JP3354185B2 - 活性剤の制御放出装置およびその製造方法 - Google Patents

活性剤の制御放出装置およびその製造方法

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JP3354185B2 JP30066692A JP30066692A JP3354185B2 JP 3354185 B2 JP3354185 B2 JP 3354185B2 JP 30066692 A JP30066692 A JP 30066692A JP 30066692 A JP30066692 A JP 30066692A JP 3354185 B2 JP3354185 B2 JP 3354185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宿主に対する活性剤の
放出を制御する装置に関する。特に、本発明は、活性剤
がメルトブレンドされるモノリシック重合体キャリヤ層
を有する経皮放出パッチ(transdermal delivery patch)
に関する。より詳細に云うと、本発明は、ニコチンのよ
うな活性剤を局部的に施用するために装置に関する。
【0002】
【従来の技術】経皮投与系は、本技術分野において周知
である。皮膚または粘膜に活性剤を投与するための閉塞
性経皮パッチが、米国特許第4,573,996号、同
第4,597,961号および同第4,839,174
号に記載されている。
【0003】あるタイプの経皮パッチとして、活性剤を
皮膚に拡散させるポリママトリックスフィルムに活性剤
が溶解しあるいは懸濁しているポリママトリックスまた
はモノリシック装置がある。かかるパッチは、溜めタイ
プの装置と比べて、製造が比較的容易であるので好まし
い。活性剤が溶解あるいは懸濁するモノリシックポリマ
フィルム層を有する経皮パッチは、上記した米国特許第
4,839,174号と、米国特許第4,908,21
3号および同第4,943,435号とに開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第4,83
9,174号および同第4,943,435号には、活
性剤とポリマを共通の溶媒に溶解し、次いで、得られた
溶液からフィルムを溶媒流延することにより、活性剤を
モノリシックポリマフィルムに組み込む技術が開示され
ている。モノリシックポリマフィルム層を溶媒流延する
には一般に、溶媒をキャスト即ち流延フィルムから蒸発
させることが必要となる。これは、問題となることがわ
かった。フィルムは皮膚接触という最終用途において使
用されるので、溶媒を完全に除去することが必要とな
る。溶媒を除去するには、ポリマフィルムを高温に加熱
しなければならない。加熱蒸発により溶媒を除去する
と、活性成分をはじめとする低分子量成分が揮発する温
度よりも低い温度でも、かかる低分子量成分がフィルム
から除去されてしまう。低分子量成分が除去されないレ
ベルまで蒸発温度を低くすると、蒸発に必要な時間が著
しく長くなり、フィルムは有意のレベルの残留溶媒を含
むことになる。
【0005】従って、溶媒を使用することなく活性剤が
溶解あるいは懸濁するモノリシックポリマフィルム層を
有する、活性剤放出経皮パッチの提供が強く所望される
ものとなっている。
【0006】本発明はかかる要望を満足させるものであ
る。本発明者によれば、活性剤は、ポリマと活性剤を共
通の溶媒に最初に溶解させることなくマトリックスポリ
マとメルトブレンドすることができることが判明した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一の観点によれ
ば、活性成分キャリヤ層と、内面と外面とを有する活性
成分不透過支持層と、粘着手段とからなるラミネートを
備え、前記支持層の前記内面は前記活性成分が前記キャ
リヤ層から前記支持層の前記外面を介して透過すること
ができないように前記ラミネートに取着されており、前
粘着手段は前記活性成分が連続して放出されるように
宿主の皮膚または粘膜に前記ラミネートを取着するよう
になっている宿主の皮膚または粘膜への活性剤の放出を
制御する装置が提供されている。この装置は、前記キャ
リヤ層が第1の面と第2の面とを有するモノリシック
リマフィルムキャリヤ層からなり、該モノリシックキャ
リヤ層が活性成分を有し、該活性成分が、前記ポリマま
たは活性成分を溶媒に最初に溶解または懸濁させること
なく活性成分を制御自在に放出することにより前記キャ
リヤ層が実質上残留溶媒を含まないようにすることがで
きる熱可塑性マトリックスポリマとメルトブレンドさ
れ、前記ポリマは約170℃乃至約200℃の溶融温度
を有し、前記活性成分が前記マトリックポリマの溶融
温度において熱安定性を有するとともに、活性剤、活性
剤高進剤(active agent enhancer)及びこれらの混合物
よりなる群から選ばれることを特徴とする構成に係る。
【0008】本発明によれば更に、複数の上記したラミ
ネートは単一の装置において組み合わされ、複数の活性
剤を宿主の皮膚あるいは粘膜に施用するマルチ区画アセ
ンブリが提供されている。このアセンブリにおいては、
第1の面と第2の面とを有する取り外し自在のライナ層
が、第1の面と第2の面を有する底部層およびこれらの
間に配設されるラミネートの2つ以上と組み合わされ
る。ライナ層の第1の面は解放自在の面であり、取り外
し自在のライナ層を底部層から除去する前にラミネート
を物理的に分離するように少なくともラミネート間の位
置でヒートシールされ、取り外し自在のライナ層の除去
はヒートシールを排除する。
【0009】このラミネートは、モノリシックキャリヤ
層と、支持層と、ラミネートを宿主の皮膚または粘膜に
取着する手段とからなる上記したラミネートを含む。各
ラミネートの支持層は底部層の第1の面に取着され、各
ラミネートを宿主の皮膚または粘膜に取着する手段はラ
イナ層の第1の面に取着される。
【0010】本発明の別の観点によれば、宿主の皮膚ま
たは粘膜への活性成分の放出制御装置の組み立て方法が
提供されている。この方法は、活性成分を制御自在に放
出することができる熱可塑性マトリックスポリマを該マ
トリックスポリマの溶融温度において熱安定性がありか
つ活性剤、活性剤高進剤及びこれらの混合物よりなる群
から選ばれる活性成分とメルトブレンドすることにより
前記活性成分と前記熱可塑性マトリックスポリマとのメ
ルトブレンドを形成する工程と、前記メルトブレンドか
ら、前記キャリヤ層が残留溶媒を実質上含まないように
するために前記ポリマまたは活性成分を溶媒に先ず溶解
または懸濁させることなく、第1の面と第2の面とを有
するモノリシックポリマフィルムキャリヤ層を形成する
形成工程とを備え前記ポリマが約170℃乃至約20
0℃の溶融温度を有し、更に内面と外面とを有する活性
成分不透過支持層を提供するとともに、前記キャリヤ層
の前記第2の面を前記支持層の前記内面に積層すること
により前記活性成分が前記キャリヤ層の前記第2の面
ら前記支持層の前記外面へ透過することができないよう
に前記キャリヤ層と前記支持層とのラミネートを形成す
るラミネート工程と、 前記活性成分が前記キャリヤ層
の前記第1の面から制御自在に放出されるように前記宿
主の前記皮膚または粘膜に前記ラミネートを取着する粘
着手段を前記ラミネートに設ける配設工程とを備えるこ
とを特徴とする構成に係る。
【0011】本発明の方法においては、活性剤高進剤
は、1つ以上の速度制御ポリマあるいは活性剤透過性接
着剤に、好ましくはメルトブレンドにより組み込むこと
ができる。熱可塑性マトリックスポリマの活性成分は、
活性剤高進剤を含むことができる。この場合には、本発
明方法は更に、(a)活性剤を制御自在に放出すること
ができる熱可塑性速度(rate)制御ポリマを速度制御ポリ
マの溶融温度において熱安定性がある活性剤とメルトブ
レンドして活性剤と熱可塑性速度制御ポリマとからなる
メルトブレンドを得る工程と、(b)活性剤と熱可塑性
速度制御ポリマとからなるこのメルトブレンドから内面
と外面とを有する速度制御ポリマ層を形成する工程と、
(c)速度制御ポリマ層の内面をキャリヤ層の第1の面
に積層するラミネート工程とを備えることができる。ラ
ミネートに宿主の皮膚または粘膜に取着する手段を設け
る工程は、速度制御ポリマ層の外面に活性成分に対して
透過性のある接着層を被覆することにより活性剤高進剤
がキャリヤ層の第1の面から速度制御ポリマ層を介して
連続して放出され、次いで速度制御ポリマ層の外面から
接着層を介して宿主の皮膚または粘膜に活性剤とともに
放出される工程を含むことができる。
【0012】本発明によれば更に、複数の上記したラミ
ネートを単一の装置において組み合わせて、複数の活性
剤を宿主の皮膚あるいは粘膜に施用するマルチ区画アセ
ンブリを得る方法が提供されている。この方法は、
(a)取り外し自在の面である第1の面と第2の面とを
有する取り外し自在のライナ層を提供する工程と、
(b)第1の面と第2の面を有する底部層を提供する工
程と、(c)底部層の第1の面とライナ層の第1の面と
の間に、活性剤を宿主の皮膚または粘膜に制御自在に放
出する2つ以上のラミネートを配置し、各ラミネートの
支持層を底部層の第1の面に取着するとともに、各ラミ
ネートを宿主の皮膚または粘膜に取着する手段をライナ
層に取着する工程と、(d)取り外し自在のライナ層を
底部層から分離する前に少なくとも2つのラミネートを
物理的に分離するように少なくとも2つのラミネート間
の位置においてライナ層の第1の面を底部層の第1の面
に取り外し自在にヒートシールする工程とを備え、取り
外し自在のライナ層の除去はヒートシールを排除するよ
うになっている。
【0013】
【作用】上記のように構成されている本発明に係る装置
においては、活性成分不透過性支持層(backing layer)
を利用しおよび/または該支持層をキャリヤ層に活性成
分不透過性接着層を用いて積層することにより、活性成
分が支持層を透過するのが阻止される。
【0014】本発明においては、キャリヤ層を宿主の皮
膚または粘膜に取着する活性成分透過性接着層は、活性
成分がキャリヤ層の第1の面から宿主の皮膚または粘膜
に放出される速度(rate)を制御する手段を備え、速度制
御手段(rate-controlling means)は、キャリヤ層の第1
の面に取着するようにすることができる。活性成分透過
性接着層は、活性成分がキャリヤ層の第1の面から宿主
の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御することがで
きるとともに、宿主の皮膚または粘膜にラミネートを取
着する手段および活性成分がキャリヤ層の第1の面から
宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御する手段
の双方として作用する。
【0015】速度制御手段は、キャリヤ層の第1の面に
取着される速度制御ポリマ層により提供することがで
き、該速度制御ポリマ層は活性成分がキャリヤ層の第1
の面から宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御
する作用を行なう。速度制御ポリマ層は、キャリヤ層の
ポリママトリックスと同じポリマ、あるいはその他の相
溶性または適合性のあるポリマから形成することができ
るが、非相溶性あるいは非適合性のポリマからも形成す
ることができる。速度制御ポリマ層は、活性成分透過性
接着層とともにキャリヤ層に積層することができる。活
性成分透過性接着層は、活性成分がキャリヤ層の第1の
面から宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御す
ることができるものであっても、かかる制御を行なうこ
とができないものであってもよい。速度制御ポリマ層が
同一のポリマあるいは適合性ポリマから形成される場合
には、2つの層は押し出しあるいは同時押し出しにより
積層することができる。
【0016】2つの層が積層される態様の如何に拘ら
ず、積層されたパッチは、ラミネートを宿主の皮膚また
は粘膜に被着する活性成分透過性接着層により宿主の皮
膚または粘膜に取着され、キャリヤ層とは反対側の面が
速度制御ポリマ層に取着される。この場合にも、この接
着層は、活性成分がキャリヤ層の第1の面から宿主の皮
膚または粘膜へ放出される速度を制御することができ、
あるいは制御することができないものとすることができ
る。
【0017】本発明においては、ラミネートは、皮膚を
介しての活性剤の透過を促進するように運搬剤(transpo
rting agent)即ち高進剤を含むのが好ましい。経皮放出
パッチに使用するのに適した活性剤高進剤は周知であ
り、米国特許第4,573,996号に開示されてい
る。高進剤は、熱可塑性マトリックスポリマ、速度制御
ポリマ、更に所望の場合には、活性剤透過性接着剤のう
ちの任意のものまたは全てとメルトブレンドすることが
できる。本発明において使用するのに適した高進剤は、
混合されるポリマの溶融温度において熱安定性を有す
る。
【0018】本発明の装置においては、支持層は、該支
持層の延長された周辺領域を形成するように全周に亘っ
て周方向に延びており、支持層の延長周辺領域の内面
は、ラミネートを宿主の皮膚あるいは粘膜に被着するよ
うに接着層を用いて積層される。好ましい実施例におい
ては、支持層は、この接着層によりキャリヤ層の第2の
面に取着されることにより、接着層は支持層の内面全体
と同様に延びている。接着層は、活性成分が支持層の延
長周辺領域を被覆する接着層を介して半径方向外方へ放
出されるのを防止することが所望されるかどうかによ
り、活性成分不透過性接着層とすることができる。
【0019】また、上記構成の本発明方法においては、
ラミネートを宿主の皮膚または粘膜に取着する手段をラ
ミネートに提供する手段は、活性成分透過性接着層をキ
ャリヤ層の第1の面に積層する工程を含むことができ
る。この方法はまた、キャリヤ層の第1の面に、活性成
分がキャリヤ層の第1の面から宿主の皮膚または粘膜へ
放出される速度を制御する手段を取着する工程を含むこ
とができる。速度制御手段は、活性成分がキャリヤ層の
第1の面から宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を
制御することができる活性成分透過性接着層を利用する
ことにより得ることができる。
【0020】あるいは、速度制御手段は、キャリヤ層の
第1の面に、活性成分がキャリヤ層の第1の面から宿主
の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御することがで
きる速度制御ポリマ層を積層することにより得ることが
できる。積層即ちラミネート工程は、活性成分透過性接
着剤を用いて速度制御ポリマ層をキャリヤ層に取着する
工程を含むことができる。あるいは、2つのポリマ層が
相溶性のあるものである場合には、このラミネート工程
は、速度制御ポリマ層をキャリヤ層とともに押し出す工
程、好ましくは同時に押し出す工程を含むことができ
る。いずれのラミネート工程の場合にも、速度制御ポリ
マ層のキャリヤ層とは反対側の面に、ラミネートを宿主
の皮膚または粘膜に被着するのに適した活性成分透過性
接着層を適用する工程を含むことができる。活性成分透
過性接着剤は、活性成分がキャリヤ層の第1の面から宿
主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御しても、し
なくてもよい。
【0021】本発明においては、キャリヤ層の第2の面
を支持層の内面に積層するラミネート工程は、支持層の
表面積の大きな部分がキャリヤ層の全周に沿ってキャリ
ヤ層の周辺を越えて延び、支持層の延長周辺領域を形成
するように、キャリヤ層よりも大きい表面積を有する支
