JP3350735B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JP3350735B2
JP3350735B2 JP16888892A JP16888892A JP3350735B2 JP 3350735 B2 JP3350735 B2 JP 3350735B2 JP 16888892 A JP16888892 A JP 16888892A JP 16888892 A JP16888892 A JP 16888892A JP 3350735 B2 JP3350735 B2 JP 3350735B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
less
layer
magnetic powder
straight lines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16888892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05182185A (ja
Inventor
成人 後藤
伸之 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP16888892A priority Critical patent/JP3350735B2/ja
Publication of JPH05182185A publication Critical patent/JPH05182185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3350735B2 publication Critical patent/JP3350735B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク、磁気テー
プ、磁気シート等の磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、磁気記録媒体は益々高性能なものが
指向され、高密度記録が可能な高い電磁変換特性を有す
る磁気ディスク、磁気テープ等の出現が望まれている。
磁気記録媒体の電磁変換特性を向上するために、従来よ
り、飽和磁化量の大きい磁性粉の使用、磁性粉の微粒子
化及びそれによって問題となる分散性の向上、磁性層に
関しては、重層化或いは角型比、抗磁力、飽和磁束密度
等の向上、更には表面平滑度の調整等多種の試みがなさ
れて来た。
【0003】磁性粉の微粒子化については、ハイバンド
8mmシステム等8mm型磁気テープの高画質化に伴
い、ますます微粒子の例えば強磁性金属粉末が使用され
るようになってきた。しかし、上記の微粒子化によって
磁気テープには 1)ヤング率の低下を原因とするエッジ折れ、テープ貼
り付き等による走行耐久性等の悪化 2)クロマ出力の低下 3)転写特性の悪化 4)光透過率増大によるテープ終端部検出能力の低下 5)低湿条件(40℃、20%)におけるテープ走行後
の出力低下等の問題が発生するようになった。
【0004】特開昭64−19524号公報には、平均
長軸長0.25μm未満、結晶子サイズ200Å未満の
強磁性金属粉末を最外層に用い、平均長軸長0.25μ
m以上、結晶子サイズ250Å以上の強磁性金属粉末を
最外層以外の層に用いる技術が開示されている。しか
し、上記技術では前記3)及び4)の問題はある程度改
善されるものの、1)の走行耐久性、2)のクロマ出力
の低下、及び5)の低湿度下(40℃、20%RH)で
のテープ走行後の出力低下については以前として問題が
あった。また、この技術では、転写特性やテープの遮光
性を向上させることを目的として、最外層以外の層に平
均長軸長0.25μm以上、結晶子サイズ250Å以上
の比較的大きい磁性粉を用いているため、下層の表面性
が悪化し、そのために最外層の磁性層の表面粗さが大き
くなり、かえって電磁変換特性が低下するという難点が
あった。
【0005】一方、上記のクロマ出力の低下について
は、特開平4−53022号公報及び特開平4−610
23号公報にその改良技術が開示されているが、実用に
供する上で十分な改良とは言えなかった。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、電磁変換特性、特にク
ロマ出力が高く、又、走行性耐久性及び耐候性に優れた
磁気記録媒体を提供することにある。
【0007】
【発明の構成及びその作用効果】本発明は、支持体上に
磁性粉を含有する上層磁性層と下層磁性層とが積層され
ている磁気記録媒体において、上層磁性層が平均長軸長
0.12μm以上で0.25μm以下、結晶子サイズ
30Å以上で200Å以下の強磁性金属磁性粉及び平
均粒径30mμ以上で100mμ以下、含有量0.2重
量%以上で1重量%以下のカーボンブラックを有し、か
つ、膜厚0.1μm以上で1μm以下、表面粗さR10Z
12nm以上で30nm以下であり、下層磁性層が平
均長軸長0.25μm以上で0.45μm以下、結晶子
サイズ250Å以上で500Å以下のコバルト含有酸化
鉄磁性粉を有し、かつ、該磁性層の保磁力Hcが500
〜1200Oeであることを特徴とする磁気記録媒体に
係るものである。
【0008】前記の強磁性金属磁性粉は、平均長軸長が
0.18μm未満であり、結晶子サイズが180Å以下
であることが好ましく、又、軸比が10未満であればさ
らによい。更に、磁性粉を構成する金属として少なくと
も鉄及びアルミニウムを含有することが好ましい。好ま
しいFeとAlの比率はFe:Al=100:0.5〜
100:20でる。又、Alに加えてCaを含むことが
更に好ましく、好ましいFeとCaの比率はFe:Ca
=100:0.1〜100:10である。
【0009】上記の他、前記コバルト含有酸化鉄のFe
2+とFe3+の原子数比、すなわちFe2+/Fe3+が0.
