JP3349211B2 - ファイバ型光部品 - Google Patents

ファイバ型光部品

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JP3349211B2
JP3349211B2 JP22517093A JP22517093A JP3349211B2 JP 3349211 B2 JP3349211 B2 JP 3349211B2 JP 22517093 A JP22517093 A JP 22517093A JP 22517093 A JP22517093 A JP 22517093A JP 3349211 B2 JP3349211 B2 JP 3349211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コアの位置が異なるシ
ングルモード光ファイバ同士を媒介接続する光ファイバ
型光部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、油漏れ等の検出をするために、
偏心コアシングルモード光ファイバを光センサとして用
いた分布型計測システムが提案されている。この提案の
ものは、例えば、図8に示すように、パーソナルコンピ
ュータ33を備えた後方散乱光法による計測装置であるO
TDR(Optical Time Domain Refractmeter)13にセレ
クタ32と、中心コアシングルモード光ファイバ7を介し
て偏心コアシングルモード光ファイバ8を接続したもの
である。
【0003】中心コアシングルモード光ファイバ7は、
図9の(a)に示すように、光ファイバの長手方向に沿
って中心部にコア3が設けられているシングルモード光
ファイバであり、偏心コアシングルモード光ファイバ8
は、図9の(b)に示すように、光ファイバの長手方向
に沿って中心コアシングルモード光ファイバ7のコア3
よりも側周側にコア4が設けられているシングルモード
光ファイバである。各シングルモード光ファイバ7,8
のコア3,4の周りはクラッド9で覆われており、これ
らのコア3,4やクラッド9は、例えば、ガラス等の無
機材料で形成されている。また、クラッド9の周りは、
さらに被覆層(図9においては図示せず)により覆われ
ている。
【0004】図8に示すような分布型計測システムは、
OTDR13側から光を照射して偏心コアシングルモード
光ファイバ8側に通し、その光が偏心コアシングルモー
ド光ファイバ8の行き止まり端26側で反射して戻ってく
る光(戻り光)を検出し、その光の検出レベルにより油
漏れの有無を検出し、光を照射してから光が戻ってくる
までの時間差により、OTDR13から油漏れ発生場所ま
での距離を検出しようとするものである。
【0005】それというのは、シングルモード光ファイ
バ7,8に光を通すと、光はコア3,4の周りのクラッ
ド9側に染み出すが、図9の(b)に示したように、偏
心コアシングルモード光ファイバ8には、コア3と被覆
層10との間が、例えば、9μmから12μmといった狭い
部分(図のAの部分)があり、この部分では、図10に示
すように、光がクラッド9よりも外側に染み出してしま
い、それにより、偏心コアシングルモード光ファイバ8
を伝播する光にロスが生じる。この光のロスはクラッド
9の外周の光染み出し部分30の屈折率が変化したり、光
を吸収する物質が光染み出し部分30に接触したりするこ
とにより変化するものであり、例えば、偏心コアシング
ルモード光ファイバ8の周りに油が存在していた場合
に、その油が被覆層10に染み込んで被覆層10の屈折率が
変化すると、光のロスも変化する。そこで、図8に示し
たような分布型計測システムでは、OTDR13によりこ
の光のロスを検出し、それにより油漏れを検出しようと
しているのである。
【0006】なお、このようなシステムにおいては、セ
レクタ32によりOTDR13から照射する光を切り替えて
複数の中心コアシングルモード光ファイバ7にそれぞれ
通し、各中心コアシングルモード光ファイバ7から偏心
コアシングルモード光ファイバ8に通すことにより、複
数の箇所での油漏れ等の検出を行っており、このよう
に、OTDR13と偏心コアシングルモード光ファイバ8
との間に中心コアシングルモード光ファイバ7を設ける
のは、偏心コアシングルモード光ファイバ8は中心コア
シングルモード光ファイバ7よりも単位長さ当たりの光
のロスが大きいために、偏心コアシングルモード光ファ
イバ8はその長さが、例えば、3km程度以上と長くなる
と、光のロスそのものがあまりにも大きくなってしま
