JP3351720B2 - トンネル用支保の選択方法 - Google Patents

トンネル用支保の選択方法

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JP3351720B2
JP3351720B2 JP25833197A JP25833197A JP3351720B2 JP 3351720 B2 JP3351720 B2 JP 3351720B2 JP 25833197 A JP25833197 A JP 25833197A JP 25833197 A JP25833197 A JP 25833197A JP 3351720 B2 JP3351720 B2 JP 3351720B2
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隆義 中山
哲 井上
康英 背野
等 鎌野
昭治 井上
洋一 広島
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネル掘削機
により掘削されたトンネル壁面を保持するのに使用され
るトンネル用支保の選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、崩壊性地山におけるトンネル築造
において、掘削壁面を支保するための外殻としてのスキ
ンプレートを有するトンネル掘削機(TBM)を用いて、
トンネルの掘削が行われている。このトンネル掘削機で
掘削したトンネル壁面を保持する支保は、スキンプレー
トより後方に露出する掘削壁面の亀裂等の状態を見て適
切なトンネル用支保を選択している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記トンネ
ル用支保の選択方法では、掘削直後からスキンプレート
後方に露出するまでの間、あるいは露出直後に、掘削壁
面が崩壊している場合、上記のように露出後の掘削壁面
の状態を見て支保を選択していたのでは、掘削壁面を保
持するのが間に合わず、掘削を一時中断して、崩壊した
岩塊を除去した後、モルタル注入やロックボルト打設等
の崩壊を防止する対策を施す必要があり、全体の掘進工
程が遅れるという問題がある。これを解決するために、
予め数種類の支保手段(リング支保,吹き付けコンクリー
ト打設,矢板およびロックボルト打設等)を現地に用意し
ておき、壁面が露出後、すぐに対処することも考えられ
るが、スキンプレート通過中に既に崩壊している場合に
は、対処できず、さらに、上記各支保手段を現地に常時
用意して置かねばならず、掘削ズリの搬出や各資機材の
搬入,搬出時の通行の妨げとなり、施工上および作業環
境上も好ましくない。
【0004】そこで、この発明の目的は、掘進するトン
ネル掘削機の後方に露出する掘削壁面を目で確認するこ
となく、掘削直後の壁面に対して適切な支保をすみやか
に選択できるトンネル用支保の選択方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のトンネル用支保の選択方法は、複数種類
の支保のうちから掘削壁面に設置する支保を選択するト
ンネル用支保の選択方法であって、トンネル掘削機によ
り岩盤を掘削するとき、所定掘進長当たりの所定径以上
の掘削岩片の出現個数を求め、上記所定掘進長当たりの
所定径以上の掘削岩片の出現個数が多いほど、岩盤が柔
らかいものとして、強固な支保を選択する一方、上記所
定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が少
ないほど、岩盤が固いものとして、上記強固な支保より
も弱い支保を選択することを特徴としている。
【0006】上記請求項1のトンネル用支保の選択方法
によれば、上記トンネル掘削機が掘削する岩盤が軟らか
いほど、上記所定径以上の掘削岩片の出現個数が多くな
る一方、岩盤が固いほど、上記所定径以上の掘削岩片の
出現個数が少なくなる。したがって、上記所定径以上の
掘削岩片の出現個数が多いときは、岩盤が軟らかいもの
として、強固な支保を選択して、選択された支保を掘削
壁面に設置し、上記所定径以上の掘削岩片の出現個数が
少ないときは、岩盤が固いものとして、上記強固な支保
よりも弱い無支保かまたはリング支保等を選択して、無
支保の場合を除いて選択された支保を掘削壁面に設置す
る。したがって、トンネル掘削機により掘削された壁面
を目で確認することなく、掘削直後の壁面に対して適切
な支保をすみやかに選択でき、現地にあらゆる種類の支
保を用意しておく必要がない。
【0007】また、請求項2のトンネル用支保の選択方
法は、トンネル掘削機により岩盤を掘削するとき、掘進
