JP3348454B2 - 酸化防止方法 - Google Patents

酸化防止方法

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JP3348454B2
JP3348454B2 JP04213693A JP4213693A JP3348454B2 JP 3348454 B2 JP3348454 B2 JP 3348454B2 JP 04213693 A JP04213693 A JP 04213693A JP 4213693 A JP4213693 A JP 4213693A JP 3348454 B2 JP3348454 B2 JP 3348454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造にお
いて、銅系材料よりなる膜を酸化より保護する酸化防止
方法および酸化防止処理後のドライエッチング方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のVLSI,ULSI等の半導体装
置の高集積化および高性能化が進むにしたがい、金属配
線のデザインルールもサブミクロンあるいはクォーター
ミクロンのレベルに微細化が進みつつある。従来、半導
体装置における金属配線は、アルミニウム系材料による
ものが主である。しかしアルミニウム系材料による配線
では、デザインルールが0.5μm程度より微細になる
とエレクトロマイグレーション等の発生により配線の信
頼性が低下する。それとともに抵抗値を低くする必要性
から、配線の高さが高くなる。したがって、配線形成後
の層間絶縁膜の形成や平坦化膜の形成等の一連の成膜プ
ロセスの実施が困難になる。
【0003】そこで、銅系材料よりなる金属配線が注目
されている。銅はエレクトロマイグレーション耐性が高
く、しかも電気抵抗率がおよそ1.4μΩと低く、アル
ミニウム系材料のおよそ1/2である。したがって、信
頼性を損なうことなく金属配線層を薄膜化することが可
能になる。
【0004】しかしながら、銅系材料のエッチング技術
は十分に確率されていない。従来使用されているアルミ
ニウム系材料では、酸化物生成自由エネルギーが銅系材
料より低いが、表面に極めて安定なアルミニウム酸化膜
を形成する。ところが、銅系材料の場合には、酸化され
やすく、しかも表面に安定な酸化膜を形成しないので、
表面に吸着した酸素は銅系材料の内部に拡散し、当該銅
系材料の銅を酸化させる。銅は酸化すると電気的抵抗が
上昇するので、酸化銅を配線に使用することはできな
い。
【0005】そこで、銅系材料を酸化より保護するた
め、銅系材料のエッチングが終了した後、例えば大気の
ような酸化性雰囲気にさらすことなく、銅系材料の表面
に酸化防止膜を被覆する技術が、特開昭64−7115
1号によって開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記開
示されている技術では、配線を形成するためのエッチン
グが終了した後、銅(Cu)が酸化するのを防止するこ
とは可能であるが、銅膜を形成した後、例えばレジスト
でエッチングマスクを形成し、その後エッチングを行う
までの間は、銅膜表面の酸化を防止することはできな
い。例えば、エッチングマスクを形成した後、エッチン
グ処理までの放置時間が長い場合には、露出している銅
膜表面に酸化銅の被膜が形成されるとともに、銅膜の内
部に酸素が拡散する。このため、銅膜で形成した配線の
電気的抵抗が高くなるという課題が発生する。それとと
もに、エッチングの再現性が悪くなるので、高精度な配
線形成ができない。
【0007】本発明は、銅系材料よりなる膜を形成した
後、エッチングするまでの間の銅系材料よりなる膜の酸
化防止方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた酸化防止方法である。すなわち、
酸化防止方法としては、基板に銅系材料よりなる膜を形
成した後、銅系材料よりなる膜を有機膜で被覆し、その
