JP3352841B2 - 断熱調理容器 - Google Patents

断熱調理容器

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JP3352841B2
JP3352841B2 JP04888895A JP4888895A JP3352841B2 JP 3352841 B2 JP3352841 B2 JP 3352841B2 JP 04888895 A JP04888895 A JP 04888895A JP 4888895 A JP4888895 A JP 4888895A JP 3352841 B2 JP3352841 B2 JP 3352841B2
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精一 伊藤
勲 渡辺
靖浩 村上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱などにより半調理
品とした食物を保温して調理を完成させる調理法に好適
な断熱調理容器に関し、特に断熱性の外容器と、この外
容器に出し入れ自在に収容される内鍋と、この内鍋が収
容された状態で前記外容器の口部開口を閉じる断熱性の
外蓋とを有する断熱調理容器であって、調理終了時など
に外容器に収容された内鍋に載置された内鍋蓋が取除き
易く、また内鍋の内容物が掬い出し易いように、内鍋を
その口部開口が外容器の口部開口とほぼ同じ高さになる
まで持ち上げて懸垂固定するようにした断熱調理容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に煮炊きなどの食物の加熱調理加工
は電熱や直火を用いて行われるが、このような調理法で
は、過熱による煮くずれや焦げつきが生じ易く、またエ
ネルギーを多量に消費するなどの不都合があった。この
問題を解消する調理器具として、熱湯あるいは沸騰した
煮汁中に所望の生野菜や穀物などを浸漬して、半調理さ
れた加熱状態の食物を断熱状態で長時間保温することに
より調理完成品とする断熱調理容器が知られている。
【0003】通常の断熱調理容器は、基本的に、例えば
真空二重壁容器のような断熱性の外容器と、この外容器
に出し入れ自在に収容される内鍋と、この内鍋が収容さ
れた状態で外容器の口部開口を閉じる断熱性の外蓋とか
ら構成されている。この内鍋は、内鍋本体と、その口部
開口に載置されるつまみ付きの内鍋蓋とからなってい
る。
【0004】この断熱調理容器は、内鍋を取り出して調
理素材を入れ、内鍋蓋を用いまたは用いずにコンロなど
の外部熱源によって調理可能の温度まで加熱し、内鍋蓋
を閉じ、この状態で直ちに外容器の中に収容して外蓋を
閉じれば、外容器外への熱の放散が防止され、外部熱源
なしに煮炊きなどの調理が進行する。
【0005】この型の断熱調理容器においては、内鍋の
出し入れや移動に取手が必要になる。この内鍋の取手
は、断熱効率と空間効率の関係上、通常の鍋のように側
壁から外方に突出して固定したものとすることができな
い。断熱調理容器に用いる最も一般的な内鍋用の取手
は、内鍋口部開口の外周部の対向する2点を回動支点と
する半円状のつる部材を2本並べて装着し、(1)内鍋
を外容器に収容するときは、それぞれのつる部材を内鍋
口部開口のそれぞれ反対側の半周に沿って振り分けて倒
して収容し、(2)内鍋を外容器から取り出すときは双
方のつる部材を口部開口の上に起立してその中央部を握
り、内鍋本体を持ち上げるようになっている。
【0006】しかしこの取手では、把持部が内鍋の口部
開口の真上にあるため、把持すると手が熱気に曝される
など、取扱いがきわめて不便であった。この問題を解決
するものとして、実開平3−34438号公報は図10
に示す断熱調理容器を提案している。図10においてこ
の断熱調理容器50は、断熱性の外容器51と、これに
出し入れ自在に収容される内鍋52と、この内鍋52が
収容された状態で外容器51の口部開口51aを閉じる
断熱性の外蓋53とを有している。
【0007】この内鍋52には、内鍋本体54の口部開
口52aの外周部の対向する2箇所に、内鍋本体52に
対して回動可能なアーム部56とその先端の握り部55
とを有する取手57が装着されていて、内鍋52が外容
器51に収容された状態で、この取手57が、(1)外
蓋53を閉じるときは、取手57全体が外容器10内に
収容されるように内鍋の口部開口52aの近傍の位置に
