JP3350420B2 - 密閉タンクの洗浄装置及びその洗浄方法 - Google Patents

密閉タンクの洗浄装置及びその洗浄方法

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JP3350420B2
JP3350420B2 JP30414997A JP30414997A JP3350420B2 JP 3350420 B2 JP3350420 B2 JP 3350420B2 JP 30414997 A JP30414997 A JP 30414997A JP 30414997 A JP30414997 A JP 30414997A JP 3350420 B2 JP3350420 B2 JP 3350420B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機溶剤や工業薬
品などを貯蔵する、主に移動式の密閉タンクを洗浄する
ための密閉タンクの洗浄装置及びその洗浄方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】外気に拡散すると人体や環境面に悪影響
を及ぼすような工業薬品や、洗浄時に静電気が発生して
タンク内のガスと接触し、場合によっては爆発などの危
険な事態が生じるような有機溶剤や工業薬品などを貯蔵
する密閉タンクや槽などを洗浄する場合、洗浄作業の段
階でタンク内のガスが外部に漏れたり、あるいはタンク
内に所定量の空気や酸素が混入して、洗浄作業の段階で
発生するおそれがある静電気が誘因となって爆発などが
起きることがないように、まず、タンク内にエアーある
いは不活性ガスなどを封入してガス置換を行い、タンク
内の酸素濃度を測定してから蓋部を取り外し、細心の注
意を払いながら洗浄するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、密閉タン
クの洗浄は安全性を最優先して作業を進めざるを得ない
ため、どうしてもタンク内のガス置換を行ってから、蓋
部の取り外し、タンク内の洗浄、蓋部の取り付けといっ
た煩瑣な作業が必要となったり、あるいはタンクの蓋部
の取り外しが一切できない場合は、洗浄液をタンクに注
入しながら、タンクに固設した撹拌翼を回転して洗浄す
るといった方法を採用せざるを得ない。その結果、上記
のような有機溶剤や工業薬品などを貯蔵する密閉タンク
の洗浄装置には、かなりの時間とコストがかかり、その
上、満足の行く洗浄効果が期待できず、洗浄性の向上を
阻む大きな要因となっていた。そこで、本発明は、この
ような密閉タンクを短時間で、しかも効率よく洗浄する
ことができる密閉タンクの洗浄装置及びその洗浄方法を
うることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明になる密閉タンクの洗浄装置の第1
発明は、洗浄装置と密閉タンクに付設された配管とを接
続せしめる自動配管接続装置が、前記洗浄装置に連結し
ていることを特徴とするものであり、第2発明は、洗浄
装置の洗浄液の流路を介してタンク内のガス置換を行う
ことを特徴とするものである。また、第3発明は、洗浄
装置と連結した自動配管接続装置によって密閉タンクに
付設された配管と洗浄装置とを接続し、必要に応じてタ
ンク内のガス置換をしながら、タンク内の酸素濃度を測
定して、洗浄装置に具設された洗浄液噴出装置であるス
プレーボールをタンク内に挿入し、そのスプレーボール
を昇降・公転・自転せしめながら洗浄液を噴射して、タ
ンク内壁等を洗浄することを特徴とする密閉タンクの洗
浄方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を基に説明する。図1は本発明になる密閉
タンクの洗浄装置の全体概要図であり、図2は洗浄装置
と自動配管接続装置の関係を示す概略図、図3は洗浄装
置の詳細図である。本実施例においては、密閉タンク
