JP3353431B2 - 誘電体同軸共振器 - Google Patents

誘電体同軸共振器

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JP3353431B2
JP3353431B2 JP32824493A JP32824493A JP3353431B2 JP 3353431 B2 JP3353431 B2 JP 3353431B2 JP 32824493 A JP32824493 A JP 32824493A JP 32824493 A JP32824493 A JP 32824493A JP 3353431 B2 JP3353431 B2 JP 3353431B2
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dielectric
conductor
groove
coaxial resonator
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守一 佐川
三夫 牧本
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P7/00Resonators of the waveguide type
    • H01P7/04Coaxial resonators

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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種無線通信機器に使
用される誘電体同軸共振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話に代表される移動通信の
分野では機器の小形化、軽量化が急速に進展している。
このように小形、軽量を要求される移動通信機器に用い
られる共振器、フィルタには、誘電率が高く、低損失な
誘電体を利用した同軸共振器が広く用いられている。こ
の誘電体共振器は、比誘電率が大きい誘電体材料を用い
ること、あるいは線路の特性インピ−ダンスをステップ
状に変えるなど共振器形状を工夫することで、その形状
の小形化が図られてきた。
【0003】以下、従来の誘電体同軸共振器について説
明する。図7は従来の誘電体同軸共振器で、図7(a)
は中心導体を含む面で切断した断面図を、図7(b)は
開放端から見た側面図を示す。図7において、1は貫通
穴2を有する中空状の誘電体、3は開放端部に形成した
溝、4は貫通穴2、溝3に設けた導体を接続してなる中
心導体、5は外部導体である。
【0004】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0005】一端開放、一端短絡の特性インピ−ダンス
が一様な誘電体同軸共振器では、その長さは4分の1波
長となるが、開放端部に溝3を設け、導体を形成し、貫
通穴2に形成した導体と接続してなる中心導体を有する
誘電体同軸共振器では、中心導体のインダクタンス成分
が増加するとともに、中心導体と貫通穴2に設けられた
導体との間ならびに貫通穴2に設けられた導体と外部導
体5との間の容量成分も加味され、共振器の小形化を図
ることができる。
【0006】このように開放端面に溝を設け、導体を形
成し、貫通穴に形成した導体と接続して中心導体とする
ことで、中心導体のインダクタンス成分ならびに貫通穴
に設けた導体、外部導体との間での容量成分を増加さ
せ、共振器の小形化を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、共振器長を更に短くしようとすると、開
放端に設けた溝を多重にするか、深くしなければなら
ず、加工が複雑になるばかりか、中心導体の開放端に露
出する割合が増えるので、開放端付近の電界成分が外部
導体の外に多く広がり、共振器の性能指数である無負荷
Qが劣化するという課題を有していた。
【0008】また、共振周波数を調整する場合には、開
放端部の誘電体、外部導体を削ることで対処することに
なるが、軸対称構造を保ったままで、共振周波数を調整
することは難しい。そこで、電磁界分布も軸対称で一様
なものとはならず、共振周波数の調整を行うと無負荷Q
の劣化をともなうという課題を有していた。
【0009】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、簡単な製造工程で、小形で無負荷Qが高い誘電体
同軸共振器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、誘電体と、前記誘電体に設けた貫通穴と、
前記誘電体の前記貫通穴と垂直な端部に環状に設けた溝
と、前記貫通穴の内側表面に形成した貫通穴導体と、前
記溝の内側表面に形成された溝導体と、前記貫通穴導体
と前記溝導体を接続して形成された中心導体と、前記誘
電体において貫通穴と平行な外周部に設けた外部導体と
を備え、前記溝が、その深さが深くなるにつれて開口面
積が小さくなり、前記溝導体と前記貫通穴導体の接続箇
所を前記誘電体の前記貫通穴と垂直な端部の位置よりも
