JP3349042B2 - トラクタのミッション - Google Patents

トラクタのミッション

Info

Publication number
JP3349042B2
JP3349042B2 JP15712496A JP15712496A JP3349042B2 JP 3349042 B2 JP3349042 B2 JP 3349042B2 JP 15712496 A JP15712496 A JP 15712496A JP 15712496 A JP15712496 A JP 15712496A JP 3349042 B2 JP3349042 B2 JP 3349042B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
shaft
gear
front wheel
tractor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15712496A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH106797A (ja
Inventor
留男 梅本
正寿 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP15712496A priority Critical patent/JP3349042B2/ja
Priority to US08/876,637 priority patent/US5901606A/en
Priority to KR1019970025002A priority patent/KR100237321B1/ko
Publication of JPH106797A publication Critical patent/JPH106797A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3349042B2 publication Critical patent/JP3349042B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタのミッシ
ョンに係り、より具体的には前・後輪駆動(4WD)と
後輪駆動(2WD)とに切換え可能なトラクタのミッシ
ョンに関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタ、2軸4車輪形トラクタにおい
ては、2WDと4WDとに切換え可能にしたものがあ
り、例えば、実公昭61−14688号公報で開示され
ているように、デフ駆動軸上に前輪駆動ギヤを設け、こ
のギヤに咬合する伝動ギヤを伝動軸上に設け、この伝動
軸上に切換クラッチを設けたものであった。
【0003】また、前記切換クラッチに代えてギヤを摺
動したり、シフタを摺動するようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、デフ
駆動軸の下方に、これと平行な伝動軸が不可欠であり、
この軸のために軸受および軸受加工部が必要となり、部
品点数の増大を招いて在庫管理が面倒であるだけでな
く、組立分解も煩雑で構造の複雑化となり、ユティリテ
ィ(汎用形)トラクタのニーズに呼応でき難いものであ
った。
【0005】そこで本発明は、伝動軸とデフ駆動軸との
軸カップリングを4WDと2WDの切換え用シフタの担
持部材として共用することによって、部品点数の節減、
組立分解の容易化等を図ったことを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン1の
回転動力を最終変速伝動軸34とデフ駆動軸46を介し
て後輪デフ装置13に伝達し、前記デフ駆動軸46から
分岐して前輪デフ装置に伝動する前輪動力切換装置4
8,49,50,51を備えているトラクタのミッショ
ンにおいて、前述の目的を達成するために、次の技術的
手段を講じている。
【0007】すなわち、本発明は、前記最終変速伝動軸
34とデフ駆動軸46とを接合する軸カップリング47
を設け、前記伝動軸34上に前輪駆動ギヤ49を設け、
このギヤ49と咬合する伝動ギヤ50を前輪デフ装置に
連動する前輪伝動軸51に設け、前記軸カップリング4
7上に前記前輪駆動ギヤ49に断接するシフタ48を設
けていることを特徴とするものであり、このような構成
を採用したことにより、前輪伝動軸の本数を少なく又は
長さを短くすることができ、これに起因して軸受および
その加工部分も必要でなくなったのである(請求項
1)。
【0008】また、本発明では、前記最終変速伝動軸3
4は、副変速装置10およびクリープ変速装置11の伝
動軸を共用しており、該伝動軸34上に副変速装置10
およびクリープ変速装置11の切換え用シフタ40,4
5,48を備えていることにより、各シフタ40,4
5,48は同一径にできて操作も軽快になったのである
(請求項2)。
【0009】更に、本発明では、前記シフタ40,4