後有機膜上にエッチングマスクを形成する酸化防止方法
であって、上記有機膜は、プラズマ放電により形成され
るポリマーよりなる
【0009】上記有機膜は、上記銅系材料よりなる膜を
酸化性雰囲気にさらすことなく、銅系材料よりなる膜を
形成した後に形成される。またこの有機膜には、露光波
長を吸収する物質を含ませてもよい。さらに上記有機膜
は酸素および水分を通さない膜よりなる。
【0010】上記プラズマ放電で用いるガスは、少なく
ともハロカーボン系ガスまたはフルオロカーボン系ガス
を含み、酸素を含まない。あるいは、少なくとも炭化水
素系ガスを含み、酸素を含まない。
【0011】酸化防止方法としては、基板に銅系材料よ
りなる膜を形成した後、銅系材料よりなる膜上にエッチ
ングマスクを形成し、その後、少なくとも当該銅系材料
よりなる膜の露出している表面を有機膜で被覆する酸化
防止方法であって、上記有機膜はプラズマ放電により形
成されるポリマーよりなる。
【0012】上記有機膜は、上記銅系材料よりなる膜を
酸化性雰囲気にさらすことなく、銅系材料よりなる膜を
形成した後に形成される。さらに上記有機膜は酸素およ
び水分を通さない膜よりなる。上記プラズマ放電で用い
るガスは、少なくともハロカーボン系ガスまたはフルオ
ロカーボン系ガスを含み、酸素を含まない。あるいは、
少なくとも炭化水素系ガスを含み、酸素を含まない。
【0013】
【作用】上記酸化防止方法では、少なくとも露出してい
る部分の銅系材料よりなる膜を有機膜で被覆することに
より、銅系材料よりなる膜が酸素や水分と接することが
なくなるので、酸化が防止される。また銅系材料よりな
る膜を酸化性雰囲気にさらすことなく有機膜を形成する
ことにより、銅系材料よりなる膜の表面には酸化膜が全
く形成されない。
【0014】上記有機膜は酸素および水分を通さない膜
より形成することにより、有機膜で被覆されている間は
銅系材料よりなる膜が酸化されることはない。また露光
波長を吸収する物質を含ませた有機膜を形成した場合に
は、例えばレジストよりなるエッチングマスクを有機膜
上に形成する際に生じるハレーションが防止される。
【0015】また上記有機膜をポリマーで形成した場合
には、銅系材料よりなる膜を形成したチェンバー内のガ
スをポリマーを生成するガスに代えてプラズマ放電処
理することで、銅系材料よりなる膜を酸化性を有する
大気にさらされることなく、容易にポリマーよりなる有
機膜が形成される。このプラズマ放電では、少なくとも
ハロカーボン系ガスまたはフルオロカーボン系ガスを含
み、酸素を含まないガス、あるいは少なくとも炭化水素
系ガスを含み酸素を含まないガスを用いることにより、
銅系材料よりなる膜が酸化されることなく、有機膜が形
成される。
【0016】また、有機膜をドライエッチングする際
に、少なくとも水素または窒素のどちらか一方または両
方で構成されるエッチングガス、またはこのガスに希ガ
スを混合したエッチングガスを用いることにより、エッ
チングガスには酸素もハロゲンも含まれていないので、
銅系材料よりなる膜を酸化または腐食することなく有機
膜が除去される。そして連続的に銅系材料よりなる膜を
エッチングすることにより、銅系材料よりなる膜によっ
て形成されるパターンは酸化されることはなく、その表
面に酸化膜も形成されない。このことは銅系材料よりな
る膜上にエッチングマスクを形成した後、少なくとも露
出している銅系材料よりなる膜を被覆する状態に有機膜
を形成した場合の有機膜のエッチング、銅系材料よりな
る膜のエッチングでも同様である。
【0017】
【実施例】本発明の酸化防止方法に関する第1の実施例
、図1の工程図により説明する。また酸化防止用の有
機膜を形成した後のドライエッチング方法も説明する。
【0018】まず第1の工程では、上記コンタクトホー
ル14の内部を含む上記窒化酸化チタン膜16上に、銅
系材料よりなる膜として、例えば銅(Cu)膜21を形
成する。上記銅膜21は、例えばスパッタ法またはCV
D法(化学的気相成長法)等によって形成される。
