JP3356089B2 - インクカートリッジの製造方法 - Google Patents

インクカートリッジの製造方法

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JP3356089B2 JP34760998A JP34760998A JP3356089B2 JP 3356089 B2 JP3356089 B2 JP 3356089B2 JP 34760998 A JP34760998 A JP 34760998A JP 34760998 A JP34760998 A JP 34760998A JP 3356089 B2 JP3356089 B2 JP 3356089B2
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健二 五十嵐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体のインクを用
いて印字を行うインクジェットプリンタに用いられるイ
ンクカートリッジの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルインクジェット方式のプ
リンタが主流を占めてきている。このサーマルインクジ
ェット方式は、基板上にアレー状に配列された複数の発
熱素子を有する印字ヘッド(インクジェットヘッド)を
備え、この印字ヘッドの発熱素子を印字情報に応じて選
択的に発熱させ、この発熱素子上に供給されるインクを
加熱し、インクと発熱素子の界面に瞬時に気泡を発生さ
せる膜沸騰現象を利用することにより各発熱素子に対応
して配置されている微細なインク吐出口からインク滴を
吐出して記録用紙に印字を行う。そして、印字で消費さ
れるインクはインクカートリッジから印字ヘッドに供給
される。一般に、インクカートリッジは、印字ヘッドと
別体のものと一体型のものとがある。
【0003】また、現在では、モノクロ印字ばかりでな
く、フルカラー印字も実現されている。フルカラーの印
字では、通常、3つのインク室を備えたインクカートリ
ッジに減法混色の三原色であるイエロー(黄色)、マゼ
ンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある青色)の3
色のインクを収容し、この3色のインクを印字ヘッドで
吐出してフルカラー印字を行っている。
【0004】図5(a) は、そのようなインクカートリッ
ジと一体型の印字ヘッドを備えたインクジェットプリン
タの構成を模式的に示す斜視図であり、同図(b) は、同
図(a) に示す印字ヘッドを用紙側から見た拡大図(同図
(a) のA矢視拡大図)である。同図に示すプリンタ1
は、家庭で個人的に使用される小型のプリンタであり、
ヘッドユニットとして初めから一体に構成されている印
字ヘッド3とインクカートリッジ4がキャリッジ2に着
脱自在に装着されている。
【0005】キャリッジ2は、一方ではガイドレール5
により滑動自在に支持され、他方では歯付き駆動ベルト
6に固着している。これにより、印字ヘッド3及びイン
クカートリッジ4は、図の両方向矢印Xで示す装置本体
(プリンタ1)の幅方向、つまり印字画像の主走査方向
に往復駆動される。この印字ヘッド3と装置本体の不図
示の制御装置との間にフレキシブル通信ケーブル7が接
続され、このフレキシブル通信ケーブル7を介して制御
装置から印字データと制御信号が印字ヘッド3に送出さ
れる。
【0006】この印字ヘッド3に対向し、印字ヘッド3
の往復移動方向に延在して、装置本体のフレーム8の下
端部にプラテン9が配設されている。このプラテン9に
接して用紙10が給紙ローラ対11(下のローラは用紙
10の陰になっていて図では見えない)と排紙ローラ対
12(下のローラは同様に陰になって見えない)により
図の矢印Yで示す副走査方向(図の斜め左下方向)に間
欠的に搬送される。この間欠搬送の停止期間中に、印字
ヘッド3は、モータ13により歯付き駆動ベルト6及び
キャリッジ2を介して駆動されながら、用紙10に近接
してインクを吐出し、紙面に印字する。
【0007】印字ヘッド3は、同図(b) に示すように、
そのインク吐出面には、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の3種類のインクを吐出する3
列のノズル列14(14y、14m、14c)が形成さ
れている。1列のノズル列14には、およそ125個又
は256個のノズル15が、例えば300dpi(ドッ
ト/インチ)の密度(1mm当り約12個)で縦1列に
並んで配置されている。
【0008】この印字ヘッド3の裏面(図5(a) では上
面)とインクカートリッジ4の下面がダイボンディグさ
れて一体に形成されている。インクカートリッジ4に