08以上であることも電磁変換特性を向上させる上で好
ましい。本発明は前記のヤング率の低下に伴う走行耐久
性の劣化、クロマ出力をはじめとする電磁変換特性の劣
化、5)低湿条件(40℃、20%)におけるテープ走
行後の出力低下を解決するには、最外層以外の少なくも
一層(以下、下層という。)に平均長軸長0.25μm
以上で0.45μm以下、結晶子サイズ250Å以上
500Å以下のCo含有酸化鉄を含むこと最外層の磁
性層(以下、上層という。)の膜厚が0.1μm以上で
1μm以下であること上層の磁性層の表面粗さ(R
10Z ) が12nm以上で30nm以下であること下層
の磁性層の保磁力が500〜1200Oeであること
上層に平均粒径30mμ以上で100mμ以下のカーボ
ンブラックが0.2重量%以上で1重量%以下含まれる
ことが必要条件であることを見出し、本発明を完成した
ものである。
【0010】本発明の上層に使用する磁性粉は強磁性金
属粉末である。強磁性金属粉末は、Fe、Ni、Co等
の単体及びこれらを主成分とするFe−Al系、Fe−
Ni系、Fe−Al−Ni系等の金属粉末であり、中で
もFe系のものが好ましい。これら強磁性金属の例につ
いては特開平1−277325号公報の第2頁左下18
行目〜右下18行目に開示されている。
【0011】上記強磁性金属粉末は、平均長軸長0.1
2μm以上で0.25μm以下、結晶子サイズ130Å
以上で200Å以下のものを使用するが、更に電磁変換
特性を向上させるために、好ましくは平均長軸長0.1
8μm未満、結晶子サイズ180Å以下、更には平均長
軸長0.15μm以下、結晶子サイズ150Å以下であ
ることが好ましい。また、磁性粉の軸比が10未満、好
ましくは6〜9であることが電磁変換特性を向上させる
上で好ましい。
【0012】この平均長軸長が0.25μmを超える場
合、又は結晶子サイズが200Åを超える場合はノイズ
が増大し、十分な電磁変換特性が得られなくなり、いず
れも本発明の効果を発揮することができない。又、磁性
層の軸比が10を超える場合もノイズが増大し、十分な
電磁変換特性が得られなくなる。尚、上記の平均長軸長
は、透過型電子顕微鏡写真により強磁性金属粉末の50
0個の平均長軸長を測定した平均値である。又、結晶子
サイズは、X線分析装置によりFeの(110)回折線
の積分幅を用いて、Si粉末を基準としたシェラー法で
測定した。又、軸比は電子顕微鏡写真で500個の粒子
の平均長軸長と平均短軸長を計測し(平均長軸長/平均
短軸長)として求めた。
【0013】上記に加えて、好ましい強磁性金属粉末の
構造としては、該強磁性金属粉末がFe及びAlを含有
しており、その比が原子数比でFe:Al=100:
0.5〜10:20であることが挙げられ、この条件を
満たす強磁性金属粉末を用いた場合には、本発明の磁気
記録媒体の電磁変換特性、走行耐久性及び耐候性を向上
することができる。
【0014】上記のFe−Al系強磁性金属粉末には、
更にCaが含有され、その比が原子数比でFeに対して
Fe:Ca=100:0.1〜100:10であること
が好ましく、この場合には上記の電磁変換特性及び走行
耐久性が一段と優れた磁気記録媒体を得ることができ
る。一方、下層に使用する磁性粉は、Co含有酸化鉄
(Co含有FeOx 、1.33≦x≦1.50)であ
る。上層に用いる強磁性金属粉を微粒子化するにつれて
ヤング率の低下が原因と思われる走行耐久性の低下が生
じ、特に平均長軸長0.15μm以下、結晶子サイズ1
50Å以下のものや軸比が10未満のものを用いた場合
に顕著となる。このような場合に、下層の磁性粉とし
て、平均長軸長0.25μm以上、結晶子サイズ250
Å以上の比較的結晶の大きなCo含有酸化鉄を用いるこ
とによって、下層のヤング率を上昇させ、その結果磁性
層全体のヤング率を適正にすることができる。
【0015】上記のCo含有酸化鉄は、平均長軸長0.
30μm以上、結晶子サイズ300Å以上であることが
好ましく、平均長軸長0.35〜0.45μm、結晶子
サイズ350〜500Åであれば更に好ましい。又、C
o含有酸化鉄中のFe2+とFe3+の原子数比(Fe2+
Fe3+)が0.08以上であると、下層磁性層の残留磁
束密度が増加し、クロマ出力が向上するので好ましい
が、Fe2+/Fe3+が0.15〜0.45であれば更に
好ましい。
【0016】更に、上記のCo含有酸化鉄は、ケイ素及
び/又はアルミニウムを含有していることが好ましい。
これらの元素は、表面活性が高い磁性粉の表面に被着又
は含有させることによって、磁性粉に対する潤滑剤の吸
着量を低減し、磁性層における磁性粉の分散性を向上さ
せ、ひいては下層の表面性を向上させる効果がある。前
記ケイ素を磁性粉に被着又は含有させるには、例えば磁
性粉をアルカリ水溶液に分散させてなる分散液中に可溶
性のケイ素化合物を加えることにより行うことができ
る。このケイ素化合物としては、例えばオルトケイ酸、
メタケイ酸、メタ二ケイ酸、メタ三ケイ酸、メタ四ケイ
酸等のケイ酸;一酸化ケイ素、二酸化ケイ素;オルトケ
イ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カ
リウム、オルトケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウ
ム、メタケイ酸バリウム、メタケイ酸コバルト等のケイ
酸金属塩などが挙げられる。これらのケイ素化合物は1
種単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使
用しても良い。
【0017】又、前記アルミニウムを磁性粉に被着又は
含有させるには、例えば上記ケイ素化合物に代えて、酸
化アルミニウム、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウ
ム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、水酸化ア
ルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リ
ン酸アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化アルミニウ
ム、硫化アルミニウムを、前述のケイ素を前記磁性粉に
被着又は含有させる方法と同様にして、アルミニウム粉
末または上記アルミニウム化合物を分散液中に添加する
方法により行うことができる。
【0018】本発明に係るCo含有酸化鉄磁性粉は、ケ
イ素又はアルミニウムのどちらかを被着又は含有してい
ることが好ましいが、少なくともケイ素を被着又は含有
していることがより好ましく、さらにケイ素及びアルミ
ニウムの両方を被着又は含有することが特に好ましい。
ケイ素はCo含有酸化鉄磁性粉に対して0.05〜3.
