JP3352072B2 - 布はく柔軟化組成物 - Google Patents

布はく柔軟化組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、前記請求項1に記
載したような、布はく柔軟剤としての界面活性剤とフレ
グランス先駆体とを含む布はく柔軟化組成物と、前記請
求項13に記載したような、布はく柔軟化組成物の製造
方法と、前記請求項14に記載したような、布はくに匂
いを与える方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の布はくクリーニング方法は、界面
活性剤を含有する洗剤によって布はくを洗浄し、続い
て、すすぎ洗いし、乾燥させることを含む。しみの除去
を改良するために、洗剤中に酵素が組み込まれる。プロ
テアーゼは、タンパク質性しみを除去するために洗剤中
において有用であると述べられており(米国特許第3,
723,250号)、アミラーゼは澱粉性しみを除去す
るために洗剤組成物中において有用であると述べられて
いる(米国特許第3,627,688号)。リパーゼ
は、脂肪汚れの除去を改良するために洗剤組成物中にお
いて有用であると述べられている(米国特許第4,81
0,414号)。洗剤におけるリパーゼの使用は、H.
Andree等、J.Applied Bioche
m.1980,2,218〜229によって再検討され
ている。さらに、洗濯物の手触りの悪さを軽減するため
に、セルラーゼを含有する無粉塵性顆粒が洗剤組成物に
加えられている(米国特許第4,435,307号)。
【0003】洗浄工程の代わりにすすぎ洗い工程に酵素
を加えることが酵素の効果を改良することも知られてい
る。酵素を最後のすすぎ洗い工程に布はく柔軟化及び/
又は帯電防止剤(例えば、カチオン界面活性剤)と一緒
に加えることが有利である(WO91/13136)。
最後のすすぎ洗い工程中に酵素を加えることは、カチオ
ン界面活性剤と共に及びカチオン界面活性剤なしの両方
で脂肪質(fattymatters)の除去を改良す
る。WO95/11292は、布はく柔軟化コンディシ
ョニング化合物と、リパーゼと、分散剤とを含む、布は
く洗浄プロセスのすすぎ洗い工程に用いるための固体布
はく柔軟化組成物を開示する。この固体布はく柔軟化組
成物によって、白色木綿に対する顕著なクリーニング効
果が、柔軟化効果を維持しながら得られた。
【0004】消費製品に匂いを与えるために現在用いら
れている主要な方法は、フレグランスを直接製品中に混
合することである。しかし、この方法には幾つかの欠点
がある。フレグランス物質があまりにも揮発性であるの
で、製造、貯蔵及び使用中にフレグランス損失を生じる
可能性がある。多くのフレグランス物質は経時的に不安
定でもある。このことも貯蔵中の損失の原因となる。
【0005】多くの消費製品では、フレグランスが徐々
に経時的に放出されることが望ましく、揮発性を減じ、
安定性を改良し、徐放性を与えるのを助けるために、マ
イクロカプセル化及びシクロデキストリンによる包接錯
体が用いられている。しかし、これらの方法は多くの理
由からしばしば成功しない。さらに、シクロデキストリ
ンはあまりにも高価でありすぎる。
【0006】リパーゼ含有洗剤の存在下で洗浄される布
はくに香りを付けるためのフレグランス先駆体がWO9
5/04809に述べられている。フレグランス先駆体
はリパーゼによって切断されて、単一の芳香のある化合
物、即ち芳香のあるアルコール、アルデヒド又はケトン
のいずれかが生じる。それによって、布はく上の長時間
の芳香付け効果が得られる。この利点にも拘わらず、多
様な種類のフレグランス先駆体の安定性と共に幾つかの
問題が残留する。酵素とフレグランス先駆体とを分離し
て、酵素を洗剤中に、フレグランス先駆体を布はく柔軟
化組成物中に混入することによって、この問題は克服さ
れる。しかし、このアプローチでは、フレグランス先駆
体による芳香付け効果は、酵素含有洗剤を洗浄工程に用
いる場合にしか達成することができない。大抵の消費者
は洗剤と布はく柔軟剤のテクノロジーに熟知していない
ので、フレグランス先駆体を含有する布はく柔軟化組成
物は酵素を含有しない洗剤と組み合わせて用いられて、
フレグランス先駆体系を無用のものとしてしまう可能性
が高い。
【0007】洗濯プロセス中に一部の酵素活性が、例え
ば変性又は汚れに対する酵素の吸着によって失われるこ
とも知られている。それ故、すすぎ洗い/乾燥サイクル
中にフレグランス先駆体を切断するために残留酵素活性
では、充分でないことがありうる。この場合にも、先駆
体を用いるテクノロジーはあまり効果的ではない。この
問題は洗剤中の酵素、特にリパーゼの用量を高めること
によって一部克服された。しかし、消費者は、遺伝子工
学を用いて製造された消費製品に加えられた酵素の存在
をますます意識するようになっている。これらの酵素に
通常関連した不利な副作用、例えば皮膚のアレルギー反
応が安全な非バイオ洗剤の販売をもたらしている。これ
らの種類の非バイオ洗剤は酵素によって切断可能なフレ
グランス先駆体との併用には適していない。
【0008】現在用いられているリパーゼ、例えばLi
polase(登録商標)は脂肪性しみを主としてすす
ぎ洗い及び乾燥工程の最後の段階中に除去する。それに
よって、短鎖の酸のエステルも切断されて、布はく上に
不快な悪臭を残す。洗浄工程中に特に活性である酵素、
例えばリパーゼを導入することによって、後者の問題を
克服することができる。しかし、洗浄サイクル中の良好
なしみ除去のために設計された、これらのタイプの新し
いリパーゼ、例えばLipoprime(登録商標)に
よっては、Lipolase(登録商標)に比べて、乾
燥サイクル中のフレグランス先駆体切断の減少が観察さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、長時間持続する好ましい匂い、特に新鮮な匂い又は
清潔な芳香を布はく上に生じるフレグランス放出系(f
ragrance delivery system)
を提供することである。本発明のさらなる目的は、安定
なフレグランス放出系を提供することである。
