JP3355339B2 - 気体圧力計 - Google Patents

気体圧力計

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JP3355339B2
JP3355339B2 JP28126194A JP28126194A JP3355339B2 JP 3355339 B2 JP3355339 B2 JP 3355339B2 JP 28126194 A JP28126194 A JP 28126194A JP 28126194 A JP28126194 A JP 28126194A JP 3355339 B2 JP3355339 B2 JP 3355339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサッカーボールやバレー
ボールで代表される球技用ボール等の内圧を計測する際
に用いて好適な気体圧力計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、公式戦に使用する球技用ボール
は、ボールの内圧が規定範囲に入るように各協会や団体
等において定められている。したがって、公式戦の前に
は使用するボールの内圧をボール内圧計(気体圧力計)
により計測するとともに、内圧が規定範囲から外れてい
る場合には規定範囲に入るように、ボールの内圧を調節
している。
【0003】ところで、この種のボール内圧計は多種目
のボールに使用するため、圧力計測レンジ及び耐久圧力
は、最も内圧の高いボールに合わせているのが一般的で
ある。一方、内圧の低いボールは、内圧が僅かに異なっ
ても競技に大きく影響するため、特に低圧領域において
は計測値に正確性が要求される。
【0004】このため、従来はボール内圧計にゼロ調整
ボタンを設け、必要によりゼロ調整ボタンを押すことに
よって、外気温の変化等により生じたドリフト誤差分を
キャンセルするゼロ調整を行えるようにしていた。な
お、ゼロ調整はボール内圧計が大気に開放された状態で
行われる。このようなゼロ調整により、圧力計測レンジ
の広いボール内圧計であっても低圧領域の誤差が低減さ
れ、計測値の正確性が維持される。
【0005】また、この種のボール内圧計は、携帯性が
要求されるとともに、ポケット等に入れられるようにで
きるだけ小型コンパクト化することが望ましい。このた
め、従来は電池駆動式を採用して携帯性を確保してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の気体圧力計(ボール内圧計)は、次のような問題点
があった。
【0007】第一に、ゼロ調整は、調整毎にゼロ調整ボ
タンを押して行うため、操作が煩わしいとともに、ゼロ
調整を忘れた場合には正確な計測を行うことができな
い。
【0008】第二に、電池駆動式では、消費電力を抑え
る必要性から、通常、一定時間以上使用しない場合は電
源を自動でオフにするオートパワーオフ機能を備えてい
るが、ボール内圧計は通気パイプ部をボールに差し込ん
で使用することから、抜き忘れた場合には、圧力の付与
された状態がそのまま維持され、オートパワーオフ機能
が働かずに、電池の無用な消耗を招く虞れがある。
【0009】本発明はこのような従来の技術に存在する
課題を解決したものであり、常に確実かつ正確なオート
ゼロ調整を実現し、正確な計測を行うことができるとと
もに、電池の無用な消耗を防止することができる気体圧
力計の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は内部に圧力空気
(圧力気体)Aを収容した物品、例えば、球技用ボール
Bの空気封入口(気体封入口)Boに接続可能な通気パ
イプ部2と、通気パイプ部2を通して付与される圧力空
気Aの圧力を計測する圧力計部3を具備してなる気体圧
力計1を構成するに際して、特に、ボールBにおける内
圧の最低規定値と大気圧の間の任意の圧力値を判定値P
sとして設定する設定部4と、ゼロ調整処理及びオート
パワーオフ処理を実行する制御機能部6を備えてなるこ
とを特徴とする。
【0011】この場合、ゼロ調整処理は、電源スイッチ
5のオン時に圧力計部3により計測した圧力の初期値P
iと判定値Psを比較し、初期値Piが判定値Ps以下