0重量%、更には0.1〜2.5重量%含まれているこ
とが好ましく、アルミニウムは0.01〜2.5重量
%、更には0.1〜2.0重量%含まれていることが好
ましい。又、ケイ素及びアルミニウムを含む場合は両者
の合計が前記磁性粉に対して0.1〜4.0重量%、更
には0.1〜3.0重量%が好ましく、又、ケイ素とア
ルミニウムの重量比はSi/Alが1.5〜20、更に
は3〜15が好ましい。
【0019】本発明においては、磁性粉は全固形分に対
して通常60〜90wt%、より好ましくは70〜85
wt%用いられるのが良い。本発明において、磁性層に
用いることのできる結合剤は、ポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、塩化ビニル系樹脂、その他特開平2−1
54320号公報の第3頁右上2行目〜20行目に例示
されるものであるが、前記各層に含まれる結合剤のうち
の少なくとも一種には陰性有機基が導入されていること
が好ましい。
【0020】上記の陰性有機基とは、例えば−SO
3 M、−PO(OM’)2 、−OSO3M、−COOM
(但し、Mは水素原子又はアルカリ金属原子であり、
M’は水素原子、又はアルカリ金属原子である。)であ
るが、中でも、−SO3 M、−PO(OM’)2 及び−
COOM(但し、Mは水素原子、Li、Na又はKであ
る。)が磁性粉の分散性を向上し、ひいては媒体の電磁
変換特性及び耐久性を向上する上で好ましい。又、これ
ら陰性有機基を導入した結合剤を下層に用いる場合に
は、その表面性を向上させることができる。
【0021】上記各層用の結合剤に含まれる陰性有機基
は、各々の陰性有機基を有する結合剤に対して0.1〜
8.0モル%、更には0.5〜6.0モル%含まれるこ
とが磁性粉の分散性を向上させるために好ましい。含有
率が0.1モル%より少ないと分散性が低下し、8.0
モル%より多いと磁性塗料がゲル化し易くなる。又、重
量平均分子量は好ましくは15,000〜80,000
である。結合剤の磁性層中の含有率は磁性粉100重量
部に対して5〜40重量部(好ましくは5〜30重量
部)の範囲とする。この場合、ポリウレタン及び/又は
ポリエチレン系樹脂と塩化ビニル系樹脂との比は重量比
で通常は100:0〜10:90(好ましくは90:1
0〜30:70)の範囲とする。
【0022】本発明においては、上層に平均粒径30m
μ以上のカーボンブラックを1重量%以下含有させるこ
とにより、電磁変換特性をほとんど低下させずに摩擦係
数を下げ、走行耐久性を改善することができる。上記の
平均粒径は35〜100mμが好ましく、40〜75m
μであればなお好ましい。また、上記の含有量は0.2
〜0.9重量%が好ましく、0.3〜0.8重量%が更
に好ましい。その他、BET80m2 /g以下、吸油量
100ml/g以上のものを使用すれば、上記の効果を
一層発揮することができる。
【0023】本発明に用いるのに好適なカーボンブラッ
クとしては、キャボット社製のバルカン(Cabot
Valcan)XC−72(BET254m2 /g、粒
径30mμ)、電気化学社製のHS100(BET32
2 /g、DBP吸油量180ml/100g、粒径5
3mμ)、三菱化成社製の#22B(BET55m2
g、DBP吸油量131ml/100g、粒径40m
μ)、同#20B(BET56m2 /g、DBP吸油量
115ml/100g、粒径40mμ)、同#3500
(BET47m2 /g、DBP吸油量187ml/10
0g、粒径40mμ)等、特開平2−154320号公
報第5頁左上19行目〜右下3行目、或いは特開平3−
63928号公報第6頁左下16行目〜第7頁左上12
行目に記載のものが挙げられる。
【0024】本発明においては、磁性層の表面粗さR
10Z は50nm以下であるが、30nm以下とするのが
好ましく、20nm以下とするのが一層好ましい。本発
明に係る表面粗さR10Z とは、例えば図5に示すよう
に、磁気記録媒体を基準点Pから±2nmの範囲で基準
長だけ垂直に切断したとき、その切断面における外表面
輪郭曲線を切る水平線に平行な直線のうち、最も高い山
頂を通るものl1 から10番目に低い山頂を通るものl
10までの直線10本と、最も深い谷底を通るものl’1
から10番目に高い谷底を通るものl’10までの直線1
0本とを選び、次に、前記水平線に平行な基準線(任
意)からの前記の各直線10本の距離を測定し、前者の
直線10本の距離の平均値、及び後者の直線10本の距
離の平均値を通る水平線に平行な2本の直線lav、l’
avをそれぞれ求め、この2本の直線間の距離dを外表面
輪郭曲線の縦倍率の方向に測定した値を示す。
【0025】上記のR10Z を測定するにはタリステップ
粗さ計(ランク・テイラ・ホブソン社製)を用い、測定
条件としてはスタイラスを2.5×0.1μm、針圧を
2mg、カット・オフ・フィルターを0.33Hz、測
定スピードを2.5μm/sec、基準長を0.5mm
とする。なお、粗さ曲線においては0.002μm以下
の凹凸はカットしている。
【0026】上記のR10Z を50nm以下にコントロー
ルするには、下層の表面性を向上させる必要がある。こ
のためには、下層処方において、 1)前記の如く、結合剤として陰性有機基(特に、スル
ホ基、ホスホ基、カルボキシル基)を含むものを用い
る。 2)通常の分散に先立ち、加圧ニーダー或いは連続ニー
ダー等の高剪断力を有する混練基を用いて混練を行い、
