JP3350574B2 - 階段昇降機 - Google Patents

階段昇降機

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JP3350574B2
JP3350574B2 JP20097093A JP20097093A JP3350574B2 JP 3350574 B2 JP3350574 B2 JP 3350574B2 JP 20097093 A JP20097093 A JP 20097093A JP 20097093 A JP20097093 A JP 20097093A JP 3350574 B2 JP3350574 B2 JP 3350574B2
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真人 中谷
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親幸 東出
佳裕 北村
恵美 西野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、階段に沿って設置さ
れ、人や荷物を乗せて階段を昇降する階段昇降機に係
り、特に駅等の公共設備に用いて好適な階段昇降機に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、身体の不自由な人に対しても公共
施設の利用が図られており、特に車椅子に乗ったままで
の駅等の階段の利用が望まれている。利用者の多い大き
な施設では、身障者専用のエレベータ等を設置すること
は可能であるが、該エレベータ等は高価であると共に、
その設置スペースも大きくかつ設置工事に長期間を要す
る。
【0003】そこで、公共施設、特に利用頻度のあまり
多くない施設にあっては、安価でかつ設置スペースも小
さく、そして工事も簡単な階段昇降機が注目されてい
る。
【0004】ところで、このような階段昇降機として
は、例えば特開昭58−63676号公報に開示された
ものがある。この階段昇降機200は、図16に示すよ
うに、階段201の側壁202に沿って取り付けられた
ガイドレール(ガイド装置)203,205を備えてお
り、ガイドレール203,205には長孔203a,2
05aが形成されている(図17参照)。また、ガイド
レール203の下面にはラック210が取り付けられて
いる。
【0005】一方、移動体209は、ガイドレール20
3,205側に延設された一対のアーム207,207
(図18参照)と、アーム207,207の先端部に回
転自在に支持された案内ローラ部206,206とを有
しており(図17参照)、案内ローラ部206,206
がガイドレール203,205内に配設されることに基
づき、移動体209がガイドレール203,205に移
動自在に支持されるようになっている。また、移動体2
09には駆動スプロケット211及び電動機212が取
り付けられており、上述したラック210に噛合された
駆動スプロケット211が駆動されることに基づき、移
動体209が階段を昇降するように構成されている。さ
らに、この移動体209には搬送体215がボルト21
3によって着脱自在に取り付けられており、この搬送体
215の下面にはキャスタ216,216,216,2
16が取り付けられている。
【0006】以上の構成により、階段昇降機200を使
用しない場合には、搬送体215を移動体209から取
り外して通行の邪魔にならない場所に保管しておくこと
ができる。なお、このときの保管場所までの移動は、搬
送体215にキャスタ216,…216が付いているの
で手押し搬送により行う。
【0007】そして、階段昇降機200を使用して例え
ば車椅子に乗った人を下階から上階まで搬送する場合に
は、移動体209を電動運転してガイドレール203,
205の下端部まで移動させる。一方、搬送体215
は、保管場所から取り出して手押し運搬によって移動体
209のところまで移動させ、搬送体215をボルト2
13によって移動体209に取り付ける。この搬送体2
15に人が乗り込んだ後は、電動機212を起動させて
移動体209を上昇させる。そして、この搬送体215
が上階に到達すると電動機212の駆動を止め、移動体
209及び搬送体215を停止させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例によれば、ガイドレール203,205は階段20
1の上部よりもさらに延設されているため、階段201
の上部からすぐに横方向(階段の上り方向に対して直交
する方向)に延びる通路220が形成されている場合に
は、ガイドレール203,205が通路220に突出し
た状態となり、該通路220を通行する人の邪魔になる
という問題があった(図19参照)。
【0009】一方、ガイドレール203,205を上述
のように延設せず、図16に示すように、搬送体215
の上端停止位置を位置215aとして搬送体215への
乗降を行うことも考えられるが、この場合搬送体215
は階段201の途中にあるため移動体209に対する脱
着は行えず、搬送体215の保管場所が上階にしかない
場合には適さないという問題があった。
【0010】そこで、本発明は、ガイド装置を主ガイド
装置と副ガイド装置とに分割して副ガイド装置を回転自
在にすることにより、不使用時において通行の邪魔にな
らず、また上階における搬送体の脱着を可能とした階段
昇降機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述事情に鑑み
なされたものであって、階段(5)に配設されたガイド
装置(6)と、該ガイド装置に移動自在に支持されると
共に該ガイド装置に沿って電動運転される移動体(5
0)と、該移動体に連結されて前記ガイド装置に沿って
階段を昇降する搬送体(100)と、を備える階段昇降
機(1)において、前記ガイド装置(6)が、前記階段
の側壁(5a)に沿ってかつ該側壁との間に空間(S)
を形成するように固設された主ガイド装置(6A)と、
該主ガイド装置の長手方向端部に回転自在(70)に支
持されて前記主ガイド装置に連続する位置(B1)と折
り畳まれる位置(B2)とを選択的に取る副ガイド装置
(6B)と、からなり、かつ前記主ガイド装置(6A)
及び副ガイド装置(6B)の前記側壁(5a)に対向す
る側に形成されるレール部(17,17’)と、少なく
とも前記主ガイド装置のレール部に沿って伸びる線状噛
合部材(16)と、を有し、前記移動体(50)が、前
記空間(S)側に配置され、電動機(30)及び該電動
機により駆動されかつ前記長尺噛合部材(16)と噛合
する回転噛合部材(32)を有し、前記レール部に沿っ
て前記電動機の駆動により前記主ガイド装置に沿って往