い、OTDR13による光の検出感度が低下して光のロス
の変化を検出することができなくなってしまうので、そ
れを防ぐためである。
【0007】すなわち、油漏れ等の検出位置がOTDR
13の操作位置よりも遠く離れているときには、検出現場
まで伸設した長い中心コアシングルモード光ファイバ7
に偏心コアシングルモード光ファイバ8を接続し、ロス
の小さい中心コアシングルモード光ファイバ7を介して
OTDR13と偏心コアシングルモード光ファイバ8を接
続することにより、検出現場が遠いときでも油漏れ等の
検出ができるようにしようとしているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中心コ
アシングルモード光ファイバ7と偏心コアシングルモー
ド光ファイバ8との接続に際し、例えば、図11の(a)
に示すように、光ファイバ7,8のコア3,4を位置合
わせして光軸を合わせて接続するが、光軸の位置合わせ
後に光ファイバ7,8の接続部を融着すると、同図の
(b)に示すように、その融着の熱で軟化したガラスの
表面張力により、光ファイバ7,8同士が互いに引っ張
られるために、せっかく位置合わせした光軸がずれてし
まい、光ファイバ7,8の接続部における接続損失が極
めて大きくなってしまうといった問題が生じた。また、
光ファイバ7,8の接続部がほとんど軟化しないような
熱で融着すると、外部から少しでも力が加わったとき
に、すぐに接続部が外れてしまうため、そのような方法
により融着接続することは不可能であった。
【0009】また、光ファイバ7,8のコア3,4を位
置合わせした後に、接続部に固定部材等を設けて固定し
ようとすると、光ファイバ7,8の中心軸をずらしたま
まで固定することになるために、光ファイバ7,8の端
面が相対的にずれ易く、コア3,4を位置合わせした状
態のまま固定することが難しかったり、ようやく固定で
きたとしても外部からの力が光ファイバ7,8の接続部
に加わる等といった何らかの原因により、光ファイバ
7,8の相対的な位置ずれが生じることが多く、そうな
ると、接続部の接続損失が増大し、長期的な信頼性が期
待できなかった。
【0010】したがって、何れにしても中心コアシング
ルモード光ファイバ7と偏心コアシングルモード光ファ
イバ8とを低接続損失で接続し、長期に渡ってその状態
を維持することは困難であり、そのために、偏心コアシ
ングルモード光ファイバを光センサとして用いた分布型
計測システムの実現化が妨げられていた。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、中心コアシングルモード
光ファイバと偏心コアシングルモード光ファイバを低接
続損失で媒介接続し、長期に渡ってその状態を維持する
ことができる光ファイバ型光部品を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、
1の発明は、光ファイバの長手方向に沿って、中心部に
コアを設けた中心コアシングルモード光ファイバと、中
心コアシングルモード光ファイバのコアよりも側周側に
コアを設けた偏心コアシングルモード光ファイバを媒介
接続する光ファイバ型光部品であって、光ファイバ型光
部品は光ファイバの長手方向に沿って、中心部に第1の
接続用コアを備え、偏心コアシングルモード光ファイバ
のコアと対向する位置に第2の接続用コアを備えた接続
用シングルモード光ファイバを有し、接続用シングルモ
ード光ファイバの長手の一部に光ファイバの直径を縮径
させて第1の接続用コアと第2の接続用コアを近接させ
たモード結合部を設け、モード結合部により第1の接続
用コアと第2の接続用コアの一方側から通した光を他方
側へ分岐させる構成と成し、前記接続用シングルモード
光ファイバの一端側端面には中心コアシングルモード光
ファイバが接続されて該中心コアシングルモード光ファ
イバのコアと前記接続用シングルモード光ファイバの第
1の接続用コアが接続され、前記接続用シングルモード
光ファイバの他端側端面には偏心コアシングルモード光
ファイバが接続されて該偏心コアシングルモード光ファ
イバのコアと前記接続用シングルモード光ファイバの第
2の接続用コアが接続されていることを特徴として構成
されている。また、第2の発明は、前記第1の発明の構
成を備えた上で、前記中心コアシングルモード光ファイ
バが接続される側の接続用シングルモード光ファイバの
直径は接続相手の中心コアシングルモード光ファイバの
直径に等しく形成され、偏心コアシングルモード光ファ
イバが接続される側の接続用シングルモード光ファイバ
の直径は接続相手の偏心コアシングルモード光ファイバ