分散性を高める。 3)前記したように、磁性粉としてSi及び/又はAl
で表面処理された磁性粉を用いる。等の手段がある。
【0027】その他、例えば後述する製造工程において
カレンダー条件を下記のように設定し、磁性層の表面平
滑状態をコントロールすることによっても達成できる。
即ち、この表面平滑化処理においては、カレンダー条件
として制御する因数は温度、線圧力、C/S(コーティ
ングスピード)等を挙げることができる。また、その他
の因数としては、磁性層中への添加粒子のサイズや量等
がある。
【0028】上記カレンダー条件は、温度50〜150
℃、線圧力を50〜400kg/cm、C/Sを20〜
600m/minに保持することが好ましい。これらの
数値の範囲を外れると、磁性層の表面状態を本発明の如
く特定することが困難になるか、あるいきそれが不可能
になることがある。本発明に係る支持体は、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートの公知
のものであり、例えば特開平2−260122号公報の
2頁右下6行目〜3頁左上10行目に挙げられるもので
ある。
【0029】その他、磁性層には必要に応じて、分散
剤、潤滑剤、研磨剤及び帯電防止剤等の添加剤を含有さ
せてもよい。分散剤としては、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等の脂肪
酸やリン酸エステル、アルキルコハクスルホン酸等があ
り、例えば特開平2−249129号公報4頁左上3〜
11行目に示されるものが挙げられる。
【0030】潤滑剤としては、ブチルステアレートやオ
レイルオレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジ
オレイルアジペート、2−エチルヘキシルパルミテー
ト、ブチルパルミテート、ラウリルオレート等の脂肪酸
エステル、前記脂肪酸やシリコーンオイルを始め、例え
ば特開平2−199616号公報の第8頁左下1行目〜
第9頁左下8行目に示されるものが挙げられる。
【0031】研磨剤としては、アルミナ、酸化クロム、
α−酸化鉄(ベンガラ)、窒化ホウ素、炭化ケイ素、酸
化ジルコニウム、酸化ケイ素等の他、例えば特開平1−
277322号公報第7頁左上15行目〜右上2行目の
ものが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば特開平
2−285519号公報第3頁右下16行目〜4頁左上
9行目に示されるものが挙げられる。
【0032】上記磁性層を形成するための磁性塗料に配
合される溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸
エチル、エチレングリコールモノアセテート等、例えば
特開平1−159828号公報第8頁右上1行目〜16
行目に示されるものが挙げられる。
【0033】本発明において使用される磁性塗料は、磁
性粉、結合剤、潤滑剤や必要に応じて研磨剤、分散剤、
帯電防止剤等を溶媒中で混練及び分散して製造される。
磁性塗料の混練及び分散に使用される混練分散機の例と
しては、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミ
ル、トロンミル、ペブルミル、コンボルミル、サンドミ
ル、サンドグラインダー、Szegveriアトライタ
ー、高速インペラー分散機、高速度衝撃ミル、高速スト
ーンミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザ
ー、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー、
加圧ニーダー、プラネタリーニーダー等が挙げられる。
【0034】尚、上記結合剤の強度及び耐久性を増すた
めに混練、分散後に加える硬化剤としては、エポキシ化
合物やポリイソシアネート化合物、例えば特開平2−1
32640号公報第9頁右上1行目〜右下17行目に示
されるものが挙げられる。本発明の磁気記録媒体、例え
ば磁気テープは、図1及び図2に示すように、支持体1
の片面に磁性粉を含有する磁性層2,4及び5と、又、
必要あれば更にオーバーコート層(図示せず)とがこの
順序にそれぞれ積層して設けられる。
【0035】磁性層4は磁性粉として強磁性金属粉を、
又、2又は5はCo含有酸化鉄磁性粉を含有するもので
ある。下層2は図1に示すような1層でもよいが、図2
に示すような2層或いはそれ以上でもよい。又、必要が
あれば磁性層と反対の面にバックコート層3を設けても
よく、更に、下層2と支持体1との間に下引き層(図示
せず)を設けたものであもよい。又、支持体1にコロナ
放電処理を施してもよい。
【0036】本発明に係る磁性層の重層構造は、ウエッ
ト・オン・ウエット方式の重層塗布(即ち、下層の磁性
層用塗料が未乾燥のうちに上層の磁性層用塗料を塗布す
ること)により形成することが望ましいが、勿論ウエッ
ト・オン・ドライ方式(即ち、下層を乾燥させた後に上
層を塗布すること)、或いはその他の方法による形式で
あってもよい。
【0037】磁性層の乾燥膜厚(以下、単に膜厚とい
う。)は、上層で1.0μm以下であるが、0.1〜
0.5μmが好ましく、更には0.1〜0.4μmが好
ましい。この膜厚が1μmを越えると、下層の影響が出
にくくなるため、クロマ出力が十分に向上できなくな
る。又、Co含有酸化鉄磁性粉を含む下層の膜厚は0.
