JP3350479B2 - 中間電気コネクタ - Google Patents
中間電気コネクタInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中間電気コネクタに
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】中間電気コネクタは二つの回路基板等の
接続体の対応回路部を接続するために用いられる。この
中間電気コネクタは、通常、絶縁材料の板状の保持部材
に、導電部材が保持部材の板厚方向に貫通しかつ突出す
るように取りつけられている。この導電部材は、例え
ば、弾性高分子材に導電性粉末を混入して成形したも
の、いわゆる導電性エラストマが用いられる。一例とし
て、添付図面の図7(A)に示すように、絶縁材料の保
持部材51に、上下に対称な円錐周面52Aを有する導
電部材52が一体成形で取りつけられている。該導電部
材52の上下の平坦な端面が、相手接続体の回路部と弾
性接触する接触部53,54を形成している。
接続体の対応回路部を接続するために用いられる。この
中間電気コネクタは、通常、絶縁材料の板状の保持部材
に、導電部材が保持部材の板厚方向に貫通しかつ突出す
るように取りつけられている。この導電部材は、例え
ば、弾性高分子材に導電性粉末を混入して成形したも
の、いわゆる導電性エラストマが用いられる。一例とし
て、添付図面の図7(A)に示すように、絶縁材料の保
持部材51に、上下に対称な円錐周面52Aを有する導
電部材52が一体成形で取りつけられている。該導電部
材52の上下の平坦な端面が、相手接続体の回路部と弾
性接触する接触部53,54を形成している。
【0003】上記のごとくの導電部材52は、保持部材
51に対し所定の複数位置に設けられている。
51に対し所定の複数位置に設けられている。
【0004】使用に際しては、回路基板等の相手接続体
55,56を図7(B)のごとく、保持部材51の両側
の所定位置に取りつける。該相手接続体55,56はそ
れぞれ回路部55A,56Bを有しており、この回路部
55A,56Bにて導電部材52の接触部53,54を弾
圧し、該導電部材52を弾性変形せしめる。かくして、
上記二つの相手接続体55,56の回路部55A,56B
は導電部材52を介して電気的に短絡される。
55,56を図7(B)のごとく、保持部材51の両側
の所定位置に取りつける。該相手接続体55,56はそ
れぞれ回路部55A,56Bを有しており、この回路部
55A,56Bにて導電部材52の接触部53,54を弾
圧し、該導電部材52を弾性変形せしめる。かくして、
上記二つの相手接続体55,56の回路部55A,56B
は導電部材52を介して電気的に短絡される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
(A),(B)の従来の導電部材を有する中間電気コネ
クタにあっては、導電部材の使用時の弾性変形量を十分
に得ることができず、それが故の不具合も有していた。
図7(A)に示されるように、導電部材52が端面の接
触部53,54から保持部材51の方へ向けて断面積が
次第に増大し保持孔51Aの周縁で保持されているため
に、相手接続体が接触部53へ圧する力は、全体に分散
してしまうと共に、円錐周面52の表層に近い部分に
は、保持部材51の保持孔51Aの周縁部を覆う張出部
52Bと上記接触部53の周縁との間で突っ張るような
応力が生じ、あまり大きな変形を得ることができない。
(A),(B)の従来の導電部材を有する中間電気コネ
クタにあっては、導電部材の使用時の弾性変形量を十分
に得ることができず、それが故の不具合も有していた。
図7(A)に示されるように、導電部材52が端面の接
触部53,54から保持部材51の方へ向けて断面積が
次第に増大し保持孔51Aの周縁で保持されているため
に、相手接続体が接触部53へ圧する力は、全体に分散
してしまうと共に、円錐周面52の表層に近い部分に
は、保持部材51の保持孔51Aの周縁部を覆う張出部
52Bと上記接触部53の周縁との間で突っ張るような
応力が生じ、あまり大きな変形を得ることができない。
【0006】一つの保持部材には、多数の導電部材が設
けられており、これらが同時に相手接続体の対応回路部
と接触する。これらの多数の導電部材の間においては、
成形時に高さ方向寸法のばらつきがある。又、相手接続
体そして保持部材には板厚方向に歪みがあるので、この
歪みが加重されて上記の多数の導電部材の間では、接触
部の位置のばらつきが生ずる。したがって、さらには、