は、図5(a) に破線で示すように、イエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)及びシアン(C)のインクをそれぞれ内部
のインク吸収材に吸着して収容しているインク室16が
あり、これら3つのインク室16から上記3種類(3
色)のインクが印字ヘッド3に供給される。上記3つの
インク室16は、同じ形状と大きさで、印字ヘッド3の
ノズル列14の長手方向に沿って細長く平行に区切ら
れ、横に並んで形成されており、各インク室16の少な
くとも2面がインクカートリッジ4本体の外壁と共通に
形成されている。
【0009】ところで、上記のようなインクカートリッ
ジの場合、インクが消費されてインク室に十分な量のイ
ンクが無くなった場合、通常はプリンタから印字ヘッド
共々取り外され、新しい印字ヘッド一体型のインクカー
トリッジ又は別体のインクカートリッジに交換されて使
用されるようになっており、インクカートリッジのイン
クの再充填は考慮されていない構成となっている。
【0010】ところが、このようなインクの再充填が考
慮されていないインクカートリッジに、プリンタの使用
者によって、インクが再充填される場合がある。すなわ
ち、各インク室16のインクカートリッジ本体の壁と共
通な面の適宜な箇所に孔を空けてインク室と16外部と
を連通させ、この孔を通して外部から同じ色のインクを
再充填した後、その孔をシール紙や粘着材のついたフィ
ルム紙などで塞ぐ、あるいはゴム材のような弾性部材を
孔に詰めて塞さぐというものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに元のインクの残りが吸収されたままとなっているイ
ンク吸収材に、新しいインクが再充填されると、製法の
異なるインクが用いられることによって特性の異なるイ
ンクが混入されることになり、ましてや、低品質のイン
クを用いて再充填された場合には、インクに変質を来す
虞がある。特に微妙な色の重ね合いによって原画像の色
を再現するフルカラーの印字(印刷)では、印字形成さ
れた画像に不具合を生じることが少なくない。
【0012】そればかりでなく、インクの変質が色合い
だけではなく組成にも及ぶと、印字ヘッドのノズルの目
詰まりを引き起こしてプリンタ故障の原因ともなる。更
には、低品質のインクが再充填に用いられた場合には残
りインクとの混合による変質以前に、低品質のインク自
体がノズル目詰まりの原因になり得る。また、インク吸
収材との相性が良くないと、インク漏れや、これとは逆
の供給不良などが発生する。更に、インクカートリッジ
に再充填用の孔を開けるため、インクカートリッジに強
度不足が生じたり、孔の封止不足によるインク漏れなど
が発生する。
【0013】そして、このような不具合が発生した場
合、発生した不具合が再充填したインクによる不具合
か、又はプリンタ本体(又は印字ヘッド)による不具合
かの判断が極めてつけにくい。このように不具合の原因
を明瞭に特定できないと、不具合発生の責任が曖昧とな
るばかりでなく、発生した不具合を装置の改良・改善の
ために役立てることが出来ない。装置の改良・改善がで
きないと、同様の不具合が将来も頻発する虞がある。
【0014】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
実質的にインクの再充填が困難なインクカートリッジの
製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のイ
ンクカートリッジの製造方法は、複数のノズルから
り、各々異なる色のインクを吐出するノズル列を複数列
有する印字ヘッド上記ノズルから記録データに応じて
インクを吐出して記録を行うインクジェットプリンタに
用いられるインクカートリッジの製造方法であって、複
数の上記ノズル列にインク流路を介して夫々連通され
々異なる色のインクを供給する複数のインク供給口と
このインク供給口を介して上記各色毎のノズル列に夫々
連通され上記ノズル列から吐出されるインク色のインク
を収容する複数のインク室とを備え、これら複数のイン
ク室の配置又は各々の上記インク供給口を介して連通さ
れる上記ノズル列と上記インク室の組合せが異なると共
、上記各色毎のノズル列の位置及び外形が同一である
複数種類のインクカートリッジ容器を単一の成形型若し
くは複数の成形型によって製造し、各上記インクカート
リッジ容器内の各インク室に各ノズル列に供給されるイ
ンクの色が一定となるように各色のインクを選択して充
填するものである。
【0016】そして、例えば請求項2記載のように、上
記インクカートリッジ容器は、上記印字ヘッドと一体に
形成してもよく、また、請求項3記載のように、上記ノ
ズル列と対応する上記インク供給口とを連通させるイン
ク流路が形成された部材と一体に形成してもよい。更
に、請求項4記載のように、上記インクカートリッジ容
器は、上記複数のインク室が上記印字ヘッドの全てのノ