(1)を移動槽式多目的バッチ生産システムにおける移
動槽として説明をするが、特にこの生産システムに限定
する必要はなく、例えば、自動配管接続装置(30)
(30’)より上流側、あるいは自動配管接続装置(3
0”)より下流側の配管や機器が移動可能で、タンク
(1)が固定している方式でも構わない。
【0006】移動式の密閉タンク(1)は、自動搬送車
に積載された移動槽台車に搭載されており、この自動搬
送車は独立して単位作業を行う、目的のステーションへ
順次移動して単位作業を行い、作業終了後、自動搬送車
は洗浄ステーションへ移動して、移動槽台車を自動搬送
車から洗浄ステーションの架台に移載装置で移載し、洗
浄ステーションに配設された洗浄装置(10)(1
0’)と連結した自動配管接続装置(30)(30’)
で、洗浄装置(10)(10’)とタンク(1)に付設
する配管(36)(36’)とを接続してからタンク
(1)内をガス置換し、その後、洗浄を行うものであ
り、また、タンク(1)の底部に付設する配管(3
6”)と排液管(45)とを自動配管接続装置(3
0”)で接続してから、タンク(1)内の洗浄液を排出
するものである。
【0007】そこで、まず、洗浄装置(10)について
説明をすると、図3で示すように、(11)は内部に鉛
直軸方向の流路(12)が穿設された洗浄軸で、洗浄軸
(11)の頭部は固定具(13)に固設したモーター
(14)に連結している。(15)はその内部に洗浄軸
(11)を挿通する鞘管で、その頭部は固定具(13)
に固設し、下端は拡開している。しかして、洗浄軸(1
1)と鞘管(15)は2重管構造となっており、洗浄軸
(11)は鞘管(15)下端の拡開部(15a)より突
出して、それより下方まで延設されている。その他、洗
浄軸(11)の外壁と鞘管(15)の内壁との間隙に
は、多数のシール(16)、ベアリング(17)が付設
されている。
【0008】(18)は洗浄液噴出装置である略和傘状
のスプレーボールであって、洗浄軸(11)の下端に洗
浄軸(11)に対して直交するように一体的に横設され
た筒部(11a)に、その胴部(18a)がシール(1
6)、ベアリング(17)を介して回転自在に嵌合して
いる。このスプレーボール(18)の円盤状をなす先端
周端部には噛歯(18b)が刻設されており、この噛歯
(18b)と鞘管(15)の拡開した下端周端部に刻設
された噛歯(15b)とが互いに噛合して、ベベルギヤ
のような歯車機構を構成している。また、スプレーボー
ル(18)の胴部(18a)の略中央部分には、流路
(12)に連通する通路(19)が穿設されており、こ
の通路(19)と直交して連通する細孔通路(19a)
がスプレーボール(18)内を貫通するように穿設され
ている。そして、その細孔通路(19a)が開孔してい
るスプレーボール(18)の先端側及び後端側には、そ
れぞれ噴出口(20)が形成されている。また、スプレ
ーボール(18)の後端側には更に、上下方向に細孔通
路(19b)が穿設されており、それぞれが開孔して噴
出口(20)を形成している。
【0009】(21)は固定具(13)に横設する連結
具で、連結具(21)の他端は上下に移動可能なロッド
レスシリンダー(22)と直結している。また、(2
3)は連結具(21)の略中央部分に設けられた開孔に
ベアリング(17)を介して嵌合しているガイドであ
る。したがって、ロッドレスシリンダー(22)を作動
すると、ガイド(23)に沿って、固定具(13)に固
設した鞘管(15)は自在に昇降するようになってい
る。(24)は後述するようにフレキシブルチューブを
経て洗浄液タンク、あるいは不活性ガスタンク、例えば
窒素ガスタンクに連通する供給管で、供給管(24)は
鞘管(15)を貫通して洗浄軸(11)に穿設した流路
(12)の頂部と連通している。(25)はその一端が
窒素ガスタンクに連通し、他端が後述するように自動配
管接続装置の接続台(31)に貫通している注入管であ