の直径に等しく形成され、接続用シングルモード光ファ
イバの中心部からの第2の接続用コアの偏心位置と偏心
コアシングルモード光ファイバの中心部に対するコアの
偏心位置は等しく形成されていることを特徴とする。
【0013】
【作用】上記構成の本発明において、光ファイバ型光部
品を中心コアシングルモード光ファイバと偏心コアシン
グルモード光ファイバとの間に媒介させると、光ファイ
バ型光部品の接続用シングルモード光ファイバの一端側
では第1の接続用コアが中心コアシングルモード光ファ
イバのコアと位置合わせされ、他端側では第2の接続用
コアが偏心コアシングルモード光ファイバのコアと位置
合わせされて接続される。そして、例えば、中心コアシ
ングルモード光ファイバ側から通された光は、そのコア
を通って接続用シングルモード光ファイバの第1の接続
用コアに入射し、モード結合部により第2の接続用コア
に分岐されて第2の接続用コアから偏心コアシングルモ
ード光ファイバのコアに通される。
【0014】また、その光は偏心コアシングルモード光
ファイバの行き止まり端側で反射して戻ってきて、その
光(戻り光)は接続用シングルモード光ファイバの第2
の接続用コアに入射し、モード結合部により第1の接続
用コアに分岐されて第1の接続用コアから中心コアシン
グルモード光ファイバのコアに通される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一部
分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。図1
には、本発明に係る光ファイバ型光部品11の一実施例が
示されており、この光ファイバ型光部品11は、図9の
(a)に示したような、クラッド9外径が125 μmで中
心部にコア3を有し、モードフィールド径が9μmの中
心コアシングルモード光ファイバ7と、図9の(b)に
示したような、クラッド9外径が125 μmで、クラッド
9の外周面から14μmの位置にコア4を有し、モードフ
ィールド径が9μmの偏心コアシングルモード光ファイ
バ8を媒介接続するための光部品である。
【0016】なお、中心コアシングルモード光ファイバ
7と偏心コアシングルモード光ファイバ8には、各々、
厚みが10μmの被覆層が設けられており、偏心コアシン
グルモード光ファイバ8の被覆層は吸油性樹脂により形
成され、その周りに油で溶ける樹脂が被覆されている。
【0017】図1において、円筒形状の保護用スリーブ
12の内側には、接続用シングルモード光ファイバ6が接
着剤17により固定されており、接続用シングルモード光
ファイバ6には、光ファイバ6の長手方向に沿って、第
1の接続用コア1と第2の接続用コア2が備えられてお
り、接続用コア1,2のモードフィールド径は共に9μ
m、カットオフ波長は1.26μmのシングルモード構造と
なっている。各接続用コア1,2の周りにはクラッド9
が設けられており、接続用シングルモード光ファイバ6
の端面15,16側のクラッド9の周りは厚さ10μmの被覆
層10で被覆されている。接続用シングルモード光ファイ
バ6の端面15,16側のクラッド9外径は125 μmであ
り、この光ファイバ型光部品11により媒介接続する中心
コアシングルモード光ファイバ7と偏心コアシングルモ
ード光ファイバ8の両光ファイバ7,8のクラッド9外
径と等しくなっている。
【0018】第1の接続用コア1は接続用シングルモー
ド光ファイバ6の中心部に設けられており、第2の接続
用コア2はクラッド9の外周面19から14μm内側に設け
られており、例えば、接続用シングルモード光ファイバ
6の一方の端面15側に中心コアシングルモード光ファイ
バ7を対向させ、他方の端面16側に偏心コアシングルモ
ード光ファイバ8を対向させると、第1の接続用コア1
の端面20と中心コアシングルモード光ファイバ7のコア
3の端面が位置が合った状態で対向し、第2の接続用コ
ア2の端面21と偏心コアシングルモード光ファイバ8の
コア4の端面が位置が合った状態で対向するようになっ
ている。
【0019】接続用シングルモード光ファイバ6の長手
の一部には、中央側にモード結合部5が設けられてお
り、モード結合部5は接続用シングルモード光ファイバ
6の中央側を加熱し、長手方向に延伸することにより溶
融延伸してクラッド9の外径(直径)が77μmになるま
で縮径し、第1の接続用コア1と第2の接続用コア2を
近接させることにより形成されている。
【0020】光ファイバに光を通すと、その光はおもに
光ファイバのコアを通って伝播するが、光の一部はコア