復動する駆動部(20)と、前記空間(S)側に配置さ
れ、前記主ガイド装置(6A)及び副ガイド装置(6
B)に亘って移動自在に支持されると共に前記駆動部
(20)に回転自在に連結されて前記駆動部よりも前記
副ガイド装置(6B)側に位置する従動部(60)と、
からなり、前記搬送体(100)が前記従動部(60)
に着脱自在に支持され、かつ、前記駆動部(20)を電
動運転すると、該駆動部に連結された従動部(60)を
介して前記搬送体(100)が移動して階段を昇降す
る、ことを特徴とする階段昇降機にある。
【0012】
【作用】以上構成に基づき、下階(2)より上階(3)
へ上昇させた後、階段昇降機(1)を使用しない場合に
は、搬送体(100)を副ガイド装置(6B)の方まで
移動させて、その位置で該搬送体(100)を取り外
す。この取り外した搬送体(100)は通行の邪魔にな
らない場所に保管し、また副ガイド装置(6B)は回転
させて通行の邪魔にならない位置(B2)にしておく。
一方、階段昇降機(1)を使用する場合には、前記保管
している搬送体(100)を副ガイド装置(6B)のと
ころまで移動する。そして、該副ガイド装置(6B)上
に位置する従動部(60)に前記搬送体(100)を連
結すると共に、前記副ガイド装置(6B)を前記主ガイ
ド装置(6A)に連続する位置(B1)まで回転する。
次に、前記駆動部(20)を電動運転して前記搬送体
(100)を下降させる。
【0013】一方、前記従動部(60)を前記駆動部
(20)に対して回転自在に連結した場合には、該駆動
部(20)を主ガイド装置(6A)の端部まで電動運転
して移動させる。すると、前記従動部(60)は副ガイ
ド装置(6B)上に位置し、前記搬送体(100)は該
副ガイド装置(6B)によって支持される。この状態で
前記副ガイド装置(6B)を前記従動部(60)及び搬
送体(100)と共に回転させて通行の邪魔にならない
ように位置(B2)し、該位置(B2)にて前記搬送体
(100)を取り外す。また、階段昇降機(1)を使用
する場合には、前記副ガイド装置(6B)を位置(B
2)に保持した状態で、該副ガイド装置(6B)に支持
されている従動部(60)に前記搬送体(100)を連
結し、前記副ガイド装置(6B)を前記従動部(60)
及び搬送体(100)と共に回転させて、前記主ガイド
装置(6A)に連続する位置(B1)にする。そして、
前記駆動部(20)を電動運転すると、該駆動部(2
0)に連結されている従動部(60)、及び該従動部
(60)に連結されている搬送体(100)がガイド装
置(6)に沿って階段(5)を昇降する。
【0014】なお、カッコ内の符号は、図面を参照する
ものであるが、何ら構成を限定するものではない。
【0015】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0016】本実施例に係る階段昇降機1は、図1に示
すように、下階2と上階3とを連絡する階段5に配設さ
れたガイド装置6を備えており、ガイド装置6には、牽
引車(移動体)50及びかご(搬送体)100が移動自
在に支持されている。この牽引車50は駆動装置(駆動
部)20と連結装置(従動部)60とから構成されてお
り、これらは回転自在に連結されている。また、かご1
00は連結装置60に着脱自在に支持されており、駆動
装置20が電動運転されてガイド装置6に沿って移動す
ることに基づき、連結装置60及びかご100が階段5
を昇降するように構成されている。
【0017】まず、ガイド装置6の構造について図1乃
至図3に沿って説明する。
【0018】このガイド装置6は、図1に示すように階
段側壁5aに沿って固設された主ガイド装置6Aを備え
ており、主ガイド装置6Aの長手方向上端部(上階側)
には副ガイド装置6Bが回転自在に支持されている。こ
のうち主ガイド装置6Aは、図2に示すように、その脚
部7がドリルアンカ(不図示)によって階段側壁5aか
ら所定の距離離れた階段踏面5b上に固定されることに
基づき、側壁5aに沿って取り付けられている。なお、
主ガイド装置6Aがこのように取り付けられているた
め、主ガイド装置6Aと側壁5aとの間には空間Sが形
成されている。
【0019】ここで、主ガイド装置6Aの詳細構造につ
いて説明する。この主ガイド装置6Aの階段5側(図2
の左側をいう。以下「表側」とし、反対に側壁5a側を
「裏側」とする。)の所定高さには、かご用案内レール
部11が上階3から下階2までに亘って形成されてお
り、かご用案内レール部11は凹所8を有している。こ
の凹所8の上面及び下面には、断面が略円形状をした上
ローラガイド9及び下ローラガイド10がそれぞれ取り
付けられており、これらのローラガイド9,10には、
回転自在に支持された案内ローラ117,119を介し
てかご100が支持されている(詳細は後述)。なお、
ローラガイド9,10は、図1に示すように、その間隔
(上ローラガイド9から下ローラガイド10までの上下
方向の距離)が階段5の下階2から上階3に亘って一定
ではなく変化しているが、これは、案内ローラ117,
119を介して支持されるかご100が水平姿勢を保っ
たまま移動するようにするためである。また、この主ガ
イド装置6Aの高さは800mm〜900mmであり、
その上端部には、階段5を昇降する人のための手摺部1
2が上階3から下階2までに亘って形成されている。さ
らに、主ガイド装置6Aの裏側には、図2に詳示するよ
うに、上述した空間S内に水平に突設されたレール部材
17bが配設されており、レール部材17b上にはレー
ル部材17aが立設されている。なお、これらのレール
部材17a,17bは上階3から下階2までに亘って形
成されている。またさらに、手摺部12の下裏側にはチ
ェーンラック16が配設されている。すなわち、手摺部
12の下裏側には下方が開口する凹所が形成されてお
り、該凹所にローラチェーンを嵌め込むことによってチ
ェーンラック16が構成されている。一方、レール部材
17bの下方には給電用トロリダクト19が配設されて
おり、給電用トロリダクト19内には、電圧の印加され
た給電線(不図示)が収納されている。なお、上述した
チェーンラック16及びトロリダクト19も階段5に沿
って上階3から下階2までに亘って形成されている。
【0020】ところで、上述した階段5の上階3には、
図3に詳示するように、横方向(階段の上り方向に対し
て直交する方向)に延びる通路3aが形成されており、
副ガイド装置6Bは丁番70を介して主ガイド装置6A
に回転自在に支持されている。したがって、この副ガイ
ド装置6Bは、通路3aに突出して主ガイド装置6Aに
連続する位置B1と、通路3aの壁面3bに沿った位置
B2とを選択的に取るように構成されている。そして、
