JP3345332B2 - 容積形電磁ポンプ - Google Patents

容積形電磁ポンプ

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JP3345332B2
JP3345332B2 JP02201198A JP2201198A JP3345332B2 JP 3345332 B2 JP3345332 B2 JP 3345332B2 JP 02201198 A JP02201198 A JP 02201198A JP 2201198 A JP2201198 A JP 2201198A JP 3345332 B2 JP3345332 B2 JP 3345332B2
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pump
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光之 竹内
泰常 千葉
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太産工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、給湯、暖房等の
石油燃焼器の燃料油供給用などに用いられる容積形電磁
ポンプであって、特に吐出プランジャとシリンダ室とに
よって構成されるポンプ室における、いわゆるデッドス
ペースを極度に縮小して、容積効率すなわち、流体の圧
縮比を高め、それによって燃料油など液体に溶存する気
体によるベーパーロックを防止して、ポンプの吸入ヘッ
ドの高低差による吸入吐出流量の変動をおさえ、可変調
整して設定した吐出流量の安定化を図ることおよびポン
プ作動時の振動を防止したことなどに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、前述した容積形電磁ポンプの吐
出プランジャの直径は、例えば数mmというような小径で
あり、電磁プランジャへの磁気吸引力は磁気空隙の自乗
に反比例するという性質上、その行程長もおおよそ数mm
という短いものであることが多い。そしてその構造上吸
入弁から吐出弁に至る吸入弁室と流路を含む容積が比較
的大きく、それ故に吐出プランジャの往復動による容積
変化、すなわち吐出量に対するいわゆるデッドスペース
が大きく、このことが流体の圧縮比を小さくし、吐出プ
ランジャの作動時の容積効率を甚だ低いものにしてい
る。
【0003】このような電磁ポンプで、例えばその下方
にある燃料槽からの燃料油を吸い上げるとき、その始動
時の吸入側配管が空である場合に、吐出プランジャが往
復動しても、ポンプ内で空気の圧縮膨張の繰り返しとな
って燃料油の吸い上げが遅く、すなわち吸入性能が悪く
なる。また、燃料油は揮発分を含むために、吸入側が負
圧の場合気化ガスの発生があり、このガスと燃料油中の
溶存空気とによるいわゆる気泡閉塞によりポンプの吸入
吐出性能、すなわち吐出流量の変動を生じる。
【0004】せっかく、ポンプの吐出量を電圧やパルス
の加減によって吐出量を可変調整して設定しても、この
気泡閉塞によって吐出流量が大きく変動して瞬間的な脈
動となり、不安定となる。また、吸入揚程を大きく採れ
ない欠点がある。この種類の低圧力少流量制御の容積形
電磁ポンプでは、吐出圧力が大きいものでも凡そ1.0 kg
f/cm2 以下で、比較的微定量例えば1.5 ml( ミリリット
ル) 毎分位から毎分30 ml 位までが小形暖房機における
燃料油の流量範囲であり、乾燥機や湯沸機になると、稀
に100 ml/ 毎分位を要求されることがある。そしてその
流量変動の許容範囲は、電磁ポンプの製造者自体が基準
流量の±2 〜2.5 %以内、稀には±1 %以内に規制して
いるものもある。
【0005】±1%以内とは、計測器、例えば日本工業
規格で定められたメスシリンダの容量の許容差であり、
このように近来の容積形電磁ポンプの吐出流量は所定値
に設定する場合の許容差が厳しく規制されているので、
前述した流量変動の要因は厳に排除しなければならな
い。そこで従来から簡単な構成で微量の流体を確実に供
給でき、或いはコンパクトな構造でかつポンプ内流路長
さを短くしてポンプの効率の良いポンプを提供するもの
と称してかつ容積効率を高めたものとして、特開平9-12
6122号公報および特公平5-67793 号公報に開示された技
術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記従来技
術のうち、特開平9-126122号公報に開示したものは、そ
の明細書および図面に記載されているように、ポンプ室
のデッドスペースを0.1cc以下、流体吐出量を0.001 〜
0.05cc/回に設定したことをその特徴としている。ここ
で、回とは電磁ポンプの電磁コイルにパルス電流を付勢
し、その周期ごとに往復動するプランジャの衝程のその
都度の意である。そして設定する流体の吐出量は上記の
数値に限定している。