持層の内面にキャリヤ層の第2の面を積層する工程を含
むことができる。本発明方法においてはまた、キャリヤ
層を宿主の皮膚または粘膜に取着する手段をラミネート
に設ける工程は、支持層の内面の延長周辺領域を接着層
をもって積層してラミネートを接着層に被着する工程を
含むことができる。
【0022】キャリヤ層および速度制御層として使用す
るのに適した熱可塑性ポリマは、活性剤および該ポリマ
の溶融温度において熱安定性がある活性剤高進剤とメル
トブレンドすることができる。ポリマのブレンドは、活
性剤が制御自在に放出される経皮放出パッチに組み込む
ことができる速度制御ポリマ層とキャリヤ層に形成する
ことができる。このようにして得られるポリマ層は、活
性剤または活性剤高進剤をポリマとともに共通の溶媒に
最初に溶解しあるいは懸濁させることなく得ることがで
きるので、望ましくない特性を除去することができる。
本発明のポリマラミネートを組み込んだ経皮放出パッチ
はまた、所望の投与量を得るのに必要な活性剤の使用量
を少なくすることができるので、一層経済的につくるこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を、添付図面に関して説明する
が、図面は必ずしも同じスケールで作成されてはおら
ず、ある素子は、本発明の種々の観点と利点とを一層明
確に示すように拡大して示されている。また、図面にお
いて、同じ参照番号は、同一の素子を示す。
【0024】図1は、シールされた状態にある本発明の
経皮放出パッチ10全体を示す横断面図である。活性剤
および/または活性剤高進剤を含むことができる活性成
分は、モノリシック熱可塑性ポリママトリックスキャリ
ヤ層12に含まれる。活性剤高進剤は、皮膚を介しての
活性剤の透過を促進する作用を行なう。活性剤透過性皮
膚接触接着層14がキャリヤ層12の面15に被着さ
れ、装置を宿主の皮膚または粘膜へ取着する手段を提供
している。支持層16が、キャリヤ層12の、活性剤透
過接着層14の反対側の面17に、接着層18により取
着されている。支持層16と接着層18の少なくとも一
方は、活性剤が支持層16の支持面10を介して外方へ
透過しないように活性剤に対して不透過性であるように
すべきである。
【0025】活性成分は、キャリヤ層12の面15から
活性成分透過性皮膚接触接着層14を介して宿主の皮膚
または粘膜へ連続的に放出される。
【0026】保護ライナ20が、使用に先立ち、活性成
分透過性皮膚接触接着層14を覆って、活性成分が該層
を介して放出するのを防止するとともに、皮膚接触接着
層14である感圧接着剤が周囲のほこりその他の汚染物
質により不活性にならないように保護している。
【0027】図2に示す実施例は、速度制御ポリマ層2
2が活性成分透過性接着層24によりキャリヤ層の面1
5に取着され、活性成分がキャリヤ層12の面15から
宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度即ち量(rate)を
制御する手段を提供するように構成されている点だけが
図1の実施例と相違する。図1および図2においては、
接着層14および24並びに量即ち速度制御ポリマ層2
2の任意のものあるいは全てに、皮膚を介しての活性剤
の透過を促進させるように、活性剤高進剤を任意に含ま
せることができる。
【0028】活性成分透過性皮膚接触接着層14は、量
即ち速度制御ポリマ層22の、キャリヤ層とは反対側の
面に被着され、装置を宿主の皮膚あるいは粘膜に取着す
る手段を提供している。活性成分がキャリヤ層12の面
15から宿主の皮膚あるいは粘膜へ放出される速度を制
御する手段はまた、活性成分がキャリヤ層12の面15
から宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御する
ことができる接着剤を活性成分透過性皮膚接触接着層1
4として利用することにより、図1の実施例にも提供す
ることができる。
【0029】図3に示す実施例は、量即ち速度制御ポリ
マ層22がキャリヤ層12の面15に、2つの層を一緒
に押し出し、好ましくは同時に押し出すことにより取着
される構成となっている点において図2に示す実施例と
は異なる。宿主(host)の皮膚または粘膜に装置を取着す
る手段は、速度制御ポリマ層22の、キャリヤ層12と
は反対側の面に被着される活性成分透過性皮膚接触接着
層14により提供される。
【0030】図4および図5には、本発明の装置の別の
実施例が示されているが、参照番号110で示されてい
るこの装置は、図1の装置と幾分同様に構成されてい
る。活性成分を含むモノリシックポリママトリックスキ
ャリヤ層112は、接着層118により面117に取着
された支持層116を有している。この実施例の場合に
も、支持層116と接着層118の少なくとも一方は、
活性剤に対して不透過性であるようにすべきである。支
持層116と接着層118は、キャリヤ層112に被着
されたときに、キャリヤ層と完全に重なるように十分な
表面積と形状とを有するように形成されている。かくし
て、接着面は、接着層118がキャリヤ層112と、面
115に被着された活性成分透過性皮膚接触接着層11
4との周囲を取り囲むようにキャリヤ層112に被着さ
れる。
【0031】活性成分透過性接着層114と接着層11
8は、保護ライナ120が除去されたときに、2つの接
着層が皮膚または粘膜に被着され、装置を宿主の皮膚ま
たは粘膜に取着する手段として作用することができるよ
うに配置されている。かくして、この実施例において
は、活性成分は、キャリヤ層112の面115から活性
成分透過性皮膚接触接着層114を介して放出されるの
で、活性成分を連続して提供することができるが、活性
成分は、支持層116を介して、あるいは接着層118
が活性剤不透過性である場合には、径方向外方へは透過
することができない。
【0032】図6の実施例は、図4および図5に示す実
施例とは、速度制御ポリマ層122が活性成分透過性接
着層124によりキャリヤ層112の面115に取着さ
れ、これにより活性成分がキャリヤ層112の面115
から宿主の皮膚または粘膜へ放出される量即ち速度を制
御する手段を提供している点においてのみ異なる。量即
ち速度制御ポリマ層122と活性成分透過性接着層12
4は、支持層116と接着層118が速度制御ポリマ層
122と活性成分透過性接着層124の周辺にオーバー
ラップし、かつ、包囲することができるように十分な表
面積を有している。
【0033】活性成分がキャリヤ層112の面115か
ら宿主の皮膚または粘膜へ放出される量即ち速度を制御
する手段を、活性剤がキャリヤ層112の面115から
宿主の皮膚または粘膜へ放出される量即ち速度を制御す
ることができる接着剤を、活性成分透過性皮膚接触接着
層114として利用することにより、図4および図5に
示す実施例にも提供することができる。図4乃至図6に
示す装置は、活性成分の皮膚に対する透過を促進する高
進剤を任意に含むことができる。この場合、高進剤は、
キャリヤ層112、量即ち速度制御ポリマ層122並び
に接着層114および124の少なくとも1つに含ませ
ることができる。
【0034】図7に示す実施例は、図4および図5に示
す装置とは、支持層116が、モノリシックポリママト
リックスキャリヤ層112の面117に、これら2つの
層を一緒に押し出すことにより、好ましくは同時に押し
出すことにより取着される点だけが異なる。従って、支
持層116は、活性成分に対して不透過性であるので、
活性成分が該層を介して外方へ透過することはない。宿
主の皮膚または粘膜に装置を取着する手段は、キャリヤ
層112の周辺を包囲するように配設される接着層11
8と、保護ライナ120が除去されたときに2つの接着
層が皮膚または粘膜に被着されるようにキャリヤ層11
2の面115に被着されかつ接着層118に対して位置
決めされている活性成分透過性皮膚接触接着層114と
により提供されている。
【0035】図8に示す実施例は、図7に示す実施例と
は、量即ち速度制御ポリマ層122がキャリヤ層112
に、2つの層を一緒に押し出す、好ましくは、同時に押
し出すことにより取着されるという点で異なる。この実
施例においては、宿主の皮膚または粘膜に装置を取着す
る手段は、ポリマ層122とともに図7に示すようにキ
ャリヤ層112の周辺を包囲する接着層118と、接着
層118のほかに、キャリヤ層112の面115に被着
される活性成分透過性皮膚接触接着層114とにより提
供されている。
【0036】図7および図8にそれぞれ示す装置は更
に、量即ち速度制御ポリマ層122と接着層114の少
なくとも一方に関して、活性剤高進剤を任意に含むこと
ができる。
【0037】図9および図10に示す装置210は、図
1に示す実施例の変更例としての実施例である。この実
施例においては、保護ライナが除去され、即ち、支持層
と、キャリヤ層と、接着層とが組み合わされ、本発明者
の発明に係る米国特許第5,064,422号に開示さ
れている装置の活性剤担持部材を提供している。図7お
よび図10に示す実施例は、宿主の皮膚または粘膜に複
数の活性剤あるいは活性剤高進剤を適用する多重区画集
成体を提供しており、各区画は、活性剤または活性剤用
の高進剤を制御自在に放出することができるモノリシッ
ク熱可塑性マトリックスポリマキャリヤ層を含んでい
る。図9はライナが一部露出されている装置の部分破断
平面図であり、図10はシールされた状態にある装置全
体の横断面図である。
【0038】先づ、図10について説明すると、保護ラ
イナ層220は、上記した実施例と同様に、使用に先立
ち、活性剤を、この実施例の装置において使用されてい
るポリマあるいは接着層とともに保護するとともに、最
終用途を妨害することなく活性剤を運搬自在とする作用
を行なう。更にまた、この実施例によれば、ライナ層2
20は、活性剤および存在する場合には高進剤を保護す
るだけでなく、これらを互いに分離した状態に保持して
装置を区画するために、底部層226にヒートシールし
なければならない。
【0039】ライナ層220は、最初に接触する材料ま
たは層、即ち、活性剤担持部材230aおよび230b
の活性剤透過性皮膚接触接着層214aおよび214b
に対して解放自在となっている内面228を備えていな
ければならない。かくして、ライナ層220は、解放即
ち剥離コーティング(release coating) を備えるべきで
あるが、このような剥離コーティング自体は従来から実
施されているものである。
【0040】活性剤担持部材230aおよび230b
が、接着層232aおよび232bにより底部層226
に取着されている。底部層226は、装置が適用される
べき宿主の領域の輪郭に概ね従うように十分に柔軟であ
るべきである。一方、底部層226はまた、しわを生ず
ることなく活性剤担持部材230aおよび230bを支
持する機能を発揮するように十分な強度と中実性(subst
ance) を備えるべきである。図10に示す実施例におい
ては、活性剤担持部材230および230bは、基本的
には、活性成分を制御自在に放出することができる熱可
塑性マトリックスポリマとメルトブレンドされる同じあ
るいは異なる活性成分のモノリシックキャリヤ層212
aおよび212bからなる。モノリシックキャリヤ層2
12aと212bの一方は、該キャリヤ層の他方に含ま
れる活性剤用の活性剤高進剤を含むことができる。
【0041】この実施例においては、図1および図2に
示す実施例と同様に、活性成分透過性皮膚接触接着層2
14aおよび214bは、キャリヤ層212aおよび2
12bの面215aおよび215bに被着され、宿主の
皮膚または粘膜にキャリヤ層を被着する手段を提供して
いる。支持層216aおよび216bは、接着層218
aおよび218bにより、キャリヤ層212aおよび2
12bの、活性成分透過性皮膚接触接着層214aおよ
び214bとは反対側の面217aおよび217bに取
着される。この実施例においてもまた、支持層216a
および216bまたは接着層218aおよび218b
は、活性成分に対して不透過性とすべきである。活性剤
高進剤は、接着層214aおよび214bの少なくとも
一方とブレンドすることができる。保護ライナ220
は、活性成分透過性皮膚接触接着層214aおよび21
4bを被覆する。
【0042】活性剤担持部材230aおよび230b
は、該活性剤担持部材が露出されあるいはライナ層22
0を除去して覆いが外されたときに底部層226を保持
することができるように十分な強度を有する接着層23
2aおよび232bにより、底部層226に接触保持さ
れなければならない。同時に、この接合は、活性剤担持
部材230aおよび230bが接着層214aおよび2
14bにより皮膚に被着された後に、底部層226を活
性剤担持部材から容易に剥離し即ち除去することができ
るように、相対的な意味において十分に弱いものでなけ
ればならない。これは、接着層232aおよび232b
の強度と、接着層214aおよび214bの強度との関
係による。即ち、接着層232aと232bは、接着層
214aおよび214bの接着係数(coefficient of ad
hesion) よりも小さい接着係数を有するように構成され
る。かくして、接着層214aおよび214bを介して
活性剤担持部材230aおよび230bを患者に施用す
ると、活性剤担持部材は患者に被着し、同時に接着層2
32aおよび232bによりキャリヤ層から除去され
る。
【0043】図9に示す装置全体を得るために、ライナ
層220を、活性剤担持部材230aおよび230bを
介在させて底部層226と面対面接触させる。ライナ層
220は、底部層226により示される領域の実質的な
部分を覆う活性剤担持部材230aおよび230bの面
を覆う接着層214aおよび214bにより取着される
が、活性剤担持部材230aと230bとの間の個所に
おいて、ライナ層220と底部層226との間でヒート
シールも行なわれる。ヒートシールの個所は、図9にお
いて参照番号234により示されている。ヒートシール
は、ライナ層220と底部層226との間の[剥離自在
のシール」("peelable seal") として設けられる。
【0044】キャリヤ層およびライナ層の詳細な組成
を、より詳しく説明するが、これら2つの層の向かい合
う面228と236(図10)は、かかる「剥離自在の
シール」を形成するうえにおいて有意のものである。例
えば、2つの向かい合う層が内側ポリエチレン層からな
る場合には、かかる「剥離自在のシール」は、米国特許
第4,710,191号に記載のようにして形成され
る。
【0045】即ち、該米国特許においては、かかる「剥
離自在のシール」は、熱結合を弱めることにより、ヒー
トシール領域がこれら2つの層間、この場合には、ライ
ナ層220と底部層226との間に形成されるように、
ライナ層220のような層の内面に剥離コーティング(r
elease coating) を組み込むことにより形成されると開
示されている。この米国特許には更に、同様の作用効果
を奏する変更例として、ポリエチレンおよびポリプロピ
レンなどのような2つの異なる材料をライナ層220お
よび底部層226として使用することが開示されてい
る。この場合には、剥離コーティングは、少なくとも、
これらの個所においてかかる「剥離自在のシール」を形
成するために、ライナ層220の内面に必要となるもの
と考えられる。
【0046】一般に、「剥離自在のシール」は、活性剤
担持部材230aおよび230bを支持する区画237
aおよび237bに装置を分離するという目的を有する
が、同時に、これは、ライナ層220とキャリヤ層22
6を容易に分離することができるようにしている。例え
ば、2つのポリエチレン層が、介在されるシリコン層の
ような剥離コーティング層なしに互いにヒートシールさ
れると、2つの層は実質上互いに溶融することになり、