階段昇降機1を使用しない場合にはこの副ガイド装置6
Bを位置B2側に移動しておき、通路3aを通行する人
の邪魔にならないようにしておく。また、この状態で主
ガイド装置6Aと副ガイド装置6Bの折れ曲がった部分
にはコーナーガイド装置6Cを嵌めておく。このコーナ
ーガイド装置6Cは、上記折れ曲がった部分に嵌まり込
む形状をしており、その上部には、主ガイド装置6A及
び副ガイド装置6Bの手摺部12に連続するように形成
された手摺部12″が形成されている。そして、コーナ
ーガイド装置6Cの表側側面(通路及び階段側の面)
は、主ガイド装置6A及び副ガイド装置6Bの側面とな
だらかに連続するように形成されており、階段5及び通
路3aを通行する人が服を引っ掻けたりしないようにな
っている。
【0021】この副ガイド装置6Bの構造は、トロリダ
クト19を有していない点を除いて上記主ガイド装置6
Aと同様である。すなわち、この副ガイド装置6Bの表
側には、凹所8′及びローラガイド9′,10′からな
るかご用案内レール部11′が形成されており、副ガイ
ド装置6Bの上端部には手摺部12′が形成されてい
る。また、副ガイド装置6Bの裏側にはレール部材17
a′,17b′(不図示)が配設されており、手摺部1
2′の下裏側にはチェーンラック16′(不図示)が配
設されている。そして、これらのかご用案内レール部1
1′、手摺部12′、レール部材17a′,17b′及
びチェーンラック16′は、副ガイド装置6Bを回転し
て位置B1とした状態では、主ガイド装置6Aのレール
部11等と連続するようになっている。なお、副ガイド
装置6B側のチェーンラック16′は、主ガイド装置6
A側のチェーンラック16との繋ぎ目において等ピッチ
で連続するように取り付けられており、また副ガイド装
置6Bのレール部11′には勾配11a′が形成されて
主ガイド装置6A側の部分が高くなっている(詳細は後
述)。
【0022】次に、駆動装置20の構造について、図2
及び図4に沿って説明する。
【0023】駆動装置20は、図2に示すように、箱状
の本体20aを備えており、かかる本体20aの下方に
は板状部材21が垂下されている。この板状部材21に
は4つのローラ22a,22b,22c,22dが回転
自在に支持されており、ローラ22a,22c及びロー
ラ22b,22dが、上述したレール部材17bの板厚
に応じた間隙を有するように上下に所定距離離れて配設
されている。また、本体20aの表側下部からはローラ
支持ブラケット23a,23bが水平に延設されてお
り、ブラケット23a,23bには縦ローラ24a,2
4bが回転自在に支持されている。さらに、図4に示す
ように、縦ローラ24a,24bの近傍には横ローラ2
5a,25bが支持されている(横ローラ25aのみ図
示)。そして、駆動装置20を主ガイド装置6Aに取り
付けた状態では、上述した4つのローラ22a,…22
dがレール部材17bを上下から挟持すると共に、2つ
の縦ローラ24a,24bがレール部材17b上を転動
し、2つの横ローラ25a,25bがレール部材17a
の側面と17cの側面を転動するようになっている。こ
のとき、4つのローラ22a,…22dは駆動装置20
の上下位置を規定し、他の4つのローラ24a,24
b,25a,25bは駆動装置20が倒れないように保
持することとなる。一方、本体20aの下方には管状部
材26が垂下されており、この管状部材26には給電部
材29が揺動自在に止着されている。この給電部材29
は、トロリダクト19内の給電線に摺動接触する接触子
を有しており、この給電部材29からのコード27は管
状部材26内を通って本体20aまで配設されている。
【0024】一方、この本体20aの内部には電動機3
0が立設した状態で取り付けられており、この電動機3
0には、上述した給電線、給電部材29及びコード27
を介して電気が供給されている。この電動機30は、イ
ンバータ制御によってその駆動速度が加減できるように
なっており、かご100の最大移動速度は15m/mi
nで、かつスロースタート並びにスローダウンストップ
が可能になっている。また、この電動機30の下方には
ギアボックス31が取り付けられており、ギアボックス
31からは主ガイド装置6Aに向かって水平に出力軸3
1aが突出している。さらに、この出力軸31aには駆
動スプロケット32が固設されており、駆動スプロケッ
ト32は、上述したチェーンラック16に噛合されてい
る。したがって、電動機30を起動すると駆動スプロケ
ット32が回転駆動され、駆動スプロケット32を支持
している駆動装置20は、チェーンラック16が取り付
けられている主ガイド装置6Aに沿って移動するように
なっている。その結果、この駆動装置20に連結された
連結装置60と該連結装置60を介して連結されたかご
100は、ガイド装置6Aに沿って階段5を昇降するこ
ととなる。また、電動機30内にはブレーキ(不図示)
が装備されており、このブレーキは、電動機30への電
力供給が中止された場合に作動するようになっている。
したがって、かご100を停止するために所定の操作を
して電動機30への電力供給を中止した場合や、停電等
の場合には、このブレーキが作動して駆動スプロケット
32がロックされ、駆動装置20は、その移動が阻止さ
れて主ガイド装置6A上に停止するようになっている。
その結果、駆動装置20に連結装置60を介して連結さ
れたかご100もガイド装置6A上に停止し、自重によ
ってガイド装置6Aに沿って落下しないようになってい
る。また一方、駆動装置20の本体20aには従動軸3
3が回転自在に支持されている。この従動軸33は、ギ
アボックス31の出力軸31aと同じ高さに、かつその
出力軸31aと平行となる位置に配設されており、従動
軸33の先端に固設された従動スプロケット35は、駆
動スプロケット32と同様にチェーンラック16に噛合
されている。したがって、駆動装置20の移動時には従
動スプロケット35が従動回転するようになっている。
また、この従動軸33には回転速度検出用のセンサ(不
図示)が取り付けられており、従動軸33の回転数(す
なわち、駆動装置20の移動速度)を検知するようにな
っている。またさらに、従動軸33の後端側には安全ブ
レーキ(不図示)が配設されており、この安全ブレーキ
はセンサからの速度異常信号に応じて作動するようにな
っている。また、この安全ブレーキは、上述した電動機
30内のブレーキと同様に、停電等によって電力供給が
中止された場合にも作動するようになっている。そし
て、この安全ブレーキが作動すると、従動軸33及び従
動スプロケット35の回転がロックされ、駆動装置20
の移動が停止されるようになっている。
【0025】ところで、この本体20aの上階側側部に
