JP3346690B2 - 有機性汚水の窒素及びリン除去方法 - Google Patents
有機性汚水の窒素及びリン除去方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性汚水の窒素
及びリン除去方法に係り、特に、下水などのアンモニア
及びリン含有汚水から窒素及びリン成分を高い除去率で
安定して除去できる除去方法に関する。
及びリン除去方法に係り、特に、下水などのアンモニア
及びリン含有汚水から窒素及びリン成分を高い除去率で
安定して除去できる除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水などの汚水の窒素、リンを除去する
方法としてもっとも代表的な技術は、図2に示す生物学
的窒素、リン除去法である。この技術は、有機性汚水を
嫌気槽に供給して、返送汚泥中の活性汚泥(脱リン菌が
共存している)からリンを吐き出させた後、生物学的脱
窒素部に供給し脱窒素とリン摂取を行なわせた後、その
脱窒素液を好気的な硝化部に供給してアンモニアを生物
学的に硝化し、リンを更に活性汚泥に吸収させたのち、
硝化液の一部を脱窒素部に循環し、他部を沈殿槽に供給
し活性汚泥を分離し処理水を得るものである。硝化部に
硝化菌を固定化したゲル担体を投入する技術も、最近実
用化されている。
方法としてもっとも代表的な技術は、図2に示す生物学
的窒素、リン除去法である。この技術は、有機性汚水を
嫌気槽に供給して、返送汚泥中の活性汚泥(脱リン菌が
共存している)からリンを吐き出させた後、生物学的脱
窒素部に供給し脱窒素とリン摂取を行なわせた後、その
脱窒素液を好気的な硝化部に供給してアンモニアを生物
学的に硝化し、リンを更に活性汚泥に吸収させたのち、
硝化液の一部を脱窒素部に循環し、他部を沈殿槽に供給
し活性汚泥を分離し処理水を得るものである。硝化部に
硝化菌を固定化したゲル担体を投入する技術も、最近実
用化されている。
【0003】この方法は下水を処理する場合窒素、リン
除去率80%、窒素除去率70%程度が得られる。処理
水にアンモニアはほとんど残らないが、硝化槽から処理
水に硝酸性窒素の一部が流出するため、下水を処理する
場合、硝酸性窒素が8〜10mg/リットル程度とかな
り残留する欠点がある。この方法では、窒素除去率を9
0%以上にすることは原理的に困難であり、放流水域の
富栄養化を防止する立場から非常に不十分であった。ま
た、嫌気槽に返送される汚泥中の脱リン菌は、硝化部を
経てリンを摂取しているので、リン摂取のためのエネル
ギー源である菌体内有機物の相当量が、硝化部で消費さ
れてしまうため、脱窒素部でのリン摂取のためのエネル
ギー源が不足してしまう問題点もあった。
除去率80%、窒素除去率70%程度が得られる。処理
水にアンモニアはほとんど残らないが、硝化槽から処理
水に硝酸性窒素の一部が流出するため、下水を処理する
場合、硝酸性窒素が8〜10mg/リットル程度とかな
り残留する欠点がある。この方法では、窒素除去率を9
0%以上にすることは原理的に困難であり、放流水域の
富栄養化を防止する立場から非常に不十分であった。ま
た、嫌気槽に返送される汚泥中の脱リン菌は、硝化部を
経てリンを摂取しているので、リン摂取のためのエネル
ギー源である菌体内有機物の相当量が、硝化部で消費さ
れてしまうため、脱窒素部でのリン摂取のためのエネル
ギー源が不足してしまう問題点もあった。
【0004】さらに、嫌気槽に流入する返送汚泥には硝
酸性窒素(NOx−N)が含まれているため、嫌気槽に
おける完全嫌気条件の維持が困難であり、リンの汚泥か
らの吐き出しが不十分になるという問題があった。すな
わち、NOx−Nは結合体酸素として作用するので、嫌
気条件の維持の妨げになるからである。アンモニアの化
学的除去法として、ゼオライトによる選択的イオン交換
吸着法が公知であるが、ゼオライトのアンモニア吸着容
量が非常に少なく、頻繁な再生が必要であるほか、再生
廃液が大量に発生し、この処分も極めて困難であった。
そのため実用化された例は無かった。
酸性窒素(NOx−N)が含まれているため、嫌気槽に
おける完全嫌気条件の維持が困難であり、リンの汚泥か
らの吐き出しが不十分になるという問題があった。すな