する上記トンネル掘削機の後方に露出する掘削壁面を観
察することによって、複数種類の支保のうちから適切な
支保を選択して、選択された支保を掘削壁面に設置する
と共に、その設置位置の岩盤が掘削されたときの所定掘
進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数を求める
第1の工程と、上記第1の工程を複数回繰り返した結果
に基づいて、選択した支保の種類と上記所定径以上の掘
削岩片の出現個数との関係を定めたテーブルを作成する
第2の工程と、上記作成されたテーブルに基づいて、上
記トンネル掘削機を掘進して得られた上記所定掘進長当
たりの上記所定径以上の掘削岩片の出現個数の多少に応
じた掘削壁面に設置する支保を選択する第3の工程とを
有することを特徴としている。
【0008】上記請求項2のトンネル用支保の選択方法
によれば、トンネル掘削機により岩盤を掘削するとき、
掘進するトンネル掘削機の後方に露出する掘削壁面を観
察することにより複数種類の支保のうちから適切な支保
を選択して、選択された支保を掘削壁面に設置すると共
に、この設置位置の所定掘進長当たりの所定径以上の掘
削岩片の出現個数を求め、上記支保を設置しながら所定
掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数を複数
回繰り返し求めた結果に基づいて、選択された支保の種
類とその支保の設置位置の所定掘進長当たりの所定径以
上の掘削岩片の出現個数との関係を定めたテーブルを作
成する。そうして、上記作成されたテーブルに基づい
て、トンネル掘削機を掘進して得られた所定掘進長当た
りの所定径以上の掘削岩片の出現個数の多少に応じた
削壁面に設置する支保を選択して、選択された支保を掘
削壁面に設置する。このとき、上記所定掘進長当たりの
所定径以上の掘削岩片の出現個数が多いときは、岩盤が
軟らかいものとして、強固な支保を選択するのに対し
て、上記所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出
現個数が少ないときは、岩盤が固いものとして、上記強
固な支保よりも弱い無支保かまたはリング支保等を選択
する。したがって、トンネル掘削機により掘削された壁
面を目で確認することなく、掘削直後の壁面に対して適
切な支保をすみやかに選択でき、現地にあらゆる種類の
支保を用意しておく必要がない。
【0009】また、請求項3のトンネル用支保の選択方
法は、請求項2のトンネル用支保の選択方法において、
上記第1,第2の工程により上記テーブルを岩の種類毎
に複数作成しておき、上記第3の工程において、掘進す
る上記トンネル掘削機の後方に露出する掘削壁面を観察
することにより岩の種類を判別し、上記複数のテーブル
のうちから上記判別された岩の種類に応じ上記テーブ
ルを選択し、この選択されたテーブルに基づいて、上記
トンネル掘削機を掘進して得られた上記所定掘進長当た
りの上記所定径以上の掘削岩片の出現個数に対応する支
保を選択することを特徴としている。
【0010】上記請求項3のトンネル用支保の選択方法
によれば、上記第1の工程において、掘削壁面を目視,
打撃(波形や音)および探針(貫入)等により観察すること
によって、硬/軟,粘り/もろい等の特徴により岩の種
類を判別して、判別された岩の種類毎に、所定掘進長当
たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数を求め、上記第
2の工程でそのときに選択された支保の種類とその支保
の設置位置の所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片
の出現個数との関係を定めたテーブルを岩の種類毎に作
成する。そして、岩の種類に応じてそれに対応するテー
ブルを選択し、この選択されたテーブルに基づいて、所
定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数に応
じて掘削壁面に設置する支保を選択する。つまり、硬い
岩(または粘りのある岩)の種類の場合は、所定掘進長当
たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が少なくなり、
軟らかい岩(またはもろい岩)の種類の場合は、所定掘進
長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が多くなる
ので、それら岩の特徴に応じて選択する支保の種類が異
なる。したがって、岩の種類に応じて選択されたテーブ
