JP3359087B2 - アキシャルピストン機械の可動斜板駆動機構 - Google Patents

アキシャルピストン機械の可動斜板駆動機構

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JP3359087B2 JP09748893A JP9748893A JP3359087B2 JP 3359087 B2 JP3359087 B2 JP 3359087B2 JP 09748893 A JP09748893 A JP 09748893A JP 9748893 A JP9748893 A JP 9748893A JP 3359087 B2 JP3359087 B2 JP 3359087B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アキシャルピストン機
械の可動斜板を回動する駆動機構におけるガタツキ除去
機構の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アキシャルピストン機械におい
て、アームより突設された球形ピンを可動斜板の側面に
保持したジョイントブロックに嵌入し、該アームを水平
方向に回動操作して該可動斜板を上下方向に回動する回
動斜板駆動機構は公知となっており、例えば実開平2─
109068号公報の技術である。該技術におけるジョ
イントブロックは、半球状孔を有した二つの半割部材よ
り構成し、互いに重ね合わせて球状となった孔に球形ピ
ンを嵌入していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
においては、球形ピンがジョイントブロックの球状孔に
殆ど一致して嵌入されるように、その加工には高精度が
要求され、量産性が低下し、コスト高を招じるのであ
る。これらの部材に少しでも誤差があると、両部材嵌入
後にガタツキが生じ、そのガタツキによって可動斜板の
中立位置が維持できなかったりして操作に重大な支障を
きたす。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の如き課
題を解決するために、次のような手段を用いるものであ
る。即ち、可動斜板の側面に保持された二つの半割部材
からなるジョイントブロックに、アームより突設された
球形ピンを嵌入したものにおいて、該半割部材の対面す
る内側面に、該アームの軸芯に対して傾斜する方向に延
びる円弧溝を形成し、互いに重ね合わせて前記球形ピン
を嵌入させると共に、該球形ピンと該アームとの間に、
該球形ピンが該円弧溝を押圧する方向に作用するバネを
介設するのである。
【0005】
【作用】球形ピンが常に両方の半割部材の円弧溝に常時
接触状態で嵌入されるようになり、球形ピン及び半割部
材の両部材の加工に誤差があっても、両部材の嵌入状態
では球形ピンと半割部材、及び半割部材と可動斜板の間
に夫々ガタつきを生じさせない。
【0006】
【実施例】本発明の構成の実施例を添付の図面を用いて
説明する。図1は本発明の可動斜板駆動機構を用いたア
キシャルピストン機械の側面断面図、図2は球形ピンと
ジョイントブロックとの組立斜視図、図3は嵌入後の球
形ピン及びジョイントブロックの平面断面図、図4は図
3におけるX−X線断面図である。
【0007】図1よりアキシャルピストン機械の構成に
ついて説明する。エンジン出力軸よりプーリー9にベル
トを巻回されて駆動される主軸8の一端が、ハウジング
7a・7b内に軸受10にて枢支され、他端が油路板1
2に回転自在に支持される。該主軸8にシリンダーブロ
ックPが一体回転すべくスプライン嵌合されている。該
シリンダーブロックPには、複数のピストン11・11
・・・が往復移動自在に配設されており、該ピストン1
1・11・・・の頭部に可動斜板1を接当させている。
該可動斜板1の裏部には、スラストベアリングを有する
傾斜面1cが形成され、該傾斜面1cに前記ピストン1
1・11・・・の頭部が接当している。該可動斜板1の
表部は、断面円弧状で凸状に形成されている。前記ハウ
ジング7aの側には、該可動斜板1の表部に対応する断
面円弧状で凹状の案内部が形成されており、該可動斜板
1は、その表部を該案内部に沿って回動することで前記
傾斜面1cの傾斜角度が調整される。
【0008】前記油路板12には、前記ピストン11・
11・・・より吐出・吸入された作動油が流れる一対の
油路12a・12aが設けられ、図外の他の油圧アクチ
ュエータとの間で該作動油が循環するように接続されて
いる。また、該油路板12の下方には、該油路12a内
に補充される圧油を濾過するオイルフィルター13が配
置されている。
【0009】一方、可動斜板1の傾斜角度を調整操作す
る為の操作軸6が前記主軸8と平行に配設されて該ハウ
ジング7a・7b内に回転自在に支持されており、該操