る。そして、この接続台(31)の略中央部分が開口し
て、鞘管(15)がシール(16)、ベアリング(1
7)を介して昇降自在に挿通できるようになっている。
また、接続台(31)の端部には前記ロッドレスシリン
ダー(22)、ガイド(23)がそれぞれ立設されてい
る。
【0010】洗浄装置(10)は以上のような構成にな
っているので、ロッドレスシリンダー(22)を作動す
ると、鞘管(15)はガイド(23)に沿って接続台
(31)の開口を自在に挿通しながら昇降する。なお、
このとき、鞘管(15)及び洗浄軸(11)は、所定長
のストロークを有しているので、洗浄軸(11)下端の
スプレーボール(18)はタンク(1)内の底部近傍ま
で自在に達することができる。そして、モーター(1
4)を作動させると、洗浄軸(11)は軸回り、即ち水
平(X軸)方向に回転するが、これと同時に、洗浄軸
(11)下端の筒部(11a)に嵌合しているスプレー
ボール(18)も一体となって水平(X軸)方向に回転
する。
【0011】また、このとき、スプレーボール(18)
の円盤状をなす周端部に刻設された噛歯(18b)が、
鞘管(15)の拡開した下端周端部に刻設された噛歯
(15b)と噛合しているので、スプレーボール(1
8)は鞘管(15)の下端周端部に沿って垂直(Y軸)
方向にも回転する。つまり、スプレーボール(18)は
水平(X軸)方向に公転しながら、垂直(Y軸)方向に
も自転するように構成されている。なお、鞘管(15)
の拡開した下端周端部の径と、スプレーボール(18)
の円盤状をなす周端部の径が同一であれば、公転と自転
の回転数は等しくなり、スプレーボール(18)は1回
公転すると、1回自転するようになる。
【0012】ところで、本実施例では、図1で示すよう
に、洗浄装置と自動配管接続装置が2基配設され、タン
ク(1)には対応する配管が2本付設しているので、ま
ず、自動配管接続装置で洗浄装置とタンクに付設する配
管とを接続した後、一方の供給管(24)・注入管(2
5)から、例えば窒素ガスを供給し、他方の供給管(2
4’)・注入管(25’)から窒素ガスを吸引してタン
ク内をガス置換し、引き続いて供給管(24)から洗浄
液を所定圧力で注入すると、供給管(24)は流路(1
2)と連通し、更に流路(12)の下端はスプレーボー
ル(18)内の通路(19)及び細孔通路(19a)
(19b)と連通しているので、シリンダー(22)、
モーター(14)を作動しながら洗浄液を注入すると、
スプレーボール(18)はタンク(1)内を昇降しなが
ら公転・自転するとともに、噴出口(20)から洗浄液
を所定圧力で噴射するので、タンク(1)内壁はもちろ
ん、タンク(1)に常設された撹拌翼(37)なども効
率よく、かつ高精度に洗浄することができる。なお、
(38)は撹拌翼(37)を回転駆動するモーターであ
る。
【0013】このように、洗浄装置(10)を2基配設
すると、上記したように、洗浄装置(10)に内設する
流路(12)に不活性ガスを供給してタンク内のガス置
換を行った後、洗浄液を供給して2基の洗浄装置(1
0)(10’)を交互に、あるいは同時に作動せしめる
ことにより、タンク(1)内の隅部まで短時間に洗浄す
ることができるようになる。なお、洗浄装置(10)は
図示したものに限定されるものではなく、例えばスプレ
ーボール(18)はシャワーボールとも言われている既
に公知のものであり、洗浄液の流路(12)に連通する
細孔通路が多数穿設されて、それ自体が自在に回転する
ものであれば、どのような構造のものでもよい。また、
鞘管(15)はボールネジなどで昇降せしめてもよく、
その駆動方法については何ら限定されるものではない。
【0014】次に、図2に基づいて自動配管接続装置
(30)を説明する。(31)は接続台であって、(3
2)は接続台(31)の端部から垂設する接続管であ
り、接続管(32)内を前記スプレーボール(18)が
自在に挿通するようになっている。(33)はその外壁
