JPH0766703B2 - 磁器碍子の製造方法 - Google Patents

磁器碍子の製造方法

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JPH0766703B2
JPH0766703B2 JP1237830A JP23783089A JPH0766703B2 JP H0766703 B2 JPH0766703 B2 JP H0766703B2 JP 1237830 A JP1237830 A JP 1237830A JP 23783089 A JP23783089 A JP 23783089A JP H0766703 B2 JPH0766703 B2 JP H0766703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、真空土練機から押し出された坏土を丸鏝成形
法により最終形状に近い型で予備成形し、その後に最終
形状への仕上成形を行なう磁器碍子の製造方法の改良に
関するものである。
(従来の技術) 従来、複数形状の磁器碍子を製造するには次の通りの製
造工程によるのが普通であった。即ち、陶磁器原料調合
物をトロンメル等で湿式微粉砕し、その微粉砕スラリー
よりまず水分を20%程度とした脱水ケーキをフィルター
プレスにより作製し、これを真空土練機等により混練し
て水分20%の坏土を押出し、所定長さに切断したうえ最
終形状に近い予備成形鏝により予備成形を行う。この予
備成形品はまだ軟らかく塑性変形し易いのでそのままで
は仕上成形に適さない。そこでこれを養生乾燥室にて12
〜24時間乾燥させて全体の水分を17〜18%とし、変形の
おそれをなくしたうえで最終形状への仕上成形を行う方
法である。
このように仕上成形に適する水分は17〜18%であるが、
予備成形には20%程度の水分が適当とされていた。しか
も、水分20%の予備成形品を割れを生ずることなく仕上
成形に適した17〜18%まで均一に乾燥させることは容易
ではないため、従来は真空土練機による坏土の押出しか
ら仕上げ完了まで極めて長い時間を要し、またその間の
多量の予備成形品を水分調整するために大きな養生乾燥
室を必要としていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、真空
土練機による坏土の押出しから成形、仕上げ完了までを
極めて短時間内に連続的に実施することができ、しか
も、従来法によると同様の品質の製品を得ることができ
る磁器碍子の製造方法を提供するために完成されたもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明者は上記の課題を達成するための検討を重ね、坏
土の変形量と坏土中の水分量との相関関係を追求した結
果、予備成形時の水分を入来は業界における常識とされ
ていた20%程度から18%程度まで低下させても、割れを
生ずることなく予備成形が可能であることを究明した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたものであっ
て、真空土練機から押し出された坏土を丸鏝成形法によ
り最終形状に近い型で予備成形し、その後に最終形状へ
の仕上成形を行なう磁器碍子の製造方法において、水分
を17〜19%とした超低水分の坏土を土練機から押出して
所定長さに切断したうえ、直ちに丸鏝成形法による予備
成形を行い、最終成形への仕上成形前の養生乾燥工程を
経ることなく連続して最終形状への仕上成形を行うこと
を特徴とするものである。
このように本発明は、従来は予備成形を必要とする磁器
碍子の坏土として用いられたことがなかった水分を17〜
19%とした超低水分の坏土を用いることにひとつの特徴
がある。また本発明は、従来のような仕上成形前の養生
乾燥工程をなくて終始一定水分のままで連続して仕上成
形までを行うことに他の特徴がある。更に本発明は、予
備成形の方法を丸鏝成形法による点にも特徴がある。そ
の他の細部にわたる多くの特徴については、以下に詳細
に説明する。
(実施例) 本発明においては、磁器碍子形成用原料調合物をトロン
メル等で湿式粉砕し、そのスラリーからまずフィルター
プレスにより水分が17から19%のケーキ(1)をつくり、
これを第1図に示すように真空土練機(3)として押し出
す。このケーキの水分が17%未満であると硬度が極めて
硬くなり、以下の押出成形が困難となる。逆に水分が19
%を越えると従来法に近付き、切削成形工程前に養生乾
燥工程を要することとなる。
更に、磁器碍子成形の際の坏土の変形量は50〜70%が一
般的であるが、第5図に示すように予備成形品の割れを
引き起こす坏土の水分と坏土の変形量との関係を求めた
結果、坏土中の水分量を17%まで低下させ得ることが判
明した。
次にこの坏土(3)を切断機(4)により所定長さに切断し、
坏土転送機(5)により回転させてコンベヤ(6)上に立てて