の周りに染み出した状態で伝播し、本実施例の接続用シ
ングルモード光ファイバ6のモード結合部5のようにコ
ア同士が近接すると、図2に示すように、例えば、第1
の接続用コア1に通された光がモード結合部5を通ると
きに第2の接続用コア2側にも染み出していき、次第に
その染み出した光が第2の接続用コア2側に多く漏れ出
し、モード結合部5の出口側においては、光が第2の接
続用コア2側に多く分配されるようになり、図3の
(a)に示すように、光の多くは第2の接続用コア2を
通って伝播するようになる。また、同様に、第2の接続
用コア2側から通された光は、同図の(b)に示すよう
に、モード結合部5により分岐されて第1の接続用コア
1側に多く分配され、光の多くは第1の接続用コア1を
通って伝播するようになる。
【0021】そこで、本実施例では、モード結合部5の
形成に際し、第1の接続用コア1の一方側の端面20側か
ら光を通して第1の接続用コア1の他方側の端面22側で
受光される光の強度をモニタすることにより、第1の接
続用コア1の端面20側から通された光がモード結合部5
で分岐して第2の接続用コア2側に分配され、その結
果、第1の接続用コア1の端面22側にはどれくらいの割
合で光が通されるのかを検出しながら接続用シングルモ
ード光ファイバ6の溶融延伸を行った。そして、第1の
接続用コア1の端面22で検出される光の強度が、第1の
接続用コア1の端面20側から通される光の強度の10分の
1になるまで、すなわち、モード結合部5により光の90
%が第2の接続用コア2側に分配され、光の10%が第1
の接続用コア1側に分配されるようになるまで、接続用
シングルモード光ファイバ6の溶融延伸による縮径を行
った。
【0022】また、このようにして、モード結合部5で
光を分岐する割合を設定することにより、第2の接続用
コア2の端面21側から光を通した場合は、その光はモー
ド結合部5により同様に分岐されて光の90%が第1の接
続用コア1側に分配され、光の10%が第2の接続用コア
2側に分配するように構成されている。
【0023】本実施例は以上のように構成されており、
次に、その動作について説明する。まず、図4の(a)
に示すように、中心コアシングルモード光ファイバ7の
端面25と光ファイバ型光部品11の一方側の端面15を対向
させ、光ファイバ型光部品11の他方側の端面16と偏心コ
アシングルモード光ファイバ8の端面24を対向させて、
図4の(b)に示すように、各端面25と15、16と14を融
着により接続する。なお、このときの接続用シングルモ
ード光ファイバ6と中心コアシングルモード光ファイバ
7および偏心コアシングルモード光ファイバ8との融着
接続部の接続損失は、共に0.1 dB以下であり、接続部
の強度も被覆層なしでの引張試験結果が0.8 Kgfとなる
ような強い強度であることが実験により確認されてい
る。
【0024】そして、図4の(b)に示したように、融
着接続した後に、例えば、中心コアシングルモード光フ
ァイバ7側から光を照射すると、光は、図5の(a)に
示されるように、図の矢印のように、中心コアシングル
モード光ファイバ7のコア3を通ってコア3端面から出
射し、接続用シングルモード光ファイバ6の第1の接続
用コア1の端面20から入射して、第1の接続用コア1を
通り、モード結合部5により分岐されて光の約90%は第
2の接続用コア2に分配され、第2の接続用コア2を通
り、その端面21から出射し、偏心コアシングルモード光
ファイバ8のコア4に入射し、光は偏心コアシングルモ
ード光ファイバ8のコア4を通る。
【0025】そして、光は偏心コアシングルモード光フ
ァイバ8の行き止まり端26で大きく反射して、図5の
(b)の矢印のように、偏心コアシングルモード光ファ
イバ8のコア4を前記とは反対方向に進み、接続用シン
グルモード光ファイバ6側に戻ってきて、接続用シング
ルモード光ファイバ6の第2の接続用コア2の端面21か
ら第2の接続用コア2に入射し、第2の接続用コア2を
通り、モード結合部5により分岐されて、戻ってきた光
の約90%が第1の接続用コア1に分配され、第1の接続
用コア1を通り、その端面20から出射し、中心コアシン
グルモード光ファイバ7のコア3に入射し、中心コアシ
ングルモード光ファイバ7のコア3を通るようになる。
【0026】本実施例の光ファイバ型光部品によれば、
接続用シングルモード光ファイバ6のクラッド9の外径
は、中心コアシングルモード光ファイバ7のクラッド9
の外径と等しく、しかも、第1の接続用コア1は接続用
シングルモード光ファイバ6の中心部に設けられてい
て、中心コアシングルモード光ファイバ7のコア3の端