わち、NOx−Nは結合体酸素として作用するので、嫌
気条件の維持の妨げになるからである。アンモニアの化
学的除去法として、ゼオライトによる選択的イオン交換
吸着法が公知であるが、ゼオライトのアンモニア吸着容
量が非常に少なく、頻繁な再生が必要であるほか、再生
廃液が大量に発生し、この処分も極めて困難であった。
そのため実用化された例は無かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の生物
学的窒素リン除去法、化学的窒素除去法の問題点を解決
し、それらの利点を活用した新規技術を確立し、安定し
て高いリン、窒素除去率を得ることが可能な除去方法を
提供することを課題とする。
学的窒素リン除去法、化学的窒素除去法の問題点を解決
し、それらの利点を活用した新規技術を確立し、安定し
て高いリン、窒素除去率を得ることが可能な除去方法を
提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、アンモニア及びリン含有有機性汚水を
嫌気工程、脱窒素工程及び硝化工程からなる生物処理工
程と沈殿工程とで生物学的に処理する窒素及びリンの除
去方法において、前記生物処理工程内の活性汚泥にゼオ
ライト微粒子を共存させてスラリとし、原水と沈殿工程
からの返送汚泥を嫌気工程に流入させた後、嫌気工程か
らのスラリを生物学的脱窒素工程に導き、該脱窒素工程
からのスラリを沈殿工程に導いて沈殿分離するととも
に、処理水を得、沈殿汚泥の一部を前記嫌気工程に流入
させ、残部の一部を硝化工程に供給し、汚泥中のゼオラ
イトを生物学的に再生した後、硝化工程から流出するス
ラリを前記脱窒素工程に導くこととしたものである。前
記除去方法において、脱窒素工程からのスラリは一部を
硝化工程に循環してもよく、また、前記脱窒素工程から
の沈殿工程に流入するスラリは、含酸素気体により曝気
してから沈殿工程に流入してもよい。このように、本発
明は、生物学的窒素リン除去法のプロセス構成を変革し
てゼオライトによる選択的イオン交換法を新規な態様で
組み込んだものである。
に、本発明では、アンモニア及びリン含有有機性汚水を
嫌気工程、脱窒素工程及び硝化工程からなる生物処理工
程と沈殿工程とで生物学的に処理する窒素及びリンの除
去方法において、前記生物処理工程内の活性汚泥にゼオ
ライト微粒子を共存させてスラリとし、原水と沈殿工程
からの返送汚泥を嫌気工程に流入させた後、嫌気工程か
らのスラリを生物学的脱窒素工程に導き、該脱窒素工程
からのスラリを沈殿工程に導いて沈殿分離するととも
に、処理水を得、沈殿汚泥の一部を前記嫌気工程に流入
させ、残部の一部を硝化工程に供給し、汚泥中のゼオラ
イトを生物学的に再生した後、硝化工程から流出するス
ラリを前記脱窒素工程に導くこととしたものである。前
記除去方法において、脱窒素工程からのスラリは一部を
硝化工程に循環してもよく、また、前記脱窒素工程から
の沈殿工程に流入するスラリは、含酸素気体により曝気
してから沈殿工程に流入してもよい。このように、本発
明は、生物学的窒素リン除去法のプロセス構成を変革し
てゼオライトによる選択的イオン交換法を新規な態様で
組み込んだものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
従来法は、処理水にアンモニアを残留させないことを基
本的考え方としているため、図2に示すように、好気的
な硝化部から微生物スラリを沈殿槽に導き、硝酸性窒素
を含む処理水を得ることを必須としている。これに対
し、本発明は従来とは逆に、図1に示すように脱窒素槽
から流出スラリをそのまま、もしくは短時間曝気したの
ち沈殿槽に導くことが重要である。また嫌気槽、脱窒素
槽、硝化槽にゼオライト微粒子と活性汚泥を混相状態で
懸濁させることがポイントである。
従来法は、処理水にアンモニアを残留させないことを基
本的考え方としているため、図2に示すように、好気的
な硝化部から微生物スラリを沈殿槽に導き、硝酸性窒素
を含む処理水を得ることを必須としている。これに対
し、本発明は従来とは逆に、図1に示すように脱窒素槽
から流出スラリをそのまま、もしくは短時間曝気したの
ち沈殿槽に導くことが重要である。また嫌気槽、脱窒素