中間電気コネクタが外力を受けたとき、相手コネクタは
上記方向での瞬動を生ずる。導電部材がこのばらつき寸
法分を十分に吸収できそして瞬動による位置移動に追従
できるだけの弾性変形量を確保できることが要求され
る。しかし、上記した図7(A),(B)のものにあっ
ては、既述のごとく大きな変形量が得られずに、この点
で十分とは言えず、接触不具合をもたらす。
けられており、これらが同時に相手接続体の対応回路部
と接触する。これらの多数の導電部材の間においては、
成形時に高さ方向寸法のばらつきがある。又、相手接続
体そして保持部材には板厚方向に歪みがあるので、この
歪みが加重されて上記の多数の導電部材の間では、接触
部の位置のばらつきが生ずる。したがって、さらには、
中間電気コネクタが外力を受けたとき、相手コネクタは
上記方向での瞬動を生ずる。導電部材がこのばらつき寸
法分を十分に吸収できそして瞬動による位置移動に追従
できるだけの弾性変形量を確保できることが要求され
る。しかし、上記した図7(A),(B)のものにあっ
ては、既述のごとく大きな変形量が得られずに、この点
で十分とは言えず、接触不具合をもたらす。
【0007】又、かかる導電部材の素材として用いられ
る導電性エラストマは、圧縮されることにより圧縮方向
における体積抵抗率(単位体積当りの抵抗値)が下がる
性質を有している。しかし、上記のごとく、十分な弾性
変形、すなわち圧縮がなされないので、接触抵抗値が高
いものとなってしまう。
る導電性エラストマは、圧縮されることにより圧縮方向
における体積抵抗率(単位体積当りの抵抗値)が下がる
性質を有している。しかし、上記のごとく、十分な弾性
変形、すなわち圧縮がなされないので、接触抵抗値が高
いものとなってしまう。
【0008】本発明は、このような点に鑑み、接触安定
性を向上させそして接触抵抗値をも低下させることので
きる導電部材を有した中間電気コネクタを提供すること
を目的とする。
性を向上させそして接触抵抗値をも低下させることので
きる導電部材を有した中間電気コネクタを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る中間電気コ
ネクタは、電気的絶縁体から成る板状の保持部材に板厚
方向に貫通して形成された保持孔の周縁で導電部材が保
持され、上記保持部材の両面側に配される相手接続体の
それぞれの対応回路部を上記導電部材を介して短絡せし
めるようになっている。
ネクタは、電気的絶縁体から成る板状の保持部材に板厚
方向に貫通して形成された保持孔の周縁で導電部材が保
持され、上記保持部材の両面側に配される相手接続体の
それぞれの対応回路部を上記導電部材を介して短絡せし
めるようになっている。
【0010】このような中間電気コネクタにおいて、本
発明では、導電部材は導電性エラストマ材より成り、上
記保持孔の周縁と係止して該周縁で保持される被保持部
と、上記支持部材の板厚方向に該被保持部よりも突出し
ている弾性突部とを有している。
発明では、導電部材は導電性エラストマ材より成り、上
記保持孔の周縁と係止して該周縁で保持される被保持部
と、上記支持部材の板厚方向に該被保持部よりも突出し
ている弾性突部とを有している。
【0011】上記被保持部は保持部材の両表面にて保持
孔より半径外方に張り出す張出部を備え、上記該弾性突
部の端面が相手接続体の回路部と弾性接触する接触部を
形成している。上記被保持部は、張出部の反保持部材側
たる上面が保持部材の面に対してほぼ平行もしくは半径
外方に向け保持部材の面から離れる方向に延びる部分を
有し、該被保持部と上記弾性突部との遷移域が実質的に
段状部をなし、該段状部の小径部が半径方向にて上記保
持孔の範囲内に位置している。
孔より半径外方に張り出す張出部を備え、上記該弾性突
部の端面が相手接続体の回路部と弾性接触する接触部を
形成している。上記被保持部は、張出部の反保持部材側
たる上面が保持部材の面に対してほぼ平行もしくは半径
外方に向け保持部材の面から離れる方向に延びる部分を
有し、該被保持部と上記弾性突部との遷移域が実質的に
段状部をなし、該段状部の小径部が半径方向にて上記保
持孔の範囲内に位置している。
【0012】かかる構成の本発明にあっては、上記遷移
域に段状部が在りしかも段状部の小径部が保持孔の範囲
内に位置しているので、導電部材が接触部にて相手接触
体から押圧力を受けると、該押圧力による弾性変形は被
保持部よりも弾性突部で大きく生じる。すなわち、被保
持部に拘束されることなく、弾性突部での変形が可能と
なり、したがって、その変形量が大きくなる。かくし
て、二つの相手接続体の対応回路部は、導電部材を介し
