JP3348888B2 - 医療用プラスチックバッグ - Google Patents
医療用プラスチックバッグInfo
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Description
グ、特に合成樹脂性チューブから製造される医療用プラ
スチックバッグに関する。
部を上、下金型でヒートシールして種々の形状の医療用
プラスチックバッグが製造されている。
ッグは、肩部およびボトム部の内容液側のシール部分が
丸型(R形)のものであり、合成樹脂性チューブを上、
下金型で加熱融着して製造するものであるが、金型に加
える圧力の調節は難しく、圧力が弱すぎると非融着部が
できて液体もれを生じ、圧力が強すぎるとピンホール等
を発生して同様の液体もれを生ずる等の問題があり、ま
た金型を用いる製造方法では大きさや、巾の異なるバッ
グの製造にはその形状を保持するためには、その都度金
型を変える必要があり、操作が複雑で、設備もかさむと
いう問題があった。
チューブを用いて製造される医療用プラスチックバッグ
について鋭意研究の結果、バッグの肩部を略富士山型と
し、ボトム部を略帽子型とし、該富士山型と帽子型の内
容液側のシール部分がチューブ側面と直線で交わるもの
となし、且つ、シール部の特定の位置に融着強化部を設
けることにより、前記の課題が解決されることを見出
し、本発明に到達した。即ち本発明は合成樹脂製チュー
ブの一方の開口部に熱可塑性合成樹脂製口部材を有し、
平板状に溶着封止した肩部およびボトム部からなる医療
用プラスチックバッグにおいて、該肩部が略富士山型で
あり、ボトム部が中央にバッグ吊り下げ穴を有する略帽
子型であり、その肩部およびボトム部の内容液側のシー
ル部がチューブ側面と直線で交わる形状であり、且つ該
内容液側のシール部端部であって、バッグ両側端部に融
着強化部を設けてなる医療用プラスチックバッグに関す
る。
透明性が要求される。したがって、本発明の合成樹脂製
チューブはそのような素材からなるもので合成樹脂、例
えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等であ
ることができ、それらの単層フィルム及び多層のフィル
ムを用いることができる。本発明の合成樹脂性チューブ
は例えばインフレーションチューブであることができ
る。この合成樹脂性チューブの素材としては例えば特開
昭4−150860号に記載の「密度が0.92g/c
m3未満の直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層
を少なくとも1層有し、他の層として揮発分が200p
pm以下の、非晶性もしくは低結晶性1−オレフィン共
重合樹脂30〜90重量%と前記直鎖状低密度ポリエチ
レン70〜10重量%を主成分として構成された層を少
なくとも1層有する易ヒートシール性医療用多層シー
ト」のものが好ましく使用される。このものは例えば、
外層として滅菌を始めとする製造工程、運搬等の取扱い
の時の物理的強度のあるものであり、内層として製袋時
の熱溶着の容易性、ブロッキングのための製袋工程への
不適合性の回避ができ、薬液への溶出物がないものであ
り、又中間層としては柔軟性、透明性と共に質量感を損
なわない一定の厚みのもので、内層と外層を一体化する
ための層間接着力のあるものである。例えば(A)直鎖
状低密度ポリエチレンを主成分とする層、(B)1−オ
レフィン共重合樹脂50〜90重量%および直鎖状低密
度ポリエチレン50〜10重量%を主成分として構成さ
れた層、および(C)1−オレフィン共重合樹脂30〜
70重量%および直鎖状低密度ポリエチレン70〜30
重量%を主成分として構成された層を、順次、積層して
なる医療用多層シートが好ましく用いられる。又、上記
(A)層は50〜100μm、(B)層は100〜200 μm、
(C)層は30〜200 μmことができる。
ールや、溶着部の隅からの液漏れを防止することができ
る。融着強化部のサイズ(長さ、幅、厚さ)及び融着条
件(温度、時間等)については、素材、内容物、容量等
により適宜選択される。この溶着強化部は例えばシール
部分のうち内容液側の端部であって、両端に設けられる
のが好ましい。例えば、巾150mm (180mm)
のバッグ(シートの厚さ0.3mm)においては、その
ボトム部および肩部のシール部の両端から12(27)