【0019】次いで図1の(2)の第2の工程を行う。
この工程では、例えば通常の塗布技術によって、上記銅
膜21を被覆する状態に有機膜22を形成する。この有
機膜22は、酸素や水分を通さない、例えばノボラック
系のレジスト膜よりなり、その膜厚は、例えば100n
mに塗布される。そして、高温雰囲気でベーク処理を行
う。このベーク処理温度は、レジストよりなる有機膜2
2の表面があれない程度の温度(例えば180℃)に設
定されている。
【0020】また上記有機膜22に、後述する感光工程
における露光波長を吸収する物質を添加したものを用い
ることにより、感光工程におけるハレーションを防止す
ることが可能になる。露光波長を吸収する物質として
は、例えば色素がある。色素としては、例えば、クルク
ミン,クマリン等を用いることが可能である。さらに、
上記説明した有機膜22は、ノボラック系レジストより
なるが、酸素や水分を通さない樹脂であれば、例えばフ
ッ素系樹脂,塩素系樹脂または他の樹脂で形成してもよ
い。
【0021】続いて図1の(3)の第3の工程を行う。
この工程では、通常のレジスト塗布工程と感光、現像工
程を行うことによって、有機膜22上に、例えばレジス
トよりなるエッチングマスク23を形成する。このエッ
チングマスクは、例えば1.0μm程度の膜厚に形成さ
れる。また有機膜22に露光波長を吸収する物質が添加
されている場合には、上記感光工程において銅系材料よ
りなる膜の表面で反射される光線によって生じるハレー
ションが防止される。
【0022】その後図1の(4)に示す第4の工程を行
う。この工程では、例えばマイクロ波プラズマエッチン
グによって、2点鎖線で示す部分の有機膜22をエッチ
ングする。この有機膜22のエッチングを行うエッチン
グガスには、少なくとも窒素または水素のどちらか一方
または両方で構成されるエッチングガスとして、例え
ば、窒素(N2 )ガスを用いる。そしてエッチング雰囲
気の圧力を、例えば2Paに設定する。またマイクロ波
パワーを、例えば300mA、RFバイアス出力を、例
えば10Wに設定する。
【0023】上記条件によるドライエッチングでは、放
電分解によって発生する窒素イオンにより、露出してい
る有機膜22を全面にわたってエッチングする。その
際、レジストよりなるエッチングマスク23の表面もエ
ッチングされるが、エッチングマスク23は有機膜22
に対して十分な厚さを有してしるので、その後の銅膜2
1のエッチングマスクとしての機能を喪失することはな
い。そして上記エッチングにより有機膜22がエッチン
グされるとともに、下地の銅膜21が露出する。このと
き生成されている窒素プラズマでは、銅膜21はエッチ
ングされない。このため、有機膜22の膜厚がある程度
ばらついていても、オーバエッチングを行うことによ
り、銅膜21上の有機膜22を完全に除去することが可
能になる。また上記エッチングガスには、酸素やハロゲ
ンが含まれていないので、エッチング中に銅膜21を酸
化する、または腐食することはない。
【0024】次いで上記有機膜22のエッチングに連続
して、1点鎖線で示す部分の銅膜21のエッチングを行
う。銅膜21のエッチング条件としては、例えば、エッ
チングガスには流量が100sccmの塩素(Cl2
と流量が20sccmの窒素(N2 )との混合ガスを用
いる。またエッチング雰囲気の圧力を例えば1.1P
a、マイクロ波パワーを例えば300mA、RFバイア
ス出力を例えば30W、基板温度を例えば250℃に設
定する。上記条件に設定して銅膜21のエッチングを行
った場合には、予め、有機膜22が除去されているの
で、銅膜21のエッチングは、露出している銅膜22の
全面にわたって、ほぼ均一に開始され、所望の銅膜21
よりなるパターン31が形成される。なお、上記銅膜2
1のエッチングでは、破線で示す部分のチタン膜15と
窒化酸化チタン膜16とも除去される。
【0025】上記第1の実施例では、銅膜21を形成し
た直後より銅膜21をエッチングする直前まで銅膜21
を有機膜22で被覆することが可能なので、少なくとも
