JP3354415B2 - 送風ファンおよびこの送風ファンが備えられた食器洗い機 - Google Patents

送風ファンおよびこの送風ファンが備えられた食器洗い機

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JP3354415B2 JP31825896A JP31825896A JP3354415B2 JP 3354415 B2 JP3354415 B2 JP 3354415B2 JP 31825896 A JP31825896 A JP 31825896A JP 31825896 A JP31825896 A JP 31825896A JP 3354415 B2 JP3354415 B2 JP 3354415B2
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康久 福井
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智彦 松野
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  • Washing And Drying Of Tableware (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば、食器
洗い機における洗浄室内、食器乾燥機または衣類乾燥機
の乾燥室内などに空気を送り込むための送風ファンに関
する。また、この送風ファンが備えられた食器洗い機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、洗浄室内にセットされた食器
に洗浄水を噴射して食器を洗浄し、さらに洗浄後の食器
を乾燥させる食器洗い機が知られている。このような食
器乾燥機能を有する食器洗い機には、たとえば、洗浄室
内のヒータの熱の対流によって乾燥を行うものと、ヒー
タの熱に加えて風による乾燥を行うものとがある。後者
の場合、洗浄室と食器洗い機の後面を形成する後面パネ
ルとの間に、洗浄室内に空気を送り込むための送風ファ
ンが備えられている。送風ファンが駆動されると、後面
パネルの所定位置に形成された吸気口から外部の空気が
導入され、導入された空気は洗浄室の後面に形成された
吹出口から洗浄室内に送り込まれる。そして、洗浄室の
下部に配置されたヒータによって加熱されて温風とな
り、洗い後の濡れた食器を乾燥させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、送風ファン
を駆動させると、その駆動源であるファンモータから熱
が発生する。一方、高温下でファンモータを駆動し続け
ると、ファンモータの寿命が短くなるおそれがある。ま
た、上述のような食器洗い機では、食器の洗いおよびす
すぎに温水が利用される。したがって、洗浄室内の洗浄
水を機外に排出するための排水管には、洗浄およびすす
ぎ後の温水が流されることになる。ゆえに、排水管が、
温水によって熱変形するおそれがある。
【0004】以上の理由から、食器洗い機においては、
ファンモータの発熱や温水の熱などに対する配慮が十分
になされる必要がある。また、ファンモータの発熱に対
する課題は、食器洗い機に限らず、衣類を乾燥させるた
めの衣類乾燥機や食器を乾燥させる食器乾燥機にも共通
の課題である。そこで、この発明の目的は、上述の技術
的課題を解決し、ファンモータの発熱に対する配慮が十
分になされた送風ファンを提供することである。
【0005】また、この発明の他の目的は、ファンモー
タの発熱や排水管の熱による不具合を生じるおそれのな
い食器洗い機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の送風ファンは、ファンモータと、フ
ァンモータの回転軸に取り付けられた送風インペラと、
第1の吸気口から吸い込んだ空気を送風インペラへ導く
吸気風路と、送風インペラによって吸気風路から流入し
た空気を吹出口へ導く導入風路とが備えられた送風ファ
ンであって、ファンモータが、吸気風路内に配置され、
さらに、吸気風路には、送風インペラの回転停止時に吸
気風路内の空気を外部に逃がすための第1換気口が形成
されていることを特徴とするものである。
【0007】請求項1記載の構成によれば、ファンモー
タが吸気風路内に配置されており、第1吸気口から取り
入れられた空気は、ファンモータを通過するようになっ
ている。したがって、ファンモータを駆動する際に発生
