JP3352703B2 - 有機性廃棄物の発酵処理装置 - Google Patents

有機性廃棄物の発酵処理装置

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啓充 仲森
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    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fertilizers (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭の台所ゴミ又は業
務用キッチンから発生する有機性廃棄物等を発酵処理す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、小型の有機性廃棄物の発酵処
理装置に関する技術は公知とされているのである。例え
ば、実開昭62−126337号公報に記載の技術の如
くである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】上記従来の有機性廃棄物の発
酵処理装置においては、発酵室が全体として1室に構成
されているので、原料投入口から投入し発酵室の内部を
通過する間に、徐々に発酵処理が成され、原料投入口と
は逆の位置の取出口において、数週間後に発酵済みのコ
ンポストを取り出すこととなり、発酵室の内部において
数週間前に投入した有機性廃棄物と、その日に投入した
有機性廃棄物とを混合することが出来なかったのであ
る。故に、温度の低い冬季等においては、前に投入した
有機性廃棄物の発酵処理が遅くなるので、後からの有機
性廃棄物を投入出来ないという不具合があったのであ
る。また、発酵室において有機性廃棄物の全体を攪拌出
来ないので、新たに投入したゴミに発酵菌が付着せず
に、発酵が遅れるという不具合があったのである。本発
明は、1台の有機性廃棄物の発酵タンクの内部に、複数
の発酵室を設けて、該発酵室の内部では古いものも、新
しいものも常時攪拌すべく構成し、一定期間だけ一方に
新たな有機性廃棄物を投入した後は、他方の発酵室には
その間は新たな有機性廃棄物を投入させずに、発酵に専
念させるように構成したものである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明の解決すべき課題は以上
の如くである、次に該課題を解決する手段を説明する。
請求項1においては、発酵タンク20の内部を隔壁2に
より分離し、左右2室の発酵室1L・1Rに構成し、該
両発酵室1L・1Rはそれぞれ対称に構成し、発酵タン
ク20の上部に、左右一対の原料投入口10・10と排
気孔17・17aを開口し、発酵タンク20の下部に、
左右一対の取出口12と左右一対の通気孔24を開口
し、前記発酵室1L・1Rの内部に、隔壁2を中心とし
て左右対象の攪拌羽根5・6・7・8を有し、攪拌軸3
は隔壁2と左右の発酵室1L・1Rを貫通し、有機性廃
棄物を該複数の発酵室に交互に投入し発酵させる構成に
おいて、原料投入口10の蓋を開けるとスイッチが作動
して攪拌軸3の回転が停止し、原料投入口10が閉じる
と自動的に攪拌軸3が回転し、制御板11により設定さ
れたシーケンス制御に従って、攪拌羽根5・6・7・8
が一定周期で回転するものである。請求項2において
は、請求項1記載の有機性廃棄物の発酵処理装置におい
て、発酵室1L・1Rの内部にそれぞれ、2本ずつ4組
の攪拌羽根5・6・7・8を配置し、該攪拌羽根5・6
・7・8の中で、発酵室の側壁と隔壁2寄りの攪拌羽根
5・8の2組は、攪拌軸3の軸心方向に対して傾斜した
2本の長い攪拌羽根を配置し、前記攪拌羽根5・8の間
で、発酵室1L・1Rの中央寄りの攪拌羽根6・7は、
攪拌軸3の軸心方向に対して傾斜した長短2本の攪拌羽
根を配置したものである。
【0005】
【作用】次に本発明の作用を、図4において説明する。
本発明は発酵室1を複数室に構成しており、該複数の発
酵室は一定期間、例えば1週間毎に使用を切り替えるの
である。そして、一方は集中投入をし、他方は発酵のみ
を専念して行うのである。そして攪拌羽根5・6・7・
8は常時攪拌するのでは無くて、6時間に1回、1.5
分間程度の攪拌をシーケンス制御により行うのである。
