JP3346028B2 - 焦電型赤外線センサ - Google Patents

焦電型赤外線センサ

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JP3346028B2
JP3346028B2 JP08831294A JP8831294A JP3346028B2 JP 3346028 B2 JP3346028 B2 JP 3346028B2 JP 08831294 A JP08831294 A JP 08831294A JP 8831294 A JP8831294 A JP 8831294A JP 3346028 B2 JP3346028 B2 JP 3346028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体から放出される赤
外線を非接触で検知する焦電型赤外線センサに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、焦電型赤外線センサは、電子レン
ジにおける調理物の温度測定や、エアコンにおける人体
の位置検出などの幅広い分野で利用され、今後ますます
需要が大きくなると思われる。焦電型赤外線センサは、
LiTaO3単結晶等の焦電体による焦電効果を利用し
たものである。焦電体は自発分極を有しており常に表面
電荷が発生するが、大気中における定常状態では大気中
の電荷と結びついて電気的に中性を保っている。この焦
電体に赤外線が入射すると焦電体の温度が変化し、これ
にともない表面の電荷状態も中性状態が崩れて変化す
る。この表面に発生する電荷を検知し、赤外線入射量を
測定するのが、焦電型赤外線センサである。物体はその
温度に応じた赤外線を放射しており、このセンサを用い
ることにより物体の位置や温度を検出できる。焦電効果
は赤外線の入射量の変化に起因するものであり、焦電型
赤外線センサとして物体の温度を検出する場合、赤外線
入射量を変化させる必要がある。この手段として用いら
れるのがチョッパであり、入射する赤外線を強制的に断
続し検出物体の温度を検出する。従来のチョッパとして
は、電磁モータ及び圧電アクチュエータ等が用いられて
いた。
【0003】図3は弾性体平板に圧電体を接着したアク
チュエータをチョッパとして用いた焦電型赤外線センサ
の従来例である。金属等の弾性体平板に圧電体を接着し
て貼り合わせ素子を構成して片端を固定し、圧電体によ
る歪を利用して全体を屈曲運動を発生させるアクチュエ
ータは、一般には弾性体平板の両面に圧電体を接着した
ものはバイモルフ型、片面にのみ接着したものはユニモ
ルフ型と呼ばれており、また弾性体平板はシムと呼ばれ
ており、以下各部材をそのように呼ぶ。
【0004】図3はバイモルフ型素子を焦電型赤外線セ
ンサのチョッパとして用いたものであり、31はシム、
32a,32bは圧電体、33は遮蔽板、34は台座、
35は固定具、36はシム用配線、37a,37bは圧
電体用配線、38は赤外線検出部、39はスリット、4
0は赤外線である。シム31の両面には圧電体32a,
32bがそれぞれ接着され、バイモルフ型素子が構成さ
れている。圧電体32a,32bは表面に電極が印刷さ
れ、また接着面に対し垂直方向に分極処理が施されてお
り、圧電体32a,32bそれぞれの分極の方向は、シ
ムから取り出された配線36と圧電体から取り出された
配線37a,37bによりシム31と圧電体32a,3
2bそれぞれの間に加えられる電界の向きにより異なる
が、圧電体32a,32bが常に互いに逆の方向に歪を
発生するように決められる。すなわち、圧電体32a,
32bの片方が分極方向に伸びる方向で歪むとき、もう
一方は分極方向に縮むように印加電界の方向と分極方向
は決められる。バイモルフ型素子は台座34と固定具3
5とによりシム31の部分と圧電体32a,32bの部
分が同時に挟み込まれることにより保持されている。シ
ム31の圧電体32a,32bが接着されていない部分
にはシム用配線36が取り付けられ、また圧電体32
a,32b表面には圧電体用配線37a,37bが取り
付けられている。バイモルフ型素子の自由端の先端部分
には遮蔽板33が取り付けられ、遮蔽板33にはスリッ
ト39が設けられている。遮蔽板33の近傍には赤外線
検出部38が遮蔽板33及び、バイモルフ型素子に接触
しないように配置される。シム用配線36及び圧電体用
配線37a,37bによりシム31と圧電体32a,3
2bの間にそれぞれ電界が印加されると、バイモルフ型
素子は片端固定の屈曲運動を発生し、先端に取り付けら
れた遮蔽板33及びスリット39は電界の印加方向の変