する熱は、ファンモータを通過する空気によって奪われ
るから、ファンモータが異常発熱するおそれがない。ま
た、たとえば、送風インペラの回転停止時に導入風路を
逆流して吸気風路内に高温多湿の空気が流入しても、こ
の空気を第1換気口から外部に逃がすことができる。ゆ
えに、高温多湿の空気によってファンモータの寿命が短
くなるおそれがない。 請求項2記載の発明は、洗浄室内
にセットされた食器に洗浄水を噴射して食器を洗浄し、
さらに洗浄後の食器を乾燥させる食器洗い機であって、
請求項1に記載されている送風ファンを備えていること
を特徴とする食器洗い機である。 請求項2記載の構成に
よれば、ファンモータの発熱による不具合を生じるおそ
れのない食器洗い機を提供することができる。また、吸
気風路内を流れる空気は、ファンモータの発熱を奪うこ
とによって温められるので、たとえば温風により食器を
乾燥させる構成の場合には、洗浄室内に配置されるヒー
タの出力を下げることができる。ゆえに、食器洗い機の
消費電力を下げることができる。 請求項3記載の発明
は、洗浄室内の洗浄水を排水するための排水管をさらに
備え、 上記送風ファンは、洗浄室と洗浄室の後方に設
けられた後面パネルとの間に配置され、上記吸気風路
は、洗浄室の後方から見たときの形状が略逆U字状に形
成された曲壁部と、曲壁部の両下端を連結する連結壁部
とを含む区画周壁によって区画されており、排水管の途
中が曲壁部の上面に沿わせてあることを特徴とする請求
項2に記載の食器洗い機である。 請求項3記載の構成に
よれば、排水管は、洗浄室の後部において区画周壁の曲
壁部の上面に沿わせてある。すなわち、排水管は、その
途中で曲壁部に沿わせて略逆U字状に屈曲されている。
したがって、排水管を通る水は、排水管の最上部を越え
るまで流れないので、排水管の途中に排水弁などを配設
する必要がない。また、排水管内の水が排水管の最上部
を一旦越えると、その後はサイフォン作用によって排水
することができる。 さらに、排水管が区画周壁の曲壁部
に沿わせてあるので、排水管に温水が通されても、その
温水の熱によって排水管が逆U字状の屈曲部で折れ曲が
ることはない。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態を、
添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明
の一実施形態にかかる食器洗い機の内部構成を示す右側
から見た側面断面図である。また、図2は、洗浄室内の
構成を説明するために、開閉扉を開成した状態で、食器
洗い機を一部切り欠いて示す斜視図である。
【0017】図1を参照しつつ図2を適宜参照して、こ
の食器洗い機1は、食器2を出し入れするために前面が
開口された箱状の洗浄室3と、洗浄室3の上面および両
側面を覆うカバー4と、カバー4の後部に取り付けられ
て、食器洗い機1の後面を形成する後面パネル5と、洗
浄室3の前面開口を塞ぐことのできる開閉可能な開閉扉
6とを備えている。被洗浄物としての食器2は、食器か
ご7にセットされて、洗浄室3の前面開口を介して洗浄
室3内に収納される。また、食器かご7の下方であっ
て、洗浄室3の底部略中央には、食器かご7内の食器2
に対して水を噴射するアーム8が配置されている。さら
に、洗浄室3の底部には、ヒータ9(図2参照)が配設
されている。
【0018】洗浄室3の後面には、給水口10が形成さ
れている。給水口10には給水管11が接続されてお
り、図外の水道などから給水管11を通って送られてき
た水は、給水口10を介して洗浄室3内に供給される。
洗浄室3内に供給された水は、洗浄室3の底部に溜めら
れ、ヒータ9によって加熱されて温水となる。なお、給
水管11の途中には、洗浄室3への水の供給を制御する
給水弁12が配設されている。
【0019】一方、洗浄室3の下方には、ポンプ装置1
3が備えられている。ポンプ装置13は、第1ポンプ室
14および第2ポンプ室15を内部に区画するポンプケ
ーシング16と、第1ポンプ室14内に回動可能に設け
られた洗浄用インペラ17と、第2ポンプ室15内に回
動可能に設けられた排水用インペラ18と、洗浄用イン
ペラ17および排水用インペラ18を駆動するためのポ
ンプモータ19とを有している。
【0020】洗浄室3の底部には、洗浄室3内の水が集
められる集水部20が形成されている。集水部20は、
接続管21を介して第1ポンプ室14に連通されてい
る。洗いおよびすすぎ時には、ポンプモータ19が所定
