JP3354253B2 - 光ファイバ用フェルール並びにこれを用いたコネクタ及び光スイッチ - Google Patents
光ファイバ用フェルール並びにこれを用いたコネクタ及び光スイッチInfo
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- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/36—Mechanical coupling means
- G02B6/38—Mechanical coupling means having fibre to fibre mating means
- G02B6/3807—Dismountable connectors, i.e. comprising plugs
- G02B6/3833—Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture
- G02B6/3865—Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture fabricated by using moulding techniques
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- Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
- Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバを接続する
ために用いるフェルール並びにこれを用いたコネクタ及
び光スイッチに関するものである。
ために用いるフェルール並びにこれを用いたコネクタ及
び光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は光ファイバを接続するコネクタを
示すもので、図中符号1はフェルールである。これらフ
ェルール1のうち一方にはガイドピン2が取り付けられ
ており、他方にはこのガイドピン2が挿入されるガイド
ピン穴が設けられている。
示すもので、図中符号1はフェルールである。これらフ
ェルール1のうち一方にはガイドピン2が取り付けられ
ており、他方にはこのガイドピン2が挿入されるガイド
ピン穴が設けられている。
【0003】図2は光スイッチを示すものである。この
光スイッチは、2個のフェルール1がその先端面で突き
合わされてなるもので、図3に示すように、フェルール
1に設けられた複数のガイドピン穴3に差し込むガイド
ピン2を変えることによって、フェルール1,1を相対
的に左右に摺動させ光ファイバの接続を切り替えるよう
に構成されている。
光スイッチは、2個のフェルール1がその先端面で突き
合わされてなるもので、図3に示すように、フェルール
1に設けられた複数のガイドピン穴3に差し込むガイド
ピン2を変えることによって、フェルール1,1を相対
的に左右に摺動させ光ファイバの接続を切り替えるよう
に構成されている。
【0004】上記コネクタ及び光スイッチにおいて、フ
ェルール1はガイドピン穴3にガイドピン2を挿入する
ことにより位置決めされ、これにより光ファイバの結合
が実現される。上記コネクタ及び光スイッチにおいて光
ファイバの結合を低損失で実現するには、結合時に光フ
ァイバコアの軸芯を高精度に一致させる必要がある。上
述のコネクタ、光スイッチではガイドピン2とガイドピ
ン穴3とのクリアランスに起因する位置決め誤差が接続
損失の程度を決定することになるので、フェルール1に
は高度な寸法精度が要求される。
ェルール1はガイドピン穴3にガイドピン2を挿入する
ことにより位置決めされ、これにより光ファイバの結合
が実現される。上記コネクタ及び光スイッチにおいて光
ファイバの結合を低損失で実現するには、結合時に光フ
ァイバコアの軸芯を高精度に一致させる必要がある。上
述のコネクタ、光スイッチではガイドピン2とガイドピ
ン穴3とのクリアランスに起因する位置決め誤差が接続
損失の程度を決定することになるので、フェルール1に
は高度な寸法精度が要求される。
【0005】そこで従来のフェルール1は、成形収縮
率、線膨張係数を下げ、寸法精度を向上することを目的
として、シリカ等の無機充填剤を高充填した熱硬化性樹
脂であるエポキシ樹脂によって製造されていた。
率、線膨張係数を下げ、寸法精度を向上することを目的
として、シリカ等の無機充填剤を高充填した熱硬化性樹