のときにのみ、圧力計測値Pdを補正するためのオフセ
ット値Poを初期値Piにより更新し、かつ初期値Pi
が判定値Psを越えているときは、オフセット値Poを
更新しない処理を実行するとともに、オートパワーオフ
処理は、圧力計測値Pdを監視し、圧力計測値Pdが判
定値Ps以下となった状態を一定時間Ta以上継続し又
は圧力計測値Pdが判定値Psを越えた状態を一定時間
Tb以上継続したことを条件として電源をオフにする処
理を実行する。
【0012】また、気体圧力計1には、通気パイプ部2
を通してボールB内部の圧力空気Aを外部に排出可能な
排気部7を備える。通気パイプ部2は、二つの通気路部
C1,C2により構成し、一方の通気路部C1を圧力計
部3に接続し、他方の通気路部C2を排気部7に接続す
る。
【0013】
【作用】本発明に係る気体圧力計1によれば、予め、設
定部4によって、ボールBにおける内圧の最低規定値と
大気圧の間の任意の圧力値が判定値Psとして設定され
る。
【0014】一方、使用時において、まず、電源スイッ
チ5をオンにすれば、制御機能部6の機能により、圧力
計部3によって計測された圧力の初期値Piと判定値P
sが比較され、初期値Piが判定値Ps以下のときにお
いてのみゼロ調整処理が実行される。具体的には、圧力
計測値Pdを補正するためのオフセット値Poが初期値
Piにより更新される。この場合、オフセット値Poと
は大気圧をゼロとしたときの誤差分である。
【0015】これに対して、初期値Piと判定値Psが
比較された際に、初期値Piが判定値Psを越えている
ときは、ゼロ調整処理は実行されない。したがって、オ
フセット値Poは更新されず、記憶されている前回のオ
フセット値Poがそのまま用いられる。なお、初期値P
iが判定値Psを越えている状態は、使用者が気体圧力
計1の通気パイプ部2をボールBに差し込んだまま、電
源スイッチ5をオンにした場合が考えられる。この場
合、もし、ゼロ調整処理を実行すれば、オフセット値P
oにボールBの内圧分に相当する誤差を含むことにな
り、この場合にはゼロ調整処理を実行しない。
【0016】この結果、実際の圧力計測時には、圧力計
測値Pdが更新された又は更新されないオフセット値P
oによって補正される。具体的には、圧力計測値Pdか
らオフセット値Poが減算される。
【0017】また、制御機能部6の機能により、圧力計
測値Pdが判定値Ps以下となった状態を一定時間Ta
以上継続、即ち、気体圧力計1が一定時間以上使用され
ていない場合は、電源が自動でオフになるオートパワー
オフ処理が実行される。一方、気体圧力計1の通気パイ
プ部2をボールBに差し込んだまま放置されている場合
には、使用中ではあるが正規の使用状態ではないため、
この状態が一定時間Tb以上継続した場合にも、電源が
自動でオフになるオートパワーオフ処理が同様に実行さ
れる。
【0018】なお、気体圧力計1は、通気パイプ部2を
通してボールB内部の圧力空気Aを外部に排出可能な排
気部7を備えるとともに、通気パイプ部2は二つの通気
路部C1,C2により構成し、一方の通気路部C1を圧
力計部3に接続し、他方の通気路部C2を排気部7に接
続してなるため、ボールB内における圧力空気Aの圧力
は、一方の通気路部C1を介して圧力計部3に作用し、
また、ボールB内における圧力空気Aは、他方の通気路
部C2を介して排気部7に付与される。
【0019】したがって、排気部7により排気を行って
もボールB内の圧力空気Aは、他方の通気路部C2のみ
を通って排気部7に至るため、排気時に発生する急激な
圧力変動は、一方の通気路部C1、即ち、圧力計部3の
計測には何ら影響しない。この結果、排気時においても
圧力計部3はボールBの内圧を安定かつ正確に計測する
ため、圧力空気Aの排気を行いつつ、同時に圧力計部3
による計測を行うことができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。
【0021】まず、本実施例に係る気体圧力計1の外観
構成について、図4を参照して説明する。気体圧力計1
は、ケーシング部10を備え、このケーシング部10の
一端から通気パイプ部2が突出する。一方、ケーシング
部10の一部は圧力計部3を構成し、内部に圧力計部3
の計測機能部を有するとともに、ケーシング部10の外