槽、硝化槽にゼオライト微粒子と活性汚泥を混相状態で
懸濁させることがポイントである。
【0008】以下に、図1を参照して、本発明をより詳
しく説明する。図1において、嫌気槽2では、原水1が
流入し、返送汚泥10中の脱リン菌からリンが吐き出さ
れる。次に脱窒素槽4では、硝化槽5から脱窒素槽4に
流入するスラリ12中の硝酸性窒素が生物学的に脱窒素
され、アンモニアは活性汚泥スラリに共存したゼオライ
ト微粒子により吸着除去される。更にリンが脱リン菌に
よって吸収除去される。なお、脱窒素菌が脱リン機能を
合わせ持っていることから、脱窒素菌と脱リン菌は同種
の菌と思われる。脱窒素槽4から流出するスラリ6は、
沈殿槽7において沈殿分離され、アンモニア及び硝酸性
窒素の両者が高度に除去された処理水8を得る。ゼオラ
イト微粒子の粒径は、生物処理槽2、4、5内で曝気、
攪拌によって容易に流動し、槽底に沈殿してしまわない
ように粒径がミクロンオーダのものを使用するのが好ま
しい。
しく説明する。図1において、嫌気槽2では、原水1が
流入し、返送汚泥10中の脱リン菌からリンが吐き出さ
れる。次に脱窒素槽4では、硝化槽5から脱窒素槽4に
流入するスラリ12中の硝酸性窒素が生物学的に脱窒素
され、アンモニアは活性汚泥スラリに共存したゼオライ
ト微粒子により吸着除去される。更にリンが脱リン菌に
よって吸収除去される。なお、脱窒素菌が脱リン機能を
合わせ持っていることから、脱窒素菌と脱リン菌は同種
の菌と思われる。脱窒素槽4から流出するスラリ6は、
沈殿槽7において沈殿分離され、アンモニア及び硝酸性
窒素の両者が高度に除去された処理水8を得る。ゼオラ
イト微粒子の粒径は、生物処理槽2、4、5内で曝気、
攪拌によって容易に流動し、槽底に沈殿してしまわない
ように粒径がミクロンオーダのものを使用するのが好ま
しい。
【0009】なお、図2の従来技術の嫌気槽、脱窒素
槽、硝化槽にゼオライトを添加しても、本発明の効果は
得られず、沈殿槽からは硝酸性窒素がかなり残留する処
理水が流出してしまう。次に、沈殿汚泥9の一部10を
嫌気槽2に返送し、脱リン菌共存活性汚泥からリンを吐
き出させる。返送汚泥10中には硝酸性窒素が含まれて
ないので、嫌気槽2内を充分嫌気的に保つことができ、
円滑なリン吐き出し反応が進む。硝酸性窒素は結合酸素
として機能するので、嫌気槽の嫌気性雰囲気を維持する
ための阻害物質である。また、沈殿汚泥の他部11を空
気曝気により好気性条件にある硝化槽5に導く。なお、
線13で示すように、脱窒素槽4から硝化槽5にスラリ
を循環させるようにしても良い。硝化槽5において、ゼ
オライトに吸着されたアンモニアがゼオライト表面に付
着した硝化菌、及び活性汚泥中の硝化菌により硝化さ
れ、ゼオライトが生物学的に再生され、再びアンモニア
吸着能力を持つようになる。ゼオライト表面への硝化菌
の付着固定化は、自然増殖的に容易に行なわれる。
槽、硝化槽にゼオライトを添加しても、本発明の効果は
得られず、沈殿槽からは硝酸性窒素がかなり残留する処
理水が流出してしまう。次に、沈殿汚泥9の一部10を
嫌気槽2に返送し、脱リン菌共存活性汚泥からリンを吐
き出させる。返送汚泥10中には硝酸性窒素が含まれて
ないので、嫌気槽2内を充分嫌気的に保つことができ、
円滑なリン吐き出し反応が進む。硝酸性窒素は結合酸素
として機能するので、嫌気槽の嫌気性雰囲気を維持する
ための阻害物質である。また、沈殿汚泥の他部11を空
気曝気により好気性条件にある硝化槽5に導く。なお、
線13で示すように、脱窒素槽4から硝化槽5にスラリ
を循環させるようにしても良い。硝化槽5において、ゼ
オライトに吸着されたアンモニアがゼオライト表面に付
着した硝化菌、及び活性汚泥中の硝化菌により硝化さ
れ、ゼオライトが生物学的に再生され、再びアンモニア
吸着能力を持つようになる。ゼオライト表面への硝化菌
の付着固定化は、自然増殖的に容易に行なわれる。
【0010】嫌気槽2と硝化槽5への返送汚泥の流量比
は、1:1程度が好適であるが、正確には実験的に決定
する。ゼオライト微粒子が共存した活性汚泥は、ゼオラ
イトがおもりとなって沈降濃縮性が向上し、各生物処理
槽内の活性汚泥MLSSを高濃度に維持でき、硝化速
度、脱窒素速度が向上する利点がある。また汚泥令が長