【0007】次に、この従来技術における特徴としてい
る、ポンプ室内にプランジャとバルブを構成するボール
を隣接したことは、他の従来技術にも同様な事例もあ
り、ことさら新規性のあるものとすることはできない。
単なる設計上の問題である。また、ソレノイドのON時
間を10ミリセコンド以上にすること、およびプランジ
ャのストロークとソレノイドのOFF時間を可変とする
ことも、それ自体は従来公知公用の技術である。したが
って、これらは主請求の範囲のものに従属した限定技術
に過ぎない。
【0008】また、特筆すべきことは、この従来技術の
ものは、ポンプ室に開口する油路を開閉する実施例のボ
ールバルブにこれを弁座に付勢して押圧閉塞するスプリ
ングを設けていることである。このような流路に臨んだ
コイル状のスプリングはポンプの作動中に気泡を繋止滞
留させて、これが累積拡大して、間欠的に遊離させるの
で、これが磁気吸引力とスプリングの反発力とを交互に
利用して作動する、いわゆるフリーピストンとして働く
プランジャに与える作動抵抗を変え、そのストローク長
を変えて、これが吐出量の変動の重大要因となる。
【0009】前記スプリングの介在は、前記液体中の気
化もしくは溶存ガスや空気の速やかな流動通過を妨げる
ので、これを省くことが好ましいが、この技術の場合に
は不可能である。さらに、ポンプ室のデッドスペースも
0.1cc 、すなわち100 立方粍以下という比較的大きな容
積であり、これで吐出量を0.001 〜0.05cc、すなわち1
〜50立方粍という数値に限定しており、圧縮比も容積効
率も甚だ低くロスが多い。
【0010】次に、特公平5-67793 号公報に開示の従来
技術は、入口から吸入弁のポペット弁を出口の弁座に押
圧閉塞するためのコイルスプリングの線間をくぐって吸
い込みチャンバー、すなわちポンプ室に流体を流入さ
せ、フリーピストンであるピストンの軸心先端の入口か
らオーバーフロー弁のニードル弁を前記入口の弁座に押
圧閉塞させるためのコイル状のばねの線間をくぐり、小
孔の通路から中空ピストンの外側にいったん出て、その
外側のコイル状の戻しばねの線間をくぐり、接極子とハ
ウジングの底板状の磁気回路との間隙を通過する流体
は、弾性ストッパとピストンの出口端部との間から出口
を経てポンプ外に流出する。
【0011】つまり、流体のポンプ内の径路において、
コイル状のばねの線間を3回もくぐり、しかも複雑な狭
小の流路を通過すれば、液体中の溶存ガスまたは空気
と、吸入側負圧により発生する燃料油の気化による気体
のポンプ内における累積滞留はこれを避けることが不可
能な事実であり、この気泡の繋止滞留と間欠的な遊離に
よる前記の流量変動はこのポンプを石油燃焼器を備えた
暖房機、例えば強制通気形開放式石油ストーブ(石油フ
ァンヒータ)などの燃料油供給に用いた場合、吐出流量
の変動過多、過少による空燃比の変化は、いわゆる立焔
現象や爆発もしくは不完全燃焼ガスなどの公害発生とな
り、火災や人命にかかわる事態を惹起するおそれがあ
る。その上、このポンプは「容積効率がよく、したがっ
てポンプ効率が向上する」と称しているが、その構成が
複雑高価であり、しかもその吐出性能特性は現在市場で
圧倒的なシェアを占める暖房、給湯などの石油燃焼器の
燃料供給の用途に供するには適さない。上記した液体中
の溶存ガス等の繋止滞留、その累積遊離を繰り返す都度
のベーパーロック現象による吐出圧力、流量の変動およ
びいったん流量を調整して設定後の前述した吸入ヘッド
の変化による吐出流量の変動などの防止とポンプ作動時
の振動を阻止する手段等にも問題点がある。
【0012】そこで、本発明は上記課題を解決すべき目
的をもってなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し課題を
解決するために、電磁コイルの軸心縦貫孔の両端部位に
それぞれ気密を保って設けられた磁路のうち、その一方
に嵌合する調整ロッドの一端面に閉止弁座を備え、この
閉止弁座に係合する閉止弁体が設けられた電磁プランジ
ャと同心一体的に結合した吐出プランジャを備え、この
吐出プランジャは、前記磁路の他方に同心一体的に固定
されたシリンダ内を摺動往復自在に嵌挿されて、インラ
イン容積形のポンプ室を形成しており、前記シリンダの
端部に備えた緩衝部材と前記電磁プランジャとの間に圧
支介設したばねによって、ポンプの静止時に前記閉止弁
体が閉止弁座を押圧閉塞する電磁プランジャと協働し
て、前記電磁コイルへの断続パルス状電流の付勢によっ
て往復作動するポンプであって、前記吐出プランジャの
下流側端部位に装着されて、その吸入弁座に係合する小
片の吸入弁体と、これを収めた吸入弁筒の前記吸入弁体
の背後に対向する内面との間に、前記吸入弁体をその開
成時に支えかつ流路を形成保持する複数個の小突起を設
け、さらに前記シリンダの下流端部に備えた吐出弁座に
吐出弁体を係設して、これらによって前記ポンプ室のデ
ッドスペースを極度に縮小してポンプの容積効率を高
め、以て気泡閉塞を防止し、吸入作用を速やかにかつ吐