5,48に係合するシフトフォーク52は軸間距離が同
一のフォーク軸53に備えられていることにより、シフ
タ40,45,48は同一部品を採用できるに到ったの
である(請求項3)。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。トラクタのミッションの全体
構成を模式的に示している図1において、エンジン1の
後面に連結されていて該エンジン1とともにトラクタの
車体を構成するクラッチハウジング2は、第1室3と第
2室4とを前後に連設して備え、第2室4の後部は後方
開口部5とされ、該開口端にミッションケース6がボル
ト接合等によって連設され、ここに、エンジン1、クラ
ッチハウジング2およびミッションケース6によって2
軸4車輪形トラクタの車体を実質的に構成している。
【0011】クラッチハウジング2の第1室(クラッチ
室)3には主クラッチ7が収容されており、第2室4に
は主クラッチ7を介してエンジン1に連動する走行伝動
系としてのシャトル変速装置8と主変速装置9が収容さ
れ、更に、後方開口部5には副変速装置10およびクリ
ープ変速装置11が収容され、ミッションケース6には
前輪動力断接装置12、後輪デフ装置13およびPTO
系の油圧クラッチ装置14等が内蔵されている。
【0012】主クラッチ7は、図2で示すようにエンジ
ンのフライホイール15に装着されており、ダンパー手
段16を介して走行系の推進軸17が連結され、該推進
軸17には推進軸ケース18が套嵌され、該推進軸ケー
ス18の軸部上にはクラッチレリーズ手段19が装着さ
れ、図では該レリーズ手段19の摺動を介してダイヤフ
ラム式で示す主クラッチ7を断接し、推進軸17が断続
回転されるようになっている。
【0013】推進軸ケース18は第1室3と第2室4と
を実質的に区画するため区画壁20に形成した開口部
(実質的に正背面視で円形)に嵌合される挿嵌部18A
をその基部に一体に備え、該挿嵌部18Aを区画壁20
の開口部に前方から嵌合して基部18Bを区画壁20に
ボルト止めしている。推進軸ケース18の挿嵌部18A
には、上下2段で軸受嵌合凹部18C,18Dを有し、
上段の軸受嵌合凹部18Cと軸心を一致して筒状軸部1
8Eが前方に延伸され、該筒状軸部18Eに推進軸17
が挿通されていて該推進軸17の前後端が軸受21,2
2によって回転自在に支持されている。
【0014】推進軸17は筒軸であって、その後部はや
や膨径部17Aとされて軸受22によって支持され、第
2室4に臨入しており、この筒内にフライホイール15
に接手23を介して連結されているPTO推進軸24が
相対回転自在として挿通されている。図2および図3で
示すように、前記第2室4に収容したシャトル変速装置
8と主変速装置9は、軸方向で互いに平行として架設さ
れている変速主軸25と変速副軸26のそれぞれに同軸
上で軸方向に並設して備えられている。
【0015】すなわち、変速主軸25は筒軸構成であっ
て、前記推進軸17の軸心延長線上に位置し、その前部
が推進軸17の膨径部17Aに挿入されてニードル軸受
25Aによって支持され、後部は第2区画壁27に軸受
25Bによって支持されていて変速副軸26はその前後
が軸受26A,26Bによって支持されている。更に、
シャトル変速装置8と主変速装置9はともに同期咬合形
のギヤ変速であり、変速主軸25を上部でかつ入力側と
して位置づけられ、変速副軸26を下部でかつ出力側と
して位置づけられ、同期変速手段28は変速主軸25上
に備えられているとともに、シャトル変速装置8が第2
室4の前側でかつエンジン1に近い側に配置され、主変
速装置9が第2室4の後側でかつエンジン1から遠い側
に配置されている。
【0016】このように、同期変速手段28を入力側で
エンジン1に近い側の走行主軸25上に備えることによ
り、該手段28を走行副軸26上に備えたものよりもト
ルクが小さくなって、これにより径を小径にしても支障
なく、このことがクラッチハウジング2の高さ及び横幅
も小さくできて図9に示すように乗降ステップ2Bの装
着も容易でオペレータの車体またぎが従来では車体上部
が仮想線となるのに対し容易となったのであり、更に、
同期変速手段28を摺動するシフトフォークの長さも短
くできて摺動も軽快にできるのである。
【0017】同期咬合形ギヤ変速によるシャトル変速装
置8は、推進軸17の膨径部17Aに取付けている第1
ギヤ8Aと、この第1ギヤ8Aに咬合していて変速副軸
26上に備えている第2ギヤ8Bと、この第2ギヤ8B
と一体に形成されている第3ギヤ8Cと、この第3ギヤ
8Cにアイドルギヤ8Dを介して連動されていて、前記
第1ギヤ8Aの後方で走行変速軸25上に備えている第
4ギヤ8Eとからなり、第1ギヤ8Aと第4ギヤ8Eと
の間に介装されている同期変速手段28を、図1の矢符
Fの方向に摺動すると前進(正転)で、矢符Rの方向に
摺動すると後進(逆転)となり、中立を含めて前後進に
切換え可能である。