5〜3.0μmが好ましく、0.7〜2.0μmが更に
好ましい。このようにして形成された下層は、クロマ出
力を向上させるためには保磁力Hcが低いほど良いが、
あまり低くするとRF出力の低下が激しくなる。従っ
て、500〜1200Oeが適正な範囲であるが、70
0〜1000Oeであれば好ましく、800〜900O
eであれば更に好ましい。
【0038】このHcの調整は、以下の要因を変化させ
ることによって行うことができる。 (1)使用するCo含有酸化鉄のCo被着量 (2)使用するCo含有酸化鉄のFe2+量 次に、ウエット・オン・ウエット方式による磁気記録媒
体の製造法の一例を図3に従って説明する。まず供給ロ
ール32から繰り出されたフィルム状支持体1上には、
押し出しコータ10,11により、上記した磁性層2,
4用の磁性塗料が塗布される。
【0039】複数の磁性層を、ウエット・オン・ウエッ
ト方式で塗布するための押し出しコーターの一例を図4
に示す。ここにおいて、図4(A)は2基の押し出しコ
ーターを並べて使用する方法であり、図4(B)は押し
出し用スリットは分離されているが、吐出口は一体化し
た例である。又、図4(C)は、スリット及び吐出口を
一体化した例である。
【0040】上記の塗布方法において、各塗料は、図示
しないがインラインミキサーを通して押し出しコーター
10,11へと供給してよい。押し出しコーター10,
11にはそれぞれ液溜り部13,14が設けられ、各コ
ーターからの塗料をウエット・オン・ウエット方式で重
ねる。このウエット・オン・ウエット方式における重層
塗布においては、下層が湿潤状態のままで上層の磁性層
を塗布するので、下層の表面(即ち、上層との境界面)
が滑らかになるとともに上層の表面性が良好になり、か
つ、上下層間の接着性も向上する。
【0041】この結果、特に高密度記録のために高出
力、低ノイズの要求される例えば磁気テープとしての要
求性能を満たしたものとなり、更にドロップアウトも低
域することができるため、信頼性も向上する。上記ウエ
ット・オン・ウエット方式によって形成される上下層間
には、明確な境界が実質的に存在する以外に、一定の厚
みで以て、両層の成分が混在してなる境界領域が存在す
る場合があるが、こうした領域を除いた上側及び下側の
層を磁性層とするいずれの場合も本発明の範囲に含まれ
る。
【0042】上記ウエット・オン・ウエット方式によっ
て磁性塗料が形成された後、例えば2000Gauss
の前段配向磁石33により配向され、更に、例えば20
00Gaussの後段配向磁石35を配した乾燥器34
に導入され、ここで上下に配したノズルから熱風を吹き
付けて乾燥する。次に、乾燥された各塗布層付きの支持
体1はカレンダーロール38の組み合わせからなるスー
パーカレンダー装置37に導かれ、ここでカレンダー処
理された後に、巻き取りロール39に巻き取られる。
【0043】このようにして得られた磁性フィルムをス
リットして磁気テープを製造する。
【0044】
〔実施例1〜11及び14〜37、比較例1〜15
〔上層用磁性塗料A〕 Fe−Al系強磁性金属粉末(詳細は表3に記載した) 100部 塩ビ系樹脂(表1参照) 10〃 ポリウレタン樹脂( 〃 ) 5〃 アルミナ(平均粒径0.2μm) 6〃 カーボンブラック(平均粒径は表3に記載) 表3に記載 ミリスチン酸 1〃 ブチルステアレート 1〃 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 100部 トルエン 100部 〔下層用磁性塗料〕 上層用磁性塗料Aにおいて、磁性粉をCo含有酸化鉄
(詳細は表3に記載)に代えた以外は同様にして調製し
た。
【0045】但し、磁性粉はSi,Al(Si:0.8
wt%、Al:0.1wt%(対磁性粉))処理したも
のを用いた上記上層及び下層用塗料をニーダー及びサン
ドミルを用いて混練・分散した。次に、得られた上層用
磁性塗料と下層用磁性塗料とにそれぞれポリイソシアネ
ート化合物(コロネートL:日本ポリウレタン社製)5
部を添加した後、ウエット・オン・ウエット方式により
厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布した後、塗膜が未乾燥であるうちに磁場配向処理
を行い、続いて乾燥を施してからカレンダーで表面平滑
化処理を行って磁性層を形成した。このときのカレンダ
ー条件は表2に記載し、膜厚は表3に記載した。
【0046】さらに、下記の組成を有するバックコート
層用塗料を上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの
磁性層と反対側の面に塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μ
mであるバックコート層を形成した。 〔バックコート層用塗料〕 カーボンブラック(平均粒径26mμ) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300mμ) 10〃 ニトロセルロース 25〃 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製のN−2301) 25〃 ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製のコロネートL) 10〃 シクロヘキサノン 400〃 メチルエチルケトン 250〃 トルエン 250〃 こうして得られた原反をスリットしたて8mmビデオテ
ープを作成した。この8mmビデオテープの詳細及び性
能評価の結果を表3に示す。
【0047】〔実施例36,37〕 磁性層が3層の例である。上層は実施例1と同じとし、
中間層及び下層に表4に記載のCo含有酸化鉄を用い
た。その他は全て実施例1と同様に行い、得られた原反
をスリットして8mmビデオテープを作成した。この8
mmビデオテープの詳細及び性能の結果を表4に示し
た。
【0048】上記性能評価の方法を以下に示す。 (a)RF出力及びクロマ出力; シバソク製ノイズメータ925Cを用い、8mmビデオ
ムービーV900(ソニー社製)を用いて測定した。 (b)ルミS/N; 試料テープ上にホワイト100%の信号を基準レベルで
入力し、再生ビデオ信号を921D/1〔(株)シバソ
ク製ノイズメータ〕に入力し、得られるノイズ絶対値よ
りルミS/Nを読み取った。 (c)クロマS/N シバソク社製ノイズメータを使用し、基準テープとの比
較においてクロマ信号における試料テープのS/Nの差
を求めた。 (d)出力低下(走行耐久性); 40℃、80%の環境下でテープを100時間走行さ
せ、RF出力低下を測定した。尚、測定には、EV−S
l(ソニー社製)を用いた。 (e)耐蝕性目詰まり(耐候性); NO2 (5ppm)環境下にテープを30日放置後、画
質評価を行うと共に、磁気ヘッドの目詰まりの有無をチ
ェックした。 (f)低湿下(40℃、20%RH)での出力低下 40℃、20%の環境下でテープを全長走行2パスさ
せ、RF出力低下を測定した。尚、測定にはEV−S9
00(ソニー社製)を用いた。 