出流量の変動を押さえ、その可変調整後の安定化を得る
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】前記構成による本発明の容積形電磁ポンプは、
その電磁コイルを付勢するパルス状断続電流により発生
する磁力と復帰用のばねの反発力とによって、往復作動
する電磁プランジャおよびこれと一体的に結合した吐出
プランジャが摺動往復自在に嵌挿されていてポンプ室を
構成しているシリンダ内を作動する。
【0015】このとき、まず上流すなわち流体流入側で
前記磁路に嵌合する調整ロッド上端面に開口する閉止弁
座を前記復帰用のばねにより押圧閉塞している電磁プラ
ンジャの下端面に備えた閉止弁体が開閉し、吸入孔から
の流体は、吸入接手、調整ねじの縦貫孔から、電磁コイ
ルのボビンの中空孔よりさらに、電磁プランジャと、こ
れに同心一体的に結合した吐出プランジャとの側面に穿
設した通孔を通り、再び吐出プランジャの縦貫孔を経て
その先端の吸入弁座に到り、これに係合して吸入吐出す
る流体により開閉する吸入弁体から、この吸入弁体を囲
繞する吸入弁筒の弁筒口を介してポンプ室に到達し、次
に前述した下流の流体の吐出側の磁路に備えた吐出接手
の内側に面しかつ前記磁路に同心一体的に固定された前
記シリンダの上端面に設けた吐出弁座に吐出弁ばねで押
圧係合する吐出弁体を開閉して、このように前記閉止弁
体と吸入弁体および吐出弁体の協働作用により流体を矢
印aから吸入し、矢印bから吐出するポンプ作用を営
む。
【0016】前記吸入弁体は例えば金属、エンジニヤリ
ングプラスチックなどの素材からなる薄い円板状の小片
で、これが前記吸入弁座に載置され、この吸入弁体を、
弁筒口を有する吸入弁筒が吐出プランジャの先端部に取
り付けられて囲繞することにより弁筒の中に収めてその
反転を防いでいる。また、ポンプの吸入行程時に前記吸
入弁体がその背後に対向する吸入弁筒の内面側に、前記
吐出弁体をその開成時に支え、流体の流路を形成し、こ
れを保持することの可能なように少なくとも三箇所以上
のリブを設けて弁筒口の閉塞を予防している。これらの
リブ状の小突起はピン状であってもよいし、反対に溝状
の流路であってもよく、また吸入弁体の背面に付設して
も流路を保持する効果は同様である。
【0017】さらに、前記吸入弁筒の弁筒口の開口する
弁筒天面が平滑平坦であると、同じく吸入行程時に吐出
弁体に吸着もしくは貼着するおそれがある。それ故、前
記弁筒天面はその平坦となることを避けて、極めて浅く
細かい溝或いは皿状の勾配を付け、およびもしくは細か
い凹凸を付けた粗面として、前記吸着、貼着が生じない
ようにしてある。
【0018】このように構成の上、前記ポンプ室のデッ
ドスペースを極度に縮小して、ポンプの容積効率を高め
て吸入を速やかにし、前記気泡閉塞防止とともに、燃料
槽の据え付け位置の高低および燃料消費による油面の変
化のために吸入ヘッドが変わり、吐出流量が変動するこ
とを避けている。そしてさらにまた、前記調整ロッドの
螺子を回動させて吐出プランジャの行程長を加減し、そ
れによりポンプの吐出流量の可変調整を可能としてい
る。
【0019】前記電磁コイルへの付勢パルス電流の周期
および周期中の電流導通期間、すなわちデューテイ比を
加減し、或いはその電圧を加減して、要求される吐出流
量等の吐出性能に合致する可変調整をした上、その状態
を維持持続可能にしてその安定化を計ったものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下の説明は、作用の欄で述べた
事項と重複する部分があるが、以下本発明の実施の形態
を図面により詳細に説明する。図1は、本発明の容積形
電磁ポンプの一つの実施の形態の一部断面を示した縦断
面図である。
【0021】図1の電磁ポンプ1において、電磁コイル
40を捲装したボビン41の縦軸孔42の両端部位にそ
れぞれ気密を保って設けられた下磁路33と上磁路34
の二つの磁路を有し、その一方の下磁路33に調整ねじ
27により螺嵌合する調整ロッド25の上端面で通孔2
9の開口する閉止弁座30に係合する閉止弁体31が、
閉止弁台座32を介して電磁プランジャ10の下端面に
設けられており、この電磁プランジャ10の軸心孔に同
心一体的に挿嵌結合固定された中空の吐出プランジャ1
1が、前記他方の磁路、すなわち上磁路34に同心一体
的に固定されたシリンダ15内を摺動往復自在に嵌挿さ
れてインライン容積形のポンプ室50が形成されてお
り、このシリンダ15の下端部に備えた合成ゴムなどの
弾力性のある、例えばウェーブパッキン36等の緩衝部
材と、前記電磁プランジャ10との間に圧支介設したば
ね12によって、ポンプの静止時に、前記閉止弁体31
が閉止弁座30を押圧閉塞している電磁プランジャ10
と協働して、前記電磁コイル40への断続パルス電流の
付勢によって往復運動する。
【0022】前記上および下磁路34、33には、それ
ぞれ軸用止め輪43、43′を挟み付けることにより、
