JP3345065B2 - 変性コンニャク及びその製造方法 - Google Patents

変性コンニャク及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な食感を有する変
性コンニャク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンニャクは、ノンカロリ−の食物繊維
により構成され、そのテクスチャ−は他の食品に例を見
ない独特の食感を有する。そのため、その用途は、長い
年月にわたって煮物、田楽、さしみコンニャク、鍋物
等、特定のものに限られてきた。また、コンニャクは、
農産加工的要素が強く、その用途の開発研究はあまり行
なわれていないのが現状である。一般にコンニャクは、
コンニャク粉を微温湯により吸水膨潤させた後、石灰乳
を加え、熱湯で茹で、冷水に入れてアク抜きをすること
により製造される。このときの石灰乳の使用量、茹でる
時間は、伝統的に一定の値に固定されている。このた
め、一般に、一定の固さ、食感のコンニャクしか市販さ
れていない。
【0003】一方、伝統的な保存食品として、コンニャ
クを自然の冷気の下で水をかけて1ヶ月程凍らせ、乾燥
した凍みコンニャクが、一部の地方で地場産業的に製造
されている。しかし、この凍みコンニャクは、自然の冷
気を利用する伝統的な製造方法のため、自然環境に多く
を依存し、製造に長期間を要する。そのため量産が出来
ず、一部の地方で土産物として販売されているに過ぎな
い。また、凍みコンニャクは、水に戻して通常の生コン
ニャクの代用として使用されるため、通常の生コンニャ
クの食感を目的として作られており、原料や製造工程を
制御して新たな食感を得ることを何ら意図していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、コンニ
ャクは、従来、一定の食感を有するものしか製造されて
おらず、そのため用途は限られていた。また伝統的な保
存食品としての凍みコンニャクも、通常のコンニャクの
有する食感を目的とするものであった。本発明は、この
ような事情の下になされ、新規な食感を有する変性コン
ニャクを提供することを目的とする。本発明の他の目的
は、新規な食感を有する変性コンニャクを製造する方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、コンニャクマンナ
ンにコンニャク組織を作るのを妨げる添加物を添加し、
アルカリ凝固剤を加えて生コンニャクとし、冷凍手段を
用いて完全に冷凍させることにより、コンニャク組織が
変性された、従来のコンニャクとは全く異なる新規な食
感が得られることを見出し、本発明をなすに至った。即
ち、本発明は、コンニャクマンナンにコンニャク組織を
作るのを妨げる添加物を添加し、アルカリ凝固剤を加え
て生コンニャクとし、冷凍手段を用いて完全に冷凍させ
ることにより得ることができる、コンニャク組織が変性
された変性コンニャクを提供する。また、本発明は、原
料コンニャクを冷凍手段を用いて−2〜−40℃の温度
で冷凍変性処理することからなる変性コンニャクの製造
方法を提供する。本発明に係る変性コンニャクにおい
て、前記添加物は、アルカリ側でも着色褐変を起こさな
いものであることが好ましく、例えば、カードランなど
がある。
【0006】本発明の変性コンニャクは、原料となる生
コンニャクの固さや、冷凍変性の程度等により、固さが
種々変化し、そのため種々の食感を得ることが出来る。
例えば、コシのあるシコシコしたクラゲ様の食感、及び
油揚げ様の柔らかい食感が可能である。それに伴なっ
て、新たな用途が考えられ、例えばクラゲ様の食感の変
性コンニャクは、珍味、中華材料、惣菜としての利用、
油揚げ様の食感の変性コンニャクは、きつねうどん、き
つねそば、いなり、みそ汁やス−プの具、煮物、おでん
等の油揚げの代用的用途が考えられる。
【0007】特に、豆腐加工品である油揚げは、脂質、
蛋白質を主成分とし、388キロカロリ−/100g
(食品成分表[四訂版])の高カロリ−を有するが、本
発明の変性コンニャクは、ノンカロリ−食品としての利
用が可能である。本発明の変性コンニャクの固さを決定
する因子として、以下のものが挙げられる。 (1)コンニャク(生イモ又はコンニャク粉)の濃度 (2)アルカリ凝固剤(消石灰又は炭酸ソ−ダ)の種類
及び濃度 (3)茹で時間 (4)冷凍条件(温度、時間) (5)添加物
【0008】(1)及び(2)の因子については、濃度
が低くなるほど、よりソフトな変性コンニャクを得るこ
とが出来る。(3)の因子については、時間が長いほ
ど、よりコシのある変性コンニャクを得ることが出来