面ヒータ22は温度が40度を境にON−OFFするの
である。発酵期間の間には有機性廃棄物が発酵し容量が
減るので次に、この上に有機性廃棄物を集中投入し、新
規の有機性廃棄物により一杯になった方の発酵室は、1
週間程度の発酵期間に入るのである。原料投入口10の
蓋を開けると、本体に設けられた近接スイッチが作動し
て、攪拌軸3の回転が停止し、有機性廃棄物を投入する
際において、人身事故を発生することの無いよう構成し
ている。該原料投入口10から最初に有機性廃棄物を投
入する際において、通気性改良剤と種菌を投入しこれを
攪拌する。原料投入口10が閉じると自動的に攪拌軸3
が回転し、制御板11により設定されたシーケンス制御
に従って、攪拌羽根5・6・7・8が一定周期で回転す
るのである。
【0006】通気孔24から発酵室1L・1Rの下部に
圧縮空気が供給されて、排ガスが排気孔17から排出さ
れる。発酵室1L・1Rは隔壁2により2室に分離され
ており、所定期間だけ特定の室に原料を投入し、複数の
発酵室1L・1Rを順番に、投入室と分解専門室として
使用することが出来るのである。故に、投入室として使
われる方は、連続投入しても円滑な減量化が出来るので
ある。また発酵室の下部外壁には面ヒータ22が取付ら
れており、冬季のように外気温度が低い場合にも、内部
の発酵部の温度が上昇し、微生物の働きを活発にすべく
構成している。それ以降は自己発生熱により高温が維持
出来るのである。連続投入して、一方の発酵室1L・1
Rの量が一杯になると、全量もしくは一部を取り出し
て、投入可能な状態とする。そして、発酵終了物を取り
出す場合には、全部を取り出すことなく、一部を残して
種菌の役目をさせて、攪拌羽根5・6・7・8により新
規に投入した有機性廃棄物と混合して、種菌を別に投入
する必要の無いように構成している。攪拌羽根5・6・
7・8は内側の2本ずつの2組は長短に構成し、それぞ
れ内側と外側に搬送すべく傾斜しており、外側の2本ず
つの2組は、内側に向けて、取出口12への押し出しを
可能としている。また圧縮空気パイプ16L・16Rか
ら送り空気量よりも、排気孔17から引く吸引空気量の
方が大にして、発酵室1L・1Rの内部が負圧となるよ
うに構成している。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。図1は本発
明の有機性廃棄物の発酵処理装置の全体正面断面図、図
2は同じく側面断面図、図3は模式的に示した本発明の
有機性廃棄物の発酵処理装置の正面断面図、図4は本発
明の有機性廃棄物の発酵処理装置の作用フロチャートで
ある。図1・図2・図3において有機性廃棄物の発酵処
理装置の全体的な構成を説明する。全体の装置は支持フ
レーム23の上に配置されている。そして発酵タンク2
0の内部に複数の発酵室1L・1Rが構成されている。
該発酵室1L・1Rは上部はタンク蓋4により密閉され
ており、下部は発酵タンク20の内部に配置したU型壁
板9により発酵室1L・1Rの壁部を構成している。該
U型壁板9の前面側に取出口12が設けられており、該
取出口12から取出口蓋板13がU型壁板9の部分まで
突設されており、該取出口蓋板13によりU型壁板9に
開けた取出口の部分を閉鎖すべく構成している。
【0008】本発明においては、発酵タンク20の内部
に、左右の発酵室1L・1Rの2室を構成しており、両
発酵室1L・1Rの間を隔壁2により仕切っている。そ
して左右の発酵室1L・1Rはそれぞれ対称に構成して
おり、タンク蓋4の部分には、左右一対の原料投入口1
0が設けられており、また発酵タンク20の下方の正面
には、左右一対の取出口12が配置されている。また、
発酵タンク20の正面の左側に制御板11が配置されて
おり、攪拌軸3を一定時間毎に回転可能としている。該
攪拌軸3は制御板11のスイッチの操作により駆動モー
ターが回転すべく構成されている。そして該攪拌軸3の
上には、左右の発酵室1L・1R毎に、8本ずつの攪拌
羽根が植設されている。即ち、発酵室1L・1R内に露
出して回転する攪拌軸3の4箇所毎に、2本ずつの攪拌
羽根が配置されているのである。
【0009】図1と図3において、右側の発酵室1Rの
室内の攪拌羽根5・6・7・8の配置を説明する。該攪
拌羽根5・6・7・8の位置にそれぞれ2本ずつが植設
