JP3346650B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP3346650B2 JP13124594A JP13124594A JP3346650B2 JP 3346650 B2 JP3346650 B2 JP 3346650B2 JP 13124594 A JP13124594 A JP 13124594A JP 13124594 A JP13124594 A JP 13124594A JP 3346650 B2 JP3346650 B2 JP 3346650B2
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章人 坂井
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/36Compounds of titanium
    • C09C1/3607Titanium dioxide
    • C09C1/3653Treatment with inorganic compounds
    • C09C1/3661Coating

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤味色相変化を伴うフ
リップ・フロップ効果を示すいわゆる特異な色彩のダウ
ンフロップ性を呈する、意匠性に優れたメタリック塗料
のような塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超微粒子二酸化チタンを含有する
メタリック塗色は、その塗膜の垂直の角度から観察(フ
ェイス)すると黄色(金色)様の色彩を呈し、斜めから
観察(フロップ)すると青色系の色彩を呈する特殊な光
学的特性(フリップ・フロップ効果)を有するという既
存の色材では得られない特殊な色彩を呈するため、自動
車のメタリック塗料等において注目されている。
【0003】従来、このようなフリップ・フロップ効果
を呈する塗料組成物としては、粒子径が0.005〜
0.2μmの超微粒子二酸化チタンをアルミフレークの
ような金属フレーク顔料或いは雲母チタンのような金属
光沢顔料と共に樹脂媒体に配合して、優れたフリップ・
フロップ効果を呈する意匠性に優れた塗料組成物とする
ことが提案されている。(例えば、特開昭63-183965,特
開昭64-11170, 特開昭64-43577, 特開平1-161072)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来、自動車
やその他高級塗装仕上げ用のメタリック塗料において
は、メタリック塗装のメタリック性を損なわないよう
に、平均一次粒子径が通常0.005〜0.04μmま
での透明性の高い超微粒子二酸化チタンが使用されてい
る。このものを使用したメタリック塗装仕上げ塗膜は、
前記したようにフロップカラーは青白く、フェイスカラ
ーは黄色(金色)を呈するフリップ・フロップ効果を奏
するものであるが、近時、自動車や高級塗装仕上げ調度
品などにおける彩色意匠性の多様化、高級化の要望は一
層強まってきており、さらに個別化に豊んだ優れた彩色
意匠性のフリップ・フロップ効果を呈するメタリック塗
装が強く希求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者達は、前記した
ようなメタリック塗装における彩色意匠性の個別化の課
題を解決すべく種々検討を進めた結果、特定の粒子径を
有する微粒子二酸化チタンをリン片状金属顔料と1対
0.1〜10の重量比で含有する塗料組成物が、塗膜に
した場合にメタリック感を実質的に損なうことなく、赤
味色相変化を伴うフリップ・フロップ効果を示し、優れ
た彩色意匠性を有し、前記メタリック塗装における課題
を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、 1.平均単一粒子径が0.05〜0.13μmの微粒子
二酸化チタンとリン片状金属顔料とを1対0.1〜10
の重量比で含み、塗膜にした場合に赤味色相変化を伴う
フリップ・フロップ効果を示す塗料組成物、 2.赤味色相変化が、フェイスカラー(正反射光カラ
ー)とフロップカラー(散乱光カラー)のa値色差の最
大値が3以上となることを特徴とする前記1項記載の塗
料組成物。 3.赤味色相変化が、フェイスカラー(正反射光カラ
ー)とフロップカラー(散乱光カラー)のa値色差の最
大値が5以上となることを特徴とする前記1項記載の塗
料組成物。 4.微粒子二酸化チタンの平均単一粒子径が0.06〜
0.09μmであることを特徴とする前記1、2または
3項記載の塗料組成物、 5.微粒子二酸化チタンが単一粒子径粒度分布におい
て、累積重量%で80%以上が0.05〜0.1μmで
あることを特徴とする前記1、2、3または4項記載の
塗料組成物、 6.微粒子二酸化チタンが、その粒子表面にアルミニウ
ム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム及びスズの群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素の含水酸化物または酸
化物の被覆を有するものであることを特徴とする前記
1、2、3、4または5項記載の塗料組成物及び、 7.リン片状金属顔料がアルミ箔であることを特徴とす
る前記1項記載の塗料組成物である。
