JP3351139B2 - 低合金高張力鋼の溶接方法 - Google Patents
低合金高張力鋼の溶接方法Info
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Description
接して製造する構造物、機械部品、構造用鋼管、配管用
鋼管などにおいて、高エネルギー密度ビーム溶接を適用
する際、靱性が特に優れた溶接部の得られる溶接方法に
関する。
化を目的とした高強度化とその上での経済性の追求があ
り、さらに使用環境も近年ますますきびしいものが増加
しつつある。たとえば、石油、ガス等のエネルギー開発
が、北極圏やそれに近い非常に寒冷な地域でも行われる
ようになり、海洋構造物、ラインパイプ等に使用される
鋼材についても、低温での靱性のすぐれたものが要求さ
れるようになっている。
性能を可能な限り母材性能に近づけるべく種々検討がな
されているが、その性能として最もきびしく要求される
のは靱性である。この靱性を大きく支配する要因の一つ
に、溶接金属の清浄度および組織がある。
O、NあるいはPなどの介在物の原因になる不純物成分
が著しく減少し、低合金鋼の清浄度は大幅に向上した。
一方、高エネルギー密度ビームすなわち電子ビームやレ
ーザービーム、あるいはイオンビームを利用する溶接方
法も開発され、突合せ部にこれらのビームを照射するこ
とにより、入熱量を小さくして溶融溶接が可能になって
きた。これらビームの照射は、真空あるいは不活性ガス
中で可能なので、溶融金属が雰囲気から汚染されること
を防止でき、母材と同じ高清浄度を維持することができ
る。
温において結晶粒が粗大化しやすくなる。溶接時の、溶
融からの凝固およびその後の冷却の過程で短時間ではあ
るが高温になっているため、溶接金属が粗大粒組織にな
るのである。粗大粒組織の鋼は靱性が劣るので、この状
態では溶接部の靱性がよくない。組織を微細化する方法
として溶接後の後熱処理があるが、せっかく入熱量の少
ない熱影響部の小さい溶接法を採用しながら、再度別の
熱源で加熱し後熱処理をおこなうのは生産性を悪くし、
厚肉材の場合は後熱処理後の強度が確保できない場合も
ある。
る方法として、サブマージアーク溶接では、溶接金属に
Tiを含有させる方法が以前から知られており(例えば
溶接学会誌、第44巻(1975 年)10 号、815 頁)この場
合、微細なTiN析出物が組織の微細化に有効であると
されている。
は、特公昭56 -50793 号公報に、溶接時再溶融される鋼
材の部分へ、あらかじめ酸化物を含む層をアーク溶接な
どの手段で形成させておいて、溶接金属の組織を微細化
させる方法が示されている。しかし、この方法は事前に
余分の工程を付加しなければならないため、製造工程が
繁雑になる。
あらかじめTiの酸化物を均一に分散させておき、溶接
の際、電子ビームやレーザービームなどの高エネルギー
密度ビームを、真空中や不活性ガス雰囲気中など高清浄
環境下でその鋼に照射することにより、溶接金属中に微
細な析出物を均一に分散させてミクロ組織を微細化し低
温靱性を向上することが提案されている。
の適用に際し、容易に優れた性能の溶接部が得られると
思われるが、まず、鋼材の製造に問題がある。連続鋳造
にて欠陥の少ない健全なスラブを得るには、一般に充分
に脱酸する必要があり、脱酸が不十分な場合、表面疵
や、介在物による内部欠陥が増加する傾向がある。脱酸
には通常Alが使用され、脱酸が充分におこなわれれば
鋼中に酸可溶Al(sol.Al)が存在することになる。
ところが、Tiの酸化物はsol.Alに容易に還元されて
しまうので、鋼中に残存させるにはAlの添加を制限
し、その上で、表面や内部の欠陥を少なくするためのき
びしい製造条件管理を必要とする。
中の酸素レベルが高くなりがちである。酸素レベルが高
いと溶鋼の凝固時に酸化物の凝集合体によって粗大な酸
化物が形成されやすく、鋼の靱性を悪化させやすい。す
なわち、溶接部の靱性は優れていても、母材の靱性はは
るかに劣った鋼板になる危険性がある。