脂であるエポキシ樹脂によって製造されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記樹脂組成物
は無機充填剤を高充填しているので、フェルール1の先
端面を研磨する時にシリカの脱落が生じ、そこを起点と
してクラックが進行したり、ガイドピン穴2近傍が欠け
たりしてしまい、接続損失の低下を招く不満があった。
は無機充填剤を高充填しているので、フェルール1の先
端面を研磨する時にシリカの脱落が生じ、そこを起点と
してクラックが進行したり、ガイドピン穴2近傍が欠け
たりしてしまい、接続損失の低下を招く不満があった。
【0007】また光スイッチにおいては、切り替えに伴
う先端面の摩擦により、先端面の摩耗やシリカの脱落が
生じ、この結果、光ファイバ先端面が傷つき接続損失が
大きくなってしまう問題があった。
う先端面の摩擦により、先端面の摩耗やシリカの脱落が
生じ、この結果、光ファイバ先端面が傷つき接続損失が
大きくなってしまう問題があった。
【0008】加えて、上記樹脂組成物は樹脂の流動性が
良好なため、成形時にシリカを含む薄バリを生じて、金
型を摩耗させてしまう。また、生産性良好なインジェク
ション成形で製造した場合には、成形機のスクリューの
摩耗も生じてしまう。
良好なため、成形時にシリカを含む薄バリを生じて、金
型を摩耗させてしまう。また、生産性良好なインジェク
ション成形で製造した場合には、成形機のスクリューの
摩耗も生じてしまう。
【0009】本発明は、靭性を有し、摺動性も優れてい
るためクラックや充填剤の脱落がなく、しかも高温高湿
下での寸法安定性にも優れており、長期にわたり低接続
損失を維持できると共に、生産性もよいフェルール、コ
ネクタ及び光スイッチを提供することを目的とする。
るためクラックや充填剤の脱落がなく、しかも高温高湿
下での寸法安定性にも優れており、長期にわたり低接続
損失を維持できると共に、生産性もよいフェルール、コ
ネクタ及び光スイッチを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ用フ
ェルールは、ポリフェニレンサルファイド樹脂100重
量部に対し、メタノール溶解度が20%以下である粒状
ないし粉末状のフェノール樹脂を非酸化性雰囲気下で6
50〜1500℃、好ましくは1000℃以下の温度で
炭化焼成することによって得られた炭素微粒子(以下、
特定の炭素微粒子と記す)を100〜150重量部充填
した樹脂組成物からなるものである。
ェルールは、ポリフェニレンサルファイド樹脂100重
量部に対し、メタノール溶解度が20%以下である粒状
ないし粉末状のフェノール樹脂を非酸化性雰囲気下で6
50〜1500℃、好ましくは1000℃以下の温度で
炭化焼成することによって得られた炭素微粒子(以下、
特定の炭素微粒子と記す)を100〜150重量部充填
した樹脂組成物からなるものである。
【0011】炭素微粒子の充填量をポリフェニレンサル
ファイド樹脂100重量部に対して100〜150重量
部としたのは、100重量部以下では成形収縮率が大き
く、寸法安定性が悪いためである。一方150重量部以
上では、樹脂の溶融時の粘度が高くなり、精密な光部品
の成形が困難になる。
ファイド樹脂100重量部に対して100〜150重量
部としたのは、100重量部以下では成形収縮率が大き
く、寸法安定性が悪いためである。一方150重量部以
上では、樹脂の溶融時の粘度が高くなり、精密な光部品
の成形が困難になる。
【0012】本発明で用いる炭素微粒子には、粒径が
0.1〜150ミクロンの球状一次粒子、およびその二
次凝集物を含有すると共に、少なくとも全体の50重量
%が100タイラー(Tyler)メッシュの篩を通過し得
る大きさのものが好適である。
0.1〜150ミクロンの球状一次粒子、およびその二
次凝集物を含有すると共に、少なくとも全体の50重量
%が100タイラー(Tyler)メッシュの篩を通過し得
る大きさのものが好適である。
【0013】
【0014】上記範囲を越える温度で焼成された炭素微
粒子は、マトリックス樹脂であるポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂との濡れ性が悪化するため、強度低下が見ら
れる。また上記温度範囲を下回るとフェノール樹脂を炭
化するのが困難であり、又得られた炭素微粒子の線膨張
係数が大きく、これを用いた組成物の線膨張係数の増大
を招くので、精密成形には不向きである。