て短絡される。
域に段状部が在りしかも段状部の小径部が保持孔の範囲
内に位置しているので、導電部材が接触部にて相手接触
体から押圧力を受けると、該押圧力による弾性変形は被
保持部よりも弾性突部で大きく生じる。すなわち、被保
持部に拘束されることなく、弾性突部での変形が可能と
なり、したがって、その変形量が大きくなる。かくし
て、二つの相手接続体の対応回路部は、導電部材を介し
て短絡される。
【0013】接触状態は、導電部材の変形量が大きいの
で、安定しかつその電気抵抗は低いものとなる。
で、安定しかつその電気抵抗は低いものとなる。
【0014】本発明において、導電部材は種々の形状の
ものとすることができる。例えば、軸線を含む面での断
面形状が、該軸線に対して対称、あるいは非対称とする
ことができる。さらには、軸線を含む面での断面形状
が、螺旋状となるように周方向に変化していることとす
ることもできる。非対称とすれば、接触部が相手接続体
の回路部との接触部位が接触時に移動するので、ワイピ
ングと称される清掃効果を得る。特に、螺旋状をなして
いるときには、上記接触部位の移動は周方向に行われ
る。
ものとすることができる。例えば、軸線を含む面での断
面形状が、該軸線に対して対称、あるいは非対称とする
ことができる。さらには、軸線を含む面での断面形状
が、螺旋状となるように周方向に変化していることとす
ることもできる。非対称とすれば、接触部が相手接続体
の回路部との接触部位が接触時に移動するので、ワイピ
ングと称される清掃効果を得る。特に、螺旋状をなして
いるときには、上記接触部位の移動は周方向に行われ
る。
【0015】又、導電部材の弾性突部の周面の形状は、
筒状、あるいは錐状をなしているようにすることができ
る。
筒状、あるいは錐状をなしているようにすることができ
る。
【0016】さらに、弾性突部の接触部の形状に関して
は、軸線に対し直角な平坦面、あるいは凸もしくは凹湾
曲面、あるいは、軸線に対して傾斜面をなしているよう
にすることもできる。
は、軸線に対し直角な平坦面、あるいは凸もしくは凹湾
曲面、あるいは、軸線に対して傾斜面をなしているよう
にすることもできる。
【0017】なお、本発明において、上記段状部は実質
的に段状をなしていれば十分であり、角部に疲労対策と
して多少の丸味を設けてもよいし、又、設けることが好
ましいこともある。
的に段状をなしていれば十分であり、角部に疲労対策と
して多少の丸味を設けてもよいし、又、設けることが好
ましいこともある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面の図1ないし図7
にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】図1(A)において、保持部材1は絶縁材
料により板状に作られている。該保持部材1には多数の
位置に板厚方向に貫通した内径D1の保持孔2が形成さ
れていて、導電部材3が、各保持孔2の周縁で保持され
るようにして、保持部材1との一体成形等により取りつ
けられている。
料により板状に作られている。該保持部材1には多数の
位置に板厚方向に貫通した内径D1の保持孔2が形成さ
れていて、導電部材3が、各保持孔2の周縁で保持され
るようにして、保持部材1との一体成形等により取りつ
けられている。
【0020】上記保持部材1の材料としては、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリアミド等のフィルムが好まし
い。
ド、ポリエステル、ポリアミド等のフィルムが好まし
い。
【0021】次に、導電部材3は、一般に、弾性高分子
体材料に導電性粉末あるいは細片が混入されたもので作
らる。
体材料に導電性粉末あるいは細片が混入されたもので作
らる。
【0022】弾性高分子体としては、シリコーンゴム、
ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレン、スチ
レン-ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル-ブタ
ジエン共重合体ゴム、エチレン-プロピレン共重合体ゴ
ム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、クロロプレン
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質液状エポキシゴム
等が好ましい。
ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレン、スチ