面と位置が合った状態で対向するために、接続用シング
ルモード光ファイバ6は中心コアシングルモード光ファ
イバ7と光軸が合った状態で容易に融着接続されること
になる。
【0027】また、同様に、接続用シングルモード光フ
ァイバ6は偏心コアシングルモード光ファイバ8ともク
ラッド9外径が等しく、しかも、第2の接続用コア2は
接続用シングルモード光ファイバ6の側面側に設けられ
ていて、偏心コアシングルモード光ファイバ8のコア4
の端面と位置が合った状態で対向するために、接続用シ
ングルモード光ファイバ6は偏心コアシングルモード光
ファイバ8とも光軸が合った状態で容易に融着されるこ
とになる。そして、このように、各光ファイバ6,7,
8の光軸が合わされて接続されるために、接続用シング
ルモード光ファイバ6の両端側の接続部の接続損失を非
常に小さくすることができる。
【0028】また、前記の動作により、中心コアシング
ルモード光ファイバ7側から通された光は、接続用シン
グルモード光ファイバ6のモード結合部5を通して分岐
され、その光の殆どが偏心コアシングルモード光ファイ
バ8側に通され、同様に、偏心コアシングルモード光フ
ァイバ8側から戻ってくる光は、その殆どが中心コアシ
ングルモード光ファイバ7側に通されるため、接続用シ
ングルモード光ファイバ6を介して中心コアシングルモ
ード光ファイバ7や偏心コアシングルモード光ファイバ
8を通る光のロスが大きくなり過ぎることはなく、中心
コアシングルモード光ファイバ7と偏心コアシングルモ
ード光ファイバ8は、光ファイバ型光部品11の接続用シ
ングルモード光ファイバ6により低接続損失で媒介接続
される。
【0029】さらに、各シングルモード光ファイバ6,
7,8の接続端部におけるクラッド9外径や光ファイバ
の外径が等しく、各シングルモード光ファイバ6,7,
8の中心軸も合わされて光ファイバ6,7,8の端面同
士が当接されているため、従来例の中心コアシングルモ
ード光ファイバ7と偏心コアシングルモード光ファイバ
8との接続のように、光ファイバ7,8の中心軸がずれ
たままで接続し、それにより、外部からの力を受けて光
ファイバ7,8の端面が相対的にずれるようなこともな
く、中心コアシングルモード光ファイバ7と接続用シン
グルモード光ファイバ6との接続部や、偏心コアシング
ルモード光ファイバ8と接続用シングルモード光ファイ
バ6との接続部における強度を高いものとすることがで
きる。
【0030】そのため、たとえ接続部に外部からの力が
加わったとしても、接続部が外れてしまったり、光軸が
ずれたりすることもなく、中心コアシングルモード光フ
ァイバ7と偏心コアシングルモード光ファイバ8は接続
用シングルモード光ファイバ6により低接続損失で接続
されたまま、その状態を維持することができる。
【0031】実際に、本実施例の光ファイバ型光部品11
により、約1.0 kmの中心コアシングルモード光ファイバ
7と2.0 kmの偏心コアシングルモード光ファイバ8を接
続し、中心コアシングルモード光ファイバ7をOTDR
13に接続して分布型計測システムを構築し、偏心コアシ
ングルモード光ファイバ8の行き止まり端26から500m
のところに油をたらす実験を行い、約2分後に油が被覆
層10に染み込んでからOTDR13により後方散乱出力を
検出したところ、図6に示すような結果が得られた。
【0032】同図に示されるように、光が中心コアシン
グルモード光ファイバ7を通り、接続用シングルモード
光ファイバ6を通って偏心コアシングルモード光ファイ
バ8を通るときに、光の散乱損失等により少しずつ後方
散乱出力は低下し、接続用シングルモード光ファイバ6
のモード結合部5を通るときの光の分岐によっても低下
するが、距離が2500mのところ、すなわち、偏心コアシ
ングルモード光ファイバ8の行き止まり端26から500 m
のところは、光が単に偏心コアシングルモード光ファイ
バ8内を通っているだけにも拘わらず、後方散乱出力の
低下する割合が2dBと大きいことがわかる。これは、
偏心コアシングルモード光ファイバ8の被覆層10に油が
染み込んだために被覆層10の屈折率が大きく変化したこ
とにより、光のロスが増大したためと考えられる。
【0033】したがって、このように、例えば、油漏れ
を検知したいところに偏心コアシングルモード光ファイ
バ8を布設し、図8に示したような分布型計測システム
を構築すれば、OTDR13により、油漏れ発生の有無と
発生した場合の場所を検出できることがこの実験結果に
より確認された。
【0034】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、第2の接続用コア2をクラッド9の外周面