粒子は、マトリックス樹脂であるポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂との濡れ性が悪化するため、強度低下が見ら
れる。また上記温度範囲を下回るとフェノール樹脂を炭
化するのが困難であり、又得られた炭素微粒子の線膨張
係数が大きく、これを用いた組成物の線膨張係数の増大
を招くので、精密成形には不向きである。
【0015】この特定の炭素微粒子は、線膨張係数が低
く、形状が球状ないしは粒状なので樹脂に充填しても異
方性を生じることがなく、線膨張率も低減できる。ま
た、その粒径が1〜50ミクロンの間に分布しているの
で樹脂への流動性、分散性が他の炭素微粒子に比べて著
しく優れており大量に配合することが可能である。しか
も、粒子間の凝集もほとんど起こらない。
く、形状が球状ないしは粒状なので樹脂に充填しても異
方性を生じることがなく、線膨張率も低減できる。ま
た、その粒径が1〜50ミクロンの間に分布しているの
で樹脂への流動性、分散性が他の炭素微粒子に比べて著
しく優れており大量に配合することが可能である。しか
も、粒子間の凝集もほとんど起こらない。
【0016】そしてこの特定の炭素微粒子を充填するこ
とによって、高強度で低接続損失のフェルールを製造で
きる。また特に光スイッチにおいては、切り替えに伴う
接続損失の悪化を大幅に改善できる。これは、摺接する
先端面における慴動性が向上し、充填物の脱落等がない
為であると考えられる。
とによって、高強度で低接続損失のフェルールを製造で
きる。また特に光スイッチにおいては、切り替えに伴う
接続損失の悪化を大幅に改善できる。これは、摺接する
先端面における慴動性が向上し、充填物の脱落等がない
為であると考えられる。
【0017】本発明に用いる熱可塑性樹脂をポリフェニ
レンサルファイドとしたのは、光フェルールの要求特性
である寸法安定性、高強度、耐環境性を実現でき、高温
流動性も良好で他の材料との複合化が可能だからであ
る。
レンサルファイドとしたのは、光フェルールの要求特性
である寸法安定性、高強度、耐環境性を実現でき、高温
流動性も良好で他の材料との複合化が可能だからであ
る。
【0018】他の熱可塑性樹脂、例えば液晶ポリマーは
分子の配向が強いため成形品の寸法安定性が悪く、強い
異方性が生じてしまう。ポリカーボネイトは溶融粘度が
高いため、成形収縮率を低減させるための無機充填剤等
の充填が困難であった。また、ポリエーテルサルフォン
は成形収縮率も小さく、配向もなく無機充填剤等の充填
により強化することも可能であるが、耐湿性が悪く、吸
水による寸法、重量変化が大きいうえに、無機充填剤等
の他の材料を充填、複合化した時の溶融粘度が高くな
り、成形性が悪くなってしまう。
分子の配向が強いため成形品の寸法安定性が悪く、強い
異方性が生じてしまう。ポリカーボネイトは溶融粘度が
高いため、成形収縮率を低減させるための無機充填剤等
の充填が困難であった。また、ポリエーテルサルフォン
は成形収縮率も小さく、配向もなく無機充填剤等の充填
により強化することも可能であるが、耐湿性が悪く、吸
水による寸法、重量変化が大きいうえに、無機充填剤等
の他の材料を充填、複合化した時の溶融粘度が高くな
り、成形性が悪くなってしまう。
【0019】ここで用いるポリフェニレンサルファイド
樹脂は300℃における溶融粘度が500〜1500po
ise 、好ましくは800〜1300poise(溶融粘度測
定時のせん断速度103sec-1)程度の中分子量のポリマ
ーが好適に用いられる。この範囲内のポリマーを用いる
と、前記炭素微粒子を所定量充填したときでも流動性が
良好であるうえ、特にフェルールのガイドピン穴周辺部
分の強度を保持できる。前記範囲を下回る溶融粘度の樹
脂では、炭素微粒子を充填したときに曲げ強度が低くな
ってしまう。また前記範囲を越える溶融粘度の樹脂で
は,粘度が高すぎて精密成形には使用できない。
樹脂は300℃における溶融粘度が500〜1500po
ise 、好ましくは800〜1300poise(溶融粘度測
定時のせん断速度103sec-1)程度の中分子量のポリマ
ーが好適に用いられる。この範囲内のポリマーを用いる
と、前記炭素微粒子を所定量充填したときでも流動性が
良好であるうえ、特にフェルールのガイドピン穴周辺部
分の強度を保持できる。前記範囲を下回る溶融粘度の樹
脂では、炭素微粒子を充填したときに曲げ強度が低くな
ってしまう。また前記範囲を越える溶融粘度の樹脂で
は,粘度が高すぎて精密成形には使用できない。
【0020】上記の樹脂組成物は、ポストキュアの必要