【0010】本発明のさらなる目的は、使用者が特別な
手段を採らなくても作用するフレグランス放出系を提供
することである。本発明のさらなる目的は、従来の放出
系の問題を回避することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】布はく柔軟剤としての界
面活性剤と、フレグランス先駆体と、フレグランス先駆
体を切断するために適した酵素を含む布はく柔軟化組成
物が、布はくクリーニング・プロセスのすすぎ洗い工程
に供給されると、新鮮で、清潔な、長時間持続する芳香
を布はくに与えて、上記問題を解決することが判明し
た。
【0012】本発明の柔軟化組成物をすすぎ洗い工程に
用いた後に得られる匂いは、長時間(2〜3週間まで)
持続性であり、フレグランス先駆体(単数又は複数種
類)の選択によって決定される。本発明の布はく柔軟剤
組成物が貯蔵中に安定であることは意外であった。一般
的にすすぎ洗い中、及び/又はすすぎ洗い後と、乾燥サ
イクル中に匂いが発生し、長時間持続する。同じ組成物
又は投与系中にフレグランス先駆体と酵素とを使用する
ことにより、所望の結果を得るために、特別な知識は必
要なく、特別な手段を採る必要もない。
【0013】本発明は以下の通りである。 (1) 布はく柔軟剤としての界面活性剤とフレグラン
ス先駆体とを含む布はく柔軟化組成物であって、フレグ
ランス先駆体を切断するために適した酵素を含み、該柔
軟化組成物の溶液の使用時に布はくに匂いを与えること
を特徴とする前記組成物。 (2) 1〜80重量%のカチオン界面活性剤を含む、
上記(1)記載の組成物。 (3) 非イオン界面活性剤を含む、上記(2)記載の
組成物。 (4) プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及びセル
ラーゼから成る群から選択される1種類以上の酵素を含
む、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の組成
物。 (5) 式: YLmn [式中、Yはキャリヤー残基であり、Lは二価のリンカ
ー残基であり、mは0又は1からnまでの整数であり、
Rは開裂時にフレグランスRHを生じるフレグランス分
子の残基であり、nは≧1の整数である]で示されるフ
レグランス先駆体を含む、上記(1)〜(4)のいずれ
か1項に記載の組成物。 (6) 式: YLmn [式中、Rはフレグランス・アルコール、オキシムの残
基又はアルデヒド若しくはケトンのエノール形の残基で
ある]で示されるフレグランス先駆体を含む、上記
(5)記載の組成物。 (7) 少なくとも1種類のフレグランス先駆体を開裂
するためにそれぞれ適した、異なる条件及び酵素におい
て切断されるフレグランス先駆体を含む、上記(1)〜
(6)のいずれか1項に記載の組成物。 (8) 乾燥布はくの重量に基づいて100%未満の水
濃度において活性である酵素を含む、上記(1)〜
(7)のいずれか1項に記載の組成物。 (9) 0.01〜15重量%のフレグランス先駆体を
含む、上記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の組成
物。 (10) ≦5のpH値を有する、上記(1)〜(9)
のいずれか1項に記載の組成物。 (11) ブレンステッド酸を含む、上記(1)〜(1
0)のいずれか1項に記載の組成物。 (12) 液体の形態である、上記(1)〜(11)の
いずれか1項に記載の組成物。 (13) 上記(1)〜(12)のいずれか1項に記載
の布はく柔軟化組成物の製造方法であって、酵素とフレ
グランス先駆体とを最後に加えるように成分を混合する
ことを含む前記製造方法。 (14) 布はく柔軟剤としての界面活性剤と、フレグ
ランス先駆体と、フレグランス先駆体を切断するために
適した酵素とを含む組成物と共に布はくをすすぎ洗いす
ることを含む布はくに匂いを与える方法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の布はく柔軟化組成物は一
般に少なくとも0.01%、好ましくは約0.01〜約
15重量%、より好ましくは約0.1〜約10重量%、
最も好ましくは約0.2〜約2重量%の1種類以上のフ
レグランス先駆体を含む。好ましくはリパーゼ、セルラ
ーゼ、プロテアーゼ及びアミラーゼから成る群から選択
された酵素が布はく柔軟化組成物1リットルにつき純粋
な酵素0.001〜5mg、好ましくは0.01〜2m
gの範囲内で存在する。
【0015】約1〜約80重量%の成分は界面活性剤
と、布はく柔軟化組成物中で有用な、当業者に知られた
他の物質である。このような物質は例えば防腐剤、フレ
グランス等である。本発明の布はく柔軟化組成物の好ま
しい実施態様では、布はく柔軟剤及び/又は帯電防止剤
はカチオン界面活性剤である。さらに、布はく柔軟化組
成物は水中のカチオン布はく柔軟剤の分散を補助し、布
はくの再湿潤性(rewetability)を改良する非イオン界
面活性剤を含有することができる。本発明の組成物は好
ましくは、約1%〜約80%、より好ましくは約3〜約
50%のカチオン界面活性剤を含む。希薄な液体組成物
は好ましくは約3〜約15%のカチオン界面活性剤を含
有するが、濃縮液体組成物は好ましくは約12〜約50
%、より好ましくは約12〜約35%のカチオン界面活
性剤を含む。
【0016】すすぎ洗いに加えられる本発明の柔軟化組
成物は好ましくは、液体であるが、顆粒状、ゲル状又は
粘性で、透明又は半透明の液体の実施態様も考えられ
る。
【0017】本発明の布はく柔軟化組成物のpH値は、
布はく柔軟剤の安定性に影響を与え、組成物の微生物感
染を防止する重要なパラメーターである。この文脈にお
いて定義されるpHは20℃におけるニートな(neat)
布はく柔軟化組成物において測定される。最適の加水分
解安定性のためには、ニートな組成物のpHは約2.0
〜約5.0、好ましくは約2.0〜3.5の範囲内であ
る。例えば無機鉱酸、カルボン酸及びアルキルスルホン
酸のようなブレンステッド酸を加えることによって、組
成物のpH値を所望の範囲に調節することができる。好