化に応じて往復運動を行う。このスリット39の往復運
動により赤外線検出部38に入射する赤外線40を断続
する。
【0005】しかしながら、上記の構成のバイモルフ型
チョッパは、赤外線を断続するのに十分な移動距離を得
るために、固定部から先端の移動部までの寸法を大きく
する必要があり、また非常に高い駆動電圧を必要とす
る。
【0006】そこで、その改善手段として、バイモルフ
型素子あるいはユニモルフ型素子の先端移動部分に荷重
負荷を設けて共振周波数を低下させ、固定をシム部分の
みで行うことにより圧電体が脆性破壊することを防止
し、更に必要に応じて固定部近傍のシムに切り欠きを設
けるなどの手段により共振周波数をより低下させること
で、低電圧駆動で大きな変位を得ることが考えられる。
以下にこの特徴を持つチョッパの構造の従来例を示す。
【0007】図4は従来例における、焦電型赤外線セン
サ用チョッパとしてのユニモルフ型素子を、シム部分の
固定場所の幅が細くなるように成形した場合の一例を示
す斜視図である。図4において、41a,41bはシ
ム、42a,42bは圧電体、43a,43bは重り、
44はセンサ台座、45a,45bはユニモルフ型素子
固定具、46a,46bはシム用配線、47a,47b
は圧電体用配線、48は赤外線検出部、49a,49
b,49c,49dはユニモルフ型素子固定ネジ、50
は赤外線である。
【0008】また図5はシム41aの詳細を示す斜視図
であり、51は遮蔽部、52は圧電体接着部、53は切
り欠き部、54は位置決め部、55a,55bは固定用
穴である。遮蔽部51と圧電体接着部52は折曲げによ
って直角をなし、圧電体接着部52から位置決め部54
にいたる間に幅が圧電体接着部52よりも細くなるよう
に成形された切り欠き部53を設け、位置決め部54の
両端には固定用穴55a,55bが設けられている。
【0009】図4においてシム41a,41bは図5で
説明したように幅が細い切り欠き部53が設けられ、切
り欠き部53においてセンサ台座44とユニモルフ型素
子固定具45a,45bによって挟まれ、更にユニモル
フ型素子固定ネジ49a,49b,49c,49dをそ
れぞれ固定用穴55a,55bに挿入して位置決め及び
片端固定され、互いに平行に向かい合うように配置され
ている。またシム41a,41bのそれぞれ向かい合う
面すなわち圧電体接着部52には圧電体42a,42b
が、センサ台座44やユニモルフ型素子固定具45a,
45b及びシム41a,41b先端の遮蔽部、加えて切
り欠き部53に接触しない位置で接着されてユニモルフ
型圧電アクチュエータを構成している。赤外線検出部4
8はセンサ台座44上にてユニモルフ型素子の自由端近
傍にて配され、赤外線50の入射あるいは遮断をうけ
る。赤外線50を断続する遮蔽部はシム41a,41b
の固定する側と反対側の端部を折り曲げて構成され、こ
の部分の平面部分に重り43a,43bがそれぞれ接着
されている。シム41a,41bの可動部以外の一箇所
すなわち位置決め部54の一箇所にはシム用配線46
a,46bが、圧電体42a,42bには圧電体用配線
47a,47bがそれぞれユニモルフ型素子の固定部に
近い位置で取り付けられており、シム用配線46a,4
6b及び圧電体用配線47a,47bによりシム41a
と圧電体42a、シム41bと圧電体42bの間に電界
を加えるとユニモルフ型素子は曲げを起こし、先端の遮
蔽部が移動する。2つのユニモルフ型素子を同一周波数
にて反対方向に駆動し、赤外線50を断続する。
【0010】圧電体とユニモルフ型素子の固定部の間の
シム部に切り欠き部を設けることで、同一寸法で切り欠
き部を設けないユニモルフ型素子に比べてより共振周波
数を低下させることができるので、切り欠き部を設けな
いものに比べてチョッパの小型化と低周波数駆動時の変
位量の増大が図れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
切り欠き部と、先端部に重りを持った構成のバイモルフ
型あるいはユニモルフ型チョッパは、外部からの振動に
対して非常に敏感で、特にチョッパの長手方向の軸に対
して回転する方向の振動が発生し易く、正確な変位を得
る事が困難であり、また前記の回転振動によりチョッパ
へ余分な応力が加わるといった問題点を有していた。
【0012】また重りの取付や切り欠き部の設置等で共
振周波数を低下させ、共振周波数近傍で駆動する事で変
位の増大を図る場合、共振周波数に近すぎると、外気の
温度変化等の影響による共振周波数の変化によりチョッ
パの変位は著しく変化し、さらにチョッパの固体間の共
振周波数をより高精度に合わせこむ必要がある。逆に駆