回動され、(2)内鍋52を取り出すときは握り部55
が内鍋52の口部開口52aの外側でかつ外容器51の
口部開口51aより上部に位置するように回動される、
回動式取手を有する断熱調理容器を提案している。
【0008】この断熱調理容器は、断熱調理中は取手5
7が上記の(1)の状態に回動されていて全体が内鍋本
体54と共に外容器51内に収容され、外蓋53を閉じ
ることができるので、外容器51内は良好な断熱状態に
保たれる。外蓋53を開けて内鍋52を取り出すときは
取手57を(2)の位置に回動すれば、握り部55は外
容器の口部開口51aの上部に位置するため握り易く、
手が熱気に曝されることもなく、内鍋52を容易に取り
出すことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のいずれ
の断熱調理容器においても、断熱調理中は内鍋が外容器
の内底に当接するまで深く挿入されていて、内鍋本体の
口部開口が外容器の口部開口より相当下方に位置してい
る。このため、調理の終了時などにおいて、外蓋を開
き、内鍋を取り出すことなく内鍋蓋を取り除き、調理さ
れた内容物を杓子などで掬い出そうとすると、内容物が
深い位置にあるため掬い出しが困難であるばかりでな
く、周囲が高温の熱気に包まれているので手が熱気に曝
される危険があった。また、内鍋が外容器に収容された
状態で内鍋蓋を手で取り除くとき、取手が干渉して取り
除き困難な場合もあった。
【0010】本発明はこの問題を解決するためになされ
たものであり、従ってその目的は、内鍋の出し入れ移動
が容易であり、内鍋が外容器に収容された状態では断熱
効果と空間効率に優れ、しかも内鍋に載置された内鍋蓋
が取り除き易く、また内鍋の内容物が掬い出し易いよう
にした断熱調理容器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、断熱性の
外容器と、この外容器に出し入れ自在に収容される内鍋
と、この内鍋が収容された状態で外容器の口部開口を閉
じる断熱性の外蓋とを有する断熱調理容器において、こ
の内鍋が、内鍋本体に回動支点部で回動自在に連結され
たアーム部とその先端の握り部とからなる取手を有し、
内鍋が外容器に収容された状態で、この取手が、(1)
取手全体が内鍋の口部開口の近傍にあって外蓋を閉じた
外容器内に収容される収納位置と、(2)上記握り部の
少なくとも一部が外容器の口部開口の外方に配位する展
開位置との間で回動可能であり、この取手が、上記の展
開位置にあるとき、アーム部が外容器の口縁部を支点と
するテコとなって内鍋の口部開口が外容器の口部開口と
ほぼ同じ高さになるまで内鍋本体を持ち上げて懸垂する
ように成形され、かつその懸垂状態を保つように取手を
展開位置に係止する取手係止手段が設けられた断熱調理
容器を提供することによって解決できる。
【0012】上記の取手係止手段は回動支点部に設けら
れ、回動軸とこれが挿入される軸受孔とからなり、この
回動軸が少なくとも2面の平行な摺動面を有する断面多
角柱状に成形され、軸受孔が円形開口部と方形開口部と
の連結した鍵孔状方円形に形成され、この円形開口部が
前記回動軸を自在に回動し得る口径を有し、上記方形開
口部が回動軸の上記摺動面と摺動し得る幅を有し、取手
が少なくとも展開位置にあるとき回動軸が方形開口部に
移行し得るようにしたものであることができる。
【0013】また上記の取手係止手段は回動支点部に設
けられ、回動軸とこれが挿入される軸受孔とからなり、
この回動軸が少なくとも2面の平行な摺動面を有する断
面多角柱状に成形され、かつその先端に回動軸の断面よ
り直径が大きいヘッド部材が装着されてなり、軸受孔
が、ヘッド部材通過口部、回動軸移動口部、円形開口部
および方形開口部を直列に連結した形状に形成され、こ
のヘッド部材通過口部がヘッド部材をその面に垂直に通
過し得る形状寸法を有し、回動軸移動口部が回動軸をそ
の面に平行に移動し得る幅を有し、円形開口部が回動軸
を自在に回動し得る口径を有し、かつ方形開口部が回動
軸の上記摺動面と摺動し得る幅を有し、取手が少なくと
も展開位置にあるとき回動軸が方形開口部に移行し得る
ようにしたものであってもよい。
【0014】更に上記の取手係止手段は、外容器の口縁
部から外方に延びる肩部材に装着された上方に延びる弾
性の係止レバーと、その先端に形成された鉤部とからな
り、この鉤部が取手と係合することによって、取手を展