レン-ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル-ブタ
ジエン共重合体ゴム、エチレン-プロピレン共重合体ゴ
ム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、クロロプレン
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質液状エポキシゴム
等が好ましい。
【0023】又、これらの弾性高分子体材料に混入され
る導電性粉末あるいは細片は、素材としては、金、銀、
ニッケル、銅、錫、アルミニウム、パラジウム、カーボ
ンの一種もしくは二種以上、形状としては粉状、粒状、
樹木状、フレーク状、不定形状のものの一種もしくは二
種以上とする。特には、素材として銀、形状としては大
半がフレーク状であることが望ましい。さらには、銀粉
末は有機珪素化合物により表面処理がなされていること
が好ましい。
る導電性粉末あるいは細片は、素材としては、金、銀、
ニッケル、銅、錫、アルミニウム、パラジウム、カーボ
ンの一種もしくは二種以上、形状としては粉状、粒状、
樹木状、フレーク状、不定形状のものの一種もしくは二
種以上とする。特には、素材として銀、形状としては大
半がフレーク状であることが望ましい。さらには、銀粉
末は有機珪素化合物により表面処理がなされていること
が好ましい。
【0024】かかる素材から作られる導電部材3は、被
保持部4と弾性突部5とを有している。被保持部4は、
保持部材1の保持孔2の周縁を覆うようにして、内周縁
と接面すると共に保持部材1の上下面とも接して保持孔
2の内径D1よりも半径外方に張り出して形成されてお
り、上記保持孔2の周縁にてしっかりと保持されてい
る。弾性突部5は、上記被保持部4との遷移域に段状部
6を形成し、上記保持孔2の軸線2A方向に外径D2の
筒状をなすように突出し、平坦面をなす接触部7を有し
ている。この段状部6の小径部をなす外径D2は上記保
持孔2の内径D1よりも小さく、半径方向において上記
弾性突部5は保持孔2の範囲に位置している。なお、上
記段状部6の角部は、実質的に段状をなしていれば足
り、図示のごとく多少の丸味Rを設けても良い。
保持部4と弾性突部5とを有している。被保持部4は、
保持部材1の保持孔2の周縁を覆うようにして、内周縁
と接面すると共に保持部材1の上下面とも接して保持孔
2の内径D1よりも半径外方に張り出して形成されてお
り、上記保持孔2の周縁にてしっかりと保持されてい
る。弾性突部5は、上記被保持部4との遷移域に段状部
6を形成し、上記保持孔2の軸線2A方向に外径D2の
筒状をなすように突出し、平坦面をなす接触部7を有し
ている。この段状部6の小径部をなす外径D2は上記保
持孔2の内径D1よりも小さく、半径方向において上記
弾性突部5は保持孔2の範囲に位置している。なお、上
記段状部6の角部は、実質的に段状をなしていれば足
り、図示のごとく多少の丸味Rを設けても良い。
【0025】本実施形態の中間電気コネクタは次のよう
に使用され、機能する。
に使用され、機能する。
【0026】図1(B)のごとく、上記保持部材1の両
側の所定位置に、回路基板等の二つの相手接続体11,
12が配置される。該位置は、図示されていない手段に
より、固定される。
側の所定位置に、回路基板等の二つの相手接続体11,
12が配置される。該位置は、図示されていない手段に
より、固定される。
【0027】これらの相手接続体11,12は対向面に
それぞれ回路部11A,12Aが設けられており、上記
所定位置に配置されたときには、これらの対応回路部1
1A,12Bが導電部材3の接触部7を圧する。
それぞれ回路部11A,12Aが設けられており、上記
所定位置に配置されたときには、これらの対応回路部1
1A,12Bが導電部材3の接触部7を圧する。
【0028】筒状外周面をもつ上記弾性突部5は、被保
持部4への遷移域に段状部6を有し、かつこの段状部6
の小径部(すなわち筒状外周面)の外径が保持孔2の径
より小さくその範囲内にあるので、被保持部4の存在に
あまり拘束されることなく、上下方向に大きく弾性変形
する。このように、弾性突部5における変形量が大きく
なるので、導電部材3の接触部7と相手接続体11,1
2の面との間の位置関係が多数の導電部材間にばらつき
があっても十分に吸収される。したがって、十分な接圧
のもとでの良好な接触がすべての導電部材3について確
保される。又、導電部材3は大きく圧縮変形されること
により、電気抵抗が低くなるので、その接触抵抗が小さ
くなる。