奥まった内部に形成することによって、前記貫通穴の長
さが誘電体の貫通穴方向の全長より短くなるように形成
したことを特徴とする誘電体同軸共振器を構成してい
る。
【0011】また、中心導体を形成する溝あるいは貫通
穴と溝を結ぶ接続部分は、その形状が漸次変化するよう
にも形成している。
【0012】また、共振周波数の調整は、軸対称構造を
保ったまま、開放端部の誘電体、外部導体を一様に削る
ことで対処している。
【0013】
【作用】本発明は上記構成によって、共振器の開放部に
おいて、貫通穴に設けた導体と溝に設けた導体間ならび
に溝に設けた導体と外部導体との間で同軸構造が二重に
形成されるので、中心導体のインダクタンス成分ととも
に容量成分も増加し、共振器の小形化が達成される。従
って、高次の共振周波数も基本周波数の奇数倍とは異な
り、電力増幅器などの非線形回路の出力フィルタに適用
すると、基本周波数の奇数倍の高調波を抑圧することが
できる。しかも、貫通穴、溝に形成した中心導体を外部
導体の内部に形成することで、電界の外部導体外への広
がりを防止し、高い無負荷Qを確保することが可能であ
る。また、開放端部の開口面積が広くなるので、深い溝
など開放端部に形成する溝の加工、製造を容易に行うこ
とができるなど加工上の利点も多い。
【0014】また、溝あるいは貫通穴と溝の接続部分の
形状を漸次変化するように形成することで、深い溝が形
成可能になり、共振器長の短縮が促進されるばかりか、
溝に形成した導体の剥離を防止できるとともにこの接続
部分の不連続性に基因する電磁界分布の乱れを緩和し、
無負荷Qの劣化を防止することができる。
【0015】また、共振周波数の調整は中心導体より長
い外部導体が形成されている開放端部の誘電体ならびに
外部導体を一様に削ることで、共振器形状が軸対称のま
まで周波数調整ができ、電磁界分布も軸対称で一様なも
のとなるので、無負荷Qの劣化をともなわず共振周波数
の調整が可能である。
【0016】以上のように、貫通穴の長さを誘電体の全
長より短くして、開放端部の開口を広くするとともに、
開放端部に溝を形成して、貫通穴に形成した導体と接続
して中心導体を形成し、それを外部導体の内部に閉じ込
めた二重同軸構造の共振器を構成することで、小形で、
高調波抑圧特性を有する無負荷Qの高い誘電体同軸共振
器が実現可能である。
【0017】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施例における誘電
体同軸共振器で、図1(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図1(b)は開放端から見た側面
図を示す。図1(a)(b)において、11は貫通穴1
2を有する中空状の誘電体、13は開放端部に形成した
溝、14は貫通穴12、溝13に設けた導体を接続して
なる中心導体、15は外部導体である。
【0019】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0020】誘電体同軸共振器は、一端開放、一端短絡
の特性インピ−ダンスが一様なものが広く利用されてお
り、その長さは4分の1波長となるが、開放端部に溝1
3を設け、導体を形成するとともに中空部の貫通穴12
に設けた導体と接続して中心導体を形成した誘電体同軸
共振器は、開放部において、貫通穴12に設けられた導
体と溝13に設けた導体間ならびに溝13に設けた導体
と外部導体15との間で同軸構造が二重に形成されるの
で、中心導体のインダクタンス成分を増加させるととも
に容量成分も増加するので、この両方の効果が相まっ
て、共振器の小形化を図ることができる。従って、高次
の共振周波数も基本周波数の奇数倍と異なり、電力増幅
器などの非線形回路の出力フィルタに適用すると、基本
周波数の奇数倍の高調波を抑圧することができ効果的で
ある。
【0021】また、貫通穴12の長さを誘電体の全長よ
り短くして、開口部を広くすることで、開放端部に形成
される溝の加工、製造を容易にするとともに、貫通穴、
溝に形成した中心導体14を外部導体の内部に形成する
ことで、電界の外部導体外への広がりを防止し、高い無
負荷Qを有する誘電体同軸共振器が実現可能である。
【0022】また、共振周波数の調整は中心導体より長
い外部導体が形成されている開放端部の誘電体ならびに
外部導体を削ることで、共振器形状が軸対称のままで周
波数調整をすることができ、電磁界分布も軸対称で一様
なものとなるので、無負荷Qの劣化をともなわず共振周
波数の調整が可能である。
【0023】以上のように本実施例によれば、貫通穴の
長さを誘電体の全長より短くして、開口部を広くするこ
とで、開放端部に形成される溝の加工、製造を容易にす
るとともに、貫通穴、溝に形成した導体を接続して中心
導体を形成し、外部導体の内部に形成することで、共振
器長を短縮することができるとともに、電界の外部導体
外への広がりを防止できるので、小形で高い無負荷Qを
有する誘電体同軸共振器が実現可能である。また、軸対
称構造を崩さず、保ったままで周波数調整が可能であ
る。
【0024】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0025】図2は本発明の第2の実施例における誘電