外枠継鉄39を下板45に小ねじ44により螺締着して
磁気回路を形成すると共に、電磁コイル40を囲繞しか
つ固定している。上下両磁路34、33には、それぞれ
吐出オリフィス37もしくは吸入孔23を有する吐出接
手38および吸入接手24が接続されている。吐出接手
38とシリンダ15の間に座金35を介設する。
【0023】電磁プランジャ10の軸心孔に同心一体的
に嵌着固定された中空の吐出プランジャ11と電磁プラ
ンジャ10の要部を軸心に直角に貫通した通孔14、1
3が穿設されて流体の通路を形成している。前記通孔1
4は通孔13よりもその直径を大きくしてあるのは、吐
出プランジャ11を電磁プランジャ10に嵌挿し、その
軸心長手方向の位置決めをして固定する際に相互の関係
位置がずれて通孔が重なり合い、その開口面積の減少す
ることを防ぐものである。なお、前記両プランジャ1
0、11は締まり嵌めもしくはすきま嵌めの際に接着剤
をもって固定する場合に、吐出プランジャ11の端部ま
たは要部の外径逃げ部を設けて、外側要部と電磁プラン
ジャ10の内孔との間に接着剤溜部を設けることが望ま
しい。
【0024】電磁プランジャ10の内孔側にこの逃げ溝
を設けることも差し支えない。さらに、上磁路34とシ
リンダ15との軸心長手方向の位置決め固定の場合も同
様である。調整ロッド25と吸入接手24との間には、
フィルタ28が介設されている。。さらに、調整ロッド
25には、ロックナット26が螺嵌し、前記調整ロッド
25を回動させて、後述する吐出プランジャ11の行程
長を調節設定して固定した後に螺締着する。
【0025】シリンダ15の下流側、すなわちその上端
面に設けた吐出弁座49に、吐出弁ばね22により吐出
弁台座21を介して合成ゴム、合成樹脂などの弾性体か
らなる吐出弁体20を押圧して係設してある。次に、前
述したポンプ室50について、本発明の一つの実施の形
態における要部を拡大した断面等を表す図2〜図6によ
って説明する。図1と同一符号のものはそれと同様であ
る。
【0026】吐出プランジャ11の中空の通孔16の開
口する吸入弁座17に係設される吸入弁体18は、例え
ば金属、エンジニヤリングプラスチックなどの素材をも
ってなる薄い円板状の小片であり、この小片が前記吸入
弁座17に載置されている。そして頂部に弁筒口47も
しくは上側部にスリット状溝などの通路を有する吸入弁
筒19により前記小片の吸入弁体18を囲繞して吐出プ
ランジャ11の先端部に嵌設する。これにより、この円
板状小片の吸入弁体18がその吸入および吐出する流体
によって反転、転覆することを防いでいる。図中、46
は吸入弁室である。
【0027】また、ポンプの吸入行程時に、前記吸入弁
体18がその背後に対向する吸入弁筒19の内面側の天
井に吸着しないように、これを平らに支え、流体の流路
を形成しかつこれを保持するように、少なくとも3箇所
以上の複数個のリブ状の小突起48を設けて前記吸入弁
体18による吸入時の閉塞を予防している。このリブ状
の小突起はピン状であってもよいし、または溝状の流路
であってもよい。或いは吸入弁体18の背面に付設して
も、流路を保持する効果は同様である。
【0028】また、この吸入弁体18をエンジニヤリン
グプラスチック製の小球弁とすることも差し支えない。
それから、前記吸入弁筒19の弁筒口47の開口する弁
筒天面19′が平滑平坦であるときには、ポンプの吸入
行程において、吐出弁体49に吸着もしくは貼着する事
態がしばしば発生するので、それ故この弁筒天面19′
はこれが平坦となることを避け、極めて浅く細かい溝或
いは皿状の勾配を付け、およびもしくは細かい凹凸を付
けた粗面として、この吸着や貼着を防止している。
【0029】次に、ポンプの容積効率およびデッドスペ
ースなどについて、再び図2〜図6により説明する。各
図に示した寸法の数字は、本発明の一つの実施の形態に
おける実測値(粍)であり、(括弧)の寸法は計算値で
ある。各部容積もしくは体積の計算は以下の通りであ
る。
【0030】吸入弁室46 (イ)弁筒口47:π/4・0.82×0.5 =0.2513 mm3 (ロ)截頭円錐:π/4・1/3 ×(3,452×3.45/2・tan Θ
−0.8/2 ・tan Θ) =1.4223 mm3 但しΘ=15°, tan Θ:0.26795 (ハ)吸入弁室円筒部:π/4・3.452 ×(0.4+0.6 +0.5
−0.3555) =10.7 mm3 (ニ)吸入弁体:π/4・32×0.4 =2.8274 mm3 (ホ)6本のリブ48:0.094 ×6 =0.564 mm3 (へ)吸入弁室46:(イ)+(ロ)+(ハ)−
((ニ)+(ホ)) =0.2513+1.4223+10.7−(2.8274 +0.564) =8.985 ≒9 mm3 (ト)シリンダ内ポンプ室のデッドスペース:π/4・
(5.0252 −4.82) ×4.5 =7.813 mm3 (チ)吐出プランジャ11,直径5.0 mm, 行程長1.7 mm
として容積変化量:π/4・(5.02 ×1.7)=33.4 mm3=0.