は連結器180が取り付けられており、連結装置60が
回転自在に連結されるようになっている。この連結装置
60の構造は上記駆動装置20とほぼ同様であり、図5
及び図6に示すように、箱状の本体60aの下方には板
状部材21が垂下されており、この板状部材21には4
つのローラ22a,…が回転自在に支持されている。ま
た、本体60aの表側下部には、縦ローラ24a,24
b及び横ローラ25a,25bが回転自在に支持されて
いる。これら8つのローラ22a,…は、連結装置60
を立設した状態に保持し、かつ連結装置60が主ガイド
装置6A及び副ガイド装置6Bに亘って移動できるよう
に支持している。一方、この連結装置60には、駆動装
置20と異なって電動機30が装備されておらず、それ
に伴って電動機30に必要な部材(管状部材26、給電
部材29、コード27及びギアボックス31等)も装備
されていない。また、本体60aは2本の従動軸61
a,62aを回転自在に支持しており、これら従動軸6
1a,62aの先端部にはスプロケット61,62が固
設されている。これらのスプロケット61,62は、上
述した駆動装置20のスプロケット31,32と同様に
チェーンラック16に噛合しており、連結装置60が移
動するとこれらのスプロケット61,62も回転するよ
うになっている。なお、これらのスプロケット61,6
2は、本体60aが側壁5a側に倒れないように該本体
60aを支持する役割を果たしている。一方、この連結
装置60の本体60aの前面には、図6に示すように、
かご100が連結される被連結部40が形成されてい
る。この被連結部40は、本体60aに形成された開口
部41を有しており、開口部41には軸部材42が横架
されている。そして、この軸部材42には、アタッチメ
ント170を介してかご100が着脱自在に連結される
ようになっており(詳細は後述)、連結されたかご10
0は駆動装置20からの推力を受けて移動するように構
成されている。なお、この被連結部40には、軸部材4
2の他にも、フォトセンサ137やロックレバー43が
配設されているが、それらの詳細については後述する
(図10参照)。
【0026】次に、階段5を昇降するかご(搬送体)1
00の構造について、図7乃至図14に沿って説明す
る。
【0027】かご100はかご本体Kを備えており、か
ご本体Kは折り畳めるように構成されている。このかご
本体Kは、例えば階段昇降時などで組み立てられた状態
では、略長方形状をした底板122の各端縁から枠体1
01,125、及び渡し板160,161が立設され、
さらに枠体101,125間には遮断部材132,13
2が横架されて底板122の四方が閉塞されるようにな
っている。そして、底板122には、搬送する対象物
(例えば人や荷物)が載置されるようになっている。
【0028】このうち枠体101の側部には、図7
(b)に示すように、その上部及び下部にブラケット1
02,103が固設されており、上側のブラケット10
2に固設された軸部材102aにはローラ支持装置10
4が回転自在に取り付けられている。このローラ支持装
置104は“くの字”状のローラフレーム105を備え
ており、ローラフレーム105には、下側のブラケット
103に係合してローラフレーム105を所定の位置M
に固定するロック装置Lが取り付けられている。
【0029】このロック装置L等について説明すると、
図8(a)に詳示するように、ローラフレーム105は
その内部が空洞になっており、その中間部105bには
軸部材106が固設されている。この軸部材106の片
側はローラフレーム105から突出しており、該突出し
た部分には案内ローラ117が回転自在に支持されてい
る。一方、このローラフレーム105内部には、軸部材
106に回転自在に支持されたレバー107が配設され
ており、レバー107とローラフレーム105との間に
は、レバー107を反時計周りの方向に付勢するスプリ
ング109が介装されている。また、このローラフレー
ム105には接触式のリミットスイッチ110が取り付
けられており、レバー107の一端部107aを検知す
るようになっている。一方、レバー107の他端部10
7bにはリンク部材111が回転自在に支持されてお
り、さらにリンク部材111にはリンク部材112が枢
支されている。なお、このリンク部材112は、ローラ
フレーム105に取り付けられたガイド部材113によ
って摺動自在に支持されており、レバー107及びリン
ク部材111の回転に応じてガイド部材113の長手方
向に移動するようになっている。また、このリンク部材
112の先端部には、図8(b)に示すように、2組の
リンク部材115a,115bが回転自在に支持されて
おり、さらにその先端にはスライダ116a,116b
が枢支されている。そして、これらのスライダ116
a,116bは、ローラフレーム105に取り付けられ
たガイド部材108a,108bによって摺動自在に支
持されており、リンク部材112の移動に伴ってガイド
部材108a,108b内を摺動するようになってい
る。これにより、レバー107が、スプリング109に
付勢されてリミットスイッチ110をオンしている状態
(図8(a)中の実線にて示す状態)にある場合は、ス
ライダ116a,116b先端部がガイド部材108
a,108bより突出し、またスプリング109に抗し
てレバー107が回転された場合(図8(a)中の二点
鎖線にて示す位置にある場合)には、スライダ116
a,116bは、リンク部材111、リンク部材11
2、及びリンク部材115a,115b等を介して移動
されて、それらの先端部がガイド部材108a,108
bから突出しない状態となる。
【0030】一方、下側のブラケット103は、図8
(b)に二点鎖線で詳示するように、ローラフレーム1
05の幅よりも少々広い間隙を有しており、またスライ
ダ116a,116bが嵌入される貫通孔103a,1
03bが穿設されている。さらに、この下側のブラケッ
ト103の下端部には、図7(b)に示すように、軸部
材118が取り付けられており、かかる軸部材118
は、上述した軸部材106と同様にその片側が突出され
ている。そして、この突出した部分には、案内ローラ1
19が回転自在に支持されている。
【0031】なお、上述した案内ローラ117及び案内
ローラ119は、その断面形状がいずれも鼓形状をして
おり、断面形状が円形状をしたローラガイド9,10に
係合されるようになっている。そして、これらの案内ロ
ーラ117,119がローラガイド9,10に係合する
と、案内ローラ117,119端部側は大径部となって
いるため、それらの係合は外れないようになっている。
【0032】一方、ローラフレーム105を回転自在に