【0018】同期咬合形ギヤ変速による主変速装置9
は、実施の形態においては第1速(1F)から第4速
(4F)の4段変速が可能であり、第4速変速ギヤ9A
から第1速変速ギヤ9Dの順で走行変速主軸25上に回
転自在に套嵌支持して列設しており、走行変速副軸26
上には前記変速ギヤ9A,9B,9C,9Dに対応して
咬合している第4〜1の変速伝達ギヤ9E,9F,9
G,9Hが固着されており、第4速変速ギヤ9Aと第3
速変速ギヤ9Bとの間、および第2速変速ギヤ9Cと第
1速変速ギヤ9Dとの間にそれぞれ同期変速手段28が
介装されていて、該手段28を図1に示す矢符1F〜4
Fの方向に摺動することで、中立を含めて4段変速が可
能とされている。
【0019】なお、シャトル変速装置8および主変速装
置9の同期変速手段28は、図では、キー式のイナーシ
ャロック形で示しているが、ピン式のイナーシャロック
形であっても、コンスタントロード形でも、サーボ形で
あっても構わない。更に、クラッチハウジング2の第2
室4と対応する上壁には、図2および図5で示すように
方形状の開口部2Aが形成されていて、該開口部2Aを
着脱自在として塞ぐ蓋体30に、主変速装置9の同期変
速手段28を操作する変速レバー31が立設され、該蓋
体30の内面に該変速レバー31にて摺動するシフトフ
ォークを有するシフトロッド等が前後摺動自在として支
持されているとともに、クラッチハウジング2の側壁に
はシャトル変速装置8の同期変速手段28を操作する操
作軸32が左右方向として支持されている。
【0020】上記のように、クラッチハウジング2の第
2室4にシャトル変速装置8と主変速装置9とを同軸的
に軸方向に並設することによって、変速操作系(変速レ
バー31、操作軸32等)を集約できて操作が容易にな
るだけでなく、クラッチハウジング2の後部に開口部5
を形成することにより、クラッチハウジング2にシャト
ル変速装置8、主変速装置9および副変速装置10並び
にクリープ変速装置11の全てを組付けることが可能と
なって、ユティリティ(汎用形)トラクタのニーズに対
応できるに到ったのである。
【0021】また、シャトル変速装置8および主変速装
置9の同期変速手段28は操作負荷が軽い走行変速主軸
25上に同軸的に軸方向で並設したことにより、操作が
軽快にできるだけでなく、シフトフォーク等も短くでき
て車体の高さ及び横幅も狭くできることとなり、これに
よって車体の左右側壁に備えられる乗降ステップの装着
も広くかつ確実にできて乗降が軽快でオペレータに優し
いユティリティトラクタを提供できるのである。
【0022】図3および図4を参照すると、クラッチハ
ウジング2の後方開口部5に収められる副変速装置10
およびクリープ変速装置11の詳細が示されている。図
1、図3および図4において、走行変速副軸26は第2
区画壁27より後方に突出していて開口部5に臨入して
おり、該突出部26Cには軸端から前方にくり抜き形成
された凹部26Dを有するとともに、副変速用第1ギヤ
33と咬合い部33Aを備えている。
【0023】走行変速副軸26の軸心延長上に最終変速
の出力である伝動軸34が配置され、該伝動軸34の前
部が前記凹部26Dに挿入されて軸受34Aで支持され
ているとともに、該伝動軸34の後部は後方開口部5の
後縁部に備えている軸受34Bで支持され、かつ、該軸
受34Bより後方に延伸されている。走行変速主軸25
の軸心延長上に、筒軸構造の副変速副軸35が配置さ
れ、該副軸35の前部は軸受抑え36に嵌着した軸受3
5Aによって支持されているとともに、副軸35の後部
は軸受35Bによって支持され、ここに、前記伝動軸3
4と副軸35は互いに軸方向平行として上下に配置され
ている。
【0024】なお軸受抑え36は、第2壁27の後面に
ボルト止めされていて軸受25Bを位置決めしていると
ともに、該抑え36に嵌着した軸受35Aは、走行変速
主軸25の後部と副軸35の前部にまたがって配置され
ている。但し、主軸25と副軸35の回転数は異なるた
め軸受35Aと主軸25の間には僅かなスキマを有す
る。
【0025】副変速副軸35上には、前記第1ギヤ33
と咬合している減速用第2ギヤ37と、この第2ギヤ3
7と一体に形成した小径の第3ギヤ38とがニードル軸
受等を介して回転自在に套嵌されており、第3ギヤ38
に咬合している副変速低側の第4ギヤ39が伝動軸34
上にニードル軸受等を介して回転自在に套嵌されてい
る。
【0026】第4ギヤ39には咬合い部39Aを有し、
この咬合い部39Aと突出部26Cに形成した咬合い部
33Aとが軸方向で相対しており、両咬合い部33A,
39Aに対して係脱自在なシフタ40が伝動軸34上に
摺動自在として備えられている。従って、シフタ40を
図1の矢符Hの方向に摺動して咬合い部33Aに係合す
ることにより走行変速副軸26と伝動軸34を直結して
副変速高とし、一方、シフタ40を図1の矢符Lの方向
に摺動して咬合い部39Aにシフタ40を係合すること
によって副変速低を得るのであり、ここに、副変速装置