ルを用いることによって、より適切な支保を選択でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明のトンネル用支保
の選択方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0012】図1はこの発明の実施の一形態のトンネル
用支保の選択方法が用いられるトンネル掘削機の断面図
であり、1は前面に複数のローラカッタ10が取り付け
られた円形状のカッタ板、2は上記カッタ板1の後方に
配置され、上方と下方に出没するフロントグリッパ、3
は上記フロントグリッパ2の後面側に配置された円形状
の隔壁、4は上記隔壁3に一端が固定された円筒形状の
スキンプレートである。また、5は上記隔壁3に固定さ
れ、上記カッタ板1を回転駆動するモータ、6は上記隔
壁3に一端が固定され、スキンプレート4よりも後方に
向かって延びるビーム体、7は上記ビーム体6に前後方
向に摺動自在に支持された摺動枠、8は上記摺動枠7に
一端が固定され、他端が隔壁3に固定された推進ジャッ
キ、9は上記摺動枠7に取り付けられ、両側方に水平方
向に出没するリアグリッパである。また、11は上記ビ
ーム体6の略中央に固定されたベルトコンベア支持枠、
12は上記ベルトコンベア支持枠11によって略中央が
支持され、カッタ板1側から後方に掘削ずりを搬出する
ベルトコンベアである。また、上記トンネル掘削機は、
上記推進ジャッキ8のストロークを計測するストローク
計31と、上記ベルトコンベア12により搬送されるズ
リを写すモニタカメラ32とを備えている。
【0013】上記トンネル掘削機は、まず、リアグリッ
パ9を掘削壁面20に向けて水平方向に突出させて、摺
動枠7を掘削壁面20に固定する。そうして、上記推進
ジャッキ8を延ばすと、推進ジャッキ8の一端が固定さ
れた隔壁3が前方に押されて、カッタ板1が前方に押さ
れ、モータ5によりカッタ板1を回転させることによっ
て、前方の岩盤を掘削する。そして、所定距離掘削する
と、推進ジャッキ8を延ばすのを止め、フロントグリッ
パ2を掘削壁面20に突出させ、リアグリッパ9を内側
に没入させる。次に、推進ジャッキ8を縮めると、摺動
枠7がリアグリッパ9と共に前方に移動する。次に、上
記リアグリッパ9を突出させて、フロントグリッパ2を
没入させた後、推進ジャッキ8を延ばして、モータ5に
よりカッタ板1を回転させることによって、前方の岩盤
を掘削する。このように、上記フロントグリッパ2とリ
アグリッパ9を交互に出没させながら、推進ジャッキ8
によって、トンネル掘削機を掘進させる。そして、上記
トンネル掘削機を掘進させながら、モニタカメラ32に
写された画像を画像処理装置(図示せず)により画像処理
して、所定径以上のズリの個数をカウントする。そうし
て、上記ストローク計31により計測されたストローク
より換算された掘進長さとカウントされた所定径以上の
ズリの個数に基づいて、所定掘進長当たりの所定径以上
のズリ(掘削岩片)の出現個数を求める。
【0014】本出願人は、過去のトンネル掘進データを
基に、所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の個数
とその位置に設置されたトンネル用支保の種類との関係
を調べたところ、所定掘進長当たりの所定径以上の掘削
岩片の個数が多いほど、強固な支保を施していることが
わかった。このことは、亀裂のない岩であれば、トンネ
ル掘削機で掘削するときに薄板状に割れるのが通常であ
るが、岩片が大きく、塊状になるのは、岩に亀裂が発生
しているからである。また、大きい岩片の出現頻度は、
亀裂の数や深さに関係している。このような岩片の出現
頻度を支保を設置するという面から見ると、亀裂の程度
がひどい所には、強固な支保が必要である。さらに、こ
のことは岩の種類が同じ場合の相対的なものであるとも
考えられ、岩の種類によっては、その特性(硬/軟,粘り
/もろい等)に起因する大きい岩片の出現頻度の差が存
在する可能性もある。
【0015】図3は施工実績より得られたトンネル掘削
時の所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個
数と、そのときに選択された支保の種類を示している。
なお、図3の横軸は、掘進距離を示している。また、選
択される支保の種類は、次の(1)〜(4)であり、(1)〜(4)
の順に掘削壁面を保持する支保がより強固なものとな
る。 (1) 無支保 (2) リング支保工A(ピッチ1m) (3) リング支保工B(ピッチ0.5m) (4) リング支保工+掛矢板
【0016】上記(2)のリング支保工Aは、断面H字形
状の鋼材をリング状に形成されたリング支保21を掘進