ズル列を横切るように配置され、且つ、各々の上記イン
ク供給口を介して連通される上記ノズル列と上記インク
室の組合せを異ならせて製造することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a),(b),(c) は、一実施
の形態における印字ヘッド一体型インクカートリッジの
インクカートリッジ部分を分解して示す斜視図であり、
同図(c) は、カートリッジ本体22と印字ヘッド21を
示している。このインクカートリッジ本体22は、3つ
のインク室23(23a、23b、23c)に区切られ
ている。各インク室23は、ほぼ同じ形状と大きさで、
印字ヘッド21の後述するノズル列の長手方向と直角な
方向に並んで、つまりそれぞれのインク室23が3列の
ノズル列を横切るように形成されている。
【0018】そして、これらのインク室23の底部23
−1には、詳しくは後述するが、印字ヘッド21にイン
クを供給するインク供給孔がそれぞれ形成されている。
各インク室23のインクは、このインク供給孔から、こ
れも後述するインク流路を通じて印字ヘッド21のノズ
ル列に供給される。
【0019】このカートリッジ本体22の各インク室2
3の内部には、特には図示しないが、インクが重力で外
部に無用に流出しない程度の、適度の状態でインクを保
持するための、インク吸収部材が配設されている。これ
らのインク室23の上に、同図(b) に示す内蓋24が熱
溶着あるいは接着により固着されて配置される。この内
蓋24には、上記各インク室23に対応する位置に空気
導通孔25が形成されている。工場においては、この空
気導通孔25を介してインク室23内のインク吸収部材
にインクが注入されて、インクが充填される。
【0020】このインク充填後、内蓋24の上に更に外
蓋26が熱溶着あるいは接着により固着される。外蓋2
6は内部に大気室27を形成され、上面には1個の小さ
な大気導通孔28が穿設されている。大気導通孔28か
ら流入して大気室27に滞留する大気は、上記3個の空
気導通孔25を介してそれぞれのインク室23に導通す
る。この大気の導通により、インク室23の密封が解除
されており、内部のインク吸収部材に吸収・保持されて
いるインクが円滑に流動して印字ヘッド21に供給され
るようになっている。
【0021】図2(a) は、上記の印字ヘッド21の正面
図(図1(c) のB矢視図)であり、同図(b) は、そのC
−C′断面矢視図である。同図(a),(b) にはインクカー
トリッジ本体22も一部を図示している。同図(a),(b)
に示すように、印字ヘッド21は、シリコンチップ基板
29の表面に、LSI処理技術による駆動回路(拡散
部)31、薄膜形成処理技術による発熱抵抗体(発熱素
子)32、この発熱抵抗体32に駆動回路31から駆動
信号を伝達する個別配線電極33及び共通電極34が形
成されている。
【0022】そして、これらの上に積層されてインク路
を形成する隔壁35が配置され、そのインク路に連通す
るインク供給溝36(36y、36m、36c)、及び
このインク供給溝36に連通し、シリコンチップ基板2
9の裏面に開口するインク供給孔37(37y、37
m、37c)が例えばサンドブラスト法等によって穿設
されている。これらの上にノズル板38が熱圧着されて
おり、上記発熱抵抗体32に対向する位置にノズル39
が形成されている。この印字ヘッド21は、3つのモノ
カラーヘッド、すなわち、イエロー(Y)ヘッド、マゼ
ンタ(M)ヘッド、シアン(C)ヘッドが単一のシリコ
ンチップ基板29上に連設された形状で構成されてい
る。
【0023】図3(a) 〜(f) は、上記のように形成され
る印字ヘッド21のインク供給孔37とインクカートリ
ッジ22のインク室23との関係を模式的に示す図であ
る。尚、同図は、いずれも図2(a) と同じ方向から見た
図であり、図(b) に示したインク供給溝36(36y、
36m、36c)も破線で透視的に示している。この3
つのインク供給孔37と3つのインク室23との関係
(組み合わせ)は6通りある。
【0024】先ず、図3(a) は、印字ヘッド21の図2
(a),(b) に示したインク供給孔37の配置と同じ配置を
示している。この例では、常にYインクを吐出させるノ
ズル列39yにYインクを供給するインク供給溝36y
には、その図中上方にインク供給孔37yが形成されて
おり、このインク供給孔37yに連通させたインク室2
3aにはYインクが収容され、このインク室23aのイ
ンク供給口はインク供給孔37yに一致する位置に形成
されている。また、常にMインクを吐出させるノズル列
39mにMインクを供給するインク供給溝36mには、
その中央にインク供給孔37mが形成されており、この
インク供給孔37mに連通させたインク室23bにはM
インクが収容され、このインク室23bのインク供給口