方向に回転駆動されて、第1ポンプ室14内に設けられ
た洗浄用インペラ17が回転されることにより、集水部
20に集められた水がアーム8へ送られる。
【0021】アーム8の上面には複数のノズル22が形
成されており、洗浄用インペラ17が駆動されて集水部
20からアーム8に送られた水は、このノズル22から
噴出される。また、ノズル22から噴き出される水の反
力によってアーム8が回転されて、噴水流が食器かご7
内の食器2にまんべんなく吹き付けられるようになって
いる。これにより、食器2に付着している汚れが落とさ
れて、食器2がきれいに洗われる。
【0022】また、集水部20は、接続管23を介して
第2ポンプ室15にも連通されている。洗いまたはすす
ぎが終了すると、モータが上記所定方向と逆方向に回転
駆動されて、第2ポンプ室15内に設けられた排水用イ
ンペラ18が回転されることにより、集水部20に集め
られた水は排水管24を通って機外に排出される。な
お、洗浄時に食器2から落とされた残菜などは、洗浄室
3内の水が集水部20に集められる際に、集水部20の
上部に設けられたフィルタ25によって捕獲される。
【0023】この食器洗い機1は、洗い後の食器2を乾
燥させる機能を有しており、洗浄室3の後面と後面パネ
ル5との間には、洗浄室3内に空気を送り込むための送
風ファン26が備えられている。送風ファン26が駆動
されると、後面パネル5に形成された第1吸気口27か
ら主に外部の空気が吸気風路28内に取り入れられ、吸
気風路28内の空気は強制的に導入風路29へと送り出
される。そして、導入風路29に送り出された空気は、
洗浄室3の後面に形成された吹出口30から洗浄室3内
へ流入する。洗浄室3内に送り込まれた空気は、ヒータ
9によって加温されて温風となり、食器2を乾燥させな
がら洗浄室3内を通過して、開閉扉6に形成された排気
口31(図2参照)から排出される。
【0024】図3は、洗浄室3の後部に備えられた送風
ファン26の近傍を拡大して示す断面図である。また、
図4は、食器洗い機1を斜め後方から見たときの斜視図
であり、後面パネル5が取り外された状態が示されてい
る。以下では、図3および図4を参照して、送風ファン
26の構成について詳しく説明する。送風ファン26に
は、洗浄室3の後面に取り付けられた渦形ケーシング3
2と、渦形ケーシング32内に回動可能に設けられた送
風インペラ33と、送風インペラ33を回転させるため
のファンモータ34とが備えられている。
【0025】渦形ケーシング32の下端は吹出口30ま
で延びており、渦形ケーシング32と洗浄室3の後面と
によって導入風路29が形成されている。また、渦形ケ
ーシング32の後面には、先端縁が後面パネル5に接触
する位置まで区画周壁35が立設されており、この区画
周壁35と後面パネル5とによって吸気風路28が形成
されている。さらに、渦形ケーシング32の後面には、
吸気風路28の上部と導入風路29とを連通する連通口
36が形成されており、この連通口36を介して吸気風
路28と導入風路29との間で自由に空気が出入りでき
るようになっている。
【0026】区画周壁35は、洗浄室3の後方から見た
ときの形状が略逆U字状の曲壁部37と、曲壁部37の
両下端を連結する連結壁部38とを含んでいる。具体的
には、図4に示すように、曲壁部37は、半円弧状に形
成された円弧壁部60と円弧壁部60の両下端からそれ
ぞれ下方に向けて延設された直壁部61,62とを含ん
でおり、直壁部61の下端と直壁部62の下端とが連結
壁部38によって連結されている。連結壁部38には、
第2吸気口39が形成されており、吸気風路28には、
後面パネル5に形成された第1吸気口27の他に第2吸
気口39からも空気が流入するようになっている。
【0027】ファンモータ34は、区画周壁35で囲ま
れた空間内で、かつ連通口36の下方に配置されてい
る。ファンモータ34の回転軸40は、渦形ケーシング
32内へ延びており、渦形ケーシング32内において送
風インペラ33が取り付けられている。送風インペラ3
3は、湾曲状の羽根を有する回転羽根車であり、回転軸
40方向に取り込んだ空気を羽根によって半径方向に押
し出すことができるものである。
【0028】一方、後面パネル5に形成された第1吸気
口27からは、ファンモータ34よりも下方に位置する
吸気風路28内に外部の空気を取り込むことができる。
したがって、ファンモータ34によって送風インペラ3
3が回転されると、図3に白抜き矢印で示すように、第
1吸気口27から吸気風路28内に取り入れられた外部