かかる分離は容易に行なうことができない。かくして、
かかる「剥離自在のシール」は本発明の重要な特徴の1
つをなすものである。
【0047】図9について再び説明すると、2つの活性
剤担持部材230aと230bを臨界的に分離する「剥
離自在のシール」は、かかる部材間に配置されているだ
けでなく、活性剤担持部材230aと活性剤担持部材2
30bの双方を包囲するように通路238に沿って延び
ている。更にまた、ヒートシール238から分離した別
の連続するヒートシール240が、活性剤担持部材23
0aおよび230bの双方を包囲している。
【0048】このようにして、各活性剤担持部材は、ラ
イナ層220を底部層226から分離する前に隔離され
る。このような分離は、異なる活性剤を活性剤担持部材
230aおよび230bに関して適用しようとする場合
に、各活性剤用の各配合物を注意して特定することが一
般に必要となるという点で意義がある。放出速度は、か
かる活性剤を使用する場合に臨界的な要素となり、活性
剤の移行または混合が早く始まった場合には、放出速度
が変化して望ましくない結果を招来することになる。し
かしながら、活性剤担持部材230aと230bとの間
のヒートシールが行なわれる上記個所により、このよう
な移行または混合が防止されるので、各分離された活性
剤の臨界的なかつ入念に定められた放出速度と有効性と
を確保することができる。同時に、このような個所は、
本発明の装置の使用の際に悪影響を及ぼすことはない。
即ち、キャリヤ層とライナ層は、これらの活性剤を患者
の皮膚に施用することが所望される場合に、依然として
容易に分離することができる。
【0049】活性剤間のヒートシールの個所は、活性剤
間に、本発明の装置を、分離した装置に分けるのに使用
することができる領域を提供する。これは、活性剤担持
部材間のこの剥離自在のヒートシールの領域を拡げ、両
者間に約6.4mm(1/4インチ)のヒートシールス
トリップを提供するだけで容易に行なうことができる。
かくして、キャリヤ層をライナ層から分離する前に、鋏
を使用してかかる拡大された領域238を切断すること
により、製造された単一の装置から2つの分離された装
置を容易に得ることができる。
【0050】図11に示す実施例は、図9および図10
に示す実施例とは、量即ち速度制御ポリマ層222aお
よび222bが活性成分透過性接着層224aおよび2
24bによりキャリヤ層212aおよび212bの面2
15aおよび215bに取着されて、活性成分がキャリ
ヤ層212aおよび212bの面215aおよび215
bから宿主の皮膚または粘膜へ放出される速度を制御す
る手段を提供するように構成されている点だけが異な
る。活性成分透過性皮膚接触接着層214aおよび21
4bは、量即ち速度制御ポリマ層222aおよび222
bの、キャリヤ層212aおよび212bとは反対側の
面に被着されて、装置を宿主の皮膚または粘膜に取着す
る手段を提供している。活性剤高進剤は、速度制御ポリ
マ層222aおよび222bのポリマ並びに活性成分透
過性接着層とブレンドすることもできる。速度制御ポリ
マおよびキャリヤポリマが適合性または相溶性を有する
場合には、2つの層を一緒に押し出すことができ、好ま
しくは、同時に押し出すことができる。
【0051】活性剤がキャリヤ層212aおよび212
bの面215aおよび215bから宿主の皮膚または粘
膜へ放出される量即ち速度を制御する手段は、活性剤が
キャリヤ層212aおよび212bの面215aおよび
215bから皮膚または粘膜へ活性剤透過性皮膚接触接
着層214aおよび214bとして放出される量即ち速
度を制御することができる接着剤を利用することによ
り、図9および図10に示す実施例にも設けることがで
きる。活性剤キャリヤ部材の少なくとも一方には、ポリ
マ即ち接着速度制御手段を含ませることができる。
【0052】図12および図13に示す実施例は、図
4、図5、図9および図10に示す実施例の素子を組み
合わせたものである。同じあるいは異なる活性成分を含
むキャリヤ層312aおよび312bは、接着層318
aおよび318bにより、それぞれの面317aおよび
317bに取着された支持層316aおよび316bを
備えている。この実施例においても、支持層316aお
よび316bと接着層318aおよび318bの少なく
とも一方は、活性成分に対して不透過性とすべきであ
る。支持層316aおよび316bと接着層318aお
よび318bは、キャリヤ層312aおよび312bに
取着されたときに、キャリヤ層312aおよび312b
と完全に重合するように十分な表面積と形状とを有する
ように形成されている。かくして、接着面は、接着層3
18aおよび318bが面315aおよび315bに被
着された活性成分透過性皮膚接触接着層314aおよび
314bとキャリヤ層312aおよび312bの周辺を
包囲するようにキャリヤ層に接着する。
【0053】活性成分透過性皮膚接触接着層314aお
よび314bと、接着層318aおよび318bは、保
護ライナ320が除去されたときに、接着層が皮膚また
は粘膜に被着されて装置を宿主の皮膚または粘膜に取着
する手段として作用することができるように配置され
る。かくして、活性成分は、キャリヤ層312aおよび
312bの面315aおよび315bから活性成分透過
性皮膚接触接着層314aおよび314bを介して放出
されて、活性成分を連続して投与するが、活性成分不透
過性支持層316aおよび316bを介して透過するこ
とはできない。即ち、接着層318aおよび318bが
活性成分に対して不透過性である場合には、該層を介し
て径方向外方へ透過することができない。他の実施例と
同様に、活性成分高進剤を接着層314aおよび314
bの少なくとも一方とブレンドすることができる。
【0054】図14に示す実施例は、速度制御ポリマ層
322aおよび322bが、図6に関して上記したよう
に、活性成分透過性接着層324aおよび324bによ
りキャリヤ層312aおよび312bの面315aおよ
び315bにそれぞれ取着されている点だけが、図12
および図13に示す実施例と異なる。図12および図1
3の活性成分透過性皮膚接触接着層314aおよび31
4bは、図4および図5の実施例に関して上記したよう
に、図12および図13の実施例において、活性成分が
キャリヤ層312aおよび312bの面315aおよび
315bから宿主の皮膚または粘膜へ放出される量即ち
速度を制御する手段として利用することもできる。同様
に、図7および図8の実施例もまた、図12および図1
3の実施例に適用することができる。図6、図8および
図11の実施例の場合と同様に、活性剤高進剤は、量即
ち速度制御ポリマ層のポリマとブレンドすることができ
る。
【0055】図2、図6、図8、図11および図14に
示す実施例はまた、活性剤高進剤がキャリヤ層に含まれ
る場合に、活性剤が速度制御ポリマ層に含まれるように
構成し、集成することができる。かくして、図2の実施
例の場合には、活性剤は、モノリシック熱可塑性ポリマ
マトリックスキャリヤ層12に含まれる活性剤高進剤と
ともに、速度制御ポリマ層22に含ませることができ
る。同様に、図6および図8の実施例においては、活性
剤は、キャリヤ層112に含まれる活性剤高進剤ととも
にポリマ層122に含ませることができる。活性剤はま
た、図11および図14のポリマ層222aおよび22
2bと322aおよび322bに、キャリヤ層212a
および212bまたは312aおよび312bとともに
含ませることができる。
【0056】本発明においては、活性剤はまた、キャリ
ヤ層および量即ち速度制御ポリマ層の双方に含ませるこ
とができる。本発明のこれらの実施例は、活性剤高進剤
を利用しないラミネートを、キャリヤ層、速度制御ポリ
マ層および活性剤透過性接着層の少なくとも1つに活性
剤高進剤を含むラミネートとともに含むことができる。
【0057】本発明はまた、活性剤または活性剤高進剤
がメルトブレンドされておらず、非重合性とすることが
できる層に、かかる活性剤または活性剤高進剤が含まれ
る実施例を包含する。かかる層は、当業者にとって周知
の先行技術に係る材料を使用して従来の方法に従って形
成し、ラミネートに組み入れることができる。しかしな
がら、本発明にかかるラミネートは、活性剤および活性
剤高進剤の少なくとも一方とメルトブレンドされる熱可
塑性マトリックスポリマのキャリヤ層を少なくとも含
む。
【0058】本発明は更に、少なくとも1つの量即ち速
度制御ポリマ層が存在する場合には、キャリヤ層と宿主
の皮膚または粘膜との間に配置される場合に、2つ以上
のキャリヤ層が存在しまたは2つ以上の速度制御ポリマ
層が存在し、あるいはこれら2つ以上のキャリヤ層と2
つ以上の速度制御ポリマ層とが存在する実施例も包含す
る。少なくとも1つのキャリヤ層は、活性剤および活性
剤高進剤の少なくとも一方とメルトブレンドされ、ある
いは他の層が活性剤および活性剤高進剤の少なくとも一
方を含むことができまたは活性剤および活性剤高進剤を
実質上含まないようにすることができる。活性剤または
活性剤高進剤は、他の層とメルトブレンドすることがで
き、あるいは従来の方法により他の層と組み合わせるこ
とができる。
【0059】本発明においては、活性剤または活性剤高
進剤が2つ以上の層に存在する場合には、各層の活性剤
または活性剤高進剤は同じものとすることができるが、
あるいは異なったものとすることもできる。本発明はま
た、2つ以上の活性剤あるいは活性剤高進剤がキャリヤ
層または速度制御ポリマ層に含まれる実施例も包含す
る。
【0060】支持層は、薄いフィルムまたはシートであ
るのが好ましい。多くの場合は、装置が取着されるべき
皮膚の部分により、装置従って支持層は、化粧上の理由
から肉色とされる。支持層は、活性剤あるいは薬剤に対
して閉塞性である透明のポリエステル層であるのが好ま
しいが、種々の色彩に染色することができ、あるいは印
刷を施すこともできる。支持層は通常は、支持作用を行
なうとともに、装置の保護カバーを提供する。
【0061】支持層は、該支持層が接触する層、即ち、
キャリヤ層と該層に含まれる活性成分、接着剤などに対
して実質上不透過性である材料またはかかる材料の組み
合わせから形成されるのが好ましい。しかしながら、支
持層の主たる目的は、活性成分が装置の支持層を介して
滲出するのを防止することにあるから、支持層が活性成
分不透過性の接着層を有する装置の残りの部分と接触す
る面に被覆されると、この不透過性接着層は、支持層が
活性成分に対して全体的に不透過性でない場合にも、こ
の目的は達成される。かくして、ほとんどの場合に、支
持層は活性成分に対して不透過性であるが、全ての場合
に必要であるということではなく、支持層が活性成分不
透過性接着層のような遮断機能を提供する層でない場合
には、支持層とキャリヤ層との間に配置される。支持層
を実質上不透過性にすることにより、支持層または成分
と接触する他の成分が、装置の通常の使用および保管期
間中は、かかる層または成分を介して感知することがで
きる程度に透過することはない。
【0062】外面層に使用される実際の材料、即ち、図
1に関して云えば、例えば支持層16は、接触する材料
の特性により選択される。幾つかの適当な材料を例とし
て挙げると、例えば、セロファン、セルロース、酢酸セ
ルロース、エチルセルロース、可塑化酢酸ビニル塩化ビ
ニルコポリマ、エチレン酢酸ビニルコポリマ、ポリエチ
レンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、塩化ポリビニリデン[例えば、サラン(SARA
N) ]、紙、布およびアルミニウムフォイルがある。支
持層に使用される材料は、活性成分に対して不透過性で
あるのが好ましい。かかる支持層を形成する材料は、柔
軟であっても、柔軟でなくてもよい。装置が取着される
身体部分の形状に従うように柔軟性のある支持層を使用
するのが好ましい。
【0063】図1の層16のような支持層を形成する材
料は、フィルムまたは複合フィルムであるのが好まし
い。複合体は、蒸着フィルム(例えば、アルミニウム蒸
着フィルム)、2つ以上のフィルムのラミネートあるい
はこれらの組み合わせとすることができる。例えば、ポ
リエチレンテレフタレートとポリエチレンとのラミネー
トまたはポリエチレン/蒸着ポリエチレンテレフタレー
ト/ポリエチレンのラミネートを使用することができ
る。好ましいポリマとして、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートお
よび塩化ポリビニリデン(サラン)がある。特に詳細に
云うと、本発明の特に好ましい組成物は、後述するペバ
ックス(PEBAX) 材料からなる図1のキャリヤ層12のよ
うなキャリヤ層に関連する図1の支持部材16のような
支持層として、ポリエチレンテレフタレートまたは塩化
ポリビニリデン(サラン)からなる著しく閉塞性のある
層を使用する。かくして、ポリエチレンテレフタレート
またはサラン成分は、問題の材料に対して著しく閉塞性
があるが、これはまた、比較的剛性がありあるいは硬質
であり、従って、図1のキャリヤ層12のようなキャリ
ヤ層に以下で説明するペバックスのような著しく軟質で
(soft)かつ柔軟な(flexible)フィルムを使用すると、心
地よさと使用者への施用の観点から優れた組み合わせを
提供することができる。
【0064】上記したように、支持層は、接着層により
キャリヤ層に取着される。例えば図1に関して云えば、
支持層16は、接着層18によりキャリヤ層12の面1
7に取着される。図4に関しては、支持層116は、接
着層118によりキャリヤ層112の面117に取着さ
れる。双方の実施例とも、上記したように、接着層は、
活性成分がキャリヤ層から支持層へ滲出するのを防止す
るように活性成分に不透過とすることができ、支持層が
不透過性でない場合には活性成分に対して不透過とすべ
きである。図4の実施例においては、接着層118と支
持層116は、支持層116の延長周辺領域を形成する
ようにキャリヤ層の全周に亘ってキャリヤ層112を越
えて周辺に延び、接着層118は、支持層116の延長
周辺領域ととともにキャリヤ層112を越えて周辺に延
びている。従って、図4の実施例における接着層118
の他の目的は、装置を皮膚または粘膜に取着することに
ある。
【0065】かくして、支持層をキャリヤ層に付着する
ことができる接着剤が、本発明の図1に示す実施例に関
して使用するのに適しており、一方、皮膚または粘膜へ
の付着を行なうことができる接着剤は、本発明の図4に
示す実施例に関して使用するのに適している。活性成分
に対する接着層の不透過性の程度は、活性成分および支
持層によって変わる。好ましくは、接着層は、皮膚また
は粘膜と接触するのに適した、即ち、皮膚学的に許容す
ることができる感圧接着剤(pressure-sensitive adhesi
ve) とすることができる。
【0066】活性成分不透過性接着剤は一般に、液体の
形態でキャリヤ層または支持層にコーティングされる。
液体の形態をなす接着剤は、接着成分を液体のビヒクル
またはエマルジョンに溶解または懸濁されるか、あるい
は熱可塑性接着剤を溶融温度を越える温度に加熱するこ
とにより得られる。次に、接着層を、液体ビヒクルまた
はエマルジョンを蒸発させて乾燥させるか、あるいは熱
可塑性材料を溶融温度よりも低い温度に冷却することに
より硬化させる。かくして、活性成分不透過性接着剤
は、接着層が実質上乾燥されあるいは硬化されると、活
性成分に対して不透過性となる。
【0067】本発明において活性成分不透過性接着層と
して使用するのに適した感圧接着剤としては、例えば、
幾つかの天然ゴムおよび合成ゴム接着剤や、架橋性積層
用接着剤がある。
【0068】適宜の天然ゴム接着剤には、例えば、ビー
エフ・グッドリッチ・カンパニー(B.F. Goodrich Co.)