銅膜21はエッチングするまで酸化されることはない。
【0026】上記有機膜22をドライエッチングする際
に用いるエッチングガスには、上記説明したガス(窒
素)以外に、例えば少なくとも窒素または水素のいずれ
か一方または両方で構成されるエッチングガスとして、
水素(H2 )ガスを用いることも可能である。
【0027】水素ガスを用いてエッチングを行った場合
には、例えば、銅膜21の表面が酸化されている、また
は銅膜21の表面に酸素が吸着していても、水素ガスの
強い還元性によって、酸化物を形成している酸素や表面
に吸着している酸素等が取り除かれる。また上記エッチ
ングガスには、酸素もハロゲンも含まれていないので、
エッチング中に銅膜21が酸化されることはない。
【0028】しかしながら、水素は爆発する危険性が高
いので、取扱いには十分注意する必要がある。そこで、
水素原子を含み爆発する危険性がないもので、しかも酸
素もハロゲンも含まないガスとして、例えば水素と窒素
とよりなるアンモニア(NH3 )ガスを用いることが可
能である。
【0029】次にアンモニアガスを用いて有機膜22を
エッチングする場合の一例を説明する。エッチングガス
には、例えば流量が50sccmのアンモニアガスを用
いる。そしてエッチング雰囲気の圧力を例えば2Paに
設定する。またマイクロ波パワーを例えば300mA、
RFバイアス出力を例えば10Wに設定する。
【0030】上記条件によるドライエッチングでは、放
電分解によって、窒素ラジカル、水素ラジカルおよびそ
れらのイオン種を生成する。そして生成したイオンによ
って、露出している有機膜22の全面にわたってエッチ
ングが進行する。その際、レジストよりなるエッチング
マスク23の表面もエッチングされるが、エッチングマ
スク23は有機膜22に対して十分な膜厚を有してしる
ので、その後の銅膜21のエッチングを行う際のマスク
としての機能を喪失することはない。
【0031】また、窒素より水素のほうが反応性が高い
ため、有機膜22のエッチング速度は高まり、スループ
ットは向上する。さらに水素の高い還元性によって、銅
膜21の表面が酸化されているとしても、酸化されてい
る部分を還元する。したがって、酸化物が解消されると
ともに、銅膜21の表面に吸着している酸素も取り除か
れる。そして少なくとも銅膜21上の有機膜22が除去
されて、下地の銅膜21が露出する。さらに連続して、
先に説明したと同様の銅膜21のエッチング条件によっ
て、銅膜21のエッチングを行う。
【0032】また有機膜22のエッチング時における放
電を安定化させて、エッチング均一性を向上させる方法
もある。すなわち、窒素(N2 ),水素(H2 ),アン
モニア(NH3 )等の水素または窒素のいずれか一方ま
たは両方で構成されるガスのうちの1種または複数種
と、希ガス〔例えばヘリウム(He),アルゴン(A
r),ネオン(Ne)等のうちの1種または複数種〕と
を混合してなる混合ガスをエッチングガスに用いる方法
である。
【0033】例えば、アンモニア(NH3 )ガスとアル
ゴン(Ar)ガスとの混合ガスをエッチングガスに用い
て、有機膜22をエッチングする場合の一例を説明す
る。エッチングガスには、流量が50sccmのアンモ
ニアガスと流量が30sccmのアルゴンガスとの混合
ガスを用いる。そしてエッチング雰囲気の圧力を、例え
ば2Paに設定する。またマイクロ波パワーを、例えば
300mA、RFバイアス出力を、例えば10Wに設定
する。
【0034】上記条件によるドライエッチングでは、エ
ッチングガスにイオン化ポテンシャルが比較的低いアル
ゴンガスを混合しているので、プラズマ放電が安定にな
る。したがって、発生するプラズマの密度が均一になる
ので、エッチング均一性が高まる。なおエッチング時の
反応は、希ガスを混合しない場合とほぼ同様なので、こ
こでの詳細な説明は省略する。このようにして、少なく
とも、銅膜21上の有機膜22がエッチングされて、下
地の銅膜21が露出する。そして連続して、上記説明し
