JP3353167B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3353167B2
JP3353167B2 JP28009493A JP28009493A JP3353167B2 JP 3353167 B2 JP3353167 B2 JP 3353167B2 JP 28009493 A JP28009493 A JP 28009493A JP 28009493 A JP28009493 A JP 28009493A JP 3353167 B2 JP3353167 B2 JP 3353167B2
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thermoplastic resin
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憲吉 武藤
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Ricoh Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電印刷
法、静電記録法等に用いられる静電荷像現像用トナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体や静電記録体などの上に
形成された静電潜像を現像する手段としては、液体現像
剤を用いる方法(湿式現像法)と、結着樹脂中に染料、
顔料等の着色剤、更には必要に応じて離型剤、帯電制御
剤等を分散させたトナーあるいはこのトナーを固体キャ
リアと混合した一成分型ないし二成分型乾式現像剤を用
いる方式(乾式現像法)とが一般に採用されている。そ
して、これら方式にはそれぞれ長所・短所があるが、現
在では、乾式現像法が多く利用されている。
【0003】ところで、高画質、高耐久性をもたらすた
めには、前記トナーに小粒径であること、粒度分布が狭
いこと、表面形状が滑らかであること及び帯電制御剤が
均一に分散されていることなどが要求される。即ち、粒
径は解像力、シャープ度、ハーフトーン再現性などに影
響し、粒度分布巾が広いと特定粒径の選択現像が生じ、
耐久性に支障をきたす。表面形状はそれが滑らかでない
場合、現像部攪拌時のストレスにより、表面にて部分粉
砕が生じて超微粉体が発生し、それが二成分型現像剤に
おいてはキャリアへの融着、帯電劣化を引き起こし、一
成分型現像剤においてはトナー薄膜用部材への融着が生
じ、白スジの原因となる。また、帯電制御剤のトナーに
おける不均一分散は地汚れを発生させる。
【0004】従来のトナーの一般的な製造方法、即ち樹
脂、染・顔料、離型剤、帯電制御剤を溶融混練し、機械
式あるいは空気衝突式の粉砕機にて粉砕、分級を行なう
方法で製造されたトナーにおいては、特に小粒径で狭粒
度分布のものを得ようとした場合、生産能力や収率が著
しく低下し、コスト高になるのはもちろん、粒径を小さ
くする程、トナー中に添加される帯電制御剤、離型剤等
の特性付与剤の分散の不均一性の影響が顕著に現われる
様になる。
【0005】一方、これら乾式トナーは静電潜像に付着
後あるいは紙などの支持体に転写された後定着され可視
画像となる。トナーの定着方法としては、種々の方法が
あるが熱ローラー定着法が熱効率、定着速度の点から好
ましく一般的に用いられている。しかし、熱ローラー定
着方法ではホットオフセット、爪跡の発生等の問題が生
ずる。ホットオフセットとは溶融したトナーが熱ローラ
ーに融着し、これが転写紙等の支持体に再転写される現
象であり、爪跡とは紙等の支持体を定着ローラーから分
離する為に設けられた分離爪に溶融した画像上のトナー
が付着し、画像に白線上の欠損部分を生ずる現象を言
う。
【0006】これを防止する為にシリコーンオイル等の
離型性液体を定着ローラーに塗布する方法が行なわれて
いる。この方法は有効であるが、離型性液体を定着ロー
ラーに塗布するための装着が必要で装置が複雑となり、