はインク供給孔37mに一致する位置に形成されてい
る。そして、常にCインクを吐出するノズル列39cに
Cインクを供給するインク供給溝36cには、その図中
下方にインク供給孔37cが形成されており、このイン
ク供給孔37cに連通させたインク室23cにはCイン
クが収容され、このインク室23cのインク供給口はイ
ンク供給孔37cに一致する位置に形成されている。
【0025】図3(b) に示す例では、ノズル列39yに
Yインクを供給するインク供給孔37yは上記同様にイ
ンク供給溝36yの図中上方に形成されており、インク
室23aにはYインクが収容されているが、ノズル列3
9mにMインクを供給するインク供給孔37mはインク
供給溝36mの図中下方に形成されており、これに対応
してMインクはインク室23cに収容されている。そし
て、ノズル列39cにCインクを供給するインク供給孔
37cはインク供給溝36cの図中中央に形成され、こ
れに対応してCインクがインク室23bに収容されてい
る。各インク室のインク供給口は上記各インク供給孔3
7に一致する位置に形成されている。
【0026】図3(c) 及び同図(d) は、ノズル列39m
にMインクを供給するインク供給孔37mをインク供給
溝36mの図中上方に設けた例を示している。同図(c),
(d)ではインク室23bとインク室23cに収容するY
インクとCインクがそれぞれ入れ代っている。また、同
図(e),(f) は、ノズル列39cにCインクを供給するイ
ンク供給孔37cをインク供給溝36cの図中上方に設
けた例を示している。同図(e),(f) ではインク室23b
とインク室23cに収容するYインクとMインクがそれ
ぞれ入れ代っている。
【0027】すなわち、複数のインク室に夫々設けられ
た複数のインク供給口(インク供給孔37)を介して連
通されるノズル列とインク室の組合せが互いに異なる複
数種類のインクカートリッジ容器が、適切なまとまった
数量づつ製造される。この場合、複数種類のインクカー
トリッジ容器は、複数種類のインクカートリッジ容器に
対応する複数の異なるキャビティが形成された単一の成
形型、或いは、夫々に複数種類のインクカートリッジ容
器に対応する異なるキャビティが形成された複数の成形
型によって、製造される。
【0028】次に、各ノズル列が吐出するインクの色は
予め決められているから、その決められた色が決められ
たノズル列から吐出されるように各インク室23にその
決められた色のインクを充填する。
【0029】上述のように、図3(a) 〜(f) に示す印字
ヘッド一体型インクカートリッジは、印字ヘッド21の
各ノズル列39y、39m及び39cが吐出するインク
の色をノズル列ごとに固定して、外見上からはこれらの
印字ヘッド一体型インクカートリッジが、内部のどのイ
ンク室に何色のインクが収容されているかが容易には判
明しないように構成されている。工場からの出荷時に
は、1個ごとに、複数種類のインクカートリッジの内の
何れか一種類のインクカートリッジを無作為に選択して
インクジェットプリンタの部品として出荷するようにす
る。
【0030】図4(a),(b) は、インクカートリッジ22
のインク室の他の構成の例を示す図であり、同図(c) 〜
(e) は、インク室の更なる他の構成の例を示す図であ
る。同図(a),(b) に示す印字ヘッド一体型インクカート
リッジ40は、この場合も、ノズル列39y、39m及
び39cが吐出するインクの色はそれぞれYインク、M
インク及びCインクと不変であるが、インク室41(4
1a、41b、41c)の構成が図3の場合と異なり、
2つのインク室41aと41bは、インクカートリッジ
40の上2/3を縦に2分する形で配置され、残る1つ
のインク室41cはインクカートリッジ40の下1/3
に配置されて、ノズル列39y、39m、39cの長手
方向と直交する、つまり横切る形で形成されている。
【0031】この場合は、インク室41bがノズル列3
9cのインク供給孔37cにのみ対応し、インク室41
a及びインク室41cが、同図(a) と同図(b) で、ノズ
ル列39yのインク供給孔37yとノズル列39mのイ
ンク供給孔37mとに入れ代って対応している。
【0032】また、図4(c) 〜(e) に示す印字ヘッド一
体型インクカートリッジ42は、それぞれインクカート
リッジの1/3の容積で断面が三角形のインク室43a
及び43cとこれらに挟まれてインクカートリッジの一
方の角から対角まで斜めに延在して形成されるインク室
43bを備えている。この場合は、一方の角から対角ま
で斜めに形成されたインク室43bは、3つのインク供
給溝36に対応でき、したがって、それらの任意の位置
に形成されるインク供給孔に対応できるが、残る2つの
インク室43a及び43cはそれぞれ2列のインク供給
溝36にしか対応できない。したがって、同図(c) 〜
(e) の構成では、インク供給孔とインク室との対応関係