体同軸共振器で、図2(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図2(b)は開放端から見た側面
図を示す。図2において、図1と異なるのは、一端開
放、一端短絡構造ではなく両端開放構造とした点ならび
に誘電体を角柱構造とした点である。図2(a)(b)
において、21は貫通穴22を有する中空状の誘電体、
23は開放端部に形成した溝、24は貫通穴22、溝2
3に設けた導体を接続してなる中心導体、25は外部導
体である。
【0026】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0027】構造は、図1に示した円筒状の一端開放、
一端短絡構造の誘電体同軸共振器と異なり、角柱状の両
端開放構造で、共振器長は第1の実施例に比べ長くなる
が、開放端部の構造が同じなので、第1の実施例で述べ
た一端開放、一端短絡構造の誘電体同軸共振器と同様の
特長、効果が得られる。但し、両端開放構造で、特性イ
ンピ−ダンスが一様な二分の一波長共振器は、基本共振
周波数の整数倍でも共振するのに対して、本実施例の共
振器は、共振器長を二分の一波長より短くできるので、
高次共振周波数を整数倍からシフトすることができる。
【0028】また、誘電体を角柱構造とすることで、基
板に実装する場合やフィルタを製造する場合には、位置
決めが確実にでき、取り扱いが容易になる。
【0029】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0030】図3は本発明の第3の実施例における誘電
体同軸共振器で、図3(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図3(b)は開放端から見た側面
図を示す。図3において、図1と異なるのは、開放端部
に設けた溝をテ−パ状に形成した点ならびに誘電体を角
柱構造とした点である。図3(a)(b)において、図
1と同じ番号を付けたものは同じ働きをするものであ
る。31は貫通穴12を有する中空状の誘電体、33は
開放端部に形成した溝、34は貫通穴12、溝33に設
けた導体を接続してなる中心導体である。
【0031】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0032】構造は、図1に示した一端開放、一端短絡
構造の誘電体同軸共振器と同じであるが、誘電体形状を
角柱構造としているので、図2で示した第2の実施例と
同様に取り扱いが容易である。また、開放端部の構造
は、基本的に図1で示した第1の実施例と同じなので、
第1の実施例で述べた一端開放、一端短絡構造の誘電体
同軸共振器と同様の特長、効果が得られる。本実施例で
は、溝33をテ−パ状にしたことで、溝の深さを深く加
工することが容易になり、二重同軸部分を長くできるの
で、共振器の小形化をいっそう推進することができる。
また、溝の角部で発生しやすい導体膜の剥離を防止する
ことができる。
【0033】以上のように、開放端部に形成する溝にテ
−パを付けることで、その形状を漸次変化させているの
で、その深さを深く加工できるとともに、導体膜の剥離
を防止することができ、さらに小形で、無負荷Qの高い
の誘電体同軸共振器を実現することができる。
【0034】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0035】図4は本発明の第4の実施例における誘電
体同軸共振器で、図4(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図4(b)は開放端から見た側面
図を示す。図4において、図3と異なるのは、開放端部
に設けた溝の片側をテ−パ状に形成した点である。図4
(a)(b)において、図1と同じ番号を付けたものは
同じ働きをするものである。41は貫通穴12を有する
中空状の誘電体、43は開放端部に形成した溝、44は
貫通穴12、溝33に設けた導体を接続してなる中心導
体である。
【0036】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0037】本実施例でも、基本的に図1で示した第1
の実施例と同様の構造を有しているので、第1の実施例
で述べた一端開放、一端短絡構造の誘電体同軸共振器と
同様の特長、効果が得られる。さらに、中心導体44の
二重同軸部を構成する溝43と貫通穴12を結ぶ接続部
分をテ−パ状にしたことで、第3の実施例と同様に、角
部で発生しやすい導体膜の剥離発生を抑圧することがで
きるとともに、深い溝を加工することが容易になる。
【0038】また、溝43と外部導体15との厚さを薄
く形成できると、この部分の容量成分を大きくすること
ができるので、共振器の小形化をさらに推進することが
可能である。
【0039】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0040】図5は本発明の第5の実施例における誘電