もなく、その上離形性も良好で金型の掃除も不要であ
る。またバリが発生してもシリカ等の無機充填剤を使用
していないので、金型の摩耗も少ない。このため、本発
明の光ファイバ用フェルールの製造方法としては、生産
性の高いインジェクション成形法を採用できる。
もなく、その上離形性も良好で金型の掃除も不要であ
る。またバリが発生してもシリカ等の無機充填剤を使用
していないので、金型の摩耗も少ない。このため、本発
明の光ファイバ用フェルールの製造方法としては、生産
性の高いインジェクション成形法を採用できる。
【0021】本願のコネクタ又は光スイッチは、上記光
ファイバ用フェルールを用いて構成できる。
ファイバ用フェルールを用いて構成できる。
【0022】
【0023】特定の炭素微粒子を用いると、大量に配合
することが可能であるうえ、粒子間の凝集もほとんど起
こらず、均一分散が可能である。この特定の炭素微粒子
を充填することにより、高強度で低接続損失のフェルー
ルを提供できる。また特に光スイッチにおいては、切り
替えに伴う接続損失の悪化を大幅に改善できる。これ
は、摺接する先端面における充填物の脱落等がない為で
あると考えられる。
することが可能であるうえ、粒子間の凝集もほとんど起
こらず、均一分散が可能である。この特定の炭素微粒子
を充填することにより、高強度で低接続損失のフェルー
ルを提供できる。また特に光スイッチにおいては、切り
替えに伴う接続損失の悪化を大幅に改善できる。これ
は、摺接する先端面における充填物の脱落等がない為で
あると考えられる。
【0024】
【0025】
【実施例】フェノール樹脂を熱焼成して得た炭素微粒子
(ベルパールC−800:鐘紡(株)社製)、同様のフ
ェノール樹脂を700℃で焼成して得た炭素微粒子、又
は1200℃で焼成して得た炭素微粉末と、溶融粘度1
000poise (測定温度300℃、測定時のせん断速度
103sec-1、キャピラリーレオメータを用いて測定)の
ポリフェニレンサルファイド樹脂とを、後記する表1に
示した量で配合し、2軸混練押出機でコンパウンド化し
て実施例1〜5の樹脂組成物を作った。そしてこれらの
樹脂組成物を用いて前記フェルール1を射出成形した。
(ベルパールC−800:鐘紡(株)社製)、同様のフ
ェノール樹脂を700℃で焼成して得た炭素微粒子、又
は1200℃で焼成して得た炭素微粉末と、溶融粘度1
000poise (測定温度300℃、測定時のせん断速度
103sec-1、キャピラリーレオメータを用いて測定)の
ポリフェニレンサルファイド樹脂とを、後記する表1に
示した量で配合し、2軸混練押出機でコンパウンド化し
て実施例1〜5の樹脂組成物を作った。そしてこれらの
樹脂組成物を用いて前記フェルール1を射出成形した。
【0026】また比較のために表1に示す比較例1〜9
の組成でフェルール1を成形した。
の組成でフェルール1を成形した。
【0027】成形した各フェルール1について、および
これを用いて製作した図2の光スイッチについて下記の
測定および評価を行った。結果を表1に合わせて記載す
る。
これを用いて製作した図2の光スイッチについて下記の
測定および評価を行った。結果を表1に合わせて記載す
る。
【0028】(1)線膨張係数(JISK7197によ
り測定)
り測定)
【0029】(2)光スイッチの初期接続損失 測定方法 光スイッチをなす一方のプラグ(以下マスタプラグと記
す)Aを、図4に示す測定系の光源側の光ファイバ10
に接続し、ついでこのマスタプラグAを光パワーメータ
11に結合して光出力P0 (単位dB)を測定する。こ
の後、第2の光ファイバ12に光スイッチを構成する他
方のプラグBを接続すると共に、この他方のプラグBと
前記マスタプラグAとを接続し、ついで第2の光ファイ
バ12の他端を光パワーメータ11に結合して、第2の
光ファイバ12からの光出力P1(単位dB)を測定す
る。ついで下式により接続損失を求める。表の値は20
個測定した平均値である。 接続損失=P0 −P1
す)Aを、図4に示す測定系の光源側の光ファイバ10
に接続し、ついでこのマスタプラグAを光パワーメータ
11に結合して光出力P0 (単位dB)を測定する。こ
の後、第2の光ファイバ12に光スイッチを構成する他
方のプラグBを接続すると共に、この他方のプラグBと
前記マスタプラグAとを接続し、ついで第2の光ファイ
バ12の他端を光パワーメータ11に結合して、第2の
光ファイバ12からの光出力P1(単位dB)を測定す