19から14μm内側に設けたが、第2の接続用コア2を設
ける位置は特に限定されるものではなく、接続する相手
側の偏心コアシングルモード光ファイバに合わせて適宜
設定するものである。
【0035】また、接続用シングルモード光ファイバ6
の寸法や第1,第2の接続用コア1,2の寸法やモード
フィールド径等は特に限定されるものではなく、接続相
手側の中心コアシングルモード光ファイバ7や偏心コア
シングルモード光ファイバ8の外径やコア3,4やモー
ドフィールド径等に合わせて適宜設定するものである。
【0036】また、上記実施例では、モード結合部5を
形成させるために、接続用シングルモード光ファイバ6
の中央側のクラッド9の直径を125 μmから77μmに縮
径させたが、必ずしも125 μmから77μmに縮径すると
は限らず、光ファイバ6の直径を縮径することにより、
例えば、第1の接続用コア1側から第2の接続用コア2
側に光の多くが分岐するようになるまで、用いる接続用
シングルモード光ファイバ6に合わせて縮径を行えばよ
い。また、モード結合部5を設ける位置も、上記実施例
のように、接続用シングルモード光ファイバ6の中央側
に設けるとは限らず、接続用シングルモード光ファイバ
6の長手の一部に設ければよい。
【0037】さらに、上記実施例では、接続用シングル
モード光ファイバ6のモード結合部5を保護するために
保護用スリーブ12を設けたが、保護用スリーブ12は必ず
しも設ける必要はない。但し、モード結合部5は溶融延
伸等により接続用シングルモード光ファイバ6の直径が
縮径されていて、外部の力が加わったときに、縮径して
いない部分よりは変形等がし易いため、モード結合部5
を保護するための適宜の手段を設けることが望ましい。
【0038】さらに、本発明の応用例として、図7に示
すように、偏心コアシングルモード光ファイバ8の中心
部に第2のコア14を設けて、この光ファイバ8の長手の
一部にモード結合部5を設け、コア4と第2のコア14を
近接させた構成とし、このように、本発明の構造部分を
偏心コアシングルモード光ファイバ8内に設けて、この
光ファイバ8の端面26と中心コアシングルモード光ファ
イバ7の端面25を接続するようにしてもよい。
【0039】さらに、本発明の光ファイバ型光部品を用
いた分布型計測システムは、油漏れの検出を行うとは限
らず、油以外の、光を吸収したり、屈折率を変化させた
りする物質の検出を行うこと等も可能である。
【0040】さらに、本発明の光ファイバ型光部品は、
必ずしも分布型計測システムに用いられるとは限らず、
中心コアシングルモード光ファイバと偏心コアシングル
モード光ファイバの接続用として幅広く利用できるもの
である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバ型光部品を
中心コアシングルモード光ファイバと偏心コアシングル
モード光ファイバとの間に媒介させ、光ファイバ型光部
品の接続用シングルモード光ファイバの一端側の第1の
接続用コアと中心コアシングルモード光ファイバのコア
を位置合わせして接続し、接続用シングルモード光ファ
イバの他端側の第2の接続用コアと偏心コアシングルモ
ード光ファイバのコアを位置合わせして接続することに
より、第1の接続用コアと中心コアシングルモード光フ
ァイバのコアを低接続損失で接続することができ、第2
の接続用コアと偏心コアシングルモード光ファイバのコ
アを低接続損失で接続することができる。
【0042】また、例えば、中心コアシングルモード光
ファイバ側から光を通すと、その光は中心コアシングル
モード光ファイバから第1の接続用コアを通り、接続用
シングルモード光ファイバのモード結合部により第2の
接続用コアに分岐されて、光の殆どが第2の接続用コア
側に分配され、第2の接続用コアを通って偏心コアシン
グルモード光ファイバのコアに通される。そして、この
ことにより、中心コアシングルモード光ファイバと偏心
コアシングルモード光ファイバは光学的に接続され、し
かも、中心コアシングルモード光ファイバ側から通され
た光の殆どが偏心コアシングルモード光ファイバ側に通
されるため、接続用シングルモード光ファイバによる中
心コアシングルモード光ファイバと偏心コアシングルモ
ード光ファイバの光結合は、接続損失の小さいものとす
ることができる。
【0043】さらに、接続用シングルモード光ファイバ
の外径と、中心コアシングルモード光ファイバや偏心コ
アシングルモード光ファイバの外径を等しく設計するこ
とにより、各シングルモード光ファイバの光軸のみでな