体同軸共振器で、図5(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図5(b)は開放端から見た側面
図を示す。図5において、図4と異なるのは、貫通穴と
溝に設けた導体を接続してなる中心導体の開放端部の形
状を円錐状とした点である。図4(a)(b)におい
て、図1と同じ番号を付けたものは同じ働きをするもの
である。51は貫通穴12を有する中空状の誘電体、5
3は開放端部に形成した溝、54は貫通穴12、溝53
に設けた導体を接続してなる中心導体である。
【0041】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0042】本実施例でも、基本的に図1で示した第1
の実施例と同様の構造を有しているので、第1の実施例
で述べた一端開放、一端短絡構造の誘電体同軸共振器と
同様の特長、効果が得られる。さらに、開放端部に設け
た溝53と貫通穴12を接続し、形成した中心導体54
の二重同軸部での形状を円錐状としたことで、導体膜形
成部分にある角ばった部分を少なくし、角部で発生しや
すい導体膜の剥離発生を抑圧して、共振器の無負荷Qを
向上させている。
【0043】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0044】図6は本発明の第6の実施例における誘電
体同軸共振器で、図6(a)は中心導体を含む面で切断
した場合の断面図を、図6(b)は開放端から見た側面
図を示す。図6において、図5と異なるのは、貫通穴と
溝を接続し、形成した中心導体の開放端部を同一形状と
した点である。図6(a)(b)において、図1と同じ
番号を付けたものは同じ働きをするものである。61は
貫通穴12を有する中空状の誘電体、63は開放端部に
形成した溝、64は貫通穴12、溝63に設けた導体を
接続してなる中心導体である。
【0045】以上のように構成された誘電体同軸共振器
について、以下その動作について説明する。
【0046】本実施例でも、基本的に図1で示した第1
の実施例と同様の構造を有しているので、第1の実施例
で述べた一端開放、一端短絡構造の誘電体同軸共振器と
同様の特長、効果が得られる。さらに、開放端部に設け
た溝63と貫通穴12を接続し、形成した中心導体64
の開放端部の形状を四角錐状としているが、その角部に
は丸みを設け、導体膜形成部分にある角ばった部分を少
なくし、角部で発生しやすい導体膜の剥離発生を抑圧し
て、共振器の無負荷Qを向上させている。
【0047】また、二重同軸部での中心導体の特性イン
ピ−ダンスを一様にすることで、この共振器を用いてフ
ィルタなどを構成する場合、共振器間の結合確保する基
板などをマウントするのに好ましい構造となるばかり
か、電磁界分布が一様となるので、共振器の無負荷Q劣
化防止に効果的である。
【0048】なお、第3〜6の実施例では外部導体の形
状が正方形の一端開放、一端短絡構造の誘電体同軸共振
器の例を示したが、円形でも長方形でもよいことは言う
までもない。また、第3〜6の実施例では一端開放、一
端短絡構造の誘電体同軸共振器の例を示したが、第2の
実施例のように両端開放の誘電体同軸共振器にも適用で
きることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、中空状の誘電体
に形成した貫通穴の長さを誘電体の全長より短く加工し
て、開口部を広くすることで、深い溝など開放端部に形
成する溝の加工、製造を容易にするとともに、貫通穴、
溝に導体を形成、接続して中心導体を形成し、この部分
を二重同軸構造に構成することで、共振器長の短縮、高
次共振周波数の整数倍からのシフト特性を有する有益な
誘電体同軸共振器を実現している。
【0050】また、その中心導体を外部導体の内部に形
成することで、開放端部の電界の外部導体外への広がり
を防止することで、高い無負荷Qを有する誘電体同軸共
振器が実現可能である。
【0051】また、貫通穴と溝の接続部分は、その形状
が漸次変化するように形成することで、電磁界分布を一
様なものとするとともに、角部で発生しやすい導体膜の
剥離を防止し、共振器の無負荷Qの劣化を防止すること
が可能である。
【0052】また、共振周波数の調整は中心導体より長
い外部導体が形成されている開放端部の誘電体ならびに
外部導体を一様に削ることで、共振器形状が軸対称のま
まで周波数調整ができ、電磁界分布も軸対称で一様なも
のとなるので、無負荷Qの劣化をともなわず共振周波数
の調整が可能である。
【0053】以上のように本発明により、簡単な製造工
程で、高調波抑圧特性を有する小形、高Qを有する優れ