10はシフタ40の摺動で中立を含めて高低速の2段に
変速可能である。
【0027】クラッチハウジング2の後方開口部5に
は、副変速装置10とクリープ変速装置11が軸方向の
前後で並設して収容されており、該クリープ変速装置1
1は、副変速装置10の構成軸(副軸35および伝動軸
34)を利用して別軸を用いることなく構成されてい
て、これにより、部品点数を節減しているとともに組立
分解も容易にし、更に、副変速装置10の高速側でなく
低速側にてのみクリープ変速を確保し、無駄な変速段を
なくし、必要なクリープ変速だけを得るようにされてい
る。
【0028】すなわち、図1および図3において、副変
速装置10の低速用第3ギヤ39に、これと一体として
のクリープ入力ギヤ41を設けて伝動軸34上に套嵌し
ており、一方、副変速副軸35上には、前記入力ギヤ4
1と咬合する減速ギヤ42とこのギヤ42より小径のク
リープ出力ギヤ43とを軸方向に並設して備え、更に、
伝動軸34上には、クリープ出力ギヤ43と咬合する大
径のクリープギヤ44を相対回転自在に備え、伝動軸3
4上には、クリープギヤ44の咬合部44Aに対して係
脱自在なクリープ用シフタ45を備え、該シフタ45を
図1の矢符Cの方向に摺動してクリープギヤ44の咬合
部44Aと伝動軸34とを接合することにより、副変速
装置10の低速域においてのクリープ変速を確保し得る
ようにされている。
【0029】副変速装置10およびクリープ変速装置1
1の伝動を共用している伝動軸34は、軸受34Bより
後方に突出してあり、該伝動軸34の軸心延長上には後
輪デフ装置13のベベルピニオン形とされたデフ駆動軸
46がミッションケース6内に配置されており、伝動軸
34の突出部とデフ駆動軸46の前部とが軸カップリン
グ47で連動連結され、該軸カップリング47上には、
前輪動力切換用のシフタ48が摺動自在としてスプライ
ン等で套嵌されており、該シフタ48を図1の矢符Dの
方向に摺動して、前輪駆動ギヤ49の咬合部49Aに係
合することによって、前輪伝動ギヤ50、前輪伝動軸5
1等を介して後輪を駆動しつつ前輪デフ装置へも同期し
た動力を分岐伝達し、ここに、後輪駆動と前後輪の全輪
駆動とが選択できるようにされている。
【0030】前輪駆動ギヤ49は伝動軸34の突出部に
ニードル軸受等を介して套嵌支持されているとともに、
クラッチハウジング2の下部において走行変速副軸26
および伝動軸34と平行に架設されている伝動軸51に
前記駆動ギヤ49に咬合する前輪伝動ギヤ50が備えら
れている。ここに、前輪動力断接(切換)装置48,4
9,50,51には、カウンタ軸等を採用しなくとも構
成できてこの点においても部品点数を節減しているとと
もに組立分解も容易になっているのである。
【0031】更に、伝動軸34、デフ駆動軸46を同一
軸心上に配置したことにより、図7および図8で示すよ
うに副変速用シフタ40、クリープ用シフタ45および
前輪断接用シフタ48は同一径のシフタに構成できる
し、各シフタ40,45,48に係合するシフトフォー
ク52を支持するフォーク軸53は軸間距離が同一にで
き、これによってフォーク、フォーク軸並びに操作支軸
54等は、同一部品を採用することも可能となってこの
点からも部品点数の節減、在庫部品の管理、操作性の向
上等が期待できるのである。
【0032】図1および図4等を参照すると、推進軸1
7,走行変速主軸25および副変速副軸35のそれぞれ
を挿したPTO推進軸24は、ミッションケース6の前
上部において弾性緩衝軸接手55を有するPTO油圧ク
ラッチ14を介して伝動軸56に連動されており、伝動
軸56はミッションケース6の後面に所謂外付けで装着
したPTO変速ケース57内のPTO変速装置58に連
動されてPTO軸59を変速連動可能としている。
【0033】PTO油圧クラッチ14は図外の制御弁か
らの圧油を加圧ピストン14Aに作用させ、複数のクラ
ッチ板14Bを圧接することで断接されるものであり、
該クラッチの戻り油が、同期変速手段28の強制潤滑油
として利用されている。すなわち、PTO伝動軸56と
PTO推進軸24とに互いに連通する油通路24A,5
6Aを軸心方向に形成し、この通路24A,56Aにク
ラッチ戻り油(クラッチ冷却油でもよい)を供給するよ
うに構成し、PTO推進軸24と走行変速主軸25およ
び副変速副軸35との僅少スキマに潤滑油を流入させ、
変速主軸25には、同期変速手段28と対応して径方向
の潤滑油噴出孔を形成することによって同期変速手段2
8の摺動部に対する潤滑油送液手段60を備えているの
である。
【0034】このように構成することによって、走行変
速主軸25上に同期変速手段28を具備しても、該手段
28の潤滑は確保されて円滑かつ軽快にして故障の少な
い変速が可能となったのである。なお、クラッチハウジ
ング2の第2室4およびミッションケース6等にはギヤ
潤滑油(油面をLで示す)が収容されており、この潤滑
油がクラッチ室3(第1室)に流入するのを阻止するた