る。ついで下式により接続損失を求める。表の値は20
個測定した平均値である。 接続損失=P0 −P1
【0030】(3)60℃×95%RHの高湿雰囲気下
で100時間放置後の光スイッチの接続損失。 測定方法 上記初期接続損失を測定した光スイッチのうち10個を
上記雰囲気下に置いた後、第2の光ファイバ12からの
光出力P1 を測定し、上式に従って接続損失を求めた。
表の値は平均値である。
で100時間放置後の光スイッチの接続損失。 測定方法 上記初期接続損失を測定した光スイッチのうち10個を
上記雰囲気下に置いた後、第2の光ファイバ12からの
光出力P1 を測定し、上式に従って接続損失を求めた。
表の値は平均値である。
【0031】(4)光スイッチを1000回切り替えた
後の接続損失。 測定方法 上記初期接続損失を測定した光スイッチのうち残る10
個について切り替え操作した後、第2の光ファイバ12
からの光出力P1 を求め、上式に従って接続損失を求め
た。表の値は10個測定した平均値である。
後の接続損失。 測定方法 上記初期接続損失を測定した光スイッチのうち残る10
個について切り替え操作した後、第2の光ファイバ12
からの光出力P1 を求め、上式に従って接続損失を求め
た。表の値は10個測定した平均値である。
【0032】(5)実際のフェルールの成形性の評価
【0033】これらに加えて、前記のように光スイッチ
を1000回切り替え後にフェルールのガイドピン穴部
をSEM観察し、欠け、クラック等の有無を確認した。
また各樹脂組成物を射出成形してシートを成形し、曲げ
強度(JISK7203)、動摩擦係数、摩耗量の測定
(鈴木式摩耗試験機で測定)を行った。
を1000回切り替え後にフェルールのガイドピン穴部
をSEM観察し、欠け、クラック等の有無を確認した。
また各樹脂組成物を射出成形してシートを成形し、曲げ
強度(JISK7203)、動摩擦係数、摩耗量の測定
(鈴木式摩耗試験機で測定)を行った。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から次のことが分かる (1)実施例1〜5の光フェルールは曲げ強度130M
Pa以上、線膨張係数3.0×10-5以下、初期接続損
失0.3dB以下で高湿環境に放置後の接続損失も0.
33dB以下であった。また光スイッチ切り替え100
0回後の接続損失も0.4dB以下で、SEM観察でも
炭素微粒子の脱落やクラックは観察されなかった。なお
高湿環境下放置後の寸法変化量は3.5μm以下であっ
た。 (2)比較例1は熱可塑性樹脂であるポリエーテルサル
フォンをベースレジンに選んだ例であるが、高湿環境下
放置後の接続損失は3.5dBでありフェルールとして
は利用できないことがわかる。なお高湿環境下放置後の
ガイドピンピッチの変化量は7.0μmと非常に大きか
った。 (3)比較例2のフェルールは、エポキシ樹脂をトラン
スファー成形したものである。このフェルールは、寸法
安定性を良好にするためシリカが高充填してあるので動
摩擦係数が大きく摺動性に欠ける。その結果、SEM観
察ではガイドピン穴部にフィラーの脱落やクラックが確
認された。また熱硬化性樹脂であるため成形にも時間が
かかるうえ、バリの発生で金型が摩耗する事も確認して
いる。 (4)2000℃で焼成した炭素微粒子「ベルパールC
−2000」を充填した樹脂を用いた比較例3は炭素微
粒子と樹脂との濡れ性が悪く、強度が著しく低下した。 (5)一般的なカーボンブラックを充填した比較例4は
樹脂が増粘してしまう上、凝集してうまく分散できず、
成形性が悪かった。 (6)比較例5は充填剤としてシリカを用いた例である
が、動摩擦係数が0.67と実施例の2倍近く大きく、
シリカの脱落も確認された。 (7)比較例6は炭素微粒子の量が100部以下の例で
線膨張係数が3×10-5以上と寸法安定性が悪い。 (8)他方、炭素微粒子を150部より多く充填した比
較例7の樹脂組成物は流動性が悪く、精密な光フェルー
ルの成形には不向きである。 (9)比較例8はポリフェニレンサルファイド樹脂の溶
融粘度が500poise 未満の例である。このように樹脂
の粘度が低いと曲強度が8.5と著しく低下する。 (10)比較例9は溶融粘度が1500poise を越える
ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いた例で、高粘度
のため精密成形ができなかった。
Pa以上、線膨張係数3.0×10-5以下、初期接続損
失0.3dB以下で高湿環境に放置後の接続損失も0.