たと同様の銅膜21のエッチング条件にて、銅膜21の
エッチングを行い、銅膜21でパターン31を形成す
る。
【0035】次に別の酸化防止方法を第2の実施例とし
て、図2の工程図により説明する。なお図1と同様の構
成部品には同一符号を付す。また酸化防止用の有機膜を
形成した後のドライエッチング方法も説明する。
【0036】図2の(1)に示すように、シリコン基板
11の上層の一部分には、拡散層12が形成されてい
る。さらに上記シリコン基板11の上面には酸化シリコ
ンよりなる絶縁膜13が成膜されている。上記拡散層1
2上の上記絶縁膜13には、コンタクトホール14が形
成されている。またコンタクトホール14の内壁と上記
絶縁膜13の表面には、通常、コンタクト用金属の例え
ばチタン(Ti)膜15とバリアメタルの例えば窒化酸
化チタン(TiON)膜16とが形成されている。
【0037】まず第1の工程では、第1の実施例で説明
したと同様にして、上記コンタクトホール14の内部を
含む上記窒化酸化チタン膜16上に、銅系材料よりなる
膜として、例えば銅(Cu)膜21を形成する。上記銅
膜21は、例えばスパッタ法またはCVD法(化学的気
相成長法)等によって形成される。
【0038】次いで図2の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、例えば通常のダウンフロー型マイク
ロ波プラズマエッチング装置を用いて、上記銅膜21を
有機膜24で被覆する。この有機膜24は、酸素や水分
を通さない、例えばフルオロカーボン系ポリマーよりな
る。
【0039】次に上記フルオロカーボン系ポリマーの生
成条件の一例を説明する。その生成条件としては、生成
ガスに、例えば流量が80sccmのトリフルオロメタ
ン(CHF3 )を用いる。また生成雰囲気の圧力を例え
ば106Pa、ダウンフロー型マイクロ波プラズマエッ
チング装置のマイクロ波電流を例えば400mAに設定
する。また基板11を載置するステージ温度を例えば3
0℃にして、フルオロカーボン系ポリマーの堆積速度を
例えばおよそ100nm/分にする。そして堆積時間を
例えば15秒とする。上記条件に基づいて、膜厚が25
nm程度の有機膜24を生成する。
【0040】上記フルオロカーボン系ポリマーの堆積に
は、トリフルオロメタン(CHF3)を用いたが、例え
ば、炭素と水素とフッ素とで分子が構成されるフルオロ
カーボンガスを用いることも可能である。フルオロカー
ボンガスとしては、例えばジフルオロメタン(CH2
2 )またはフルオロメタン(CH3 F)等がある。した
がって、これらの生成ガスには酸素が含まれていないの
で、銅膜21は酸化されない。
【0041】続いて図2の(3)に示す第3の工程を行
う。この工程では、第1の実施例で説明したと同様にし
て、通常のレジスト塗布工程と感光、現像工程を行い、
上記有機膜24上に、例えばレジストよりなるエッチン
グマスク25を形成する。このエッチングマスクは、例
えば1.0μm程度の膜厚に形成される。
【0042】その後図2の(4)に示す第4の工程を行
う。この工程では、上記第1の実施例で説明したと同様
にして、2点鎖線で示す部分の有機膜24をエッチング
する。そして望ましくは連続して、第1の実施例で説明
したと同様にして、1点鎖線で示す部分の銅膜21をエ
ッチングにより除去し、残した銅膜(21)でパターン
31を形成する。なお、上記銅膜21のエッチングで
は、破線で示す部分のチタン膜15と窒化酸化チタン膜
16とも除去される。
【0043】上記第2の実施例では、銅膜21を形成し
た直後より銅膜21をエッチングする直前まで銅膜21
を有機膜24で被覆することが可能なので、少なくとも
銅膜21はエッチングするまで酸化されることはない。
【0044】上記有機膜24は、フルオロカーボン系ポ
リマーで形成したが、例えばハイドロカーボン系ポリマ
ーで形成することも可能である。この場合には、ポリマ
ーの生成ガスに、例えばテトラフルオロメタン(C
4 )またはテトラフルオロエタン(C2 4 )等の、
炭素と水素とで構成される炭化水素系ガスを用いればよ
い。この場合も、生成ガスに酸素が含まれていないの
で、銅膜21は酸化されない。
【0045】またプラズマ放電により有機膜24を成膜
する方法では、成膜表面に対してほぼ均一にポリマーが
生成されるので、段差部(図示せず)における被覆性が
高くなる。また膜厚を精度よく制御性することが可能で
ある。
【0046】さらに上記第2の実施例において、例えば
銅膜21を形成するCVD装置(またはスパッタ装置、
または蒸着装置)と有機膜24を形成するエッチング装
置とを組み合わせた、いわゆるマルチチャンバ形式の装
置を用いることにより、銅膜21の形成した後、当該銅
膜21を大気等の酸化性雰囲気にさらすことなく、有機
膜24を形成することが可能になる。または銅膜21を
形成するCVD装置(またはスパッタ装置、または蒸着
装置)のチェンバー内を、ポリマーを生成するプラズマ
雰囲気にして、当該有機膜24を形成してもよい。上記
のように、銅膜21と有機膜24とを連続的に形成する
ことにより、銅膜21は、少なくともエッチングされる
まで、酸化するまたは腐食することがなくなる。
【0047】次に、銅膜上にエッチングマスクを形成し
てから酸化防止用の有機膜を形成する酸化防止方法およ
びこの場合のドライエッチング方法を第3の実施例とし
て、図3の工程図により説明する。なお図1と同様の構
成部品には同一符号を付す。
【0048】図3の(1)に示すように、シリコン基板
11の上層の一部分には、拡散層12が形成されてい
る。さらに上記シリコン基板11の上面には酸化シリコ
ンよりなる絶縁膜13が成膜されている。上記拡散層1
2上の上記絶縁膜13には、コンタクトホール14が形
成されている。またコンタクトホール14の内壁と上記
絶縁膜13の表面には、通常、コンタクト用金属として
例えばチタン(Ti)膜15とバリアメタルとして例え
ば窒化酸化チタン(TiON)膜16とが形成されてい
る。
【0049】まず第1の工程では、第1の実施例で説明
したと同様にして、上記コンタクトホール14の内部を
含む上記窒化酸化チタン膜16上に、銅系材料よりなる
膜として、例えば銅(Cu)膜21を形成する。上記銅
膜21は、例えばスパッタ法またはCVD法(化学的気
相成長法)等によって形成される。
【0050】次いで図3の(2)の第2の工程を行う。
この工程では、通常のレジスト塗布工程と感光、現像工
程を行うことによって、上記銅膜21上に、例えばレジ
ストよりなるエッチングマスク26を形成する。このエ
ッチングマスク26は、例えば1.0μm程度の膜厚に
形成される。
【0051】続いて図3の(3)の第3の工程を行う。
この工程では、例えば通常のダウンフロー型マイクロ波
プラズマエッチング装置を用いて、上記銅膜21の露出
している部分と上記エッチングマスク26とを有機膜2
7で被覆する。この有機膜27は、酸素や水分を通さな
い、例えばフルオロカーボン系ポリマーよりなる。この
際の生成条件は上記第2の実施例で説明したと同様の条
件なので、ここでの説明は省略する。
【0052】なお上記フルオロカーボン系ポリマーの堆
積に用いる生成ガスは、トリフルオロメタン(CH
3 )の他に、例えばジフルオロメタン(CH2 2
またはフルオロメタン(CH3 F)等の、炭素と水素と
フッ素とで構成されるフルオロカーボンガスを用いるこ
とも可能である。これらの場合も、生成ガスに酸素もハ
ロゲンも含まれていないので、銅膜21を酸化させるこ
とも腐食させることもない。
【0053】あるいは、有機膜27を、例えばハイドロ
カーボン系ポリマーで形成することも可能である。この
場合には、ポリマーの生成ガスに、例えばテトラフルオ
ロメタン(CF4 )またはテトラフルオロエタン(C2
4 )等の、炭素と水素とで構成される炭化水素系ガス
を用いればよい。これらの場合も、生成ガスに酸素もハ
ロゲンも含まれていないので、銅膜21を酸化させるこ
ともなく腐食させることもない。
【0054】その後図3の(4)に示す第4の工程を行
う。この工程では、例えばマイクロ波プラズマエッチン
