JP3358504B2 - 同期モータの電気角検出装置 - Google Patents

同期モータの電気角検出装置

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JP3358504B2
JP3358504B2 JP22010497A JP22010497A JP3358504B2 JP 3358504 B2 JP3358504 B2 JP 3358504B2 JP 22010497 A JP22010497 A JP 22010497A JP 22010497 A JP22010497 A JP 22010497A JP 3358504 B2 JP3358504 B2 JP 3358504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期モータにおけ
る電気角を検出する検出装置に関し、詳しくは回転子の
回転位置の検出に専用のセンサを用いない、いわゆるセ
ンサレスで電気角を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】多相交流を巻線に流し、該巻線による磁
界と永久磁石による磁界との相互作用により回転子を回
転させる同期モータで、所望の回転トルクを得るために
は、回転子の位置、即ち電気角に応じて巻線に流す多相
交流を制御する必要がある。従来、センサレスで回転子
の電気角を検出する方法としては、巻線間に高周波電圧
を加え、巻線間の電圧波形から回転子電気角を検出する
装置が提案されている。これは、永久磁石を用いた同期
モータの場合、回転子の回転により巻線間に逆起電力が
生じることを利用したものである。一方、この装置は、
回転子が停止中や低回転中には、上記起電力は生じたと
しても非常に微少であるため、精度よく電気角を検出す
ることはできなかった。
【0003】このような課題に鑑み、出願人は、回転子
が停止中または低回転中においても、精度良く回転子の
電気角を検出する装置を提案している(特開平7−17
7788)。これは、モータの巻線間に電圧を印加し、
該印加された電圧に応じて流れる電流の挙動を検出する
ことにより、電気角を検出するものである。
【0004】具体的に、電気角を検出する装置の一例を
示せば次の通りである。回転子角度に応じて磁気回路中
の磁気抵抗が変化する、いわゆる突極型の永久磁石型モ
ータの場合、回転子の電気角によって巻線のインダクタ
ンスが変化し、巻線に電圧を印加した場合の電流の挙動
が変化する。例えば、図6に示す通り、インダクタンス
が大きい程、電圧印加後、所定時間経過した時点での電
流値は小さくなる。両者の間には、理論的に求められる
関係が存在する。本出願人が提案していた上記電気角検
出装置は、かかる性質に着眼してなされたものであり、
インダクタンスと電気角との関係を予めテーブルとして
記憶しておき、検出された電流の挙動から算出されたイ
ンダクタンスに基づいて該テーブルを参照することによ
って電気角を求めるものである。
【0005】上記検出装置において電気角の検出を精度
良く行うためには、印加した電圧に応じて流れる電流の
挙動を正確に検出する必要がある。図11に上記検出装
置における電流値検出の流れを示す。図11に示した電
気角検出ルーチンはモータの制御を行うCPUが周期的
に実行するものである。該ルーチンが実行されると、C
PUは、零点補正用の初期電流の検出を行い(ステップ
S100)、モータへの電圧印加を開始する(ステップ
S105)。次に、サンプリングタイムが経過するのを
待ち(ステップS110)、印加された電圧に対し、巻
線に流れる電流が立ち上がった後の電流値を検出する
(ステップS115)。また、これと同時に電圧の印加
を停止する(ステップS120)。こうして検出された
電流値に基づいてインダクタンスを算出し、前述したテ
ーブルを用いて電気角を求めるという電気角検出処理
(ステップS125)を実行するのである。
【0006】図11に示した電流検出の流れにより電流
の挙動を正確に検出するためには、次の手段を講じる必
要がある。第1に、電流検出値には、同期モータの相間
に電圧を印加するためのインバータのスイッチングによ
り、いわゆるスパイクノイズと呼ばれるノイズが生じる
ため、この影響を除く必要がある。このためには、所定
周波数以上の高周波ノイズを除去するフィルタを電流セ
ンサに設ければよい。第2に、フィルタを設けることに
より電流の挙動に所定の時間遅れが生じるため、その影
響を回避する必要が生じる。このためには、電流の挙動
からインダクタンスを算出し、所定のテーブルを参照し
て電気角を求めるという前述の方法ではなく、フィルタ
を介して検出される電流の挙動と電気角のテーブルを試
験的に求めておいて、直接そのテーブルを参照するよう
にしておけばよい。また、電流を検出する時点で、理論
的に検出されるべき電流値となるように、印加する電圧
を若干高電圧に補正するものとしてもよい。上記検出装
置は、これら第1、第2の手段を設けてこそ、実用的な
ものとなるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電流センサに
設けたフィルタを介して検出される電流の挙動とインダ
クタンス等のテーブルを用いる方法によりフィルタの影
響を回避する場合には、フィルタ毎に該テーブルを作成
する必要があった。つまり、設計過程においてフィルタ
の仕様に変更があった場合、フィルタに製造上のバラツ
キが生じている場合、およびフィルタの特性が温度や年
数の経過によって変化する場合等には、その度に上記テ
ーブルを作成し直す必要があった。また、このテーブル
は、電気角に応じて、電圧の印加と電流の検出とを繰り
返し行う試験に基づいて作成されるものであるため、テ
ーブルの再作成の負担は非常に大きかった。印加する電
圧を若干高電圧に補正する方法においても、補正量はフ
ィルタに応じて定める必要があるため、同様の課題が生
じていた。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになさ
れ、電流の挙動に基づいて電気角を検出する電気角検出
装置において、電流センサに設けられたフィルタの変更
や特性変化による影響を受けないで電気角を検出できる
技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明の第1の電気角検出装
置は、多相交流を巻線に流し、該巻線による磁界と永久
磁石による磁界との相互作用により回転子を回転させる
同期モータの電気角検出装置であって、該巻線に所定期
間、所定の電圧を印加する電圧印加手段と、該印加した
電圧に応じて流れる電流値を、ノイズを除去する所定の
フィルタを介して検出する電流検出手段と、前記電圧の
印加を終了したときから、フィルタの時定数に応じた所
定期間経過した後における電流値の検出を実行するよう
に前記電流検出手段を制御する検出時期制御手段と、該
検出された電流値に基づいて、電流値と電気角との関係
に関する記憶情報を参照して、前記モータの電気角を演
算する電気角演算手段とを備えることを要旨とする。
【0010】この電気角検出装置によれば、検出時期制
御手段が電流検出手段を制御することにより、巻線への
電圧印加が終了したときから所定期間経過した後におけ
る電流値の検出をすることができる。前述した通り、ノ
イズを除去する所定のフィルタを介して検出された電流
は、実際に巻線に流れている電流よりも一定の時間遅れ
が生じている。従って、電流の検出時期を電圧の印加を
終了したときから所定期間経過した後に遅らせることに
より、この時間遅れの影響を回避することができ、巻線
に流れる実電流を検出することができる。また、時間遅
れはフィルタの特性によって変化するが、かかる変化幅
を考慮した上で電流の検出時期の遅れを設定すれば、フ
ィルタの特性変化に影響されず、一定の精度で電気角を
検出することができる。
【0011】また、前記電気角検出装置においては、前
記検出時期制御手段における所定期間は、前記電圧印加
手段が電圧を印加する前記所定期間と略同一の期間とす
ることが望ましい。
【0012】かかる構成とすれば、電圧印加手段が電圧
を印加する所定期間と略同一の期間、電流の検出時期を
遅らせることができるため、フィルタによる時間遅れの
影響を回避することができる。また、こうすれば、電気
角検出時期制御を容易に達成できる効果もある。つま
り、CPUに所定のプログラムを実行させることによ
り、ソフト的に本発明の電気角検出装置を実現させる場
合には、CPUは並行して種々の制御処理を実行してい
るため、一定期間ごとに割り込み処理をかけて電流を検
出することになる。従って、前記電圧を印加する期間お
よび電流検出時期を遅らせる期間を略同一の期間とする
ことにより、上記割り込み処理をかけるタイミングを一
定のタイミングに統一することができ、電気角検出時期
制御を容易に達成できるのである。
【0013】本発明の第2の電気角検出装置は、多相交
流を巻線に流し、該巻線による磁界と永久磁石による磁
界との相互作用により回転子を回転させる同期モータの
電気角検出装置であって、該巻線に所定期間、所定の電
圧を印加する電圧印加手段と、該印加した電圧に応じて
流れる電流値を、ノイズを除去する所定のフィルタを介
して検出する電流検出手段と、前記電圧の印加中におい
て、前記電流検出手段により検出される電流の変化率を
演算する電流変化率演算手段と、該検出された電流の変
化率に基づいて、電流の変化率と電気角との関係に関す
る記憶情報を参照して、前記モータの電気角を演算する
電気角演算手段とを備えることを要旨とする。
【0014】かかる電気角検出装置によれば、電流変化
率演算手段により、電圧の印加中において、前記電流検
出手段により検出される電流の変化率を演算することが
できる。前述の通り、ノイズを除去する所定のフィルタ
を介して検出された電流は、実際に巻線に流れている電
流よりも一定の時間遅れが生じる。しかし、電圧印加初
期の一時期を除けば、巻線に流れる実電流と検出された
電流の変化率は、一致している。本発明では、両者が一