が先細状となった円筒状の接続具で、接続具(33)は
接続管(32)を外嵌して2重管構造となっている。な
お、(34)はOリングである。(35)は接続管(3
2)の外壁に固設する2基の駆動源であって、駆動源
(35)の駆動軸(35a)は接続具(33)に連結し
ているので、駆動源(35)を作動すると接続具(3
3)は接続管(32)に沿って自在に昇降する。一方、
(36)はタンク(1)に付設された配管で、配管(3
6)の管壁は、上記した先細状となった接続具(33)
の先端と密着するように先太状となっている。また、
(A1)(A2)はタンク配管(36)及び接続管(3
2)にそれぞれ付設する自動遮断弁である。
【0015】自動配管接続装置(30)は、以上のよう
な構成になっているので、まず、駆動源(35)を作動
して円筒状の接続具(33)を下降せしめると、接続具
(33)先端の外壁は先細状となっており、タンク
(1)に付設する配管(36)の先端は先太状となって
いるので、接続具(33)と配管(36)は密着して接
続する。そして、接続が完了したことを確認してから、
自動遮断弁(A1)(A2)を開にすると、接続管(3
3)と配管(36)とはそれぞれ連通し、上記したよう
に、スプレーボール(18)は接続管(33)及び配管
(36)内を通ってタンク(1)内を自在に下降して行
く。
【0016】図1において、(2)は洗浄液タンク、
(3)はポンプ、(4)は圧力計である。また、(4
0)は洗浄液供給管であって、その先端は洗浄液タンク
(2)に、後端はフレキシブルチューブ(41)を経て
洗浄軸(11)内に穿設された流路(12)に連通する
供給管(24)と接続している。(5)は不活性ガスタ
ンク、例えば窒素ガスタンクで、(42)は窒素ガスタ
ンク(5)とフレキシブルチューブ(41)・供給管
(24)とを接続するガス供給管である。また、ガス供
給管(42)は接続管(32)と連通する注入管(2
5)とも接続している。
【0017】(6)は真空装置、(43)は真空装置
(6)とフレキシブルチューブ(41)とを連通する吸
引管であり、(7)は排気ガスタンク、(44)は排気
ガスタンク(7)とフレキシブルチューブ(41)とを
連通する排気管である。また、排気管(44)は分岐し
て酸素濃度計(8)とも接続している。一方、(9)は
排液タンク、(45)は自動配管接続装置(30”)と
排液タンク(9)とを接続する排液管であり、(4
3’)は排液管(45)から分岐して真空装置(6)と
接続する吸引管である。なお、図において、(A1)、
(A2)、・・・(A13)は上記したように自動遮断
弁である。
【0018】本発明になる密閉タンクの洗浄装置は、以
上のような構成になっているので、その動作について更
に詳細に説明する。上記したように、移動槽式バッチ生
産システムにおける移動式タンク(1)は密閉式で、自
動搬送車に積載された移動槽台車に搭載されており、生
産スケジュールに基づいて目的のステーションへ順次移
動して所定の作業を行い、その作業終了後、タンクを洗
浄するために洗浄ステーションへ移動して、その洗浄ス
テーションの架台に移載され、所定の位置に位置決めさ
れる。
【0019】洗浄ステーションには自動配管接続装置
(30)(30’)と、この自動配管接続装置(30)
(30’)に連結する洗浄装置(10)(10’)がそ
れぞれ2基配設され、更に洗浄装置(10)(10’)
と接続する配管・機器などが、その上流側に敷設されて
いる。また、洗浄後の洗浄排液を処理するために、自動
配管接続装置(30”)と、この自動配管接続装置(3
0”)に接続する配管・機器などが、その下流側に敷設
されている。密閉タンク(1)には外気に触れたり、曝
したりすると、いろいろと問題が生じる有機溶剤などの
薬品類が貯蔵されているので、まず、タンク(1)内の
ガスを置換してから洗浄作業に着手する。
【0020】上記したように、密閉タンク(1)には2
本の配管(36)(36’)が付設し、それに対応する