面には電源スイッチ5及び計測機能部により計測した圧
力値をディジタル表示する表示部11を備える。また、
ケーシング部10の他の外面には排気部7を備える。
【0022】次に、本発明の要部構成を含む細部の構成
について、図1及び図5を参照して説明する。
【0023】まず、通気パイプ部2は、図5に示すよう
に、例えば、金属製の剛性円筒パイプを用いた一本の外
パイプ2aの中に、この外パイプ2aよりも断面積の小
さい金属製の剛性円筒パイプを用いた内パイプ2bを同
軸上に収容し、両端側における外パイプ2aと内パイプ
2b間に、リング形のシーリング部材13,14を入れ
て閉塞する。そして、外パイプ2aの先端付近における
側面に入気孔15を形成するとともに、外パイプ2aの
中間部に出気孔16を形成することにより構成する。こ
の場合、内パイプ2bは、例えば、断面半円形に形成し
たものを、外パイプ2aの内部の片側半部に挿入しても
よい。
【0024】これにより、内パイプ2bの内部は一方の
通気路部C1となり、内パイプ2bの後端開口部17は
圧力計部3の計測機能部に連通するとともに、内パイプ
2bと外パイプ2a間の空間は他方の通気路部C2とな
り、外パイプ2aの出気孔16は排気部7に連通する。
なお、実施例では内部に圧力空気Aを収容した物品とし
て球技用ボールBを示すが、このボールBの容積が大き
い場合やボールBの内圧を大きく降下させたい場合等の
ように、排気流量を大きくしたい場合には、排気部7に
接続する通気路部C2の断面積を、圧力計部3に接続す
る通気路部C1の断面積よりも大きくすればよい。この
場合の通気路部C1は、ボールBの内圧を測定するため
の圧力伝達に支障が生じない限り細くてもよい。
【0025】一方、排気部7は、排気通路18及び排気
孔19を有する排気筒部20と、この排気筒部20の内
部に収容し、かつ外端が排気筒部20から突出する操作
部21と、この操作部21の内端に設け、かつ排気筒部
20の内端に形成した弁座20sに当接可能な弁体部2
2と、操作部21を外方に付勢するスプリング23を備
えて構成する。これにより、操作部21を押さなけれ
ば、弁体部22はスプリング23の弾性力によって弁座
20sに当接し、排気通路18を遮断するとともに、操
作部21をスプリング23の弾性力に抗して押せば、弁
体部22は弁座20sから離れて排気通路18が開放さ
れるため、出気孔16は排気通路18、排気孔19を介
して大気に連通する。
【0026】他方、圧力計部3は図1に示すように構成
する。同図中、31は圧力センサである。圧力センサ3
1は、例えば、通気パイプ部2を介して付与される圧力
空気Aの圧力を受けて変位するダイヤフラムの変位量
を、電気的検出信号に変換して出力する機能を有する。
また、圧力センサ31から得る検出信号は計測回路32
に付与される。計測回路32は当該検出信号をディジタ
ル信号の圧力計測値Pdに変換してCPU33に付与す
る。
【0027】一方、34はコンピュータ機能部であり、
このコンピュータ機能部34には、前記CPU33をは
じめ、RAM35、ROM36等のコンピュータ処理に
必要な各種ハードウェア構成を含む。なお、コンピュー
タ機能部34による処理機能には本発明の一部を構成す
る制御機能部6を含む。さらに、コンピュータ機能部3
4には、電源のオン−オフ制御を行う電源制御回路3
7、表示部11に表示を行う表示出力部38、判定値P
s及び時間Ta,Tbを設定する設定部4、オフセット
値記憶部(EEP−ROM)39、計時を行うタイマ部
40を備える。一方、5は電源制御回路37に接続した
電源スイッチである。
【0028】次に、本実施例に係る気体圧力計1の動作
及び使用方法について、図1〜図5を参照して説明す
る。
【0029】まず、予め、設定部4により、ボールBに
おける内圧の最低規定値と大気圧の間における任意の圧
力値を判定値Psとして設定する。即ち、内圧の最も低
い種類のボールBにおける内圧の規定値が、例えば、
0.40〜0.45kgf/cm2に定められていた場
合、0〜0.40kgf/cm2の間における任意の圧
力値を判定値Psとして設定することを意味する。な
お、オフセット値記憶部39には、ゼロ調整用のオフセ
ット値Poが書き込まれている。この場合、オフセット
