JP3346378B2 - ハイブリッド駆動装置 - Google Patents

ハイブリッド駆動装置

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JP3346378B2 JP2000275033A JP2000275033A JP3346378B2 JP 3346378 B2 JP3346378 B2 JP 3346378B2 JP 2000275033 A JP2000275033 A JP 2000275033A JP 2000275033 A JP2000275033 A JP 2000275033A JP 3346378 B2 JP3346378 B2 JP 3346378B2
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンおよび電動
機を有するハイブリッド駆動装置に係り、特に、パラレ
ル型ではエンジンおよび電動機の何れか一方が故障した
場合、シリーズ型ではエンジンまたは発電機が故障した
場合に、それぞれ所定の目的地まで走行できるようにす
る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジ
ンと、(b) そのエンジンの回転に基づいて電気エネルギ
ーが充電される蓄電装置と、(c) その蓄電装置から電気
エネルギーを取り出して作動する電動機とを備え、その
エンジンおよび電動機を車両走行時の駆動源として用い
るとともに、運転状態に応じて電動機のみを用いて走行
する低負荷側の電動機駆動領域およびエンジンを用いて
走行する高負荷側のエンジン駆動領域が予め定められ
た、所謂パラレル型のハイブリッド駆動装置が、例えば
特開平5−50865号公報に開示されている。また、
(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、(b) その
エンジンによって回転駆動されることにより電気エネル
ギーを発生する発電機と、(c) その発電機によって取り
出された電気エネルギーを蓄積する蓄電装置と、(d) 前
記発電機によって取り出された電気エネルギーおよび/
または前記蓄電装置に蓄積された電気エネルギーによっ
て作動する電動機とを備え、その電動機を車両走行時の
駆動源として用いる所謂シリーズ型のハイブリッド駆動
装置も提案されている。なお、このシリーズ型にパラレ
ル型を組み合わせたもの、すなわち上記シリーズ型ハイ
ブリッド駆動装置におけるエンジンを、電動機とは別に
駆動源として使用できるようにした所謂パラレルシリー
ズ型も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記パ
ラレル型のハイブリッド駆動装置においては、エンジン
および電動機の一方が故障した場合に、走行不能となっ
たり十分な走行距離を確保できなくなったりして、所定
の目的地まで到達できなくなることがある。例えば、エ
ンジンが故障すると電動機で走行しなければならない
が、電動機で走行する電動機駆動領域は低負荷領域であ
るため、登坂路などの高負荷時にトルク不足で走行不能
になるとともに、蓄電装置はエンジンの回転や回生制動
を利用して充電されるため、エンジンの故障で充電不足
となり、十分な走行距離を確保できなくなる。また、電
動機が故障した場合にはエンジンで走行しなければなら
ないが、エンジンを使って走行するエンジン駆動領域は
高負荷領域であるため、低負荷走行すなわち発進・停止
時の低速走行などが不能で実質的に走行不能となる。更
に、運転状態に応じて変速比が変更される変速機を有す
るハイブリッド駆動装置においては、駆動源の一方が故
障した場合でも、アクセル操作量などの運転状態に応じ
て正常時と同様に変速比が変更されると、駆動源から伝
達される動力と変速比とがマッチせずに走行性能が大き
く損なわれ、走行不能となったり走行距離が著しく低下
したりする。
【0004】シリーズ型のハイブリッド駆動装置の場合
には、駆動源である電動機が故障すれば当然に走行不能
となるが、エンジンや発電機が故障した場合でも、エン
ジンによって回転駆動される発電機からの電気エネルギ
ーの供給が遮断され、専ら蓄電装置の電気エネルギーで
電動機は作動させられるため、エネルギー効率が悪い高
負荷走行が行われると十分な走行距離を確保できない。
また、電動機の作動に必要な電気エネルギーのうち蓄電
装置から取り出す量の割合が制御される場合は、発電機
からの電気エネルギーの供給が遮断されることにより、
電動機に供給される電気エネルギーが不足し、十分な出
力が得られなくなって走行不能となる場合がある。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、パラレル型ではエン
ジンおよび電動機の何れか一方が故障した場合、シリー
ズ型ではエンジンまたは発電機が故障した場合に、それ
ぞれ所定の目的地まで走行できるようにすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動するエ
ンジンと、(b) そのエンジンの回転に基づいて電気エネ
ルギーが充電される蓄電装置と、(c) その蓄電装置から
電気エネルギーを取り出して作動する電動機とを備え、
そのエンジンおよび電動機を車両走行時の駆動源として
用いるとともに、運転状態に応じて電動機のみを用いて
走行する低負荷側の電動機駆動領域およびエンジンを用
いて走行する高負荷側のエンジン駆動領域が予め定めら
れたハイブリッド駆動装置において、(d) 前記電動機お
よび前記エンジンの一方が故障した場合に他方の駆動源
を用いて走行する故障時駆動制御手段と、(e) その故障
時駆動制御手段による前記他方の駆動源を用いた走行時
には、その他方の駆動源による駆動領域を変更する駆動
領域変更手段とを有することを特徴とする。
【0007】第2発明は、上記第1発明のハイブリッド
駆動装置において、前記駆動領域変更手段は、前記他方
の駆動源が前記エンジンの場合に前記エンジン駆動領域
に対応するそのエンジンの低負荷側の出力限定を低負荷
側へ拡大するエンジン出力限定変更手段を含むものであ
ることを特徴とする。
【0008】第3発明は、前記第1発明または第2発明
のハイブリッド駆動装置において、前記駆動領域変更手
段は、前記他方の駆動源が前記電動機の場合に前記電動
機駆動領域に対応するその電動機の高負荷側の出力限定
を高負荷側へ拡大する電動機出力限定変更手段を含むも
のであることを特徴とする。
【0009】第4発明は、前記第1発明または第2発明
のハイブリッド駆動装置において、前記駆動領域変更手
段は、前記他方の駆動源が前記電動機の場合に前記電動
機駆動領域に対応するその電動機の高負荷側の出力限定
を低負荷側へ縮小する電動機出力限定変更手段を含むも
のであることを特徴とする。
【0010】第5発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動
するエンジンと、(b) そのエンジンの回転に基づいて電
気エネルギーが充電される蓄電装置と、(c) その蓄電装
置から電気エネルギーを取り出して作動する電動機と、
(d) 駆動源としての前記エンジンおよび前記電動機の回
転を車輪側へ伝達するとともに運転状態に応じて変速比