動周波数を共振周波数から離しすぎると共振による変位
拡大の効果が減少する。
【0013】さらに共振周波数近傍での駆動であるので
チョッパの構造自体を目的の駆動周波数に合わせる必要
があるが、従来のセラミック等の研磨による赤外線検出
素子の感度を十分に確保できるチョッパ開閉周波数は一
例では10Hz程度で、この近傍までチョッパの共振周波
数を低下させるとチョッパの剛性が著しく低下し、不要
振動の発生が顕著となる。
【0014】本発明は、より信頼性が高く、安定した駆
動特性の得られる圧電アクチュエータを用いた焦電型赤
外線センサを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、圧電体と弾性部材の貼り合わせ型素子によるチョッ
パの、固定を行う弾性部材部分に切り欠き部の代わりに
孔加工を行い、チョッパの幅方向において、孔加工部
両側面または孔加工部から少し外れた下方部の2箇所に
て固定を行い、チョッパの持つ固有の共振周波数よりも
5〜15%低い周波数でチョッパを振動させ、先端の重
りはこの固定箇所間の幅の内側に位置するように取り付
ける構成とする。
【0016】
【0017】焦電型赤外線センサの赤外線を検出する素
子を薄膜により構成し、この焦電型赤外線センサに共振
周波数近傍で駆動するチョッパを用いる。
【0018】
【作用】チョッパの構成部材であるシムの固定される部
分において孔加工を行い、この孔部分においてチョッパ
を固定することで、チョッパは所定の振動方向での共振
周波数を低下させる効果を失うことなく2箇所において
固定がなされるので、外部から加わる力による不要な振
動の発生を抑え、より正確に所定の方向にのみ振動を発
生させることができる。またチョッパ先端部に取り付け
る重りを固定箇所間の幅の内側に配置することにより、
不要な振動の発生を軽減できる。
【0019】チョッパの駆動をチョッパ自身が持つ固有
の共振周波数の5〜15%低い周波数で行うことで、共
振による変位拡大の効果を利用しつつ、変位の不安定な
共振点より離れた駆動が行えるので、より駆動特性を安
定化できる。
【0020】また薄膜により構成された赤外線検出素子
は、セラミック素子等、研磨等の機械的な手法によって
加工された赤外線検出素子と比べて非常に高感度であ
り、特に短い時間でのチョッパ開閉において高い出力を
もつので、薄膜の赤外線検出素子と共振周波数近傍駆動
のチョッパを組み合わせることで、チョッパの開閉周波
数を高く設定でき、共振周波数の低減化に伴うチョッパ
の剛性不足による不要振動の発生を軽減できる。
【0021】
【実施例】以下、図にしたがって本発明の一実施例につ
いて説明する。図1は本発明の実施例における、ユニモ
ルフ型の圧電アクチュエータを用いた焦電型赤外線セン
サ用チョッパの一例を示す斜視図である。
【0022】図1において、11a,11bはシム、1
2a,12bは圧電体、13a,13bは重り、14は
センサ台座、15a,15bはユニモルフ型素子固定
具、16a,16bはシム用配線、17a,17bは圧
電体取り付け用配線、18a,18bは圧電体用配線、
19は赤外線検出部、20は赤外線、21a,21bは
固定部孔である。
【0023】シム11aは一端に直角な折り曲げ部と、
固定部孔21a及び2箇所の固定箇所23a,24aと
が設けられ、さらに固定部孔21aの先端に幅の広い部
分が再び設けられ、この部分においてシム用配線16a
がシム11aに対して半田付けされている。シム11a
の折り曲げ部には重り13aが取り付けられており、前
記の固定部孔21aと合わせチョッパの共振周波数の低
減に寄与している。重り13aはシム11aの固定箇所
23aと24aとの幅の内側になるように取り付けられ
ている。シム11aは固定箇所23aと24aとにおい
てセンサ台座14とユニモルフ型素子固定具15aによ
り挟み込まれ、さらに半田によって固着される形また
は、ネジ止め(図示せず)で片端固定されている。これ
らの構成はシム11b側についても同様のものである。
センサ台座14のチョッパを固定する2箇所の部分は互
いに段差を持っており、チョッパを固定した場合チョッ
パはそれぞれの可動端が段差を有するように配置され
る。シム11a,11bはそれぞれ折り曲げられた側の
面同士が平行に向かい合うように配置され、おのおの向
かい合った面には圧電体12a,12bがシム11a,
11bの折り曲げ部および固定部孔21a,21bに接
触しないように接着されてチョッパであるユニモルフ型
素子が構成されている。圧電体12a,12bの表面に
おいて圧電体取り付け用配線17a,17bが、シム1