開位置に係止するようにしたものであってもよい。取手
係止手段は上記以外にも可能であり、本発明は取手係止
手段の形式によって限定されるものではない。
【0015】
【作用】取手が内鍋本体に対して回動可能であり、その
収納位置では取手全体が内鍋の口部開口の近傍にあって
外蓋を閉じた外容器内にコンパクトに収容されるように
なっているので、保温調理中は取手が断熱効果を妨げる
ことなく、また空間効率を損なうこともない。
【0016】取手が展開位置にあるときは、アーム部が
テコとなり外容器の口縁部を支点として内鍋本体を持ち
上げ、取手係止手段がこの懸垂状態を維持するので、内
鍋の口部開口が外容器の口部開口とほぼ同一の高さに保
持される。これによって内鍋蓋を取るときに取手が干渉
することなく取り易くなると共に内鍋本体の内容物も、
手が熱気に曝されることなく、掬い出し易くなる。ま
た、内鍋の出し入れや移動に際しては取手を内鍋上方に
立てた状態で持ち運ぶこともできる。
【0017】取手係止手段が多角柱状の回動軸と方円形
の軸受孔とからなるものであれば、取手が収納位置にあ
るとき、また取手が回動中は回動軸が円形開口部にあっ
て回動自在であり、取手が展開位置にあってアーム部を
引くか押すかするときは回動軸が方形開口部内に摺動挿
入され、この状態で取手の回動が阻止される。従って内
鍋を、その口部開口が外容器の口部開口とほぼ同一高さ
となる懸垂状態に保持することができる。
【0018】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。 (実施例1)図1および図2は、本発明の断熱調理容器
の好ましい一実施例における二つの異なる態様を示して
いる。図1において、この断熱調理容器1は、真空二重
壁構造を有する断熱性の外容器2と、この外容器2に出
し入れ自在に収容される内鍋3と、この内鍋3が収容さ
れた状態で外容器2の口部開口2aを閉じる断熱性の外
蓋4とを有している。内鍋3の口部開口3aには、中央
部に摘み3bを装着した内鍋蓋3cが載置されている。
【0019】この内鍋3は、口部開口3aの周縁部外側
の対向する2箇所にそれぞれリベット留めされた連結部
材36が装着され、その先端部に設けられた回動支点部
32を介して、回動自在に連結されたアーム部33とそ
の先端の握り部34とからなる取手35を有している。
【0020】この取手35は、内鍋3が外容器2に収容
された状態で、二つの位置の間を回動できるようになっ
ている。以下、その第一の位置を「収納位置」、第二の
位置を「展開位置」と称する。図1は取手35が収納位
置にある断熱調理容器1の態様を示している。図1に示
すように、収納位置においてこの取手35は、取手35
全体が内鍋の口部開口3aの近傍にあって、外蓋4を閉
じた状態の外容器2内に収容されている。
【0021】外蓋4を開いて取手35を展開位置まで回
動したときの断熱調理容器1の態様を図2に示す。ただ
し図2では外蓋4の図示を省略した。図2に示すよう
に、展開位置において取手35は、その握り部34が外
容器2の口部開口2aの外方上部に配位している。そし
てこの位置で、取手35は、アーム部33が外容器2の
口縁部21を支点とするテコとなって内鍋3の口部開口
3aが外容器2の口部開口2aとほぼ同じ高さになるま
で内鍋本体31を持ち上げて懸垂するように成形されて
いる。また、回動支点部32には、内鍋本体31を懸垂
した状態で取手35の回動を係止する取手係止手段が設
けられている。
【0022】この実施例の取手係止手段を図3に示す。
この取手係止手段40は、連結部材36の先端部両側か
らそれぞれ延びる座板37に垂直外向きに固定された回
動軸41と、取手アーム部33の端部に形成されこの回
動軸41が挿入される軸受孔42とからなっている。こ
の回動軸41は、平行な摺動面41a、41bを有する
断面正方形の角柱状に成形されている。軸受孔42は、
円形開口部42aと方形開口部42bとが連続した鍵孔
状の方円形に形成され、その円形開口部42aが前記回
動軸41を自在に回動し得る口径を有し、上記方形開口
部42bが回動軸41の上記摺動面41a、41bと摺
動可能な幅を有している。この実施例においては、上記
の回動軸41と軸受孔42とが回動支点部32を形成し
ている。
【0023】この取手35の作動態様を図4〜図7に示
す。図4は取手35が収納位置にある状態を示してい
る。このとき、回動軸41は軸受孔42の円形開口部4
2a側にあって取手35が回動可能の状態にあり、握り
部34が内鍋3の口部開口3aの近傍に位置するように
収納されている。
【0024】内鍋3を外容器2から取り出すときは、外
蓋4を開き、図5に示すように、握り部34を把持して
取手35を垂直上方に回動しそのまま引き上げると、回
動軸41が軸受孔42の方形開口部42b側に摺動移行
して回動が阻止され、持ち運び中に取手35がぐらつく
ことがない。取手35のこの位置を「直立位置」と称す
る。
【0025】再び内鍋3を外容器2に収容するとき、直
立位置に固定された取手35は、内鍋3が外容器2の内
底に当接することによって自重で降下し、回動軸41が
円形開口部42aの側に移行する。従って取手35は回
動可能となり、収納位置に戻すことができる。
【0026】断熱調理が終了したときなどに、内鍋3を
外容器2に収容したまま内容物を掬い出したい場合は、
外蓋4を開き、図6に示すように、握り部34を把持し
て取手35を直立位置を越えて更に回動すると、取手ア
ーム部33が外容器2の口縁部21と接触するようにな
る。
【0027】更に取手35を回動させ、握り部34が外
容器2の口縁部21から外方に延びる肩部材22に当接
するまで押し下げると、取手35は、そのアーム部33
が外容器2の口縁部21を支点とするテコとなって、図
7に示すように、内鍋3の口部開口3aが外容器2の口
部開口2aとほぼ同じ高さになるまで内鍋本体31を持
ち上げて懸垂する。このとき、取手35を外容器2の外
方に向けて水平に引くと、回動軸41は方形開口部42
b側に摺動移行する。従って、取手35は展開位置に固
定されて回動しなくなり、内鍋本体3は手を離しても懸
垂した状態に保持される。
【0028】この状態では、取手35が外容器2の肩部
材22に沿って水平に開かれているので、内鍋蓋3cを
取り除く際にも取手と内鍋蓋とが互いに干渉し合うこと
がない。内容物を掬い出すときも、内容物が外容器2の
口部開口2aから浅い位置にまで持ち上げられているの
で取出し易く、また手が周囲の熱気に曝されることも少
ない。更に、取手35がこの展開位置に固定されている
ので、この状態で内鍋3を外容器2から取り出して移動
することもできるし、外部熱源で加熱する際にも取手が
ぐらつかないので取り扱い易い。
【0029】取手35を展開位置から収納位置に戻す場
合は、取手35を外容器2の内方に押し込めば、回動軸
41が円形開口部42a側に移行するので取手35は係
止から開放され、容易に収納位置まで回動して外容器2
内に収容される。このとき、内鍋本体31が外容器2の
内底まで自重で降下することはいうまでもない。
【0030】(実施例2)実施例2の断熱調理容器は、
取手係止手段の構成が異なる以外、実施例1と同様であ
る。図8に示すように、実施例2の断熱調理容器におけ
る取手係止手段43は、取手の連結部材36の先端部両
側からそれぞれ延びる座板37に垂直外向きに固定され
た断面正方形の角柱状回動軸44と、その先端に固定さ
れ、回動軸44の断面より直径が大きい円板状のヘッド
部材45と、アーム部33の端部に形成され、回動軸4
4が挿入される軸受孔46とからなっている。
【0031】この軸受孔46は、握り部34の側から順
に、ヘッド部材通過孔47、回動軸通過孔48、円形開
口部46a、および方形開口部46bが直線状に連続し
た形状をなしている。このヘッド部材通過孔47は、ヘ
ッド部材45がアーム部33を垂直に通過し得る形状寸
法を有する。回動軸通過孔48は回動軸44がアーム部
33に平行に摺動しながら通過し得る幅を有する。円形
開口部46aおよび方形開口部46bは実施例1に示し
たものと同様の形状寸法を有する。
【0032】この取手係止手段43は、連結部材36の
座板37に取手35を取り付けるに際して、ヘッド部材
45をヘッド部材通過孔47に挿入して通過させ、次い
で回動軸44を回動軸通過孔48に沿って円形開口部4
6aにまで移動して取付けを完了する。このように取り
付けられた取手35は、実施例1の場合と同様の操作に
よって収納位置から展開位置まで回動することができ、
また直立位置および展開位置で握り部34を引き出すこ
とによって係止することができる。
【0033】この取手係止手段43は、取手35の取り
付けに便利であるばかりでなく、使用中に例えばアーム
部33が外力を受けて外方にたわむことがあっても、ヘ
ッド部材45が阻止するので、取手35が回動軸44か
ら抜け落ちることがない。