自動配管接続装置(30)(30’)と洗浄装置(1
0)(10’)もそれぞれ2基配設されているが、配管
接続と洗浄方法は何れも同一なので、ここでは、タンク
(1)に付設する一方の配管(36)との接続・ガス置
換・洗浄方法についてのみ説明をする。タンク(1)は
所定の位置に停止しているので、駆動源(35)を作動
すると接続具(33)は下降して、接続具(33)とタ
ンク(1)に付設する配管(36)とは密接に接続し、
配管(36)と接続管(32)は連通する。両者が密接
に連通したことを確認してから2基の自動遮断弁(A
1)(A2)をそれぞれ開にし、洗浄装置(10)のロ
ッドレスシリンダー(22)を作動して、スプレーボー
ル(18)がタンク(1)の底部近傍に達するまで、洗
浄軸(11)をタンク(1)内に挿入する。
【0021】続いて、窒素ガス供給管(42)に付設す
る自動遮断弁(A3)を開にして、窒素ガスタンク
(5)と洗浄装置(10)の供給管(24)・接続管
(32)とを連通させ、窒素ガスをガス供給管(42)
・フレキシブルチューブ(41)・供給管(24)を経
て洗浄軸(11)に穿設された流路(12)に注入し
て、スプレーボール(18)の噴出口(20)からタン
ク(1)の底部近傍に所定圧で噴射する一方、自動遮断
弁(A4)を開にして、ガス供給管(42)・注入管
(25)を経て接続管(32)に窒素ガスを所定圧で注
入する。このとき、他方の洗浄装置(30’)のフレキ
シブルチューブ(41’)に接続する排気管(44)に
付設された自動遮断弁(A5’)は開になっているの
で、スプレーボール(18)の噴出口(20)から噴出
した窒素ガスはタンク(1)の底部近傍に滞留している
ガスと、接続管(32)に噴出した窒素ガスはタンク
(1)の天井部に滞留しているガスとそれぞれ置換し、
置換したガスは他方のスプレーボール(18’)の噴出
口(20’)・流路(12’)・供給管(24’)・フ
レキシブルチューブ(41’)・排気管(44)を経て
排気ガスタンク(7)に排出される。
【0022】すなわち、スプレーボールを交互にタンク
内に挿入することによって、一方のスプレーボールから
窒素ガスを噴射し、他方のスプレーボールでタンク内の
ガスを吸引することができるので、短時間で、効率よく
ガス置換を行うことができるのである。そして、所定時
間、ガス置換を行った後、排気管(44)から分岐した
配管の自動遮断弁(A6)を開にして、酸素濃度計
(8)でタンク内ガスの酸素濃度を計測し、酸素濃度が
所定値以下になったら、窒素ガスタンク(5)と排気ガ
スタンク(7)に連通する配管に付設した前記自動遮断
弁を全て閉止して、窒素ガスの供給を停止する。
【0023】次に洗浄作業に入るが、まず、洗浄液タン
ク(2)に連通する洗浄液供給管(40)に付設する自
動遮断弁(A7)(A8)(A9)を開にし、ポンプ
(3)、圧力計(4)を作動して洗浄液を所定圧で洗浄
液供給管(40)・フレキシブルチューブ(41)・供
給管(24)を経て流路(12)に注入し、スプレーボ
ール(18)の噴出口(20)からタンク(1)内に噴
出させる。その際、ロッドレスシリンダー(22)を作
動して、スプレーボール(18)をタンク(1)内で昇
降させると同時に、モーター(14)を作動してスプレ
ーボール(18)を水平(X軸)方向に公転させ、更に
上記した歯車機構によって、垂直(Y軸)方向にも自転
させる。
【0024】このようにスプレーボール(18)がタン
ク(1)内を昇降すると同時に、公転・自転しながら多
数開孔している噴出口(20)から洗浄液を噴出するこ
とによって、タンク(1)内壁はもちろん、タンク
(1)に常設している撹拌翼(37)までも洗浄するこ
とができる。そして、当然ながら、他方の洗浄装置(1
0’)も同時並行して作動するので、タンク(1)内壁
の隅部まで完全に、かつ短時間で洗浄することができ
る。なお、その際、必要ならば、タンク(1)に固設す