ましくはエステル及びカーボネート型であるフレグラン
ス先駆体と、エステル型の布はく柔軟剤とが組成物中の
これらの酸性条件下で安定である。酸性pH値も特にリ
パーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びプロテアーゼの充
分な酵素安定性を保証する。前記条件下で、フレグラン
ス先駆体と布はく柔軟剤及び帯電防止剤との良好な安定
性が長時間にわたって観察された。
【0018】本発明の布はく柔軟化組成物は洗浄サイク
ルのすすぎ洗い工程において溶解又は希釈されて、布は
くに対する個々の化合物の高度な直接性(substantivit
y)のために布はく表面上に付着する。すすぎ洗い用液
体の約7のpH値において、酵素は活性化され、フレグ
ランス先駆体は切断されて、フレグランスを放出する。
フレグランスの放出は、すすぎ洗い工程中か、又は布は
くの含水量が減少する乾燥工程中のいずれかにおいて開
始しうる。乾燥後にフレグランスの放出は続く。選択さ
れた先駆体に依存して、布はくは数週間、所望の匂い、
例えば新鮮で、清潔な匂いを維持する。
【0019】洗浄工程中にしみ除去のために酵素含有洗
剤を用いて、その後にすすぎ洗い工程中に本発明の布は
く柔軟化組成物を用いることによって、長時間持続する
新鮮で、清潔な芳香を有する清潔な布はくを得ることが
できる。本発明の布はく柔軟化組成物は異なる条件下で
切断される種々なフレグランス先駆体と、それぞれが少
なくとも1種類のフレグランス先駆体を切断するのに適
した酵素とを含むこともできる。
【0020】本発明の布はく柔軟化組成物は、当該技術
分野に知られた方法に従って成分を混合することによっ
て製造することができる。通常は、このような組成物は
最初に界面活性剤を高温において水と混合することによ
って製造される。冷却後に、例えば防腐剤、フレグラン
ス等のような、他の成分を加える。フレグランス先駆体
と酵素とは製剤化(formulation)の任意の段階で加え
ることができる。これらを混合プロセスの最後の工程で
加えることが好ましい。フレグランス先駆体(単数又は
複数種類)はニートな形で組成物に加えることができ
る、又は好ましくは、適当な溶媒中に溶解させることが
できる。さらに、フレグランス先駆体をカプセル封入
形、噴霧乾燥形、又は当業者に知られた、任意の他の
“保護された形”で加えることができる。酵素(単数又
は複数種類)は液体として、又は例えば乾燥形、カプセ
ル封入形、押出成形体若しくは噴霧乾燥形のような、任
意の他の形で加えることができる。さらに、フレグラン
ス先駆体(単数又は複数種類)と酵素(単数又は複数種
類)の両方を含む共カプセル封入形、共押出成形体又は
任意の他の形を製造することができる。
【0021】本発明の柔軟化組成物中のフレグランス先
駆体は、式: YLmn で示される化合物でありうる。
【0022】上記式中、Yはフレグランスのアルコー
ル、アルデヒド、ケトン又はオキシムが化学的に結合す
ることができる、キャリヤー残基、例えばポリマー、炭
水化物又は任意の種類のモノ−若しくはポリ−カルボン
酸であり、Lは二価リンカー残基、例えばジカルボン
酸、アミノ酸、ヒドロキシ酸等であり、Rはフレグラン
スのアルコール、オキシム又はエノール形のフレグラン
スのアルデヒド若しくはケトンの残基を表し、mは0又
は1〜nの整数であり、nは≧1の整数であり、n>1
である場合に、残基Rは同一のものでも異なるものでも
よい。この一般式を満たすフレグランス先駆体は例えば
WO95/04809、WO96/02625、WO9
7/16523又はWO98/07683に記載されて
いる。
【0023】好ましいフレグランス先駆体を次に挙げ
る:式I:
【化1】 [式中、nは1、2又は3であり、R1〜R6は独立的に
置換又は非置換のアルキル−、アルケニル−、アルキニ
ル−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−又は芳香
族−残基若しくは水素を表し、これらの残基はさらに1
個以上の−O−及び/又は−C(O)−基を含有するこ
とができる、R7はフレグランスのアルコールR7OHの
残基を表し、それぞれR1〜R6の組み合わせによって単
環又は二環を形成することができ、この環/これらの環
はアルキル基によってさらに置換されることができる]
で示される化合物;
【0024】又は式II:
【化2】 [式中、R8はエノール形のアルデヒド若しくはケトン
の残基を表し、Xは、任意に例えばO、N、S及び/又
はPのような1個以上のヘテロ原子及び/又は−C
(O)−基及び/又は式−COOY、−OH、−C
(O)−若しくは−NH2の置換基を含有する、炭素数
1〜20の直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和の二価炭化
水素残基を表し、YはH、金属原子又はR11であり、R
11はアルコール若しくはフェノールR11OHの残基であ
るか、又はR8と同じ定義を有し、R8と同じ若しくは異
なるものであり、R9は飽和又は不飽和、置換又は非置
換の炭素環又は複素環残基又は−COOYを表し、Yは
H、金属原子又はR10であり、R10はアルコール若しく
はフェノールの残基であるか、又はR8と同じ定義を有
し、R8と同じ若しくは異なるものであり、Xが−OH
によって置換されているときにR 9はHでありうる、n
は0又は1である]で示される化合物;
【0025】又は式IIIa:
【化3】 で示される化合物;又は式IIIb:
【化4】 で示される化合物;
【0026】又はこれらの混合物、前記シロキサン中の
任意の他の単位(単数又は複数)が存在する場合には、
この化合物/これらの化合物は式IV:
【化5】 [式中、R12は置換若しくは非置換C1−C8アルキル
基、置換若しくは非置換アリール基を表し;R16は水素
原子、一価C1−C8炭化水素基又は一価C1−C8ハロゲ
ン化炭化水素基を表し;R13は水素原子、置換若しくは
非置換C1−C8アルキル基、置換若しくは非置換アリー
ル基又はCR13とCR15とを連結する結合を表し;R15
は水素原子、置換若しくは非置換C1−C8アルキル基又