支持するブラケット102の上面には、かご本体Kを連
結装置60に連結するアタッチメント170が取り付け
られている。このアタッチメント170は、図9に示す
ように、その本体170aがブラケット102にボルト
止めされており、また本体170aにはクランプ部材1
71が回転自在に支持されている。このクランプ部材1
71の先端部下面には、開口側縁部にテーパがつけられ
た凹溝172が形成されており、上述した連結装置60
側の軸部材42に係合されるようになっている。また、
このクランプ部材171の中央部からはレバー部材17
3が上方に延設されており、クランプ部材171の回動
操作を容易に行えるようになっている。さらに、アタッ
チメント本体170aの上面には係止溝170bが形成
されており、被係合状態のときのレバー部材173(特
に、棒状部材173a)が係止されるようになってい
る。
【0033】一方、連結装置60の被連結部40には、
図10(a) に示すように、ロックレバー43が回転自在
に支持されている。このロックレバー43の上部にはス
プリング45が取り付けられており、ロックレバー43
を時計周りの方向に付勢している。また、ロックレバー
43の下端部43aは、軸部材42に係合したクランプ
部材171の上面に位置するようになっており、該上面
に形成されたストッパ部171aに当接して、それ以上
の回転が規制されるようになっている。さらに、かかる
ロックレバー43の下端部43aが位置する部分にはフ
ォトセンサ137が設けられている。このフォトセンサ
137はロックレバー43の回転位置を検知するように
なっており、その下端部43aがストッパ部171aに
当接していない状態で信号を出力し、駆動装置20の駆
動を停止すると共にブザー等を鳴らして警報を発するよ
うに構成されている。
【0034】以上のように、ブラケット102,10
3、ローラフレーム105、アタッチメント170を支
持している枠体101の下端部には、図11に示すよう
に、略長方形状の移動ベース120が固設されている。
この移動ベース120等の下面にはキャスタ121,1
21,121,121が取り付けられており、全方向に
手押し搬送できるようになっている。
【0035】また、この枠体101の下端部には軸部材
122aを中心にして回転自在に底板122が支持され
ている。なお、上述した移動ベース120はこの底板1
22よりも投影面積が小さくなるように形成されてお
り、またこれらの移動ベース120と底板122との間
にはガス式緩衝器123が介装されている(図7(c)
参照)。
【0036】さらに、底板122の先端縁122bには
枠体125が回転自在に支持されている。その支持構造
を、図12に沿って説明すると、底板122の先端縁1
22bには板状部材126が立設されており、この板状
部材126には丁番127を介して枠体125のフレー
ム125aが取り付けられている。また、フレーム12
5aの下端にはロック部材129が回転自在に支持され
ており、底板122側の板状部材126に突設されたピ
ン130に係止されるようになっている。さらに、これ
らのフレーム125a等は外板131にて覆われてお
り、その外板131の下端部には開口部131aが形成
されて、ロック部材129を回転できるようになってい
る。
【0037】そして、このロック部材129とピン13
0との係合を外して枠体125を底板122側に折り畳
み、該底板122を枠体125と共に枠体101側に折
り畳むことにより、図7(c)中に二点鎖線で示すよう
に底板122及び枠体125が移動ベース120に対し
て立設された状態となり、かご100の投影面積が小さ
くなるようになっている。なお、上述した丁番127は
油圧式のダンパが内蔵されたものであり、ガス式緩衝器
123と共に、底板122等の回転に伴うショックを緩
和するようになっている。また、枠体101の前端部及
び後端部には障害物センサ140,141が取り付けら
れており、それらのセンサ140,141からの信号は
不図示の制御装置に入力されるようになっている。そし
て、かご100の移動経路に障害物があるときは、電動
機30を停止するようになっている。
【0038】次に、枠体101の両上側部101aに回
転自在に支持された遮断部材132,132について説
明する。なお、遮断部材132,132の構造及びその
取り付け構造は同じであるため、片側の遮断部材132
についてのみ、図13及び図14に沿って説明する。
【0039】この遮断部材132は、丁番133を介し
て枠体101の上部に取り付けられている。この丁番1
33は、枠体101に固設された板状部材133aを有
しており、板状部材133aには、丁番ねじ133bが
鉛直方向に取り付けられている。この丁番ねじ133b
の上部には筒状部材133cが180度回転自在に支持
されており、この筒状部材133cには、断面がL字状
の部材(以下「L字状部材」とする)135がボルト1
36を介して回転自在に支持されている。このL字状部
材135は、図13(b)に示すように、遮断部材13
2側に取り付けられており、したがってこの遮断部材1
32は、丁番ねじ133bを回転中心軸として水平に回
転すると共に、ボルト136を回転中心軸としても回転
するように構成されている。なお、このL字状部材13
5の中央部には、ピン139が突設されており、ボルト
136を中心に回転するようになっている。
【0040】一方、上述した丁番ねじ133bの下部に
は、筒状部材133cと同様に筒状部材133dが回転
自在に支持されており、この筒状部材133dには、長
孔138aが形成された係止部材138が回転自在に支
持されている。この長孔138aには、図14に詳示す
るごとく、L字状部材135の中央部に突設されたピン
139が嵌装されており、L字状部材135をボルト1
36を中心に回転させるとピン139も回転され、その
ピン139と係合している係止部材138は、ピン13
9によって回転位置を規定されながら、筒状部材133
dを中心に回転するようになっている。このとき、ピン
139は長孔138a内を摺動するが、ピン139が長
孔138aの端部まで移動するとL字状部材135のそ
れ以上の回転が阻止されて遮断部材132の回転が規制
されるようになっている。つまり、係止部材138とピ
ン139とによってL字状部材135、すなわち遮断部
材132の最大回転位置を規定するように構成されてい
る(この最大回転位置は図14にて鎖線で示しており、
以下「最大揺動位置Q」とする)。
【0041】また一方、遮断部材132には、その長手
方向に移動するように2本のロック部材150,151
が配置されており、これらのロック部材150,151
は、回転自在に支持されたリンク部材152によって連