る撹拌翼(37)を回転させることによって、洗浄効果
を向上させることもできる。
【0025】洗浄作業が終了すると、ロッドレスシリン
ダー(22)を作動して鞘管(15)を上昇せしめて、
スプレーボール(18)をタンク(1)内から接続管
(32)内まで引き上げ、洗浄液供給管(40)に付設
する全ての自動遮断弁を閉止し、真空装置(6)に接続
する吸引管(43)に付設する自動遮断弁(A10)を
開にして、真空装置(6)を作動する。そして、吸引管
(43)に接続するフレキシブルチューブ(41)・流
路(12)・スプレーボール(18)の内壁に付着して
いる洗浄液を全て吸引する。
【0026】また、一方で、洗浄済みの液を排出するた
めに、自動配管接続装置(30”)を作動して、タンク
(1)底部に付設する配管(36”)と排液管(45)
とを接続し、自動遮断弁(A11)(A12)を開にし
てからポンプ(39)を作動して、洗浄済み液を排液タ
ンク(9)に排出する。洗浄済み液の排出が終了した
ら、自動遮断弁(A11)(A12)を閉止し、排液管
(45)から分岐した吸引管(43’)に付設する自動
遮断弁(A13)を開にしてから真空装置(6)を作動
して、排液管(45)の内壁に付着している洗浄済み液
を吸引する。
【0027】こうして一連の洗浄作業と排出作業が終了
したら、自動配管接続装置(30)の駆動源(35)を
作動して接続管(32)とタンク(1)に付設する配管
(36)との接続を解除するが、上記したように、真空
装置(6)を作動してフレキシブルチューブ(41)・
流路(12)・スプレーボール(18)の内壁に付着す
る洗浄液を吸引しているので、接続を解除しても一切の
液垂れは生じない。同様に、自動配管接続装置(3
0”)を作動してタンク(1)に付設する配管と排液管
(45)との接続を解除しても一切の液垂れは生じな
い。また、当然ながら、同様の動作が、他方の自動配管
接続装置(30’)と洗浄装置(10’)でも行われ
る。そして、全ての作業が終了すると、タンク(1)を
搭載した移動槽台車は洗浄ステーションの架台から自動
搬送車に移載され、自動搬送車は次の作業を行うために
所定の場所へ移動する。
【0028】以上、何れにしても、本実施例では、洗浄
する密閉タンクを移動式のタンクとして説明をしたが、
本発明は特にこの移動式タンクに限定されるものではな
く、また、自動配管接続装置と洗浄装置が2基配設さ
れ、対応するタンクに付設する配管も2本配設されてい
るが、これは、ガス置換、洗浄を短時間で効率よく行う
ためであって、その基数や本数は何ら限定されるもので
はない。また、各駆動源、機器類、自動遮断弁などは全
て中央制御室のシーケンサーに接続されており、配管接
続・ガス置換・排気・酸素濃度検知・洗浄液供給・洗浄
・吸引・排出・接続解除といった一連の作業は、自動的
かつスムーズにシステマティックに行われるようになっ
ている。したがって、生産性が著しく向上する上に、配
管接続を解除しても一切の液垂れが生じないので環境を
汚染することもなく、外気に触れたら問題が起きやすい
薬品類がタンク内に貯蔵されていても何ら心配すること
はない。
【0029】また、本実施例では、洗浄作業に着手する
前にガス置換を行うように説明しているが、これは洗浄
作業時に発生する可能性がある静電気が誘因となってタ
ンク内のガスが危険な状態となるのを未然に防止するた
めであって、そのような心配が一切生じないような薬品
が貯蔵されているタンクについてはエアー置換を行って
から、あるいはそれさえ必要なければ、一切のガス置換
を行わずに、直接洗浄作業に入ることも、もちろん可能
である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、洗浄装置に連結してい
る自動配管接続装置によって洗浄装置とタンクに付設さ
れた配管とを接続せしめて、洗浄装置に具設する洗浄液
噴射装置であるスプレーボールをタンク内に挿入し、次
いで、そのスプレーボールを昇降・回転させながら、ス