mm の長さ、3mmの巾及び厚さ0.2〜0.3mm
(シール部分の厚さに対して40〜75%)(金型にお
いて、厚さ 0.25 mm )の融着強化部が設けられる。
この融着強化部を設けるための金型は、加熱する金型、
加熱しない金型の側いずれでもよく、上金型及び下金型
のどちらか(又はその両方)に設けることで効果は出現
する。この融着強化部を設けることにより以下の表に示
すようにピンホールや、液もれの生ずる不良品を減少さ
せることができる。
りのものは製造全個数に対してピンホールや液もれのあ
る不良品は1%未満であり、融着強化部のないものに対
して、著しく改良されていることがわかる。本発明の医
療用プラスチックバッグは、例えば次のようにして製造
される。
挾んで該チューブの底部及び上部を溶融し、医療用プラ
スチックバッグを製造する方法において、上金型がポー
ト部分を有する略富士山型のものであって、該金型2個
が該ポート部分が隣接するように配置された中央の上金
型、及びフィルムの両端にあってバッグのボトム部分を
形成するための中央に穴を有する略帽子型の2つの上金
型からなり、これらの中央と両端とよりなる3つの上金
型を溶着面が面一となるように配置し、加圧下加熱して
該合成樹脂製チューブを溶着し、ポート部溶着部及びボ
トム部溶着部のそれぞれ先端部に沿って切断し、得られ
た袋の上部ポート部分に略菱形のポートを略菱形の金型
で加圧下加熱して溶着するか、或いは(2)該合成樹脂
製チューブを上・下金型で挾んで該チューブの底部及び
上部を溶融し、医療用プラスチックバッグを製造する方
法において、バックポート部分を有する肩部を形成する
略富士山型の上金型及びバッグのボトム部分を形成する
ためのその中央に穴を有する略帽子の上金型を、そのポ
ート部及びボトム部の各先端が隣接するように配置した
ものからなる、1つの上金型を用いて該合成樹脂製チュ
ーブを加圧下加熱してフィルムを溶着し、連続的に合成
樹脂製チューブをバッグ1つ分の長さに移動させてフィ
ルムを同様に溶着し、ポート部溶着部及びボトム溶着部
のそれぞれ先端部に沿って切断し、得られたバッグの上
部ポート部に略菱形のポートを略菱形の上金型が加圧下
加熱して溶着するなどして製造される。融着強化部を設
けるための金型は前記の通りであり、加熱する金型、加
熱しない金型の側のいずれでもよく、上金型および下金
型のどちらか(又は両方)に設けることができる。
および肩部のシール部分がチューブ側面と直線で交わる
形状で、それぞれ帽子型および富士山型に融着されてお
り、該溶着端部がチューブ側面と概略垂直(90〜120
°)にシールされたバッグであるため、溶着端部が丸形
(R形)のものに比べて巾の異なるバッグを同一の金型
で製造することができる。そして、ボトム部溶着部分の
形状が略帽子型であって、中央の凸状部がバッグの中心
部に向かって食い込んでいるため、製造工程等で横置き
したとき、ボトム部が折れにくいものとすることができ
る。又特定の位置に融着強化部を設けているので、ピン
ホールや液漏れがない。
れの実施例に限定されるものではない。図1において1
は本発明の医療用プラスチックバッグである。バッグ
(長さ350mm,幅150mm)のボトム部2は帽子
型に溶着されている。また肩部3はポート部を含めて富
士山型であり、ポート8挿入部を残して溶着されてい
る。ボトム部2には中央にバッグを吊るすための穴4が
設けられ、肩部3にはバッグを固定し、ポートの位置あ
わせに使用される穴5を有している。富士山型肩部中央
頂上にはポート8が挿入されており、医療用プラスチッ
クバッグ1が構成される。肩部の内容液に接するシール
部6はチューブ側面と直線で交わっており、また、ボト
ム部の内容液に接するシール部7も同様にチューブ面と
直線で交わる形状となっている。この肩部およびボトム
部のシール部の形状が特徴である。このシール部にはそ
れぞれシール内容液側の端部であって、バッグ両端部に
長さ12mm、幅3mmの融着強化部9が設けられてい
る。このシール部のチューブ側面と直線で交わる形状と
融着強化部により、前記の表に示すように、ピンホール
や液もれのないバッグが得られる。このバッグの素材
は、外層(A)、中間層(B)、内層(C)として、そ
れぞれ次の組成のポリマーを使用した。 (A);直鎖状低密度ポリエチレン、密度=0.917
g/cm3、M1(メルトフローインデックス)=2.