から入手することができるR−1072、シーエル・ハ
ザウェイ(C.L. Hathaway) から入手することができるN
o.735およびエバンス・セイント・クレア(Evans S
t. Clair) から入手することができるNo.5702が
ある。合成ゴム接着剤には、例えば、ジョワット・コー
ポレイション(Jowat Corp.) から入手することができる
ジョワセレム(Jowatherem)270−00およびジョワセ
レムS−3202や、ナショナル・スターチ(National
Starch) から入手することができる70−9416があ
る。他の適宜の積層用接着剤(laminating adhesive) に
は、ダウ・コーニング(Dow Corning) の積層用シリコー
ン接着剤およびロード・コーポレイション(Lord Corpor
ation)のタイセル(Tycel) 7900シリーズ積層用接着
剤がある。ほとんどの活性成分に対して最も不透過性で
ある接着剤は、架橋性積層用接着剤であるが、かかる接
着剤は当業者にとっては周知である。
【0069】感圧接着剤を使用する場合には、キャリヤ
層に支持層を取着する接着層の厚さが増加するにつれ
て、活性成分に対する接着層の不透過性も大きくなる。
接着層に対する活性成分の不透過性を得るために、図1
の活性成分不透過性接着層18または図4の同じ接着層
118を、活性成分(必要な場合には、不透過性接着層
が接触する装置の他の構成素子)に対して十分な不透過
性を発揮し、活性成分が上記したように装置から滲出す
るのを防止することができる厚さとされる。多くの場
合、活性成分に対する不透過性を得るためには、支持層
をキャリヤ層に接合する不透過性接着層は、約0.05
乃至約0.13mm(約2乃至約5ミル)の厚さを有
し、好ましくは約0.05mm(約2ミル)の厚さを有
するように形成することができる。
【0070】架橋性感圧接着剤により、活性剤および高
進剤に対する接着層の不透過性は著しく高くなる。接着
層の架橋密度を高めることにより、活性剤の拡散に対す
る一層良好なバリヤが得られる。
【0071】図4および図5に示す実施例の装置の構造
について再び説明すると、支持層116とともにキャリ
ヤ層112の全周に亘ってキャリヤ層を越えて周辺に延
びる接着層118は、活性成分透過性接着層114と相
俟って宿主の皮膚または粘膜に装置を少なくとも十分に
接着することができる幅とする。活性成分が装置から滲
出しないようにする活性剤に対する(および必要な場合
には、接着層が接触する装置の他の成分に対する)不透
過性は、層の幅が大きくなるにつれて、増大する。
【0072】適宜の幅は、活性成分および低下する不透
過性の程度により変わり、約1.6乃至50.8mm
(1/16乃至2インチ)、好ましくは、約3.2乃至
25.4mm(1/8乃至1インチ)の範囲にある。ほ
とんどの場合、幅は、特定の用途により約6.4乃至約
12.7mm(1/4乃至1/2インチ)である。幅は
均一である必要はなく、装置の周辺に沿って変わること
により、例えば、特定の幾何学形状を提供しあるいは保
護ライナを除去するためのタブを提供することができ
る。
【0073】本発明の装置はまた、キャリヤ層と宿主の
皮膚または粘膜との間に、装置を宿主に接合する活性成
分透過性接着層を有することができる。活性成分透過性
接着層は、図1および図2において層14により示さ
れ、図4乃至図7においては層114、図9乃至図11
においては層214および図12乃至図14においては
層314により、それぞれ示されている。第2の活性成
分透過性接着層を利用した実施例を構成することもでき
る。例えば、図2に示すように、活性成分透過性接着層
24が、速度制御ポリマ層22をキャリヤ層12の面1
5に取着する。次いで、装置は活性成分透過性接着層1
4により宿主の皮膚または粘膜に取着され、接着層14
は速度制御ポリマ層22の、キャリヤ層12とは反対側
の面に被着される。かかる第2の活性成分透過性接着層
は、図6において層124により、図11において層2
24によりおよび図14において層324により、それ
ぞれ示されている。
【0074】装置を宿主の皮膚または粘膜に接合する活
性成分透過性接着層は、皮膚学的に許容することができ
るものであることが好ましい。各活性成分透過性接着層
はまた、感圧接着剤であるのが好ましい。薬剤を移行さ
せることができる周知の薬学的に許容することができる
感圧接着剤であれば、本発明において使用することがで
きる。
【0075】幾つかの適宜の透過性接着剤には、アクリ
ルまたはメタクリル酸とn−ブタノール、イソペンタノ
ール、2−メチルブタノール、1−メチルブタノール、
1−メチルペンタノール、2−メチルペンタノール、3
−メチルペンタノール、2−エチルブタノール、イソオ
クタノール、n−デカノールまたはn−ドデカノールの
ごときアルコールとのアルコールエステルのポリマのよ
うなアクリルまたはメタクリル樹脂単独、あるいはアク
リル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−アルコキシメチルアクリルアミド、N−アル
コキシメチルメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリ
ルアミド、イタコン酸、酢酸ビニル、アルキル基が10
乃至24個の炭素原子を有するN−分枝アルキルマレイ
ン酸、グリコールジアクリレートまたはこれらのモノマ
の混合物のようなエチレン不飽和モノマで共重合化した
もの;ポリウレタンエラストマ;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドンおよび
酢酸ポリビニルのようなビニルポリマ;ユリアホルムア
ルデヒド樹脂;フェノールホルムアルデヒド樹脂、レゾ
ルシノール(resorcinol)ホルムアルデヒド樹脂;エチル
セルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、酢
酪酸セルロースおよびカルボキシメチルセルロースのよ
うなセルロース誘導体;寒天、アカシア、ペクチン(pec
tina) 、澱粉、デストリア(destria) 、ゼラチン、カゼ
インなどのような天然ガムがある。他の適宜の感圧接着
剤としては、ポリイソブチレン感圧接着剤、ゴム感圧接
着剤およびシリコーン感圧接着剤がある。接着剤は、本
技術分野において周知の粘着付与剤および安定剤と配合
することもできる。
【0076】活性剤透過性に関して好ましい接着剤に
は、好ましくは25乃至35g/m2の塗布量の、アベ
リー・ケミカル・カンパニー(Avery Chemical Company)
のAS−351HSXのようなアクリルコポリマ感圧接
着剤がある。この感圧接着剤は、全固形分含量が約52
%で、ブルックフィールド粘度(LVT/スピンドルN
o.4/12RPM@25℃)が約15,000乃至2
5,000cpsで、ガロン当たりの重量が約3.4k
g(約7.4ポンド)の永続的粘着性のあるフィルムを
提供する架橋性ポリマである。このポリマは、特に従来
のコーティング装置において使用することができるよう
に、ヘキサンまたはトルエンを用いることにより、所望
の固形分および/または粘度範囲となるように希釈する
ことができる。
【0077】かかる目的に使用することができる他のこ
のような接着剤には、デュロタック(DUROTAK) 80−1
054なる表示が付されてナショナル・アドヒーシブズ
(National Adhesives)から販売されているアクリル感圧
接着剤がある。この接着剤は、固形分含量が47.5%
で、粘度が3,000cpsで、可塑度[ウイリアムズ
(Williams)]が2.9mmである。これは、一般には、
酢酸エチル、ヘプタン、イソプロピルアルコールおよび
トルエンをはじめとする溶媒系とともに使用される。別
のかかる接着剤として、ジェルバ・マルチポリマ・エマ
ルジョン(GELVAMultipolymer Emulsion) 2484なる
表示が付されてモンサント(Monsanto)から販売されてい
るものがあり、この接着剤は固形分含量が59%、粘度
が1,500乃至2,300cpsの安定な水性アクリ
ルエマルジョン感圧接着剤からなる。他のアクリル接着
剤としては、例えば、モンサントから入手することがで
きるジェルバ788および733、シーエル・ハザウエ
イから入手することができるPS−41、エイチビー・
フラー(H.B. Fuller) から入手することができるVr−
0833、モートン・ケミカル(Morton Chemical) から
入手することができるアドコット(Adcot) 73A207
A、ナショナル・スターチ(National Starch) から入手
することができるNo.80−2404,80−105
4,72−9056および72−9399、ローム・ア
ンド・ハース(Rohm & Haas) から入手することができる
No.E−2015、E−2067およびE−196
0、ユニロイヤル・インコーポレイテッド(Uniroyal In
c.) から入手することができるM−6112並びにダブ
リュアール・グレイス(W.R. Grace)から入手することが
できるダラタック(Daratak) がある。適宜のゴム接着剤
には、ナショナル・スターチから入手することができる
デュロタック36−6172およびモートン・ケミカル
から入手可能のモルスティック(Morstick)118があ
る。適宜のシリコーン接着剤には、ダウ・コーニングか
ら入手可能のX7−4502がある。
【0078】活性成分透過性接着層は、装置が皮膚に載
置されたときに活性成分の幾分かを含むのが好ましい。
これにより、皮膚または粘膜に活性成分が最初から存在
することになり、所望の場合に、活性成分の吸収の遅れ
あるいは局部的な施用の遅れをなくすことができる。か
くして、活性成分は宿主に直ちに利用されることにな
る。活性成分は、接着層および存在する場合には速度制
御層を介しての移行あるいは製造の際に活性成分透過性
接着層または速度制御層に混合される活性成分の量によ
り、最初から存在させることもできる。このように、活
性剤および活性剤高進剤の少なくとも一方が、利用され
るラミネート層の幾つかに存在することになるが、これ
は、層の1つだけに組み込まれた成分が他の層に移行す
ることにより生ずるものと考えられる。
【0079】透過性接着層に存在する活性剤または活性
剤高進剤の量は、例えば、パルス投与に関して所望され
る最初からの薬剤の存在による。例えば、米国特許第
4,031,894号には、cm2 の有効表面積当たり
10−200マイクログラムのスコポラミンベースが透
過性接着剤層における活性剤の適当な初期量であると開
示されている。
【0080】皮膚または粘膜と接触する透過性接着層
は、活性剤または活性剤高進剤に対して十分な透過性を
提供することができる幅(即ち、表面積)および厚みに
形成されるとともに、皮膚または粘膜に所望される投与
量とすることができるのに適した表面積とされる。これ
らの幅と厚みは、本技術分野において従来のものである
ので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0081】図4乃至図7および図12乃至図14は、
透過性接着剤に直接接触および/または隣接する周辺接
着層を示す。しかしながら、これは必須のものではな
く、所望の場合には周辺接着層と透過性接着層との間に
ギャップが存在してもよい。
【0082】図4乃至図7および図12乃至図14に示
す本発明の実施例の装置の周辺接着剤および透過性接着
剤の厚みと形状は、同一あるいは対応したものとする必
要はない。これは、活性成分が透過する透過性接着層の
表面積に影響を及ぼすことなく、本発明の装置を主とし
て周辺接着層により皮膚または粘膜の特定の部分に被着
させることができるという点においてこれらの実施例に
ついて特に有利である(即ち、装置の形状は、皮膚また
は粘膜に放出される活性剤の量を決定する透過性接着層
の表面積を変えることなく変化させることができる)。
【0083】図1および図2のキャリヤ層12、図4乃
至図6のキャリヤ層112、図7乃至図10のキャリヤ
層212並びに図11乃至図13のキャリヤ層312の
ような活性成分キャリヤ層は、モノリシック重合性活性
成分キャリヤ層である。かくして、本質的には、これら
のモノリシック活性成分キャリヤ層は、活性剤即ち薬剤
成分および活性剤高進剤の少なくとも一方と混合される
熱可塑性重合性マトリックスから基本的に構成されてい
る。活性剤を共通の溶媒においてマトリックスポリマと
混合し、次いで、溶媒を蒸発させてプラスチックフィル
ムを形成する先行技術のモノリシックポリママトリック
スキャリヤ層とは異なり、本発明のキャリヤ層熱可塑性
マトリックスポリマを活性剤と、ポリマが軟化しかつ溶
融する温度よりも高い高温でブレンドすることにより形
成され、この温度ではポリマは溶融状態となり、流動す
る。本発明においては、この方法がメルトブレンドとし
て定義されている。
【0084】当業者により容易に理解されるように、メ
ルトブレンド工程は、熱可塑性ポリマ、即ち、熱に曝さ
れると軟化して溶融し、冷却されると元の状態に戻るポ
リマを使用することが必要となる。熱可塑性マトリック
スポリマと活性剤のメルトブレンドは、以下において詳
細に説明する。
【0085】キャリヤ層、特に、ニコチンのようなアミ
ン含有活性剤に適した熱可塑性マトリックスポリマの種
類の1つとして、ポリエステルブロックアミドであるエ
ラストマ樹脂類があり、ペバックス(PEBAX) なる商標の
ものを入手することができる。かかるポリマの構造は一
般に、
【0086】
【化1】
【0087】により表わすことができ、該式において、
PAは硬質のポリアミドセグメントであり、PEは比較
的軟質のポリエステルセグメントである。適宜の熱可塑
性マトリックスポリマの別の種類として、熱可塑性ポリ
ウレタン類がある。このクラスのものでは、ポリエーテ
ルポリウレタン類が好ましい。かかるポリウレタンに
は、ダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Compan
y)の2363−80AE等級をはじめとするペレタン(P
ELLETHANE)、ケイジェイ・クィン(K.J. Quin) のキュー
・タン(Q-THANE) 、ビーエフ・グッドリッチ(B.F. Good
rich) のエスタン(ESTANE)、モベイ・ケミカル・カンパ
ニー(Mobay Chemical Company)のトキシン(TXIN)などの
ような商業的に入手することができるポリウレタン組成
物がある。
【0088】適宜の熱可塑性マトリックスポリマには更
に、デュポン(DuPont)の4056等級をはじめとするハ
イトレル(HYTREL)およびゼネラル・エレクトリック(Gen
eralElectric)のロモド(LOMOD) (それぞれ、ポリエー
テルプレポリマとポリブチレンテレフタレートのコポリ
マおよびポリイソブチレンテレフタレートとのコポリマ
である)、並びに、イーストマン・ケミカル(Eastman C
hemical)のピーシーシーイー(PCCE)をはじめとする種々
の環状ポリエステルのコポリマのような種々のポリエス
テルがある。別の適宜のポリマとして、エチレンメタク
リル酸およびアクリル酸コポリマがある。例えば、ニュ
ークレル(NUCREL)699なる表示を有する商業的に入手
することができるエチレンメタクリル酸が、エストラジ
オール用の熱可塑性マトリックスポリマとして特に適し
ている。
【0089】当業者が容易に理解することができるよう
に、本発明で使用するのに適した活性剤は、マトリック
スポリマの溶融温度において熱安定性があり、この温度
ではマトリックスポリマとは反応してはならない。活性
剤は、皮膚に対してあるいは皮膚を介して局部的に放出
されるものとして定義される。一般には、活性剤は、メ