グによって、有機膜27の2点鎖線で示す部分をエッチ
ングする。このエッチングでは、例えば窒素(N2 )ガ
スを用いる。この場合のエッチング条件は、前記第1の
実施例で説明したと同様であるので、ここでの詳細な説
明は省略する。またはエッチングガスに、例えば水素
(H2 )ガスを用いることも可能である。あるいはエッ
チング時の放電を安定化させてエッチング均一性を高め
るために、窒素(N2 ),水素(H2 ),アンモニア
(NH3 )等のガスのうちの1種または複数種と、希ガ
ス〔例えばヘリウム(He),アルゴン(Ar)等のう
ちの1種または複数種〕とを混合してなる混合ガスをエ
ッチングガスに用いることも可能である。そして銅膜2
1上の有機膜27を完全に除去するために、通常、オー
バエッチングを行う。この時、レジストよりなるエッチ
ングマスク26の表層も除去されるので、エッチングマ
スク26の寸法は、有機膜27のオーバエッチング量を
見込んで設計するとよい。
【0055】次いで上記エッチングに連続して、銅膜2
1の2点鎖線で示す部分をエッチングする。銅膜21の
エッチング条件は、前記第1の実施例で説明したと同様
なので、ここでの詳細な説明は省略する。なお、銅膜2
1のエッチングでは、破線で示す部分のチタン膜15と
窒化酸化チタン膜16とも除去される。
【0056】上記第3の実施例では、銅膜21上にエッ
チングマスク26を形成した直後より銅膜21をエッチ
ングする直前まで、銅膜21を有機膜27で被覆するこ
とが可能なので、銅膜21は、少なくともエッチングマ
スク26を形成してからエッチングされるまで酸化され
ることはない。また上記エッチングでは、予め、有機膜
27が除去されているので、露出している銅膜21の全
面にわたってほぼ均一にエッチングが開始される。この
ため、銅膜21は均一性よくエッチングされる。
【0057】上記第3の実施例においては、例えば銅膜
21を形成した後、不活性な雰囲気中でエッチングマス
ク26を形成し、その直後に有機膜27を形成すること
により、当該銅膜21を大気等の酸化性雰囲気にほとん
どさらさずにすむ。そして、酸化性雰囲気に晒すことな
く、エッチングマスク26と有機膜24とを連続的に形
成することにより、銅膜21は、少なくともエッチング
されるまで、酸化するまたは腐食することがなくなる。
【0058】上記各実施例中で用いた各条件や膜厚等の
数値は、その値に限定されることはなく、製造装置等に
よって、適宜変更することが可能である。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の酸化防止
方法によれば、銅系材料よりなる膜を形成した後、また
はエッチングマスクを形成した後に、銅系材料よりなる
膜上に酸素および水分を通さないような有機膜を形成し
たので、銅系材料よりなる膜をエッチングするまでの
間、銅系材料よりなる膜の酸化を防止することができ
る。このため、銅系材料よりなる膜で形成される配線等
のパターンの品質が向上するので、例えば配線の電気的
抵抗を低減することが可能になる。また歩留りの向上が
図れる。
【0060】また露光波長を吸収する物質を含ませた有
機膜を形成した場合には、エッチングマスクを形成する
際の感光工程におけるハレーションの影響を低減するこ
とができるので、エッチングマスクを高精度に形成する
ことが可能になる。したがって、配線等のパターンの寸
法精度の向上が図れる。有機膜をプラズマ放電によるポ
リマーで形成した場合には、段差部における有機膜の被
覆性が向上できる。また成膜の制御性も高いので、信頼
性の高い有機膜を形成することができる。さらに銅系材
料よりなる膜と有機膜とを連続的に形成することが可能
になるので、銅系材料よりなる膜が酸化されにくくな
る。このため、銅系材料よりなる膜によって形成される
配線等のパターンの信頼性の向上が図れる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の工程図である。
