JP3353848B2 - 溶銑の予備処理方法 - Google Patents

溶銑の予備処理方法

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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶銑を転炉で吹錬する
前の予備処理工程で効率よく、脱珪、脱燐、脱硫等を行
うにあたり、インジェクションランスの保護を図りつつ
溶銑の温度を制御することができる溶銑の予備処理技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチック及び廃ゴム等炭化水素系
物質の廃物回収処理が社会問題となっており、その処理
法について種々の試みがなされている。例えば、転炉を
用いてスクラップを溶解する際に、プラスチックを熱源
とする方法(特開平2ー225610)、転炉操業中に
スロッピング現象が起った場合に古タイヤチップを抑制
剤として利用する方法(特開平1ー201407)など
が開示されているが、まだ十分に有効利用されていない
のが実情である。
【0003】一方、鉄鋼精錬における溶銑予備処理工程
において、熱補償の観点より気体酸素を溶銑中に吹き込
む方法が知られているが、ランスの寿命アップのため二
重管ランスを用いて、内管から酸素、外管から鉄鉱石と
不活性ガスをあわせてインジェクションする方法が一般
的である。ここで併用される鉄鉱石の役割は、鉄鉱石の
分解吸収熱を用いて、ランス出口にマッシュルームと呼
ばれる海綿鉄状の保護膜を形成させることによって、気
体酸素と溶銑中の炭素が直接反応することによって生じ
る火点でノズル出口が溶損するのを防止することにあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】気体酸素を溶銑中にイ
ンジェクションする際に、ランス寿命保護の目的から併
用してインジェクションされる鉄鉱石は、一方で、以下
に示されるデメリットを有する。 (1)鉄鉱石の分解吸収熱によって溶銑温度が低下す
る。すなわち、酸素吹込みにより、溶銑温度を上昇させ
たいというメリットが減少する。 (2)鉄鉱石を気送するパイプラインは、鉄鉱石による
摩耗を防止するため、セラミックス等の保護膜を特別に
施工する必要が生じ、設備費及びメンテナンス費等のコ
ストアップになる。 (3)鉄鉱石と気体酸素をインジェクションするという
方法では、2重管ランスを用いるため、ランスコストが
大である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するため、廃プラスチック、廃ゴム等の分解吸収熱
を有する特性と、その分解生成物が燃焼する際に、高発
熱量(4000〜10000kcal/kg)の燃焼熱
を有しているという特性、及び硬度が低いという特性に
着目し、廃プラスチック、廃ゴム等の廃棄物の有効利用
を提供するものである。
【0006】すなわち、溶銑を予備処理工程で精錬する
に当り、酸素含有混合ガスと共に廃プラスチック、廃ゴ
ム等の炭化水素系粒体を浸漬式のインジェクションラン
スを用いて溶銑中にインジェクションすることを特徴と
する溶銑の予備処理方法である。ここで、酸素含有混合
ガスとは空気とか酸素と不活性ガスの混合ガスを言う。
また、インジェクション用ランスとして単管を用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の溶銑の予備処理方法であ
り、インジェクション用ランスとして二重管を用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の溶銑の予備処理方法であ
る。さらには、上記方法を実施するにあたり、生石灰、
酸化鉄等の精錬用フラックスを併用するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、鉄鉱石の代わりに廃プラスチ
ック、廃ゴム等をインジェクションするようにしたの
で、気送ラインパイプにセラミックス等のコーティング
をしなくても、配管の摩耗がないようにでき、従来法と
おなじ構造の二重管ランスを用いても、その分だけ本発
明の効果があった。また、廃プラスチック及び廃ゴムを
インジェクションしたので、これらの燃焼により発熱が
期待できるため酸素吹きにおける昇温効果を大きくでき
る。
【0008】また、本発明によれば、廃プラスチック、
廃ゴム等を空気と共に溶銑中にインジェクションして十
分な昇熱効果が得らる。その際、純酸素を用いないの
で、インジェクションランスは単管で十分であり、ラン
ニングコストの大幅な低減ができる。
【0009】
【実施例】まず、発明効果の比較に都合が良いように、
従来技術の実施例を図3で説明する。インジェクション
ランスは二重管で、内管4より酸素ガス1を、外管3よ
り窒素をキャリアガスとして鉄鉱石2を吹込んだ。外管