ルトブレンド処理の際に、樹脂マトリックスに組み込む
ために行なわれる約170℃乃至約200℃の範囲の温
度暴露に耐えるものでなければならない。
【0090】活性剤は、ポリママトリックスにおいて比
較的良好な溶解度を持たなければならず、即ち、当業者
に周知の薬剤皮膚接触組成物において使用するのに適し
た耐熱性液体可塑剤のような、メルトブレンドの前にポ
リママトリックスと相溶性のある耐熱液体キャリヤに溶
解することができる。この物質の非実質的な程度の熱分
解がメルトブレンドの温度範囲内で生ずる場合には、本
発明における熱安定性は、メルトブレンドに必要な時
間、一般的には数分に亘って必要となる。感熱性である
が急速な熱分解は受けない活性剤は、熱から保護するこ
とができ、上記した耐熱液体キャリヤに予め分散させる
ことにより本発明において使用するのに適したものとす
ることができる。従って、マトリックスポリマの溶融温
度において熱安定性がある活性剤とは、マトリックスポ
リマとのメルトブレンドに先立ち、相溶性のある耐熱液
体キャリヤに分散させることにより相溶化されあるいは
熱安定化される活性剤を含む。
【0091】活性剤は、例えば、全身用薬剤であって
も、局所用薬剤であってもよい。所望の場合には、個々
の活性剤あるいはこれらの混合物を使用することができ
る。皮膚または粘膜を透過する薬剤は、存在する透過性
接着層を透過しかつマトリックスポリマの溶融温度にお
いて熱安定性がある限りは、本発明の装置において内部
投与に使用することができる。
【0092】本発明の装置により投与するのに適した全
身薬剤には、ニコチン、カフェイン、メソカーブ(mesoc
arb)、メフェクスアミド(mefexamide)およびTHCのご
ときカナビノールなどのような精神作用剤と、ダイアゼ
パン(diazepam)、メピリジン、ウルダゼパン(uldazepa
m) 、チバメート(tybamate)、メタクラゼパン(metaclaz
epam)およびテトラバルビトールなどのような鎮静剤
と、アミトリプチリン(amitryptyline) 、イミプラミン
(imipramine)、デシプラミン(desipramine) 、ニアルア
ミド(nialamide) 、メリトラセン(melitracen)およびイ
ソカルボクサジド(isocarboxazid) などのような抗抑う
つ剤と、フェノバルビトール(phenobarbitol) 、カルバ
マゼピン(carbamazepine) 、メトスクシミン(methsuxim
ine)、2−エチル−2−フェニルマロンアミド(PEM
A)およびフェニトイン(phenytoin)などのような鎮痙
剤と、プロゲステロン、テストステロン、プレグナンジ
オール(pregnanediol)、プロゲスチン、エストラジオー
ルおよびアナルボリック(analboric) ステロイドなどの
ようなステロイドと、コデイン(codeine) 、モルヒネ、
アナロルフィン(analorphine) およびデメラール(demer
al) などのような麻酔鎮痛剤を含む鎮痛剤と、アセトア
ミノフェノン、アスピリンおよびアルプラゾラム(alpra
zolam)などのような鎮痛剤と、スルコナゾル(sulconazo
le) 、シカニン(siccanin)、銀スルファダイアジンおよ
びベンチアサイド(bentiacide)などのような殺菌剤と、
メプロバメート(meprobamate) などのようなトランキラ
イザと、スルホスアミド(sulfosamide) およびルフォク
ロモマイシン(rufocromomycin)などのような抗新生物形
成剤(antineoplastic agent)と、テトラサイクリン、ペ
ニシリンおよびストレプトゾシンなどのような抗生剤が
ある。
【0093】熱可塑性マトリックスポリマキャリヤ層に
存在する活性剤の量は、活性剤を必要としている宿主に
対し、薬学的または生理学的に有効な投与量を提供する
のに十分な量である。この量は、当業者であれば、以下
に記載する実施例に示すように、面倒な実験を行なうこ
となく容易に決定することができる。
【0094】一般に、活性剤は、約2乃至約10重量%
のレベルで熱可塑性マトリックスポリマに存在する。活
性剤がニコチンである場合には、熱可塑性マトリックス
ポリマのニコチン濃度は、約4乃至約12重量%である
のが適当であり、約8乃至約10重量%の濃度が好まし
い。約9重量%のニコチン濃度が最も好ましい。
【0095】本発明の装置は、図2の層22、図6の層
122、図11の層22および図14の層322として
図示されている量即ち速度制御ポリマ層を任意に含むこ
とができる。速度制御ポリマ層として使用するのに適し
たポリマは、従来のものであるので、本明細書において
は、詳細な説明は省略する。幾つかの好ましい物質とし
ては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン酢酸ビニルコポリマ(EVA)、コポリエステル[例
えば、ハイトレル(HYTREL)]およびポリウレタンがあ
る。以下において詳細に説明するように、活性剤と熱可
塑性マトリックスポリマは、押し出し機においてメルト
ブレンドし、次いで、押し出してキャリヤ層に形成する
ことができる。本発明のかかる観点によれば、速度制御
ポリマ層を組み込んだ本発明の最も好ましい実施例で
は、速度制御ポリマ層をキャリヤ層に取着する活性剤透
過性接着層が省略され、その代わりに、2つの層が一緒
に同時に押し出される。
【0096】活性剤が速度制御ポリマ層を透過する量即
ち速度は、ポリマ層用の活性剤の親和力、活性剤の分子
量、キャリヤ層の重合構造および層の厚みのような因子
による。従って、適宜の速度制御重合物質とその肉厚
は、使用される活性剤と所望の透過速度による。ポリマ
層とその肉厚を選択することにより、所望の場合には、
皮膚または粘膜に対する投与量を制御する手段を提供す
ることができる。
【0097】上記したように、活性剤の皮膚透過を促進
する高進剤は、キャリヤ層、速度制御ポリマ層または活
性剤透過性接着層に含ませることができる。高進剤は、
これらの層に、溶媒ブレンド(solvent blending)、より
好ましくは、活性剤をキャリヤ層または速度制御ポリマ
層に組み込むのに使用されるのと同じ方法でメルトブレ
ンドすることにより組み込むことができる。
【0098】適宜の高進剤として、十分に高い沸点を有
する高進剤のような、上記した米国特許第4,573,
996号に記載されているものがあり、シクロヘキサノ
ール、ラウリルアルコールなどのような6乃至12個の
炭素原子を有する1価の飽和および不飽和脂肪族および
脂環式アルコール;鉱油のような脂肪族および脂環式炭
化水素;シクロヘキサノンのような脂環式および芳香族
アルデヒドおよびケトン;N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−(2−ヒ
ドロキシエチル)アセトアミドなどのようなN,N−ジ
(低級アルキル)アセトアミド;イソプロピルミリステ
ートおよびラウリシジン(Lauricidin)のような脂肪族お
よび脂環式エステル;デシルメチルスルホキシドのよう
なN,N−ジ(低級アルキル)スルホキシド;精油;N
−メチル−2−ピロリドンおよびアゾン(Azone) のよう
なニトロ化脂肪族および脂環式炭化水素;サリチレー
ト、ポリアルキレングリコールシリケート;オレイン酸
およびラウリン酸のような脂肪酸;シネオール(cineol
e) のようなテルペン、ラウリル硫酸ナトリウムのよう
な界面活性剤、ヘキサメチルシロキサンのようなシロキ
サン;並びに上記物質の混合物などがある。
【0099】活性剤高進剤をキャリヤ層、速度制御ポリ
マ層または活性剤透過性接着層とメルトブレンドしよう
とする場合には、高進剤は、該高進剤がメルトブレンド
されるべきキャリヤポリマ、速度制御ポリマまたは活性
剤透過性接着剤の溶融温度において熱安定性のある活性
剤高進剤とすべきである。一般には、活性剤高進剤は、
約170℃乃至約200℃の温度で熱安定性を呈すべき
である。活性剤と同様に、活性剤高進剤は、先づ相溶性
のある耐熱液体キャリヤと分散されて、高進剤をポリマ
または接着剤と相溶化させ、あるいは高進剤の耐熱性を
改善する。
【0100】ポリマまたは接着剤とメルトブレンドする
のに適した耐熱液体キャリヤには、例えば、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエステ
ルおよびポリエーテルポリオール、エポキシ化アマニ油
並びにトリエチルシトレート、ジシクロヘキシルフタレ
ートおよびジイソデシルアジペートなどのような簡単な
液体エステルがある。好ましい液体キャリヤは、ポリエ
チレングリコールである。
【0101】好ましい実施例においては、装置は、皮膚
または粘膜に被着されるべき面が装置、即ち、活性剤透
過性接着層および存在する場合には周辺接着層に取着さ
れる保護ライナを有している。保護ライナは、上記した
支持層に使用するのに適した材料と同じ材料から形成す
ることができる。かかる材料は、例えば、表面にシリコ
ン、テフロンその他の適宜のコーティング材料で従来の
処理を施すことにより、接着層から除去自在あるいは剥
離自在に形成するのが好ましい。保護ライナからの装置
の取り外しはまた、保護ライナの機械的処理、例えば、
保護ライナのエンボス加工により行なうこともできる。
【0102】しかしながら、保護ライナは、紙、紙含有
層もしくはラミネート;ポリエチレンのごとき押し出し
ポリオレフィンのような種々の熱可塑性樹脂;種々のポ
リエステルフィルム;フォイルライナ;種々のポリマに
被覆もしくは積層した布層をはじめとする他の層;更に
は、押し出しポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、種々のポリアミドなどを含む種々の層から形成する
ことができる。
【0103】特に好ましい保護ライナとして、外側フォ
イル層と、ポリエチレンなどのような内側層とのラミネ
ートがあり、シリコーン処理されたコーティングにより
解放自在にされているだけでなく、エンボス処理あるい
は粗にされた面を有している。この面のエンボス処理
は、数多くの従来の方法により行なうことができる。一
般には、エンボス加工された表面の形成は、雌雄工具を
使用して行なうことができ、好ましくは、加熱により促
進させることができる。このエンボス加工の主たる目的
は、表面を粗にし即ち表面に凹凸を形成し、全体よりも
少ない表面を対応する接着層と物理的に接触させること
にある。
【0104】実施されるエンボス加工のパターンは変え
ることができ、保護ライナの大きな連続する面積に亘っ
てエンボス加工を施す場合もある。好ましくは、保護ラ
イナの表面の約30%がエンボス処理される。粒状(gra
iny)テキスチャの形成などのような特定のエンボスのデ
ザインは、上記したパラメータの範囲内において行なう
ことができる選択上の問題である。かくして、保護ライ
ナの内面にエンボス加工した面が形成されると、本発明
の装置を使用することが所望される場合に、保護ライナ
が接着層に粘着あるいは接着することによりライナが接
着層から正しく分離しないようになるのを防止するうえ
で著しく意義がある。このように操作が容易になること
は、これらの装置を商業化するうえで重要な要素とな
る。
【0105】どのような保護ライナが選択されるかは、
透明なライナが所望されるのか、あるいは不透明なライ
ナが所望されるのか、などといった装置の他の最終要件
による。
【0106】かくして、保護ライナの略全面が接着層と
接触するが、保護ライナにより接着層に提供されるシー
ルは、保護ライナの縁部を単に引き放すことにより、
「剥離自在」("peelable")即ち解放自在となる。同時
に、これが行なわれると、接着剤とこれらの層との間の
接着係数対これらの接着層と保護ライナの被覆面との間
の接着係数により、皮膚または粘膜と接触する接着層は
キャリヤ層の面と、存在する場合には周辺に延びる支持
領域とに接触保持される。
【0107】図9乃至図14に示す実施例の底部層は、
装置を被着しようとする宿主の領域の輪郭に略従うよう
に十分柔軟であるべきである。更に、底部層は、しわな
どを形成することなく活性剤担持部材を支持する作用を
行なうように、十分な強度と中実性とを有すべきであ
る。従って、底部層を形成することができる実際の材料
には、種々の異なる材料がある。
【0108】この層を形成するのに適した幾つかの材料
として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ポリビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
ステル、ポリアミドなどのほか、該層の2つ以上を互い
に積層して形成したラミネート、該層の1つ以上をフォ
イル、紙、種々の布などのような別の層と積層して形成
したラミネートがあるが、これらの場合、内側、即ち、
活性剤担持部材と接触して該部材を支持する側にポリマ
層を有するのが好ましい。従って、本発明のこれらの実
施例の好ましい観点においては、底部層は、外側フォイ
ル層と、ポリエチレンなどのようなプラスチックの内側
層とからなるラミネートである。
【0109】活性剤担持部材の支持層は、上記したアク
リル、天然ゴムまたは合成ゴム感圧接着剤により底部層
に配設される。接着層の肉厚は、活性剤担持部材が底部
層を越えて宿主の皮膚または粘膜に優先的に接着するこ
とができるように従来の態様で制御される。
【0110】活性剤が本発明の装置により投与される宿
主は、薬剤その他の活性剤が所望の効果を発揮する宿主
とすることができる。宿主は、例えば、人間あるいは温
血または冷血動物のような哺乳動物とすることができ
る。活性剤は、治療または実験のために有利に投与する
ことができる。本発明の装置は、その他の有利な目的に
使用することができる。
【0111】本技術分野における従来の方法により、本
発明の装置の種々の層を組み合わせてラミネートを形成
することができる。しかしながら、本発明は、活性剤と
熱可塑性マトリックスポリマとをメルトブレンドするこ
とにより、これら2つの物質を組み合わせる方法と、ポ
リマ層を押し出し、好ましくは、同時押し出しにより互
いに組み合わせる方法とを包含する。
【0112】活性剤と熱可塑性マトリックスポリマは、
ポリマを添加剤とブレンドする本技術分野において認識
されている方法を使用してメルトブレンドすることがで
きる。即ち、熱可塑性マトリックスポリマは、押し出し
機、カレンダ、混練機、ブラベンダ(Brabender) タイプ
のミキサ、バンバリ(Banbury) タイプのミキサなどのよ
うなシグマブレードミキサ(sigma bladed mixer)をはじ
めとする従来のメルトブレンド装置を使用し、好ましく
は約170℃乃至約200℃の温度で、ポリマの軟化点
よりも高い温度で活性剤とメルトブレンドされる。
【0113】活性剤はまた、上記した方法により速度制
御ポリマをメルトブレンドすることができる。更に、活
性剤高進剤もまた、熱可塑性マトリックスポリマまたは
速度制御ポリマと上記した方法によりメルトブレンドす
ることができる。
【0114】本発明の装置のキャリヤ層は、得られたブ
レンドから直接形成することができ、あるいは形成され
たフィルムから打ち抜きにより形成することができる。
このように、本発明の熱可塑性マトリックスポリマと活
性剤とのブレンドは、当業者にとって周知の従来の無溶
媒法により、押し出し、カレンダ処理、圧縮成形、射出
成形、熱成形あるいは注型により直接形成することがで
きる。あるいは、活性剤と熱可塑性マトリックスポリマ
とのブレンドは、先づ、押し出しにより保存用にペレッ
トに形成し、このペレットはその後、上記した形成方法
のいずれかによりキャリヤ層に形成することができる。
【0115】本発明のキャリヤ層は、活性剤と熱可塑性
マトリックスポリマをメルトブレンドすることができる