致している範囲で、検出される電流の変化率を演算し、
該電流の変化率に基づいて、モータの電気角を検出する
ため、フィルタの影響を回避して電気角を検出すること
ができる。また、巻線に流れる実電流と検出された電流
の変化率は、フィルタの特性が変わっても一致するもの
であるため、本発明の電気角検出装置によれば、フィル
タの特性変化に影響されず、一定の精度で電気角を検出
することができる。
【0015】また、前記電気角検出装置においては、前
記電流検出手段は、電圧印加開始時から所定の検出周期
経過ごとに2回以上周期的に電流を検出する手段であ
り、前記電圧印加手段における所定期間は、前記電流検
出手段が電流値を検出する検出周期の2倍以上の期間で
あり、前記電流変化率演算手段は、電圧印加時から前記
検出周期経過した後の電流値と、電圧印加時から前記検
出周期の2倍の期間経過した後の電流値に基づいて電流
変化率を演算する手段とすることが望ましい。
【0016】かかる構成とすれば、電圧印加時から前記
検出周期経過した後の電流値と、電圧印加時から前記検
出周期の2倍の期間経過した後の電流値を用いて電流変
化率を演算することができるため、フィルタの影響を回
避して電気角を検出することができる。また、こうすれ
ば、電気角検出時期制御を容易に達成できる効果もあ
る。つまり、CPUに所定のプログラムを実行させるこ
とにより、ソフト的に本発明の電気角検出装置を実現さ
せる場合には、CPUは並行して種々の制御処理を実行
しているため、一定検出期間ごとに割り込み処理をかけ
て電流を検出することになる。従って、前記電圧を印加
する期間を検出期間の2倍以上とし、電圧印加時から検
出周期の整数倍の期間が経過して時点で電流を検出する
ことにより、上記割り込み処理をかけるタイミングを一
定のタイミングに統一することができ、電気角検出時期
制御を容易に達成できるのである。
【0017】なお、以上の説明における「期間」とは、
所定のタイミングを意味するものであり、所定時間の
他、例えば、CPUが実行するプログラムにおける一連
の手順に要する期間であってもよいし、モータの回転数
等に応じて定められる期間であってもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1)構成 以下、本発明の実施の形態について、実施例を用いて説
明する。図1は、本発明の一実施例としての電気角検出
装置を含むモータ制御装置10の概略構成を示すブロッ
ク図、図2は制御対象となっている三相同期モータ40
の概略構成を示す説明図、図3はこの三相同期モータ4
0の固定子30と回転子50との関係を示す端面図、図
4はモータ制御装置10に備えられるフィルタの概略構
成図である。
【0019】まず、図2を用いて、三相同期モータ40
の全体構造について説明する。この三相同期モータ40
は、固定子30と回転子50とこれらを収納するケース
60とからなる。回転子50は、外周に永久磁石51な
いし52が貼付されており、その軸中心に設けられた回
転軸55を、ケース60に設けられた軸受61,62に
より回転自在に軸支している。
【0020】回転子50は、無方向性電磁鋼板を打ち抜
いて成形した板状回転子57を複数枚積層したものであ
る。この板状回転子57は、図3に示すように、直交す
る位置に4箇所の突極71ないし74を備える。板状回
転子57を積層した後、回転軸55を圧入し、積層した
板状回転子57を仮止めする。この電磁鋼板を素材とす
る板状回転子57は、その表面に絶縁層と接着層が形成
されており、積層後所定温度に加熱され、接着層が溶融
することにより、固定される。
【0021】こうして回転子50を形成した後、回転子
50の外周面であって、突極71ないし74の中間位置
に、永久磁石51ないし54を軸方向に亘って貼付す
る。永久磁石51ないし54は、回転子50の半径方向
に磁化されており、その極性は隣り合う磁石同士が互い
に異なる磁極となっている。例えば、永久磁石51は外
周面がN極であり、その隣の永久磁石52は外周面がS
極となっている。この永久磁石51,52は、回転子5
0を固定子30に組み付けた状態では、板状回転子57
および板状固定子20を貫く磁路Mdを形成する(図3
破線参照)。
【0022】固定子30を構成する板状固定子20は、
板状回転子57と同じく無方向性電磁鋼板の薄板を打ち
抜くことで形成されており、図3に示すように、計12
個のティース22を備える。ティース22間に形成され
たスロット24には、固定子30に回転磁界を発生させ
るコイル32が巻回されている。尚、板状固定子20の
外縁部には、固定用のボルト34を通すボルト孔が設け
られているが、図3では図示を省略してある。
【0023】固定子30は、板状の板状固定子20を積
層し互いに押圧した状態として、接着層を加熱・溶融す
ることで一応固定される。この状態で、コイル32をテ
ィース22に巻回して固定子30を完成した後、これを
ケース60に組み付け、ボルト孔に固定用のボルト34