33dB以下であった。また光スイッチ切り替え100
0回後の接続損失も0.4dB以下で、SEM観察でも
炭素微粒子の脱落やクラックは観察されなかった。なお
高湿環境下放置後の寸法変化量は3.5μm以下であっ
た。 (2)比較例1は熱可塑性樹脂であるポリエーテルサル
フォンをベースレジンに選んだ例であるが、高湿環境下
放置後の接続損失は3.5dBでありフェルールとして
は利用できないことがわかる。なお高湿環境下放置後の
ガイドピンピッチの変化量は7.0μmと非常に大きか
った。 (3)比較例2のフェルールは、エポキシ樹脂をトラン
スファー成形したものである。このフェルールは、寸法
安定性を良好にするためシリカが高充填してあるので動
摩擦係数が大きく摺動性に欠ける。その結果、SEM観
察ではガイドピン穴部にフィラーの脱落やクラックが確
認された。また熱硬化性樹脂であるため成形にも時間が
かかるうえ、バリの発生で金型が摩耗する事も確認して
いる。 (4)2000℃で焼成した炭素微粒子「ベルパールC
−2000」を充填した樹脂を用いた比較例3は炭素微
粒子と樹脂との濡れ性が悪く、強度が著しく低下した。 (5)一般的なカーボンブラックを充填した比較例4は
樹脂が増粘してしまう上、凝集してうまく分散できず、
成形性が悪かった。 (6)比較例5は充填剤としてシリカを用いた例である
が、動摩擦係数が0.67と実施例の2倍近く大きく、
シリカの脱落も確認された。 (7)比較例6は炭素微粒子の量が100部以下の例で
線膨張係数が3×10-5以上と寸法安定性が悪い。 (8)他方、炭素微粒子を150部より多く充填した比
較例7の樹脂組成物は流動性が悪く、精密な光フェルー
ルの成形には不向きである。 (9)比較例8はポリフェニレンサルファイド樹脂の溶
融粘度が500poise 未満の例である。このように樹脂
の粘度が低いと曲強度が8.5と著しく低下する。 (10)比較例9は溶融粘度が1500poise を越える
ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いた例で、高粘度
のため精密成形ができなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、靭性を有し、摺動性も
優れているためクラックや充填剤の脱落がなく、しかも
高温高湿下での寸法安定性にも優れており、長期にわた
り低接続損失を維持できると共に、生産性もよいフェル
ール、コネクタ及び光スイッチを提供できる。また本発
明の光スイッチによれば、切り替えに伴う接続損失の悪
化を大幅に改善できる。
優れているためクラックや充填剤の脱落がなく、しかも
高温高湿下での寸法安定性にも優れており、長期にわた
り低接続損失を維持できると共に、生産性もよいフェル
ール、コネクタ及び光スイッチを提供できる。また本発
明の光スイッチによれば、切り替えに伴う接続損失の悪
化を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の対象となるコネクタを示す斜視図。
【図2】本願の対象となる光スイッチを示す斜視図。
【図3】同光スイッチの動作を説明するための断面図。
【図4】接続損失の測定方法を説明するための図。
1 フェルール 2 ガイドピン 3 ガイドピン穴 4 光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−63806(JP,A) 特開 平6−299072(JP,A) 特開 平6−300940(JP,A) 特開 昭61−285282(JP,A) 特開 昭61−75311(JP,A) 米国特許5193133(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 G02B 6/36 - 6/40
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド樹脂100
重量部に対し、メタノール溶解度が20%以下である粒
状ないし粉末状のフェノール樹脂を非酸化性雰囲気下で
650〜1500℃で炭化焼成することによって得られ
た炭素微粒子を100〜150重量部充填した樹脂組成
物からなる光ファイバ用フェルール。 - 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバ用フェルール
を用いたコネクタ。 - 【請求項3】 請求項1記載の光ファイバ用フェルール
を用いた光スイッチ。
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---|---|---|---|
JP33260993A JP3354253B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光ファイバ用フェルール並びにこれを用いたコネクタ及び光スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33260993A JP3354253B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光ファイバ用フェルール並びにこれを用いたコネクタ及び光スイッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07191232A JPH07191232A (ja) | 1995-07-28 |
JP3354253B2 true JP3354253B2 (ja) | 2002-12-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33260993A Expired - Fee Related JP3354253B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 光ファイバ用フェルール並びにこれを用いたコネクタ及び光スイッチ |
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JP (1) | JP3354253B2 (ja) |
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JP4287595B2 (ja) | 1998-07-02 | 2009-07-01 | ティーワイシーオー エレクトロニクス ロジスティック エイジー | プラグ化可能な光接続に関するフェルール |
JP7178456B1 (ja) * | 2021-06-17 | 2022-11-25 | 古河電気工業株式会社 | フェルール及びフェルールの製造方法 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33260993A patent/JP3354253B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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