またシリコーンオイルの様な高価な材料も必要となり、
コストが上昇するという問題点があり、またシリコーン
オイル等の離型性液体が加熱されることにより、蒸発し
周囲を汚染し不快臭が生じるという問題点があった。
【0007】シリコーンオイルを使用しないでトナーの
ホットオフセット等を防止する方法として、低分子量ポ
リオレフィン・ワックス等の離型剤をトナー樹脂中に混
合する方法が提案されている(特開昭49−65231
号公報)。これら離型剤はトナー表面近傍に存在するも
のが有効な離型剤として作用するが、充分なオフセット
防止効果を得る為にはトナー中に5〜10重量%の離型
剤を混練する必要がある。これら離型剤はトナーのバイ
ンダー樹脂とは相溶性がとぼしく、多量の離型剤を均一
に混練することは困難であり、また多量に添加された離
型剤は耐ブロッキング性の低下、感光体、キャリア等へ
のフィルミング、スペント化等の問題を生ずる。これら
の問題を解決する為に、特開昭63−41861号、特
開昭63−244053号、特開昭63−300245
号各公報に、トナー外層に離型剤を含有する層を設ける
方法が提案されている。
【0008】また、小粒径で粒径分布の均一なトナーを
製造する為の方法として、分散重合法が有効である。分
散重合法は単量体は溶解するがこれから生成する重合体
は溶解しない溶媒中で、該溶媒に可溶な分散安定剤存在
下で重合する方法で、小粒径で粒径分布の狭い樹脂粒子
を製造するのに有利な方法であるが、離型剤等の特性付
与剤を粒子中に含有させる事は困難なので、樹脂粒子表
面に離型剤を固着させる方法はオイル不要のトナーを得
る為の有効な方法である。
【0009】しかし、特開昭63−41861号、特開
昭63−244053号各公報に開示されている様な離
型剤であるポリオレフィンと他の熱可塑性樹脂の混合物
の微粉体を用いる方法では、微粉体を得ることが著しく
困難であるばかりでなく、トナー表面に露出するポリオ
レフィンの粘着性の為、流動性が低下し感光体から転写
紙等への転写性が低下する。この為高濃度で鮮明な画像
を得ることが困難となる。また、特開昭63−3002
45号公報に示されるワックスエマルションを用いる方
法は、ワックス微粒子を得ることは容易であるが、エマ
ルションに使用される乳化剤の影響が加わり、流動性・
転写性の低下は更に著しい。また、特開平1−2578
53号公報には、ソープフリー乳化重合で作成したポリ
プロピレンを含有した樹脂微粒子を懸濁重合トナー表面
に固着させる方法が開示されているが、この方法ではソ
ープフリー乳化重合でポリプロピレンを含有したとして
も、樹脂微粒子を作成することは困難であり、またポリ
プロピレンを含有したとしても微量であり、この微粒子
では離型剤として作用するポリプロピレンに対する非離
型性樹脂の割合が著しく多く、離型剤が表面に露出して
いる可能性は少なく、加熱によっても離型剤が溶出する
ことができず、離型効果が発揮されないという問題があ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた様に従来の
技術では、離型剤微粒子を表面に固着させたトナーでは
流動性・転写性が低下し、流動性・転写性と離型性を両
立させることは出来ず、高濃度で鮮明な画像を得ること
は困難であった。
【0011】従って、本発明の目的は従来の問題点を解
決し、流動性にすぐれた高濃度で鮮明な画像が得られ、
流動性、離型性、転写性、耐久性にすぐれた静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、着色剤
を含有する熱可塑性樹脂粒子の表面に離型剤微粒子を均
一に付着させた後、該熱可塑性樹脂粒子を膨潤し且つ該
離型剤微粒子を溶解しない分散媒中に分散、加熱して得
られる、熱可塑性樹脂粒子の表面近傍に離型剤微粒子
実質的に埋設されてなることを特徴とする静電荷像現像
用トナーが提供される。
【0013】一般に、トナー表面に固着された離型剤は
複写工程で加わる熱、圧力により可塑化し粘着性を生