は3種類である。
【0033】但し、特には図示しないが、一方の角から
対角まで斜めのインク室43bを図の右肩上がりの斜め
ではなく右肩下がりの斜めの構成にしたものを更に付加
すれが同様のインク室の構成で合計6種類の対応関係が
得られることになる。他にもインク室の形状の簡明さを
不問にすれば、インク室には種々の形状が考えられ、そ
れに応じてインク供給孔とインク室との対応関係も多様
に形成することができる。
【0034】したがって、上述した図3及び図4の構成
を合わせて考えるとインク供給孔とインク室との対応関
係には最低でも15通りの組み合わせを形成することが
できるといえる。この組み合わせを前述したように製造
ロットによって変更するようにし、工場からの出荷時に
は、1個ごとに、複数の組み合わせから成る複数種類の
インクカートリッジの内の何れか一種類のインクカート
リッジを無作為に選択して出荷するようにする。
【0035】したがって、ユーザがこの内の1つを手に
取ってみたとき、いずれも外見は同一であるから、内部
のインク室のインクを収容している構成が、上記15通
りのうちの、いずれの構成になっているかは1/15の
確率でしか知ることができない。つまり、インクの補充
は殆ど不可能である。
【0036】尚、上記の実施の形態では、印字ヘッド一
体型のインクカートリッジについて説明したが、インク
カートリッジの構成はこれに限るものではない。すなわ
ち、印字ヘッド21を単体でプリンタに取り付け可能に
構成し、その印字ヘッド21にインクカートリッジ22
を取り付けるつまり印字ヘッドとは別体型のインクカー
トリッジとしてもよい。
【0037】その場合は、印字ヘッドの方は、例えば図
2(a) に示した配置のインク供給孔37を備えたものに
一定化する。そして、これに着脱自在に接合させるイン
クカートリッジの接合面にはインク導通用中間板を予め
接着させて構成する。このインク導通用中間板の印字ヘ
ッドとの接合面には、印字ヘッドのインク供給孔と一致
する位置に反対面まで貫通したインク導通孔を形成す
る。そして、そのインク導通孔が貫通している反対面
(インクカートリッジとの接合面)には、上記のインク
導通孔からインクカートリッジのインク供給口まで連通
するインク導通溝を形成する。このインク導通溝の深さ
は、インク導通用中間板の厚さの1/2程度で充分であ
る。
【0038】このようにすれば、印字ヘッドの吐出面の
ノズル列が吐出するインク色は一定であると共にインク
供給孔のノズル列との対応関係ばかりでなく配設位置そ
のものが一定となるので、印字ヘッドの量産に好都合で
ある。そして、これに接合するインクカートリッジの印
字ヘッドとの接合面のインク供給口の配置及びそれから
供給されるインクの色も一定であるから、この場合も、
ユーザがインクカートリッジを手に取ってみたとき、内
部のインク室の配置及び収容インクの色を判別すること
は殆ど不可能である。
【0039】また、このように、インク導通用中間板を
設ける構成にすれば、印字ヘッドと一体型または非一体
型のいずれの場合でも、インク室がインク供給溝上に必
ずしも跨がる(横切る)構成でなくとも、インクカート
リッジのインク供給口と印字ヘッドのどのインク供給孔
ととも連通させることができるから、図4(a),(b) に示
すインク室の配置の場合でも6通りの組み合わせを形成
することができ、また、図4(c) 〜(e) に示すインク室
の配置の場合でも同様に6通りの組み合わせを形成する
ことができる。
【0040】したがって、インク室の配置及びそれらの
インク室とノズル列との組み合わせの数がますます増加
し、外見からでは容易に内部の構成を伺い知ることが出
来なくなる。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、外見が同じインクカートリッジの内部構成を複数
のインク室の配置形状や各インク室のインク供給口を介
して連通されるノズル列との対応関係などを複数種類に
設定した複数種類のインクカートリッジを容易に製造で
きるので、外部からインク室の配置及び収容されている
インクの色を判別することが殆ど不可能になり、これに
より、インクカートリッジへのインクの再充填を防止で
き、したがって、出所不明の充填インク等によって印字
ヘッドやプリンタ本体が故障することがなくなり、ま
た、故障が発生した場合には原因を究明して早期に改良
・改善を行うことができ、したがって、製品に対する信
用を維持できると共に不具合の発生に対応して改良を重
ねていくたゆまぬ技術の向上に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c) は一実施の形態における印字ヘッ
ド一体型インクカートリッジのインクカートリッジ部分
を分解して示す斜視図である。
【図2】(a) は印字ヘッドの正面図(図1(c) のB矢視
