JP2005133566A - メタリング用電磁ポンプ及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電磁ポンプにあって、印加するパルス電流の周波数に比して吐出し量を調量せしめることでメタリング用ポンプとしての使用を可能とすることを目的とする。
【解決手段】 パルス電流が印加される電磁コイルと、この電磁コイルにて往復動されるプランジャと、このプランジャとポンプ作用を行う吸入弁と吐出弁とを備え、前記プランジャの一方側に弾装のスプリングにより押圧され当該プランジャが当接するストッパーを有すると共に、前記プランジャのスプリング側に該プランジャを吸引する磁極を設けたメタリング用電磁ポンプを設ける。 そして、このメタリング用電磁ポンプの電磁コイルに印加されるパルス電流のパルス幅が当該パルス電流の周波数の増加に比して増大させるようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、液体の吐出し量をパルス数に比して調量できるメタリング用電磁ポンプ及びその駆動方法に関する。
電磁ポンプは、電磁コイルに印加するパルス電流により断続的な磁気が発生し、この断続する磁気によって、プランジャが往復動し、これと連動するピストンがシリンダ内を往復動し、もって吸入弁と吐出弁とでポンプ作用が行われていた。例えば、特許文献1、特許文献2を示すことができる。
特公昭52−38243 特開2001−289157
電磁ポンプの構造上から、電磁コイルに印加されるパルス電流の周波数の増加に比して吐出し量は増加せずに、当該吐出し量の増加率は低減してしまう特性を持っている。そこで狭い範囲の周波数の変更例は存在するが、周波数を広域に亘って変化させ、もって吐出し量を調量することが不向きであり、調量ポンプとしての利用は行われていなかった。
そこで、この発明は、電磁ポンプの構造の変更及び電磁ポンプの電磁コイルに印加するパルス電流のパルス幅の可変とにより周波数の広域に亘り調量が可能なメタリング用電磁ポンプ及びその駆動方法を提供するものである。
この発明に係るメタリング用電磁ポンプは、パルス電流が印加される電磁コイルと、この電磁コイルにて往復動されるプランジャと、このプランジャとポンプ作用を行う吸入弁と吐出弁とを備え、前記プランジャの一方側に弾装の戻しスプリングにより押圧され当該プランジャが当接するストッパーを有すると共に、前記プランジャのスプリング側に該プランジャを吸引する磁極を設けたものである(請求項1)。これにより、印加されるパルスにより、プランジャは常にストッパから移動が開始される利点を持つもので、ストローク量を一定とし、パルス当たりの吐出し量が一定となる利点を有し、したがって、周波数を可変としても、それに比して吐出し量を可変とすることが出来、調量ポンプとして使用が開かれたものである。
またこの発明に係るメタリング用電磁ポンプは、パルス電流が印加される電磁コイルと、この電磁コイルにて往復動されるプランジャと、このプランジャとポンプ作用を行う吸入弁と吐出弁とを備え、前記プランジャの一方側に弾装の戻しスプリングにより押圧され当該プランジャが当接するストッパーを有すると共に、前記プランジャのスプリング側に該プランジャを吸引する磁極を設けたメタリング用電磁ポンプにおいて、前記メタリング用電磁ポンプの電磁コイルに印加されるパルス電流の周波数が可変され、当該パルス電流の周波数の増加に比してパルス幅を増大させるようにしたことにある(請求項2)。これにより、請求項1で示したメタリング用電磁ポンプにおける高い周波数域での増加率の減少をパルス幅の変化によりプランジャに対する吸磁力を増加せしめることができるために、低域から高域まで、周波数の増減に比して吐出し量を可変させることができる。
以上のように、この発明によれば、請求項1のメタリング用電磁ポンプでは、プランジャのストロークがストッパより常に一定となり、パルス数(周波数)に比例して動かされ、もって吐出し量を変化させることができる。また、請求項1の発明が周波数が高域となると、吐出し量の増加率が低下するようになるが、この欠点を請求項2の駆動方法の発明を用いることで解決することができる。即ち、パルス幅を周波数に比例して増大させることで、吐出し量の減少を防いで、調量ポンプの機能を果たすことができる。
以下、この発明の実施例を図面にもとづいて説明する。
図1において、メタリング用電磁ポンプ1は、鉄などの磁性材で形成されたケース4が吐出継手40にその開口端が取付られ、該ケース4内で図示しないコントロールユニットからパルス電流が印加される電磁コイル6を有している。
この電磁コイル6は樹脂製のボビン3に電線が巻回されて形成されるもので、
このボビン3中央に貫通して形成された貫通孔8には、非磁性材のガイドパイ
プ9が嵌挿されている。このボビン3の右端及び左端には、右板10及び左板
11が配されており、前記ケース4と共に磁気回路を構成している。
前記ガイドパイプ9の右方には、磁極となる磁気ロッド13が配され、また
このガイドパイプ9の左端はストッパ14が嵌挿されている。前記磁気ロッド
13は、鉄等の磁性材から形成されており、その略左半分はオーリング15を
介して前記ガイドパイプ9に嵌挿され、残りの右半分はオーリング16を介し
て下記する吸入継手19の胴部19に嵌挿されており、またその内部には左右
方向に貫通する通孔18が形成され、この通孔18は図示しない液体のタンク
に接続されている。24は通孔18に設けられたフィルタである。
前記磁気ロッド13に形成された通孔20内には、ゴム、樹脂からなる逆止弁(吸入弁)21が配置され、この逆止弁21はスプリング22の押圧力により通孔20に設けられた弁座23に着座されている。
前記ガイドパイプ9内には、鉄等の磁性材により形成された電磁プランジャ27が配される電磁プランジャ作動室28が形成されており、前記電磁プランジャ27は、大径部27aと、それに連なり右方へ突出の小径部27bとより構成され、該大径部27aと小径部27bの軸方向に貫通孔29が形成され、前記小径部27bの貫通孔29には、逆止弁(吐出弁)30が配され、スプリング31により弁座32に着座されている。また、この小径部27bは、前記磁気ロッド13にオーリング34aを介して装着のシリンダ34に摺動自在に挿入されている。
また電磁プランジャ27は、力の強い戻しスプリング35にて押圧され、対向するスプリング37があるにもかかわらず、その左端は、前記ストッパ14に当接されている。即ち、電磁コイル6に非通電時に、ストッパ14に当接するように電磁プランジャ27は戻されて、パルスが印加されると、常に電磁プランジャ27はストッパ14から移動が開始される。なお、前記スプリング37は力の弱いもので、設計条件では省略して良いものである。
前記電磁プランジャ作動室28の左端は、前記ストッパ14の孔38を介して吐出継手40に形成の吐出流路41に連通され、オリフィス42を介して外部機器に連通される。
以上のように構成のメタリングポンプ1には、電磁コイル6に5HZから50HZまで可変のパルス電流が流され、これにより電磁プランジャ27は往復動する。即ち、パルスが供給されると、磁気ロッド13が磁化され、吸引力にて電磁プランジャ27は戻しスプリング35に抗してストッパ14から移動が開始される。
そしてパルスが消えると、戻しスプリング35に貯えられたエネルギーにて該電磁プランジャ27の左端がストッパ14に当接まで戻される。そして、再びパルスが電磁コイル6に印加されると、前述したように電磁プランジャ27は再びストッパ14から移動を開始するようになり、その動作が繰りかえされて逆止弁21,30とでポンプ作用が行われる。即ち、印加周波数にほぼ比例して電磁プランジャ27のストローク回数が行われ、液体が所望量が吐出流路41から外部機器へ吐出しされる。
電磁コイル6に印加されるパルスが5HZから50HZまでの広域で使用されるが、電磁ポンプの性質上から周波数の増加に見合う吐出し量の増加が周波数の増加のみでは図れない。そこで、周波数の比率よりも吐出量の比率を大きくとるためパルス幅を周波数に比例して可変させ、前記のように周波数の比率よりも吐出量の比率を大きくできるようにしたパルス幅に依存する定容積形電磁ポンプをメタリングポンプとしている。特性は図2の実線のように示され、例えば5HZでは、パルス幅が4.4(ms)で、吐出し量1.5(g/min)であり、20HZでは、パルス幅が5.8(ms)で、吐出し量30.0(g/min)であり、50HZでは、パルス幅が8.8(ms)で、吐出し量が123.4(g/min)となっている。なお、流体が水であれば吐出し量はgとccは均等であり、ccと読み替えることができる。
メタリング用電磁ポンプ1の電磁コイル6に印加されるパルス電流のパルス幅は図3に示すように決定される。まず、制御条件入力にて必要とする液体の噴射量(供給量)が入力される(100)。そして、前記入力条件により周波数が決定される(101)。周波数の決定により予め定めた値(マップ制御を利用)を選択してパルス幅が決定される(102)。それから、決定されたパルス幅を前記周波数のパルスに補正することで完了する(103)。
この発明に係るメタリング用電磁ポンプの断面図である。 同上の周波数とパルス幅、吐出し量の関係を示す特性線図である。 パルス電流のパルス幅をその周波数の増減に比して変化させる機能ブロック図である。
符号の説明
1 メタリング用電磁ポンプ
6 電磁コイル
13 磁気ロッド
14 ストッパ
19 吸入継手
21 逆止弁
27 電磁プランジャ
30 逆止弁
35 戻しスプリング
41 吐出流路

Claims (2)

  1. パルス電流が印加される電磁コイルと、この電磁コイルにて往復動されるプランジャと、このプランジャとポンプ作用を行う吸入弁と吐出弁とを備え、前記プランジャの一方側に弾装の戻しスプリングにより押圧され当該プランジャが当接するストッパーを有すると共に、前記プランジャのスプリング側に該プランジャを吸引する磁極を設けたことを特徴とするメタリング用電磁ポンプ。
  2. パルス電流が印加される電磁コイルと、この電磁コイルにて往復動されるプランジャと、このプランジャとポンプ作用を行う吸入弁と吐出弁とを備え、前記プランジャの一方側に弾装の戻しスプリングにより押圧され当該プランジャが当接するストッパーを有すると共に、前記プランジャのスプリング側に該プランジャを吸引する磁極を設けたメタリング用電磁ポンプにおいて、前記メタリング用電磁ポンプの電磁コイルに印加されるパルス電流の周波数が可変され、当該パルス電流の周波数の増加に比してパルス幅を増大させるようにしたことを特徴とするメタリング用電磁ポンプの駆動方法。
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