作軸6よりアーム5が突設されて、該アーム5より球形
ピン3が可動斜板1の側方部に向けて突設されている。
そして、可動斜板1の側方には、ジョイントブロックを
構成する二つの半割部材2・2が保持されており、該半
割部材2・2内に該球形ピン3を嵌入している。こうし
て、可動斜板駆動機構を構成し、操作軸6の回動操作に
よってアーム5及び球形ピン3が水平方向に回動し、こ
れに追従して、可動斜板1が上下方向に回動することに
より、該可動斜板1に当接するピストン11・11の往
復移動量が変更されるのである。
【0010】このような可動斜板駆動機構において、本
発明の要部である図2乃至図4より球形ピン3と半割部
材2・2の構成について説明する。まず、半割部材2・
2は重ね合わせて、図3及び図4の如く、該可動斜板1
の側面上に該ポンプ軸8と平行(上下方向)に配設され
たスライドレール1a・1a間に摺動可能に嵌挿されて
いる。このように可動斜板1に取付けられた両半割部材
2・2の対面する内側面2a・2aは可動斜板1より外
側に広がるテーパー形状となっており、該内側面2a・
2aに前記アーム5の軸芯に対して傾斜する方向に延び
る円弧溝2b・2bを形成している。このような加工は
半割部材の鋳抜き加工で同時になされる。
【0011】球形ピン3は、図2及び図3の如く、軸部
3bをアーム5のピン嵌挿孔5a内に摺動自在に嵌挿し
ており、該ピン嵌挿孔5a内において、該軸部3bの終
端部と該ピン嵌挿孔5aの終端部との間にバネ4を介設
しており、これによって、該アーム5より球形ピン3を
突出付勢する構成としているのである。そして、該球形
ピン3の先端部3aを、図2乃至図4の如く、前記円弧
溝2b・2b内に嵌入しているのである。
【0012】球形ピン3はバネ4の介設により円弧溝2
b・2bに向けて付勢されているので、該球形ピン3及
び半割部材2の加工精度に多少の誤差があっても、該球
形ピン3の押圧によって、半割部材2・2がアーム5の
軸芯から互いに離れる向きに付勢力が及んで、該球形ピ
ン3と該半割部材2・2との当接部分、及び可動斜板1
のスライドレール1a・1aと半割部材2・2との当接
部分が常に密着しており、ガタツキの発生を防止できる
のである。
【0013】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成することに
より、次のような効果を奏するものである。即ち、半割
部材や球形ピンに加工上の誤差があっても、該球形ピン
がバネによる付勢を受けて両半割部材の円弧溝に常時接
当して密着しており、しかも、該円弧溝はアームの軸芯
に対して傾斜する方向に延びていることから、球形ピン
を介して円弧溝に及んだ前記バネの付勢力は、両半割部
材をアーム軸芯から互いに離間させる向きに作用するこ
とになり、夫々の半割部材が可動斜板に密着して確実に
保持される。よって、ガタツキの発生を除去するので、
可動斜板を中立位置にして正確に停止するような、応答
性の高い良好なアキシャルピストン機械を得ることがで
きる。また、該球形ピンや半割部材の加工精度の厳密性
を低減できるので、加工コストを低減でき、量産性が向
上するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可動斜板駆動機構を用いたアキシャル
ピストン機械の側面断面図である。
【図2】球形ピンとジョイントブロックとの組立斜視図
である。
【図3】嵌入後の球形ピン及びジョイントブロックの平
面断面図である。
【図4】図3におけるX−X線断面図である。
【符号の説明】
1 可動斜板 2 半割部材 2a 内側面 2b 円弧溝 3 球形ピン 3a 先端部 3b 軸部 4 バネ 5 アーム 5a ピン嵌挿孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/22 F03C 1/253

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動斜板の側面に保持された二つの半割
    部材からなるジョイントブロックに、アームより突設さ
    れた球形ピンを嵌入したものにおいて、該半割部材の対
    面する内側面に、該アームの軸芯に対して傾斜する方向
    に延びる円弧溝を形成し、互いに重ね合わせて前記球形
    ピンを嵌入させると共に、該球形ピンと該アームとの間
    に、該球形ピンが該円弧溝を押圧する方向に作用するバ
    ネを介設したことを特徴とするアキシャルピストン機械
    の可動斜板駆動機構。
JP09748893A 1993-04-23 1993-04-23 アキシャルピストン機械の可動斜板駆動機構 Expired - Fee Related JP3359087B2 (ja)

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