表−1 結合剤No. (i) (ii) (iii) (iv) (v) (vi) 種 類 塩ビ− 塩ビ系 塩ビ系 ポリウ ポリウ ポリウ 酢ビ系 レタン レタン レタン 商品名等 日 本 日 本 カルボキシ 三洋化成 東洋紡績 武田薬品: ゼオン ゼオン シル基含有 :カルボ :UR8300 スルホベ :MR120 :MR110 塩ビ キシル基 タイン含 含有ポリ 有ポリウ ウレタン レタン 陰性有機基 -SO3K -SO3K -COOK -COOK -SO3Na − 0.05 0.05 0.05 0.05 0.1 mmol/g mmol/g mmol/g mmol/g mmol/g 表−2 カレンダー条件 温度(℃) 圧力(Kg/cm2) C/S(m/min) (1) 80 300 30 (2) 70 250 30 (3) 70 200 50 (4) 70 180 50 (5) 60 200 50 (6) 60 150 50 表−3A 実施例 1 2 3 4 5 6 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5 100:5 100:5 100:5 100:5 平均長軸長(μm) 0.14 0.12 0.17 0.22 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 130 170 180 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 0.32 0.27 0.35 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 400 270 450 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (i)(iv) (ii)(v) (iii)(iv) (i)(vi) (i)(v) (i)(v) 下層 (i)(iv) (ii)(v) (iii)(iv) (i)(vi) (i)(v) (i)(v) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 40 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 900 900 900 900 870 720 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (1) (1) R10Z (nm) 15 13 16 18 14 17 RF出力(dB) +3.5 +4.0 +2.3 +1.7 +3.7 +3.2 ルミS/N(dB) +3.2 +3.8 +2.0 +1.1 +3.4 +2.9 クロマ出力(dB) +4.0 +3.8 +4.2 +4.3 +3.0 +4.7 クロマS/N(dB) +2.2 +2.4 +2.2 +2.0 +2.1 +2.0 出力低下(dB) -0.8 -1.4 -0.5 -0.3 -1.2 -0.4 耐蝕性目詰まり なし なし なし なし なし なし 低湿下での出力低下 -0.7 -1.3 -0.7 -0.8 -1.4 -0.3 表−3B 実施例 7 8 9 10 11 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.7 1.0 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.3 2.0 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Ni Fe-Co-Ni Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5:5 100:5 100:5 100:5 平均長軸長(μm) 0.14 0.17 0.14 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 170 140 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (i)(v) (i)(v) (i)(v) (i)(v) (ii)(iv) 下層 (i)(v) (i)(v) (i)(v) (i)(v) (ii)(iv) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 40 50 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 0.8 0.6 下層Hc(Oe) 900 900 900 900 905 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (2) R10Z (nm) 15 16 14 13 27 RF出力(dB) +2.8 +1.9 +3.6 +3.6 +2.1 ルミS/N(dB) +2.5 +1.8 +3.3 +3.2 +1.9 クロマ出力(dB) +3.2 +3.8 +2.8 +0.9 +2.4 クロマS/N(dB) +1.7 +1.9 +2.1 +1.8 +1.0 出力低下(dB) -1.0 -0.8 -1.2 -1.7 -0.3 耐蝕性目詰まり あり あり なし なし なし 低湿下での出力低下 -1.2 -1.1 -0.7 -0.7 -0.5 表−3C 実施例 14 15 16 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al-Co-Mn Fe-Al-Co-Zn Fe-Al 金属原子数比 100:5:2:2 100:5:2:2 100:5 平均長軸長(μm) 0.14 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.08 0.15 0.25 結合剤種類 上層 (ii)(iv) (ii)(iv) (i)(vi) 下層 (ii)(iv) (ii)(iv) (i)(vi) 上層CB平均粒径(mμ) 50 50 40 含量(wt%) 0.6 0.6 0.8 下層Hc(Oe) 920 915 917 カレンダ条件 (1) (1) (1) R10Z (nm) 14 14 14 RF出力(dB) +3.7 +3.8 +3.9 ルミS/N(dB) +3.3 +3.5 +3.5 クロマ出力(dB) +4.9 +5.3 +5.7 クロマS/N(dB) +2.4 +2.4 +2.5 出力低下(dB) -0.8 -0.7 -0.8 耐蝕性目詰まり なし なし なし 低湿下での出力低下 -0.8 -0.7 -0.6 表−3D 実施例 17 18 19 20 21 22 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al-Ca Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5:2 100:5 100:5 100:5 100:20 平均長軸長(μm) 0.14 0.14 0.25 0.16 0.15 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 140 200 170 150 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (i)(vi) (i)(vi) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (i)(vi) 下層 (i)(vi) (i)(vi) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (i)(vi) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 40 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 1100 900 900 900 900 900 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (1) (1) R10Z (nm) 14 13 19 16 15 17 RF出力(dB) +3.5 +4.1 +0.9 +2.5 +2.8 +2.8 ルミS/N(dB) +3.3 +3.7 +0.7 +2.2 +2.4 +2.6 クロマ出力(dB) +3.1 +4.5 +3.8 +4.0 +3.9 +3.5 クロマS/N(dB) +2.2 +2.4 +1.3 +2.2 +2.1 +1.7 出力低下(dB) -0.8 -0.8 -0.6 -0.6 -0.7 -0.5 耐蝕性目詰まり なし なし なし なし なし なし 低湿下での出力低下 -0.6 -0.2 -0.4 -0.5 -0.6 -0.4 表−3E 実施例 23 24 25 26 27 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al Fe-Al-Ca Fe-Al-Ca Fe-Al-Ca 金属原子数比 100:10 100:0.5 100:5:0.1 100:5:1 100:5:10 平均長軸長(μm) 0.14 0.14 0.14 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 140 140 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄 ) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) 