図)、(b) はそのC−C′断面矢視図である。
【図3】(a) 〜(f) は印字ヘッドのインク供給孔とイン
クカートリッジのインク室との関係を示す図である。
【図4】(a),(b) はインクカートリッジのインク室の他
の構成の例を示す図、(c) 〜(e) はインク室の更なる他
の構成の例を示す図である。
【図5】(a) は従来のインクカートリッジと一体型の印
字ヘッドを備えたインクジェットプリンタの構成を模式
的に示す斜視図、(b) は印字ヘッドを用紙側から見た拡
大図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 キャリッジ 3 印字ヘッド 4 インクカートリッジ 5 ガイドレール 6 歯付き駆動ベルト 7 フレキシブル通信ケーブル 8 装置本体のフレーム 9 プラテン 10 用紙 11 給紙ローラ対 12 排紙ローラ対 13 モータ 14(14y、14m、14c) ノズル列 15 ノズル 16 インク室 21 印字ヘッド 22 カートリッジ本体 23(23a、23b、23c) インク室 23−1 インク室の底部 24 内蓋 25 空気導通孔 26 外蓋 27 大気室 28 大気導通孔 29 シリコンチップ基板 31 駆動回路(拡散部) 32 発熱抵抗体(発熱素子) 33 個別配線電極 34 共通電極 35 隔壁 36(36y、36m、36c) インク供給溝 37(37y、37m、37c) インク供給孔 38 ノズル板 39 ノズル 39y、39m、39c ノズル列 40、42 インクカートリッジ 41(41a、41b、41c) インク室 43(43a、43b、43c) インク室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 健二 東京都羽村市栄町3丁目2番1号 カシ オ計算機株式会社羽村技術センター内 (72)発明者 池田 雅行 東京都羽村市栄町3丁目2番1号 カシ オ計算機株式会社羽村技術センター内 (56)参考文献 特開 平10−175310(JP,A) 特開 平9−156118(JP,A) 特開 平9−187965(JP,A) 特開 平10−258521(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルからなり、各々異なる色の
    インクを吐出するノズル列を複数列有する印字ヘッド
    前記ノズルから記録データに応じてインクを吐出して記
    録を行うインクジェットプリンタに用いられるインクカ
    ートリッジの製造方法であって、 複数の前記ノズル列にインク流路を介して夫々連通され
    各々異なる色のインクを供給する複数のインク供給口
    該インク供給口を介して前記各色毎のノズル列に夫
    々連通され前記ノズル列から吐出されるインク色のイン
    クを収容する複数のインク室とを備え、前記複数のイン
    ク室の配置又は各々の前記インク供給口を介して連通さ
    れる前記ノズル列と前記インク室の組合せが異なると共
    、前記各色毎のノズル列の位置及び外形が同一である
    複数種類のインクカートリッジ容器を単一の成形型若し
    くは複数の成形型によって製造し、 各前記インクカートリッジ容器内の各インク室に各ノズ
    ル列に供給されるインクの色が一定となるように各色の
    インクを選択して充填することを特徴とするインクカー
    トリッジの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記インクカートリッジ容器は、前記印
    字ヘッドと一体に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のインクカートリッジの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記インクカートリッジ容器は、前記ノ
    ズル列と対応する前記インク供給口とを連通させるイン
    ク流路が形成された部材と一体に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載のインクカートリッジの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記インクカートリッジ容器は、前記複
    数のインク室が前記印字ヘッドの全てのノズル列を横切
    るように配置され、且つ、各々の前記インク供給口を介
    して連通される前記ノズル列と前記インク室の組合せを
    異ならせて製造されることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載のインクカートリッジの製造方法。
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