JP3354843B2 - 薄壁容器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂シート
を成型した容器本体および蓋体よりなる薄壁容器に関
し、特に、容器本体に把手を設けて持ち運びに便利なら
しめ、かつ、容器本体を積み重ね得るように構成したも
のである。

【０００２】

【従来の技術】合成樹脂シートを真空成型またはブロー
成型した各種用途に合わせた蓋付きの薄壁容器が、従来
より提案されている。

【０００３】

【発明が解決使用とする課題】しかし、薄壁容器の容器
本体に持ち運ぶための把手を取り付けると、積み重ねる
ことが困難になるので、容器本体の保管や運搬に際して
嵩高くなって不都合である。

【０００４】そこで、この発明は、薄壁容器に持ち運ぶ
ための把手を取り付けても、積み重ねを可能ならしめる
ために考えらたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の薄壁容器は、
合成樹脂シートを成型した容器本体１および蓋体２より
なり、容器本体１には、その開口部の近傍で対向する内
側の２カ所において、上下に回動自在に鳩目４で枢支さ
れた把手３を取り付け、蓋体２には、上側に回動された
把手３が通る細長い穴22があけられており、把手３は、
下側に回動されたとき、容器本体１の底面11および周壁
面13の内面に沿うことができる長さを有するものでる。

【０００６】

【発明の実施の形態】この発明の薄壁容器は、図１の斜
視図に蓋を閉じた状態を示すように、合成樹脂シートを
真空成型またはブロー成型した容器本体１および蓋体２
により構成される。

【０００７】容器本体１は、図２の平面図（ａ）および
正面図（ｂ）に示すように、倒立四角錐台形で、底面11
と、この底面11に続く周壁面13と、開口している周壁面
13の上部全周にわたって一定の幅だけ外方に延在15さ
せ、さらに一定の幅だけ下方に垂下16させた嵌合用のフ
ランジ14とにより構成され、底面11には、複数の通気用
の穴12があけられ、周壁面13には補強用のリブ17が形成
されている。

【０００８】対向する２面の周壁面13の中央上部におい
て、合成樹脂シートを細長く裁断した把手３を、鳩目４
によって容器本体１の内側に回動自在に枢支されてい
る。鳩目４から鳩目４までの把手３の長さは、容器本体
１の底面11および周壁面13の内面に沿った鳩目４から鳩
目４までの長さにほぼ等しい。

【０００９】したがって、把手３を下向きの回動させた
状態においては、図４の断面図に示すように、容器本体
１を積み重ねることができるので、保管や運送に際して
好都合である。

【００１０】蓋体２は、図３の平面図（ａ）および正面
図（ｂ）に示すように、容器本体１に外嵌合されるもの
で、平坦な上面21と、この上面21に続く周壁面23と、こ
の周壁面23に続く嵌合部24と、この嵌合部24より外向き
に突出させた舌片26とにより構成されている。

【００１１】蓋体２の嵌合部24は、容器本体１のフラン
ジ14に嵌合されるもので、フランジ14の外形に沿った内
形を有しており、その角部には、内側に膨出させた突条
25が形成されている。さらに、蓋体２の平坦な上面21の
中程に、上向きに回動させた把手３が入る細長い穴22が
あけられている。

【００１２】この発明の薄壁容器を使用して品物を包装
する際には、容器本体１の把手３を上向きに回動させ
て、底面11および周壁面13で囲まれた空間に品物を収納
したのち、蓋体２の細長い穴22に容器本体１の把手３を
通して、蓋体２の上に把手３を突出させ、蓋体２を押さ
えて、蓋体２の嵌合部24の突条25を、容器本体１のフラ
ンジ14と係止させることにより封止することができる。

【００１３】この発明の薄壁容器より品物を取り出す際
には、蓋体２の舌片26を摘まんで上向きに強く引っ張る
ことにより、嵌合部24の突条25と容器本体１のフランジ
14との係止が外れるので、容易に開封することができ
る。

【００１４】（その他の実施の形態）以上で説明した実
施の形態においては、容器本体１の形状が倒立四角錐台
形であるが、この形状に限ることなく、倒立円錐台形、
倒立楕円錐台形などの形状であってもよいのである。

【００１５】容器本体１および蓋体２は、両者とも透明
でも不透明でもよく、いずれか一方が透明で他方が不透
明であってもよいのである。また、両者またはいずれか
一方を着色してもよいのである。

【００１６】

【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明ら
かなように、この発明の薄壁容器は、把手を備えている
ので、持ち運びに便利であり、かつ、把手を容器本体内
に収め得るので、複数の容器本体を積み重ねることがで
きて、保管や運送に際して好都合である。

【００１７】容器本体１の底面11に穴12があけられ、蓋
体２にも細長い穴22があけられているので、通気を要す
る品物を入れる容器として好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の薄壁容器の斜視図、

【図２】容器本体の平面図（ａ）および正面図（ｂ）

【図３】蓋体の平面図（ａ）および正面図（ｂ）

【図４】容器本体を積み重ねた状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 蓋体 ３ 把手 ４ 鳩目 11 底面 12 穴 13 周壁面 14 フランジ 17 補強用のリブ 21 平坦な上面 22 細長い穴 23 周壁面 24 嵌合部 25 突条 26 舌片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65D 1/22 B65D 1/26 B65D 21/02 B65D 25/28

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂シートを成型した容器本体およ
   び蓋体よりなる薄壁容器において、 上記容器本体には、その開口部の近傍で対向する内側の
   ２カ所において、上下に回動自在に枢支された把手を取
   り付け、 上記蓋体には、上側に回動された把手が通る細長い穴が
   あけられており、 上記把手は、下側に回動されたとき、上記容器本体の底
   面および周壁面の内面に沿うことができる長さを有する
   ことを特徴とする薄壁容器。
2. 【請求項２】 把手が合成樹脂シートを細長く裁断した
   ものでることを特徴とする請求項１に記載の薄壁容器。