め推進軸ケース18の挿嵌部18Aの外周にはオイルリ
ングが装着され、また、前輪伝動軸51の軸受部61お
よび軸受22にはオイルシール62が備えられ、更に、
強制潤滑油が推進軸ケース18内に漏出するのを防止す
るためオイルシール63が備えられている(図2参
照)。
【0035】また、前輪伝動軸51はクラッチ室2の下
部の軸受部61に挿通してエンジンオイルパン64の下
面に沿って延伸して前輪デフ駆動軸(図示せず)に連動
する場合と、第2室2の底壁に形成した開口部65を介
してギヤ連動させて前輪デフ駆動軸に連動するいずれの
場合であってもよく、前者のときは開口部65はシール
付蓋体で閉塞され、後者のときは軸受部61はシール付
蓋体で閉塞される。
【0036】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、2W
Dと4WDとの切換えが容易でありながら部品点数は少
なくでき、これによって組立も容易で操作性に優れたユ
ティリティトラクタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すミッション前半部の
側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すミッション中間部の
側断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示すミッション後半部の
側断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す車体前半部の平面図
である。
【図6】本発明の実施の形態を示す車体後半部の平面図
である。
【図7】本発明の実施の形態を示す副変速装置とクリー
プ変速装置の側断面図である。
【図8】本発明の実施の形態を示す副変速装置とクリー
プ変速装置の正面断面図である。
【図9】本発明の実施の形態を示す車体の正面(立面)
図である。
【符号の説明】
1 エンジン 9 副変速装置 10 クリープ変速装置 13 前輪デフ装置 34 伝動軸 46 デフ駆動軸 47 軸カップリング 48 シフタ 49 前輪駆動ギヤ 50 前輪伝動ギヤ 51 前輪伝動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−95531(JP,A) 特開 昭61−94820(JP,A) 実開 昭56−155155(JP,U) 実公 昭61−14688(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/34 B60K 23/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)の回転動力を最終変速伝
    動軸(34)とデフ駆動軸(46)を介して後輪デフ装
    置(13)に伝達し、前記デフ駆動軸(46)から分岐
    して前輪デフ装置に伝動する前輪動力切換装置(48)
    (49)(50)(51)を備えているトラクタのミッ
    ションにおいて、 前記最終変速伝動軸(34)とデフ駆動軸(46)とを
    接合する軸カップリング(47)を設け、前記伝動軸
    (34)上に前輪駆動ギヤ(49)を設け、このギヤ
    (49)と咬合する伝動ギヤ(50)を前輪デフ装置に
    連動する前輪伝動軸(51)に設け、前記軸カップリン
    グ(47)上に前記前輪駆動ギヤ(49)に断接するシ
    フタ(48)を設けていることを特徴とするトラクタの
    ミッション。
  2. 【請求項2】 最終変速伝動軸(34)は、副変速装置
    (10)およびクリープ変速装置(11)の伝動軸を共
    用しており、該伝動軸(34)上に副変速装置(10)
    およびクリープ変速装置(11)の切換え用シフタ(4
    0)(45)(48)を備えていることを特徴とする請
    求項1に記載のトラクタのミッション。
  3. 【請求項3】 シフタ(40)(45)(48)に係合
    するシフトフォーク(52)は軸間距離が同一のフォー
    ク軸(53)に備えられていることを特徴とする請求項
    2に記載のトラクタのミッション。
JP15712496A 1996-06-18 1996-06-18 トラクタのミッション Expired - Fee Related JP3349042B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15712496A JP3349042B2 (ja) 1996-06-18 1996-06-18 トラクタのミッション
US08/876,637 US5901606A (en) 1996-06-18 1997-06-16 Transmission for a tractor
KR1019970025002A KR100237321B1 (ko) 1996-06-18 1997-06-17 트랙터용 트랜스미션