を通し、これを締め付けて全体を固定する。更に回転子
50をケース60の軸受61,62により回転自在に組
み付けることにより、この三相同期モータ40は完成す
る。
【0024】固定子30のコイル32に回転磁界を発生
するよう励磁電流を流すと、図3に示すように、隣接す
る突極および板状回転子57,板状固定子20を貫く磁
路Mqが形成される。尚、上述した永久磁石51により
形成される磁束が回転子50を径方向に貫く軸をd軸と
呼び、固定子30のコイル32により形成される磁束が
回転子50を径方向に貫く軸をq軸と呼ぶ。また、d軸
が電気的にq軸に対してなす角を電気角と呼ぶ。
【0025】次に、図1に従ってモータ制御装置10の
構成について説明する。モータ制御装置10は、外部か
らのトルク指令を受けて三相同期モータ40の三相
(U,V,W相)のモータ電流を制御するモータ電流制
御回路100、三相同期モータ40のU相電流Auおよ
びV相電流Avを検出する電流センサ102,104、
検出された電流の高周波ノイズを除去するフィルタ10
6,108、検出した電流をトルク値に換算する電流−
トルク換算器110、同じく検出した電流値をディジタ
ルデータに変換する2個のアナログディジタル変換器
(ADC)112,114、電気角の演算を行なう1チ
ップマイクロプロセッサ(CPU)120、電気角を演
算するためのテーブルを記憶したメモリ122から構成
されている。電流−トルク換算器110により換算され
たトルクは、トルク指令値との差分を取るように加えら
れ、三相同期モータ40の実際のトルクをフィードバッ
ク制御する構成となっている。また、モータ電流制御回
路100には、トルク指令に基づいて決定されたモータ
の各相電流Au,Av,Awが得られるようモータの各
コイル間に印加する電圧を決定する電圧印加部130
が、その出力部に設けられている。CPU120からの
制御出力が、この電圧印加部130に出力されており、
三相同期モータ40の各コイルに印加される電圧を外部
から制御することが可能となっている。
【0026】モータ制御装置10に備えられるフィルタ
106の構成例を図4に示す。電流センサ102により
検出された信号は、抵抗器R1を介してオペアンプ(O
/P)に入力される。また、オペアンプ(O/P)は、
抵抗器R3を介して接地されており、その出力は、AD
C112およびCPU120に接続されている。このオ
ペアンプ(O/P)に並列に抵抗器R2およびコンデン
サC1が設けられている。このフィルタ106により、
電流センサ102で検出された電流に生じる高周波ノイ
ズが除去される。なお、このカットオフ周波数はC1と
R2の積で表されるフィルタ時定数をTf(=C1・R
2)とすると1/Tfに比例した値となる。フィルタ1
08も同様の構成を有している。
【0027】なお、以上のモータ制御装置10の構成の
内、電流センサ102,104、フィルタ106,10
8、ADC112,114、CPU120、メモリ12
2が電気角検出装置に相当する。
【0028】(2)電気角検出原理次に、かかる構成の
三相同期モータ40およびこれを制御するモータ制御装
置10において、回転子50の電気角を検出する原理に
ついて説明する。図5は、三相同期モータ40の等価回
路図である。三相同期モータ40のU相とVW相間に所
定の電圧E1をステップ関数的に加えた場合、ここに流
れる電流Auは、回路のインダクタンス成分Lにより定
まる過渡応答を示す。この過渡応答の一例を示したの
が、図6のグラフである。なお、回路のインダクタンス
Lは、その時の回転子50の電気角θの関数となってい
る。即ち、回転子50が回転していない状態(静止状
態)にあるとすれば、この回転子50のd軸が電気的に
q軸に対してなす角(電気角)により、回路のインダク
タンスLは定まる。本実施例では、回路のインダクタン
スLと電気角について、実測により得られた関係がテー
ブル形式でメモリ122に記憶されている。
【0029】図5に示す等価回路において流れる電流
(以下、U相電流と呼ぶ)Au(t1)は、電圧印加
中、即ち図6の区間D1においては次式(1)の応答を
示す。 Au(t1)={1−exp(−Rt1/L)}E1/R … (1) ここで、exp()は、指数関数を示し、Rは回路のイ
ンピーダンスを、t1は電圧印加後の経過時間を示す。
また、L/Rをモータの時定数Tmという。
【0030】式(1)によれば、電流の応答は厳密には
曲線状の変化を示すが、電圧印加時間は、モータ時定数
Tmに比して十分小さいため、本実施例においては、電
流変化は図6に示す通り直線で近似して取り扱うことが
できる。つまり、t1がモータ時定数Tmよりも十分小
さいという条件下で上式(1)をテーラー展開すること
により、上式(1)は次式(2)の形で扱うことができ
る。 Au(ts1)=E1・ts1/L … (2)
【0031】また、電圧の印加終了後、即ち図6の区間
D2においては、電流Au(t2)は次式(3)の応答
を示す。 Au(t2)=A0・exp(−Rt2/L) … (3) ここで、A0は電圧印加終了時点で流れている電流値を