を変更する変速機とを備え、運転状態に応じて前記電動
機および前記エンジンを使い分けて走行するハイブリッ
ド駆動装置において、(e) 前記電動機および前記エンジ
ンの一方が故障した場合に他方の駆動源を用いて走行す
る故障時駆動制御手段と、(f) その故障時駆動制御手段
による前記他方の駆動源を用いた走行時には、前記運転
状態と前記変速比との関係を変更する故障時変速制御手
段とを有することを特徴とする。
【0011】第6発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動
するエンジンと、(b) そのエンジンの回転に基づいて電
気エネルギーが充電される蓄電装置と、(c) その蓄電装
置から電気エネルギーを取り出して作動する電動機と、
(d) 変速比を変更可能な変速機とを備え、(e) 少なくと
もその電動機を車両走行時の駆動源として用いるハイブ
リッド駆動装置において、(f) 前記エンジンが故障した
場合に、前記電動機が消費する電気エネルギー量が小さ
くなるように、前記変速機の動力伝達効率および前記電
動機のエネルギー変換効率の少なくとも一方を考慮し
て、正常時とは異なる変速制御を行う省エネ変速制御手
段を有することを特徴とする。この第6発明は請求項1
に記載の発明である。
【0012】第7発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動
するエンジンと、(b) そのエンジンの回転に基づいて電
気エネルギーが充電される蓄電装置と、(c) その蓄電装
置から電気エネルギーを取り出して作動する電動機とを
備え、(d) 少なくともその電動機を車両走行時の駆動源
として用いるとともに、その電動機を作動させるために
前記蓄電装置から電気エネルギーを取り出すことが許容
されるその蓄電装置の最低蓄電量が設定されているハイ
ブリッド駆動装置において、(e) 前記エンジンが故障し
た場合に前記蓄電装置の最低蓄電量を下げる最低蓄電量
変更手段を有し、そのエンジンの故障時でも、所要動力
PLが予め定められた故障時限定値D以下では、正常時
と同じその所要動力PLで車両を走行させるように前記
電動機を作動させることを特徴とする。この第7発明は
請求項2に記載の発明である。
【0013】第8発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動
するエンジンと、(b) そのエンジンによって回転駆動さ
れることにより電気エネルギーを発生する発電機と、
(c) その発電機によって取り出された電気エネルギーを
蓄積する蓄電装置と、(d) 前記発電機によって取り出さ
れた電気エネルギーだけでは不足する場合にその不足分
のみを前記蓄電装置から取り出して作動する電動機とを
備え、(e) その電動機を車両走行時の駆動源として用い
るハイブリッド駆動装置において、(f) 前記エンジンま
たは発電機が故障した場合に、予め定められた低負荷側
の故障時駆動領域の範囲で、前記電動機の作動に必要な
総ての電気エネルギーを前記蓄電装置から取り出してそ
電動機を作動させるとともに、所要動力PLがその故
障時駆動領域の範囲内である時のみその電動機により正
常時と同じその所要動力PLで車両を走行させる故障時
モータ駆動制御手段を有することを特徴とする。この第
8発明は請求項3に記載の発明である。
【0014】
【発明の効果】上記第1発明のハイブリッド駆動装置は
パラレル型で、電動機およびエンジンの一方が故障した
場合には、故障時駆動制御手段により他方の駆動源を用
いて走行するとともに、その他方の駆動源による駆動領
域は駆動領域変更手段により正常時とは異なる領域に変
更されるため、従来走行不能であった走行条件下での走
行が可能となったり十分な走行距離を確保できたりし
て、所定の目的地まで走行できるようになる。
【0015】例えば、電動機の故障時には、第2発明の
ようにエンジン駆動領域に対応して設定されたエンジン
の低負荷側の出力限定が低負荷側へ拡大されることによ
り、エンジンを駆動源として発進・停止時等の低負荷走
行を行うことが可能となる。エンジンの故障時には、第
3発明のように電動機駆動領域に対応して設定された電
動機の高負荷側の出力限定が高負荷側へ拡大されること
により、電動機を駆動源として登坂路等の高負荷走行を
行うことが可能となるし、第4発明のように電動機駆動
領域に対応して設定された電動機の高負荷側の出力限定
が低負荷側へ縮小されることにより、電動機による電気
エネルギーの消費量が節減され、蓄電装置の限られた電
気エネルギーで十分な走行距離を確保できるようにな
る。
【0016】第5発明のハイブリッド駆動装置はパラレ
ル型で、電動機およびエンジンの一方が故障した場合に
は、故障時駆動制御手段により他方の駆動源を用いて走
行するとともに、その故障時には故障時変速制御手段に
よって運転状態と変速比との関係が変更されるため、他
方の駆動源のみで走行する場合に電気エネルギーの消費
量や走行性能などの点で適切な変速制御が行われるよう
にすることが可能で、従来走行不能であった走行条件下
での走行が可能となったり十分な走行距離を確保できた
りして、所定の目的地まで走行できるようになる。
【0017】第6発明のハイブリッド駆動装置は、パラ
レル型およびシリーズ型の何れでも差し支えなく、エン
ジンが故障した場合には、省エネ変速制御手段により電
動機が消費する電気エネルギー量が小さくなるように変
速機の変速比が決定されるため、電動機による電気エネ
ルギーの消費量が節減され、蓄電装置の限られた電気エ
ネルギーで十分な走行距離を確保できるようになって、
所定の目的地まで走行できるようになる。
【0018】第7発明のハイブリッド駆動装置は、パラ
レル型およびシリーズ型の何れでも差し支えなく、エン
ジンが故障した場合には、電動機を作動させるために蓄
電装置から電気エネルギーを取り出すことが許容される
蓄電装置の最低蓄電量が最低蓄電量変更手段によって下
げられるため、それだけ多くの電気エネルギーを蓄電装
置から取り出すことが可能となり、電動機で走行できる
走行距離を十分に確保できて、所定の目的地まで走行で
きるようになる。
【0019】第8発明のハイブリッド駆動装置はシリー
ズ型で、エンジンまたは発電機が故障した場合に、低負
荷側の故障時駆動領域の範囲で電動機により車両が走行
させられるため、電動機による電気エネルギーの消費量
が節減され、発電機からの電気エネルギーの供給が遮断
されても、蓄電装置の限られた電気エネルギーで十分な
走行距離を確保できる。また、電動機の作動に必要な総
ての電気エネルギーを蓄電装置から取り出すように制御
されるため、電動機への電気エネルギーの供給不足によ
って走行不能となることが回避される。これにより、エ
ンジンまたは発電機の故障で蓄電装置に電気エネルギー
が充電されなくなった場合でも、所定の目的地まで到達
できるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】ここで、第1発明のハイブリッド
駆動装置におけるエンジン駆動領域は、エンジンのみを
駆動源として走行するものでも、エンジンおよび電動機
の両方を駆動源として走行するものでも、或いはその両
方の領域から成るものでも良く、少なくともエンジンを
用いて走行する領域であれば良い。蓄電装置は、例えば