い靱性の高い高強度の低合金鋼を、レーザーなどの高エ
ネルギー密度ビーム照射にて溶接をおこなう場合、溶接
部の靱性を大きく向上させることのできる溶接方法を提
供しようとするものである。
い高強度低合金鋼に対し、熱影響部が小さいという高エ
ネルギー密度ビーム溶接法の特徴を活かした、後熱処理
なしの優れた溶接継ぎ手をえるため、溶接金属の靱性向
上の方法を検討した。その結果、次の様なことが明らか
になった。
接部のシールドに用いる不活性ガスに適量の酸素を混合
すると、溶接部の靱性が大幅に向上する。
適度に制御すれば、さらに一層靱性が向上する。
た場合、溶接金属を詳細に調べると酸素量が増加してお
り、微細なAlの酸化物や、Tiの酸化物が分散してい
て、これが溶接金属の組織を微細化させ、その結果、溶
接金属の靱性が向上すると考えられる。
酸素を含んでいる必要はない。たとえば、ビームを照射
する側の不活性ガスには酸素を含まず、裏側のガスに酸
素を混入しても、溶接金属中の酸素量は増加し、同様の
効果が得られる。
ラズマが発生し、これがビームの透過を妨害して溶接を
不安定にするが、酸素の存在はこのプラズマを発生しや
すくする。そこで、鋼板の突き合せ溶接の場合、ビーム
を照射する側は酸素を含まない不活性ガスを用い、照射
しない側は酸素を含むガスを用いれば、溶接金属に酸素
を供給しつつ安定した溶接が可能となる。
の発生、加速が真空中でしかおこなえないため、通常は
被溶接部材もビーム源につながる真空容器の中に入れ、
真空に排気した状態でビームを照射して溶接がおこなわ
れる。このため、電子ビームやイオンビームをもちいる
場合、溶接時にその雰囲気ガス成分を制御することは通
常は困難である。
部分を真空に保ったまま小口径の穴を通じて減圧下にあ
る別の容器にビームを導き、そこに置かれた部材を溶接
すれば、その容器内の雰囲気を制御しつつ溶接が可能で
ある。この場合、ビーム発生および加速部分は十分な排
気能力を持った真空ポンプで排気し、溶接のおこなわれ
る容器内は小口径の穴から失われるガスを絶えず補給す
る必要がある。このような差動排気機構を用いれば、高
エネルギービーム溶接における溶接雰囲気制御が、電子
ビームやイオンビームにおいても適用可能である。この
ような方法により溶接雰囲気中の酸素分圧を制御すれ
ば、同様な効果のあることがわかった。
ものであり、その要旨とするところは『Ti: 0.003〜
0.06%およびsol.Al: 0.001〜 0.015%を含む低合金
高張力鋼を、高エネルギー密度ビームの照射により溶接
する際、溶接部分を分圧10Pa〜40kPaの酸素を含み
残部は不活性ガスからなる雰囲気でシールドしつつおこ
なう溶接方法』で、さらに上記成分を含む低合金高張力
鋼板に対し、高エネルギー密度ビームの一つであるレー
ザービームを適用する場合は『ビームを照射する側は不
活性ガスにてシールドし、照射しない側は、分圧10Pa
〜40kPaの酸素を含み残部は不活性ガスからなる雰囲
気に制御しつつおこなう溶接方法』である。
%およびsol.Al: 0.001〜 0.015%を含む低合金高張
力鋼に対して行なうことを特徴とするもので、他の鋼中
成分については特に制約はない。しかしながら、靱性の
優れた溶接部の得られる溶接方法は、当然のことながら
高強度高靱性の鋼に適用されるべきである。
しい鋼組成は、重量割合にて、C:0.02〜0.30%、S
i:0.01〜0.80%、Mn:0.10〜 2.0%、P: 0.030%
以下、S: 0.030%以下、N:0.0100%以下、O:0.00
10〜0.0070%を基本成分とし、Ni: 5.0%以下、C
r: 1.0%以下、Mo: 0.5%以下、Nb:0.15%以
下、V:0.15%以下、Cu:1.50%以下、B:0.0030%
以下、Ca: 0.007%以下、および希土類元素:0.02%
以下であって、残部はFeおよび不可避的不純物からな
る鋼である。
成、その望ましい範囲、および溶接時のシールド雰囲気
条件の限定理由について説明する。
Nを固定して靱性の低下を防ぐためにも添加される。本
発明では、とくに溶接金属に対して、酸化物を形成させ
溶接金属組織を微細化する作用をおこなわせる。このた
め 0.003%以上含有している必要がある。しかし、含有
量が0.06%をこえると、母材の靱性が劣化してくるた
め、この値を上限とする。
形で0.02%程度は含有させることが多い。しかしなが
ら、本発明では、溶接金属部分でsol.Alをほとんどす
べて酸化させてしまうことを狙いとしており、sol.Al
が多くなると、溶接金属のなかに、Alの酸化物が増し
清浄度が低下して靱性が劣化する。このような理由から
本発明においては、鋼板中のsol.Alは 0.015%以下で
なければならない。
と、Ti酸化物など鋼の靱性を劣化させるような酸化介
在物は実質的に含まれなくなる。このためには、sol.A
lとして0.001 %含有させれば充分なので、この値を下
限とする。
満では必要な強度が得られない。一方、0.30%をこえる
と、溶接割れが起きやすくなるだけでなく焼き入れ性が
過度に高まるため、母材、溶接部共に靱性低下を招く。
このため、Cの含有量の範囲は0.02%〜0.30%が望まし
い。
かし、含有量が多すぎると母材、溶接部共に靱性が低下
するので、0.80%を上限とする。また、溶接熱影響部等
で、異常組織形成の抑制のため含有量を低減する場合が
あるが、通常の生産方法では、0.01%未満にまで下げる
ことは難しい。その上、0.01%を下回るまで低減した場
合には、酸化物が増加する危険性がある。このような理
由から、Siの好ましい含有量の範囲は0.01〜0.80%で
ある。
他の強度確保のための成分とバランスをとりつつ含有量
を決める。しかし、0.10%未満の含有では、強度確保に
は効果がないばかりか、靱性劣化や熱間加工割れなどS
による悪影響の抑制効果がなくなる。また、2.00%を越
えて含有させると、母材、接合部共に靱性低下を招く。
したがってその望ましい範囲は0.10〜2.00%である。
をこえて含有すると、溶接割れを招くため、この値以下
にするのが好ましい。
が、靱性、耐HIC(水素誘起割れ)性、および耐SS
C(応力腐食割れ)性等をいずれも悪化させるため、含
有量は低いほどよい。 0.020%をこえる場合には影響が
顕著になるので、この値以下が望ましい。
ければ低いほどよい。
され、TiNは、溶接金属や溶接熱影響部の組織の粗大
化を抑制して、靱性の優れた溶接継手になる場合があ
る。しかし、Nの含有量が 0.010%を越えると、粗大な
TiNや、固溶Nの増加によって靱性が悪化するため、
0.010%以下が好ましい。
O3 系酸化介在物の形になっている。このような介在物
は、多量に含有すると靱性を悪くするのでできるだけ少
ない方がよい。顕著な影響が現われない限界として、
0.007%以下が好ましい。また極度に低下させると溶接
金属が微細化しないことがあるので、少なくとも0.001
%以上含有することが望ましい。
V これらの元素は添加しなくてもよいが、必要に応じて適
量を添加し、熱間圧延条件と組合せることによって靱性
を損なうことなく、鋼の強度を向上させることができ
る。その効果を得るには、それぞれ、Crで0.01%、M
oで0.01%、Cuで0.01%、Niで0.01%、Nbで0.00
2 %、Vで0.002 %以上として、1種以上含有させるこ
とが望ましい。
鋼の強度を過度に高め、靱性を損なうので、それぞれの
上限値をCrで 1.0%、Moで 0.5%、Cuで 1.5%、
Niで 5.0%、Nbで 0.15 %、Vで 0.15 %とするの
が望ましい。
介在物の形態を変える効果があるので、靱性、耐HIC
性、耐SSC性等を改善する目的で必要に応じて添加す
る。
002 %以上、希土類元素では0.001%以上含有させるこ
とが望ましい。しかし一方では、これらの元素は介在物
形成元素であるため、過剰に添加すると清浄度の低下を
招き、靱性を劣化させるので、その含有量はCaでは0.
007 %以下、希土類元素では0.02%以下が好ましい。
変態を遅らせる効果があり、組織を改善して靱性を向上
させる。添加の効果を得るには含有量を0.0001%以上に
するのが望ましく、多く含有させても効果は飽和するの
で、上限は0.003 %までが望ましい。
化物を分散させて溶接金属の組織を微細化するため、溶
接のシールドに用いる不活性ガスの中に酸素を含有させ
る。含有量は酸素分圧として10Pa〜40 kPaとする。
これは、10Pa未満では溶接金属微細化の効果は得られ
ず、40 kPaをこえると激しい酸化がおこり、溶接金属
に気泡等の欠陥が生じて、継ぎ手の機械的性質が劣化す
るためである。
わちビームを照射する側と、その反対側で、酸素分圧が
10Pa〜40 kPaであるかぎり、雰囲気ガスの酸素の含
有量は必ずしも同一でなくてもよい。また、いずれか一
方の酸素分圧が10Pa〜40 kPaであってもよいのであ
る。
含まない不活性ガスを用い、照射しない側は、酸素分圧
が10Pa〜40 kPaのガスを用いても、同等の効果が得
られる。とくにレーザーを使用する場合、プラズマの発
生が増加してビームの透過を妨害するため、出力を増大
させても溶け込み深さが増さない問題がある。酸素はプ
ラズマを発生しやすいので、ビームを照射する側は酸素
を含まない不活性ガスにすることにより、安定した溶接
が可能になる。
平になるように設置し、ビームを上方から下方に向け
て、重力と同じ垂直方向に照射することが望ましい。こ
れは、ビーム照射によって形成される溶けた金属の池
を、安定して保持するためであるが、もし何らかの方法
で溶けた金属を安定させることが出来るのであれば、こ
の位置関係は変えてもよい。
製品とするが、必要に応じて、溶接後に熱処理を行って
もよく、この場合、接合部の靱性をより一層向上させる
ことができる。
延して鋼板を製造した。得られた鋼板の降伏点(Y
S)、引張強さ(TS)および 2mmVノッチシャルピー
試験片による衝撃試験破面遷移温度( vTs )を表2に
示す。
子顕微鏡により調査を行い、付属するエネルギー分散型
EPMAにより、含有する元素を調査した。この結果
も、表2に合せて示す。
よび電子ビームによるI形開先の突合せ溶接をおこなっ
た。その際、溶接部分を不活性ガス(Heガス)にてシ
ールドしつつビームを照射した。不活性ガスには本発明
の効果を確認するため、酸素を種々の量混入し、鋼板の
上下面とも同一分圧の酸素を混入した場合、あるいはビ
ームを照射する側には酸素を含まないガス、その反対側
には酸素分圧を制御したガスを供給した場合、等を比較
した。
により不活性ガス中に酸素を混入した場合とを比較検討
した。
から 2mmVノッチシャルピー衝撃試験片を切出し、試験
温度による吸収エネルギーの変化を調査した。板厚が10
mm以下では、幅 5mmのサブサイズの試験片とした。この
場合低い温度でも吸収エネルギーの高いものが良好であ
る。
3に示す。
TiおよびAlが本発明で定める含有量範囲に入ってい
る鋼を用い、溶接時に雰囲気の酸素分圧を本発明範囲に
管理した場合、優れた溶接部靱性の得られることがわか
る。鋼13は本発明範囲に入るにもかかわらず、やや靱性
がよくないのは、N含有量が高すぎるためである。
突合せ溶接の際、溶接時に雰囲気との反応により生ずる
微細な酸化物が溶接金属の組織を微細化し、その靱性を
向上させるという発見に基づくものである。その際、鋼
中にあらかじめ存在するTiの酸化物も同様な効果のあ
る場合がある。鋼17はsol.Alがなくて他の鋼より酸素
が高く、鋼中にTiの酸化物が存在しており、酸素のほ
とんどない雰囲気下での溶接では、溶接部は比較的良好
な靱性を示した。しかし、母材の靱性は、他のsol.Al
が存在する充分に脱酸された鋼板に比較して劣ってい
た。また、鋼15も鋼17同様Tiの酸化物が存在するが、
酸素を実質的に含まない真空中での溶接では、溶接部の
靱性は改善されず、母材の靱性も劣っている。
に脱酸されていて母材の靱性が良好である。しかし、本
発明の溶接法を適用する場合、sol.Al量が多すぎて溶
接時に組織を微細化する酸化物の生成が不十分となり、
表3に示すように溶接金属の靱性がやや不充分であっ
た。鋼16もsol.Al含有量が高いので、表3に示すよう
に、溶接時に酸素分圧を高くして酸化を促進し組織の微
細化を得ようとしても、酸化させ過ぎると、ポロシティ
発生など溶接部の健全性が失われる。
やREMが添加されるが、Tiの酸化物が存在するよう
なやや緩い脱酸状態では、CaやREMがSと結合する
より酸化物になり添加の効果がなくなる。本発明の方法
は、このようなCaやREMを添加する場合にも効果が
ある。
た鋼 9はMnが高く、NiやVを含むので、通常の高純
雰囲気下での高エネルギー密度ビーム溶接では、溶接金
属が粗大な上部ベイナイト化しやすく、良好な靱性を得
ることが難しいが、本発明の方法では、溶接金属が微細
化し靱性が向上した。
囲の成分を有する鋼は、本発明の溶接方法により、溶接
金属の靱性を大幅に向上させることができる。
鋼構造物やラインパイプ等の高エネルギー密度ビームに
よる低合金高張力鋼の溶接において、鋼成分を選択し、
これに溶接雰囲気の管理を組み合わせることによって、
溶接金属部分の性能、特に靱性を大幅に向上させること
が可能であり、しかも、母材鋼板の性能やその製造につ
いては何等の問題も生じないため、産業上極めて有益な
効果が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】重量割合にて、Ti: 0.003〜0.06%およ
びsol.Al: 0.001〜 0.015%を含む低合金高張力鋼
を、高エネルギー密度ビームの照射により溶接する際、
溶接部分を分圧10Pa〜40kPaの酸素を含み残部は不
活性ガスからなる雰囲気でシールドすることを特徴とす
る低合金高張力鋼の溶接方法。 - 【請求項2】重量割合にて、Ti: 0.003〜0.06%およ
びsol.Al: 0.001〜 0.015%を含む低合金高張力鋼板
を、レーザービームにより溶接する際、鋼板に対してレ
ーザービームを照射する側は不活性ガスにてシールド
し、照射しない側は、分圧10Pa〜40kPaの酸素を含
み残部は不活性ガスからなる雰囲気に制御しつつ溶接す
ることを特徴とする低合金高張力鋼板の溶接方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30488094A JP3351139B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 低合金高張力鋼の溶接方法 |
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JP30488094A JP3351139B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 低合金高張力鋼の溶接方法 |
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JPH08155658A JPH08155658A (ja) | 1996-06-18 |
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-
1994
- 1994-12-08 JP JP30488094A patent/JP3351139B2/ja not_active Expired - Fee Related
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