配合押し出し機において形成するのが好ましく、得られ
たメルトブレンドは、上記したペレットとして押し出さ
れ、あるいは実際のキャリヤ層に押し出される。全工程
は、ポリマ、活性剤あるいは活性剤とポリマとのブレン
ドを、任意の相溶性耐熱液体キャリヤ以外のポリマまた
は活性剤用の溶媒に溶解することなく行なうことができ
る。
【0116】モノリシックキャリヤ層は、形成される
と、直ちに打ち抜かれ、一方の面が支持層と組み合わさ
れる。あるいは、キャリヤ層は、打ち抜きに先立って組
み合わせることができる。支持層は、接着層によりキャ
リヤ層に積層されるか、支持層とキャリヤ層を一緒に押
し出すことにより積層される。当業者には容易に理解可
能のように、支持層とキャリヤ層を活性剤不透過性接着
層を伴わずに一緒に押し出す場合には、支持層は活性剤
不透過性物質から形成することが重要である。
【0117】装置を宿主の皮膚または粘膜に取着する手
段を提供する接着層は、キャリヤ層および、存在する場
合には、支持層の押し出し周辺領域に被着される。量即
ち速度制御ポリマ層がキャリヤ層に取着されると、キャ
リヤ層に取着されるべき接着層は速度制御ポリマ層に被
着される。かかる接着層は、キャリヤ層と支持層が一緒
に積層される前あるいは積層後に被着することができ
る。打ち抜きは、本発明においては、ラミネート技術の
分野において周知の方法により行なうことができる。
【0118】上記したように、幾つかの実施例は、宿主
の皮膚または粘膜に被着されるべき面がキャリヤ層に取
着される速度制御ポリマ層を備えている。このポリマ層
は、活性剤透過性接着層によりキャリヤ層に接着され、
あるいはこの層はキャリヤ層単独でまたは支持層ととも
に押し出すことができる。ポリマ形成技術の分野におけ
る当業者であれば容易に理解することができるように、
同じまたは異なるポリマの層は従来のようにして一緒に
押し出される。キャリヤ層、支持層および速度制御ポリ
マ層の2つ以上を、一回の工程で一緒に同時に押し出す
ことができる。3つの層の全てを同時に押し出す場合に
は、必要とされる接着層だけが速度制御ポリマ層を、か
くしてラミネートを宿主の皮膚または粘膜に付着する。
【0119】形成された装置は、使用に先立ち気密のパ
ウチに封入される。本発明の装置は、本技術分野の従来
の装置と同じ態様で使用される。ほとんどの場合、宿主
の皮膚または粘膜と接触するように装置の接着層の皮膚
側の面に取着される剥離自在の保護ライナは除去され、
接着層のこの面が皮膚または粘膜の所望の領域に被着さ
れる。
【0120】本発明を制限するものではない以下の実施
例は、本発明のある観点を示すが、本発明の範囲を限定
するものではない。部およびパーセントは、別に指定さ
れていない限り、重量に関するものであり、温度は全て
摂氏温度である。
【0121】実施例1 約2.5kg(5.5ポンド)のペバックス(PEBAX) ・
ポリエーテルポリアミドブロックコポリマ樹脂の混合物
を、ウエルナ・フライデラ(Werner-Pfleiderer) モデル
ZSK−30二軸スクリュ配合押し出し機において22
7gのニコチン227gとメルトブレンドした。これら
2つの成分を170℃でメルトブレンドし、押し出して
ペレットを形成した。ペレットのニコチン含量をメタノ
ール抽出により測定したところ、8.20%であった。
【0122】約0.24mm(9.6ミル)の平均厚を
有するフィルムを、約105kg/cm2 (1500p
si)の圧力と約177℃(350°F)の溶融温度で
カーバー(Carver)実験室プレスを使用してペレットから
押し出した。10cm2 のディスクを、約2.4mm
(9.6ミル)の平均厚と243.3mgの平均重量を
有する押し出しフィルムから打ち抜いた。
【0123】10cm2 のペバックスディスクを約0.
038mm(1.5ミル)の厚さの10cm2 サラン/
ハイトレル(SARAN/HYTREL)閉塞性フィルムディスクにジ
ェルバ(Gelva) 737[モンサント(Monsanto)]アクリ
ル感圧接着剤の約0.079mm(3.1ミル)層に取
着した。ディスクの反対側に、約0.045mm(1.
7ミル)の厚さの、皮膚接触感圧接着剤であるジェルバ
737を被覆した。次に、接着剤を剥離ライナで被覆し
た。
【0124】図4および図5において、支持層116と
して20cm2 、約0.038mm(1.5ミル)厚の
サラン/ハイトレル閉塞性フィルムを使用してダブルデ
ィスクをつくった。該層には接着層118として作用す
るジェルバ737アクリル感圧接着剤からなる約0.0
79mm(3.1ミル)厚の層を被覆した。10cm2
ペバックスニコチンディスクを、キャリヤ層112とし
て使用した。約0.043mm(1.7ミル)厚のジェ
ルバ737感圧接着剤コーティングを接着剤114とし
て使用した。この皮膚接触接着剤もまた、剥離ライナで
保護した。
【0125】これら2つのタイプのパッチのニコチン含
量を、メタノール抽出により測定し、ニコチネル(NICOT
INELL)−TTS20[チバガイギー(Ciba-eigy) ]パッ
チを対照として測定した。ニコチネル−TTS20パッ
チは、約0.11mm(4.5ミル)のアクリル感圧接
着剤を用いて約0.013mm(0.5ミル)の閉塞性
フィルムを約0.15mm(6.0ミル)の不織セルロ
ース層に積層したラミネートであった。不織セルロース
層にはニコチンを含浸させた。次に、セルロース層の反
対側に、架橋アクリル皮膚接触感圧接着剤からなる約
0.22mm(8.5ミル)の層を被覆し、次に、この
層を剥離ライナで被覆した。3つのパッチを室温で16
時間40mlのエタノールに抽出し、次いで1/2時間
音波処理した。音波処理は、水またはメタノールのよう
な極性媒体中で高エネルギ振動を発生させて、浸液した
物質を素早く溶解または崩壊させる超音波作用である。
【0126】モノディスクパッチおよびダブルディスク
パッチの双方のニコチン含量を高性能液体クロマトグラ
フィ(HPLC)により測定したところ、パッチ10c
m2当たり18mgのニコチンを含んでいた。同じ試験
によりニコチネル−TTS20のパッチを測定したとこ
ろ、ニコチン含量は35mgであった。
【0127】3つのパッチのニコチン放出試験を、標準
化された試験方法により行なった。3つの各パッチを、
パッチの皮膚接触側が上を向くようにして、両面接着テ
ープにより250mlのビーカの底に取着した。室温の
水100mlを各ビーカに加え、頂部をシールし、試験
開始時間を記録した。2、4、6および24時間目に、
ビーカの水を2分間撹拌し、サンプル2−3mlを各ビ
ーカから取り出し、HPLCによる分析に供した。次
に、水中のニコチン濃度を、検量標準を使用して測定
し、薬剤放出速度を得た。結果は、表1と図15に示す
通りであった。これらの結果により、モノディスク1と
ダブルディスク2はいずれも、ニコチンを同じ速度で経
皮放出しており、対照3よりもわずかに大きい速度であ
った。
【0128】
【表1】
【0129】更に、皮膚代替物を介して行なわれるこれ
ら3つのタイプのパッチからのニコチンの拡散速度(dif
fusion kinetics)を、フランツ・デフュージョン・セル
法(Franz Diffusion Cell Method) を使用して測定し
た。この方法においては、経皮パッチの接着剤側が皮膚
と接触するようにして切除した人間または動物の皮膚を
経皮パッチで覆った。このパッチ/皮膚積層体は次に、
フランツ・デフュージョン・セルに取着したが、これは
pH7.4の等張塩水を充填したセルの下部即ち収容室
の頂部に配置するようにして行なった。この塩水溶液
は、室の頂部で皮膚に接触させた。等張液の温度は、収
容室を包囲するジャケットを介してサーモスタット制御
の水を循環させることにより37℃に保持した。小さな
磁気撹拌器により温度分布を均質にした。このようにし
て、皮膚を自然のままの状態に近い状態に保持した。
【0130】2時間、4時間、6時間および24時間目
に、塩水溶液の1乃至2mlを収容室から取り出し、H
PLCによる分析に供した。塩水溶液サンプルの薬剤濃
度を検量標準を使用して算出し、皮膚を透過した薬剤透
過速度分布を得た。
【0131】実施例1において使用した皮膚代替物は、
豚の移植片(porcine xenograft) [アメリカ合衆国、ミ
ネソタ州、セントポールに所在するバイオプラスティ・
インコーポレイテッド(Bioplasty, Inc.) から入手する
ことができるE−Zダーム(Derm)]であった。試験結果
により、モノディスクおよびダブルディスクは、ニコチ
ンを実質上同じ速度4で経皮放出し、対照の速度5より
もわずかに大きい速度で放出を行なった。
【0132】実施例2 実施例1の10cm2 ペバックスディスクをジェルバ7
37アクリル感圧接着剤からなる約0.046mm
(1.8ミル)の層を用いて約0.038mm(1.5
ミル)のサラン/ハイトレル閉塞性フィルムに取着する
ことにより、速度制御ポリマ層を含むモノディスクパッ
チを図2のようにしてつくった。次に、ペバックスディ
スクの反対側に、約0.025mm(1.0ミル)の速
度制御ポリマ層を積層した、ジェルバ737接着剤から
なる約0.046mm(1.8ミル)の層をコーティン
グした。次に、ジェルバ737の約0.046mm
(1.8ミル)の層を速度制御ポリマ層の反対側に被着
し、次にこの接着層を剥離ライナで覆った。3つの異な
る速度制御重合体層、即ち、エチレン酢酸ビニル(EV
A)およびサーリン(SURLYN)1072イオノマ樹脂をそれぞ
れ有するパッチをつくった。第1の対照パッチは、速度
制御重合体層なしにつくった。ニコチネル−TTS20
パッチは、第2の対照として利用した。次に、5つのパ
ッチについて、各パッチの皮膚接触側を上に向けて各パ
ッチを250mlのビーカの底部に取着して行なった実
施例1に記載の試験により、ニコチンの放出速度の分析
を行なった。試験およびその結果は、表2および図17
に示す通りであった。図17は、番号7のサーリン17
02、番号8のEVAおよび番号9のハイトレル405
6の速度制御ポリマ層を有するパッチの経時放出速度
を、番号11で示されるニコチネル−TTS20対照と
比較して示す。
【0133】
【表2】
【0134】最も透過性のある量即ち速度制御ポリマ層
は、ハイトレル4056であった。この速度制御ポリマ
層を含むパッチは、ニコチネル−TTS20パッチに匹
敵する放出速度を示した。ハイトレル4056層を有す
るパッチの24時間目の放出速度は、ニコチネル−TT
S20が0.95mg/cm2 であったのに対して、
0.87mg/cm2 であった。これらの値は、実験誤
差の範囲内で同じであると考えることができる。EVA
は透過が最も遅く、サーリンはニコチンに対する特に良
好なバリヤとなることがわかった。
【0135】従って、この実施例によれば、約0.02
5mm(1.0ミル)のハイトレル4056からなる速
度制御重合体層を有するモノディスクパッチがニコチネ
ル−TTS20と実質上同じ速度でニコチンを経皮供給
することがわかる。
【0136】実施例3 実施例1の10cm2 ペバックスディスクを、ジェルバ
737の約0.046mm(1.8ミル)層を用いて約
0.038mm(1.5ミル)の10cm2 サラン/ハ
イトレル閉塞性フィルムディスクに取着することによ
り、図1のようにして、種々の皮膚接触感圧接着剤を含
むモノディスクパッチをつくった。次に、ペバックスデ
ィスクの反対側に皮膚接触感圧接着剤の約0.046m
m(1.8ミル)層をコーティングし、剥離ライナで覆
った。3つの異なる皮膚接触感圧接着剤、即ち、ジェル
バ737、デュロタック(Durotak) 36−6172[ア
メリカ合衆国、ニュージャージー州、ブリッジウォータ
に所在するナショナル・スターチ・アンド・ケミカル(N
ational Starch and Chemical)]およびモルスティック
(Morstick)118[アメリカ合衆国、イリノイ州、シカ
ゴに所在するモートン・インターナショナル(Morton In
ternational)]をそれぞれ用いてパッチをつくった。次
に、各パッチを皮膚接触側を上にして両面接着テープに
より250mlのビーカの底に取着した実施例1および
2に記載の試験により、ニッケルの放出速度について分
析を行なった。放出速度の結果は表3に示す通りであっ
た。
【0137】
【表3】
【0138】表3の結果から、ニコチン放出速度は、接
着剤を選択することにより制御できることがわかる。モ
ルスティック118の場合には、放出速度は、ニコチネ
ル−TTS20と実質上同じであった。かくして、皮膚
接触感圧接着剤は、キャリヤポリママトリックスからの
ニコチンの放出速度を制御することがわかる。
【0139】実施例4 ペバックスニコチンペレットを実施例1のようにしてつ
くり、次いでキャリヤウェブの上に流延押し出し(cast
extrude)を行なって約0.20mm(8.0ミル)のフ
ィルムを形成した。約0.025mm(1.0ミル)の
ハイトレル4033フィルムの流延押し出しを行ない、
ペバックスフィルムに対して加熱積層を行なった。約
0.025mm(1.0ミル)のマイラ(MYLAR) ポリエ
ステル閉塞層を、約0.025mm(1.0ミル)のジ
ェルバ737接着剤を使用してペバックスフィルムの反
対側の面に接着積層した。ジェルバ737皮膚接触接着
剤からなる約0.046mm(1.8ミル)のフィルム
を、速度制御ポリマ層の下側に転写コーティングした。
次に、フィルムのラミネートを打ち抜き、20cm2の
モノディスクを形成した。次に、比較分析試験を、これ
らのディスクと、2つの別の製造者から得た対照パッチ
に対して行なった。対照パッチは、10cm2と15c
m2 のニコダーム(NICODERM)(商標)ニコチンパッチ
[モリオン・メレル・ダウ(Marion Merrell Dow)]およ
び10cm2 と30cm2 のハビトロール(HABITROL)
(商標)ニコチンパッチ[チバ・ガイギのベイセル・フ
ァーマシューティカル・ディビジョン(Basel Pharmaceu
ticals Division)]であった。
【0140】パッチのニコチン含量は、パッチをHPL
C等級のメタノールに抽出することにより測定した。次
に、HPLCを使用して抽出物を分析することによりニ
コチン含量の定量を行なった。溶解速度分析を、合衆国
薬局方、方法USPXXII(724)No.3、パド
ル・オーバ・ディスク(Paddle over Disc)に従って行な
った。ニコチンをHPLCにより定量した。フランツ・
デフュージョン・セル試験を、無毛モルモット(hairles
s guinea pig) から切除した皮膚を使用し、37℃で行
なった。24時間後に抽出物のサンプリングを行ない、
HPLCで定量を行なった。押し出されたペバックスフ
ィルムに含まれたニコチンの純度を、HPLC等級のメ
タノールおよびアセトニトリルにおいて抽出することに
より測定した。不純物または分解生成物がペバックスフ
ィルムに存在するかどうかをガスクロマトグラフィ、H
PLCおよびUV−VIS吸光分光分析により測定する
のに使用した。このGDおよびHPLCクロマトグラム
を、別のピークの検出を行なうために、99%純度の遊
離塩基(free base) ニコチンのGCおよびHPLCと比
較した。更に、UV−VISスペクトルの吸収バンドの
比較を、抽出物と99%純度の遊離塩基ニコチンとの間
で行なった。
【0141】ペバックスニコチンパッチを、USP標
準、USPXXII(671)に従ってカテゴリAとし
て分類されたパウチに包装した。周囲温度および相対湿
度と、40℃および周囲相対湿度という2つの保管条件
を選択した。26週間の安定プログラムを確立し、イン
ターバル試験を4、8、13および26週の間隔で行な
った。各時間間隔において、溶解速度とニコチン含量の
試験を行なった。
【0142】
【表4】