前記電動機を発電機として用いるか、或いは電動機とは
別個に発電機を配設し、車両の回生制動やエンジンによ
ってその発電機を回転駆動することにより、必要に応じ
て充電できるように構成される。電動機駆動領域におけ
る電動機の作動は、必要な総ての電気エネルギーを蓄電
装置から取り出すものでも良いが、エンジンにより発電
機が回転駆動されることによって発生させられた電気エ
ネルギーを用いるものでも良い。他の発明も含めて、電
動機は複数の駆動輪にそれぞれ配設されても、単一の電
動機によって複数の駆動輪を回転駆動するように構成さ
れても良いが、変速比を変更可能な変速機を有する場合
は、単一の電動機で複数の駆動輪を回転駆動するように
構成することが望ましい。
【0021】運転状態に応じて定められる電動機駆動領
域およびエンジン駆動領域は、車両の走行に必要な所要
動力で例えば駆動トルクや車速などをパラメータとして
設定されるが、これは例えば燃料消費量や排出ガス量が
できるだけ少なくなるように、電動機およびエンジンの
出力領域が限定されることによって定められるもので、
これ等の電動機駆動領域およびエンジン駆動領域を、駆
動源である電動機およびエンジンの出力領域で設定して
も差し支えない。駆動領域変更手段は、第2発明〜第4
発明のように電動機やエンジンの出力限定を変更するも
のであっても良いが、変速比を変更可能な変速機を有す
る場合には、その変速比を変更することにより駆動領域
を高トルク低車速側或いは低トルク高車速側へ変更する
ものでも良い。使用する電動機の能力は、一般に回生制
動時の発電を考慮して定められ、電動機駆動領域すなわ
ち電動機の限定出力領域は最大出力よりも十分に低い出
力領域であるため、第3発明のように電動機の高負荷側
の出力限定を高負荷側へ拡大しても、電動機を継続的に
作動させることが可能である。
【0022】また、第1発明の実施に際しては、電動機
の故障時にエンジンを用いて走行する場合と、エンジン
の故障時に電動機を用いて走行する場合の2通りがある
が、その何れか一方のみの機能を有するものでも、両方
の機能を有するものでも良い。第5発明についても同様
である。
【0023】第2発明〜第4発明における出力限定の変
更は、故障時の限定出力領域として予めデータマップ等
の形で記憶しておくようにしても良いが、正常時の出力
限定値に所定値を加算したり減算したり、或いは所定の
率を掛算して変更したりするものなど、種々の変更形態
を採用できる。第2発明の駆動領域変更手段は、電動機
が故障した場合にエンジンの低負荷側の出力限定を低負
荷側へ拡大するもので、例えば車両をスムーズに発進・
停止させる低速走行が可能なように定められるが、低負
荷側の限定を無くす場合も本発明に含まれる。第3発明
の駆動領域変更手段は、エンジンが故障した場合に電動
機の高負荷側の出力限定を高負荷側へ拡大するものであ
るが、この高負荷側の出力限定の変更に際しては、例え
ば勾配がX°などの所定の走行条件下で所定の車速Y
(km/h)が得られること、或いは所定の走行条件下
での発進時に所定の加速度Z(G)が得られることな
ど、所定の最低運転条件を満足するように設定すること
が望ましい。なお、第2発明〜第4発明では、低負荷側
すなわち低出力側の出力限定や高負荷側すなわち高出力
側の出力限定を変更するものであるが、第1発明の実施
に際しては、変速比を変更する場合と同様にエンジンや
電動機の出力の大きさ自体は同じで、高車速低トルク側
および/または低車速高トルク側へ出力領域を変更する
ことも可能である。
【0024】第5発明および第6発明の変速機は、変速
比が段階的に変化する有段変速機であっても、変速比が
連続的に変化する無段変速機であっても良い。第5発明
における運転状態と変速比との関係すなわち変速条件
は、有段変速機の場合には例えばアクセル操作量および
車速などをパラメータとする変速マップなどによって設
定され、無段変速機の場合は、そのアクセル操作量や車
速などをパラメータとする演算式などにより変速比を決
定するように定められる。そして、故障時変速制御手段
は、他方の駆動源のみで走行する場合に適切な変速制御
が行われるように、例えば他方の駆動源の出力領域で適
切な変速制御が行われるように、具体的にはその出力が
変化するアクセル操作量の領域内で適切な変速制御が行
われるように定められる。すなわち、パラレル型のハイ
ブリッド駆動装置は、運転状態に応じて例えばアクセル
操作量が所定値以下は電動機駆動領域、所定値以上はエ
ンジン駆動領域などと定められ、エンジン故障時にはア
クセル操作量が所定値以上、第3発明や第4発明のよう
に電動機の出力限定が変更される場合には、その変更に
伴う新たな所定値以上では、電動機の限定出力領域の最
大値に張りついて変化しないため、出力が変化するアク
セル操作量の領域内で適切な変速制御が行われるように
するのである。電動機の故障時にエンジンで走行する場
合も同様である。なお、エンジン故障時にはアクセル操
作量が100%の時に電動機の限定出力領域の最大値と
なるように、電動機故障時にはアクセル操作量が0%の
時にエンジンの限定出力領域の最小値となるように、車
両の走行に必要な所要動力を求めるマップや演算式など
を補正することも可能であり、その場合は、変速機の変
速制御も0〜100%の範囲で設定すれば良い。
【0025】また、上記故障時変速制御手段は、エンジ
ンが故障して電動機のみで走行する場合には高出力が得
られないため、例えば登坂路などでも確実に走行できる
ように通常の変速条件の場合よりもローギヤになるよう
に変速比や変速条件を変更したり、勾配がX°などの所
定の走行条件下で所定の車速Y(km/h)が得られる
こと、或いは所定の走行条件下での発進時に所定の加速
度Z(G)が得られることなど、所定の最低運転条件を
満足するように変速制御が行われるようにしたり、或い
は第6発明のように電動機による電気エネルギーの消費
量が小さくなるように変速制御が行われるようにしたり
するなど、種々の態様を採用できる。また、電動機の故
障時には、例えば高負荷側のエンジン駆動領域でエンジ
ンが作動させられても発進,停止時等の低速走行が可能
なように、通常の変速条件の場合よりもローギヤとなる
ように変速比や変速条件を変更したり、エンジンによる
燃料消費効率或いは排出ガス効率が高くなるように変速
制御が行われるように構成される。この故障時変速制御
手段も、故障時の変速条件すなわち運転状態と変速比と
の関係を予めデータマップ等の形で記憶しておくように
しても良いが、正常時の変速条件に所定値を加算したり
減算したり、或いは所定の率を掛算して変更したりする
ものなど、種々の変更形態を採用できる。また、この第
5発明は、第2発明〜第4発明のエンジンや電動機の出
力限定の変更と併せて実施することが可能である。
【0026】第6発明の省エネ変速制御手段は、エンジ
ンが故障した場合に、電動機が消費する電気エネルギー
量が小さくなるように、望ましくは最小となるように、
変速機の動力伝達効率および電動機のエネルギー変換効
率の少なくとも一方を考慮してその変速機の変速比を制
御するように構成される。上記第5発明のように、運転
状態に応じて変速制御する場合には、変速機の動力伝達
効率および電動機のエネルギー変換効率の少なくとも一