【0007】本発明の塗料組成物で用いられる微粒子二
酸化チタンは、電子顕微鏡法による平均単一粒子径が
0.05〜0.13μmの微粒子二酸化チタンであっ
て、種々の方法によって製造し得るが、例えば、TiCl4
水溶液をNaOH水溶液のようなアルカリで中和し、焼成す
る方法、この際、TiCl4 水溶液にアルカリを添加して
も、アルカリにTiCl4 水溶液を添加しても、或いは、同
時に並行して添加してもよい。また、硫酸チタニアを加
熱加水分解し、解膠する方法などによって得られるも
の、さらには含水酸化チタンをアルカリで処理し、得ら
れた反応生成物を塩酸で加熱処理して得られた超微粒子
二酸化チタンを焼成する方法などが挙げられる。なお、
上記の微粒子二酸化チタンは、その表面が例えばアルミ
ニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ、セ
リウムなどの金属の酸化物で被覆されたものであっても
よく、耐光性などをより一層好ましいものとすることが
できる。微粒子二酸化チタンの平均単一粒子径が、前記
範囲より小さきに過ぎると所望の色相変化を呈さない明
るさ変化だけの通常のメタリック塗膜となり、また前記
範囲より大きに過ぎるとフリップ・フロップ効果を呈さ
ないソリッド感の塗膜となり易い。
【0008】本発明で用いられるリン片状金属顔料とし
ては、アルミ箔、ステンレス箔、ニッケル箔、ブロンズ
箔、スズ箔、銅箔等が挙げられ、中でも顔料ペーストの
形態で市販されているアルミ箔が望ましい。このアルミ
箔に追加して黄銅フレーク、ステンレスフレーク、銀フ
レーク及び他の貴金属フレーク、パール顔料なども使用
することができる。
【0009】本発明の塗料組成物は、前記微粒子二酸化
チタンと上記リン片状金属顔料とを1対0.1/10の
重量比で含むものであって、これらを適当な樹脂に分散
させて塗料化したものである。微粒子二酸化チタンが、
前記割合より少なきに過ぎると所望の色相変化を呈さな
い明るさ変化だけの通常のメタリック塗膜となり、また
前記割合より多きに過ぎるとフリップ・フロップ効果を
呈さないソリッド感の塗膜となり易い。ここで用いられ
る樹脂としては、当該分野で普通に用いられるものであ
って、熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられ、具体的に
はアクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキッド樹脂、アクリルラッカー重合体
などが挙げられる。これらの樹脂は通常、塗料組成物の
10〜50重量%望ましくは20〜40重量%の割合で配合され
る。
【0010】本発明の塗料組成物においては、上記主成
分の他に酢酸ブチル、トルエン、キシレン、ブタノー
ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、水な
どの各種の溶剤と架橋剤を含有する。溶剤は、使用する
熱可塑性又は熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択する
ことができる。これらの溶剤は、普通、塗料組成物の40
〜80重量%、望ましくは50〜70重量%の割合で配合され
る。また、本発明の塗料組成物においては、前記以外の
着色顔料や紫外線吸収剤などが適当量配合されてもよ
い。着色顔料としては、例えばカーボンブラック、ペリ
レン赤、酸化鉄、フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ングリーン、アントラピリミジン黄、キナクリドン赤が
挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、例えばサリ
チル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、
シアノアクリレート系などがある。
【0011】本発明の塗料組成物は、金属鋼板、ガラ
ス、セラミックス、アスベスト、木材、プラスチックス
などの基体材料上に塗布することにより、特異な色彩の
フリップ・フロップ効果を呈する、意匠性に優れた塗膜
を得ることができる。従来のように平均粒子径が0.0
05〜0.05μmの超微粒子二酸化チタンを配合した
塗料組成物の場合は、塗膜はそれと垂直の角度から観察
(フェイス)すると黄色(金色)様の色彩を呈し、斜め
から観察(フロップ)すると青色系の色彩を呈するよう
なフリップ・フロップ効果が得られる。一方、本発明の
塗料組成物のように平均粒子径が0.05〜0.13μ
m微粒子二酸化チタンを配合した場合は、従来のものと
は異なった赤味の色相変化を示す。このような性質を利
用して、金属の基体上に塗布したり、更には自動車の上
塗りとしても使用することができる。なお、本発明の塗
料組成物を自動車塗装用として用いる場合は、ベースコ
ートとして塗布し、その上に透明なトップコートを塗布
するのが望ましい。ベースコートおよび透明なトップコ
ートは、はけ塗、吹き付け、浸漬、流し塗などのような
通常の方法で基体に塗布することができる。特に、自動
車の仕上げ塗装用としては、普通、耐蝕性プライマーが
塗布された基体に吹き付け塗装することが一般的であ
り、この方法には、圧縮空気吹き付け、静電吹き付け、
ホットスプレー法、エアスプレー法などの種々の形式の
ものがある。
【0012】
【実施例】
実施例1 (微粒子二酸化チタンの製造)TiO2として200g/lの濃度