値Poとは大気圧をゼロとしたときの誤差分である。
【0030】一方、使用時には、電源スイッチ5をオン
にする。これにより、自動でゼロ調整されるオートゼロ
調整処理が実行される。このオートゼロ調整処理につい
て、図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0031】まず、電源スイッチ5のオンに基づいて、
圧力計部3により大気圧が初期圧力として計測される
(ステップS1,S2)。そして、この圧力計測値は初
期値Piとしてコンピュータ機能部34に付与される。
コンピュータ機能部34では、当該初期値Piと設定部
4において設定されている判定値Psを比較し、初期値
Piが判定値Ps以下のときはオフセット値Poを初期
値Piにより更新する。具体的には、オフセット値記憶
部39に書き込まれている前回のオフセット値Poを初
期値Piに書き換える。これにより、初期値Piが新し
いオフセット値Poとなる(ステップS3,S4)。
【0032】一方、初期値Piが判定値Psを越えてい
るときには、ゼロ調整処理は実行されない。したがっ
て、オフセット値Poは更新されず、記憶されている前
回のオフセット値Poがそのまま用いられる(ステップ
S3,S5)。なお、初期値Piが判定値Psを越えて
いる状態とは、使用者が気体圧力計1の通気パイプ部2
をボールBに差し込んだまま、電源スイッチ5をオンに
した場合が考えられる。この場合、もし、ゼロ調整処理
を実行すれば、オフセット値PoにボールBの内圧分に
相当する誤差を含むことになることから、初期値Piが
判定値Psを越えているときは、ゼロ調整処理を実行せ
ず、ゼロ調整しない旨のメッセージを表示部11に表示
する。
【0033】よって、気体圧力計1の通気パイプ部2が
ボールBに差し込まれたままで、電源スイッチ5を投入
してしまった場合等であっても、誤ったゼロ調整は行わ
れず、常に確実かつ正確なオートゼロ調整が実現され
る。
【0034】他方、実際の圧力計測は次のように行う。
まず、図5に示すように、気体圧力計1の通気パイプ部
2を圧力空気Aを収容した球技用ボールBの空気封入口
Boに差し込む。これにより、圧力計部3は内パイプ2
bの後端開口部17、内パイプ2bの内部(一方の通気
路部C1)、内パイプ2bの先端開口部24を介してボ
ールBの内部に連通するとともに、排気部7は出気孔1
6、内パイプ2bと外パイプ2a間の空間(他方の通気
路部C2)、入気孔15を介してボールBの内部に連通
する。
【0035】これにより、ボールB内における圧力空気
Aの圧力(内圧)は一方の通気路部C1を介して圧力計
部3に作用するため、ボールBの内圧は、圧力計部3に
おける圧力センサ31及び計測回路32により計測され
る。一方、計測された圧力計測値Pdは、更新された又
は更新されないオフセット値Poにより補正、即ち、圧
力計測値Pdからオフセット値Poを減算する処理を行
う(ステップS6,S7)。また、オフセット値Poに
より補正された圧力計測値Pdは、表示出力部38を介
して表示部11によってディジタル表示される(ステッ
プS8)。このように、ゼロ調整処理は自動にて確実に
行われるため、常に、正確な計測が行われる。
【0036】ところで、計測したボールBの内圧が規定
値(規定範囲)よりも大きい場合を想定する。この場
合、ボールB内の圧力空気Aは他方の通気路部C2を介
して排気部7に付与されているため、操作部21を押し
操作すれば、ボールB内の圧力空気Aは排気部7を通し
て外部に排出される。即ち、操作部21をスプリング2
3の弾性力に抗して押せば、操作部21の内端に備える
弁体部22が弁座20sから離れるため、ボールB内の
圧力空気Aは、通気路部C2、排気通路18及び排気孔
19を通して直接外部に排出される。したがって、操作
部21の操作によって発生する急激な圧力変動は、他の
通気路部C1には何ら影響しない。この結果、排気時に
おいても圧力計部3はボールBの内圧を安定かつ正確に
計測することができるため、圧力空気Aの排気を行いつ
つ、同時に圧力計部3による計測を行うことができる。
【0037】よって、圧力調節作業を容易、迅速かつ正
確に行えるとともに、圧力計部3内での急激な圧力変動
を防止できる。また、変動のない正確かつ安定した圧力