0334 cm3 (リ)シリンダ内ポンプ室50 π/4・[5.0252 ×(4.5+1.7)−4,82×4.5] =41.52 mm3 (ヌ)全容積(ヘ)+(リ):8.985 +41.52 =50.5 m
m3=0.05 cm3 (ル)全デッドスペース(チ)+(ト):8.985+7.813
=16.8 mm3=0.0168 cm3 (ヲ)圧縮比(チ)/(ヌ):33.4 ÷50.5=0.6614≒2
/3 (ホ)の内訳明細 (図5,図6参照) リブ状突起48 (a) 半円柱:0.22 ×π/2×0.206 =0.013 mm3 (b) 1/4 球:0.43 ×0.5236×1/4 =0.0084 mm3 (c) 三角片:0.4×0.206 ×0.57×1/2 =0.0235 mm3 (d) 半円梁:0.22 π×1/2 ×(0.975−0.2)=0.049 mm3 (a) +(b) +(c) +(d) =0.094 mm3 リブ状突起6本の計:0.094 ×6 =0.564 mm3 本発明のこの実施の形態における吐出プランジャ11の
行程長は1.7 粍で、この全行程長を移動するのに充分な
磁気吸引力が電磁コイル40へのパルス電流付勢時に得
られていて、電磁プランジャ10と協働する吐出プラン
ジャ11は、その往行程終了時には、ばね12の圧縮に
対する反発力とウエーブパッキン36および吸入弁体1
8の弾性体による緩衝制動作用が働き、ポンプ作動によ
る振動や騒音が甚だしく緩和される。
【0031】吐出プランジャ11の行程長は実際には前
記1.7 粍を越えるが、これは電磁プランジャ10および
吐出プランジャ11の運動の慣性エネルギーにも起因す
る。したがって、実際の行程長は1.7 粍を越えている
が、後述するポンプの吐出量の数値は4.29〜4.36 ml(ミ
リリットル) 毎分で、前述した( チ) の容積変化量の0.
0334 cm3にパルス周波数2.22 Hz および60秒を乗じた積
の4.4461 cm3の計算値に比べて96.5〜98%程度となる。
これは、ほとんど大部分の損失が吸入弁座17および吐
出弁座49からの流体の漏洩に起因するものであるが、
それにしてもその損失は上記したように極めて僅かであ
る。なお、この行程長は調整ロッド25を回動させるこ
とにより、零から上記の行程長1.7 粍のほぼ2倍位まで
加減しても、容易かつ充分に流量調整可能であり、これ
も後述する。
【0032】以上説明したように、この実験の形態で
も、本発明は前記ポンプ室50の全デッドスペースV′
=0.0168 cm3, 計算上の容積変化量、すなわち吐出量Δ
V=0.0334 cm3、但しこの場合に、前述したようにΔV
=0〜0.0334×2 であるから、1行程毎の吐出量Vは ΔV≒0 〜0.0334〜0.07 cm3 (チ) となる。ポンプ室50の全容積V=0.0505 cm3 (ヌ) 圧縮比=ΔV/Vとすると、 =0.0334/0.0505 cm3 =0.6614 cm3≒2/3 (ヲ) または=〜0.07/0.0168 +0.07≒0.8 (ヲ′) となる。
【0033】以上詳述したように、吸入弁室46を含む
ポンプ室50の全デッドスペースV′=0.0168 cm3で非
常に少なく、1行程ごとの吐出流量は0乃至0.07 cm3
あるから、圧縮比も上述通り比較的大きくすることが可
能であり、ポンプの容積効率も高く、吐出作用時の損失
も僅少で、吐出効率も96.4〜98%程度で甚だ良好であ
る。
【0034】両プランジャ10、11の復行程時の下死
点では、弾性体の閉止弁体31が閉止弁座30に当接す
るのみならず、比較的大径の電磁プランジャ10と、閉
止弁体31とが受ける流体の流動抵抗により両プランジ
ャ10、11の制動緩衝作用があり、ポンプ作動におけ
る振動や騒音発生が往行程同様に緩和される。また、本
発明の場合には、先に挙げた二つの従来記述のものとは
異なり、ポンプの下方の吸入口から吸い上げた流体をポ
ンプ内を縦貫して上方の吐出口から吐出するインライン
形の容積形ポンプであるから、この流体に、例えば燃料
油などに含まれる溶存空気や特に吸入側がポンプより下
方にあるとき、その負圧によって燃料油中の揮発分が気
化し易くなって、発生したガス上方へ浮上させて排除を
容易にし、吸入側の流路において、コイルばねのような
気泡を付着滞留させる線間の流路がないので、気泡を繋
止滞留させ、これが次第に累積して遊離し、この気泡が
アキュムレータの作用を助長したり、弁に対する気泡閉
塞となってポンプの吐出能力を損なうおそれはほとんど
見出せない。
【0035】前述したコイルばねの線間の流路は、特に
ポンプの吸入側にあるものの方が前記気泡の影響が大き
く、吐出側のコイルばねの線間の流路の場合には、吸入
側に比較して吐出側の吐出圧力が大きく、流体に含む気
泡も細分化して通常小径の吐出オリフィス37を通過さ