方を考慮して、電気エネルギーの消費量が小さくなるよ
うに予め設定された故障時変速マップなどに従って変速
制御を行うこともできる。この第6発明は、第1発明〜
第5発明と併せて実施することが可能である。また、第
6発明のハイブリッド駆動装置はパラレル型でもシリー
ズ型でも差し支えないが、シリーズ型のハイブリッド駆
動装置では、エンジンのみならず発電機の故障時にも上
記のような変速制御を行うようにすることが望ましい。
【0027】第7発明の最低蓄電量変更手段は、エンジ
ンの故障時には電動機を作動させるために蓄電装置から
電気エネルギーを取り出すことが許容される最低蓄電量
を下げるものであるが、最低蓄電量に関する制限を無く
す場合も本発明に含まれる。蓄電装置は、エネルギー変
換効率や寿命などを考慮して一般に70%〜80%程度
の蓄電範囲で使用されるようになっているため、エンジ
ン故障時に最低蓄電量である70%程度以下になっても
電気エネルギーを取り出すことが許容されると、走行距
離が大幅に延長される。この第7発明は、第1発明〜第
6発明と併せて実施することが可能である。また、この
第7発明のハイブリッド駆動装置はパラレル型でもシリ
ーズ型でも差し支えないが、シリーズ型のハイブリッド
駆動装置では、エンジンのみならず発電機が故障した場
合にも蓄電装置の最低蓄電量を下げるようにすることが
望ましい。
【0028】第8発明のハイブリッド駆動装置はシリー
ズ型で、電動機を駆動源として走行する総ての駆動領域
でエンジンにより発電機が回転駆動されて電気エネルギ
ーを発生するようになっていても良いが、例えば運転状
態が予め設定された低負荷の駆動領域では、エンジンを
停止して電動機に必要な総ての電気エネルギーを前記蓄
電装置から取り出す一方、それより高負荷の駆動領域で
はエンジンが作動させられ、発電機によって取り出され
た電気エネルギーを使って電動機が作動させられるとと
もに、その電気エネルギーが余れば蓄電装置に充電し、
不足した場合には蓄電装置から取り出すようにしても良
い。また、総ての駆動領域で電動機のみが駆動源として
用いられるものである必要はなく、所定の駆動領域で
は、エンジンのみ或いはエンジンおよび電動機を駆動源
として使用できるように構成することも可能である。こ
の第8発明は、第6発明または第7発明と併せて実施す
ることが可能である。なお、変速機を有する場合には、
電動モータの作動領域が低負荷側に限定される故障時に
も適切な変速制御が行われるように、第5発明と同様な
故障時変速制御手段を設けることが望ましい。
【0029】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、パラレル型のハイブリッド駆動
装置10の構成を説明するブロック線図で、機械的な結
合関係は太い実線で示されており、電気的な結合関係は
細線で示されている。かかるハイブリッド駆動装置10
は、燃料の燃焼によって作動するガソリンエンジン等の
内燃機関12と、電気エネルギーによって作動する電動
機としての電動モータ14とを駆動源として備えてお
り、それ等の内燃機関12および電動モータ14の動力
は、同時に或いは択一的に変速機16へ伝達され、更に
減速機18および図示しない差動機などを介して左右の
駆動輪20へ伝達される。変速機16は、前進(FW
D),後進(REV),ニュートラル(N)を切り換え
る前後進切換機構や変速比が異なる複数の前進変速段を
成立させる有段変速機構を有しており、運転者によって
シフトレバー22が操作されることにより、切換えアク
チュエータ24により前進,後進,ニュートラルが切り
換えられる。また、シフトレバー22のシフト位置を表
す信号がシフトポジションスイッチ26からコントロー
ラ28に供給され、そのシフト位置に応じて変速段の切
換え制御が行われる。なお、上記内燃機関12と変速機
16との間には、動力伝達を接続,遮断するクラッチ3
0が設けられており、クラッチ制御用アクチュエータ3
2によって断続制御されるが、通常は接続状態に保持さ
れる。
【0030】上記電動モータ14は、M(モータ)/G
(ジェネレータ)制御装置34を介してバッテリやコン
デンサ等の蓄電装置36に接続されており、蓄電装置3
6から電気エネルギーが供給されて所定のトルクで回転
駆動される回転駆動状態と、回生制動(電動モータ14
自体の電気的な制動トルク)により発電機として機能す
ることにより蓄電装置36に電気エネルギーを充電する
充電状態と、モータ軸が自由回転することを許容する無
負荷状態とに切り換えられる。また、前記内燃機関12
は、燃料噴射量制御用アクチュエータ42、スロットル
制御用アクチュエータ44、点火時期制御用アクチュエ
ータ46、吸・排気バルブ制御用アクチュエータ48な
どによって作動状態が制御されるようになっており、そ
れ等のアクチュエータは上記M/G制御装置34と共に
コントローラ28によって制御される。なお、上記蓄電
装置36には、エアコンのコンプレッサーなどの補機3
8を駆動するための電動機40が電気的に接続されてい
る。
【0031】コントローラ28はCPU,RAM,RO
Mなどを有するマイクロコンピュータを含んで構成さ
れ、予め設定されたプログラムに従って信号処理を行う
ことにより、例えば図2〜図5に示すフローチャートを
実行する。このコントローラ28には、エンジン回転数
Ne 、変速機16の入力回転数(モータ回転数)Ni 、
出力回転数(車速Vに対応)No 、蓄電装置22の蓄電
量SOCに関する情報や、アクセル操作量θACを表すア
クセル操作量信号、運転者がブレーキペダルを踏込み操
作したことを表すブレーキ信号、その踏力を表すブレー
キ踏力信号、エンジンブレーキを作用させるシフト位置
であることを表すエンジンブレーキシフト位置信号など
が、各種の検出手段などから供給される。蓄電量SOC
は、例えば電動モータ14が発電機として機能する充電
時のモータ電流や充電効率などから求められる。
【0032】図2は、本実施例の基本フローチャート
で、ステップS1ではアクセル操作量θAC、エンジン回
転数Ne 、入力回転数Ni 、出力回転数No 、蓄電量S
OC、エンジントルクTE 、モータトルクTM などのデ
ータを読み込む。エンジントルクTE はスロットル弁開
度や燃料噴射量などから求められ、モータトルクTM
モータ電流などから求められる。ステップS2では、そ
れ等のデータから内燃機関(ICE)12が故障してい
るか否かを判断し、ステップS3では電動モータ14が
故障しているか否かを判断する。内燃機関12の故障に
ついては、例えばスロットル弁開度などから求められる
上記エンジントルクTE と実際のエンジン回転数Ne と
の関係などから判定でき、電動モータ14の故障につい
ては、例えばモータ電流などから求められる上記モータ
トルクTM と実際のモータ回転数すなわち入力回転数N
i との関係などから判定できる。そして、内燃機関12
の故障時にはステップS6のICEフェイル制御を実行
し、電動モータ14の故障時にはステップS4のモータ
フェイル制御を実行し、内燃機関12および電動モータ
14が何れも正常な場合にはステップS5の正常時制御
を実行する。
【0033】図3は、上記ステップS5の正常時制御の
一例で、ステップS5−1ではアクセル操作量θACやそ
の変化速度、車速Vなどから車両の走行に必要な所要動