【0143】ニコチン含量、溶解試験およびフランツ・
デフュージョン・セル試験の結果は表4に示す通りであ
った。ペバックスの純度試験の結果は表5に示す通りで
あった。ペバックスニコチンパッチの安定性の研究に関
しては、1992年1月20日現在、4および8週でイ
ンターバル試験が行なわれ、結果は表6に示す通りであ
った。
【0144】
【表5】
【0145】
【表6】
【0146】15cm2 のニコダームパッチと20cm
2 のハビトロールパッチは、ニコチンの生体内供給速度
が14mg/日と同じであるとされているが、ニコチン
含量は著しく異なる。従って、ペバックスの生体内供給
速度は、ニコチン含量だけに基づいては算出することが
できない。溶解試験およびフランツ・デフュージョン・
セル試験の双方のパッチの露出領域は、ニコダームおよ
びハビトロールのパッチの中心から打ち抜かれたもので
ある。水中での放出速度は、3つのパッチ間で有意の違
いがあることを示している。ニコダームおよびハビトロ
ールのパッチはいずれも、生体内の供給速度が14mg
/日であることが知られているので、ペバックスニコチ
ンパッチに関しては、水中での放出速度と生体内の供給
速度との間には相関関係がないことがわかる。
【0147】フランツ・デフュージョン・セル試験結果
によれば、ペバックスニコチンパッチは、ニコダームお
よびハビトロールのパッチと比較して、無毛モルモット
の皮膚を介して同じ経皮吸収を示していた。ニコダーム
およびハビトロールのパッチは同じ生体内供給速度を呈
しているので、ペバックスパッチの生体内供給速度を安
全に計画することができる。これら3つの共通の標準サ
イズのニコチンパッチの算出された供給速度は、表7に
示す通りであった。
【0148】
【表7】
【0149】表5に示す純度の結果によれば、押し出し
処理によっては、ニコチンは分解せず、しかも不純物は
押し出されたペバックスニコチンマトリックスフィルム
に持ち込まれないことがわかる。表6に示す安定性の試
験結果によれば、ペバックスニコチン経皮系は、保存条
件を変えても長時間に亘って安定であることがわかる。
【0150】本発明のパベックスニコチン経皮系は、他
の対照ニコチン経皮系と著しく類似した放出特性を示し
ている。特に、ペバックスニコチンパッチの無毛モルモ
ットの皮膚を介しての生体内放出特性は、対照パッチと
著しく類似している。ペバックスニコチン経皮系の新規
な物理的構造および簡素化された構造により、この系の
製造コストが著しく低減され、従って、この系を他の商
業的なニコチンパッチをしのぐものとしている。
【0151】上記した特徴の変更と組み合わせを、特許
請求の範囲に記載の本発明から逸脱することなく行なう
ことができるものである。かかる変更は本発明の精神と
範囲とから逸脱するものとは認められず、従って、かか
る修正は全て特許請求の範囲に含まれるものである。
【0152】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、溶媒を使用することなく、活性剤を溶解あるいは
懸濁させることができるとともに、宿主の皮膚または粘
膜に活性剤を制御自在に放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の一実施例を示す横断側面図
である。
【図2】本発明の装置の同様の別の実施例を示す横断側
面図である。
【図3】本発明の装置の同様の更に別の実施例を示す横
断側面図である。
【図4】本発明に係る装置の別の実施例を示す横断側面
図である。
【図5】本発明に係る装置の別の実施例のライナ層を示
す部分破断平面図である。
【図6】図4に示す装置の横断側面図である。
【図7】本発明の装置の同様の別の実施例を示す横断側
面図である。
【図8】本発明の装置の同様の更に別の実施例を示す横
断側面図である。
【図9】本発明に係る装置の更に別の実施例のライナ層
を示す部分破断平面図である。
【図10】図9に示す装置の横断側面図である。
【図11】本発明に係る装置の別の実施例を示す横断側
面図である。
【図12】本発明に係る装置の別の実施例を示す部分破
断平面図である。
【図13】図12に示す装置の横断側面図である。
【図14】本発明に係る装置の更に別の実施例を示す横
断側面図である。
【図15】本発明の異なる実施例により得られた2つの
装置のニコチン放出速度を、対照装置と比較して示すグ
ラフ図である。
【図16】本発明の異なる実施例により得られた2つの
装置のニコチン拡散速度を、対照装置と比較して示すグ
ラフ図である。
【図17】本発明に従って得られた3つの装置のニコチ
ン放出速度を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 経皮放出パッチ装置 12 キャリヤ層 14 接着層 15 面 16 支持層 17 面 18 接着層 20 保護ライナ 22 速度制御ポリマ層 24 接着層 110 経皮放出パッチ装置 112 キャリヤ層 114 接着層 115 面 116 支持層 117 面 118 接着層 120 保護ライナ 122 速度制御ポリマ 124 接着層 210 経皮放出パッチ装置 220 保護ライナ層 212a キャリヤ層 212b キャリヤ層 214a 接着層 214b 接着層 215a 面 215b 面 216a 支持層 216b 支持層 217a 面 217b 面 218a 接着層 218b 接着層 226 底部層 228 内面 230a 活性剤担持部材 230b 活性剤担持部材 232a 接着層 232b 接着層 234 ヒートシール 237a 区画 237b 区画 238 通路 240 ヒートシール 312a キャリヤ層 312b キャリヤ層 314a 接着層 314b 接着層 315a 面 315b 面 316a 支持層 316b 支持層 317a 面 317b 面 318a 接着層 318b 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルドウィッグ・ジェイ.ワイマン アメリカ合衆国,バーモント州05401, バーリントン,エサン・アレン・パーク ウェイ・488 (72)発明者 ウェイン・シー.ポロック アメリカ合衆国,ニュージャージー州 08077,リバートン,パーク・アベニュ ー・200 (56)参考文献 特開 平1−311016(JP,A) 特開 昭62−195326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 37/00 A61K 9/70

Claims (46)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分キャリヤ層と、内面と外面とを
    有する活性成分不透過支持層と、粘着手段とからなるラ
    ミネートを備え、前記支持層の前記内面は前記活性成分
    が前記キャリヤ層から前記支持層の前記外面を介して透
    過することができないように前記ラミネートに取着され
    ており、前記粘着手段は前記活性成分が連続して放出さ
    れるように宿主の皮膚または粘膜に前記ラミネートを取
    着するようになっている宿主の皮膚または粘膜への活性
    剤の放出を制御する装置において、 前記キャリヤ層は第1の面と第2の面とを有するモノリ
    シックポリマフィルムキャリヤ層からなり、 該モノリシックキャリヤ層は活性成分を有し、該活性成
    分は、前記ポリマまたは活性成分を溶媒に最初に溶解ま
    たは懸濁させることなく活性成分を制御自在に放出する
    ことにより前記キャリヤ層が実質上残留溶媒を含まない
    ようにすることができる熱可塑性マトリックスポリマと
    メルトブレンドされ前記ポリマは約170℃乃至約200℃の溶融温度を有
    し、 前記活性成分は前記マトリックポリマの溶融温度にお
    いて熱安定性を有するとともに、活性剤、活性剤高進剤
    及びこれらの混合物よりなる群から選ばれることを特徴
    とする活性剤の制御放出装置。
  2. 【請求項2】 前記支持層の前記内面は活性成分不透過
    性接着層により前記キャリヤ層に取着されていることを
    特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記活性成分が前記キャリヤ層の前記第
    1の面から前記宿主の前記皮膚または粘膜へ放出される
    速度を制御する速度制御手段を更に備えることを特徴と
    する請求項1または2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記速度制御手段は前記キャリヤ層の前
    記第1の面に取着されるとともに、前記キャリヤ層を前
    記宿主の前記皮膚または粘膜に接着する活性成分透過性
    接着層からなり、 該接着層は前記活性成分が前記キャリヤ層の前記第1の
    面から前記皮膚または粘膜へ放出される速度を制御する
    ことができることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記速度制御手段は、前記キャリヤ層の
    前記第1の面に取着され、かつ、前記キャリヤ層に対向
    する面が前記速度制御手段に取着された活性成分透過性
    接着層により前記宿主の前記皮膚または粘膜に接着され
    た速度制御ポリマ層からなることを特徴とする請求項3
    に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記支持層は全周が前記キャリヤ層を越
    えて周辺に延びることにより前記支持層の延長した周辺
    領域を画定し、前記ラミネートを前記宿主の前記皮膚ま
    たは粘膜に取着する前記手段は前記宿主の皮膚または粘
    膜に前記支持層の前記延長周辺領域を取着するようにな
    っている接着層からなることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記ラミネートを前記宿主の前記皮膚ま
    たは粘膜に取着する前記手段は更に、前記キャリヤ層の
    前記第1の面に取着された活性成分透過性接着層からな
    ることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 解放自在の面である第1の面および第2
    の面を有する取り外し自在のライナ層と、第1の面およ
    び第2の面を有する底部層とを更に備え、複数の前記ラ
    ミネートは前記底部層の前記第1の面と前記ライナ層の
    前記第1の面との間に配設され、前記各ラミネートの前
    記支持層は前記底部層の前記第1の面に取着され、前記
    各ラミネートを前記宿主の前記皮膚または粘膜へ取着す
    る前記手段は前記ライナ層に取着され、前記ライナ層の
    前記第1の面は前記取り外し自在のライナ層を前記底部
    層から除去する前に少なくとも2つのラミネートを物理
    的に分離するように少なくとも前記ラミネートの間で前
    記底部層の前記第1の面に解放自在にヒートシールさ
    れ、前記取り外し自在のライナ層の除去は前記ヒートシ
    ールを排除することを特徴とする請求項1乃至7のいず
    れか1項に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記熱可塑性マトリックスポリマは、ポ
    リエーテルブロックアミド、熱可塑性ポリウレタン、エ
    チレンメタクリル酸コポリマ、エチレンアクリル酸コポ
    リマ並びにポリエーテルプレポリマとポリブチレンテレ
    フタレートおよびポリイソブチレンテレフタレートとの
    コポリマよりなる群から選ばれることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記活性成分は、ニコチン、カフェイ
    ン、メソカーブ、メフェクスアミドおよびカナビノール
    よりなる群から選ばれる精神作用剤と、ダイアゼパン、
    メピリジン、ウルダゼパン、チバメート、メタクラゼパ
    ンおよびテトラバルビトールよりなる群から選ばれる鎮
    静剤と、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミ
    ン、ニアルアミド、メリトラセンおよびイソカルボクサ
    ジドから選ばれる抗抑うつ剤と、フェノバルビトール、
    カルバマゼピン、メトスクシミド、2−エチル−2−フ
    ェニルマロンアミドおよびフェニトインよりなる群から
    選ばれる鎮痙剤と、プロゲステロン、テストステロン、
    プレグナンジオール、プロゲスチンおよびエストラジオ
    ールよりなる群から選ばれるステロイドと、コデイン、
    モルヒネ、アナロルフィンおよびデメラールよりなる群
    から選ばれる麻酔鎮痛剤と、アセトアミノフェノン、ア
    スピリンおよびアルプラゾラムよりなる群から選ばれる
    鎮痛剤と、スルコナゾル、シカニン、銀スルファダイア
    ジン、ベンチアサイドおよびトランキライザよりなる群
    から選ばれる殺菌剤と、スルホスアミドおよびルフォク
    ロモマイシンよりなる群から選ばれる抗新生物形成剤
    と、テトラサイクリン、ペニシリンおよびストレプトゾ
    シンよりなる群から選ばれる抗生剤とからなる群から選
    ばれる活性剤からなることを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  11. 【請求項11】 前記活性成分はニコチンからなること
    を特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記速度制御ポリマ層の1つ以上およ
    び前記活性成分透過性接着層のいずれかは活性剤高進剤
    を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記活性成分高進剤は前記速度制御ポ
    リマ層の1つ以上とメルトブレンドされ、前記活性成分
    透過性接着層のいずれかは約170℃乃至約200℃の
    温度で熱安定性があることを特徴とする請求項12に記
    載の装置。
  14. 【請求項14】 前記活性成分は更に前記熱可塑性マト
    リックスポリマと適合する耐熱液体キャリヤを更に含む
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記
    載の装置。
  15. 【請求項15】 前記モノリシックキャリヤ層の前記活
    性成分は前記活性剤高進剤を含み、前記ラミネートは更
    に内面と外面とを有する速度制御ポリマ層を含み、該速
    度制御ポリマ層は活性剤を制御自在に放出することがで
    きる熱可塑性速度制御ポリマとメルトブレンドされた前
    記活性剤を含み、該活性剤は前記速度制御ポリマの融点
    において熱安定性があり、前記速度制御ポリマ層の前記
    内面は前記キャリヤ層の前記第1の面に取着され、前記
    ラミネートを前記宿主の前記皮膚または粘膜に取着する
    前記手段は前記速度制御ポリマ層の前記外面に取着さ
    れ、かつ、前記活性成分に対して透過性を有する活性成
    分透過性接着層を備えることにより前記活性成分高進剤
    が前記速度制御ポリマを介して前記キャリヤ層の前記第
    1の面から連続して放出され、次いで前記宿主の前記皮
    膚または粘膜へ前記活性成分透過性接着層を介して前記
    速度制御ポリマ層の前記外面から前記活性成分とともに
    放出されるようになっていることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  16. 【請求項16】 宿主の皮膚または粘膜への活性成分の