は置換若しくは非置換アリール基を表し;Aは(CR17
2nを表し、R17は置換若しくは非置換C1−C8アルキ
ル基、置換若しくは非置換アリール基又は水素原子を表
し、nは0〜20、好ましくは1〜10の値であり、各
17は同一又は異なるものであり、OR14はオルファク
ティブ・アルコール(olfactive alcoh
ol)の残基又はエノール形のオルファクティブ・アル
デヒド若しくはオルファクティブ・ケトンの残基を表
し;aは0、1又は2の値を有し;bは0、1、2又は
3の値を有する]で示される化合物である;
【0027】又は式V:
【化6】 [式中、R18はエノール形のアルデヒド若しくはケトン
の残基を表し、R19は任意に鎖中に1個以上のヘテロ原
子を有する直鎖若しくは分枝鎖の飽和若しくは不飽和、
置換若しくは非置換のC1−C30脂肪族残基、エノール
形のアルデヒド若しくはケトンの残基、アルコールの残
基、−COOY又は−OCOOYを表し、YはH、金属
原子又はR20であり、R20はアルコールR20OHの残基
であるか、又はR18と同じ定義を有する、Zは任意に1
個以上のヘテロ原子及び/又は−C(O)−基及び/又
は式−COOY、−OCOOY、−OH、−C=O若し
くは−NH2の置換基を含有する、炭素数1〜30の直
鎖又は分枝鎖を有する飽和又は不飽和の二価炭化水素残
基を表し、YはH、金属原子又はR21であり、R21はア
ルコールR21OHの残基であるか、又はR18と同じ定義
を有し、R18と同じ又は異なるものであり、nは0又は
1であり、Z中とC1−C30脂肪族残基を表すR19中の
ヘテロ原子はO、N、S及び/又はPでありうる。C1
−C30脂肪族残基を表すR19の置換基は例えば−NH3 +
又はCOO-のようなイオン性でありうる]で示される
化合物;
【0028】又は式VI:
【化7】 [式中、Yは式YHの感覚器官刺激性ケトン又はラクト
ンの残基であり、R22はH又は式R22−(OH)s(s
≧1)のモノ−若しくはポリアルコールの残基であり、
p=1、2;n≧1及びq=1、2;n>1である場合
に、残基Yは同一のものでも異なるものでもよい]で示
される化合物;
【0029】又は式VII:
【化8】 [式中、R23はアルコールR23OHの残基、又は式VI
Iの少なくとも1つの残留部分をさらに含有するアルコ
ールR23OHの残基であり;R24〜R28は独立的にH又
は置換若しくは非置換、分枝鎖若しくは非分枝鎖の好ま
しくは炭素数1〜10のアルキル−、アルケニル−、ア
ルキニル−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−又
は芳香族残基であるか、又はR24若しくはR25はCO2
23であり、及び/又はR24+R25、R25+R26、R25
+R27、R26+R27、R26+R28の組の少なくとも1つ
は炭素数3〜7、好ましくは炭素数5〜6の飽和若しく
は不飽和の環又は芳香族環を形成し、この環/これらの
環は1個以上のアルキル−及び/又はアルケニル残基に
よって、及び/又は1個以上の−CO229基(R29
アルコールR29OHの残基であり、R29は好ましくはR
23である)によってさらに置換されることができる]で
示される化合物。
【0030】アルコールR23OHは好ましくは感覚器官
刺激性アルコールである。当業者に知られたフレグラン
ス分子をキャリヤー物質から酵素切断及び/又はUV切
断又は熱切断によって放出することができる他の成分
も、本発明の布はく柔軟化組成物のための貴重な成分で
ある。このような変更は本発明の要旨及び範囲からの逸
脱と見なすべきではなく、このような変更の全てが特許
請求の範囲内に包含されるように意図される。
【0031】本発明によると、布はく柔軟化組成物はさ
らに、柔軟剤としての布はく界面活性剤及び/又は帯電
防止剤を含む。本発明の好ましい実施態様では、布はく
柔軟剤及び/又は帯電防止剤はカチオン界面活性剤であ
る。適当な布はく柔軟化化合物は当業者に周知であり、
例えばR.Puchta,J.American Oi
l Chem.Soc.1984,61,367〜37
6又はG.R.Whalley,happi 199
5,February,55〜58によって述べられて
いる。すすぎ洗いに加えられる、本発明の布はく柔軟化
組成物の成分である好ましい布はく柔軟剤を以下におい
て本発明を限定することなく例証する。
【0032】好ましい界面活性剤は、2個の長いヒドロ
カルビル鎖、例えば2個のC8−C2 8、好ましくはC12
−C24ヒドロカルビル鎖を有するカチオン第4級アンモ
ニウム塩である。好ましくは、ヒドロカルビル基はアル
キル又はアルケニル基であり、これらは他の基によって
任意に置換されるか又は遮断される。実質的に水に不溶
な第4級アンモニウム化合物の周知の種は式:
【化9】 を有する。
【0033】上記式中、R31とR32の各々は炭素数約8
〜約28、好ましくは約12〜約24のヒドロカルビル
基から独立的に選択される;R33とR34は炭素数1〜約
4のヒドロカルビル基を表す;Xは好ましくはハライ
ド、メトスルフェート及びエチルスルフェート・ラジカ
ルから選択されるアニオンである。これらの第4級柔軟
剤の代表的な例は、ジタロウ(ditallow)ジメ
チルアンモニウムクロリド;ジタロウジメチルアンモニ
ウムメチルスルフェート;ジヘキサデシルジメチルアン
モニウムクロリド;ジ(水素化タロウ)ジメチルアンモ
ニウムメチルスルフェート;ジヘキサデシルジエチルア
ンモニウムクロリド;ジ(ココナッツ)ジメチルアンモ
ニウムクロリドを包含する。
【0034】ジタロウジメチルアンモニウムクロリド;
ジ(水素化タロウ)ジメチルアンモニウムクロリド;ジ
(ココナッツ)ジメチルアンモニウムクロリド及びジ
(ココナッツ)ジメチルアンモニウムメトスルフェート
が好ましい。
【0035】適当な物質はさらに、軟質(soft)脂
肪酸に基づくジアルキルエトキシメチルアンモニウムメ
トスルフェート、硬質(hard)脂肪酸に基づくジア
ルキルエトキシメチルアンモニウムメトスルフェート及
び、R33とR34がメチルを表し、R31がC13−C15であ