力PLを、予め記憶された演算式やデータマップなどを
用いて算出する。ステップS5−2では、蓄電量SOC
が予め定められた最低蓄電量A以上か否かを判断し、S
OC≧AであればステップS5−3以下を実行するが、
SOC<Aの場合にはステップS5−8の発電モードサ
ブルーチンを実行する。最低蓄電量Aは、電動モータ1
4を駆動源として走行する場合に蓄電装置36から電気
エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量
で、蓄電装置36の放電効率や充電効率などに基づいて
例えば70%程度の値が設定される。そして、SOC<
Aの場合に実行するステップS5−8の発電モードサブ
ルーチンでは、内燃機関12を所要動力PLに対応する
出力以上で作動させ、所要動力PLで車両を走行させる
とともに、余分な出力で電動モータ14を回転駆動して
発電させ、蓄電装置36に充電する。この場合の内燃機
関12の出力制御すなわちエンジントルクや回転数の制
御、および電動モータ14の発電制御は、ステップS5
−9で行われる正常時の変速制御における変速機16の
変速比や動力損失等を考慮して行われる。
【0034】SOC≧Aの場合に実行するステップS5
−3では、所要動力PLが予め定められた第1境界値B
より大きいか否かを判断し、PL>Bであればステップ
S5−4で第1境界値Bより大きい第2境界値Cより大
きいか否かを判断する。そして、PL≦Bであればステ
ップS5−7のモータ駆動サブルーチンを実行し、B<
PL≦CであればステップS5−6のICE駆動サブル
ーチンを実行し、PL>CであればステップS5−5の
ICE・モータ駆動サブルーチンを実行する。ステップ
S5−7のモータ駆動サブルーチンでは電動モータ14
のみを用いて走行し、ステップS5−6のICE駆動サ
ブルーチンでは内燃機関12のみを用いて走行し、IC
E・モータ駆動サブルーチンでは内燃機関12および電
動モータ14の両方を用いて走行する。何れの場合も、
内燃機関12、電動モータ14の出力制御は、ステップ
S5−9で行われる正常時の変速制御における変速機1
6の変速比や動力損失等を考慮して行われる。ステップ
S5−6のICE駆動サブルーチンでは電動モータ14
は無負荷状態とされ、ステップS5−7のモータ駆動サ
ブルーチンではクラッチ30が遮断される。
【0035】ここで、上記第1境界値Bおよび第2境界
値Cは、例えば図6に示すように運転状態である車両の
駆動トルクおよび車速Vをパラメータとして、前記変速
機16の変速段毎に表すことができ、第1境界値Bより
も低負荷側すなわち原点O側の領域ではステップS5−
7のモータ駆動サブルーチンが実行され、第1境界値B
と第2境界値Cとの間の領域ではステップS5−6のI
CE駆動サブルーチンが実行され、第2境界値Cよりも
高負荷側の領域ではステップS5−5のICE・モータ
駆動サブルーチンが実行される。すなわち、第1境界値
Bよりも低負荷側の領域は電動機のみを用いて走行する
電動機駆動領域に相当し、第1境界値Bよりも高負荷側
の領域はエンジンを用いて走行するエンジン駆動領域に
相当する。この第1境界値Bは、例えば燃料消費量や排
出ガス量ができるだけ少なくなるように、内燃機関12
の燃料消費率(単位動力当たりの燃料消費量)や排出ガ
ス率(単位動力当たりの排出ガス量)、電動モータ14
のエネルギー変換効率などに基づいて設定される。
【0036】最後のステップS5−9では、例えば図7
に実線で示すように運転状態であるアクセル操作量θAC
および車速Vをパラメータとして予め設定された変速マ
ップ(変速条件)に従って、前記変速機16の変速段を
切換制御する。図7は、前進4段の場合で、i1 〜i4
はそれぞれ変速比(=Ni /No )を表しており、その
大きさはi1 >i2 >i3 >i4 である。なお、図7に
一点鎖線で示すBおよびCは、前記第1境界値Bおよび
第2境界値Cに対応するもので、一点鎖線B以下は電動
モータ14のみで走行させられ、一点鎖線BとCとの間
は内燃機関12のみで走行させられ、一点鎖線Cより上
は電動モータ14および内燃機関12の両方を用いて走
行させられる。
【0037】図4は、前記ステップS6のICEフェイ
ル制御の一例で、ステップS6−1では前記ステップS
5−1と同様にして所要動力PLを算出する。ステップ
S6−2では、所要動力PLが前記第1境界値Bよりも
大きい予め定められた故障時限定値D以下か否かを判断
し、PL≦DであればステップS6−3において、所要
動力PLで車両が走行させられるように電動モータ14
の作動を制御する。PL>Dの場合は、ステップS6−
4において走行不能ダイアグノーシスを発生し、これ以
上出力を上げることができない旨の視覚表示或いは音声
表示などを行うとともに、ステップS6−5において、
故障時限定値Dで車両が走行させられるように電動モー
タ14の作動を制御する。すなわち、図6に示すように
正常時における電動モータ14の高負荷側の出力限定
(第1境界値B)を、第1境界値Bよりも高負荷側の故
障時限定値Dまで拡大したのであり、コントローラ28
による一連の信号処理のうち上記ステップS6−2,S
6−3,およびS6−5を実行する部分は、第1発明の
駆動領域変更手段の一実施態様である第3発明の電動機
出力限定変更手段に相当する。この故障時限定値Dは、
例えば勾配がX°などの所定の走行条件下で所定の車速
Y(km/h)が得られること、或いは所定の走行条件
下での発進時に所定の加速度Z(G)が得られることな
ど、所定の最低運転条件を満足するように設定される。
また、この図4のICEフェイル制御、すなわち前記図
2のステップS6を実行する部分は第1発明の故障時駆
動制御手段に相当する。
【0038】最後のステップS6−6では、ICEフェ
イル時の変速マップに従って変速機16の変速制御を行
う。このICEフェイル時変速マップは、電動モータ1
4のみを駆動源として上記故障時限定値D以下の動力で
走行する場合に適切な変速制御が行われるように、具体
的にはその電動モータ14の出力が変化するアクセル操
作量θACの領域内、すなわち図7における破線D以下の
領域で適切な変速制御が行われるように定められ、予め
RAM等の記憶手段に記憶されている。図7の破線Dは
故障時限定値Dに対応する。なお、ICEフェイル時に
は、アクセル操作量θACが100%の時に、車両の走行
に必要な所要動力PLが故障時限定値Dとなるように、
所要動力PLを求めるマップや演算式などを補正するこ
とも可能で、その場合は変速機16の変速制御も0〜1
00%の範囲で設定すれば良い。コントローラ28によ
る一連の信号処理のうちステップS6−6を実行する部
分は、第5発明の故障時変速制御手段に相当し、図4の
ICEフェイル制御すなわち図2のステップS6を実行
する部分は第5発明の故障時駆動制御手段に相当する。
【0039】上記ICEフェイル時変速マップは、例え
ば登坂路などでも確実に走行できるように正常時の変速
マップの場合よりもローギヤになるように変速線を高車
速側、図7における右側へ変更したり、勾配がX°など
の所定の走行条件下で所定の車速Y(km/h)が得ら
れること、或いは所定の走行条件下での発進時に所定の
加速度Z(G)が得られることなど、所定の最低運転条