1a,11bの固定部孔21a,21bに近い部分にて
半田付けされ、さらにセンサ台座14の端面に取り付け
られた中継基板22を介して圧電体取り付け用配線17
a,17bから圧電体用配線18a,18bに電気的に
接続されている。圧電体12a,12bはそれぞれ接着
されていない面が正となるようにあらかじめ分極処理さ
れている。センサ台座14上には赤外線検出部19がセ
ンサ台座14と電気的には絶縁されて配置されている。
シム用配線16a,16bと圧電体用配線18a,18
bにより圧電体12a,12bに電界を印加すると、圧
電体12a,12bに変形が生じ、チョッパの可動部に
おいて屈曲変形が起こり、重り13a,13bの取り付
けられている先端部が変位する。2枚のチョッパそれぞ
れに同じ電界を印加すると、2枚のチョッパは常に逆方
向に先端部が変位し、したがって両先端部は赤外線検出
部19に入射する赤外線20を入射あるいは遮断し、焦
電型赤外線センサのチョッパとしての機能を果たす。
【0024】図2(a),図2(b)は前記チョッパに
用いられるシムの形状を詳細に説明するための斜視図で
ある。
【0025】図2(a),図2(b)において、25
a,30は折り曲げ部、11a,26は圧電体接着部、
21a,27は固定部孔、23a,24a,28,29
は固定箇所である。
【0026】圧電体接着部11a,26の両端にそれぞ
れ折り曲げ部25a,30及び固定部孔21a,27が
一体的に構成されており、圧電体接着部11a,26の
折り曲げ部25a,30の折り曲げられている方向の面
にそれぞれ圧電体を接着し、必要な場合には折り曲げ部
25a,30の上面に重りを取り付け、固定箇所23a
と24aまたは28と29とにおいて片端固定すること
で、先端の折り曲げ部の部分を可動部とするチョッパが
構成される。このように固定すると幅の小さい2つの部
材のみとなるので、従来のような固定部孔のない部分に
おいて固定した場合に比べチョッパの持つ共振周波数を
低下させることができる。
【0027】図2(a)に示すシムは全体の幅が一定で
あるが、場合によっては図2(b)に示すシムのよう
に、長手方向に向かってシム幅にテーパを持たせる形状
としたり、あるいは曲線状に変化を持たせる形状(図示
せず)としても良い。幅にテーパを持たせることでチョ
ッパを固定する部材の間隔を大きくでき、共振周波数を
低下させる効果を持ちつつ、より安定な固定を行うこと
ができる。
【0028】また、先端部に取り付ける重りの外形がチ
ョッパを直接固定する部分の間隔内に納まるようにする
と、重りの取り付け位置が幅方向のどちらか一方にずれ
た場合でも安定であり、所定の方向以外のチョッパの振
動の発生を抑制することができる。
【0029】また、前記構造のチョッパや、従来例のチ
ョッパにおいて、共振周波数近傍で駆動する方式を採用
すると、共振の影響により極めて大きい変位が得られる
反面、共振点での変位量は不安定で、一定した駆動特性
が得られにくい。そこで、共振周波数より5〜15%だ
け低い周波数においてチョッパの駆動を行う方法を採用
する。具体的には、リン青銅製のシムに圧電体を接着し
た長さ約12mm、共振周波数が約22Hzのユニモルフ型
チョッパに対して、10%共振周波数を低下させた駆動
周波数は20Hzである。この場合、80Vの電圧を圧電
体の分極方向にのみ交流で加え、分極と逆方向に分極破
壊を起こさない程度の電界を加えると、1.2mm以上の
チョッパの変位を得ることが可能である。この駆動周波
数を使用することで、共振のもつ不安定さを回避し、か
つ共振による変位拡大の効果も合わせ持つので大きい変
位量が得られる。また、逆に共振周波数より高い側に周
波数をずらして駆動した場合においても同様の効果が得
られるが、センサの赤外線検出部の感度を大きく持たせ
たい場合、駆動周波数は低い側の方が良い。
【0030】また、周波数のずれが5%より少ないと、
振動を安定させる効果が薄く、反対に、周波数のずれが
15%を超えると、共振による変位拡大の効果が小さく
なってしまうので、周波数の設定範囲は共振周波数の5
〜15%低目が良い。
【0031】図6は、本発明の他の実施例の斜視図であ
る。構造については図1とほぼ同様であり、同じ機能の
部分については図1と同じ番号を付している。図1と異
なるのはユニモルフ型素子固定具15cであり、図1で
は固定部孔21aを直接挟み込むように取り付けてあっ
たが、本実施例では孔加工部21cから少し外れた下方
部にてシム11aを挟み込んでいる。
【0032】このように孔加工部21cの近傍で押さえ
ることにより、図1のように孔加工部を直接挟み込んだ