り、R32がCH2CH2OCOR35(R35はステアリルで
ある)であり、Xがメトスルフェートである物質を包含
する。
【0036】第4級アンモニウム化合物は式:
【化10】 によって表されるエステル結合第4級アンモニウム化合
物でありうる:
【0037】上記式中、各R36基は例えばアルキル、ア
ルケニル又はヒドロキシアルキル基のようなC1−C6
ドロカルビルから独立的に選択される;各R37基は例え
ばアルキル又はアルケニル基のような、C8−C28直鎖
又は分枝鎖ヒドロカルビルから独立的に選択される;
【0038】Tは
【化11】 であり、nは0〜5の整数であり、mは1〜4の整数で
あり;X-は布はく柔軟化成分と相容性であるアニオン
であり、好ましくはハライド、メトスルフェート及びエ
チルスルフェート残基から選択される。
【0039】この種類の好ましい物質は、式:
【化12】 [式中、各R39は例えばタロウのような、少なくとも1
1原子を含む、直鎖又は分枝鎖のアルキル又はアルケニ
ル鎖であり、X-は上記で定義した通りであり、特にメ
トスルフェートである]で示される物質である。タロウ
のR39とメトスルフェートのX-とを有する物質が商品
名Rewoquat WE18でWitcoから入手可
能である。この種類の適当な物質の他の例は、部分的硬
化タロウのR39とメトスルフェートのX-とを有する。
【0040】2個のエステル基を含有する界面活性剤の
他の好ましいクラスは式:
【化13】 [式中、R40は例えばタロウ又は部分的硬化タロウのよ
うな直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル残基であ
る。X-の好ましい選択はクロリド又はメトスルフェー
トである]で示される。
【0041】本発明の組成物に用いることができる他の
エステル結合第4級アンモニウム化合物は、式:
【化14】 [式中、各R41は例えばアルキル、アルケニル又はヒド
ロキシアルキル基のようなC1−C4ヒドロカルビルから
独立的に選択される;各R42は例えばアルキル又はアル
ケニル基のような、C8−C28直鎖又は分枝鎖ヒドロカ
ルビルから独立的に選択される;Tは上記に示した通り
の意味を有し;nは0〜5の整数であり、mは1〜4の
整数であり;X-は好ましくはハライド、メトスルフェ
ート及びエチルスルフェート残基から選択されるアニオ
ンである]で示される化合物である。
【0042】好ましい水に不溶なカチオン布はく柔軟剤
の他のクラスは、式:
【化15】 [式中、R43は炭素数1〜4、好ましくは1又は2のヒ
ドロカルビル基であり、R46は炭素数8〜25のヒドロ
カルビル基であり、R44は炭素数8〜25の直鎖又は分
枝鎖ヒドロカルビル基であり、R45は水素又は炭素数1
〜4のヒドロカルビル基であり、X-はアニオン、好ま
しくはハライド、メトスルフェート又はエチルスルフェ
ート残基である]を有すると考えられるヒドロカルビル
イミダゾリニウム塩である。
【0043】好ましいイミダゾリニウム塩は1−メチル
−1−(タロウイルアミド(tallowylamid
o)−)エチル−2−タロウイル−4,5−ジヒドロイ
ミダゾリニウムメトスルフェートと、1−メチル−1−
(パルミトイルアミド)エチル−2−オクタデシル−
4,5−ジヒドロイミダゾリニウムクロリドである。他
の有用なイミダゾリニウム物質は2−ヘプタデシル−1
−メチル−1−(2−ステアリルアミド)−エチル−イ
ミダゾリニウムクロリドと、2−ラウリル−1−ヒドロ
キシエチル−1−オレイル−イミダゾリニウムクロリド
である。
【0044】好ましい布はく柔軟剤の他のクラスは、
式:
【化16】 [式中、R47とR48はC12−C30脂肪族炭化水素残基を
独立的に表し;R49は(CH2CH2O)pH、CH3又は
Hを表し;n=1〜5、m=1〜5、p=1〜10]で
示される布はく柔軟化化合物の無機酸塩又は有機酸塩で
ある。
【0045】布はく柔軟剤の他の好ましいクラスは、
式:
【化17】 [式中、各R50は炭素数8〜22の脂肪族炭化水素残基
を独立的に表し;R51は(CH2s53(R53は炭素数
8〜22のアルコキシカルボニル残基、ベンジル、フェ
ニル、C1−C4アルキル置換フェニル、OH若しくはH
を表す)を表し;R52は(CH2t54(R54はベンジ
ル、フェニル、C1−C4アルキル置換フェニル、OH若
しくはHを表す)を表し;q、r、s及びtはそれぞれ
独立的に1〜3の数を表し;X-は原子価aのアニオン
である]で示される生分解性脂肪エステル第4級アンモ
ニウム化合物である。
【0046】布はく柔軟化効果及び/又は帯電防止効果
を有する他の成分も、本発明の布はく柔軟化組成物のた
めに貴重な成分である。このような変化は本発明の要旨
及び範囲からの逸脱と見なすべきではなく、このような
変更の全てが特許請求の範囲内に包含されるように意図
される。
【0047】本発明によると、布はく柔軟化組成物はさ
らに、酵素、好ましくはリパーゼ及び/又はセルラーゼ
及び/又はプロテアーゼ及び/又はアミラーゼを含む。
しかし、本発明に用いられるフレグランス先駆体を切断
するために適した任意の他の種類の酵素も使用可能であ
る。このような他の酵素は本発明の要旨及び範囲からの
逸脱と見なすべきではなく、全てが特許請求の範囲内に
包含されるように意図される。
【0048】植物起源又は動物起源のリパーゼ(例え
ば、膵臓リパーゼ)を本発明に用いることができるが、
経済性の理由から、微生物リパーゼが好ましい。幾つか
の微生物リパーゼが洗剤中で活性であることが知られて
いる。すすぎ洗い工程中の条件が大抵のリパーゼにとっ
て好都合であるので、多くの他のリパーゼも使用可能で
ある。例は参考文献と共に示す下記微生物に由来するリ
パーゼである:フミコーラ(Humicola)、例え
ばH.insolens(米国特許第4,810,41
4号);シュードモナス(Pseudomonas)、
例えばPs.cepia又はPs.fluoresce
ns(WO89/04361);フサリウム(Fusa
rium)、例えばF.oxysporum(EP13
0,064);ムコール(Mucor)(リゾムコール