じ、トナー同士の付着力が増加しトナーの流動性・転写
性を低下させる。しかし、本発明においては、離型剤微
粒子が実質的にトナー表面に埋設されており、トナー表
面に露出している離型剤が少ないかあるいは殆どないた
め、トナー間の離型剤同士の接触が抑制されて、トナー
の流動性・転写性が著しく改善される。また、離型剤は
トナー表面近傍に存在する為、定着ローラーによる加熱
により容易にトナー表面に溶出し、離型性を発揮するこ
とができる。更に、トナー表面を被覆又は突出している
トナーが少ないかあるいは殆どない為、現像工程での現
像剤の攪拌による離型剤の脱離が防止されるので、流動
性・転写性にすぐれ、且つ離型性・耐久性にすぐれた静
電荷現像用トナーが得られる。
【0014】本発明のトナーの製造は、着色剤を含有す
る熱可塑性樹脂粒子を製造する工程と、離型剤微粒子を
付着し埋設する工程からなる。本発明に用いられる着色
樹脂粒子としては、着色剤と樹脂を混練粉砕して得られ
る粒子、又は着色剤を含有した重合性単量体を懸濁重合
して得られる粒子等が挙げられるが、分散重合法で得ら
れた樹脂粒子を着色した粒子が粒径分布の狭い小粒径の
粒子が容易に得られる点から好ましい。分散重合は、単
量体は溶解するがこれから生成する重合体は溶解しない
溶媒中で、該溶媒に溶解させた分散安定剤の存在下に単
量体を重合する方法である。単量体としては、電子写真
分野で公知のスチレン類、メタクリル酸エステル類、ア
クリル酸エステル類が好ましく用いられる。また、分子
量分布を抑制する為に、架橋剤、連鎖移動剤の共存下に
重合を行なっても良い。特に、重合時に架橋剤を添加し
部分的に架橋し、テトラヒドロフラン(THF)不溶分
を含有する樹脂粒子は、溶媒による膨潤による樹脂粒子
の粘着性の増加が著しくなく、離型剤微粒子の埋設時の
樹脂粒子の凝集を少なくすることができるので好ましく
用いられる。
【0015】この樹脂粒子は表面に顔料等の着色剤を固
着し着色樹脂粒子とすることもできるが、染料により着
色することが定着性の点から好ましい。染料による着色
は、樹脂粒子を溶解しない染料溶液に樹脂粒子を浸漬
し、必要により加熱して行なわれる。この時染料のSP
値と樹脂のSP値が近いことが好ましい。
【0016】離型剤微粒子をトナー表面近傍に埋設する
工程は、離型剤微粒子をトナー表面に付着させる工程と
これを埋設する工程からなる。ここでいう離型剤とは、
熱ローラー定着を行なう際に溶融し、ローラーと被定着
材上のトナーとの付着を防止する効果を有する物質を意
味し、前記のオフセット現象を防止する効果を有する全
ての物質を意味する。
【0017】これら物質の具体例としては、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、酸化ポリエ
チレン等の数平均分子量が1,000〜20,000の
低分子量ポリオレフィン類;キャンデリラ、カルナウ
バ、ライス、木ろう、ホホバ等の植物系天然ワックス
類;モンタン、セレシン、オゾケライト等の鉱物系天然
ワックス類;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペト
リラクタム等の石油系ワックス類;及びその変性ワック
ス類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の固体
高級脂肪酸類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸
亜鉛等の高級脂肪酸アルカリ金属塩、亜鉛塩、アルミニ
ウム塩;ステアリン酸オクタデシル、グリセリンモノス
テアレート等の高級脂肪酸エステル類;ラウリン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスオレ
イン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸ア
ミド等のアミド類;ジヘプタデシルケトン、ジウンデシ
ルケトン等のケトン類が挙げられる。