る。(4)の因子については、より高温、長時間の冷凍
により、氷の結晶が発達し、冷凍変性が大きくなって、
よりコシのある変性コンニャクを得ることが出来る。
(4)の因子については、例えばアルカリ側でも着色褐
変を起こさないカ−ドランなどを添加することにより、
コンニャクが組織を作るのを妨げ、よりソフトな変性コ
ンニャクを得ることが出来る。
【0009】本発明の変性コンニャクを得るための冷凍
温度は、冷凍時間及び目的とする食感により変化する
が、−2〜−40℃、好ましくは−2〜−10℃の範囲
である。また、冷凍時間もまた、冷凍温度及び目的とす
る食感により変化するが、通常は12〜72時間の範囲
である。本発明の変性コンニャクは、その用途に応じ
て、麺状、ダイス状、薄板状等の種々の形状に加工する
ことが可能である。また、保存、取扱いの便宜から、乾
燥・乾物化することが望ましい。
【0010】
【作用】コンニャクの主成分であるコンニャクマンナン
(グルコマンナン)の凝固は、消石灰等のアルカリ凝固
剤の作用により、グルコマンナンの側鎖のアセチル基が
脱離される脱アセチル化反応によって生ずる。この脱ア
セチル化反応を促進させる因子は、前述の本発明の変性
コンニャクの固さを決定する因子のうちの(1)〜
(3)である。即ち、これら因子(1)〜(3)により
本発明の変性コンニャクの原料となる生コンニャクの固
さが決定される。
【0011】このような脱アセチル化反応により生成し
たコンニャクは、目的とする食感を得るに必要な温度及
び時間、冷凍されることにより変性される。この場合、
アセチル基の多いコンニャクは変性を生じ難く、従っ
て、よりソフトな変性コンニャクとなる。本発明の変性
コンニャクは、このように種々の因子を適宜選択するこ
とにより、様々な食感を有するものが得られ、そのた
め、従来の板コンニャク、糸コンニャク、白滝等に加
え、これまで使用されていなかった用途にも広範に使用
可能である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をより
具体的に説明する。次の手順で、板状の変性コンニャク
を製造した。まず、攪拌槽に320リットルの水を入
れ、これに10.8gのコンニャク粉を入れ、約15℃
に温度を維持しつつ塊が出来ないように7分間攪拌し
た。次いで、約2時間放置した。次に、攪拌しつつ濃度
12.5g/lの石灰乳40gを加えた。
【0013】その後、型に入れて90℃の熱湯中で45
分間茹で、板状の生コンニャクを得た。このようにして
得た生コンニャクを冷凍機に収容し、−5℃で48時間
冷凍処理した。その結果、コンニャクの組織は変性し、
海綿状の巣の入った状態となり、シコシコしたこしのあ
る食感の変性コンニャクが得られた。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
種々の固さを有する生コンニャクを所定の制御された条
件の下で完全に冷凍することにより、その組織が変性さ
れ、従来のコンニャクの食感とは異なる様々な食感を有
する変性コンニャクが得られる。このような本発明の変
性コンニャクは、従来の板コンニャク、糸コンニャク、
白滝等に加え、これまで使用されていなかった用途にも
広範に使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−165642(JP,A) 特開 平1−187064(JP,A) 特開 昭62−236463(JP,A) 特開 昭49−134867(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/0528 A23L 1/212

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンニャクマンナンにコンニャク組織を
    作るのを妨げる添加物を添加し、アルカリ凝固材を加え
    て生コンニャクとし、冷凍手段を用いて完全に冷凍させ
    ることにより得ることができる、コンニャク組織が変性
    された変性コンニャクであって、前記添加物は、アルカ
    リ側でも着色渇変を起こさないものであることを特徴と
    する変性コンニャク。
  2. 【請求項2】 前記添加物は、カードランであることを
    特徴とする請求項1記載の変性コンニャク。
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JP7058403B1 (ja) * 2021-03-10 2022-04-22 株式会社倉島食品 グルコマンナンを含有する多孔質体

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