示し、t2は電圧印加終了時点を値0として、その後の
経過時間を示す。式(3)によれば、電圧印加後の電流
Au(t2)は、曲線状に減少していくが、電圧印加後
の経過時間がモータ時定数Tmに比較して十分小さい範
囲では、ほとんど減少せず一定値A0として取り扱うこ
とができる。
【0032】式(1)または式(2)より、電圧印加時
の電流Au(t1)の挙動がインダクタンスLに応じて
変化することが分かる。インダクタンスが小さい場合に
は、図6に示す通り、電圧印加期間終了時点でモータ電
流は電流値Im1まで立ち上がる。これに対し、インダ
クタンスが大きい場合には、図6に示す通り、電流値I
m1よりも小さい電流値Im2までしか立ち上がらな
い。
【0033】本実施例では、かかる特性に鑑み、まず電
圧印加終了時にモータ巻線に流れている電流を検出す
る。次にこの電流値およびその他既知の諸量を式(1)
または式(2)に代入することにより、インダクタンス
Lを算出する。前述の通り、メモリ122には、テーブ
ル形式でインダクタンスLと電気角の関係が記憶されて
いるため、算出されたインダクタンスLに基づいてこの
テーブルを参照することにより、電気角を求める。
【0034】以上が、本実施例における電気角検出の原
理であり、本出願人が先行技術(特開平7−17778
8)において開示した検出原理と同じものである。次
に、本実施例に特徴的な部分である電流値の検出を含む
電気角検出ルーチンについて説明する。
【0035】(3)第1実施例における電気角検出ルー
チン 図7に第1実施例における電気角検出ルーチンのフロー
チャートを示す。このルーチンは、モータ制御装置10
のCPU120が、モータを制御するための種々のルー
チンとともに定期的に実行するルーチンである。具体的
には、CPU120は他の種々のルーチンを実行する間
に定期的に割り込み処理をかけて、電気角検出ルーチン
を実行するのである。モータ制御装置10は、モータ巻
線に流れる電流を2つの相で検出できるように、2つの
電流センサ102,104を備えているが、以下では、
まずU相について電流を検出する場合について説明す
る。
【0036】電気角検出ルーチンが開始されると、CP
U120は、電流センサ102を介してモータ巻線に流
れる初期電流を検出する(ステップS200)。図8に
電気角検出ルーチンにおける電流値等の変化を示す。初
期電流は、図8のP0点における電流値に相当する。こ
の時点では、モータに電圧は印加されておらず、初期電
流は、後に検出する電流値の零点補正に用いられるもの
である。次に、CPU120は、電圧印加部130に制
御信号を出力し、モータ巻線への電圧の印加を開始する
(ステップS205)。その後、所定の検出周期ts1
が経過するのを待ち(ステップS210)、電圧の印加
を停止する(ステップS215)。ここで印加される電
圧パルスを図8に示す。上述した通り、この電気角検出
ルーチンは、CPU120が定期的に割り込み処理をか
けて実行するルーチンであり、検出周期ts1とは割り
込み処理をかける間隔を意味している。
【0037】なお、検出期間ts1は、フィルタ106
の時定数Tfに比べて十分長い期間に設定してある。フ
ィルタ106の時定数Tfは、フィルタ106による電
流の応答遅れへの影響を表すパラメータである。
【0038】CPU120は、電圧印加を停止(ステッ
プS215)した後、さらに所定の検出周期ts1が経
過するのを待ち(ステップS220)、電流センサ10
2を介して電流値を検出する(ステップS225)。こ
れは図8のP3点における電流値に相当する。CPU1
20は、こうして検出された電流値を用いて電気角検出
処理を実行する(ステップS230)。電気角検出処理
(ステップS230)は、前述した「(2)電気角検出
原理」に基づく処理である。
【0039】モータ巻線の2つの相に流れる電流に基づ
いて電気角を検出する場合には、ここで説明した電気角
検出ルーチンを、さらに電流センサ104により検出さ
れるV相について実行する。前述の通り、モータの電気
角とインダクタンスとは、所定の関係が存在するが、一
般に複数の電気角においてインダクタンスが同じ値とな
ることが知られている。従って、U相の電流検出結果の
みでは、電気角は一義的には定まらない。電気角を一義
的に定めるためには、2つの相(U相、V相)に流れる
電流検出結果に基づいて電気角を検出し、両者を照合す
る必要がある。
【0040】図8を用いて、本実施例の効果について説
明する。電気角を検出するためには、電圧印加終了時点
でモータ巻線に流れる電流値を正確に検出する必要があ
る。この電流値を、上で示した式(1)または(2)に
代入することによりインダクタンスLを算出するからで
ある。つまり、図8において、電圧パルスが印加される
と、モータ巻線には、実線で示した実電流が流れるた
め、点P1における電流値を検出する必要がある。本実
施例のモータ制御装置10は、電流検出時の高周波ノイ
ズを除去するために、フィルタ106、108を備えて