【0018】これら離型剤は、トナー表面に均一に付着
させるという点から、トナー平均粒径の0.1倍以下の
粒径の微粒子として用いることが好ましいが、特に該微
粒子の埋設を効果的に行なう為には、トナー平均粒径の
0.05倍以下であることが好ましい。また、これら離
型剤は着色樹脂粒子に対し1〜5重量%用いることが好
ましい。
【0019】離型剤微粒子を得る方法としては、例えば
以下に示す方法がある。 (1)離型剤を溶解する溶剤aと、aとは相溶するが離
型剤を溶解しない溶液bを用い、離型剤をaに溶解後、
高速攪拌したbに加えて析出させる方法。 (2)離型剤を熱溶融させた液体に高速攪拌しながら熱
水を加え、得られた分散液を冷却させることにより離型
剤のエマルジョンを得る方法。 (3)離型剤を溶解せしめない液体cと離型剤を混合
し、ボールミル等の分散装置を用い該液体に分散せしめ
る方法。 また、これらエマルジョンには、分散安定剤として一般
公知の界面活性剤、高分子分散剤、無機イオン等を単独
又は複数種含有させることもできる。
【0020】着色樹脂粒子への離型剤微粒子の付着は、
着色樹脂粒子と離型剤微粉体を乾式混合して行なうこと
もできるが、離型剤微粉体が凝集し易い為、均一な混合
が困難である。着色樹脂粒子表面に均一に離型剤微粒子
を付着させる為には、着色剤粒子分散液に離型剤分散液
を添加し混合する方法が好ましい。
【0021】着色樹脂粒子への離型剤微粒子の付着は単
に混合するだけで起こる場合もあるが、次のいずれかの
方法により強固に付着することができる。 (1)酸又はアルカリを添加し、pHを調整する方法。 (2)アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤を添
加する方法。 (3)電解質を添加する方法等。 これらの方法により、条件を適正に設定することによ
り、分散液中での着色樹脂粒子と離型剤微粒子の電位を
逆極性、又は同極性でも電位の差を大にすることによ
り、離型剤微粒子が表面に均一に付着した着色樹脂粒子
分散液を製造することができる。これらの電位の調整は
両者の分散液の混合前に行なっても良く、また混合後に
行なってもよい。
【0022】離型剤微粒子を着色樹脂粒子表面に均一に
付着させた後、着色樹脂粒子を膨潤し且つ離型剤を溶解
しない分散媒中で加熱することにより、離型剤微粒子を
埋設することができる。これら分散媒としては単一の溶
剤を用いても良いが、水とこれと混和し得る溶剤との混
合液が好ましく用いられる。これら溶剤の具体例として
は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル等のエステル類が挙げられる。これら溶剤と
水との混合比は、樹脂粒子の膨潤性に応じて決定され
る。膨潤が不充分だと処理時間を長くしても離型剤微粒
子の埋設が不充分となり、流動性・転写性の改善が充分
でない。また、膨潤の程度が大になると、着色樹脂粒子
の融着が起り易くなる。
【0023】加熱温度は40℃〜60℃の範囲が好まし
い。40℃未満では樹脂粒子の膨潤が不充分で離型剤の
埋設が不充分になり、逆に60℃超過では着色樹脂粒子
の融着が起り好ましくない。また、加熱時間は2時間〜
10時間が好ましい。2時間未満では離型剤微粒子の埋
設が不充分であり、10時間より長時間加熱しても埋設
状態は殆ど変化せず、着色樹脂粒子の融着が起り易くな
る。なお、離型剤微粒子を埋設処理する際、着色樹脂粒
子の融着・合一を防止する目的で、分散媒に可溶の高分
子又は界面活性剤を添加しても良い。
【0024】離型剤微粒子の埋設の状態は、得られたト
ナーの切片を必要により染色し、透過型電子顕微鏡(T
EM)で容易に観察することができる。TEMにより観
察される離型剤微粒子の埋設状態は、離型剤微粒子が着
色樹脂粒子外周より突出していないで、外周周辺の内部
に存在する状態が最も好ましいが、離型剤微粒子の断面
の大部分が着色樹脂粒子外周内部に存在し、離型剤微粒
子が着色樹脂粒子外周からわずか突出した状態であって