持部4への遷移域に段状部6を有し、かつこの段状部6
の小径部(すなわち筒状外周面)の外径が保持孔2の径
より小さくその範囲内にあるので、被保持部4の存在に
あまり拘束されることなく、上下方向に大きく弾性変形
する。このように、弾性突部5における変形量が大きく
なるので、導電部材3の接触部7と相手接続体11,1
2の面との間の位置関係が多数の導電部材間にばらつき
があっても十分に吸収される。したがって、十分な接圧
のもとでの良好な接触がすべての導電部材3について確
保される。又、導電部材3は大きく圧縮変形されること
により、電気抵抗が低くなるので、その接触抵抗が小さ
くなる。
【0029】本発明は、図1(A),(B)に対し、種
々変形が可能である。例えば、弾性突部の外周形状に関
し、図2のごとく、段状部6を一方の相手接続体の側に
だけ設け、他方側を段状部のない錐状にしてもよい。後
者の場合には、図1の形態の効果は段状部が形成されて
いる側において得られる。さらには、図3のように弾性
突部5の外周面を錐状にしてもよい。この場合も、弾性
突部5と被保持部4との遷移域に実質的に段状をなす段
状部6を形成しなくてはならない。
々変形が可能である。例えば、弾性突部の外周形状に関
し、図2のごとく、段状部6を一方の相手接続体の側に
だけ設け、他方側を段状部のない錐状にしてもよい。後
者の場合には、図1の形態の効果は段状部が形成されて
いる側において得られる。さらには、図3のように弾性
突部5の外周面を錐状にしてもよい。この場合も、弾性
突部5と被保持部4との遷移域に実質的に段状をなす段
状部6を形成しなくてはならない。
【0030】又、上記の形態では軸線2Aを含む面での
断面形状が、該軸線2Aに対して対称であったが、これ
に限定されず非対称であっても良い。例えば、図4のご
とく軸線2Aの右半分が図1のものと同様に、そして左
半分が図7に図示された従来例の形状にしてもよい。こ
の場合、右半分にて大きな弾性変形が生ずるので、接触
部7が相手接続体の回路部に対し横方向に摺接すること
となり、いわゆるワイピング効果をもたらす。
断面形状が、該軸線2Aに対して対称であったが、これ
に限定されず非対称であっても良い。例えば、図4のご
とく軸線2Aの右半分が図1のものと同様に、そして左
半分が図7に図示された従来例の形状にしてもよい。こ
の場合、右半分にて大きな弾性変形が生ずるので、接触
部7が相手接続体の回路部に対し横方向に摺接すること
となり、いわゆるワイピング効果をもたらす。
【0031】非対称形態は、軸線を含む断面形状が軸線
に対して非対称である既述の形態のみならず、軸線まわ
り、すなわち周方向に非対称である場合もある。例え
ば、図5のごとく、被保持部4の厚さが螺旋状に変化し
ている例である。この場合にも、弾性突部5は良く弾性
変形するが、その際、その変形には軸線2Aまわりに捩
れが生じ、この捩れにより相手接続体との間にワイピン
グ効果をもたらす。
に対して非対称である既述の形態のみならず、軸線まわ
り、すなわち周方向に非対称である場合もある。例え
ば、図5のごとく、被保持部4の厚さが螺旋状に変化し
ている例である。この場合にも、弾性突部5は良く弾性
変形するが、その際、その変形には軸線2Aまわりに捩
れが生じ、この捩れにより相手接続体との間にワイピン
グ効果をもたらす。
【0032】さらに、弾性突部の端面である接触部の形
態についても、種々変形が可能である。図6(A)〜
(D)にその例を示す。図6(A)は接触部7が非対称
な傾斜面をなしてワイピング効果を得られる。図6
(B)のように対称的に傾斜面を形成して中央に先端部
を形成するようにすれば、ワイピング効果は得られない
が、相手接続体が腐蝕しやすいときに接触部位の面積を
小さくしてヘルツ応力を高め、接触安定性を得ることが
できる。この効果は図6(C)のように凸湾曲面とする
ことによっても得られる。さらに、図6(D)のごとく
接触部に凹湾曲面を形成すれば、接触時に相手接続体に
吸着する効果を得て、接続がより確実となる。この凹湾
曲面は、相手接続体との接触が半田ボール等となされる
場合、これに合った深さの曲面(例えば二点鎖線で示さ
れる曲面)とすることもできる。さらには、特には図示
していないが、接触面を細かい凹凸面とするならば、接
触面のどの部分でもランダムなワイピング効果を得られ
る。
態についても、種々変形が可能である。図6(A)〜
(D)にその例を示す。図6(A)は接触部7が非対称
な傾斜面をなしてワイピング効果を得られる。図6
(B)のように対称的に傾斜面を形成して中央に先端部
を形成するようにすれば、ワイピング効果は得られない