くなり余剰生物発生量が減少する効果がある。なお、本
発明にいう「ゼオライト」とは、ゼオライト、モルデナ
イト、クリノブチライト、合成ゼオライトなどのゼオラ
イト系鉱物の総称を意味する。嫌気槽への返送汚泥及び
硝化槽への返送汚泥1の合計流量をQ、汚水流入量を
q、汚水中のアンモニア濃度をCとすると、脱窒素部の
アンモニア濃度はおよそCq/Qに減少しているので、
ゼオライトで吸着除去すべきアンモニア量は少量です
む。
は、1:1程度が好適であるが、正確には実験的に決定
する。ゼオライト微粒子が共存した活性汚泥は、ゼオラ
イトがおもりとなって沈降濃縮性が向上し、各生物処理
槽内の活性汚泥MLSSを高濃度に維持でき、硝化速
度、脱窒素速度が向上する利点がある。また汚泥令が長
くなり余剰生物発生量が減少する効果がある。なお、本
発明にいう「ゼオライト」とは、ゼオライト、モルデナ
イト、クリノブチライト、合成ゼオライトなどのゼオラ
イト系鉱物の総称を意味する。嫌気槽への返送汚泥及び
硝化槽への返送汚泥1の合計流量をQ、汚水流入量を
q、汚水中のアンモニア濃度をCとすると、脱窒素部の
アンモニア濃度はおよそCq/Qに減少しているので、
ゼオライトで吸着除去すべきアンモニア量は少量です
む。
【0011】沈殿分離汚泥の残り14は余剰汚泥相当量
分が余剰汚泥として、系外に引き抜かれ脱水処分され
る。なお、脱窒素槽4から沈殿槽7に流入するスラリ6
にリン、BODが少量残留する場合はスラリ6を短時間
曝気して、リンを好気的条件で活性汚泥に吸収させたの
ち、沈殿槽7に供給するようにするのが良い。原水のB
OD除去に伴って発生する余剰生物汚泥量は、本発明の
場合除去BOD量の10〜15%程度であるので、余剰
生物汚泥に混入して系外に排出されるゼオライト量は、
少量であり、この分だけ新たにゼオライトを補給すれば
すむので、ゼオライト補給量は50〜60mg/リット
ル程度に過ぎない。
分が余剰汚泥として、系外に引き抜かれ脱水処分され
る。なお、脱窒素槽4から沈殿槽7に流入するスラリ6
にリン、BODが少量残留する場合はスラリ6を短時間
曝気して、リンを好気的条件で活性汚泥に吸収させたの
ち、沈殿槽7に供給するようにするのが良い。原水のB
OD除去に伴って発生する余剰生物汚泥量は、本発明の
場合除去BOD量の10〜15%程度であるので、余剰
生物汚泥に混入して系外に排出されるゼオライト量は、
少量であり、この分だけ新たにゼオライトを補給すれば
すむので、ゼオライト補給量は50〜60mg/リット
ル程度に過ぎない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、具体的に説
明する。 実施例1 図1の工程にしたがって下水を対象に本発明の実証試験
を行なった。ゼオライトにはジークライト工業(株)の
製品である粉末ゼオライト(平均粒径50ミクロン)を
使用した。
明する。 実施例1 図1の工程にしたがって下水を対象に本発明の実証試験
を行なった。ゼオライトにはジークライト工業(株)の
製品である粉末ゼオライト(平均粒径50ミクロン)を
使用した。
【0013】以下に、用いた下水の平均水質と試験条件
を示す。 (平均水質) 水温 : 22度 pH : 7.1 SS : 13 mg/リットル BOD : 123 〃 T−N : 37 〃 NH3 −N : 28 〃 リン : 3.6 〃
を示す。 (平均水質) 水温 : 22度 pH : 7.1 SS : 13 mg/リットル BOD : 123 〃 T−N : 37 〃 NH3 −N : 28 〃 リン : 3.6 〃
【0014】 (試験条件) 下水処理量 : 24 リットル/d 嫌気槽容積 : 1 リットル 脱窒素槽容積 : 2 リットル 硝化槽(ゼオライト生物再生槽)容積 : 1.5 リットル 硝化槽への沈殿汚泥供給量 : 12 リットル/d 嫌気槽への返送汚泥量 : 12 〃 ゼオライト共存活性汚泥MLSS濃 : 25500 mg/リットル ゼオライト懸濁濃度 : 20000 mg/リットル 沈殿槽水面積負荷 : 35 mm/min
【0015】実験の結果、処理開始後2カ月後に処理状
況が安定状態になってからの沈殿槽からの処理水水質は
以下のように、高度にリン、窒素が除去されており、T
−N、リン除去率90%以上が安定して得られた。 (処理水水質) SS : 5 mg/リットル BOD : 4 〃 T−N : 1.8 〃 NH3 −N : 0.6 〃 NOx−N : 0.4 〃 リン : 0.3 〃
況が安定状態になってからの沈殿槽からの処理水水質は
以下のように、高度にリン、窒素が除去されており、T
−N、リン除去率90%以上が安定して得られた。 (処理水水質) SS : 5 mg/リットル BOD : 4 〃 T−N : 1.8 〃 NH3 −N : 0.6 〃 NOx−N : 0.4 〃 リン : 0.3 〃
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができた。 1)生物学的リン窒素除去技術プロセス構成を変革し、
ここにゼオライトによるアンモニアの選択的イオン交換
反応を新規な態様で結合したので、第2脱窒素槽を設け
なくても処理水にアンモニアと硝酸性窒素が極めて微量
しか残留せず(図2の従来法では第2脱窒素槽を設け、
有機炭素源を添加するか内生呼吸脱窒を行わせない限り
硝酸性窒素が処理水中に残留する)、高度の窒素除去率
が安定して得られる。 2)ゼオライトを生物学的に再生できるので、ゼオライ
トを化学的に薬品再生する必要がない。再生廃液の処分
も不要である。
ることができた。 1)生物学的リン窒素除去技術プロセス構成を変革し、
ここにゼオライトによるアンモニアの選択的イオン交換
反応を新規な態様で結合したので、第2脱窒素槽を設け
なくても処理水にアンモニアと硝酸性窒素が極めて微量
しか残留せず(図2の従来法では第2脱窒素槽を設け、
有機炭素源を添加するか内生呼吸脱窒を行わせない限り
硝酸性窒素が処理水中に残留する)、高度の窒素除去率
が安定して得られる。 2)ゼオライトを生物学的に再生できるので、ゼオライ
トを化学的に薬品再生する必要がない。再生廃液の処分
も不要である。
【0017】3)ゼオライトの系外への流出量は少量な
ので、外部からの新たにゼオライト補給量は少なくて済
み、ランニングコストが安い。 4)脱リン菌が硝化槽を経由せずに沈殿槽から嫌気槽に
返送され、その後脱窒素槽に流入するので、脱リン菌の
脱窒素部におけるリン摂取量が向上し、リン除去効果が
安定する。 5)沈殿槽から嫌気槽に返送される汚泥にNOx−Nが
含まれていないので、嫌気槽において十分嫌気性状態に
維持するのが容易であり、汚泥からのリン吐き出しが円
滑に行なわれ、生物脱リン効果が向上する。
ので、外部からの新たにゼオライト補給量は少なくて済
み、ランニングコストが安い。 4)脱リン菌が硝化槽を経由せずに沈殿槽から嫌気槽に
返送され、その後脱窒素槽に流入するので、脱リン菌の
脱窒素部におけるリン摂取量が向上し、リン除去効果が
安定する。 5)沈殿槽から嫌気槽に返送される汚泥にNOx−Nが
含まれていないので、嫌気槽において十分嫌気性状態に
維持するのが容易であり、汚泥からのリン吐き出しが円
滑に行なわれ、生物脱リン効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の一例を示
す工程図。
す工程図。
【図2】従来の方法を実施する装置の工程図。
1:原水、2:嫌気槽、3:嫌気スラリ、4:脱窒素
槽、5:硝化槽、6:脱窒素スラリ、7:沈殿槽、8:
処理水、9:沈殿汚泥、10:嫌気循環汚泥、11:硝
化循環汚泥、12:硝化スラリ、13:脱窒素スラリ、
14:余剰汚泥
槽、5:硝化槽、6:脱窒素スラリ、7:沈殿槽、8:
処理水、9:沈殿汚泥、10:嫌気循環汚泥、11:硝
化循環汚泥、12:硝化スラリ、13:脱窒素スラリ、
14:余剰汚泥
Claims (3)
- 【請求項1】 アンモニア及びリン含有有機性汚水を嫌
気工程、脱窒素工程及び硝化工程からなる生物処理工程
と沈殿工程とで生物学的に処理する窒素及びリンの除去
方法において、前記生物処理工程内の活性汚泥にゼオラ
イト微粒子を共存させてスラリとし、原水と沈殿工程か
らの返送汚泥を嫌気工程に流入させた後、嫌気工程から
のスラリを生物学的脱窒素工程に導き、該脱窒素工程か
らのスラリを沈殿工程に導いて沈殿分離するとともに、
処理水を得、沈殿汚泥の一部を前記嫌気工程に流入さ
せ、残部の一部を硝化工程に供給し、汚泥中のゼオライ
トを生物学的に再生した後、硝化工程から流出するスラ
リを前記脱窒素工程に導くことを特徴とする窒素及びリ
ン除去方法。 - 【請求項2】 前記脱窒素工程からのスラリの一部を硝
化工程に循環することを特徴とする請求項1記載の窒素
及びリン除去方法。 - 【請求項3】 前記脱窒素工程からの沈殿工程に流入す
るスラリを含酸素気体により曝気することを特徴とする
請求項1又は2記載の窒素及びリン除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27074795A JP3346690B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 有機性汚水の窒素及びリン除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27074795A JP3346690B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 有機性汚水の窒素及びリン除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985288A JPH0985288A (ja) | 1997-03-31 |
JP3346690B2 true JP3346690B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=17490420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27074795A Expired - Fee Related JP3346690B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 有機性汚水の窒素及びリン除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3346690B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106111055A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-11-16 | 景德镇陶瓷学院 | 一种同步脱氮除磷吸附剂及其制备方法和应用 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100432437B1 (ko) * | 2002-02-15 | 2004-05-22 | 한국과학기술연구원 | 입상형 제올라이트를 이용한 질소 함유 하·폐수 처리방법 및 장치 |
CN103803703B (zh) * | 2014-02-25 | 2016-01-06 | 合肥工业大学 | 一种纳米铁与微生物协同作用同步脱氮除磷的方法 |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP27074795A patent/JP3346690B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106111055A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-11-16 | 景德镇陶瓷学院 | 一种同步脱氮除磷吸附剂及其制备方法和应用 |
CN106111055B (zh) * | 2016-04-07 | 2019-02-15 | 景德镇陶瓷大学 | 一种同步脱氮除磷吸附剂及其制备方法和应用 |
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Publication number | Publication date |
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JPH0985288A (ja) | 1997-03-31 |
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