件を満足するように変速制御が行われるようにしたり、
或いは電動モータ14による電気エネルギーの消費量が
できるだけ少なくなるように変速制御が行われるように
したりするなど、種々の態様を採用できる。電動モータ
14による電気エネルギーの消費量が少なくなるように
するには、変速機16の動力伝達効率ηT および電動モ
ータ14のエネルギー変換効率ηM を用いて、変速機1
6の変速段を変更しながら例えば次式(1)に従ってバ
ッテリ消費量EBOUTを求め、そのバッテリ消費量EBOUT
が最小となる変速段で走行するように変速マップを設定
すれば良く、その場合はステップS6−6を実行する部
分は第6発明の省エネ変速制御手段として機能する。な
お、変速機16の動力伝達効率ηT は変速段や伝達トル
クなどをパラメータとして求められ、電動モータ14の
エネルギー変換効率ηM はモータトルクおよびモータ回
転数をパラメータとして求められる。 EBOUT=PL/(ηT ×ηM ) ・・・(1)
【0040】ここで、かかる図4のICEフェイル制御
では、電動モータ14の高負荷側の出力限定(第1境界
値B)がそれより高負荷側の故障時限定値Dまで拡大さ
れるため、電動モータ14のみを駆動源として登坂路等
の高負荷走行を行うことが可能となる。また、変速機1
6は、電動モータ14のみを駆動源として上記故障時限
定値D以下の動力で走行する場合に適切な変速制御が行
われるように定められたエンジン故障時の変速マップに
従って変速段が切換制御されるため、所定の走行性能を
確保しつつ電動モータ14による電気エネルギー消費量
を節減することができる。すなわち、このような電動モ
ータ14の出力制御および変速機16の変速制御によ
り、電気エネルギー消費量を節減しつつ走行性能が向上
させられ、従来走行不能であった走行条件下での走行が
可能になるとともに、蓄電装置36の限られた電気エネ
ルギーで十分な走行距離を確保できるようになり、所定
の目的地まで走行できるようになるのである。なお、こ
のようなICEフェイル時でも、蓄電装置36にはブレ
ーキ操作時等の回生制動で充電が行われるが、内燃機関
12によって充電する前記ステップS5−8が不能とな
るため、正常時に比べて充電量が不足するのである。
【0041】また、上記エンジン故障時変速マップが、
変速機16の動力伝達効率ηT および電動モータ14の
エネルギー変換効率ηM を考慮して、電動モータ14に
よる電気エネルギーの消費量が最小となるように変速制
御が行われるように設定される場合には、電気エネルギ
ーの消費量が一層節減されて長距離走行が可能となる。
【0042】また、このICEフェイル制御では、図3
の正常時制御のように蓄電量SOCが最低蓄電量A以上
か否かによって駆動制御を変更することはなく、蓄電量
SOCが最低蓄電量Aを下回っても電動モータ14を用
いた走行が継続されるため、電動モータ14で走行でき
る走行距離を十分に確保でき、所定の目的地まで走行で
きるようになる。すなわち、蓄電量SOCによる制限が
無いステップS6のICEフェイル制御は、第7発明の
最低蓄電量変更手段としても機能しているのである。
【0043】なお、上例では電動モータ14の高負荷側
の出力限定(第1境界値B)を高負荷側の故障時限定値
Dまで拡大する場合について説明したが、その出力限定
(第1境界値B)を例えば図6の破線Eのように低負荷
側へ縮小することも可能で、その場合には電動モータ1
4による電気エネルギーの消費量が節減され、蓄電装置
36の限られた電気エネルギーで十分な走行距離を確保
できるようになる。このような実施態様は第4発明の一
実施例に相当する。
【0044】一方、図5は前記ステップS4のモータフ
ェイル制御の一例で、ステップS4−1では前記ステッ
プS5−1と同様にして所要動力PLを算出する。ステ
ップS4−2では、所要動力PLが前記第1境界値Bよ
りも小さい予め定められた故障時限定値E以上か否かを
判断し、PL≧EであればステップS4−3において、
所要動力PLで車両が走行させられるように内燃機関1
2の作動を制御する。PL<Eの場合は、ステップS4
−4において走行不能ダイアグノーシスを発生し、これ
以上出力を下げることができない旨の視覚表示或いは音
声表示などを行うとともに、ステップS4−5におい
て、故障時限定値Eで車両が走行させられるように内燃
機関12の作動を制御する。すなわち、図6に示すよう
に正常時における内燃機関12の低負荷側の出力限定
(第1境界値B)を、第1境界値Bよりも低負荷側の故
障時限定値Eまで拡大したしたのであり、コントローラ
28による一連の信号処理のうち上記ステップS4−
2,S4−3,およびS4−5を実行する部分は、第1
発明の駆動領域変更手段の一実施態様である第2発明の
エンジン出力限定変更手段に相当する。この故障時限定
値Eは、例えば車両をスムーズに発進・停止させる低速
走行が可能なように定められる。また、この図5のモー
タフェイル制御、すなわち前記図2のステップS4を実
行する部分は故障時駆動制御手段に相当する。
【0045】最後のステップS4−6では、モータフェ
イル時の変速マップに従って変速機16の変速制御を行
う。このモータフェイル時変速マップは、内燃機関12
のみを駆動源として上記故障時限定値E以上の動力で走
行する場合に適切な変速制御が行われるように、具体的
にはその内燃機関12の出力が変化するアクセル操作量
θACの領域内、すなわち図7における破線E以上の領域
で、例えば燃料消費量が最小となる変速段で走行するよ
うに定められ、予めRAM等の記憶手段に記憶されてい
る。図7の破線Eは故障時限定値Eに対応する。なお、
モータフェイル時には、アクセル操作量θACが0%の時
に、車両の走行に必要な所要動力PLが故障時限定値E
となるように、所要動力PLを求めるマップや演算式な
どを補正することも可能で、その場合は変速機16の変
速制御も0〜100%の範囲で設定すれば良い。コント
ローラ28による一連の信号処理のうちステップS4−
6を実行する部分は、第5発明の故障時変速制御手段に
相当し、図5のモータフェイル制御すなわち図2のステ
ップS4を実行する部分は第5発明の故障時駆動制御手
段に相当する。
【0046】ここで、かかる図5のモータフェイル制御
では、内燃機関12の低負荷側の出力限定(第1境界値
B)がそれより低負荷側の故障時限定値Eまで拡大され
るため、内燃機関12のみを駆動源として発進・停止時
等の低速走行を良好に行うことが可能となる。また、変
速機16は、内燃機関12のみを駆動源として上記故障
時限定値E以上の動力で走行する場合に適切な変速制御
が行われるように定められたモータ故障時の変速マップ
に従って変速段が切換制御されるため、所定の走行性能
を確保しつつ内燃機関12による燃料消費量を節減する
ことができる。すなわち、このような内燃機関12の出
力制御および変速機16の変速制御により、燃料消費量
を節減しつつ走行性能が向上させられ、従来走行不能で
あった走行条件下での走行が可能になり、所定の目的地
まで走行できるようになるのである。
【0047】このように、本実施例のハイブリッド駆動
装置10によれば、駆動源である内燃機関12および電
動モータ14の何れか一方が故障しても、他方の駆動源
を用いて良好に走行させられ、所定の目的地まで走行で
きる。