下層 (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) (i)(vi) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 900 900 900 900 900 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (1) R10Z (nm) 15 16 14 12 14 RF出力(dB) +3.5 +3.1 +3.7 +4.0 +3.8 ルミS/N(dB) +3.3 +2.9 +3.6 +3.9 +3.4 クロマ出力(dB) +4.1 +3.9 +4.3 +4.4 +4.3 クロマS/N(dB) +2.3 +1.9 +2.4 +2.5 +2.3 出力低下(dB) -0.7 -1.3 -0.7 -0.6 -0.7 耐蝕性目詰まり なし なし なし なし なし 低湿下での出力低下 -0.6 -0.9 -0.5 -0.3 -0.2 表−3F 実施例 28 29 30 31 32 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5 100:5 100:5 100:5 平均長軸長(μm) 0.14 0.14 0.14 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 140 140 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄 ) 平均長軸長(μm) 0.25 0.30 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 250 300 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (i)(vi) (i)(vi) 下層 (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (i)(vi) (i)(vi) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 30 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 1.0 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 900 900 900 500 1200 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (1) R10Z (nm) 15 15 16 15 15 RF出力(dB) +3.7 +3.6 +3.5 +2.7 +3.6 ルミS/N(dB) +3.6 +3.5 +3.4 +2.6 +3.5 クロマ出力(dB) +2.8 +3.0 +3.8 +4.2 +2.3 クロマS/N(dB) +2.2 +2.1 +2.2 +2.2 +2.0 出力低下(dB) -1.7 -0.9 -0.9 -0.8 -0.8 耐蝕性目詰まり なし なし なし なし なし 低湿下での出力低下 -1.6 -1.0 -0.8 -0.7 -0.7 表−3G 実施例 33 34 *35 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5 100:5 平均長軸長(μm) 0.16 0.16 0.16 結晶子サイズ(Å) 155 155 155 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (iii)(iv) (iii)(iv) (iii)(iv) 下層 (iii)(iv) (iii)(iv) (iii)(iv) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 800 800 800 カレンダ条件 (4) (3) (2) R10Z (nm) 30 20 16 RF出力(dB) +1.5 +2.0 +2.9 ルミS/N(dB) -1.3 +1.8 +2.7 クロマ出力(dB) +1.9 +2.6 +3.2 クロマS/N(dB) +0.6 +1. 5 +2.0 出力低下(dB) -0.4 -0.6 -0.3 耐蝕性目詰まり なし なし なし 低湿下での出力低下 -0. 4 -0.5 -0.7 表−3H 比較例 1 2 3 4 5 6 膜厚(μm)上層 0.5 0.5 1.5 0.5 0.5 0.5 〃 下層 2.5 2.5 1.5 2.5 2.5 2.5 磁性粉(上層)種類 Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al Fe-Al 金属原子数比 100:5 100:5 100:5 100:5 100:5 100:5 平均長軸長(μm) 0.27 0.14 0.14 0.14 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 230 140 140 140 140 140 磁性粉(下層)(Co含有酸化鉄) 平均長軸長(μm) 0.32 0.23 0.32 0.32 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 230 400 400 400 400 Fe2+/Fe3+ 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 結合剤種類 上層 (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (iii)(iv) 下層 (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (ii)(v) (iii)(iv) 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 40 40 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 下層Hc(Oe) 900 900 900 450 1500 900 カレンダ条件 (1) (1) (1) (1) (1) (5) R10Z (nm) 21 15 15 15 15 52 RF出力(dB) +0.5 +3.8 +3.5 +2.0 +3.7 -0.1 ルミS/N(dB) +0.4 +3.6 +3.3 +1.7 +3.5 0 クロマ出力(dB) +4.1 +2.6 +0.1 +4.5 +0.1 +1.4 クロマS/N(dB) +1.2 +2.1 +2.1 +2.3 +0.9 -1.0 出力低下(dB) -0.6 -2.3 -3.6 -0.8 -0.7 -0.1 耐蝕性目詰まり なし なし なし なし なし なし 低湿下での出力低下 -0.4 -2.7 -3.4 -0.8 -0.7 -0.1 表−3I
【表A】
表−4 実施例 36 37 上層 膜厚(μm) 0.5 0.5 磁性粉種類 Fe-Al Fe-Al 平均長軸長(μm) 0.14 0.14 結晶子サイズ(Å) 140 140 中間層 膜厚(μm) 0.5 0.5 磁性粉種類 Co含有酸化鉄 Co含有酸化鉄 平均長軸長(μm) 0.16 0.19 結晶子サイズ(Å) 330 370 Hc(Oe) 850 800 下層 膜厚(μm) 2.0 2.0 磁性粉種類 Co含有酸化鉄 Co含有酸化鉄 平均長軸長(μm) 0.32 0.32 結晶子サイズ(Å) 400 430 Hc(Oe) 700 650 上層CB平均粒径(mμ) 40 40 含量(wt%) 0.8 0.8 R10Z (nm) 14 15 RF出力(dB) +4.0 +4.0 ルミS/N(dB) +4.0 +3.9 クロマ出力(dB) +4.7 +4.8 クロマS/N(dB) +2.8 +2.7 出力低下(dB) -0.4 -0.3 耐蝕性目詰まり なし なし 結合剤種類 上層 (i)(vi) (i)(vi) 中間層 (i)(v) (i)(v) 下層 (ii)(v) (ii)(v) 低湿下での出力低下 -0.5 -0.4 * 実施例35のCo含有酸化鉄はSi及びAlで処理
したものであり、Si/Fe=0.008、Al/Fe