も良い。
【0025】離型剤微粒子を埋設した着色樹脂粒子は、
吸引濾過し、遠心沈降等により粒子を分離し、更に必要
により洗浄を行ない、粒子を分離し乾燥することにより
トナーを得ることができる。また、必要により、離型剤
微粒子を埋設した着色樹脂粒子を洗浄乾燥した後、該微
粒子に機械的衝撃力を加えトナーを製造しても良い。
【0026】機械的衝撃力を加える方法としては、高速
で回転する羽根によって衝撃を与える方法、高速気流中
に投入し粒子を加速させ粒子同士を衝突させるか、粒子
を衝突板に衝突させる方法、等がある。具体的な装置と
しては、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社
製)、I式ミル(日本ニューマチック工業製)、ハイブ
リダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、自動
乳鉢等が挙げられる。
【0027】また、本発明においては、必要により、離
型剤微粒子を埋設したトナー表面に帯電制御剤微粒子、
帯電性樹脂微粒子を固着させても良い。固着させる方法
は熱エネルギー又は機械的衝撃力が用いられる。また、
離型剤微粒子を埋設したトナーは、流動化剤と混合して
用いても良い。流動化剤はシリカ、疎水性シリカ、酸化
チタン、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の公知のものが
用いられる。流動化剤の添加量はトナーの0.1重量%
〜5重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%、であ
る。混合方法としては、Vブレンダー、ボールミル等の
一般的な混合装置を使用すれば良い。
【0028】更に、本発明のトナーを二成分系現像剤と
して用いる場合には、キャリアと混合して用いられる。
本発明に使用し得るキャリアとしては、公知のものが使
用可能であり、例えば鉄、マグネタイト、ヘマタイト、
フェライト等の磁性を有する粉体、ガラスビーズ等が挙
げられる。これら粉体の粒径は30μm〜500μmで
ある。特に、これら粉体がシリコーン樹脂で被覆された
キャリアが好ましく用いられる。キャリアに対してトナ
ーを0.5重量%〜5重量%添加し、前記した一般的な
混合装置で混合し現像剤を作成する。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準で
ある。
【0030】<樹脂粒子分散液の製造例(1)>メチル
ビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体(重量平均分
子量40,000)7部をメタノール100部に加熱溶
解し、分散安定剤溶液を得た。攪拌装置、冷却管、窒素
導入管、温度計を備えた4つ口フラスコに、 分散安定剤溶液 250部 スチレン 60部 アクリル酸メチル 40部 ドデシルメルカプタン 1部 1,3−ブタジオールジメタクリレート 1.5部 を仕込み、N2ガスで空気を完全にパージし液温を60
℃とした後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
2.0部を添加し重合を開始し、100r.p.mの攪
拌回転で24時間重合を行なった。得られた樹脂粒子は
コールターマルチサイザーによる20μmパーチャーチ
ューブでの粒径分布測定では、粒子個数5万カウントで
体積平均粒径が6.7μm、個数平均粒径6.6μm、
その比が1.02であった。また、重量法により重合率
を測定したところ、95.2%であった。
【0031】<着色樹脂粒子の製造例(1)> オイルブラック860(オリエント化学社製) 6部 を前記樹脂粒子分散液に加え、50℃で2時間攪拌し、
その後分散液を室温まで冷却し遠心沈降し上澄みを除
き、メタノール50部と水50部の混合溶媒に再分散す
る操作を3回行ない洗浄した後、吸引濾過し、その後減
圧乾燥して、着色樹脂粒子(1)を得た。