とも呼ばれる)、例えばM.miehei;カンジダ
(Candida)、例えばC.cylindrace
a(C.rugosaとも呼ばれる)又はC.anta
rctica(WO88/02775)。好ましいリパ
ーゼは商業的に入手可能な酵素であり、例えばLipo
lase(登録商標)、Lipolase Ultra
(登録商標)及びLipoPrime(登録商標)(N
ovo Nordisk)である。
【0049】植物起源又は動物起源のプロテアーゼを本
発明に用いることができるが、経済性の理由から、微生
物プロテアーゼが好ましい。本発明に有用なプロテアー
ゼは例えばBacillus licheniform
isに由来するものでありうる。好ましいプロテアーゼ
は商業的に入手可能な酵素、例えば、Novo Nor
diskからのAlcalase(登録商標)、Sav
inase(登録商標)、Everlase(登録商
標)及びEsperase(登録商標)と、Genen
corからのPurafect(登録商標)、Pura
fect(登録商標)OX及びProperase(登
録商標)である。
【0050】植物起源又は動物起源のアミラーゼを本発
明に用いることができるが、経済性の理由から、微生物
アミラーゼが好ましい。本発明に有用なアミラーゼは例
えばBacillus subtilisに由来するも
のでありうる。好ましいアミラーゼは商業的に入手可能
な酵素、例えば、Novo NordiskからのTe
ramyl(登録商標)、BAN及びDuramyl
(登録商標)と、GenencorからのPurast
arTMST及びPurastarTMOxAmである。
【0051】植物起源又は動物起源のセルラーゼを本発
明に用いることができるが、経済性の理由から、微生物
セルラーゼが好ましい。本発明に有用なセルラーゼは例
えばHumicola insolensに由来するも
のでありうる。好ましいセルラーゼは商業的に入手可能
な酵素、例えば、Novo NordiskからのCe
lluzyme(登録商標)及びCarezyme(登
録商標)と、GenencorからのPuradexTM
HA及びDetergent Cellulase L
である。
【0052】本発明の組成物は水中への布はく柔軟剤の
分散を助けるために分散剤を含むこともできる。適当な
分散剤は当業者に知られており、非イオン界面活性剤、
例えばアルコキシル化脂肪アルコールと、多価アルコー
ルの脂肪酸部分エステル、例えばグリセロール、エリト
ロール(erythrol)、ソルビトール等を包含す
る。
【0053】本発明の組成物は、好ましくは、例えば無
機塩(例えば、NaCl)、糖(例えば、スクロースと
グルコース)、ポリオール(例えば、グリセロールとプ
ロピレングリコール)及びアルコール(例えば、エタノ
ールとイソプロパノール)のような安定剤を混入するこ
とによって、微生物感染に対して安定化されることがで
きる。これらの安定剤は10%を超える量で通常に有効
であり、20%を超える量で特に有効である。他の例は
例えば安息香酸、ソルビン酸等のような有機酸を包含
し、これらは低いpH(5未満)において0.01〜2
%の量で一般に有効である。他の安定剤は酸化防止剤、
例えば二酸化硫黄、1,2−ベンズ−イソ−チアゾリン
−3−オン(BIT)及びパラベンである。布はく柔軟
化組成物中の酵素安定性を改良するために、さらなる添
加剤を加えることができる。これらの添加剤は、布はく
柔軟化組成物中に用いられる酵素(単数又は複数種類)
の性質に依存して選択され、当業者に知られている。
【0054】本発明の組成物は他の任意の成分、例えば
香料、香料キャリヤー(perfume carrie
r)、フルオレッサー(fluorescer)、着色
剤、向水性物質、消泡剤、再付着防止剤、蛍光増白剤、
防縮剤、しわ防止剤、布はく巻縮剤(fabric c
risping agent)、よごれ防止剤(ant
i−spotting agent)、よごれ放出剤
(soil release agent)、殺菌剤、
直鎖若しくは分枝鎖シリコーン、殺真菌剤、抗微生物
剤、酸化防止剤、防腐剤、染料、ブリーチ、ブリーチ先
駆体、アイロニング助剤をさらに含むことができる。こ
れらの任意の成分は、加える場合には、組成物の5重量
%までのレベルで存在することが好ましい。
【0055】
【実施例】実施例1 エステル・クワット型(quat type)、4x濃
縮物の本発明の布はく柔軟化組成物を次のように製剤化
した:
【0056】成分 化学名 % 成分A 脱イオン水 100.0になるまで MgCl2 (飽和溶液) 塩化マグネシウム 1.0 成分B REWOQUAT WE18 ジ−(タロウカルボキシエチル) ヒドロキシエチルメチルアンモニウム メトスルファート 15.0 GENAPOL O 100 エトキシル化脂肪アルコール C16−C18 10EO 2.0 ANTIFOAM DB 31 0.5 成分C イソプロピルアルコール 3.0 防腐剤 適宜量 フレグランス先駆体1) 0.5 LIPOLASE(登録商標)100L 0.05
【0057】撹拌し、65℃に加熱しながら、成分Aを
成分B(65℃に予熱)と混合した。室温に冷却した後
に、成分Cを成分AとBの混合物に加えた。完成製品の
pH値は2.60であった。
【0058】1)フレグランス先駆体:炭酸2,3−ビス
−[Z]−ヘキサ−3−エニルオキシカルボニルオキシ
−プロピルエステル[Z]−ヘキサ−3−エニルエステ
【化18】
【0059】実施例2 エステル・クワット型、1x濃縮物の本発明の布はく柔
軟化組成物を次のように製剤化した:
【0060】成分 化学名 % 成分A 脱イオン水 100.0になるまで 成分B REWOQUAT WE18 ジ−(タロウカルボキシエチル) ヒドロキシエチルメチルアンモニウム メトスルファート 6.0 DOBANOL 25−9 エトキシル化脂肪アルコール C12−C15 9EO 0.5 ANTIFOAM DB 31 0.1 成分C MYACIDE BT30 2−ブロモ−2−ニトロプロパン 1,3−ジオール 0.03 PROXEL GXL ベンズイソチアゾリノン ナトリウム塩 0.02 フレグランス先駆体2) 0.5 LIPOLASE(登録商標)100L 0.05