    放出制御装置の組み立て方法において、 活性成分を制御自在に放出することができる熱可塑性マ
    トリックスポリマを該マトリックスポリマの溶融温度に
    おいて熱安定性がありかつ活性剤、活性剤高進剤及びこ
    れらの混合物よりなる群から選ばれる活性成分とメルト
    ブレンドすることにより前記活性成分と前記熱可塑性マ
    トリックスポリマとのメルトブレンドを形成する工程
    と、 前記メルトブレンドから、前記キャリヤ層が残留溶媒を
    実質上含まないようにするために前記ポリマまたは活性
    成分を溶媒に先ず溶解または懸濁させることなく、第1
    の面と第2の面とを有するモノリシックポリマフィルム
    キャリヤ層を形成する形成工程とを備え前記ポリマは約170℃乃至約200℃の溶融温度を有
    し、更に 内面と外面とを有する活性成分不透過支持層を提供する
    とともに、前記キャリヤ層の前記第2の面を前記支持層
    の前記内面に積層することにより前記活性成分が前記キ
    ャリヤ層の前記第2の面から前記支持層の前記外面へ透
    過することができないように前記キャリヤ層と前記支持
    層とのラミネートを形成するラミネート工程と、 前記活性成分が前記キャリヤ層の前記第1の面から制御
    自在に放出されるように前記宿主の前記皮膚または粘膜
    に前記ラミネートを取着する粘着手段を前記ラミネート
    に設ける配設工程とを備えることを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 前記熱可塑性マトリックスポリマと前
    記活性成分は約170℃乃至約200℃の温度でメルト
    ブレンドされることを特徴とする請求項16に記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記形成工程は前記メルトブレンドか
    らフィルムを形成する工程と、該フィルムから前記キャ
    リヤ層を形成する工程とからなることを特徴とする請求
    項16または17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記形成工程は前記メルトブレンドを
    押し出して前記モノリシックキャリヤ層を形成すること
    を特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 前記形成工程は前記メルトブレンドを
    前記モノリシックキャリヤ層にカレンダ処理することを
    特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 前記形成工程は前記メルトブレンドを
    前記モノリシックキャリヤ層に圧縮成形することを特徴
    とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 前記形成工程は前記メルトブレンドを
    前記モノリシックキャリヤ層に射出成形することを特徴
    とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 前記形成工程は前記メルトブレンドを
    前記モノリシックキャリヤ層に熱成形することを特徴と
    する請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記ラミネート工程は前記支持層の前
    記内面に接着層を被覆し、前記キャリヤ層の前記第2の
    面を前記接着層に取着することを特徴とする請求項16
    乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記活性成分が前記キャリヤ層の前記
    第1の面から前記宿主の前記皮膚または粘膜に放出され
    る速度を制御するように前記キャリヤ層手段の前記第1
    の面に取着する取着工程を更に備えることを特徴とする
    請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記取着工程は前記活性成分が前記キ
    ャリヤ層の前記第1の面から前記宿主の前記皮膚または
    粘膜へ放出される速度を制御することができる活性成分
    透過性接着層を前記キャリヤ層の前記第1の面に被覆す
    ることを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記取着工程は速度制御ポリマ層を前
    記キャリヤ層の前記第1の面にラミネートすることを特
    徴とする請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記ラミネートを前記宿主の前記皮膚
    または粘膜に被着する手段を前記ラミネートに配設する
    工程は前記速度制御ポリマ層の前記キャリヤ層と対向す
    る面に活性成分透過性接着層を被覆することを特徴とす
    る請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 解放自在な面である第1の面と第2の
    面とを有する取り外し自在のライナ層を設ける工程と、
    第1の面と第2の面とを有する底部層を設ける工程と、
    前記底部層の前記第1の面と前記ライナ層の前記第1の
    面との間に複数の前記ラミネートを配設するとともに、
    前記各ラミネートの前記支持層を前記底部層の前記第1
    の面に取着しかつ前記各ラミネートを前記宿主の前記皮
    膚または粘膜に取着する前記手段を前記ライナ層に取着
    する工程と、前記取り外し自在のライナ層を前記底部層
    から除去する前に少なくとも2つのラミネートを物理的
    に分離するように少なくとも前記ラミネート間で前記底
    部層の前記第1の面に前記ライナ層の前記第1の面を解
    放自在にヒートシールすることにより、前記取り外し自
    在のライナ層の除去が前記ヒートシールを排除する工程
    を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の方
    法。
  30. 【請求項30】 前記各ラミネートの前記支持層は前記
    ラミネートを前記宿主の前記皮膚または粘膜に被着する
    前記手段の接着係数よりも小さい接着係数を有する接着
    層により前記底部層の前記第1の面に取着されることを
    特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記熱可塑性マトリックスポリマはポ
    リエーテルブロックアミド、熱可塑性ポリウレタン、エ
    チレンメタクリル酸コポリマ、エチレンアクリル酸コポ
    リマ並びにポリエーテルプレポリマとポリブチレンテレ
    フタレートおよびポリイソブチレンテレフタレートとの
    コポリマよりなる群から選ばれることを特徴とする請求
    項16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記活性成分は、ニコチン、カフェイ
    ン、メソカーブ、メフェクスアミドおよびカナビノール
    よりなる群から選ばれる精神作用剤と、ダイアゼパン、
    メピリジン、ウルダゼパン、チバメート、メタクラゼパ
    ンおよびテトラバルビトールよりなる群から選ばれる鎮
    静剤と、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミ
    ン、ニアルアミド、メリトラセンおよびイソカルボクサ
    ジドから選ばれる抗抑うつ剤と、フェノバルビトール、
    カルバマゼピン、メトスクシミド、2−エチル−2−フ
    ェニルマロンアミドおよびフェニトインよりなる群から
    選ばれる鎮痙剤と、プロゲステロン、テストステロン、
    プレグナンジオール、プロゲスチンおよびエストラジオ
    ールよりなる群から選ばれるステロイドと、コデイン、
    モルヒネ、アナロルフィンおよびデメラールよりなる群
    から選ばれる麻酔鎮痛剤と、アセトアミノフェノン、ア
    スピリンおよびアルプラゾラムよりなる群から選ばれる
    鎮痛剤と、スルコナゾル、シカニン、銀スルファダイア
    ジン、ベンチアサイドおよびトランキライザよりなる群
    から選ばれる殺菌剤と、スルホスアミドおよびルフォク
    ロモマイシンよりなる群から選ばれる抗新生物形成剤
    と、テトラサイクリン、ペニシリンおよびストレプトゾ
    シンよりなる群から選ばれる抗生剤とからなる群から選
    ばれる活性剤からなることを特徴とする請求項16乃至
    18のいずれか1項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記活性成分はニコチンからなること
    を特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記速度制御ポリマ層はポリプロピレ
    ン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテル
    ポリウレタン、エチレンメタクリル酸コポリマ、エチレ
    ンアクリル酸コポリマ、ポリエーテルブロックアミド並
    びにポリエーテルプレポリマとポリブチレンテレフタレ
    ートおよびポリイソブチレンテレフタレートとのコポリ
    マよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項16
    乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記活性成分高進剤は、6乃至12個
    の炭素原子を有する1価の飽和および不飽和脂肪族およ
    び脂環式アルコール、脂肪族および脂環式炭化水素、脂
    環式および芳香族アルデヒドおよびケトン、N,N−ジ
    (低級アルキル)アセトアミド、脂肪族および脂環式エ
    ステル、N,N−ジ(低級アルキル)スルホキシド精
    油、ニトロ化脂肪族および脂環式炭化水素、サリチレー
    ト、ポリアルキレングリコールシリケート、脂肪酸、テ
    レピン、界面活性剤およびシロキサンよりなる群から選
    ばれることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか
    1項に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記速度制御ポリマ層を前記キャリヤ
    層の前記第1の面に積層する前に、前記宿主の前記皮膚
    または粘膜を介しての前記活性成分の透過を促進するよ
    うに前記速度制御ポリマ層を約170℃乃至約200℃
    の温度で熱安定性がある活性成分高進剤とメルトブレン
    ドすることにより、前記活性成分高進剤と前記熱可塑性
    マトリックスポリマとのメルトブレンドを得る工程を更
    に備えることを特徴とする請求項27または28に記載
    の方法。
  37. 【請求項37】 前記活性成分は前記熱可塑性マトリッ
    クスポリマと相溶性のある耐熱液体キャリヤを更に含む
    ことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に
    記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記熱可塑性マトリックスポリマとメ
    ルトブレンドされた前記活性成分は前記活性成分高進剤
    を含み、更に活性剤を制御自在に放出することができる
    熱可塑性速度制御ポリマを前記速度制御ポリマの溶融温
    度において熱安定性がある活性剤とメルトブレンドして
    前記活性剤と前記熱可塑性速度制御ポリマとのメルトブ
    レンドを得る工程と、前記活性剤と前記熱可塑性速度制
    御ポリマとの前記メルトブレンドから内面と外面とを有
    する速度制御ポリマ層を形成する工程と、前記速度制御
    ポリマ層の前記内面を前記キャリヤ層の前記第1の面に
    積層するラミネート工程とを備え、前記ラミネートに前
    記宿主の前記皮膚または粘膜に取着する手段を設ける前
    記工程は前記速度制御ポリマ層の前記外面に前記活性成
    分に対して透過性のある接着層を被覆することにより前
    記活性剤高進剤が前記キャリヤ層の前記第1の面から前
    記速度制御ポリマ層を介して連続して放出され、次いで
    前記速度制御ポリマ層の前記外面から前記接着層を介し
    て前記宿主の前記皮膚または粘膜に前記活性剤とともに
    放出されることを特徴とする請求項16乃至18のいず
    れか1項に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記ラミネート工程は前記速度制御ポ
    リマ層を前記キャリヤ層の前記第1の面に活性成分透過
    性接着層とともに取着することを特徴とする請求項27
    に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記ラミネート工程は前記速度制御ポ
    リマ層と前記キャリヤ層とを一緒に押し出す押し出し工
    程からなることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記押し出し工程は前記速度制御ポリ
    マ層と前記キャリヤ層とを同時に押し出すことを特徴と
    する請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記速度制御ポリマ層の前記内面を前
    記キャリヤ層の前記第1の面に積層する前記ラミネート
    工程は前記速度制御ポリマ層の前記内面を前記活性剤高
    進剤に対して透過性のある接着層とともに前記キャリヤ
    層の前記第1の面に取着する工程からなることを特徴と
    する請求項38に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記速度制御ポリマ層を前記キャリヤ
    層に積層する前記ラミネート工程は前記速度制御ポリマ
    層と前記キャリヤ層とを一緒に押し出す工程からなるこ
    とを特徴とする請求項38に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記押し出し工程は前記速度制御ポリ
    マ層と前記キャリヤ層とを同時に押し出す工程からなる
    ことを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記速度制御ポリマ層を前記キャリヤ
    層の前記第1の面に積層する前に、前記宿主の前記皮膚
    または粘膜を介しての前記活性剤の透過を促進するよう
    に前記速度制御ポリマ層を前記活性剤高進剤とメルトブ
    レンドすることにより、前記活性剤高進剤と前記熱可塑
    性マトリックスポリマとのメルトブレンドを得る工程を
    更に備えることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記速度制御ポリマ層の前記キャリヤ
    層とは反対側の前記面に前記接着剤を被覆する前に、前
    記宿主の前記皮膚または粘膜を介しての前記活性剤の透
    過を促進するように前記活性剤を前記活性剤高進剤とメ
    ルトブレンドすることにより、前記活性剤高進剤と前記
    接着層とのメルトブレンドを得る工程を更に備えること
    を特徴とする請求項38に記載の方法。
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