が、相手接続体が腐蝕しやすいときに接触部位の面積を
小さくしてヘルツ応力を高め、接触安定性を得ることが
できる。この効果は図6(C)のように凸湾曲面とする
ことによっても得られる。さらに、図6(D)のごとく
接触部に凹湾曲面を形成すれば、接触時に相手接続体に
吸着する効果を得て、接続がより確実となる。この凹湾
曲面は、相手接続体との接触が半田ボール等となされる
場合、これに合った深さの曲面(例えば二点鎖線で示さ
れる曲面)とすることもできる。さらには、特には図示
していないが、接触面を細かい凹凸面とするならば、接
触面のどの部分でもランダムなワイピング効果を得られ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、導電部
材は導電性エラストマ材より成り、保持部材に形成され
た保持孔の周縁と係止して該周縁で保持される被保持部
と、上記支持部材の板厚方向に該被保持部よりも突出し
ている弾性突部とを有し、上記被保持部は保持部材の両
表面にて保持孔より半径外方に張り出す張出部を備え、
上記該弾性突部の端面が相手接続体の回路部と弾性接触
する接触部を形成し、上記被保持部は、張出部の反保持
部材側たる上面が保持部材の面に対してほぼ平行もしく
は半径外方に向け保持部材の面から離れる方向に延びる
部分を有し、該被保持部と上記弾性突部との遷移域が実
質的に段状部をなし、該段状部の小径部が半径方向にて
上記保持孔の範囲内に位置していることとしたので、弾
性突部は、相手接続体との接圧時に、被保持部の存在に
拘束されることなく、大きく弾性変形することができ、
変形量を十分に確保できると共に、多数の導電部材につ
いて接触部の相手接続体との相対位置にばらつきがあっ
ても、相手接続体が瞬動しても十分にこれを吸収でき、
接続安定性が確保される。しかも、十分な圧縮変形量に
よって、導電部材の接触抵抗が低くなり、良好な電気的
接続がなされる。
材は導電性エラストマ材より成り、保持部材に形成され
た保持孔の周縁と係止して該周縁で保持される被保持部
と、上記支持部材の板厚方向に該被保持部よりも突出し
ている弾性突部とを有し、上記被保持部は保持部材の両
表面にて保持孔より半径外方に張り出す張出部を備え、
上記該弾性突部の端面が相手接続体の回路部と弾性接触
する接触部を形成し、上記被保持部は、張出部の反保持
部材側たる上面が保持部材の面に対してほぼ平行もしく
は半径外方に向け保持部材の面から離れる方向に延びる
部分を有し、該被保持部と上記弾性突部との遷移域が実
質的に段状部をなし、該段状部の小径部が半径方向にて
上記保持孔の範囲内に位置していることとしたので、弾
性突部は、相手接続体との接圧時に、被保持部の存在に
拘束されることなく、大きく弾性変形することができ、
変形量を十分に確保できると共に、多数の導電部材につ
いて接触部の相手接続体との相対位置にばらつきがあっ
ても、相手接続体が瞬動しても十分にこれを吸収でき、
接続安定性が確保される。しかも、十分な圧縮変形量に
よって、導電部材の接触抵抗が低くなり、良好な電気的
接続がなされる。
【図1】本発明の一実施形態の導電部材の軸線を含む面
での断面図で、図1(A)は変形前、図1(B)は変形
後を示す。
での断面図で、図1(A)は変形前、図1(B)は変形
後を示す。
【図2】図1の導電部材についての変形例を示す断面図
である。
である。
【図3】図1の導電部材についての他の変形例を示す断
面図である。
面図である。
【図4】図1の導電部材についてのさらに他の変形例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図5】図1の導電部材についてのさらに他の変形例を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図6】接触部についての変形例を示す断面図であり、
図6(A)は非対称傾斜、図6(B)は対称傾斜、図6
(C)は凸湾曲、図6(D)は凹湾曲の例をそれぞれ示
す。
図6(A)は非対称傾斜、図6(B)は対称傾斜、図6
(C)は凸湾曲、図6(D)は凹湾曲の例をそれぞれ示
す。
【図7】従来の導電部材の軸線を含む面での断面図で、
図7(A)は変形前、図7(B)は変形後を示す。
図7(A)は変形前、図7(B)は変形後を示す。