結されている。そして、ロック部材150を、その先端
部が遮断部材132から突出するように移動させると、
リンク部材152を介してロック部材151も移動し、
その先端部も遮断部材132から突出するように構成さ
れている。また、枠体101,125の所定位置には係
合部153,155が形成されており、遮断部材132
を最大揺動位置Qに保持した状態でロック部材150,
151を移動させるとそれらの先端部に係合し、遮断部
材132の回転位置を規定して、枠体101,125間
を閉塞するようになっている。
【0042】また、底板122の長手方向両端縁には前
後渡し板160,161が配置されており、それらの前
後渡し板160,161は開位置と閉位置とを取るよう
に開閉自在に支持されている。そして、これらの前後渡
し板160,161は、閉じた状態では底板122の長
手方向から立設された状態に保持されて枠体101,1
25間を閉塞するようになっており、また開いた状態で
は図7(b)に示すように車いすに乗った人がかご10
0に乗り込めるようになっている。
【0043】これらの前後渡し板160,161の支持
構造を簡単に説明すると、前後渡し板160,161を
支持する枠体101,125の下部内側には、4つのガ
イド板162,162,162,162が取り付けられ
ており(図7(b)参照)、これらのガイド板162,
…にはそれぞれ長孔162a,…が形成されている(図
7(d)参照)。そして、その長孔162aには前後渡
し板160,161の側部(枠体101,125に対向
する部分)から突設されたピン160aが嵌装されてお
り、前後渡し板160,161は回転自在に支持される
こととなる。一方、これらのガイド板162,…にはU
溝部162bが形成されており、該U溝部162bに係
合自在となるピン160bが前渡し板160に突設され
ている。したがって、ピン160bをU溝部162bに
係合させた場合には前渡し板160は立設した状態で保
持され、ピン160aが長孔162a内を移動するよう
に前渡し板160を移動させてピン160bとU溝部1
62bとの係合を外した場合には、前渡し板160は回
転自在となり、上述したように開くことができるように
なっている。
【0044】なお、枠体101、及びガイド装置6の上
下両端部には停止スイッチ(不図示)が取り付けられて
おり、非常時にはかご100を停止できるようになって
いる。また、かご100にはケーブルを介して操作ボッ
クス(不図示)を接続できるようになっており、階段昇
降機1の使用時には駅員がかご100と併走しながらか
かる操作ボックスを操作してかご100の運転操作を行
うようになっている。ついで、上述実施例の作用につい
て説明する。
【0045】階段昇降機1を使用しない場合には、かご
100を折り畳んだ状態で上階3側の保管場所に保管し
ておく。また、駆動装置20は電動運転により主ガイド
装置6Aの最上端まで移動させておき、この駆動装置2
0に連結器180を介して連結されている連結装置60
は、副ガイド装置6B側に位置させておく。さらに、副
ガイド装置6Bを、上述したように通路側の壁面3bに
沿った位置B2側に移動させ、連結装置60が壁面3b
に沿った位置を取るようにしておく。またさらに、主ガ
イド装置6Aと副ガイド装置6Bの折れ曲がった部分に
はコーナーガイド装置6Cを嵌めておき、通路3aを通
行する人の邪魔にならないようにしておく。
【0046】まず、かご100を折り畳む作用について
説明すると、遮断部材132に取り付けられているハン
ドル(不図示)を操作してロック部材150を移動させ
る。すると、ロック部材151もリンク部材152を介
して移動され、両ロック部材150,151の先端部は
遮断部材132内に引き込まれる。この状態では、両ロ
ック部材150,151と係合部153,155との係
合が外れており、遮断部材132は回転自在の状態とな
っている。そして、遮断部材132を、ボルト136を
回転中心軸として回転させると共に、丁番ねじ133b
を回転中心軸として水平に回転させることにより、遮断
部材132は枠体101に沿った位置に配設される。次
に、渡し板160,161を底板122側に折り畳む。
そして、枠体125下方のロック部材129を外して枠
体125を回転させると共に、底板122を枠体101
に対して回転させる。これらの枠体125及び底板12
2の回転に際してはガス式緩衝器123等が作用し、ゆ
っくりと折り畳まれることとなる。また、ローラ支持装
置104のレバー107を、スプリング109に抗して
時計周りの方向に回転させる。すると、リンク部材11
1,112,115a,115bを介してスライダ11
6a,116bが移動し、それらの先端部はガイド部材
108a,108bから突出しない状態となる。この状
態でローラフレーム105を、軸部材102aを中心に
時計周りの方向に回転させる。
【0047】かご100はこのように折り畳まれた状態
で上階3側に保管されるが、階段昇降機1を使用する場
合には、例えば駅員がかご100をその保管場所から出
し、折り畳まれた状態のかご100を手押し運搬によっ
て上階3の副ガイド装置6Bのところまで搬送する。
【0048】次に、副ガイド装置6Bに支持されている
連結装置60に、前記折り畳まれた状態のかご100を
取り付けるが、そのときの作用について説明する。な
お、かご100を取り付ける際には、副ガイド装置6B
は通路側の壁面3bに沿った位置B2としておく。
【0049】まず、ローラフレーム105を正規位置M
まで回転させつつ、案内ローラ117,119をローラ
ガイド9′,10′に係合させて、かご100を副ガイ
ド装置6Bに移動自在に支持させる。そして、かご10
0を副ガイド装置6Bに沿って移動させて、アタッチメ
ント170が連結装置60の開口部41に対向する位置
に来るようにし、その位置でレバー部材173を連結装
置60側に倒す。すると、このレバー部材173の固設
されているクランプ部材171も同様に倒れ、その先端
部に形成された凹溝172は軸部材42に係合される。
クランプ部材171はロックレバー43によってロック
される。なお、このロック状態はフォトセンサ137に
よって検知されており、ロックが外れそうになった場合
には安全のための所定の措置が取られる。
【0050】次に、主ガイド装置6Aと副ガイド装置6
Bの折れ曲がった部分からコーナーガイド装置6Cを取
り外し、副ガイド装置6Bをかご100と共に位置B1
まで旋回させる。また、駆動装置20を運転して、連結
装置60及びかご100を主ガイド装置6A側の位置P
に移動させる。すると、勾配11a′に沿ってかご10
0が若干持ち上げられて、かご100のキャスタ12
1,…は床面から離れた状態となる。なお、コーナーガ