く、中心軸も合わせた状態で接続することが可能とな
り、各シングルモード光ファイバ端面側の接続部の強度
が維持されるため、各シングルモード光ファイバ同士の
端面において、各シングルモード光ファイバが相対的に
ずれを生じることも殆どなく、接続損失の小さい接続状
態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ型光部品の断面構成図
である。
【図2】モード結合部を通る光の伝播動作を示す説明図
である。
【図3】モード結合部を有する光ファイバを通る光の伝
播動作を示す説明図である。
【図4】図1の光ファイバ型光部品により中心コアシン
グルモード光ファイバと偏心コアシングルモード光ファ
イバを媒介接続する方法を示す説明図である。
【図5】図1の光ファイバ型光部品により中心コアシン
グルモード光ファイバと偏心コアシングルモード光ファ
イバを媒介接続した後、中心コアシングルモード光ファ
イバと偏心コアシングルモード光ファイバの一方側から
他方側に光を通したときの光の伝播動作を示す説明図で
ある。
【図6】図1の光ファイバ型光部品を用いて油漏れ検出
実験をしたときの実験結果を示すグラフである。
【図7】分布型計測システムの一例を示す説明図であ
る。
【図8】本発明の応用例を示す説明図である。
【図9】中心コアシングルモード光ファイバと偏心コア
シングルモード光ファイバの一例を示す説明図である。
【図10】偏心コアシングルモード光ファイバの光の染み
出し例を示す説明図である。
【図11】中心コアシングルモード光ファイバと偏心コア
シングルモード光ファイバの融着接続例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 第1の接続用コア 2 第2の接続用コア 5 モード結合部 6 接続用シングルモード光ファイバ 7 中心コアシングルモード光ファイバ 8 偏心コアシングルモード光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/287 G01M 11/00 G02B 6/255 G02B 6/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの長手方向に沿って、中心部
    にコアを設けた中心コアシングルモード光ファイバと、
    中心コアシングルモード光ファイバのコアよりも側周側
    にコアを設けた偏心コアシングルモード光ファイバを媒
    介接続する光ファイバ型光部品であって、光ファイバ型
    光部品は光ファイバの長手方向に沿って、中心部に第1
    の接続用コアを備え、偏心コアシングルモード光ファイ
    バのコアと対向する位置に第2の接続用コアを備えた接
    続用シングルモード光ファイバを有し、接続用シングル
    モード光ファイバの長手の一部に光ファイバの直径を縮
    径させて第1の接続用コアと第2の接続用コアを近接さ
    せたモード結合部を設け、モード結合部により第1の接
    続用コアと第2の接続用コアの一方側から通した光を他
    方側へ分岐させる構成と成し、前記接続用シングルモー
    ド光ファイバの一端側端面には中心コアシングルモード
    光ファイバが接続されて該中心コアシングルモード光フ
    ァイバのコアと前記接続用シングルモード光ファイバの
    第1の接続用コアが接続され、前記接続用シングルモー
    ド光ファイバの他端側端面には偏心コアシングルモード
    光ファイバが接続されて該偏心コアシングルモード光フ
    ァイバのコアと前記接続用シングルモード光ファイバの
    第2の接続用コアが接続されていることを特徴とする光
    ファイバ型光部品。
  2. 【請求項2】 中心コアシングルモード光ファイバが接
    続される側の接続用シングルモード光ファイバの直径は
    接続相手の中心コアシングルモード光ファイバの直径に
    等しく形成され、偏心コアシングルモード光ファイバが
    接続される側の接続用シングルモード光ファイバの直径
    は接続相手の偏心コアシングルモード光ファイバの直径
    に等しく形成され、接続用シングルモード光ファイバの
    中心部からの第2の接続用コアの偏心位置と偏心コアシ
    ングルモード光ファイバの中心部に対するコアの偏心位
    置は等しく形成されている請求項1記載の光ファイバ型
    光部品。
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