方向に1m間隔で設置し、(3)のリング支保工Bは、同
様のリング支保21を0.5m間隔で設置するものであ
る。また、上記(4)のリング支保工+掛矢板は、掘進方
向に所定の間隔で設置されたリング支保の上側の掘削壁
面20に鋼製の矢板22を設置したものである。このよ
うに、所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現
個数が多いほど、掘削壁面を保持するためにより強固な
支保が選択されている。
【0017】以下、上記トンネル掘削機により掘進する
ときのトンネル用支保の選択方法について説明する。
【0018】 上記トンネル掘削機により掘進しなが
ら、トンネル掘削機のテール後方より露出した掘削壁面
20(図1に示す)を目視,打撃(波形や音)および探針(貫
入)等により観察して、支保を選択し、その選択された
支保を設置する。このとき、選択される支保としては、
無支保,リング支保,掛矢板等がある。また、上記支保の
設置位置の地山を掘削したときの所定掘進長当たりの所
定径以上の掘削岩片の出現個数を求める。そうして、上
記トンネルの掘削中、支保選択のデータおよび所定掘進
長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数のデータを
一定期間蓄積する。
【0019】 上記支保選択のデータおよび所定掘進
長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数のデータが
蓄積されて、支保の種類と所定掘進長当たりの所定径以
上の掘削岩片の出現個数との関係が定まると、その関係
を示すテーブルを作成する。なお、この実施の形態で
は、図2に示すように、所定掘進長当たりの所定径以上
の掘削岩片の出現個数が徐々に大きくなるに従って、そ
の他の手段(例えば鋼製のセグメント),リング支保工+
掛矢板(ピッチ0.5mおよび1m),リング支保工(ピッ
チ0.5mおよび1m)および無支保の順に選択する。
【0020】 ,により作成された図2に示すテ
ーブルに基づいて、トンネル掘削機が掘進して得られた
所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数か
らその掘削壁面を保持するのに適切な支保を選択する。
【0021】このようにして、〜の工程によって、
上記トンネル掘削機を掘進しながら支保の設置を行う
が、この所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出
現個数から選択した支保が妥当か否かを目視で判断し、
上記,によって作成されたテーブルを逐次修正して
いくことによって、支保選択の精度を高めていくことが
可能である。
【0022】また、上記〜の作業をトンネル計画線
中の岩の種類毎に行い、テーブルを岩の種類に応じて作
成しておき、掘削する岩の種類に応じて使用するテーブ
ルを選択する。例えば、岩の種類としては、硬岩の砂
岩,粘板岩および凝灰岩、軟岩の礫岩,石灰岩および固結
粘土等がある。
【0023】さらに、過去のトンネル工事において、上
記支保の種類と所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩
片の出現個数との関係を定めたテーブルを作成してお
き、これを新たなトンネル工事に適用することもでき
る。
【0024】このように、上記所定掘進長当たりの所定
径以上の掘削岩片の出現個数が多いときは、岩盤が軟ら
かいものとして、強固な支保を選択し、所定掘進長当た
りの所定径以上の掘削岩片の出現個数が少ないときは、
岩盤が固いものとして、上記強固な支保よりも弱い無支
保かまたはリング支保等を選択する。したがって、上記
トンネル掘削機により掘削された壁面を目で確認するこ
となく、掘削直後の壁面に対して適切な支保をすみやか
に選択することができ、現地に全ての種類の支保を用意
しておく必要がなく、その選択結果に応じて必要な支保
を用意すればよい。
【0025】また、掘削壁面を目視,打撃(波形や音)お
よび探針(貫入)等により観察することによって、上記複
数のテーブルのうちから岩の種類に応じてテーブルを選
択し、その選択されたテーブルに基づいて、所定掘進長
当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数に応じて支保
を選択するので、より適切な支保を選択することができ
る。
【0026】上記実施の形態では、支保の種類をその他
の手段(例えば鋼製のセグメント),リング支保工+掛矢
板(ピッチ0.5mおよび1m),リング支保工(ピッチ0.