【0034】(実施例3)実施例3の断熱調理容器は、
取手係止手段の構成が異なる以外、実施例1と同様であ
る。図9に示すように、実施例3の断熱調理容器におい
て、取手のアーム部33と連結部材36とを連結する回
動支点部32は、一般的な、例えば回動自在なリベット
留めによって形成されている。この実施例における取手
係止手段43は、外容器2の口縁部21から外方に延び
る肩部材22に形成されている。すなわち、この肩部材
22の先端部から上方に、合成樹脂または金属などの弾
性素材からなる係止レバー23が延びてその先端部には
内側下方に向けて形成された鉤部24が設けられ、展開
位置にある取手35の握り部34の先端がこの鉤部24
と係合するようになっている。
【0035】この取手35は、内鍋3を保温状態におく
ときは回動して内鍋3の口部開口3aの上部近傍の収納
位置に収納することができる。また内鍋3を外容器2か
ら取り出すときは、握り部34を把持して取手35を垂
直上方に回動しそのまま引き上げることができる。
【0036】取手35を直立位置を越えて更に回動する
と、取手アーム部33が外容器2の口縁部21と接触
し、テコの原理によって内鍋本体31を持ち上げてこれ
を懸垂すると共に、握り部34の先端が鉤部24と接触
する。この握り部34を更に押し込むと、係止レバー2
3が弾性を有するので、鉤部24は握り部34に押され
て外方にたわみ、取手35が肩部材22に沿う展開位置
に達したとき開放されて元の位置に戻り、握り部34と
係合する。これによって取手35は展開位置に係止され
る。
【0037】この状態では、取手35が内鍋本体31の
自重によって直立位置方向に回動しようとしても、握り
部34が鉤部24と係合しているので回動できない。こ
の係止を解除するには、単に指先で鉤部24を外方に押
圧すればよい。これによって、握り部34は鉤部24と
の係合から開放され、取手35が内鍋本体31の自重に
よって自動的に直立位置方向に回動する。
【0038】この実施例の取手係止手段43は、内鍋の
回動支点部32に特別な加工を要しない利点がある。以
上説明した取手係止手段の形状は、上記の各実施例に示
したものに限定されない。実質的に取手が展開位置で解
除可能に係止できる手段であれば、例えばネジ留め式の
もの、ピン式のもの、留め輪式のもの、挟圧式のものな
どいずれも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明の断熱調理容器は、内鍋が回動自
在な取手を有し、この取手が収納位置と展開位置との間
で回動可能であるので、収納位置では取手全体が内鍋の
口部開口の近傍にあって外蓋を閉じた状態の外容器内に
収容されており、保温調理中に取手が断熱効果を妨げた
り、また外容器の空間効率が損なわれたりすることがな
い。
【0040】取手が展開位置にあるときは、握り部が外
容器の口部開口の外方にありしかもアーム部が外容器の
口縁部を支点とするテコとなって内鍋本体を持ち上げて
懸垂し、取手係止手段がその懸垂状態を保つように取手
を係止するので、内鍋の口部開口が外容器の口部開口と
ほぼ同じ高さに保持され、内鍋蓋を取り除く際に取手が
干渉することなく、また内鍋の内容物が外容器の口部開
口から比較的浅い位置に持ち上げられているので、手を
熱気に曝すことなく容易に掬い出すことができるように
なる。
【0041】取手係止手段が多角柱状の回動軸と方円形
の軸受け孔から形成されている場合は、取手が直立位置
でもぐらつかず、また内鍋を取り出しても取手を展開位
置に固定できるので、この位置で内鍋の出し入れや移動
ができるばかりでなく、外部熱源による加熱調理の際に
も取扱上便利である。
【0042】上記の回動軸の先端にヘッド部材が装着さ
れていれば、外力が加えられても回動軸が軸受孔から離
脱することがない。
【0043】取手係止手段が外容器の口縁部から外方に
延びる肩部材に装着された上方に延びる弾性の係止レバ
ーとその先端部に形成された鉤部とからなるものであれ
ば、取手の回動支点部に特別な加工が必要ないので安価
に製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の断熱調理容器の一実施例における一
態様を示す側面断面図。
【図2】 図1の実施例における他の一態様を示す側面
断面図。
【図3】 図1の実施例における取手係止手段を示す部
分斜視図。
【図4】 図3の取手係止手段における一態様を示す部