の空気、および第2吸気口39から補助的に取り入れら
れた空気は、ファンモータ34を通過して、連通口36
から渦形ケーシング32内へ吸い込まれる。そして、渦
形ケーシング32内に吸い込まれた空気は、送風インペ
ラ33によって導入風路29へ送り出されて、吹出口3
0から洗浄室3内に吹き出される。
【0029】このように、ファンモータ34が吸気風路
28内に配置されており、第1吸気口27および第2吸
気口39から取り入れられた空気は、ファンモータ34
を通過するようになっている。したがって、ファンモー
タ34を駆動する際に発生する熱は、ファンモータ34
を通過する空気によって奪われるから、ファンモータ3
4が異常発熱するおそれがない。また逆に、吸気風路2
8内を流れる空気は、ファンモータ34の発熱を奪うこ
とによって温められるので、洗浄室3内に配置されたヒ
ータ9(図2参照)の出力を下げることができる。ゆえ
に、食器洗い機1の消費電力を下げることができる。
【0030】さらに、第1吸気口27の他に第2吸気口
39が形成されているので、たとえば第1吸気口27が
埃などで詰まっても、第2吸気口39から空気を吸い込
むことができる。ゆえに、吸気されないことによってフ
ァンモータ34が異常発熱するおそれをなくすことがで
きる。また、空気中に含まれる水分が吸気風路28内で
結露しても、結露水は第2吸気口39から吸気風路28
外へ落とされるので、この結露水がファンモータ34に
悪影響を及ぼすおそれもない。
【0031】また、この実施形態では、連結壁部38を
くし歯状に切り欠くことによって第2吸気口39が形成
されている。これにより、連結壁部38を設けない場合
または連結壁部38に大きな開口を形成する場合と比べ
て、区画周壁35の強度を増すことができる。そのう
え、第2吸気口39から吸気風路28内に取り入れられ
る空気の流速が速められるから、ファンモータ34を効
率良く冷却することができる。
【0032】さらにまた、ファンモータ34は、洗浄室
3の後面に形成された吹出口30よりも上方に位置して
いるので、万一、洗浄室3内の水が導入風路29内を逆
流しても、水がファンモータ34まで達することはな
い。図3および図4を再び参照して、後面パネル5に
は、連通口36に対向する位置、すなわち送風インペラ
33の後方に第1換気口41が形成されている。この第
1換気口41は、主として、送風ファン26が停止され
ている時に、吸気風路28内の空気を外部へ逃がす目的
で設けられている。
【0033】具体的には、食器の洗いおよびすすぎは温
水によって行われるので、洗いおよびすすぎ時には、洗
浄室3内に蒸気が充満する。一方、洗いおよびすすぎ時
には、送風ファン26が駆動されないので、洗浄室3内
に充満した蒸気は、吹出口30から導入風路29を逆流
し、さらに吸気風路28内へ流入するおそれがある。高
温多湿の空気はファンモータ34などに悪影響を及ぼす
ので、吸気風路28内へ流入した蒸気は外部へ逃がして
やるのが好ましい。
【0034】そこで、この実施形態では、後面パネル5
に第1換気口41が形成されており、洗浄室3から吸気
風路28内に流入した蒸気を外部に逃がすことができる
ようになっている。すなわち、蒸気の排気経路中にはフ
ァンモータ34がなく、導入風路29を逆流してきた蒸
気は、ファンモータ34に到達する前に外部へ排気され
るようになっている。ゆえに、この蒸気がファンモータ
34に悪影響を及ぼすことによって、ファンモータの寿
命が短縮されるおそれがない。
【0035】なお、第1換気口41が連通口36に対向
する位置に設けられているのは、連通口36を介して導
入風路29から吸気風路28へ流入する蒸気をすぐに外
部へ排気するためである。したがって、温かい空気が上
方に向かって流れることを考慮すると、第1換気口41
は、連通口36に対向する位置に限られず、連通口36
よりも上方に位置するように形成されていればよい。
【0036】後面パネル5にはさらに、第1換気口41
の上方に第2換気口42が形成されている。第2換気口
42は、主として、洗浄室3と後面パネル5とに挟まれ
た空間内の空気を外部に逃がすために設けられている。
ゆえに、洗浄室3と後面パネル5とに挟まれた空間内が
高温になるのを防ぐことができる。ところで、ポンプ装
置13の第2ポンプ室15(図1参照)に接続された排
水管24は、洗浄室3の後方に向けて延びており、洗浄
室3の後方で逆U字状に屈曲されて、さらに機外へ延び
ている。具体的に説明すると、排水管24は、洗浄室3