【0048】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において実質的に前記実施例と共通す
る部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0049】図8は、シリーズ型のハイブリッド駆動装
置50の概略構成を説明するブロック線図で、内燃機関
12によって回転駆動されることにより電気エネルギー
を発生する発電機52を備えており、電動モータ14
は、その発電機52によって取り出された電気エネルギ
ーおよび/または蓄電装置36に蓄積された電気エネル
ギーによって作動させられるとともに、その電動モータ
14のみを駆動源として走行するようになっている。図
9は、かかるハイブリッド駆動装置50の作動を説明す
る基本フローチャートで、ステップR1ではアクセル操
作量θAC、エンジン回転数Ne 、入力回転数(モータ回
転数)Ni 、出力回転数No 、蓄電量SOC、エンジン
トルクTE 、モータトルクTM などのデータを読み込
み、ステップR2でそれ等のデータから内燃機関(IC
E)12または発電機52が故障しているか否かを判断
し、何れも正常であればステップR3の正常時制御を実
行する一方、何れか一方でも故障している場合はステッ
プR4のフェイル時制御を実行する。内燃機関12の故
障については、例えばスロットル弁開度などから求めら
れるエンジントルクTE と実際のエンジン回転数Ne と
の関係などから判定でき、発電機52の故障について
は、発電機52の回転数であるエンジン回転数Neと発
生電流値との関係などから判定できる。
【0050】図10は、上記ステップR3の正常時制御
の一例で、ステップR3−1では前記実施例と同様にし
て車両の走行に必要な所要動力PLを算出し、ステップ
R3−2では蓄電量SOCが予め定められた最低蓄電量
A以上か否かを判断し、SOC≧AであればステップR
3−3以下を実行するが、SOC<Aの場合はステップ
R3−6の充電モードサブルーチンを実行する。この充
電モードサブルーチンでは、所要動力PLで車両を走行
させるように電動モータ14を作動させるとともに、そ
の電動モータ14の作動に必要な電気エネルギーより多
くの電気エネルギーを発電機52が発生するように内燃
機関12を作動させ、余分な電気エネルギーを蓄電装置
36に充電する。電動モータ14の出力は、ステップR
3−7で行われる正常時の変速制御における変速機16
の変速比を考慮して制御される。
【0051】SOC≧Aの場合に実行するステップR3
−3では、所要動力PLが予め定められた境界値Fより
大きいか否かを判断し、PL>FであればステップR3
−4のICE作動モータ駆動サブルーチンを実行し、P
L≦FであればステップR3−5のICE停止モータ駆
動サブルーチンを実行する。ステップR3−4のICE
作動モータ駆動サブルーチンでは、内燃機関12を作動
させて発電機52により電気エネルギーを発生させなが
ら、所要動力PLで車両を走行させるように電動モータ
14を作動させるもので、発電機52で発生する電気エ
ネルギー量が電動モータ14の消費電気エネルギー量よ
り多ければ、その余分な電気エネルギーが蓄電装置36
に充電され、消費電気エネルギー量より少ない場合は不
足分のみが充電装置36から取り出される。また、ステ
ップR3−5のICE停止モータ駆動サブルーチンで
は、内燃機関12を停止するとともに、所要動力PLで
車両を走行させるように電動モータ14を作動させる。
境界値Fは、例えば図12に示すように運転状態である
車両の駆動トルクおよび車速Vをパラメータとして、前
記変速機16の変速段毎に表すことができ、境界値Fよ
りも低負荷側すなわち原点O側の領域ではステップR3
−5のICE停止モータ駆動サブルーチンが実行され、
境界値Fよりも高負荷側の領域ではステップR3−4の
ICE作動モータ駆動サブルーチンが実行される。何れ
の場合も、電動モータ14の出力は、ステップR3−7
で行われる正常時の変速制御における変速機16の変速
比を考慮して制御される。
【0052】最後のステップR3−7では、前記実施例
と同様にアクセル操作量θACおよび車速Vをパラメータ
として予め設定された変速マップ(変速条件)に従っ
て、前記変速機16の変速段を切換制御する。
【0053】図11は、前記ステップR4のフェイル制
御の一例で、ステップR4−1では前記実施例と同様に
して所要動力PLを算出する。ステップR4−2では、
所要動力PLが前記境界値Fよりも大きい予め定められ
た故障時限定値G以下か否かを判断し、PL≦Gであれ
ばステップR4−3において、所要動力PLで車両が走
行させられるように電動モータ14の作動を制御する。
PL>Gの場合は、ステップR4−4において走行不能
ダイアグノーシスを発生し、これ以上出力を上げること
ができない旨の視覚表示或いは音声表示などを行うとと
もに、ステップR4−5において、故障時限定値Gで車
両が走行させられるように電動モータ14の作動を制御
する。これ等の制御では、電動モータ14の作動に必要
な総ての電気エネルギーが蓄電装置36から取り出され
る。このフェイル時に走行制御が行われる故障時限定値
G以下の領域は第8発明の故障時駆動領域に相当し、図
11のフェイル制御すなわち前記図9のステップR4を
実行する部分は第8発明の故障時モータ駆動制御手段に
相当する。なお、上記故障時限定値Gは、例えば勾配が
X°などの所定の走行条件下で所定の車速Y(km/
h)が得られること、或いは所定の走行条件下での発進
時に所定の加速度Z(G)が得られることなど、所定の
最低運転条件を満足するように設定される。
【0054】最後のステップR4−6では、フェイル時
の変速マップに従って変速機16の変速制御を行う。こ
のフェイル時変速制御は、電動モータ14を駆動源とし
て上記故障時限定値G以下の動力で走行する場合に適切
な変速制御が行われるように、前記実施例におけるステ
ップS6−6と同様にして行われる。その場合に、フェ
イル時変速マップが、前記(1)式で求められるバッテ
リ消費量EBOUTが最小となる変速段で走行するように設
定される場合には、ステップR4−6を実行する部分は
第6発明の省エネ変速制御手段として機能する。
【0055】このように、本実施例のハイブリッド駆動
装置50によれば、内燃機関12または発電機52が故
障した場合に、故障時限定値G以下の低負荷領域で電動
モータ14により車両が走行させられるため、電動モー
タ14による電気エネルギーの消費量が節減され、発電
機52による発電が不能となって電気エネルギーの供給
が遮断されても、蓄電装置36の限られた電気エネルギ
ーで十分な走行距離を確保できる。また、電動モータ1
4の作動に必要な総ての電気エネルギーを蓄電装置36
から取り出すように制御されるため、電動モータ14へ
の電気エネルギーの供給不足によって走行不能となるこ
とが回避される。これにより、内燃機関12または発電
機52の故障で蓄電装置36に電気エネルギーが充電さ
れなくなっても、所定の目的地まで到達できるようにな
る。なお、本実施例でも、ブレーキ操作時等に電動モー
タ14を回生制動させて、発生した電気エネルギーを蓄
電装置36に充電する制御が行われるが、内燃機関12
による充電が不能となるため、正常時に比べて充電量が