イド装置6Cは邪魔にならない場所に保管しておく。
【0051】その状態で、底板122及び枠体125を
回転させてかご100を組み立てる。このとき、上階側
の遮断部材132及び渡し板161は開いた状態とし、
下階側の遮断部材132及び渡し板160は閉じた状態
とする(図7(b)参照)。そして、階段昇降機1の利
用者(例えば車いす利用者)がかご100内に乗り込ん
だ後は渡し板161を閉じて止め金によって固定する。
次に、遮断部材132を閉じる。この場合は、まず枠体
101,125間が閉塞される位置まで遮断部材132
を水平方向に回転させ、さらにその位置で最大揺動位置
Q(図14参照)まで鉛直方向に揺動させる。この状態
では、遮断部材132内のロック部材150,151が
係合部153,155(図13参照)に嵌入できるよう
になっているため、これらのロック部材150,151
を移動させて、遮断部材132を枠体101,125に
固定する。これでかご100は、前後渡し板160,1
61及び遮断部材132,132等によって四方が取り
囲まれた状態となる。
【0052】その後は、かご100に接続した操作ボッ
クスを操作して駆動装置20内の電動機30を起動す
る。電動機30が起動されると、その駆動力はギアボッ
クス31を介して駆動スプロケット32に伝わり、駆動
スプロケット32が回転駆動される。この駆動スプロケ
ット32は主ガイド装置6Aに取り付けられたチェーン
ラック16に噛合されているため、駆動装置20自体が
主ガイド装置6Aに沿って移動する。この駆動装置20
の推進力は、連結装置60及びアタッチメント170を
介してかご100に伝えられ、かご100が階段5を下
降する。このとき、案内ローラ117がローラガイド9
に下方から付勢され、案内ローラ119がローラガイド
10に上方から付勢される。なお、案内ローラ117,
119の端部は大径部になっているため、案内ローラ1
17,119の回転軸方向の力も受ける。ここで、2本
のローラガイド9,10の間隔は、階段5の下階2から
上階3に亘って一定ではなく所定の関係を保って変化し
ているため、案内ローラ117,119を介して支持さ
れるかご100は、底板122が水平を保った状態で移
動する。このとき、操作ボックスの操作者(例えば駅
員)は移動するかご100と共に移動し、かご100の
移動速度等を操作する。なお、アタッチメント170は
駆動装置20の推力をかご100に伝えると共に、かご
100がガイド装置6から離れる方向に転倒しないよ
う、その転倒モーメントも受けている。
【0053】かご100が下階2に到達した場合には操
作ボックスによって電動機30の駆動を止めて、かご1
00を停止させる。そして、止め金を外して前渡し板1
60を開き、下階2側の遮断部材132を開いた後利用
者を下階2に下りさせる。
【0054】その後、操作ボックスを再び操作してかご
100を上階3まで移動させ、駆動装置20を主ガイド
装置6Aの最上端に停止させる。そして、前後渡し板1
60,161を底板122側に折り畳むと共に、遮断部
材132,132を収納位置に回転させる。さらに、枠
体125及び底板122を回転して、かご100を折り
畳む。次に、副ガイド装置6Bを、かご100及び連結
装置60と共に、通路側の壁面3bに沿った位置B2ま
で回転し、ローラ支持装置104のロック装置Lを解除
して、ローラフレーム105を回転させて折り畳む。そ
して、ロックレバー43によるロックを解除した上でレ
バー部材173を操作し、連結装置60とかご100と
の連結を解く。連結を解いたかご100は、保管場所ま
で手押し移動により移動させる。したがって、上階3に
は、その壁面3bに沿った位置にある副ガイド装置6B
と、副ガイド装置6Bと壁面3bとの間に配設された連
結装置60のみが常設されることとなる。
【0055】これにより、副ガイド装置6Bが常に通路
3bに突設されておらず必要時のみ突設されることとな
るため、その分通行の邪魔になることが解消される。ま
た、連結装置60を副ガイド装置6Bにまで移動できる
ようにしたため、かご100は上階3まで上り切ること
となる。したがって、上階3にてかご100の脱着を行
うことができ、かご100の保管場所が下階側にはなく
上階側にしかない場合にも便利である。さらに、連結装
置60を駆動装置20よりも上階側に設けることによ
り、駆動装置20に電源を供給する給電用トロリダクト
19を主ガイド装置6Aのみに設けて、駆動装置20が
主ガイド装置6Aのみを往復動するようにしても、かご
100は上階3まで上り切る。したがって、副ガイド装
置6Bにおけるトロリダクト等の配線は不要になり、副
ガイド装置6Bの構造が簡単になると共に、主ガイド装
置6Aと副ガイド装置6Bとの間の配線も不要になる。
【0056】また、駆動装置20と連結装置60とを回
転自在に連結したため、連結装置60は副ガイド装置6
Bと共に回転する。したがって、副ガイド装置6Bが位
置B2にある状態でかご100の着脱ができ、該着脱の
際に副ガイド装置6Bが通路3bに突出して通行の邪魔
になることもない。さらに、かご100が折り畳めるよ
うになっているため、連結装置60に取り付けたかご1
00が通行の邪魔になることもない。
【0057】さらに、クランプ部材171等によってか
ご100の連結が簡単かつ確実に行える。また、上述の
ような階段昇降機1は、既存の階段5の踏面5bに主ガ
イド装置6Aをアンカボルト等によって固定するだけで
取り付けることができる。したがって、従来例に示した
側壁に固定するものと異なり、階段昇降機1の設置に際
して側壁の強度を考慮する必要がなく、どのような階段
にも階段昇降機1を設置することができる。また、エレ
ベータ、エスカレータを設置する場合のような大掛かり
な土木、建築工事が不要で付帯工事が極めて少なく、設
置のための工事費及び工事期間が少なくて良い。
【0058】なお、上述実施例においては特に説明して
いないが、階段昇降機1の使用に際して駆動装置20を
位置Pまで移動させ、連結装置60を主ガイド装置6A
側に移動させた後すぐに副ガイド装置6Bを位置B2ま
で旋回させると通行の邪魔にならず好ましい。また、上
述実施例においては主ガイド装置6Aの上端部に副ガイ
ド装置6Bを支持したが、もちろんこれに限るものでは
なく、下階2側に通路がある場合には主ガイド装置6A
の下端部に副ガイド装置6Bを支持するようにしてもよ
い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
主ガイド装置の長手方向端部において副ガイド装置を回
転自在に支持し、該副ガイド装置が、前記主ガイド装置
に連続する位置を選択的に取って該主ガイド装置を延長