た誘電体同軸共振器が実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第1の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図2】(a)本発明の第2の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第2の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図3】(a)本発明の第3の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第3の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図4】(a)本発明の第4の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第4の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図5】(a)本発明の第5の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第5の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図6】(a)本発明の第6の実施例における誘電体同
軸共振器を中心導体を含む面で切断した断面図 (b)本発明の第6の実施例における誘電体同軸共振器
を開放端から見た側面図
【図7】(a)従来の誘電体同軸共振器を中心導体を含
む面で切断した断面図 (b)従来の誘電体同軸共振器を開放端から見た側面図
【符号の説明】
11、21、31、41、61 中空状の誘電体 12、22 貫通穴 13、23、33、43、53、63 溝 14、24、34、44、54、64 中心導体 15、25 外部導体
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/20 - 1/219 H01P 7/00 - 7/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体と、前記誘電体に設けた貫通穴
    と、前記誘電体の前記貫通穴と垂直な端部に環状に設け
    た溝と、前記貫通穴の内側表面に形成した貫通穴導体
    と、前記溝の内側表面に形成された溝導体と、前記貫通
    穴導体と前記溝導体を接続して形成された中心導体と、
    前記誘電体において貫通穴と平行な外周部に設けた外部
    導体とを備え、前記溝が、その深さが深くなるにつれて
    開口面積が小さくなり、前記溝導体と前記貫通穴導体の
    接続箇所を前記誘電体の前記貫通穴と垂直な端部の位置
    よりも奥まった内部に形成することによって、前記貫通
    穴の長さが誘電体の貫通穴方向の全長より短くなるよう
    に形成したことを特徴とする誘電体同軸共振器。
  2. 【請求項2】 誘電体と、前記誘電体に設けた貫通穴
    と、前記誘電体の前記貫通穴と垂直な端部に環状に設け
    た溝と、前記貫通穴の内側表面に形成した貫通穴導体
    と、前記溝の内側表面に形成された溝導体と、前記貫通
    穴導体と前記溝導体を接続して形成された中心導体と、
    前記誘電体において貫通穴と平行な外周部に設けた外部
    導体と、前記一端部に対向した他端部に設けた前記中心
    導体と外部導体を接続する短絡導体とを具備し、前記溝
    が、その深さが深くなるにつれて開口面積が小さくな
    り、前記溝導体と前記貫通穴導体の接続箇所を前記誘電
    の前記貫通穴と垂直な端部の位置よりも奥まった内部
    に形成することによって、前記貫通穴の長さが誘電体の
    貫通穴方向の全長より短くなるように形成したことを特
    徴とする誘電体同軸共振器。
  3. 【請求項3】 誘電体と、前記誘電体に設けた貫通穴
    と、前記誘電体の前記貫通穴と垂直な2つの端部に環状
    に設けた溝と、前記貫通穴の内側表面に形成した貫通穴
    導体と、前記溝の内側表面に形成された溝導体と、前記
    貫通穴と前記溝導体を接続して形成された中心導体と、
    前記誘電体において貫通穴と平行な外周部に設けた外部
    導体とを備え、前記溝が、その深さが深くなるにつれて
    開口面積が小さくなり、前記溝導体と前記貫通穴導体の
    接続箇所を前記誘電体の前記貫通穴と垂直な2つの端部
    の位置にはさまれた内部に形成することによって、前記
    貫通穴の長さが誘電体の貫通穴方向の全長より短くなる
    ように形成したことを特徴とする誘電体同軸共振器。
  4. 【請求項4】 誘電体が直方体であり、溝の内周部及び
    外周部は、貫通穴の方向に垂直な誘電体の断面の外周部
    と略相似形に形成したことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の誘電体同軸共振器。
  5. 【請求項5】 誘電体が円柱であり、溝の内周部及び外
    周部は、貫通穴の方向に垂直な誘電体の断面の外周部と
    略同心円状に形成したことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の誘電体同軸共振器。
  6. 【請求項6】 誘電体が直方体であり、溝の内周部及び
    外周部は、貫通穴を中心とした略同心円状に形成したこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の誘電
    体同軸共振器。
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