分側面図。
【図5】 図3の取手係止手段における他の一態様を示
す部分側面図。
【図6】 図3の取手係止手段における他の一態様を示
す部分側面図。
【図7】 図3の取手係止手段における他の一態様を示
す部分側面図。
【図8】 本発明の断熱調理容器の他の一実施例におけ
る取手係止手段を分解して示す部分斜視図。
【図9】 本発明の断熱調理容器の更に他の一実施例に
おける取手係止手段を示す部分側面断面図。
【図10】 従来の断熱調理容器の一例を示す側面断面
図。
【符号の説明】
1………断熱調理容器 2………外容器 2a……外容器口部開口 3………内鍋 3a……内鍋口部開口 4………外蓋 21……外容器口縁部 22……肩部材 31……内鍋本体 32……回動支点部 33……アーム部 34……握り部 35……取手
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−34438(JP,U) 実開 昭56−44618(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 101 A47J 41/02 101 A47J 45/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性の外容器と、この外容器に出し入
    れ自在に収容される内鍋と、この内鍋が収容された状態
    で外容器の口部開口を閉じる断熱性の外蓋とを有する断
    熱調理容器において、この内鍋が、内鍋本体に回動支点
    部で回動自在に連結されたアーム部とその先端の握り部
    とからなる取手を有し、内鍋が外容器に収容された状態
    で、この取手が、(1)取手全体が内鍋の口部開口の近
    傍にあって外蓋を閉じた外容器内に収容される収納位置
    と、(2)上記握り部の少なくとも一部が外容器の口部
    開口の外方に配位する展開位置との間で回動可能であ
    り、この取手が、上記の展開位置にあるとき、アーム部
    が外容器の口縁部を支点とするテコとなって内鍋の口部
    開口が外容器の口部開口とほぼ同じ高さになるまで内鍋
    本体を持ち上げて懸垂するように成形され、かつその懸
    垂状態を保つように取手を展開位置に係止する取手係止
    手段が設けられた断熱調理容器。
  2. 【請求項2】 上記の取手係止手段が回動支点部に設け
    られ、回動軸とこれが挿入される軸受孔とからなり、こ
    の回動軸が少なくとも2面の平行な摺動面を有する断面
    多角柱状に成形され、軸受孔が円形開口部と方形開口部
    との連結した鍵孔状方円形に形成され、この円形開口部
    が前記回動軸を自在に回動し得る口径を有し、上記方形
    開口部が回動軸の上記摺動面と摺動し得る幅を有し、取
    手が少なくとも展開位置にあるとき回動軸が方形開口部
    に移行し得るようにしたものである請求項1に記載の断
    熱調理容器。
  3. 【請求項3】 上記の取手係止手段が回動支点部に設け
    られ、回動軸とこれが挿入される軸受孔とからなり、こ
    の回動軸が少なくとも2面の平行な摺動面を有する断面
    多角柱状に成形され、かつその先端に回動軸の断面より
    直径が大きいヘッド部材が装着されてなり、軸受孔が、
    ヘッド部材通過口部、回動軸移動口部、円形開口部およ
    び方形開口部を直列に連結した形状に形成され、このヘ
    ッド部材通過口部がヘッド部材をその面に垂直に通過し
    得る形状寸法を有し、回動軸移動口部が回動軸をその面
    に平行に移動し得る幅を有し、円形開口部が回動軸を自
    在に回動し得る口径を有し、かつ方形開口部が回動軸の
    上記摺動面と摺動し得る幅を有し、取手が少なくとも展
    開位置にあるとき回動軸が方形開口部に移行し得るよう
    にしたものである請求項1に記載の断熱調理容器。
  4. 【請求項4】 上記の取手係止手段が外容器の口縁部か
    ら外方に延びる肩部材に装着された上方に延びる弾性の
    係止レバーと、その先端に形成された鉤部とからなり、
    この鉤部が取手と係合することによって、取手を展開位
    置に係止するようにした請求項1に記載の断熱調理容
    器。
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