し得るように構成した。したがって、上階側において、
階段からすぐに横方向(階段の上り方向に対して直交す
る方向)に延びる通路が形成されている場合でも、階段
昇降機を使用しない場合には前記副ガイド装置を適当な
位置に回転して通行の邪魔にならないようにできる。ま
た、駆動部に連結されて駆動されると共に搬送体を着脱
自在に支持する従動部を副ガイド装置まで移動可能にし
たため、該副ガイド装置を上階側に設けた場合には前記
搬送体は上階まで上り切ることとなる。したがって、上
階にて搬送体の脱着を行うことができ、搬送体の保管場
所が下階側にはなく上階側にしかない場合にも便利であ
る。さらに、従動部を駆動部よりも前記副ガイド装置側
に設けることにより、駆動部に電源を供給する配線を主
ガイド装置のみに設けて、前記駆動部が前記主ガイド装
置のみを往復動するようにしても、前記搬送体は前記副
ガイド装置が延設された部分まで移動する。したがっ
て、前記副ガイド装置への配線は不要になり、該副ガイ
ド装置の構造が簡単になると共に、前記主ガイド装置と
前記副ガイド装置との間の配線も不要になる。
【0060】一方、前記駆動部を前記主ガイド装置の端
部まで移動させると、該駆動部よりも前記副ガイド装置
側に連結された従動部は前記副ガイド装置上に位置す
る。しかし、前記従動部は駆動部に回転自在に支持され
ているため、該従動部は副ガイド装置と共に回転し、該
副ガイド装置の回転は妨げられない。したがって、前記
副ガイド装置が上述したように通行の邪魔にならない位
置に回転・保持されている状態で前記搬送体の着脱がで
き、該着脱の際に副ガイド装置が通路に突出して通行の
邪魔になることもない。特に、主ガイド装置は、側壁と
の間に空間を形成するように配置され、該空間に移動体
が配置されて、階段側に突出しないので、移動体が階段
での通行に邪魔になることはなく、また、副ガイド装置
にあっても、移動体の移動部が上記空間側に配置される
ため、該副ガイド装置を折り畳んだ際、従動部は、副ガ
イド装置と側壁との間に位置して、通路側に突出するこ
とはなく、通行の邪魔になることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る階段昇降機の一実施例を示す正面
図。
【図2】図1のA−A方向から見た駆動装置の矢視端面
図。
【図3】副ガイド装置の詳細構造を示す斜視図。
【図4】駆動装置の詳細構造を示す正面図。
【図5】図1のA−A方向から見た連結装置の矢視端面
図。
【図6】連結装置の詳細構造を示す正面図。
【図7】(a)はかごの平面図、(b)はその正面図、
(c)はその左側面図、(d)は渡し板の支持部の構造
を示す図。
【図8】(a)はローラ支持装置の構造を示す部分断面
図、(b)は(a)のC−C断面図。
【図9】アタッチメントの構造を示す斜視図。
【図10】(a)はアタッチメントと軸部材との連結状
態を示す断面図、(b)は(a)のD矢視図。
【図11】図7(b)のE−E矢視断面図。
【図12】図11のF部の詳細断面図。
【図13】(a)は遮断部材及びその取り付け構造を示
す側面図、(b)は(a)のG−G矢視断面図。
【図14】図13(a)のH−H矢視断面図。
【図15】フォトセンサが信号を出力するときの状態を
示す図。
【図16】従来例を示す斜視図。
【図17】従来例における搬送体の取り付け構造を示す
詳細図。
【図18】従来例における搬送体の取り付け構造を示す
断面図。
【図19】従来例における問題点を説明するための図。
【符号の説明】
1 階段昇降機 2 下階 3 上階 5 階段 5a 側壁 5b 階段踏面 6 ガイド装置 6A 主ガイド装置 6B 副ガイド装置 9 上ローラガイド 10 下ローラガイド 11 かご用案内レール部 12 手摺部 16 チェーンラック 19 給電用トロリダクト 20 駆動部(駆動装置) 29 給電部材 30 電動機 32 駆動スプロケット 35 従動スプロケット 36 円板 37 フォトセンサ 40 被連結部 42 軸部材 43 ロックレバー 45 スプリング 50 移動体(牽引車) 60 従動部(連結装置) 100 搬送体(かご) 101 枠体 104 ローラ支持装置 105 ローラフレーム 117 案内ローラ 119 案内ローラ 120 移動ベース 121 キャスタ 122 底板 125 枠体 132 遮断部材 137 フォトセンサ 170 アタッチメント 180 連結器 K かご本体 L ロック装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 佳裕 石川県加賀市熊坂町イ197番地 大同工 業株式会社内 (72)発明者 西野 恵美 石川県加賀市熊坂町イ197番地 大同工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−63676(JP,A) 特開 昭58−17085(JP,A) 実開 昭56−135979(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階段に配設されたガイド装置と、該ガイ
    ド装置に移動自在に支持されると共に該ガイド装置に沿
    って電動運転される移動体と、該移動体に連結されて前
    記ガイド装置に沿って階段を昇降する搬送体と、を備え
    る階段昇降機において、 前記ガイド装置が、前記階段の側壁に沿ってかつ該側壁
    との間に空間を形成するように固設された主ガイド装置
    と、該主ガイド装置の長手方向端部に回転自在に支持さ
    れて前記主ガイド装置に連続する位置と折り畳まれる位
    置とを選択的に取る副ガイド装置と、からなり、かつ前
    記主ガイド装置及び副ガイド装置の前記側壁に対向する
    側に形成されるレール部と、少なくとも前記主ガイド装
    置のレール部に沿って伸びる線状噛合部材と、を有し、 前記移動体が、前記空間側に配置され、電動機及び該電
    動機により駆動されかつ前記長尺噛合部材と噛合する回
    転噛合部材を有し、前記レール部に沿って前記電動機の
    駆動により前記主ガイド装置に沿って往復動する駆動部
    と、前記空間側に配置され、前記主ガイド装置及び副ガ
    イド装置に亘って移動自在に支持されると共に前記駆動
    部に回転自在に連結されて前記駆動部よりも前記副ガイ
    ド装置側に位置する従動部と、からなり、 前記搬送体が前記従動部に着脱自在に支持され、かつ、 前記駆動部を電動運転すると、該駆動部に連結された従
    動部を介して前記搬送体が移動して階段を昇降する、 ことを特徴とする階段昇降機。
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