3である、エチレン−1オクテン共重合樹脂(以下「L
−LD1」という) (B);L−LD1と1−オレフィン共重合樹脂(密度
=0.88g/cm3、M1=3.6であるエチレン−
1ブテン共重合樹脂)(以下「PE−1」という)の両
樹脂を重量比で25対75にドライブレンドしたもの。 (C);L−LD1とPE−1を重量比で50対50に
ドライブレンドしたもの。 以上の(A)〜(C)のポリマーを、別個の押出機で押
出しし、(A)が100μm、(B)が130μm、
(C)が70μm、ドラフト率7、ブロー比0.76、
冷却速度2.8秒よりなるシートであった。
シール部がチューブ側面と直線で交わる形状で、それぞ
れ帽子型および富士山型に溶着されており、該溶着端部
が概略垂直(90〜120°)にシールされたバッグであ
り、この溶着端部の形状により溶着端部が従来の丸形
(R型)のものでは不可能であったところの同一の金型
で巾の異なるバッグを製造することができるという効果
を有する。また本発明のバッグはシール部の特定の位置
に融着強化部を設けているので、ピンホールや液漏れ
(特にはすり抜け)がない。特定した素材[外層(強
度)、内層(ヒートシール性)]により、更に有効な液
漏れの防止ができる。そしてボトム部溶着部分の形状が
略帽子型であって、中央の凸状部がバッグの中心部に向
かって、食い込んでいるためボトム部が折れにくい(丸
まらない)ものとなっている。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】合成樹脂製チューブの一方の開口部に熱可
塑性合成樹脂製口部材を有し、平板状に溶着封止した肩
部およびボトム部からなる医療用プラスチックバッグに
おいて、該肩部が略富士山型であり、ボトム部が中央に
バッグ吊り下げ穴を有する略帽子型であり、中央の凸状
部がバッグの中心部に向かって食い込んでおり、その肩
部およびボトム部の内容液側のシール部がチューブ側面
と直線で交わる形状であり、且つ該内容液側のシール部
端部であって、バッグ両側端部に融着強化部を設けてな
る医療用プラスチックバッグ。 - 【請求項2】合成樹脂製チューブが、密度が0.92g
/cm3未満の直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とす
る層を少なくとも1層有し、他の層として揮発分が20
0ppm以下の、非結晶もしくは低結晶性1−オレフィ
ン共重合樹脂30〜90重量%と前記直鎖状低密度ポリ
エチリレン70〜10重量%を主成分として構成された
層を少なくとも1層有する易ヒートシール性医療用多層
シートからなるものである請求項1記載の医療用プラス
チックバッグ。 - 【請求項3】合成樹脂性チューブが、(A)請求項2記
載の直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層、
(B)請求項2記載の1−オレフィン共重合樹脂50〜
90重量%および直鎖状低密度ポリエチレン50〜10
重量%を主成分として構成された層、および、(C)前
記1−オレフィン共重合樹脂30〜70重量%および直
線状低密度ポリエチレン70〜30重量%を主成分して
構成された層を順次積層してなり、かつ膜厚が(A)層
50〜100μm、(B)層100〜200μm、
(C)層30〜200μm、である易ヒートシール性医
療用多層シートからなるものである請求項1記載の医療
用プラスチックバッグ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31214492A JP3348888B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 医療用プラスチックバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31214492A JP3348888B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 医療用プラスチックバッグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06154292A JPH06154292A (ja) | 1994-06-03 |
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ID=18025784
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31214492A Expired - Fee Related JP3348888B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 医療用プラスチックバッグ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3348888B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP2006264698A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Taisei Lamick Co Ltd | 包装袋 |
JP5177494B2 (ja) * | 2007-11-20 | 2013-04-03 | 株式会社ジェイ・エム・エス | 医療用容器及び医療用容器セット |
-
1992
- 1992-11-20 JP JP31214492A patent/JP3348888B2/ja not_active Expired - Fee Related
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