いるため、電流センサ102、104により検出される
電流は、図8に示す通り、実電流に比べて立ち上がりが
遅れる。従って、電圧印加終了時点では、図8の点P2
で電流を検出することになり、インダクタンスの算出、
ひいては電気角の検出に誤差を生じることになる。
【0041】本実施例では、図8の点P3、即ち電圧パ
ルスの印加を終了した後、検出周期ts1だけ時間が経
過してから電流を検出する点で、電圧パルスの印加終了
と同時に電流を検出する先行技術(図11)と相違す
る。このように電流の検出に時間遅れをもたせることに
より、フィルタ106、108による電流の立ち上がり
が遅れることによる影響なく電流を検出することがで
き、電気角を精度よく求めることができる。なお、電圧
印加後は、上で述べた式(3)に従ってモータ電流は減
少していくが、本実施例では、検出周期ts1がモータ
時定数Tmに比較して十分小さいため、電流の減少はほ
とんど無視できる。つまり、図8の点P3と点P1にお
ける電流値は、同一とみなすことができる。
【0042】なお、検出期間ts1は、上述したモータ
時定数Tmに比較して十分小さい条件の他、フィルタ時
定数Tfに比較して十分長い条件を満足するように設定
されている。つまり、図8における検出電流の立ち上が
りの遅れは、フィルタ106の時定数Tfに応じて生じ
るため、その影響を回避するためには、電圧の印加が終
了後、フィルタ時定数Tfよりも十分長い期間が経過し
てから電流を検出することが必要だからである。また、
検出周期ts1は電圧印加期間ともなっているため、あ
まりに短期間である場合には、検出電流が十分立ち上が
らないおそれもあるからである。
【0043】このような観点からすれば、上記電気角検
出ルーチンのステップS220における待ち時間は、必
ずしも検出周期ts1に一致している必要はなく、ま
た、電圧パルス印加時間と一致している必要もない。つ
まり、フィルタ時定数Tfよりも十分長く、モータ時定
数Tmよりも十分短い期間であればよい。電圧パルスを
印加している期間も、検出周期ts1と一致している必
要はなく、フィルタ時定数Tfに比して十分長い期間で
あればよい。本実施例において、上記待ち時間を検出周
期ts1に一致させているのは、こうすることにより、
一定間隔でCPU120への割り込み処理を行えばよく
なり、制御が容易になるからである。
【0044】なお、フィルタ106の時定数Tfは、経
年変化や温度ドリフトその他の原因により変化する可能
性がある。一方、本実施例の検出周期ts1は、経年変
化、温度ドリフト及び設計仕様の変更等によりフィルタ
106の時定数Tfが変化しても、フィルタ時定数Tf
1に比して十分長いという条件は満たされるように設定
されている。従って、本実施例は、フィルタ106の特
性が変化しても所望の電流値を検出することができ、電
気角を精度よく求めることができる。
【0045】(4)第2実施例における電気角検出ルー
チン 次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施
例の電気角検出装置を備えるモータ制御装置10の構成
は第1実施例と同様であるが、電気角検出ルーチン(図
7)の処理内容が第1実施例とは異なっている。
【0046】図9に第2実施例における電気角検出ルー
チンのフローチャートを示す。このルーチンは、第1実
施例における電気角検出ルーチンと同様、モータ制御装
置10のCPU120が、モータを制御するための種々
のルーチンを実行する間に定期的に割り込み処理をかけ
て実行するものである。まず、U相について電流を検出
する場合について説明する。
【0047】電気角検出ルーチンが開始されると、CP
U120は、電圧印加部130に制御信号を出力し、モ
ータ巻線への電圧の印加を開始する(ステップS30
0)。その後、所定の検出周期ts2が経過するのを待
ち(ステップS305)、電流センサ102を介して第
1の電流値を検出する(ステップS310)。この様子
を図10に示す。ステップS310では、図10の点Q
3における電流が検出される。上述した通り、この電気
角検出ルーチンは、CPU120が定期的に割り込み処
理をかけて実行するルーチンであり、検出周期ts2と
は割り込み処理をかける間隔を意味している。なお、検
出周期ts2はフィルタ時定数Tfよりも十分大きい値
に設定してある。
【0048】次に、CPU120は、再度検出周期ts
2が経過するのを待ち(ステップS315)、電流セン
サ102を介して第2の電流値を検出する(ステップS
320)。これは図10のQ4点における電流値に相当
する。ステップS300において電圧印加を開始してか
ら、ステップS320において第2の電流値を検出する
までの間、少なくとも検出周期ts2の2倍以上の期
間、電圧の印加は継続されている。CPU120は、第
2の電流値を検出した後、電圧の印加を停止し(ステッ
プS325)、検出された第1の電流値および第2の電
流値を用いて電流変化率を算出する(ステップS33
0)。具体的には、第2の電流値と第1の電流値との差