載せ、坏土移載機(7)により予備成形機(8)の型(9)内へ
直ちに移送する。予備成形機(8)は丸鏝成形機であっ
て、型(9)中の坏土(3)を回転する丸鏝でプレスして予備
成形する。このとき、予備成形用の型(9)の形状は次の
仕上成形における変形量がなるべく少なくて済むよう
に、最終形状に近い形状に設定する。次にこの予備成形
品を移載機(10)の減圧吸着パッド(12)で吸引してコンベ
ヤ(11)上へ取り出すが、減圧吸着パッド(12)は第2図の
ようにカップ形状とし、該端部には空気の注入、排気の
できる軟質のゴム管(13)が取付けられており、減圧吸着
パッド(12)内を吸引した状態で予備成形品を持ち上げコ
ンベア(11)上へ取り出す際に、空気が注入され膨張した
ゴム管(13)が予備成形体を気密に把持し、予備成形体が
落下するのを防止すると共に予備成形体の周壁に傷をつ
けない等の工夫がされている。
次の、コンベヤ(11)上で予備成形品に対して空気好まし
くは熱風を吹きつけて表面を軽く乾燥させる。しかしこ
の程度の乾燥では水分値は最初のままほとんど変わるこ
とはない。
その後予備成形品を反転移載機(14)により仕上成形機(1
5)へ移送する。この反転移載機(14)には第3図に示すよ
うなスパイク(16)を持つ移載チャック(17)が設けられて
おり、超低水分で表面が硬い予備成形品を確実に把持で
きるようになっている。また仕上成形機(15)の半中空状
の予備成形品が載せられるセッタ(18)は第4図に示され
るように下方にエア抜き孔(19)を備えており、半中空状
の予備成形品が中空部に存在する空気のエアクッション
作用により浮き上がることを防止している。更に、この
セッタ(18)の予備成形品のリブ先との接触部分にはアー
ル(20)が設けてあり、リブ先のつぶれを防止している。
かくして予備成形品が仕上成形機(15)のセッタ(18)上に
置かれたのちに、予備成形品は回転され、バイト(21)に
より最終形状に切削仕上成形が行われる。このときの予
備成形品の水分は仕上成形に適した17〜19%の範囲にあ
り、良好な仕上成形が行われることとなる。そして仕上
成形された製品は次工程の乾燥炉(22)へ送られる。
このように、本発明によれば好ましくは真空土練機から
押出される坏土の水分を従来よりもはるかに低い17〜19
%とし、これを丸鏝成形法により最終形状に近い形に予
備成形し、その後養生乾燥工程を経ることなく連続して
最終形状への仕上成形を行うことができるので、最終形
状への仕上成形前の養生乾燥工程を省くことができる。
従って本発明によれば従来予備成形工程最終形状への切
削仕上げ工程までに、少なくとも12〜24時間を必要とし
ていた工程を15分程度まで大幅に短縮することができる
とともに、入来必要とされていた大規模な養生乾燥室を
無くすることができる。
また本発明によれば坏土や予備成形品の水分は内部まで
均一な状態にあるため、割れや欠け等のない良好な成形
品を得ることができ、従来品と変わらない品質の磁器碍
子の製造が可能である。
(発明の効果) 本発明は以上に説明したように、従来の常識を否定する
ことにより土練機による坏土の押出しから仕上げ成形完
了までを連続して極めて短時間内に完了させることに成
功したものであり、しかも品質面における遜色のない磁
器碍子を製造することができるものであるから、従来の
問題点を解決した磁器碍子の製造方法として、産業の発
展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の工程を示す概略的な断面図、
第2図は移載機の吸着パッドの断面図、第3図Aは反転
移載の移載機チャックの片側を示す平面図、第3図Bは
その正面図、第4図は仕上成形機のシッタを示す断面図
であり、第5図は成形品の割れを引き起こす坏土の水分
と坏土の変形量との関係図である。 (2):土練機、(3):坏土、(8):予備成形機、(15):仕
上成形機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空土練機から押し出された坏土を丸鏝成
    形法により最終形状に近い型で予備成形し、その後に最
    終形状への仕上成形を行なう磁器碍子の製造方法におい
    て、水分を17〜19%とした超低水分の坏土を土練機から
    押出して所定長さに切断したうえ、直ちに丸鏝成形法に
    よる予備成形を行い、最終形状への仕上成形前の養生乾
    燥工程を経ることなく連続して最終形状への仕上成形を
    行うことを特徴とする磁器碍子の製造方法。
JP1237830A 1989-09-13 1989-09-13 磁器碍子の製造方法 Expired - Fee Related JPH0766703B2 (ja)

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