3は不定形耐火物6で保護し、さらに鉄鉱石の気体搬送
のため、気送用パイプラインにはセラミックコーティン
グ9を施してある。インジェクションの結果、ランス先
端部にいわゆる保護膜のマッシュルーム形成が確認され
た。なお、インジェクション条件は以下のとおりであ
る。
【0010】 予備処理の目的 脱燐 容器 トピード 溶銑量 270 t 吹込み時間 20 分 吹込み量 内管 酸素ガス 19 Nm3 /分 外管 窒素ガス 5 Nm3 /分 鉄鉱石 450 kg/分 フラックス(CaO+CaF2 ) 175 kg/分 つぎに、本発明を図1にもとづき説明する。図1は、本
発明のうちランスとして二重管を使用した場合の1例で
ある。インジェクション条件を以下示す。
【0011】 予備処理の目的 脱燐 容器 トーピード 溶銑量 250t 処理時間 30分 吹き込み量 内管 酸素ガス 45Nm3 /分 外管 窒素ガス 5Nm3 /分 廃プラスチック 45kg/分 廃ゴム 40kg/分 フラックス(CaO+CaF2 )110kg/分 二重管ランスは、従来法と同じ構造であるが、本発明で
は従来法の鉄鉱石に替えて廃プラスチックス、廃ゴムを
使用するので、気送パイプラインのセラミックコーティ
ングが不要になっている。インジェクションは、内管4
より酸素、外管3より窒素ガスおよび廃プラクチック
ス、廃ゴムで行なった。
【0012】図2は、本発明のうち、ランスとして単管
を使用した場合の1例である。インジェクション条件
は、 予備処理の目的 脱燐 容器 トーピード 溶銑量 250t 処理時間 30分 吹き込み量 空気 50Nm3 /分 廃プラスチック 100kg/分 鉄鉱石 230kg/分 フラックス(CaO+CaF2 )110kg/分 単管ランス12の周囲は、二重管の場合と同様に不定形
耐火物6で保護してあるが、気送パイプラインのセラミ
ックコーティングをする必要がなかった。インジェクシ
ョン用空気は、通常のコンンプレッサーで十分である。
【0013】
【発明の効果】図4に、ランニングコスト指数(吹込み
剤、ランス費用、設備メンテナンス費用)、表1に溶銑
の昇温速度の比較を示す。本発明の二重管の場合でもラ
ンニングコストは、従来法の6割に削減され、昇温量は
同一気酸比で1.7倍となる。これは、鉄鉱石を使用し
ないことによる配管の摩耗量が減少すること、及び廃プ
ラスチックスの燃焼熱が期待できるためである。
【0014】また、単管の場合は、鉄鉱石のかわりに、
廃プラスチック・廃ゴムをインジェクションしても、マ
ッシュルームが形成され、このためランス寿命が同程度
であること、及びランスが単管ですむ(2重管を使用し
なくてよい)こと、及び鉄鉱石を使用しないので気送ラ
インにセラミックスコーティング等対策が不要なため、
図4に示されるように、ランニングコストが大幅に下が
る(従来法の2割5分相当)。また、インジェクション
した廃プラスチック、廃ゴムは、空気の気泡と共に、溶
銑中を浮上している間に、酸素と反応し、高い発熱量を
発生させる。このため、表1に示されるように、空気吹
きでも酸素吹込みと同等の昇熱効率を有することが可能
となる。
【0015】
【表1】
【0016】なお、本発明は廃ゴム、廃プラスチックを
溶銑にインジェクションして昇温させるが、例えば脱S
i、脱P、脱Sする場合は、酸化鉄あるいは生石灰等の
フラックスを一緒に併用しても同じ効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例(二重管)である。
【図2】本発明の実施例(単管)である。
【図3】従来技術例である。
【図4】ランニングコストの比較である。
【符号の説明】
1 酸素ガス 2 鉄鉱石+N2 ガス 3 外管 4 内管 5 気泡 6 不定形耐火物 7 マッシュルーム 8 溶銑 9 セラミックコーティング 10 プラスティック粉+圧空 11 セラミックコーティングレス 12 単管

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑を予備処理工程で精錬するにあた
    り、酸素又は酸素含有混合ガスと共に廃物回収した炭化
    水素系粒体を溶銑中に浸漬式のインジェクションランス
    を用いてインジェクションすることを特徴とする溶銑の
    予備処理方法。
  2. 【請求項2】 インジェクション用ランスとして単管を
    用いることを特徴とする請求項1記載の溶銑の予備処理
    方法。
  3. 【請求項3】 インジェクション用ランスとして二重管
    を用いることを特徴とする請求項1記載の溶銑の予備処
    方法。
  4. 【請求項4】 該炭化水素系粒体と共に精錬用フラック
    スを溶銑中にインジェクションすることを特徴とする請
    求項1、2、3のいずれかに記載の溶銑の予備処理
    法。
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