配置されているのである。即ち、攪拌羽根5a・5b・
6a・6b・7a・7b・8a・8bの如くである。そ
して発酵室1Rの左右両端部分の攪拌羽根5a・5bは
2本とも長い支持杆と先端の攪拌羽根5a・5bを具備
した長い羽根に構成されており、該攪拌羽根5a・5b
はどちらも、発酵室の内側に向けて有機性廃棄物を移動
する方向に、攪拌軸3の軸心方向に対して傾斜されてい
るのである。同様に、攪拌軸3の右側の端部に植設され
た攪拌羽根8a・8bも、発酵室1Rの中央よりに有機
性廃棄物を搬送する方向の傾斜角を、攪拌軸3の軸心方
向に対して設けられているのである。故に、攪拌羽根5
a・5bと攪拌羽根8a・8bの傾斜の方向は、逆の方
向となっているのである。
【0010】また、攪拌羽根5と攪拌羽根8との間に配
置された攪拌羽根6a・6bは、長い支持杆と短い支持
杆の2本が別々の長さに構成されており、短い方の攪拌
羽根6bは有機性廃棄物は中の方向に搬送すべく構成し
ており、長い方の攪拌羽根6aは有機性廃棄物を外側に
搬送する方向の、攪拌軸3の軸心方向に対しての傾斜角
を具備している。攪拌羽根7a・7bについても同様で
あり、長い支持杆により支持された攪拌羽根7aは、外
側方向に搬送する方向の傾斜角を付けられており、短い
方の支持杆に支持された攪拌羽根7bは、発酵室の内側
に有機性廃棄物を搬送する方向の傾斜角を具備されてい
る。発酵室1Lに設けられた攪拌羽根5・6・7・8に
ついても同様に構成されている。
【0011】また、U型壁板9の内側には、面ヒータ2
2が貼設されており、該面ヒータ22により発酵室1L
・1Rの内部の温度を発酵に必要な最低限度の温度、例
えば40度に上昇させている。ある程度発酵が進展した
段階では、発酵により温度が上昇するので、面ヒータ2
2による加温が必要無くなるのであるが、有機性廃棄物
の投入初期においては、発酵が進展していないので、面
ヒータ22により温度上昇してやる必要があるのであ
る。また、発酵菌は空気が必要であり、U型壁板9の下
方の位置に通気孔24を設けて該通気孔24から圧縮空
気を供給している。図3において示す如く、加圧ポンプ
19により圧縮空気を供給し、圧縮空気パイプ16L・
16Rに分岐して、左右の通気孔24に供給している。
該圧縮空気パイプ16L・16Rの中途部分に、開閉バ
ルブ21・21が設けられており、圧縮空気の供給を一
方だけ停止することも可能としている。
【0012】また、通気孔24の部分には通気網15が
架設されており、該通気網15の位置は通気孔24の中
途部の位置としており、攪拌羽根5・6・7・8の回転
に際して、通気網15と攪拌羽根5・6・7・8の先端
との間には、有機性廃棄物の一部通気網15の上に残る
ように構成している。該圧縮空気パイプ16L・16R
により、左右の発酵室1L・1Rの内部に圧縮空気を送
り込み、有機性廃棄物の内部を通過した後に、上方の排
気孔17・17aを介して吸引ポンプ18により吸引し
て、外部に排出するのである。図3において、26は発
酵タンク20を駆動する為のスプロケットである。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。請求項1の如く、原料投
入口10の蓋を開けるとスイッチが作動して攪拌軸3の
回転が停止し、原料投入口10が閉じると自動的に攪拌
軸3が回転し、制御板11により設定されたシーケンス
制御に従って、攪拌羽根5・6・7・8が一定周期で回
転すべく構成したことにより、有機性廃棄物を投入する
際において、人身事故を発生することの無いよう、安全
性を確保することが出来たものである。 また、従来の技
術の如く、連続的に原料投入口から投入し、逆の位置に
設けた取出口から取り出す場合の如く、古い有機性廃棄
物と新規に投入した有機性廃棄物の間で攪拌が禁止され
ないので、自由に古いものも新規なものも攪拌すること
ができ、発酵菌の混合が速くなり、有機性廃棄物の発酵
速度を早めることができたのである。また、一方を集中
投入室とし、他方を発酵専念室として使い分けるので、
発酵専念室は発酵のみに専念することができ、新たな有
機性廃棄物が投入されないので、発酵速度を速くするこ
とが出来たのである。また、この発酵専念室と集中投入
室の操作を繰り返すことにより、徐々に発酵後でも内部