せるので、比較的気泡閉塞の影響は少ない。次の表1
は、この実施の形態のポンプの吸入揚程を±0〜3mと
して、0.5mごとの吐出量の変化を示したデータであ
る。このときの電磁コイル40への付勢断続電流のパル
スDC12V,周期450 mHz,周期中の導通時間40 m S
ec, 基準流量260 ml/hr, 4.33 cc/min.であ た。
【0036】
【表1】 一般に、この種類の電磁ポンプは、吸入揚程の変化に対
して、その吸入ヘッドの圧力差に影響されて、吐出流量
の変動が大きいものである(実公平3-第50302号公報参
照) 。しかしながら、本発明の場合は、吸入揚程の変化
に対してその吐出流量の変動は極めて僅少で安定してい
る。
【0037】しかし、この表1に示した数値でも判るよ
うに、ポンプの据え付け位置より下方に在る油面から吸
引する吸入揚程がマイナスになるほど負圧が大きくなっ
て、ポンプの吐出流量が僅かに減少している。吸入揚程
がプラスである場合は、ある程度までは吐出流量の変化
率は比較的小である。ポンプの通常一般の実用範囲では
前記変化率は1%以下である。
【0038】ポンプの静止時に、閉止弁体31がその閉
止弁座30を押圧閉塞することによって、吸入揚程がプ
ラスの場合には、流体が吐出オリフィス37から流出す
ることを防ぐ一方で、吸入揚程がマイナスの場合に、ポ
ンプの静止時に吸入配管から流体、特に燃料油などの液
体が流下して、吸入配管が空となり、ポンプの再起動の
ときに液体の吸入に時間を要し、かつ多くの気体が液体
に混入する気泡閉塞などの現象の発生することを防止す
る。
【0039】その他、ポンプの吐出流量変動の要因とし
ては、吸入、吐出配管の内径、長さの寸法、内面粗さ、
液体の粘度などレイノルズ数の変化にもよるが、これは
設計上の課題で解決可能である。次に、電磁コイル40
への印加電圧を変換した場合の吸入揚程毎のポンプの吐
出流量の変化を表2に示す。その他の条件は表1の場合
と同様である。
【0040】
【表2】 吸入揚程と電磁コイルへの印加電圧との変換によるポン
プの吐出流量の変化は印加電圧DC9.5 〜14Vの間でほ
ぼ同じである。本発明の電磁ポンプは寒冷地におけるバ
ス等の大形車両や小形クルーザなどのボートおよび熱帯
植物用の小形温室暖房、その他給湯、暖房用の比較的小
形の石油燃焼機の燃料油供給用としての需要に応じて開
発されたものである故、電源としてバッテリの直流電源
を利用することが多いので、DC12V乃至24Vを基
準とした。もちろん、商用交流電源から直流に変換して
使用したり、前記電源を半波整流して利用する等、用途
と仕様によって電源の選択は自由である。電流波形も矩
形波、正弦波の利用等があり、周波数や周期中の導通時
間、すなわちデューテイ比、および電磁コイルへの印加
電圧その他用途仕様によって、電磁ポンプの構成部品の
各部品の寸法等に応じて適宜選択すべき設計上の要求に
よって決定される。
【0041】電磁コイルの捲線径寸法により、捲数と付
勢電流値の乗積のアンペアターン、すなわち起磁力を必
要以上に大にすると、消費電力の増加など不経済となる
ことはもちろん、運動エネルギーを高めて振動およびこ
れによる騒音を発生するので、適宜最小限に留めること
がよい。前記本発明の一つの実施の形態における電磁コ
イルの設計やデューテイ比についても、これを選択すべ
きは当然であるが、その数値についてのこれ以上の説明
は省略する。
【0042】電磁ポンプの吐出オリフィス37の直径寸
法を適宜選択して、流体の流動圧力と流量を絞ることに
よって、吐出プランジャ11の吐出行程の死点付近にお
ける衝撃を緩和した実験値を振動ガルGで表し、表3に
これを示す。このとき、前記実施の形態の電磁ポンプ
は、その吐出プランジャ11ならびに電磁プランジャ1
0の行程長を調整ロッドを回動させて3.5 粍とし、吸入
揚程を−0.2 m とした他は、電磁コイルへの印加電圧、
付勢電流の周期、周期中の導通時間は共に表1の場合と
同様である。
【0043】オリフィスの直径と振動との関係
【表3】 次に、前記電磁コイルのアンペアターンと吐出オリフィ
スの直径とによる電磁ポンプの振動G(ガル)との関係
を表4に示す。その他の条件は表3の場合と同様であ
る。
【0044】
【表4】 表4の条件で、各オリフィスの直径に対するポンプの吐
出流量は電磁コイルへの印加電圧10V〜12Vでほと
んど同様であるから、吐出オリフィスの直径は工作上比
較的容易で穴づまりも少なく、そして振動も比較的少な
い直径0.6 mm程度のものをこの場合に選択すると、経済
的でかつ無難であると思考する。
【0045】なお、表4の条件で吐出オリフィスの直径
0.6 mm、電磁コイルのアンペアターン(AT)1200とし
たときに、その吐出流量は表1の場合の吸入揚程0とし
たときの実測流量値に対して吐出プランジャの行程長が
1.7 mmから3.5 mmに大きく変換した分の計算値通りの増
加が認められた。さらに、この吐出プランジャの行程長
を3.5 mmとした上に、電磁コイルへ付勢する電流の周波
数を3Hz、周期中の通電時間を44 m Sec( ミリセコン
ド) としてポンプの吐出流量を測定したところ、その値
は表1の場合の計算値に比較して、周波数の増大した分
のほぼ計算値相当の吐出流量、すなわち12.6 ml/min を
得たものである。
【0046】ここで、電磁コイル40のアンペアターン
の1200を選んだのは、吐出プランジャ11と電磁プラン
ジャ10の行程長が3.5 mmに伸長したので、磁気吸引力
が電磁プランジャ10の上端部と上磁路34の下端部と
の間の距離、すなわち磁気空隙の距離の自乗に反比例し
て減少するので、なるべくアンペアターンの大きい方を
選んだためである。
【0047】そして前記行程長、すなわち磁気空隙の長
さによる磁気吸引力に対応したばね12を選ぶことが必
要である。しかしながら、前記各実験の条件範囲では、
同一のばね12でその仕様の変更をすることはなく、そ
れぞれの条件下で対応可能であった。しかし、吐出圧力
や流量の増減をさらに大変換する必要のあるときは、そ
れぞれの規模に対応して、電磁コイルのアンペアター
ン、印加電圧、付勢電流の周期、デューテイ比、ポンプ
の各部寸法を変換して、これに対応すべきは論をまたな
いものである。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の容積形電
磁ポンプは、前記説明なかんづく特許請求の範囲に記載
された構成を有し、前記実施の形態で述べた理由により
次のような効果を奏する。 a)電磁プランジャのインライン容積形のポンプ室のデ
ッドスペースを極度に縮小して、容積効率を高め、圧縮
比を大きくして、それによって燃料油などの液体に溶存
する気体や空気などの気泡による吸入ならびに吐出弁に
おける気泡閉塞およびシリンダ内の吸入圧送効率を高
め、さらに吸入揚程の高低差による吸入作用時の吸入時
間の短縮と、吐出流量の変動を抑制し、いったん可変調
整して設定した吐出流量の安定化を計ることを可能にし
た。
【0049】b)電磁ポンプの吐出オリフィスの直径
を、その吐出流量を絞るように規制しかつ電磁プランジ
ャと、シリンダ端部に備えた、例えば合成ゴムまたは合
成樹脂など弾力ある素材からなるウエーブパッキンなど
およびこの間に圧設した復帰用のばねを介し、さらにシ
リンダ端部の吐出弁座に係設した同様な弾力ある素材か
らなる吐出弁体と、吸入側にも調整ロッドの軸心上の通
孔端部の閉止弁座に係設した同様な弾力のある素材から
なる閉止弁体等の緩衝部材により、電磁プランジャおよ
びこれと一体的に往復運動する吐出プランジャとのそれ
ぞれの行程の死点において、ポンプ内部を流動する流体
の流動圧力抵抗と前記ばねの反発力も加味されて、前記
両プランジャが当接する際の衝撃緩和の緩衝作用があ
り、ポンプの作動時の振動およびこれによる騒音発生を
抑制かつ防止する。
【0050】c)下磁路に調整ねじをもって螺嵌する調
整ロッドの一端部に備えた閉止弁座にポンプの停止時に
係合閉塞する閉止弁体によって、ポンプより吸入液面が
上方にある吸入揚程がプラスのときには、液体、例えば
燃料油が吐出オリフィスを経て吐出側へ流出するのを防
止し、ポンプより吸入液面が下方にある吸入揚程がマイ
ナスのときには、ポンプの停止時に吸入側配管から液体
が流下して配管内が空になり、ポンプ再起動時に吸入時
間を要することおよび前記気泡閉塞を予防する。
【0051】d)前記調整ロッドを回動させることによ
り吐出プランジャの行程長を加減して、ポンプの吐出流
量を可変調整することができる。 e)電磁コイルへの付勢パルス電流の周期および周期中
の導通時間、さらには印加電圧を加減してポンプの吐出
流量を可変調整することができる。 f)吐出プランジャの下端側端部位に装着されて、その
吸入弁座に係合する小片の吸入弁体と、これを収めた吸
入弁筒の前記吸入弁体の背後に対向する内面との間に、
吸入弁体をその開成時に支えかつ流路を形成保持する少
なくとも三個以上複数個の小突起を設けたことにより吸
入弁室内で前記小片の吸入弁体が反転したり、吸入弁筒
内の天井に貼着して流路を閉塞するおそれは全くない。
【0052】g)前記吸入弁筒の上端面の吐出弁体に対
向する弁筒天面は平坦を避け、およびもしくは粗面とし
たことによって、前記シリンダの下流端部に備えた吐出
弁座に係設された吐出弁体にポンプの吸入行程時に、前
記弁筒天面が貼着したり吸着したりして吸入作用を阻害
するおそれが全くない。 h)この容積形電磁ポンプは燃焼器への燃料油供給用の
みならず、潤滑油の注油や消毒用その他水などの流体へ
の薬液の定量添加注入などの用途がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態を一部断面して示す縦断面説明図である。
【図2】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態の吸入弁室、ポンプ室など要部の拡大断面説明図で
ある。
【図3】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態の吸入弁筒の内部天井部分の拡大平面図である。
【図4】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態の吸入弁室部分の一部断面を示す拡大縦貫孔断面図
である。
【図5】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態の吸入弁室を囲繞する吸入弁筒の要部をさらに拡大
した縦断面説明図である。
【図6】本発明による容積形電磁ポンプの一つの実施の
形態の吸入弁筒内要部のリブの体積を求めるための斜視
説明図である。
【符号の説明】
1 電磁ポンプ 10 電磁プランジャ 11 吐出プランジャ 12 ばね 15 シリンダ 17 吸入弁座 18 吸入弁体 19 吸入弁筒 20 吐出弁体 22 吐出弁ばね 23 吸入孔 24 吸入接手 25 調整ロッド 30 閉止弁座 31 閉止弁体 33 下磁路 34 上磁路 37 吐出オリフィス 38 吐出接手 40 電磁コイル 49 吐出弁座
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−126122(JP,A) 実開 昭55−6457(JP,U) 実開 昭51−159003(JP,U) 特公 平5−67793(JP,B2) 実公 平3−50302(JP,Y2) 実公 平2−17445(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 17/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルの軸心縦貫孔の両端部位にそ
    れぞれ気密を保って設けられた磁路のうち、その一方に
    嵌合する調整ロッドの一端面に閉止弁座を備え、この閉
    止弁座に係合する閉止弁体が設けられた電磁プランジャ
    と同心一体的に結合した吐出プランジャを備え、この吐
    出プランジャは、前記磁路の他方に同心一体的に固定さ
    れたシリンダ内を摺動往復自在に嵌挿されて、インライ
    ン容積形のポンプ室を形成しており、前記シリンダの端
    部に備えた緩衝部材と前記電磁プランジャとの間に圧支
    介設したばねによって、ポンプの静止時に前記閉止弁体
    が閉止弁座を押圧閉塞する電磁プランジャと協働して、
    前記電磁コイルへの断続パルス状電流の付勢によって往
    復作動するポンプであって、 前記吐出プランジャの下流側端部位に装着されて、その
    吸入弁座に係合する小片の吸入弁体と、これを収めた吸
    入弁筒の前記吸入弁体の背後に対向する内面との間に、
    前記吸入弁体をその開成時に支えかつ流路を形成保持す
    る複数個の小突起を設け、さらに前記シリンダの下流端
    部に備えた吐出弁座に吐出弁体を係設して、これらによ
    って前記ポンプ室のデッドスペースを極度に縮小してポ
    ンプの容積効率を高め、以て気泡閉塞を防止し、吸入作
    用を速やかにかつ吐出流量の変動を押さえ、その可変調
    整後の安定化を得ることを特徴とする容積形電磁ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 前記電磁コイルへの付勢パルス電流の周
    期およびまたはデューテイ比を加減して吐出流量を可変
    調整することを可能にしたことを特徴とする請求項1の
    容積形電磁ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記電磁コイルへの付勢パルス電流の電
    圧を加減して吐出流量、揚程その他吐出能力を可変調整
    することを特徴とする請求項1の容積形電磁ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記調整ロッドを回動させて、吐出プラ
    ンジャの行程長を加減して、吐出流量を可変調整可能と
    したことを特徴とする請求項1の容積形電磁ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記吸入弁筒の上端の吐出弁体に対向す
    る弁筒天面は平坦を避けおよびもしくは粗面としたこと
    を特徴とする請求項1の容積形電磁ポンプ。
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