計測値を得れることから、判定値との比較処理も、常
に、安定かつ正確に行うことができ、信頼性の高い気体
圧力計を構成できる。
【0038】他方、通常の圧力計測時には、オートパワ
ーオフ処理が行われる(ステップS6,S9)。このオ
ートパワーオフ処理について、図3に示すフローチャー
トに従って説明する。
【0039】オートパワーオフ処理は、計測される圧力
計測値Pdを監視し、圧力計測値Pdが判定値Ps以下
の状態を一定時間Ta以上継続し又は圧力計測値Pdが
判定値Psを越えた状態を一定時間Tb以上継続したこ
とを条件として電源を自動でオフにする機能である。し
たがって、予め、設定部4により、当該一定時間Ta,
Tbを設定しておく。この一定時間Ta,Tbの長さ
は、ボールB一個の調整及び検査時間等を考慮して任意
に設定できる。
【0040】まず、コンピュータ機能部34では、計測
された圧力計測値Pdの大きさが判定値Ps以下か否か
を判定し、判定値Ps以下の場合には、タイマ部40に
より時間Taを計時する(ステップS11,S12)。
そして、気体圧力計1を使用していない状態であれば、
判定値Ps以下の状態がそのまま継続するため、時間T
aを計時した後にタイムアップする。この結果、電源制
御回路37により電源をオフにする(ステップS13,
S14,S15)。一方、時間Taの計時中に、ボール
Bに対する計測を行えば、圧力計測値Pdは判定値Ps
を越えるため、時間Taの計時はリセットされる(ステ
ップS16)。
【0041】また、計測された圧力計測値Pdが判定値
Ps以下か否かを判定した際に、圧力計測値Pdが判定
値Psを越えていた場合にも、同様の処理が行われる。
即ち、判定値Psを越えている場合にも、タイマ部40
により時間Tbを計時する(ステップS11,S1
7)。この場合、通常の使用状態であれば、時間Tbの
計時中に、目的の計測調整が終了したならボールBから
気体圧力計1を抜き取るため、圧力計測値Pdは判定値
Ps以下となり、時間Tbの計時はリセットされる(ス
テップS18,S19,S20)。
【0042】したがって、計測を繰り返す使用状態で
は、このリセットが繰り返されるため、電源はオンの状
態を継続する。
【0043】ところで、気体圧力計1の通気パイプ部2
がボールBに差し込まれたままで放置された場合には、
使用中ではあるが正規の使用状態ではない。このため、
時間Tbの計時中に、圧力計測値Pdが判定値Ps以下
になることはなく、判定値Psを越えた状態がそのまま
継続することにより、時間Tbの計時はタイムアップす
る(ステップS17,S18)。この結果、この場合に
も、電源制御回路37により電源をオフにする(ステッ
プS15)。
【0044】よって、本来の使用していない状態のみな
らず、例えば、使用中において、気体圧力計1の通気パ
イプ部2をボールBに差し込んだまま、長時間に離れて
いた場合等でも確実にオートパワーオフ処理が実行さ
れ、電池の無用な消耗を防止できる。
【0045】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
例えば、オートゼロ調整処理における判定値Psとオー
トパワーオフ処理における判定値Psは共通に使用した
が、それぞれ別々に異ならせて設定してもよい。また、
一定時間Ta,Tbは別々に設定したが、共通の単一時
間として設定してもよい。さらにまた、通気パイプ部は
金属製の剛性パイプを例示したが、先端一部のみを剛性
パイプとし、この先端一部とケーシング側を柔軟性を有
するチューブ部材で連結してもよい。一方、球技用ボー
ルを例示したが、自動車タイヤの空気圧計測及び調節を
はじめ、他の同様の物品に利用できる。この場合、通気
パイプ部の形状を変更したり、オプション部品を交換す
るなどにより対応できる。また、圧力計部は、ブルドン
管方式等のアナログ表示形式であってもよいし、排気部
は目標の圧力設定値になるまで自動で開く、自動排気機
構等により構成してもよい。なお、オートパワーオフ処
理における電源をオフにするとは、電源供給を完全に無
にする他、低電力消費状態に切換える場合も含む概念で
ある。その他、細部の構成、形状、素材等において、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更できる。