分を検出周期ts2で除する。次に、CPU120は算
出された電流変化率に基づいて、電気角検出処理を実行
する(ステップS335)。
【0049】電気角検出処理(ステップS335)は、
基本的には前述した「(2)電気角検出原理」に基づく
処理であるが、インダクタンスを算出する過程が相違す
る。前述した電気角検出原理では、電圧パルス印加終了
時点での電流値を用いてインダクタンスを求めていた。
これは、図6に示した電流値Im1、Im2に相当す
る。これに対し、本実施例では、電流の変化率を用いて
インダクタンスを算出する。第1実施例と異なり、本実
施例では初期電流の検出を行っていない(図7ステップ
S200)のは、電流の変化率を算出する場合には検出
された電流値の零点補正を行う必要がないからである。
また、図10の点Q0で検出される初期電流を用いて電
流の変化率を算出しないのは、図10に示す通り、電圧
印加直後の電流立ち上がり部分は非線形が現れ、電流の
変化率を正確に求めることができないからである。
【0050】式(2)より、電流が立ち上がる直線の傾
き、つまり電流の変化率がインダクタンスLに応じて変
化することが分かる。図6に示す通り、インダクタンス
が大きい場合には電流が立ち上がる際の変化率は小さ
く、インダクタンスが小さい場合には変化率が大きくな
る。本実施例では、電圧印加中の電流の変化率を検出
し、検出された電流の変化率および印加した電圧値を式
(2)に代入することにより、インダクタンスLを算出
する。こうしてインダクタンスLを算出した後は、既に
説明した電気角検出原理と同じである。つまり、インダ
クタンスLと電気角との関係を記憶したテーブルを参照
することにより、電気角を検出するのである。なお、本
実施例においても、第1実施例と同様、電気角を一義的
に定めるために、2つの相(U相、V相)に流れる電流
検出結果に基づいて電気角を検出し、両者を照合する。
【0051】図10を用いて、本実施例の効果について
説明する。電気角を検出するためには、電圧印加終了時
点でモータ巻線に流れる電流の変化率を正確に検出する
必要がある。具体的には、図10の点Q0、Q1、Q2
のいずれか2点において検出される電流値に基づく変化
率である。本実施例のモータ制御装置10は、電流検出
時の高周波ノイズを除去するために、フィルタ106を
備えているため、電流センサ102により検出される電
流は、図10に示す通り、実電流に比べて立ち上がりが
遅れる。しかし、フィルタ106の一般的性質として電
流立ち上がり時には、図10に示す非線形が現れるもの
の、過渡期を過ぎてからは、実電流と同じ変化率で電流
は増加していく。
【0052】本実施例では、図10の点Q3、Q4、即
ち電圧パルスの印加開始後、検出周期ts2以上経過し
た後の電流変化率を検出するため、電流立ち上がりが非
線形となる過渡期を経過した後の電流変化率を検出する
ことができ、電気角をフィルタ106による電流立ち上
がり遅れの影響なく求めることができる。
【0053】一方、図10における検出電流の立ち上が
りの遅れは、フィルタ106の時定数Tfに応じて変化
するが、本実施例では、検出周期ts2はフィルタ時定
数Tfに比して十分長いため、電圧パルス印加後、検出
周期ts2に相当する期間だけ電流の検出を遅らせるこ
とによりフィルタによる電流の立ち上がりの遅れを回避
することができる。
【0054】このような観点からすれば、上記電気角検
出ルーチンのステップS305およひS315における
待ち時間は、必ずしも検出周期ts2に一致している必
要はなく、また両者が一致している必要もない。つま
り、ステップS305における待ち時間はフィルタ時定
数Tfよりも十分長ければよく、ステップS315にお
ける待ち時間は電流変化率を精度よく検出できる時間で
あればよい。電圧印加時間も検出時間ts2の2倍以上
に限る必要はなく、上記第2の電流値が検出されるまで
の間、電圧が印加されていればよい。本実施例において
上記待ち時間を検出時間ts2に一致させているのは、
こうすることにより、一定間隔でCPU120への割り
込み処理を行えばよくなり、制御が容易になるからであ
る。
【0055】なお、フィルタ106の時定数Tfは、経
年変化、温度ドリフト及び設計仕様の変更等の原因によ
り変化する可能性がある。一方、本実施例の検出周期t
s2は、経年変化や温度ドリフト等によりフィルタ10
6の時定数Tfが変化しても、フィルタ時定数Tfに比
して十分長いという条件は満たされるように設定されて
いる。従って、本実施例は、フィルタ106の特性が変
化しても所望の電流値を検出することができる。
【0056】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータ制御装置10の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】三相同期モータ40の概略構成を示す説明図で
ある。
【図3】三相同期モータ40の固定子30と回転子50