プレーボールの噴出口から不活性ガス、あるいは洗浄液
を噴出して、タンク内のガス置換と洗浄を行うので、密
閉タンクでも短時間に、効率よく洗浄することができ
る。また、このとき、洗浄装置は排気ガスタンクや濃度
計、真空装置にも接続しているので、タンク内のガス濃
度を計測できるとともに、配管接続を解除したときの配
管からの液垂れも一切生じない。したがって、作業環境
を汚染することも一切なく、タンク内のガスを外気に曝
すと問題が生じやすい工業薬品類が貯蔵されている密閉
タンクを好適に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】密閉タンクの洗浄装置の全体概要図
【図2】洗浄装置と自動配管接続装置の関係を示す概略
【図3】洗浄装置の詳細図
【符号の説明】
1 密閉タンク 2 洗浄液タンク 3 ポンプ 4 圧力計 5 窒素ガスタンク 6 真空装置 7 排気ガスタンク 8 濃度計 9 排液タンク 10 洗浄装置 11 洗浄軸 12 流路 13 固定具 14 モーター 15 鞘管 16 シール 17 ベアリング 18 スプレーボール 19 通路 20 噴出口 21 連結具 22 ロッドレスシリンダー 23 ガイド 24 供給管 25 注入管 30 自動配管接続装置 31 接続台 32 接続管 33 接続具 34 Oリング 35 駆動源 36 配管 37 撹拌翼 38 モーター 39 ポンプ 40 洗浄液供給管 41 フレキシブルチューブ 42 窒素ガス供給管 43 吸引管 44 排気管 45 排液管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−167778(JP,A) 特開 平6−114359(JP,A) 実開 昭57−161487(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 9/093

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄装置に連結された自動配管接続装置
    介して、洗浄装置を密閉タンクに接続して、密閉タンク
    の内部を洗浄する密閉タンクの洗浄装置であって、 タンクに連結された配管及び自動配管接続装置に連結さ
    れた接続管に、それぞれ遮断弁を設け、密閉タンクと自
    動配管接続装置の少なくとも一方を移動可能とし、 自動配管接続装置を介して、タンクに連結された配管と
    自動配管接続装置に連結された接続管とを接続し、洗浄
    装置を密閉タンクに接続した後に、配管の接続部分を通
    して、タンク内に挿入して、密閉タンクの内部を洗浄す
    る洗浄液噴出装置を洗浄装置に具設した ことを特徴とす
    る密閉タンクの洗浄装置。
  2. 【請求項2】 洗浄装置の洗浄液の流路を介してタンク
    内のガス置換を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    密閉タンクの洗浄装置。
  3. 【請求項3】洗浄装置に連結された自動配管接続装置を
    介して、洗浄装置を密閉タンクに接続して、密閉タンク
    の内部を洗浄する密閉タンクの洗浄方法であって、 タンクに連結された配管及び自動配管接続装置に連結さ
    れた接続管に、それぞれ設けた遮断弁により、密閉タン
    クと自動配管接続装置の少なくとも一方を移動可能と
    し、 自動配管接続装置を介して、タンクに連結された配管と
    自動配管接続装置に連結された接続管とを接続し、洗浄
    装置を密閉タンクに接続した後に、 洗浄装置に具設された洗浄液噴出装置を、配管の接続部
    分を通して、タンク内に挿入し、密閉タンクの内部を
    浄することを特徴とする密閉タンクの洗浄方法。
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