【0046】
【発明の効果】このように、本発明に係る気体圧力計は
内部に圧力気体を収容した物品における内圧の最低規定
値と大気圧の間の任意の圧力値を判定値として設定する
設定部と、電源スイッチのオン時に圧力計部により計測
した圧力の初期値と判定値を比較し、初期値が判定値以
下のときにのみ、圧力計測値を補正するためのオフセッ
ト値を前記初期値により更新し、かつ初期値が判定値を
越えているときは、オフセット値を更新しないゼロ調整
処理を実行する制御機能部を備えてなるため、通気パイ
プ部がボール等に差し込まれたままで、電源スイッチを
投入してしまった場合であっても、誤ったゼロ調整は行
われず、常に確実かつ正確なオートゼロ調整が実現さ
れ、正確な計測を行うことができるという顕著な効果を
奏する。
【0047】また、制御機能部には、圧力計測値を監視
し、圧力計測値が判定値以下となった状態を一定時間以
上継続し又は圧力計測値が判定値を越えた状態を一定時
間以上継続したことを条件として電源をオフにする機能
を備えるため、本来の使用していない状態のみならず、
使用中に通気パイプ部をボール等に差し込んだまま、長
時間に離れていた場合でも確実にオートパワーオフ処理
が実行され、電池の無用な消耗を防止できるという顕著
な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気体圧力計の要部を示すブロック
回路図、
【図2】同気体圧力計における自動ゼロ調整処理のフロ
ーチャート、
【図3】同気体圧力計における自動パワーオフ処理のフ
ローチャート、
【図4】同気体圧力計の全体を示す外観図、
【図5】同気体圧力計の一部を示す縦断面図、
【符号の説明】
1 気体圧力計 2 通気パイプ部 3 圧力計部 4 設定部 5 電源スイッチ 6 制御機能部 7 排気部 A 圧力空気 B 球技用ボール(物品) Bo 空気封入口(気体封入口) Ps 判定値 Pi 初期値 Pd 圧力計測値 Po オフセット値 Ta 一定時間 Tb 一定時間 C1 通気路部 C2 通気路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−106121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 11/00 G01L 17/00 G01L 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に圧力気体を収容した物品の気体封
    入口に接続可能な通気パイプ部と、通気パイプ部を通し
    て付与される前記圧力気体の圧力を計測する圧力計部を
    具備してなる気体圧力計において、前記物品における内
    圧の最低規定値と大気圧の間の任意の圧力値を判定値と
    して設定する設定部と、電源スイッチのオン時に圧力計
    部により計測した圧力の初期値と前記判定値を比較し、
    前記初期値が前記判定値以下のときにのみ、圧力計測値
    を補正するためのオフセット値を前記初期値により更新
    し、かつ前記初期値が前記判定値を越えているときは、
    前記オフセット値を更新しないゼロ調整処理を実行する
    とともに、圧力計測値を監視し、圧力計測値が判定値以
    下となった状態を一定時間以上継続し又は圧力計測値が
    判定値を越えた状態を一定時間以上継続したことを条件
    として電源をオフにするオートパワーオフ処理を実行す
    る制御機能部を備えてなることを特徴とする気体圧力
    計。
  2. 【請求項2】 物品は球技用ボールであることを特徴と
    する請求項1記載の気体圧力計。
  3. 【請求項3】 通気パイプ部を通して物品内部の圧力気
    体を外部に排出可能な排気部を備えることを特徴とする
    請求項1又は2記載の気体圧力計。
  4. 【請求項4】 通気パイプ部は二つの通気路部により構
    成し、一方の通気路部を圧力計部に接続し、他方の通気
    路部を排気部に接続してなることを特徴とする請求項1
    又は3記載の気体圧力計。
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