【0032】<離型剤微粒子分散体の製造例(1)>オ
イルバス中に設置した、攪拌装置、冷却管、滴下ロート
を備えた密閉可能な容器にカルナウバワックス(1号)
26部を入れ、徐々に加温し100℃で溶融した後、攪
拌しながら非イオン性界面活性剤ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(平均オキシエチレン付加モル数
=15)4部を加え完全に溶解する。その後攪拌しなが
ら98℃の水70部を徐々に添加し1時間攪拌した後、
攪拌しながら25℃まで放冷した。その後攪拌を停止し
6時間放置後沈降物を取り除き、離型剤微粒子分散体
(1)を得た。更に、イオン交換水で固型分濃度30%
に調整した。得られた離型剤微粒子分散体を動的光散乱
計DLS700(大塚電子社製)で測定したところ、体
積平均粒径は0.151μm、個数平均粒径は0.11
0μmであった。
【0033】<樹脂粒子分散液の製造例(2)>樹脂粒
子分散液の製造例(1)において、スチレン60部、ア
クリル酸メチル40部、1,3−ブタジオールジメタク
リレート1.5部の代りに、スチレン60部、メタクリ
ル酸n−ブチル40部を用い、且つドデシルメルカプタ
ンを用いなかったこと以外は、製造例(1)と同じ方法
で樹脂粒子分散液(2)を製造した。得られた樹脂粒子
の体積平均粒径は6.5μm、個数平均粒径は5.9μ
mであった。
【0034】<着色樹脂粒子の製造例(2)>樹脂粒子
分散液(2)を用い、着色樹脂粒子の製造例(1)と同
じ方法で染着し、着色樹脂粒子(2)を得た。
【0035】<離型剤微粒子分散体の製造例(2)>離
型剤微粒子分散体の製造例(1)のポリオキシエチレン
(15)ノニルフェニルエーテル4部を2.5部とした
こと以外は、製造例(1)と同じ方法で離型剤微粒子分
散体(2)を製造した。この離型剤微粒子の体積平均粒
径は0.53μm、個数平均粒径は0.37μmであっ
た。
【0036】実施例1 着色樹脂粒子(1)30部をイオン交換水81部、メタ
ノール189部の混合溶媒に添加し、超音波で5分間分
散し分散液とした。これにカルナウバワックス微粒子分
散体(1)3部を加え攪拌し、これに0.4%ステアリ
ルアミンアセテート水溶液10部を加え、カルナウバワ
ックス微粒子を着色樹脂微粒子表面に均一に付着させた
後昇温し、50℃で5時間加熱し、カルナウバワックス
微粒子を着色樹脂粒子表面に埋設した。この分散液を目
開き22μmのステンレスふるいを通し、凝集物を除去
した。凝集物は洗い落し乾燥し重量を測定した。凝集物
を除去した分散液は遠心沈降し、水・メタノール(1:
1重量)の混合溶媒に再分散し、30分攪拌する洗浄操
作を2回繰り返した後、吸引濾過、減圧乾燥、解砕を行
ない、オイルレス定着用トナーを得た。
【0037】このトナー2部と疎水性シリカ0.02部
をミキサーで混合した。これをシリコーン被覆フェライ
トキャリア98部とターブラーミキサーで混合し、現像
剤を得た。
【0038】実施例2〜8 後記表1に示す条件以外は、実施例1と同様にして離型
剤埋設処理を行なってトナーを得、続いて実施例1と同
様にして現像剤を作成した。
【0039】
【表1】 註)界面活性剤はポリオキシエチレン(15)ノニルフ
ェニルエーテル5%水溶液を加熱開始10分後に分散液
に添加した。
【0040】比較例1 カルナウバワックス微粒子分散体(1)3部を、イオン
交換水230部及びメタノール40部の混合液で希釈
し、これに着色樹脂粒子(1)30部を加え、超音波に
より均一に分散した。これに0.4%ステアリルアミン
アセテート水溶液10部を加え、カルナウバワックス微
粒子を着色樹脂粒子表面に付着させた後、30℃で12
0分加熱した。これを実施例1と同じ方法で洗浄を行な
い、トナーを得た。
【0041】比較例2 比較例1と同様にしてカルナウバワックス微粒子を着色
樹脂粒子表面に付着させた後、30℃で30分加熱し、
その後洗浄乾燥してトナーを得た。得られたトナーをハ
イブリダイゼーションシステムO型で7,500r.