の後部において上方に曲げられ、渦形ケーシング32に
形成された区画周壁35の円弧壁部60の上面に沿わせ
て曲げられて下方へ延びている。したがって、排水管2
4を通る水は、排水管24の最上部を越えるまで流れな
いので、排水管24の途中に排水弁などを配設する必要
がない。また、排水用インペラ18が回転されて、排水
管24内の水が排水管24の最上部を一旦越えると、そ
の後はサイフォン作用によって排水することができる。
【0037】排水管24がゴムなどの可撓性を有する直
管で構成されている場合、排水管24に温水が流される
と、その温水の熱によって排水管24が軟化して、逆U
字状の屈曲部において折れ曲がるおそれがある。ところ
が、この実施形態では、排水管24が区画周壁35の曲
壁部37(円弧壁部60)に沿わせてあるので、排水管
24に温水が通されても折れ曲がることはない。また、
排水管24が直管で構成されていれば、蛇腹状の管で構
成される場合と比べて、排水をスムーズに流通させるこ
とができる。
【0038】さらに、排水管24を通る温水の熱は、後
面パネル5に形成された第2換気口42から外部に逃が
すことができる。ゆえに、洗浄室3と後面パネル5とで
挟まれた空間内が、排水管24を通る温水の熱によって
高温になることはない。図5は、排水管24を渦形ケー
シング32から取り外した状態を示す斜視図である。
【0039】図5を参照して、上述したように円弧壁部
60の上面に沿わせて曲げられて、下方へ延びた排水管
24の端部は、継手管66の一端に接続されている。継
手管66の他端には機外ホース67が接続されており、
排水管24を流れてくる排水は、継手管66および機外
ホース67を通って排水される。継手管66の途中に
は、分水管68の一端が接続されている。分水管68の
他端は、洗浄室3(図1参照)内の水位を検知するため
のフロートスイッチなどが収容された水位検知室(図示
せず)に接続されており、排水時には排水の一部が水位
検知室に流入して、水位検知室内のフロートスイッチな
どが洗われるようになっている。
【0040】また、排水時以外には、分水管68を介し
て継手管66と上記水位検知室内との間で空気を流通さ
せることにより、排水管24内の圧力をほぼ一定に保つ
ことができる。ゆえに、排水時以外に、排水管24内が
負圧となって、洗浄室3内の水が排水されるのを防ぐこ
とができる。継手管66には、排水管24を渦形ケーシ
ング32に係止させるための係止片69が設けられてい
る。具体的に説明すると、係止片69には、継手管66
の外表面に突設された係止板70と、係止板70の上端
縁および下端縁に沿ってそれぞれ設けられたリブ71,
72とが含まれている。
【0041】一方、渦形ケーシング32の後面の所定位
置には、図5における上下方向に延びた右規制板74
と、右規制板74の上端縁から図5における左方向に向
けて延設された上規制板75とを含む断面略逆L字形状
の規制部材76が形成されている。また、上規制板75
の下方には、右規制板74と所定間隔を置いて、左規制
板78が右規制板74に対向して形成されている。
【0042】排水管24の取付に際しては、係止片69
が規制部材76と左規制板78との間に挿入される。す
なわち、左規制板78と上規制板75との間にリブ71
が挿入され、左規制板78と右規制板74との間に係止
板70が挿入されることによって、排水管24が渦形ケ
ーシング32に対して係止される。図6を参照して、こ
の保持構造の作用について詳しく説明する。
【0043】排水管24がゴムなどの可撓性を有する直
管で構成されている場合、円弧壁部60に沿って曲げら
れた排水管24は、その弾性力(復元力)Aによって元
に戻ろうとする。ところが、この実施形態では、上規制
板75によってリブ71が上方向Bへ変位するのが規制
され、右規制板74によって係止板70が右方向Cに変
位するのが規制されている。したがって、排水管24に
弾性力Aが作用しても、排水管24が渦形ケーシング3
2に形成された区画周壁35の円弧壁部60から外れる
ことがなく、排水管24を逆U字状に曲げられた状態に
保持することができる。
【0044】この発明の一実施形態の説明は以上の通り
であるが、この発明は上述の実施形態に限定されるもの
ではない。たとえば、上述の実施形態では、送風ファン
が食器洗い機に備えられた場合を例に挙げて説明した
が、食器洗い機以外にも、食器乾燥機または衣類乾燥機
の乾燥室内などに空気を送り込むための送風ファンとし
て適用することが可能である。