不足するのである。
【0056】また、フェイル時の変速マップが、変速機
16の動力伝達効率ηT および電動モータ14のエネル
ギー変換効率ηM を考慮して、電動モータ14による電
気エネルギーの消費量が最小となるように変速制御が行
われるように設定される場合には、電気エネルギーの消
費量が一層節減されて長距離走行が可能となる。
【0057】また、本実施例のフェイル制御では、図1
0の正常時制御のように蓄電量SOCが最低蓄電量A以
上か否かによって駆動制御を変更することはなく、蓄電
量SOCが最低蓄電量Aを下回っても、総ての電気エネ
ルギーを蓄電装置36から取り出して電動モータ14に
よる走行が継続されるため、電動モータ14で走行でき
る走行距離を十分に確保でき、所定の目的地まで走行で
きるようになる。すなわち、蓄電量SOCによる制限が
無いステップR4のフェイル制御は、第7発明の最低蓄
電量変更手段としても機能しているのである。
【0058】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0059】例えば、前記実施例の変速機16は前後進
切換機構を備えていたが、電動モータ14の回転方向を
切り換えて車両を前進・後退させるようにすることも可
能である。
【0060】また、前記図1の実施例では内燃機関12
と変速機16との間にクラッチ30が設けられていた
が、変速機16と電動モータ14との間にもクラッチを
配設することが可能であるなど、クラッチ等の配設形態
は適宜変更され得る。
【0061】また、内燃機関12および電動モータ14
の出力を遊星歯車装置により合成して変速機16側へ伝
達するハイブリッド駆動装置にも本発明は同様に適用さ
れ得る。
【0062】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパラレル型ハイブリッ
ド駆動装置の構成を説明するブロック線図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置の基本作動を説明
するフローチャートである。
【図3】図2におけるステップS5の正常時制御の具体
的内容を説明するフローチャートである。
【図4】図2におけるステップS6のICEフェイル制
御の具体的内容を説明するフローチャートである。
【図5】図2におけるステップS4のモータフェイル制
御の具体的内容を説明するフローチャートである。
【図6】図3の境界値B,C、図4の故障時限定値D、
および図5の故障時限定値Eを説明する図である。
【図7】図3におけるステップS5−9の正常時変速制
御の変速マップを説明する図である。
【図8】本発明の一実施例であるシリーズ型ハイブリッ
ド駆動装置の構成を説明するブロック線図である。
【図9】図8のハイブリッド駆動装置の基本作動を説明
するフローチャートである。
【図10】図9におけるステップR3の正常時制御の具
体的内容を説明するフローチャートである。
【図11】図9におけるステップR4のフェイル制御の
具体的内容を説明するフローチャートである。
【図12】図10の境界値F、および図11の故障時限
定値Gを説明する図である。
【符号の説明】
10,50:ハイブリッド駆動装置 12:内燃機関(エンジン) 14:電動モータ(電動機) 16:変速機 36:蓄電装置 52:発電機 ステップS4:故障時駆動制御手段 ステップS4−2,S4−3,S4−5:エンジン出力
限定変更手段 ステップS4−6:故障時変速制御手段,省エネ変速制
御手段 ステップS6:故障時駆動制御手段,最低蓄電量変更手
段 ステップS6−2,S6−3,S6−5:電動機出力限
定変更手段 ステップS6−6:故障時変速制御手段,省エネ変速制
御手段 ステップR4:故障時モータ駆動制御手段,最低蓄電量
変更手段 ステップR4−6:省エネ変速制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−245317(JP,A) 特開 平5−146008(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60L 1/00 - 15/42 B60K 6/02 - 6/06 F02D 29/00 - 29/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、該エンジンの回転に基づいて電気エネルギーが充電
    される蓄電装置と、該蓄電装置から電気エネルギーを取
    り出して作動する電動機と、変速比を変更可能な変速機
    とを備え、少なくとも該電動機を車両走行時の駆動源と
    して用いるハイブリッド駆動装置において、 前記エンジンが故障した場合に、前記電動機が消費する
    電気エネルギー量が小さくなるように、前記変速機の動
    力伝達効率および前記電動機のエネルギー変換効率の少
    なくとも一方を考慮して、正常時とは異なる変速制御を
    行う省エネ変速制御手段を有することを特徴とするハイ
    ブリッド駆動装置。
  2. 【請求項2】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、該エンジンの回転に基づいて電気エネルギーが充電
    される蓄電装置と、該蓄電装置から電気エネルギーを取
    り出して作動する電動機とを備え、少なくとも該電動機
    を車両走行時の駆動源として用いるとともに、該電動機
    を作動させるために前記蓄電装置から電気エネルギーを
    取り出すことが許容される該蓄電装置の最低蓄電量が設
    定されているハイブリッド駆動装置において、 前記エンジンが故障した場合に前記蓄電装置の最低蓄電
    量を下げる最低蓄電量変更手段を有し、該エンジンの故
    障時でも、所要動力PLが予め定められた故障時限定値
    D以下では、正常時と同じ所要動力PLで車両を走行
    させるように前記電動機を作動させることを特徴とする
    ハイブリッド駆動装置。
  3. 【請求項3】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
    と、該エンジンによって回転駆動されることにより電気
    エネルギーを発生する発電機と、該発電機によって取り
    出された電気エネルギーを蓄積する蓄電装置と、前記発
    電機によって取り出された電気エネルギーだけでは不足
    する場合にその不足分のみを前記蓄電装置から取り出し
    て作動する電動機とを備え、該電動機を車両走行時の駆
    動源として用いるハイブリッド駆動装置において、 前記エンジンまたは前記発電機が故障した場合に、予め
    定められた低負荷側の故障時駆動領域の範囲で、前記電
    動機の作動に必要な総ての電気エネルギーを前記蓄電装
    置から取り出して該電動機を作動させるとともに、所要
    動力PLが該故 障時駆動領域の範囲内である時のみ該電
    動機により正常時と同じ該所要動力PLで車両を走行さ
    せる故障時モータ駆動制御手段を有することを特徴とす
    るハイブリッド駆動装置。
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