p.m、10分処理し、ワックス微粒子を固定化したト
ナーを得た。
【0042】(評価)以上得られた現像剤について、P
PC(イマジオ420、リコー社製)を用いて、離型剤
であるシリコーンオイルを塗布しないで複写試験を行な
い、画像評価及び転写率の測定を行なった。それらの結
果を表2に示す。なお、転写率の測定及び画像評価は以
下のようにして行なった。
【0043】転写率 全面黒で現像し、転写途中で機械を停止し、感光体上の
未転写部及び転写部のトナーを重量既知、面積一定の粘
着紙に移しとり、重量を秤り、下記式で定義されるもの
を転写率とした。 転写率=〔(未転写部のトナー重量−転写部のトナー重
量)/未転写部のトナー重量〕×100
【0044】離型性 全面黒(黒ベタ)画像を複写し、分離爪の爪跡の発生状
態(爪跡の長さ)を5段階評価した。 5:爪跡発生なし、4:爪跡1mm未満、3:爪跡1m
m以上10mm未満、2:爪跡10mm以上20mm未
満、1:爪跡20mm以上。
【0045】定着性 イマジオ420の定着装置(条件一定)で定着後、黒ベ
タ画像を描画試験機にかけ、画像の脱離状態を5段階で
評価した。 5:描画部分の大部分が剥離していない。 4:描画部分が点状に剥離している。 3:描画部分が破線状に剥離している。 2:描画部分が全部剥離し、剥離の巾が狭い。 1:描画部分が全部剥離し、剥離の巾が広い。 判定は限度見本による。
【0046】画像濃度 直径10mmの円形画像の反射濃度をマクベス濃度計で
測定した。
【0047】画像のシャープ性 ドット画像を光学顕微鏡で観察し、画像の状態を5段階
評価した。 5:トナーがドット部分のみに存在し、輪郭が明瞭。 4:トナーの大部分がドット部分に存在するが、輪郭が
やゝ不明瞭。 3:トナーがドット部分に多く存在するが、輪郭が不明
瞭。 2:トナーの散りが大であるが、ドットの存在は判別で
きる。 1:ナーの散りが大で、ドットの存在が判別できない。 判定は限度見本による。
【0048】
【表2】 註)埋設時の凝集物は〔目開き22μm不通過物の重量
/(着色樹脂粒子+離型剤)重量〕×100で表わし
た。
【0049】表2から次のことが判明する。 (1)実施例2においては、離型剤微粒子(2)の粒径
が大きい為、転写率が少し低下している。 (2)実施例3においては、樹脂粒子(2)が架橋され
ていない為、凝集物の増加が認められる。 (3)実施例6においては、エタノール(アセトン)が
樹脂粒子を膨潤し易い為、水との比率を低下させたとこ
ろ、凝集物は増加したが、転写率は向上した。 (4)実施例7及び8においては、加熱処理時に界面活
性剤を添加したことから、凝集物が減少した。 (5)比較例1及び2においては、離型剤微粒子を埋設
しなかった為、いずれも凝集物は発生しないが、転写率
が低く、特に比較例2において著しく低い。
【0050】
【発明の効果】請求項1の静電荷像現像用トナーは、着
色剤を含有する熱可塑性樹脂粒子の表面近傍に離型剤微
粒子が実質的に埋設されてなるものとしたことから、流
動性、転写性、離型性に優れ、本トナーによると鮮明な
画像が得られる。
【0051】請求項4の静電荷像現像用トナーは、前記
離型剤微粒子の体積平均粒径が着色剤を含有する熱可塑
性樹脂粒子の体積平均粒径の0.05倍以下であるもの
としたことから、転写性が更に向上するという効果が加
わる。
【0052】請求項5の静電荷像現像用トナーは、前記
熱可塑性樹脂粒子が架橋剤により部分的に架橋され、テ
トラヒドロフラン不溶分を含有するものとしたことか
ら、離型剤微粒子埋設処理時の凝集物生成が抑制される
という効果が加わる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−93748(JP,A) 特開 平2−309364(JP,A) 特開 昭63−2075(JP,A) 特開 平2−163755(JP,A) 特開 平3−166551(JP,A) 特開 平5−88408(JP,A) 特開 平4−316057(JP,A) 特開 昭63−300245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤を含有する熱可塑性樹脂粒子の表
    面に離型剤微粒子を均一に付着させた後、該熱可塑性樹
    脂粒子を膨潤し且つ該離型剤微粒子を溶解しない分散媒
    中に分散、加熱して得られる、熱可塑性樹脂粒子の表面
    近傍に離型剤微粒子が実質的に埋設されてなることを特
    徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 前記分散媒がアルコール類、ケトン類、
    及びエステル類からなる群より選ばれる1種の溶剤であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  3. 【請求項3】 前記加熱を40〜60℃の温度で2〜1
    0時間行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の静
    電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 前記離型剤微粒子の体積平均粒径が着色
    剤を含有する熱可塑性樹脂粒子の体積平均粒径の0.0
    5倍以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂粒子が架橋剤により
    部分的に架橋され、テトラヒドロフラン不溶分を含有す
    るものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の静電荷像現像用トナー。
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