5mおよび1m)および無支保としたが、支保の種類は
これらに限らないのは勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のトンネル用支保の選択方法は、トンネル掘削機によ
り岩盤を掘削するとき、所定掘進長当たりの所定径以上
の掘削岩片の出現個数を求め、上記所定掘進長当たりの
所定径以上の掘削岩片の出現個数が多いほど、岩盤が柔
らかいものとして、強固な支保を選択する一方、上記所
定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が少
ないほど、岩盤が固いものとして、上記強固な支保より
も弱い支保を選択するものである。
【0028】したがって、請求項1の発明のトンネル用
支保の選択方法によれば、上記所定径以上の掘削岩片の
出現個数が多いときは、岩盤が軟らかいものとして、強
固な支保を選択して、選択された支保を掘削壁面に設置
するのに対して、上記所定径以上の掘削岩片の出現個数
が少ないときは、岩盤が固いものとして、上記強固な支
保よりも弱い無支保かまたはリング支保等を選択して、
無支保の場合を除いて選択された支保を掘削壁面に設置
するので、掘削された壁面を目で確認することなく、掘
削直後の壁面に対して適切な支保をすみやかに選択する
ことができる。また、そうして選択された支保を現地に
用意すればよいので、全ての種類の支保を現地に用意し
ておく必要がない。
【0029】また、請求項2の発明のトンネル用支保の
選択方法は、トンネル掘削機により岩盤を掘削すると
き、掘進するトンネル掘削機の後方に露出する掘削壁面
を観察することによって、複数種類の支保のうちから
切な支保を選択して、選択された支保を掘削壁面に設置
すると共に、その設置位置の岩盤が掘削されたときの
定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数を求
め、上記支保を設置しながら所定掘進長当たりの所定径
以上の掘削岩片の出現個数を求める工程を複数回繰り返
した結果に基づいて、選択した支保の種類と所定掘進長
当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数との関係を定
めたテーブルを作成した後、上記作成されたテーブルに
基づいて、上記トンネル掘削機を掘進して得られた所定
掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数の多少
に応じた掘削壁面に設置する支保を選択するものであ
る。
【0030】したがって、請求項2の発明のトンネル用
支保の選択方法によれば、上記所定掘進長当たりの所定
径以上の掘削岩片の出現個数が多いときは、岩盤が軟ら
かいものとして、強固な支保を選択して、選択された支
保を掘削壁面に設置するのに対して、上記所定掘進長当
たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が少ないとき
は、岩盤が固いものとして、上記強固な支保よりも弱い
無支保かまたはリング支保等を選択するので、掘削され
た壁面を目で確認することなく、掘削直後の壁面に対し
て適切な支保をすみやかに選択することができる。ま
た、そうして選択された支保を現地に用意すればよいの
で、全ての種類の支保を現地に用意しておく必要がな
い。
【0031】また、請求項3の発明のトンネル用支保の
選択方法は、請求項2のトンネル用支保の選択方法にお
いて、上記テーブルを岩の種類毎に複数作成しておき、
掘進するトンネル掘削機の後方に露出する掘削壁面を観
察することにより岩の種類を判別し、上記複数のテーブ
ルのうちから上記判別された岩の種類に応じた上記テー
ブルを選択し、この選択されたテーブルに基づいて、上
記トンネル掘削機を掘削して得られた所定掘進長当たり
の所定径以上の掘削岩片の出現個数に応じて掘削壁面に
設置する支保を選択するので、岩の種類に応じて選択さ
れたテーブルを用いることによって、より適切な支保を
選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の一形態のトンネル用
支保の選択方法が用いられるトンネル掘削機の断面図で
ある。
【図2】 図2は選択する支保の種類と所定掘進長当た
りの所定径以上の掘削岩片の出現個数との関係を示す図
である。
【図3】 図3は施工実績により得られた所定掘進長当
たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数に対して選択す
る支保の種類を示す図である。
【符号の説明】
1…カッタ板、2…フロントグリッパ、3…隔壁、4…
スキンプレート、5…モータ、6…ビーム体、7…摺動
枠、8…推進ジャッキ、9…リアグリッパ、10…ロー
ラカッタ、11…ベルトコンベア支持枠、12…ベルト
コンベア、20…掘削壁面、21…リング支保、22…
矢板、31…ストローク計、32…モニタカメラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌野 等 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社奥村組内 (72)発明者 井上 昭治 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社奥村組内 (72)発明者 広島 洋一 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社奥村組内 (56)参考文献 特開 平9−228780(JP,A) 特開 平7−62980(JP,A) 特開 平9−151694(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/40 E21D 9/06 - 9/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の支保のうちから掘削壁面に設
    置する支保を選択するトンネル用支保の選択方法であっ
    て、 トンネル掘削機により岩盤を掘削するとき、所定掘進長
    当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数を求め、上記
    所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数が
    多いほど、岩盤が柔らかいものとして、強固な支保を選
    択する一方、上記所定掘進長当たりの所定径以上の掘削
    岩片の出現個数が少ないほど、岩盤が固いものとして、
    上記強固な支保よりも弱い支保を選択することを特徴と
    するトンネル用支保の選択方法。
  2. 【請求項2】 トンネル掘削機により岩盤を掘削すると
    き、掘進する上記トンネル掘削機の後方に露出する掘削
    壁面を観察することによって、複数種類の支保のうちか
    適切な支保を選択して、選択された支保を掘削壁面に
    設置すると共に、その設置位置の岩盤が掘削されたとき
    所定掘進長当たりの所定径以上の掘削岩片の出現個数
    を求める第1の工程と、 上記第1の工程を複数回繰り返した結果に基づいて、選
    択した支保の種類と上記所定径以上の掘削岩片の出現個
    数との関係を定めたテーブルを作成する第2の工程と、 上記作成されたテーブルに基づいて、上記トンネル掘削
    機を掘進して得られた上記所定掘進長当たりの上記所定
    径以上の掘削岩片の出現個数の多少に応じた掘削壁面に
    設置する支保を選択する第3の工程とを有することを特
    徴とするトンネル用支保の選択方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のトンネル用支保の選択
    方法において、 上記第1,第2の工程により上記テーブルを岩の種類毎
    に複数作成しておき、 上記第3の工程において、掘進する上記トンネル掘削機
    の後方に露出する掘削壁面を観察することにより岩の種
    類を判別し、上記複数のテーブルのうちから上記判別さ
    れた岩の種類に応じ上記テーブルを選択し、この選択
    されたテーブルに基づいて、上記トンネル掘削機を掘進
    して得られた上記所定掘進長当たりの上記所定径以上の
    掘削岩片の出現個数に対応する支保を選択することを特
    徴とするトンネル用支保の選択方法。
JP25833197A 1997-09-24 1997-09-24 トンネル用支保の選択方法 Expired - Fee Related JP3351720B2 (ja)

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