との関係を示す端面図である。
【図4】フィルタの概略構成を示す説明図である。
【図5】三相同期モータ40の等価回路図である。
【図6】モータ巻線のインダクタンスとモータ電流の関
係を示すグラフである。
【図7】第1実施例における電気角検出ルーチンのフロ
ーチャートである。
【図8】第1実施例における電流検出タイミングを示す
説明図である。
【図9】第2実施例における電気角検出ルーチンのフロ
ーチャートである。
【図10】第1実施例における電流検出タイミングを示
す説明図である。
【図11】先行技術における電気角検出ルーチンのフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10…モータ制御装置 20…板状固定子 22…ティース 24…スロット 30…固定子 32…コイル 34…ボルト 36…ボルト孔 40…三相同期モータ 50…回転子 51,52,53,54…永久磁石 55…回転軸 57…板状回転子 60…ケース 61,62…軸受 71,72,73,74…突極 100…モータ制御回路 100…モータ電流制御回路 102,104…電流センサ 106,108…フィルタ 110…トルク換算器 112,114…ADC 120…CPU 122…メモリ 130…電圧印加部 250…モータ制御装置 260…高周波発生部 262,264…バンドパスフィルタ 272,274…エンベロープ検出部 300…ECU 310…インバータ 390…モータ制御装置 400…モータ電流制御回路 402,404…電流センサ 410…トルク換算器 415…インダクタンス式電気角検出部 420…逆起電圧式電気角検出部 440…ヒステリシス回路 445…切替接点 500…モータ電流制御回路 502…A/D変換器 512…インダクタンス方式電気角演算器 515…回路 520…逆起電圧方式電気角演算器 522…電気角テーブル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 H02P 5/28 - 5/412 H02P 6/00 - 6/24 H02P 7/00 - 7/01 H02P 7/36 - 7/632

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流を巻線に流し、該巻線による磁
    界と永久磁石による磁界との相互作用により回転子を回
    転させる同期モータの電気角検出装置であって、 該巻線に所定期間、所定の電圧を印加する電圧印加手段
    と、 該印加した電圧に応じて流れる電流値を、ノイズを除去
    する所定のフィルタを介して検出する電流検出手段と、 前記電圧の印加を終了したときから、フィルタの時定数
    に応じた所定期間経過した後における電流値の検出を実
    行するように前記電流検出手段を制御する検出時期制御
    手段と、 該検出された電流値に基づいて、電流値と電気角との関
    係に関する記憶情報を参照して、前記モータの電気角を
    演算する電気角演算手段とを備える電気角検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気角検出装置であっ
    て、 前記検出時期制御手段における所定期間は、前記電圧印
    加手段が電圧を印加する前記所定期間と略同一の期間で
    ある電気角検出装置。
  3. 【請求項3】 多相交流を巻線に流し、該巻線による磁
    界と永久磁石による磁界との相互作用により回転子を回
    転させる同期モータの電気角検出装置であって、 該巻線に所定期間、所定の電圧を印加する電圧印加手段
    と、 該印加した電圧に応じて流れる電流値を、ノイズを除去
    する所定のフィルタを介して検出する電流検出手段と、 前記電圧の印加開始から前記フィルタの時定数よりも大
    きい所定期間経過した後の期間において、前記電流検出
    手段により検出される電流の変化率を演算する電流変化
    率演算手段と、 該検出された電流の変化率に基づいて、電流の変化率と
    電気角との関係に関する記憶情報を参照して、前記モー
    タの電気角を演算する電気角演算手段とを備える電気角
    検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電気角検出装置であっ
    て、 前記電流検出手段は、電圧印加開始時から所定の検出周
    期経過ごとに2回以上周期的に電流を検出する手段であ
    り、 前記電圧印加手段における所定期間は、前記電流検出手
    段が電流値を検出する検出周期の2倍以上の期間であ
    り、 前記電流変化率演算手段は、電圧印加時から前記検出周
    期経過した後の電流値と、電圧印加時から前記検出周期
    の2倍の期間経過した後の電流値に基づいて電流変化率
    を演算する手段である電気角検出装置。
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