【0045】この他、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の変更を施すことが可能である。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ファンモ
ータを駆動する際に発生する熱は、ファンモータを通過
する空気によって奪われるから、ファンモータが異常発
熱するおそれがない。また、導入風路を逆流して吸気風
路内に高温多湿の空気が流入しても、この空気を第1換
気口から外部に逃がすことができる。ゆえに、高温多湿
の空気によってファンモータの寿命が短くなるおそれが
ない。請求項2記載の発明によれば、ファンモータの発
熱による不具合を生じるおそれのない食器洗い機を提供
することができる。また、吸気風路内を流れる空気は、
ファンモータの発熱を奪うことによって温められるの
で、たとえば温風により食器を乾燥させる構成の場合に
は、洗浄室内に配置されるヒータの出力を下げることが
できる。ゆえに、食器洗い機の消費電力を下げることが
できる。 請求項3記載の発明によれば、排水管が区画周
壁の曲壁部に沿わせてあるので、排水管に温水が通され
ても、その温水の熱によって排水管が逆U字状の屈曲部
で折れ曲がることはない。
【0047】
【0048】
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる食器洗い機の内
部構成を示す右側から見た側面断面図である。
【図2】開閉扉を開成した状態で、上記食器洗い機を一
部切り欠いて示す斜視図である。
【図3】洗浄室の後部に備えられた送風ファンの近傍を
拡大して示す断面図である。
【図4】食器洗い機を斜め後方から見たときの斜視図で
あり、後面パネルが取り外された状態が示されている。
【図5】排水管が渦形ケーシングから取り外された状態
を示す斜視図である。
【図6】排水管を逆U字状に保持するための構造の作用
について説明するための図解的な断面図である。
【符号の説明】
1 食器洗い機 2 食器 3 洗浄室 5 後面パネル 26 送風ファン 27 第1吸気口 28 吸気風路 29 導入風路 30 吹出口 32 渦形ケーシング 33 送風インペラ 34 ファンモータ 35 区画周壁 36 連通口 37 曲壁部 38 連結壁部 39 第2吸気口 41 第1換気口 42 第2換気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 智彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 実田 健一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−215236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 15/46 A47L 15/48 F04D 29/58

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファンモータと、ファンモータの回転軸に
    取り付けられた送風インペラと、第1の吸気口から吸い
    込んだ空気を送風インペラへ導く吸気風路と、送風イン
    ペラによって吸気風路から流入した空気を吹出口へ導く
    導入風路とが備えられた送風ファンであって、 ファンモータが、吸気風路内に配置され、 さらに、吸気風路には、送風インペラの回転停止時に吸
    気風路内の空気を外部に逃がすための第1換気口が形成
    されている ことを特徴とする送風ファン。
  2. 【請求項2】洗浄室内にセットされた食器に洗浄水を噴
    射して食器を洗浄し、さらに洗浄後の食器を乾燥させる
    食器洗い機であって、 請求項1に記載されている送風ファンを備えていること
    を特徴とする食器洗い機。
  3. 【請求項3】洗浄室内の洗浄水を排水するための排水管
    をさらに備え、 上記送風ファンは、洗浄室と洗浄室の後方に設けられた
    後面パネルとの間に配置され、上記吸気風路は、洗浄室
    の後方から見たときの形状が略逆U字状に形成された曲
    壁部と、曲壁部の両下端を連結する連結壁部とを含む区
    画周壁によって区画されており、排水管の途中が曲壁部
    の上面に沿わせてあることを特徴とする請求項2に記載
    食器洗い機。
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