【図2】第2の実施例の工程図である。
【図3】第3の実施例の工程図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 21 銅膜 22 有機膜 23 エッチングマスク 24 有機膜 25 エッチングマスク 26 エッチングマスク 27 有機膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/768

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に銅系材料よりなる膜を形成した
    後、当該銅系材料よりなる膜を有機膜で被覆し、その後
    前記有機膜上にエッチングマスクを形成する酸化防止方
    法であって、 前記有機膜はプラズマ放電により形成されるポリマーよ
    りなる ことを特徴とする酸化防止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の酸化防止方法において、 前記銅系材料よりなる膜を形成した後、前記銅系材料よ
    りなる膜を酸化性雰囲気にさらすことなく前記有機膜を
    形成することを特徴とする酸化防止方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の酸化防止方法において、 前記有機膜には、少なくとも露光波長を吸収する物質が
    含まれていることを特徴とする酸化防止方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の酸化防止方法において、 前記有機膜は酸素および水分を通さない膜よりなる こと
    を特徴とする酸化防止方法。
  5. 【請求項5】 請求項記載の酸化防止方法において、プラズマ放電で用いるガスは、少なくともハロカーボン
    系ガスまたはフルオロカーボン系ガスを含み、酸素を含
    まない ことを特徴とする酸化防止方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の酸化防止方法において、プラズマ放電で用いるガスは、少なくとも炭化水素系ガ
    スを含み、酸素を含まない ことを特徴とする酸化防止方
    法。
  7. 【請求項7】 基板に銅系材料よりなる膜を形成した
    後、前記銅系材料よりなる膜上にエッチングマスクを形
    成し、その後、少なくとも当該銅系材料よりなる膜の露
    出している表面を有機膜で被覆する酸化防止方法であっ
    て、 前記有機膜はプラズマ放電により形成されるポリマーよ
    りなることを特徴とする酸化防止方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の酸化防止方法において、前記銅系材料よりなる膜を形成した後、前記銅系材料よ
    りなる膜を酸化性雰囲気にさらすことなく前記エッチン
    グマスクを形成し、さらに有機膜を形成する ことを特徴
    とする酸化防止方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の酸化防止方法において、前記有機膜は酸素および水分を通さない膜よりなる こと
    を特徴とする酸化防止方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の酸化防止方法におい
    て、 プラズマ放電で用いるガスは、少なくともハロカーボン
    系ガスまたはフルオロカーボン系ガスを含み、酸素を含
    まないことを特徴とする酸化防止方法。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の酸化防止方法におい
    て、 プラズマ放電で用いるガスは、少なくとも炭化水素系ガ
    スを含み、酸素を含まないことを特徴とする酸化防止方
    法。
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