=0.001である。 表3及び表4の結果から明らかなように、本発明に基づ
く8mmビデオテープは電磁変換特性、中でもクロマ出
力が高く、又、走行耐久性及び耐候性(NO2雰囲気中
での耐蝕性)も優秀である。特に、上層にFe−Al系
の強磁性金属粉を用いた場合は電磁変換特性及び耐候性
が一段と向上され、中でもFe−Al−Ca系を用いた
場合は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】重層塗布の磁気記録媒体の第1の例の断面図で
ある。
【図2】重層塗布の磁気記録媒体の第2の例の断面図で
ある。
【図3】磁気記録媒体の製造装置の説明図である。
【図4】押し出しコータの説明図である。
【図5】表面粗さ(R10Z )を測定する状況を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 支持体 2,4,5 磁性層 3 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−19524(JP,A) 特開 昭62−31018(JP,A) 特開 平4−42427(JP,A) 特開 平4−42428(JP,A) 特開 平3−156722(JP,A) 特開 昭59−144041(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/68 - 5/718

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に磁性粉を含有する上層磁性層
    と下層磁性層とが積層されている磁気記録媒体におい
    て、上層磁性層が平均長軸長0.12μm以上で0.2
    5μm以下、結晶子サイズ130Å以上で200Å以下
    の強磁性金属磁性粉及び平均粒径30mμ以上で10
    0mμ以下、含有量0.2重量%以上で1重量%以下の
    カーボンブラックを有し、かつ、膜厚0.1μm以上で
    1μm以下、表面粗さR10Z12nm以上で30nm
    以下であり、下層磁性層が平均長軸長0.25μm以上
    で0.45μm以下、結晶子サイズ250Å以上で50
    0Å以下のコバルト含有酸化鉄磁性粉を有し、かつ、該
    磁性層の保磁力Hcが500〜1200Oeであること
    を特徴とする磁気記録媒体。(但し、表面粗さR10Z
    は、前記磁気記録媒体を基準点から±2mmの範囲で基
    準長だけ垂直に切断したとき、その切断面における外表
    面輪郭曲線を切る水平線に平行な直線のうち、最も高い
    山頂を通るものから10番目に低い山頂を通るものまで
    の直線10本と、最も深い谷底を通るものから10番目
    に高い谷底を通るものまでの直線10本とを選び、次
    に、前記水平線に平行な基準線からの前記の各直線10
    本の距離を測定し、前者の直線10本の距離の平均値、
    及び後者の直線10本の距離の平均値を通る水平線に平
    行な2本の直線を各々求め、この2本の直線間の距離d
    を外表面輪郭曲線の縦倍率の方向に測定した値を指
    す。)
  2. 【請求項2】 前記強磁性金属磁性粉を構成する金属と
    して、少なくとも鉄及びアルミニウムを含有する請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記コバルト含有酸化鉄のFe 2+ とFe
    3+ の原子数比Fe 2+ /Fe 3+ が0.08以上で0.45
    以下である請求項1に記載の磁気記録媒体。
JP16888892A 1991-07-05 1992-06-26 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP3350735B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16888892A JP3350735B2 (ja) 1991-07-05 1992-06-26 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19097791 1991-07-05
JP3-190977 1991-07-05
JP16888892A JP3350735B2 (ja) 1991-07-05 1992-06-26 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05182185A JPH05182185A (ja) 1993-07-23
JP3350735B2 true JP3350735B2 (ja) 2002-11-25

Family

ID=26492412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16888892A Expired - Fee Related JP3350735B2 (ja) 1991-07-05 1992-06-26 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3350735B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05182185A (ja) 1993-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05347017A (ja) 磁気記録媒体
JP3439532B2 (ja) 磁気記録媒体
US5252392A (en) Magnetic recording medium comprising multiple magnetic layers with specified composition and properties
JPH04318320A (ja) 磁気記録媒体
JP3350735B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0935245A (ja) 磁気記録媒体
JP3277289B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3333967B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3722296B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3385481B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3350734B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH04313811A (ja) 磁気記録媒体
JP3023719B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3384823B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3017267B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3261625B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2789129B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2818217B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3259057B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3727823B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH11126325A (ja) 磁気記録媒体
JPH08263828A (ja) 磁気記録媒体
JPH0512653A (ja) 磁気記録媒体
JPH05274651A (ja) 磁気記録媒体
JPH0969223A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees