または精密
瀘過膜モジュールを利用した水の膜浄化処理システムに
おいてランニングコストの低減化を図ると共に、全量濾
過に近い回収率が得られ、しかも原水中の微生物の殺菌
処理を効果的に行うことのできる濾過膜モジュールの洗
浄方法を提供することにある。
【0011】なお、特開平4−260422号公報には
モジュールの中の内側スキン層の管形フィルター膜(管
形フィルター膜は中空糸膜のことと思われる。)の束を
逆流洗浄する方法において、特定の濾過装置において、
特定モードの濾過と特定の二つの逆流洗浄段階とで行う
方法が開示されている。そして、逆流洗浄の効果を改善
するため、逆洗浄水に塩素処理剤を加えてもよい旨が記
載されている。しかし、後記する本発明の特定の濾過方
法および逆洗において殺菌剤を使用することについて
は、示唆はない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、表流水
を限外または精密瀘過膜モジュールを用いてクロスフロ
ー瀘過により浄化しながら濾過膜モジュールを洗浄する
方法において、通常運転においては原水流入量に対し循
環量がゼロを越え6倍以下で、かつ膜面線速が0.00
5m/sec以上0.5m/sec未満でクロスフロー
を行いながら全量瀘過し、前記瀘過膜モジュールの逆洗
に際しては、前記濾過膜モジュールからの透過水または
別途供給される清浄水により、30分ないし1時間の定
時間間隔で30〜60秒間通常運転系統を停止し、通常
運転時の運転圧力の実質上1.0倍以上3倍以下の圧力
で間欠的に行い、かつ該逆洗時に前記瀘過膜モジュール
に供給する前記透過水または清浄水には殺菌剤を含有さ
せ、透過水の流量をP、逆洗水の排出量をCとしたとき
の回収率、100×(P−C)/P(%)を実質的に9
0%以上99%以下とすることを特徴とする濾過膜モジ
ュールの洗浄方法が提供される。
【0013】なお、前記濾過膜モジュールはその膜材質
が酢酸セルロースであるのが最適であり、その形状とし
てはプレート・アンド・フレーム型、プリーツ型、スパ
イラル型、チューブラー(管状)型、中空糸型等が挙げ
られるが、中空糸型が好ましい。また、中空糸型瀘過膜
モジュールを用いる場合は、中空糸膜の内側に原水を流
入させる内圧方式が好ましい。
【0014】また、前記逆洗時の前記所定圧は,前記通
常運転時の運転圧の実質上1.0倍以上3倍以下とする
ことが必須である。更に好ましくは1.3倍以上3倍以
下である。
【0015】更に、前記殺菌剤は、次亜塩素酸ソーダ、
塩素、過酸化水素、オゾン等の酸化性殺菌剤であれば殺
菌とともに膜面付着物の分解・洗浄効果もあることか
ら、これらを用いることが好ましい。
【0016】逆洗に用いられる水は、膜透過水であって
もよく、あるいはまた最終的に得られる水道水等の清浄
水を別途供給してもよい。逆洗は30分ないし1時間の
定時間間隔で30〜60秒間通常運転系統を停止して行
われる。本発明において透過水の流量をP、洗浄水の排
出流量をCとすると、回収率は100×(P−C)/P
(%)で表され、本発明によれば、回収率90%以上9
9%以下で運転することが可能である。
【0017】
【作用】本発明において、前述の課題は通常運転中は膜
モジュールへ戻すクロスフローの水量(循環量)は極限
まで減らし、瀘過膜表面に付着した濁質成分の除去は主
に定時間間隔で行われる逆洗によって実現される。すな
わち、逆洗により、瀘過膜表面に付着した濁質成分は中
空糸膜の外面側からの逆水流により洗浄されることにな
る。そして、この逆洗時に逆洗のための透過水または清
浄水に含有させた殺菌剤により瀘過膜表面に対する殺菌
処理が行われる。また、通常運転中は濃縮水を排出せ
ず、見かけ上の全量瀘過とし、逆洗時のみ一定量の洗浄
水をシステム外に排出する。従って、本発明を用いた水
を膜浄化しながら濾過膜モジュールの洗浄方法は、水の
濾過の点では低循環量のクロスフロー瀘過方式を併用し
た見かけ上の全量瀘過方式といえるものである。
【0018】
【実施例】以下に、UFモジュールを用いた場合の本発
明の一実施例について、図面を参照して説明するが、精
密瀘過膜モジュールを用いても同様に行うことができ
る。
【0019】図1は本発明による濾過膜モジュールの洗
浄方法を実施するためのシステムの構成を示す模式図で
あり、従来と同様の逆止弁10、ポンプ11、UFモジ
ュール12、透過水自動弁13、洗浄水排出自動弁14
の構成に加えて、透過水を蓄積するための透過水タンク
17と、蓄積された透過水をUFモジュール12の出口
側に戻して逆洗を行うためのポンプ18、逆洗自動弁1
9を含む逆洗経路20と、この逆洗経路20に殺菌剤を
注入する手段として薬剤タンク21、薬注ポンプ22、
逆止弁23を含む殺菌剤注入経路24とを設けている。
【0020】殺菌剤は、原水中に含まれる微生物により
UFモジュール12の透過膜が侵されて破れるのを防ぐ
ために微生物を殺菌するものであり、次亜塩素酸ソー
ダ、塩素、過酸化水素、オゾン等の酸化性殺菌剤であれ
ば、これに加えて膜面付着物への分解効果も期待でき
る。
【0021】この処理システムの運転は次のようにして
行われる。通常運転に際しては、透過水自動弁13を開
とし、濃縮水排出自動弁14および逆洗自動弁19は共
に閉とし、ポンプ18を停止状態におく。このようにし
て、逆止弁10を経て導入された河川水等の原水は、ポ
ンプ11により昇圧されてUFモジュール12に供給さ
れる。UFモジュール12では、限外瀘過膜の瀘過作用
により濁質成分を除去した透過水を、透過水自動弁13
を通して透過水タンク17に蓄積する。なお、この通常
運転の間、循環経路16を通して原水の流入量に対して
ゼロを越え6倍以下程度の量のクロスフローが行われる
が、透過水量は原水量に等しい。
【0022】逆洗は、例えば30分ないし1時間程度の
定時間間隔で30〜60秒の間行われる。この場合、原
水の供給を停止すると共に透過水自動弁13を閉とし、
洗浄水排出自動弁14および逆洗自動弁19は共に開と
し、ポンプ11を停止状態とし、ポンプ18と薬注ポン
プ22とを運転する。このようにして、透過水タンク1
7に蓄積された透過水の一部を利用してUFモジュール
12に対する逆洗と殺菌が行われ、逆洗により中空糸膜
の内表面からはぎとられた濁質成分は、洗浄水として洗
浄水排出自動弁14を通してシステム外に排出される。
逆洗水量は洗浄水排出水量に等しい。
【0023】以上の結果、この例で示すように、UFモ
ジュール12に供給される逆洗用の透過水に殺菌剤注入
経路24から殺菌剤が注入され、逆洗と共にUFモジュ
ール12の透過膜に付着した微生物に対する殺菌処理が
行われる。
【0024】なお濁質成分を含む洗浄水は前記洗浄水排
水自動弁14を通して排出してもよいが、UFモジュー
ルの原水供給経路に分岐して設置した排出経路より排出
してもよい。またUFモジュールの透過水出口(逆洗の
ための透過水入口)経路をUFモジュールの原水側入口
の近傍および非透過水出口の近傍の二個所に設け、その
いずれか一方を使用し、片方を封止しておいてもよい。
その場合、通常運転および逆洗の際一方のみを使用する
場合は、前記非透過水出口に近接した位置に設けられた
ものを使用することが好ましい。
【0025】以下、図1の膜浄化装置を用いて行った各
種の測定結果を参照しながら説明する。図2〜5は逆洗
の効果を調べる参考例であり、薬注は行わなかった。図
2は横軸の運転日数、縦軸のフラックスとも称される単
位面積・時間当たりの流量(以下、単に「流束」と略
す、単位はリットル/m2・h、但し25℃、1kg/
cm2換算)変化との関係を示した図で、運転条件とし
ては、UFモジュール12の材質に分画分子量3000
0のポリエーテルスルホンを使用し、膜面積は2.2m
2、平均運転圧は1kg/cm2とした。
【0026】図2から明らかなように、比較参考例とし
て示すクロスフローなしの通常の全量濾過方式で運転し
た場合(図中、白丸印の曲線イ)には、逆洗を行っても
濁質成分の除去が不十分で目詰りを生じ時間経過と共に
流束の低下が著しい。また1m/secの膜面線速(原
水流入量に対する循環量の倍率約8倍)でクロスフロー
を行う従来法(回収率20%で運転)で、逆洗はなしの
場合(図中、黒三角印の曲線ハ)は、曲線イより流束低
下は改善される。これに対し0.01m/secの遅い
膜面線速(前記循環倍率約0.4倍)でもクロスフロー
を行いながら定周期で逆洗も行う場合(図中、白三角の
曲線ロ)、曲線イよりは流束の低下は抑制される。更
に、逆洗を行いながら0.1m/secの線速(前記循
環倍率約4倍)でクロスフローを行うと(図中、黒丸印
の曲線ニ)、曲線ハよりも流束低下が改善される。この
ような結果から本発明においても、逆洗の効果がより発
揮されることが理解できる。
【0027】図3は運転日数(横軸)と流束(縦軸、1
5℃で測定)との関係に及ぼす回収率の影響を示した図
で、運転条件としては、UFモジュール12の材質に酢
酸セルロースを使用し、膜面積は1.3m2、平均運転
圧は1kg/cm2、原水の流入量は100リットル/
h、膜循環水量は300リットル/h、逆洗圧は1.5
kg/cm2とした。回収率を98%とすると、これは
逆洗時に排出される洗浄水中の濁質成分は50倍程度に
濃縮されることを意味し、回収率を95%とすると、こ
れは逆洗時に排出される洗浄水の濁質成分は20倍程度
に濃縮されることを意味する。回収率を高め、逆洗時に
排出される洗浄水中の濁質成分の濃度を高めて排水量を
少なくすることがより好ましいが、回収率を上げると流
束低下が早まるので、バランス上回収率はある限界値を
定めてこの値に維持することが必要であり、図3より、
回収率は95%程度が好ましいことがわかる。この値は
図7で説明した方式に比べて、濃縮水として無駄に排出
される水量が大幅に少なくて済むことを表わしている。
【0028】図4は運転日数(横軸)と流束(縦軸、1
5℃で測定)との関係に及ぼす逆洗圧の影響を示した図
で、運転条件としては、UFモジュール12の材質に酢
酸セルロースを使用し、膜面積は1.3m2、平均運転
圧は1kg/cm2、原水の流入量は100リットル/
h、膜循環水量は300リットル/h、回収率は94〜
95%とした。本結果により、逆洗圧は高いほうが流束
の経時的低下が低く、しかも平均運転圧より高い方が良
いことが理解できる。逆洗圧は1.5kg/cm2程度
が最適で、1.3kg/cm2程度でも十分な効果が期
待でき、従って平均運転圧の1.3倍以上とするのが好
ましい。
【0029】図5は、運転日数(横軸)とUFモジュー
ル12の膜素材による流束(縦軸、15℃で測定)の変
化との関係を示した図である。運転条件としては、UF
モジュール12の平均運転圧は1kg/cm2、原水の
流入量は100リットル/h、膜循環水量は300リッ
トル/h、逆洗圧は1.0kg/cm2とした。図から
明らかなように、分画分子量150000の酢酸セルロ
ース(CA)が最も流束が大きく、経時的低下も低いこ
とが理解できる。
【0030】図6は運転日数(横軸)と殺菌剤の注入に
よる流束(縦軸、単位はリットル/m2・h、但し25
℃、1kg/cm2換算)の変化の関係を示した図であ
る。ここでは、殺菌剤として塩素を5ppm(有効塩
素)注入した場合であり(図中の黒丸印)、塩素を注入
せずに逆洗のみを行った場合(白丸印)に比べて透過水
流束の低下が小さくなることが理解できる。ここで、殺
菌剤を透過水タンク17において注入することも考えら
れるが、逆洗は一回あたり30秒程度であるので、殺菌
剤を常時注入するのは無駄があり、しかも殺菌剤の濃度
も調整しにくい。従って、図1に示すように、逆洗経路
とは別に殺菌剤の注入経路を設けるのが好ましい。ま
た、殺菌剤として次亜塩素酸ソーダを使用すると、ある
程度の膜の洗浄効果も期待できる。
【0031】以上、本発明の実施例を説明してきたが、
本発明は表流水に効果的に適用される。また、本発明の
濾過膜モジュールの洗浄方法によれば、濾過膜を殺菌し
つつ濁質成分の除去に特に効果を発揮するが、イオンな
どの溶解性物質や低分子有機物を除去するためには、前
述した活性炭処理システムやオゾン処理システムを付加
することが好ましい。勿論、従来の浄水処理システムに
追加するかたちで利用することも出来、この場合大きな
増設スペースを必要としない利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上UFモジュールを例に説明してきた
ように、本発明によれば瀘過膜に対する殺菌処理も行う
ことにより、微生物による瀘過膜の破損も防止しつつ全
量瀘過に近い方式で水の膜浄化を行うので、濾過膜を長
期間使用でき、かつ無駄に排出される水量が非常に少な
い。しかも、本発明を適用した装置は従来のような凝集
槽や沈澱槽を必要としない省スペースタイプで設置も容
易であり、使用するUFモジュール又は精密瀘過膜モジ
ュールに対するクロスフロー量(循環量)も従来方式に
比べてはるかに少なくて済むので、原水を供給しかつク
ロスフローを行うためのポンプも大容量のものを必要と
せず小型のものでもよく、ポンプの電力消費量を大幅に
減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による濾過膜モジュールの洗浄方法を
実施するための浄化装置の構成を示す模式図である。
【図2】 図1に示された構成において、各種条件を設
定して運転した場合の運転日数と流束変化との関係を示
した図である。
【図3】 図1に示された構成において、各種条件を設
定して運転した場合の運転日数と回収率との関係を示し
た図である。
【図4】 図1に示された構成において、各種条件を設
定して運転した場合の運転日数と逆洗圧との関係を示し
た図である。
【図5】 図1に示された構成において、各種条件を設
定して運転した場合の運転日数とUFモジュール12の
膜素材による流束の変化との関係を示した図である。
【図6】 図1に示された構成において、運転日数と殺
菌剤の注入による流束の変化の関係を示した図である。
【図7】 UFモジュール利用による従来の濾過膜モジ
ュールの洗浄方法を実施するための構成を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
10、23、30 逆止弁 11、18、31 ポンプ 12、32 UFモジュール 13、33 透過水自動弁 14、34 濃縮水排出自動弁 17 透過水タンク 19 逆洗自動弁 21 薬剤タンク 22 薬注ポンプ 24 殺菌剤注入経路24
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/44 C02F 1/44 H (56)参考文献 特開 昭55−121812(JP,A) 特開 平4−260422(JP,A) 特開 昭52−49645(JP,A) 特開 平4−74584(JP,A) 特開 昭60−58222(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/22 - 71/16 C02F 1/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表流水を限外または精密瀘過膜モジュー
    ルを用いてクロスフロー瀘過により浄化しながら濾過膜
    モジュールを洗浄する方法において、通常運転において
    は原水流入量に対し循環量がゼロを越え6倍以下で、か
    つ膜面線速が0.005m/sec以上0.5m/se
    c未満でクロスフローを行いながら全量瀘過し、前記瀘
    過膜モジュールの逆洗に際しては、前記濾過膜モジュー
    ルからの透過水または別途供給される清浄水により、
    0分ないし1時間の定時間間隔で30〜60秒間通常運
    転系統を停止し、通常運転時の運転圧力の実質上1.0
    倍以上3倍以下の圧力で間欠的に行い、かつ該逆洗時に
    前記瀘過膜モジュールに供給する前記透過水または清浄
    水には殺菌剤を含有させ、透過水の流量をP、逆洗水の
    排出量をCとしたときの回収率、100×(P−C)/
    P(%)を実質的に90%以上99%以下とすることを
    特徴とする濾過膜モジュールの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 膜面線速が0.1m/sec以下である
    請求項1に記載の濾過膜モジュールの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の濾過膜モジュールの洗
    浄方法において、前記濾過膜モジュールは、その膜材質
    が酢酸セルロースであることを特徴とする濾過膜モジュ
    ールの洗浄方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の濾過膜モジュールの洗
    浄方法において、前記瀘過膜モジュールは中空糸型であ
    り、かつクロスフロー瀘過は内圧方式であることを特徴
    とする濾過膜モジュールの洗浄方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の濾過膜モジュールの洗
    浄方法において、前記殺菌剤は、次亜塩素酸ソーダ、塩
    素、過酸化水素およびオゾンから選ばれる酸化性殺菌剤
    であることを特徴とする濾過膜モジュールの洗浄方法。
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