のTiCl4 水溶液700ml とNa2Oとして100g/lの濃度のNaOH
水溶液を、系のpHを5〜9に維持するように水中に並行
添加した。pH7に調整した後、濾過、洗浄し、得られた
ケーキを電気炉にて780 ℃で2時間焼成し、その後乾式
粉砕、湿式粉砕を行った。得られた粉末を100g/lのスラ
リーに調整し、このスラリー1リットルを70℃に加熱し
た。スラリー固形分に対してSnO2として1重量%の塩化
第一スズ水溶液を添加し、次にZrO2として2重量%の硫
酸ジルコニウム水溶液を添加した後、水酸化ナトリウム
水溶液を添加してpH7に調整した。更に、Al2O3 として
5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸とを、系
のpHを7〜10に維持するように並行添加して、スズ、
ジルコニウム、アルミニウムの含水酸化物を沈殿させ
た。この後、濾過、洗浄し、乾燥した後乾式粉砕仕手電
子顕微鏡法による平均単一粒子径が0.06μmで、0.05〜
0.1 μmの粒度のものが80%以上であるルチル型微粒子
二酸化チタンを得た(試料A)。
【0013】(塗料組成物の製造)前記試料A7.5gを、
アクリル樹脂/ブチル化メラミン樹脂=8/2(重量
比)の混合ワニス80.6g (不揮発分53%)中へペイント
シェーカーを用いて分散、塗料化した後、アルミペース
トを加え(重量比で試料A/Al=1/1)、よく混合し
て本発明のメタリック塗料組成物とした。
【0014】(塗料組成物の評価)この塗料組成物を鋼
板上に乾燥膜厚が18μmになるように塗布し、30分セッ
ティング後アクリル系クリヤーを乾燥膜厚が12μmにな
るように塗布し、30分セッティング後、130 ℃で30分間
焼付けた。この塗布板を変角測色計GCMS-3型(村上色研
製)を用い、入射角45°、測定角40°(フェイスカラ
ー)、−25°(フロップカラー)で測色し、a値色差を
下記式により求めた結果、a値色差=10となった。 a値色差=フェイスカラーa値(40°)−フロップカラ
ーa値(−25°)
【0015】実施例2 (微粒子二酸化チタンの製造)TiCl4 水溶液の加水分解
により得られた含水酸化チタンを、TiO2換算100g/lの濃
度の水性懸濁液とした。この水性懸濁液2リットルに48
%NaOH水溶液1400g を攪拌しながら添加し、95℃で120
分加熱後、濾過し、十分に洗浄を行った。洗浄ケーキを
水で100g/l×1.5 リットルにレパルプし、フラスコに入
れ、35%塩酸570gを攪拌しながら30分間で添加した後、
95℃まで加熱し、90分間熟成した後、濾過、洗浄した。
得られたケーキを780 ℃で焼成し、以下実施例1と同様
にして、平均単一粒子径が0.08μmのルチル型微粒子二
酸化チタン(0.05〜0.1 μmの粒度分布は、全体の80%
以上であった)を得た(試料B)。
【0016】(塗料組成物の製造)、(塗料組成物の評
価) 前記試料Bを用い、実施例1と同様に塗料化し、塗布
後、測色を行った結果、a値色差は15であった。
【0017】実施例3〜6 (微粒子二酸化チタンの製造)、(塗料組成物の製
造)、(塗料組成物の評価) 実施例1において、下記表1の条件以外は、実施例1と
同様にして微粒子二酸化チタンを製造し、塗料組成物を
製造し、評価した。
【0018】
【表1】
【0019】比較例1〜5 実施例1において、下記表2の条件以外は、実施例1と
同様にして塗料組成物を製造し、評価した。
【0020】
【表2】
【0021】前記実施例1〜6及び比較例1〜5の評価
結果を、表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、平均単一粒子径が
0.05〜0.13μmの微粒子二酸化チタンを配合し
た本発明の塗料組成物は、従来の青味色相変化とは異な
った赤味色相変化を伴うフリップ・フロップ効果を呈す
る意匠性に優れたものであることが判る。
フロントページの続き (72)発明者 服部 雅一 三重県四日市市石原町1番地 石原産業 株式会社 四日市事業所内 (56)参考文献 特開 昭64−11170(JP,A) 特開 平4−214779(JP,A) 特開 平4−170323(JP,A) 特開 平6−254484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/00 - 201/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均単一粒子径が0.06〜0.09μ
    mであり、かつ、その粒子表面にアルミニウム、ケイ
    素、チタニウム、ジルコニウム及びスズの群から選ばれ
    た少なくとも1種の元素の含水酸化物または酸化物の被
    覆を有する微粒子二酸化チタン(ここでいう微粒子二酸
    化チタンには、チタン、アンチモンおよびクロムまたは
    ニッケルの各酸化物を主成分とした黄色系顔料は含まれ
    ない。)とリン片状金属顔料とを1対0.1〜10の重
    量比で含み、塗膜にした場合に、フェイスカラー(正反
    射光カラー)とフロップカラー(散乱光カラー)のa値
    色差の最大値が5以上となる赤味色相変化を伴うフリッ
    プ・フロップ効果を示す塗料組成物。
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