場合に比較してシム11aをより広い面積で固定でき、
固定を安定的に行えることにより、チョッパ自体の共振
周波数を安定させることができ、多数のチョッパを製作
する際にも、チョッパ固体間の共振周波数のバラツキを
抑えることができるので、品質の均一な製品が提供出来
る。
【0033】かつ、孔加工部周辺の微小面積で固定した
場合よりも固定が広い面積で行われ、かつ孔加工部を直
接押さえつけないので、シム11a内での孔加工部付近
への応力集中を緩和することができるので、機械的信頼
性が増すものである。
【0034】なお、このように固定具の位置をずらすこ
とにより固定面積を増したことによる効果は、図4に示
す従来例のような切り欠き部をもったチョッパにおいて
も同様の作用をするものである。
【0035】なお、本実施例ではチョッパとしてユニモ
ルフ型の素子を用いたが、バイモルフ型の素子を用いて
も同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0036】以上のように本発明は、ユニモルフ型素子
あるいはバイモルフ型素子のシム部分でのみ固定して共
振周波数を低下させたチョッパにおいて、固定部を孔加
工部の両側面または孔加工部から少し外れた下方部の
箇所で固定することにより、より安定したチョッパの固
定を行うことができ、長手方向の軸に対する回転振動
等、所定の振動以外の方向の振動発生を抑制でき、また
チョッパの持つ固有の共振周波数よりも5〜15%低い
周波数でチョッパを振動させることによって、外部から
の振動による不要振動の発生を低減でき、チョッパの駆
動特性が向上できる。また共振周波数低下のためにチョ
ッパ先端部に取り付ける重りをチョッパ固定箇所の幅方
向の間隔の内側に取り付けることにより、重りの取り付
け時の重心のずれや、駆動中の重心移動により生ずる、
チョッパの長手方向を軸とする回転振動等の不要な方向
への振動の発生を防止できる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における焦電型赤外線センサ
の斜視図
【図2】(a)本発明の実施例における、シム形状の一
例を示す斜視図 (b)本発明の実施例における、シム形状の一例を示す
斜視図
【図3】従来例における焦電型赤外線センサの一例を示
す斜視図
【図4】従来例における焦電型赤外線センサの一例を示
す斜視図
【図5】従来例におけるシム形状の一例を示す斜視図
【図6】本発明の他の実施例による焦電型赤外線センサ
の斜視図
【符号の説明】
11a,11b シム 12a,12b 圧電体 13a,13b 重り 19 赤外線検出部 21a, 固定部孔 23a,24a 固定箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今田 勝巳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−196506(JP,A) 特開 平5−209913(JP,A) 実開 昭63−164722(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/02 - 1/04 G01J 5/02 G01J 5/62 G02B 26/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に赤外線遮蔽部を有し、平板状の弾
    性部材に平板状の圧電体を貼り合わせ、圧電体に交流電
    圧を印加することにより振動するチョッパと、焦電効果
    により赤外線を検知する赤外線検出部とを備え、前記弾
    性部材は、この弾性部材に施した孔加工部の両側面また
    は孔加工部から少し外れた下方部の2箇所で固定され、
    チョッパの持つ固有の共振周波数よりも5〜15%低い
    周波数でチョッパを振動させる焦電型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 先端の赤外線遮蔽部に重りを取り付け、
    この重りは、平板を固定する2箇所の固定箇所の間隔内
    に位置させた請求項1の焦電型赤外線センサ。
  3. 【請求項3】 焦電効果をもつ検出部の素子が薄膜によ
    り構成されている請求項1又は請求項2のいずれか一つ
    に記載の焦電型赤外線センサ。
JP08831294A 1994-04-26 1994-04-26 焦電型赤外線センサ Expired - Fee Related JP3346028B2 (ja)

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