の有機性廃棄物の量が多くなっていくのであるが、一定
量を越えると、内部の発酵済の有機性廃棄物を取出し、
一定の種菌に該当する量だけ有機性廃棄物を残すことに
より、新たに種菌を投入することなく新規に投入される
有機性廃棄物に、古い有機性廃棄物を混合し、種菌を付
着させることが出来るのである。
【0014】請求項2の如く構成したので、常時有機性
廃棄物を内外の間で循環し、混合性能を向上することが
出来たのである。また、外の攪拌羽根5a・5bと攪拌
羽根8a・8bが、2本の長い攪拌羽根で、取出口12
の方向に有機性廃棄物を搬送するので、発酵終了後の有
機性廃棄物の取出時において、発酵室1L・1Rの内部
に残留する有機性廃棄物を減少することが出来たのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機性廃棄物の発酵処理装置の全体正
面断面図である。
【図2】同じく側面断面図である。
【図3】模式的に示した本発明の有機性廃棄物の発酵処
理装置の正面断面図である。
【図4】本発明の有機性廃棄物の発酵処理装置の作用フ
ロチャート図である。
【符号の説明】
1L・1R 発酵室 2 隔壁 3 攪拌軸 4 タンク蓋 5a・5b 攪拌羽根 6a・6b 攪拌羽根 7a・7b 攪拌羽根 8a・8b 攪拌羽根 9 U型壁板 10 原料投入口 11 制御板 12 取出口 20 発酵タンク 24 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊永 稔 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−199093(JP,A) 特開 昭63−288986(JP,A) 特開 平2−56290(JP,A) 実開 昭62−126337(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発酵タンク20の内部を隔壁2により分
    離し、左右2室の発酵室1L・1Rに構成し、該両発酵
    室1L・1Rはそれぞれ対称に構成し、発酵タンク20
    の上部に、左右一対の原料投入口10・10と排気孔1
    7・17aを開口し、発酵タンク20の下部に、左右一
    対の取出口12と左右一対の通気孔24を開口し、前記
    発酵室1L・1Rの内部に、隔壁2を中心として左右対
    象の攪拌羽根5・6・7・8を有し、攪拌軸3は隔壁2
    と左右の発酵室1L・1Rを貫通し、有機性廃棄物を該
    複数の発酵室に交互に投入し発酵させる構成において、
    原料投入口10の蓋を開けるとスイッチが作動して攪拌
    軸3の回転が停止し、原料投入口10が閉じると自動的
    に攪拌軸3が回転し、制御板11により設定されたシー
    ケンス制御に従って、攪拌羽根5・6・7・8が一定周
    期で回転することを特徴とする有機性廃棄物の発酵処理
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機性廃棄物の発酵処理
    装置において、発酵室1L・1Rの内部にそれぞれ、2
    本ずつ4組の攪拌羽根5・6・7・8を配置し、該攪拌
    羽根5・6・7・8の中で、発酵室の側壁と隔壁2寄り
    の攪拌羽根5・8の2組は、攪拌軸3の軸心方向に対し
    て傾斜した2本の長い攪拌羽根を配置し、前記攪拌羽根
    5・8の間で、発酵室1L・1Rの中央寄りの攪拌羽根
    6・7は、攪拌軸3の軸心方向に対して傾斜した長短2
    本の攪拌羽根を配置したことを特徴とする有機性廃棄物
    の発酵処理装置。
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JP4529192B2 (ja) * 1998-05-22 2010-08-25 パナソニック電工株式会社 生ゴミ処理装置
KR102526820B1 (ko) * 2021-01-11 2023-04-28 최성희 동물 사체 처리장치
JP7240760B2 (ja) * 2021-06-30 2023-03-16 豊田興産株式会社 有機物ごみ処理装置

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