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15712496A JP3349042B2 (ja) 1996-06-18 1996-06-18 トラクタのミッション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH106797A JPH106797A (ja) 1998-01-13
JP3349042B2 true JP3349042B2 (ja) 2002-11-20

Family

ID=15642741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15712496A Expired - Fee Related JP3349042B2 (ja) 1996-06-18 1996-06-18 トラクタのミッション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3349042B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH106797A (ja) 1998-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5901606A (en) Transmission for a tractor
US5704247A (en) Compact manual transaxle for motor vehicles
EP1031762B1 (en) Manual transaxle
EP0837263B1 (en) Multi-speed manual transaxle
EP0821183B1 (en) Compact manual transaxle
EP1062436B1 (en) Six-speed manual transaxle
JP4885349B2 (ja) トランスミッション
JP3349042B2 (ja) トラクタのミッション
US6378391B2 (en) Compact front wheel drive six-speed transaxle
JPH106792A (ja) トラクタのミッション
JP3483706B2 (ja) トラクタのミッション
JPH106790A (ja) トラクタのミッション
JP5291064B2 (ja) トランスミッション
JP3993669B2 (ja) 作業車両の変速操作機構
JPH1182642A (ja) 作業車両のトランスミッション
JP2002127771A (ja) トランスミッション
JPH05169995A (ja) トラクタの伝動装置
JP3873014B2 (ja) 変速機
JPH1178567A (ja) Pto変速装置
JP2002127768A (ja) トランスミッション
JPH0743491Y2 (ja) カップリング装置
JPH0569751A (ja) トラクタの動力取出装置
JPH0781444A (ja) トラクタの動力伝達装置
JPH0684132B2 (ja) トラクタの伝動構造
JPH11314531A (ja) 作業車両のミッションケース構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100913

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110913

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120913

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120913

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130913

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130913

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140913

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees