JP3345079B2 - 大気圧放電装置 - Google Patents

大気圧放電装置

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JP3345079B2 JP06274693A JP6274693A JP3345079B2 JP 3345079 B2 JP3345079 B2 JP 3345079B2 JP 06274693 A JP06274693 A JP 06274693A JP 6274693 A JP6274693 A JP 6274693A JP 3345079 B2 JP3345079 B2 JP 3345079B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大気圧で安定な放電状態
を得ることができ、かつ容易に反応性プラズマを得てエ
ッチング、デポジション等を行うことが出来る大気圧放
電装置に関する。
【0002】
【従来技術】大気圧状態は低電界では絶縁体であるが、
直流・交流・インパルス等の高電界を印加すると絶縁破
壊を起こし電流が流れるようになる(自続放電)。自続
放電はコロナ放電・グロー放電・アーク放電に分けられ
る。平等電界のときには自続放電に移るとただちに全路
破壊し、グロー放電もしくはアーク放電に移行するが、
不平等電界のときにはまず、電界の強い局部のみ絶縁破
壊され、コロナ放電が起こる。その後さらに電界を強く
すると全路破壊に発展していく。
【0003】大気圧空気中では通常全路破壊に移行する
とき、グロー放電を経ずに速やかにアーク放電に移行す
ることが多い。これは、アーク放電の特徴は入射イオン
に起因する電極加熱による熱電子放出(陰極輝点の存
在)であるが、高圧力では電極に入射するイオン数が低
圧力時に比べて多いため、非常に短い時間で電極が加熱
され、熱電子放出されるようになるためと考えられてい
る。また、電流が2A以下の場合にはグロー放電する場
合も知られているが、制御性が悪く実用的ではない。一
般に溶接加工・切断等の応用に用いられているのはアー
ク放電である。
【0004】すなわちアーク放電はその電極温度の高
さ、陽光柱温度(ガス温度)の高さを利用して、被加工
物を溶解・溶断することに用いられている。しかしアー
ク放電では被加工部は2000〜6000Kの高温とな
る。よって、被加工物を加熱することなく加工すること
ができない。
【0005】そこで、室温での基盤処理、加工等を可能
とするため、大気圧でのグロー放電を安定に生じさせる
試みが行われている(例えば S.Kanazawa et.al. J.Phy
s.D:Appl.Phys.21(1988)838-840)。大気圧で安定にグロ
ー放電させるためには、1.放電空間をHeで充満する
事、2.電極間に(放電経路に)絶縁体を挿入する事、
3.少なくとも一方の電極は針状もしくはブラシ状とす
る事、4.印加電界の周波数は3kHz以上とする事、
以上が必要条件として知られている。絶縁体は放電がア
ーク放電に移行しないようにするため、印加電界周波数
が3kHz以上なのは絶縁体を通して電流を流すため、
電極形状を針状もしくはブラシ状とするのは、電界を不
均一電界とすることにより放電を開始しやすいようにす
るためである。これらの方法によりポリイミド等の有機
物、Si等の無機物の表面へのエッチング処理あるいは
薄膜等の堆積物形成処理を行うことも試みられている。
しかしながら、これら方法は、大気圧で処理するもので
ありながら、反応空間内を一旦真空に減圧しその後He
等のガスを充填するという工程を経ねばならない。ま
た、基盤の処理は基盤上に於て均等に行われ、微小な領
域を選択的に処理することができないという欠点があっ
た。
【0006】そこで、本発明者らは前記の欠点を克服す
るため、一旦真空に減圧する工程を経ることなく安定な
低温プラズマを形成し、該プラズマを微小な領域に閉じ
込め、微小領域の加工・表面処理・エッチングを可能と
するプラズマ発生装置とそれを用いたエッチング方法・
薄膜形成方法の発明を行なった。(例えば特願平2−2
86883)
【0007】これは、金属等の導電体で構成された電極
を同心円筒状に配し、該電極の隙間に円筒状絶縁体を同
心円状でかつ外側電極に接するように挿入し、大気圧状
態において絶縁体と中心電極の隙間にHeを主体とする
気体を送流状態に保持し、前記電極間に交流電界を印加
してこの気体を電離することにより前記絶縁体と中心電
極の隙間にプラズマを発生させる。この方法によれば非
常に簡単な実験装置で大気圧の低温プラズマを得ること
ができる。プラズマの温度は印加する交流電界(一般的
には13.56MHz)が100W程度ならば、100
℃以下であることが熱電対を用いた測定により確認され
ている。この時上記プラズマにハロゲン化合物気体等の
エッチングガスを添加し、耐熱性のない有機物材料やS
i単結晶基板あるいは石英ガラスなどにもエッチング加
工を施すことができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において記
載したように、Heを主体とする気体にエッチングガス
や各種原料ガスを添加することにより、大気圧状態にお
いて発生したプラズマを用いて基体材料へのエッチング
や成膜等の微細加工が可能になったが、残念ながらその
エッチング速度は充分な値が得られていないのが現状で
ある。
【0009】この事をSi基板へのドライエッチング処
理を例に取って検討してみる。従来例で述べたこれまで
のドライエッチング処理においては0.1〜10Tor
r程度の減圧容器内部で、電磁波によるプラズマ(CF
4 等による)を用いた化学反応によって行われることが
多い。それらのプロセスでは条件によって最大数百nm/
分というエッチング速度が報告されているが、大気圧放
電法では最大でも約120nm/分に止まっていた。
【0010】以前本発明者らが提案した大気圧放電方法
によれば減圧容器や排気装置などの複雑な装置構造から
は開放されたが、CF4 などのハロゲン系の反応性ガス
をプラズマ中に添加する場合、その添加量は希ガスの約
5%以下に限定された。エッチング速度の向上をめざし
てそれ以上の添加をおこなっても、プラズマがクウェン
チされてしまう。その原因としてはハロゲン系反応ガス
の電気陰性度が考えられる。すなわちハロゲン系反応ガ
スが容易に電子をトラップしイオン化することが考えら
れる。
【0011】しかし該大気圧放電方式は簡単な構造を有
し、また開放状態でアーク放電に比べて低温のプラズマ
形成が可能である優れた方法であるだけに、その能力を
出来る限り高めることは重要である。そのため、例えば
反応ガスへのエネルギー供給が過剰に成らないよう、希
ガスによる放電空間に外部から反応性ガスを添加すると
いう方法が提案されたが、大幅にエッチング速度を改善
することは出来なかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は外側電極および中心電極の一対の電極を同
心円状に配置し、前記外側電極と前記中心電極との間に
円筒状絶縁体を前記一対の電極と同心円状でかつ前記外
側電極に接するように設け、前記円筒状絶縁体および前
記中心電極との間に希ガスを主体とする気体を大気圧送
流状態に保持し、前記一対の電極間に交流電界を印加し
て前記気体を電離せしめる事により、前記円筒状絶縁体
と前記中心電極の間に希ガス放電空間を生じさせる大気
圧放電装置であって、前記中心電極を電導体材料による
管状の中空電極とし、前記放電空間に前記中空電極を通
して反応性ガスを主成分とする気体を前記放電空間に供
給することを特徴としている。
【0013】本発明者らは上記課題を解決するために、
従来は針状の構造であった中心電極を同じ材質の細管状
中空電極とし、該中空電極を通してエッチングや成膜に
用いるべき反応性材料ガスを、He等希ガスにより発生
させた放電空間内に添加して反応性プラズマを発生せし
める構造とする事により、高速でエッチングや成膜加工
を行うことが可能であることを見いだした。これはこれ
まで希ガスと同時に反応空間内部に添加されていた反応
性材料ガスを、すでに放電状態を形成している希ガスプ
ラズマのエネルギーを利用して、反応性材料ガスの活性
種を得るというものである。
【0014】このような導入方法を実施することによっ
て従来問題となってきた、反応性ガスの濃度増加にとも
なうプラズマのクウェンチが起きない事が判明した。す
なわちプラズマが発生している部分に反応性ガスを導入
する事によって、放電を維持する為に必要な電子を反応
性ガスがトラップしてしまうという現象が起きないこと
が確認出来た。ここで中空電極を通して反応性ガスを供
給することにより、中空電極中を通過する際に加熱され
予備励起が加えられることによりある程度の活性度に保
たれる。
【0015】中空電極から添加される気体をCF4 、C
Cl4 、NF3 などハロゲン元素を含む気体とすること
により、Si、SiO2 、有機材料等の各種材料のエッ
チング処理を行うことができる。
【0016】また本発明の大気圧放電装置は、エッチン
グのみではなく、成膜工程に用いても高い効果がある。
例えばCH4 等の炭素源ガスを反応ガスとし、従来の針
状中心電極を用いてコーティングを行う場合、中心電極
表面に炭素生成物が堆積し、それによってプラズマの状
態が変わってしまうという問題は、本発明の様に中空電
極を通して反応ガスを供給する方法を用いれば解決する
ことが出来る。その場合炭素薄膜のみではなく、珪素薄
膜を作成することも可能である。
【0017】例えば中空電極から添加される気体材料を
CH4 ・C2 2 などの炭化水素とした場合炭素薄膜
を、トリメトキシシラン・TEOS等の有機珪素、また
適当な排ガス処理機構が用意出来ればSiH4 等を反応
ガスに用いて珪素薄膜を、TMG・TEGなどの有機金
属等を含む気体材料とすることにより各種機材料の成膜
を大気開放状態で行う事が出来る。
【0018】以下図1の概念図に従い、本発明を詳細に
説明する。金属等の導体による中空電極(2)と外側電
極(1)の間に円筒状絶縁体(3)を配し、中空電極
(2)と外側電極(1)を各々電極としてそれらに交流
電源(6)より交流電界を印加する。中空電極(2)と
外側電極(1)の間の放電空間には希ガスもしくは希ガ
スを主成分とするガスを大気圧の送流状態で基板(1
1)側へ一定流量供給する。希ガスにはHe、Ne、A
r、Kr、Xe等を単独であるいは数種類の組み合わせ
によって用いることができる。
【0019】中空電極(2)は直接プラズマにさらされ
るためW、Ta等スパッタに強い金属が有効である。ま
た、中空電極(2)を通じて希ガスを主体とする放電空
間に添加される反応性気体がハロゲン系の元素を含むガ
スである場合は、中空電極をAu、Pt等のハロゲン系
元素にエッチングされにくい金属で構成するか、中空電
極の表面にそれらをコーティングするのがよい。中空電
極(2)の外径と外側電極(1)の内径は次式を満たし
ていることが望ましい。
【0020】
【数1】
【0021】これは中空電極(2)と外側電極(1)の
間の電界が不平等となる条件(コロナ発生条件)となっ
ており、放電開始が容易となる条件である。前記条件は
あくまで望ましい条件であり、前式の比が3よりも小さ
く1に近い値であったとしても(実際には中空電極
(2)と外側電極(1)の間に円筒状絶縁体(3)が挿
入されるため1にはならない)放電はコロナ放電を経由
する事なくグロー放電を起こすだけであり、放電を起こ
す限りは本発明の内容を限定するものではない。
【0022】円筒状絶縁体(3)は前記電極間で希ガス
を用いて形成される放電がアーク放電に移行しないよう
に設けるものであり、石英ガラス、アルミナ等の無機
物、テフロン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート等の有機物を用いることができる。
尚、放電に曝され、多少温度が上昇する可能性が存在す
るため、耐熱性の高い石英ガラス、アルミナ等が有効で
ある。また誘電率は大きいほど中心電極(2)と円筒状
絶縁体(3)間のギャップにかかる電圧は高くなるた
め、より放電開始しやすくなる。よって、アルミナ、ソ
ーダガラス等が有効である。円筒状絶縁体の厚さは絶縁
体の比誘電率によって変わり、また中心電極と絶縁体間
ギャップはあまり大きすぎると実用的な交流電源の出力
電圧を越えるため、以下の範囲にすることが適当であ
る。即ち絶縁体と中心電極の隙間は5mm以下、好まし
くは1mm以下であり、前記絶縁体の比誘電率と厚さの
関係は、厚さ(mm)/比誘電率=1以下、好ましくは
0.2以下とするのがよい。
【0023】交流電源の周波数の下限は放電経路に挿入
された絶縁体によって発生する容量性のサセプタンスで
決定される。即ち、単位長さ当りの容量Cは中心電極と
絶縁体間のギャップ容量Cgと絶縁体容量Ciとの直列
合成容量で表わされ、各々
【0024】
【数2】
【0025】となる。ただし、中心電極半径をa、絶縁
体内径をb、外側電極内径をc、絶縁体の誘電率をε、
真空の誘電率をεoとする。同心円筒電極間に印加され
る電界は上記CgとCiの比で分圧される。絶縁体によ
るサセプタンスの値ωCが10-6〔S〕以上あれば放電
は安定していることは実験により確かめられている。よ
って、a・b・cを各々0.5・0.85・1.25m
m、同軸円筒の長さを13mmとし、絶縁体に石英を用い
るとすると比誘電率は3.8であるため、Ci=13p
Fとなり、約12kHz以上の周波数を用いればよい。
【0026】中空電極(2)を通して放電状態の希ガス
の内部にハロゲン系ガスを添加することにより、希ガス
とハロゲン系ガスを同時に添加した場合に比べはるかに
高い効率で目的材料をエッチングすることが可能とな
る。従来本発明者らが提案してきた大気圧放電方法によ
ってエッチングを試みる場合、例えばCF4を使用した
場合はCF4濃度を4%以上にすると放電しないという
実験事実がある。本発明によってもこの件に関しては変
化が無く、際限無く反応原料ガスを添加することは困難
である。
【0027】この様に反応ガスの導入方法を変更する事
による本質的な効果が何処に有るのかという点に関して
は既に述べた様に、送流状態のプラズマの内部に反応性
ガスが過剰にさらされる事がないため、活性種の再結合
が起こらない程度の活性度に励起することが出来るとい
う事にある。但し各条件、すなわち希ガスと反応性ガス
の組み合わせと各流量、投入電力量、絶縁体の比誘電率
や厚さ、中空電極の材質、電極の大きさと電極間隔等に
よってエッチングと再結合の何方のモードを形成するか
が決定されるであろうことは当然考慮されねばならな
い。
【0028】本発明のプラズマ発生装置は希ガスと反応
原料ガスの供給流量を別々に制御することにより、プラ
ズマ空間の大きさや反応性ラジカルの到達距離を制御す
ることができる。例えば絶縁体内径を0.85mmとし
た場合70sccmのガス供給で流速は約500mm/
secとなる。中空電極内部を通過する反応原料ガスに
関しても、中空電極の内径と供給量から断面流速を算出
して流速を求めることが可能となる。また供給ガス流量
を増せばそれに比例して流速は増し、ラジカルの到達距
離も長くなる。
【0029】またエッチングあるいは成膜される基板
(11)は基板ホルダー(12)上に保持される。この
時基板ホルダー(12)の裏側に磁石を設置しても良
い。例えば磁極を上側(基板ホルダー側)がS極、下側
がN極とすると、放電空間中の電子はサイクロトロン運
動により基板側にドリフトし、それにひきずられる形で
イオンも基板側に延びてくる。よって、プラズマは磁石
の存在により基板側にのび、その結果基板表面のラジカ
ル密度はイオン密度の増加につれて大きくなり、エッチ
ング速度も高くなる。以下実施例によって本発明を更に
詳細に説明する。
【0030】
【実施例】
「実施例」同じく図1に従って説明する。同軸円筒電極
は中空電極(2)、円筒状絶縁体(3)、および接地電
位に保たれた外側電極(1)より構成される。本実施例
では中空電極(2)は内径0.3mm、外径1mmのステン
レス管、円筒状絶縁体(3)はアルミナ管、外側電極
(1)はステンレスとした。中空電極(2)は同軸接栓
(5)に接続され、同軸接栓(5)につながれた同軸ケ
ーブルを介して交流電源(6)より交流電界が印加され
る。中空電極(2)と円筒状絶縁体(3)の間に供給さ
れる希ガスはHeとし、希ガスボンベ9より希ガス導入
口(8)を通じて供給され、テフロン製絶縁体(4)の
間を通って流れ込む。テフロン製絶縁体(4)は不要な
場所での放電を防止する役割もある。また、円筒状絶縁
体(3)と外側電極(1)の隙間は導電性の金属フォイ
ルで埋めた(図示せず)。
【0031】CH4 やCF4 など目的に応じた反応原料
ガスは反応ガスボンベ(10)よりテフロン管による反
応ガス導入口(7)を通じて中空電極(2)内部に供給
され、既に放電状態となった希ガスの内部に供給され、
希ガスのエネルギーによって活性化され、基板(11)
表面に到達し、エッチングや成膜等の作用を基板(1
1)に及ぼすことになる。基板(11)はSi(10
0)および石英ガラスを用いた。基板ホルダー(12)
はパイレックスガラス(厚さ1.1mm)とした。基板
(11)と中空電極(2)の距離は2mmである。な
お、絶縁体外径は2.5mm、絶縁体厚さは0.4mm
である。放電は直径1.7mmの領域で発生していた。
【0032】上記の装置に対し希ガス導入口(8)より
He=149.55sccmを、反応ガス導入口(7)
よりCF4=0.45sccmを供給し、周波数13.
56MHzの交流電力を100W加えたところ、非常に
安定な放電が円筒状絶縁体先端から約2mmの長さで得ら
れた。エッチング後のSiウェハー表面形状プロファイ
ルを図2に示す。磁場の効果により中心部が選択的に削
られていることが観察される。また、中心部におけるエ
ッチング速度は0.7μm/minと大変速いものであ
った。
【0033】「比較例」本比較例では中空では無く針状
の電極材料を中心部分に用いた場合のエッチング効果に
ついて述べる。
【0034】装置とエッチング条件の相違点は以下の2
点である。すなわち中心の電極材料を、実施例と同じ外
径のステンレス棒に変更したこと、および反応原料ガス
を実施例と同じ濃度で、希ガスと同じラインで供給した
ことである。以上を除いては実験条件は実施例と同じで
ある。プロファイルは特に提示しないが、エッチング速
度は実施例に比べ、中心部で約0.01μm/minと
はるかに小さな値であった。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、送流
状態のプラズマの内部に反応性ガスを過剰にさらすこと
がなくなり、活性種の再結合が起こらない程度の活性度
に励起することが出来、その結果通常の大気雰囲気で安
定な放電を用い、強いエッチング効果を得、高速化する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の大気圧放電装置の概要を示す
【図2】 実施例で得られたエッチングプロファイルを
示す。
【符号の説明】
1 外部電極 2 中空電極 3 円筒状絶縁体 4 テフロン製絶縁体 5 同軸接栓 6 交流電源 7 反応ガス導入口 8 希ガス導入口 9 反応ガスボンベ 10 希ガスボンベ 11 基板 12 基板ホルダー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−242924(JP,A) 特開 平4−212253(JP,A) 特開 平1−189899(JP,A) 特開 平1−100092(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/24 H05H 1/46 C23F 4/00 H01L 21/3065

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側電極および中心電極の一対の電極を
    同心円状に配置し、前記外側電極と前記中心電極との間
    に円筒状絶縁体を前記一対の電極と同心円状でかつ前記
    外側電極に接するように設け、前記円筒状絶縁体および
    前記中心電極との間に希ガスを主体とする気体を大気圧
    送流状態に保持し、前記一対の電極間に交流電界を印加
    して前記気体を電離せしめる事により、前記円筒状絶縁
    体と前記中心電極の間に希ガス放電空間を生じさせる大
    気圧放電装置であって、 前記中心電極を電導体材料による管状の中空電極とし、
    前記放電空間に前記中空電極を通して反応性ガスを主成
    分とする気体を前記放電空間に供給することを特徴とす
    る大気圧放電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1における中空電極がステンレス
    合金で構成されていることを特徴とする大気圧放電装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1における中空電極がW、Taな
    どの耐熱性金属およびその合金で構成されていることを
    特徴とする大気圧放電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1における中空電極の表面にP
    t、Auなどの表面コーティングが施されていることを
    特徴とする大気圧放電装置。
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