1 保持部材 2 保持孔 2A 軸線 3 導電部材 4 被保持部 5 弾性突部 6 段状部 7 接触部 11,12 相手接続体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−315533(JP,A) 特開 平5−258791(JP,A) 特開 平3−201545(JP,A) 特開 平3−291870(JP,A) 特開 平9−320667(JP,A) 特開 平11−204176(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 11/01
Claims (9)
- 【請求項1】 電気的絶縁体から成る板状の保持部材に
板厚方向に貫通して形成された保持孔の周縁で導電部材
が保持され、上記保持部材の両面側に配される相手接続
体のそれぞれの対応回路部を上記導電部材を介して短絡
せしめる中間電気コネクタにおいて、導電部材は導電性
エラストマ材より成り、上記保持孔の周縁と係止して該
周縁で保持される被保持部と、上記支持部材の板厚方向
に該被保持部よりも突出している弾性突部とを有し、上
記被保持部は保持部材の両表面にて保持孔より半径外方
に張り出す張出部を備え、上記該弾性突部の端面が相手
接続体の回路部と弾性接触する接触部を形成し、上記被
保持部は、張出部の反保持部材側たる上面が保持部材の
面に対してほぼ平行もしくは半径外方に向け保持部材の
面から離れる方向に延びる部分を有し、該被保持部と上
記弾性突部との遷移域が実質的に段状部をなし、該段状
部の小径部が半径方向にて上記保持孔の範囲内に位置し
ていることを特徴とする中間電気コネクタ。 - 【請求項2】 導電部材は、軸線を含む面での断面形状
が、該軸線に対して対称であることとする請求項1に記
載の中間電気コネクタ。 - 【請求項3】 導電部材は、軸線を含む面での断面形状
が、該軸線に対して非対称であることとする請求項1に
記載の中間電気コネクタ。 - 【請求項4】 導電部材は、軸線を含む面での断面形状
が、周方向に変化していることとする請求項3に記載の
中間電気コネクタ。 - 【請求項5】 導電部材は弾性突部の周面が筒状をなし
ていることとする請求項1ないし請求項3のうちの一つ
に記載の中間電気コネクタ。 - 【請求項6】 導電部材は弾性突部の周面が錐状をなし
ていることとする請求項1ないし請求項3のうちの一つ
に記載の中間電気コネクタ。 - 【請求項7】 導電部材は弾性突部の接触部が軸線に対
し直角な平坦面をなしていることとする請求項2に記載
の中間電気コネクタ。 - 【請求項8】 導電部材は弾性突部の接触部が凸もしく
は凹湾曲面をなしていることとする請求項2に記載の中
間電気コネクタ。 - 【請求項9】 導電部材は弾性突部の接触部が軸線に対
して傾斜面をなしていることとする請求項3に記載の中
間電気コネクタ。
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JP12791299A JP3350479B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 中間電気コネクタ |
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JP3350479B2 true JP3350479B2 (ja) | 2002-11-25 |
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---|---|---|---|
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JP2008091222A (ja) * | 2006-10-02 | 2008-04-17 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 接続ソケット |
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JP4290236B2 (ja) * | 1998-01-12 | 2009-07-01 | Jsr株式会社 | 導電性ゴムシートの製造方法 |
US6348659B1 (en) * | 1999-01-07 | 2002-02-19 | Thomas & Betts International, Inc. | Resilient electrical interconnects having non-uniform cross-section |
-
1999
- 1999-05-10 JP JP12791299A patent/JP3350479B2/ja not_active Expired - Fee Related
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