【0061】撹拌し、65℃に加熱しながら、成分Aを
成分B(65℃に予熱)と混合した。室温に冷却した後
に、成分Cを成分AとBの混合物に加えた。完成製品の
pH値は3.50であった。
【0062】2)フレグランス先駆体:コハク酸[Z]−
ヘキサ−3−エニルエステル 3−メトキシカルボニル
メチル−2−ペンチル−シクロペンタ−1−エニルエス
テル
【化19】
【0063】実施例3 クワット濃縮型の本発明の布はく柔軟剤組成物を次のよ
うに製剤化した:
【0064】成分 化学名 % 成分A 脱イオン水 100.0になるまで CaCl2 塩化カルシウム 0.6 成分B ARQUAD 2 HT75 13.0 成分C DOW CORNING DB100 シリコーン 0.2 ホルムアルデヒド(10%) 0.15 フレグランス先駆体3) 0.5 LIPOLASE(登録商標)100L 0.05
【0065】撹拌し、65℃に加熱しながら、成分Aを
成分B(65℃に予熱)と混合した。室温に冷却した後
に、成分Cを成分AとBの混合物に加えた。完成製品の
pH値は3.20であった。
【0066】3)フレグランス先駆体:コハク酸3,7−
ジメチル−オクタ−2,6−ジエニルエステル 3−メ
トキシカルボニルメチル−2−ペンチル−シクロペンタ
−1−エニルエステル
【化20】
【0067】実施例4 クワット1x濃縮物型の本発明の布はく柔軟剤組成物を
次のように製剤化した:
【0068】成分 化学名 % 成分A 脱イオン水 100.0になるまで 成分B ARQUAD 2 HT75 4.5 成分C イソプロピルアルコール 0.85 MYACIDE 2−ブロモ−2−ニトロプロパン 1,3−ジオール 0.03 PROXEL GXL ベンズイソチアゾリン ナトリウム塩 0.02 フレグランス先駆体4) 0.5 LIPOLASE(登録商標)100L 0.05
【0069】撹拌し、65℃に加熱しながら、成分Aを
成分B(65℃に予熱)と混合した。室温に冷却した後
に、成分Cを成分AとBの混合物に加えた。完成製品の
pH値は3.20であった。
【0070】4)フレグランス先駆体:2−(Z)−ヘキ
サ−3−エニルオキシカルボニルオキシ−コハク酸 4
−(3,7−ジメチル−オクタ−6−エニル)エステル
1−メチルエステル
【化21】
【0071】実施例5 エステル・クワット型、4x濃縮物の本発明の布はく柔
軟剤組成物を次のように製剤化した:
【0072】成分 化学名 % 成分A 脱イオン水 100.0になるまで MgCl2(飽和溶液) 塩化マグネシウム 1.0 成分B REWOQUAT WE18 ジ−(タロウカルボキシエチル) ヒドロキシエチルメチルアンモニウム メトスルファート 15.0 GENAPOL O 100 エトキシル化脂肪アルコール C16−C18 10EO 2.0 ANTIFOAM DB 31 0.5 成分C イソプロピルアルコール 3.0 防腐剤 適宜量 フレグランス先駆体5) 0.5 SAVINASE(登録商標)(16.0 L EX) 0.05
【0073】撹拌し、65℃に加熱しながら、成分Aを
成分B(65℃に予熱)と混合した。室温に冷却した後
に、成分Cを成分AとBの混合物に加えた。完成製品の
pH値は2.60であった。
【0074】5)フレグランス先駆体:
【化22】 (Z)−ヘキサ−3−エニルオキシカルボニルアミノ−
酢酸 3−メトキシ−カルボニルメチル−2−ペンチル
−シクロペンタ−1−エニルエステル
【0075】実施例6 本発明の布はく柔軟化組成物による洗浄及びすすぎ洗い
試験は、長時間持続するフレグランス放出を実証した。 布はく: 2枚の綿のテリータオル サイズ:50x90cm;重量:250g/タオル 洗浄: Miele WS 5405 洗剤洗浄サイクル:40℃(プログラム4) 洗剤:以下に示すA〜C
【0076】すすぎ洗い: Miele WS 540
5 ディスペンサーを介して布はく柔軟化組成物を洗浄区画
に加えた。 布はく柔軟化組成物:以下に示すD−L 通常の布はく柔軟化組成物(実施例2と4)の用量:1
10g 濃縮布はく柔軟化組成物(実施例1と3)の用量:35
【0077】評価: 洗浄及びすすぎ洗い後に、タオル
をバスケットに入れる。湿ったタオルの匂いを10人の
調香師のパネルによって評価した。タオルを周囲温度に
おいて一晩ライン乾燥させ(line dried)、
2、5、10及び20日間後に10人の調香師のパネル
によって評価した。パネリストには各タオルを評価し
て、フレグランス物質を知覚することができたかどうか
を示すように要請した。パネリストにはまた、1本が対
照タオルであり、1本が本発明の布はく柔軟化組成物に
よって処理されたタオルであるときに、これらの2本の
タオルの好みを示すように要請した。
【0078】洗剤A:酵素を含まない商業的に入手可能
な圧縮洗剤(compact detergent) 洗剤B:約0.05〜0.2%のリパーゼを含む商業的
に入手可能な圧縮洗剤 洗剤C:0.05%LIPOLASE(登録商標)10
0Tを加えた洗剤A
【0079】布はく柔軟化組成物D:実施例1による 布はく柔軟化組成物E:実施例1による、LIPOLA
SE(登録商標)100Lを含まず 布はく柔軟化組成物F:実施例3による 布はく柔軟化組成物G:実施例3による、LIPOLA
SE(登録商標)100Lを含まず
【0080】布はく柔軟化組成物H:実施例2による、
フレグランス先駆体として0.3%の炭酸2,3−ビス
−[Z]−ヘキサ−3−エニルオキシカルボニルオキシ
−プロピルエステル[Z]−ヘキサ−3−エニルエステ
ル(1))を含む 布はく柔軟化組成物I:実施例2による、フレグランス
先駆体として0.3%の炭酸2,3−ビス−[Z]−ヘ
キサ−3−エニルオキシカルボニルオキシ−プロピルエ
ステル[Z]−ヘキサ−3−エニルエステル(1))を含
む、LIPOLASE(登録商標)100Lを含まず
【0081】布はく柔軟化組成物K:実施例4による、
フレグランス先駆体として0.3%の炭酸2,3−ビス
−[Z]−ヘキサ−3−エニルオキシカルボニルオキシ
−プロピルエステル[Z]−ヘキサ−3−エニルエステ
ル(1))を含む 布はく柔軟化組成物L:実施例4による、フレグランス
先駆体として0.3%の炭酸2,3−ビス−[Z]−ヘ
キサ−3−エニルオキシカルボニルオキシ−プロピルエ
ステル[Z]−ヘキサ−3−エニルエステル(1))を含
む、LIPOLASE(登録商標)100Lを含まず
【0082】実施例7 #1と標識した2枚のタオルを洗剤Aで洗浄し、続い
て、布はく柔軟化組成物Dを用いてすすぎ洗いし、#2
と標識した2枚の他のタオルを洗剤Bで洗浄し、続い
て、実施例6に記載した通りの布はく柔軟化組成物Eを
用いてすすぎ洗いした。組み合わせブラインド試験で
は、パネリストに、フレグランス(シス−3−ヘキセノ
ール)の強度を示し、タオル#1又はタオル#2の好み
を示すように要請した。強度は:感覚なし、殆ど検出不
能、弱い、中等度、強い、非常に強い、最も強くイメー
ジ可能(imaginable)と等級付けて評価し
た。
【0083】
【表1】
【0084】シス−3−ヘキセノールのフレグランス先
駆体を含む本発明の布はく柔軟化組成物を用いることに
よって、フレッシュでクリーンなグリーン・フレグラン
スを3週間まで知覚することができた。大抵の評価段階
では、本発明の布はく柔軟化組成物によって処理したタ
オルは、評価に参加した10人の調香師の全てによって
好まれた。
【0085】実施例8 #1と標識した2枚のタオルを洗剤Aで洗浄し、続い
て、布はく柔軟化組成物Fを用いてすすぎ洗いし、#2
と標識した2枚の他のタオルを洗剤Bで洗浄し、続い
て、実施例5に記載した通りの布はく柔軟化組成物Gを
用いてすすぎ洗いした。組み合わせブラインド試験で
は、パネリストに、フレグランス(Hedione(登
録商標)とゲラニオール)の強度を示し、タオル#1又
はタオル#2の好みを示すように要請した。強度は:感
覚なし、殆ど検出不能、弱い、中等度、強い、非常に強
い、最も強くイメージ可能と等級付けて評価した。
【0086】
【表2】
【0087】Hedione(登録商標)とゲラニオー
ルのフレグランス先駆体を含む本発明の布はく柔軟化組
成物を用いることによって、フレッシュでクリーンなフ
ローラル・フレグランスを3週間まで知覚することがで
きた。大抵の評価段階では、本発明の布はく柔軟化組成
物によって処理したタオルは、評価に参加した10人の
調香師の全てによって好まれた。
【0088】実施例9 安定性試験:実施例6に従って、#1、#2、#3及び
#4と標識したタオルを以下の表に記載した洗剤と柔軟
剤とを用いて洗浄した。用いた全ての洗剤と柔軟剤とを
ガラス瓶に入れて37℃において1か月間貯蔵した。タ
オルをライン乾燥し、徐々に放出されるフレグランス物
質であるシス−3−ヘキセノールの強度を10人の訓練
された調香師のパネルによってブラインド試験において
評価した。強度は:感覚なし、殆ど検出不能、弱い、中
等度、強い、非常に強い、最も強くイメージ可能と等級
付けて評価した。
【0089】
【表3】
【0090】1か月の貯蔵後に、本発明の布はく柔軟化
組成物では、先駆体と酵素とが分離している洗剤/柔軟
剤の組み合わせに比べて、強度の同等又はより良好な結
果が得られ、このことは本発明の布はく柔軟化剤の安定
性を実証した。
【0091】本発明をこれまで説明してきたが、本発明
が多くの方法で変更可能であることは明らかであろう。
このような変更は本発明の要旨及び範囲からの逸脱と見
なすべきではなく、このような変更の全てが特許請求の
範囲内に包含されるように意図される。
【0092】
【発明の効果】本発明の布はく柔軟化組成物は貯蔵中に
安定であり、すすぎ洗い中、及び/又はすすぎ洗い後
と、乾燥サイクル中に匂い(香り)が発生し、長時間持
続する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サミュエル デレ スイス国 ファランデン、マウルシュト ラーセ 56 (56)参考文献 特開 平11−147852(JP,A) 特開 平11−116537(JP,A) 特表 平8−502522(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 13/535

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布はく柔軟剤としての界面活性剤とフレ
    グランス先駆体とを含む布はく柔軟化組成物であって、
    フレグランス先駆体を切断するために適した酵素を含
    み、該柔軟化組成物の溶液は、布はくに対し使用した
    布はくに匂いを与える、前記組成物。
  2. 【請求項2】 プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及
    びセルラーゼから成る群から選択される1種類以上の酵
    素を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 式: YLmn [式中、Yはキャリヤー残基であり、Lは二価のリンカ
    ー残基であり、mは0又は1からnまでの整数であり、
    Rは、フレグランス・アルコール、オキシムの残基及び
    アルデヒド若しくはケトンのエノール形の残基からなる
    群から選択される、開裂時にフレグランスRHを生じる
    フレグランス分子の残基であり、nは≧1の整数であ
    る]で示されるフレグランス先駆体を含む、請求項1
    は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 液体の形態である、請求項1〜のいず
    れか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 布はく柔軟剤としての界面活性剤と、フ
    レグランス先駆体と、フレグランス先駆体を切断するた
    めに適した酵素とを含む組成物と共に布はくをすすぎ洗
    いすることを含む布はくに匂いを与える方法。
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