JP3344656B2 - 車両の走行風導入装置 - Google Patents

車両の走行風導入装置

Info

Publication number
JP3344656B2
JP3344656B2 JP20966492A JP20966492A JP3344656B2 JP 3344656 B2 JP3344656 B2 JP 3344656B2 JP 20966492 A JP20966492 A JP 20966492A JP 20966492 A JP20966492 A JP 20966492A JP 3344656 B2 JP3344656 B2 JP 3344656B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
chamber
main frame
radiator
carburetor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20966492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06206587A (ja
Inventor
直 飯塚
康雄 岩田
俊行 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP20966492A priority Critical patent/JP3344656B2/ja
Publication of JPH06206587A publication Critical patent/JPH06206587A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3344656B2 publication Critical patent/JP3344656B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願は、エンジンの上方に吸
気チャンバを設け、この吸気チャンバとエンジンを上下
方向へ延びる吸気通路で接続するとともに、この吸気チ
ャンバから吸気通路を介してエンジンへ新気を供給する
ようにした車両の走行風導入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような装置の例として、特公平3−
67915号公報記載のものがある。このものは、ダウ
ンドラフト型気化器を、左右に対をなすメインフレーム
に囲まれた空間内に配設し、その上方に配置されたエア
クリーナに接続するとともに、各メインフレームとその
外方を覆うカウリングの間にエアークリーナへ連通する
左右一対の吸気チェンバを設け、さらにこれら各吸気チ
ャンバには前方に向けて延出しかつ開口する吸気ダクト
を設けた構成になっている。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】ところで、このような
吸気チャンバの構造がエンジンの出力向上に影響を与え
ることがある。すなわち、V型エンジンのような前後気
筒式の場合には、前後気筒に対する吸気の流入量が異る
ため、それぞれの気化器のメインジェットの調整量は前
後で大きく差がつけられており、その結果、出力に影響
が生じることがある。このため、前後気化器の各メイン
ジェット間で調整量の差が少なくなるようにできること
が望まれる。
【0004】また、吸気チャンバの通路断面積を大きく
できれば出力向上を図ることができる。しかし、左右の
メインフレームとカウリングの間に形成される限られた
空間内へ吸気チャンバのチャンバカバーや吸気ダクト等
を配設すると、これらとメインフレームとのクリアラン
スが必要であることもあって、通路断面積の大きさに自
ずから制約が生じる。仮に前記の部材を左右のメインフ
レームに囲まれた空間内へ配設するようにしても同様で
ある。
【0005】さらに、チャンバカバーと吸気ダクトを仮
に左右のメインフレームに囲まれた空間内へ配設し、メ
インフレームの内側へ直接接合しようとする場合には、
接合部のシール性を確保しなければならないが、このよ
うな接合部は手が入りにくくかつ見えにくい場所になる
のでシール性の高い接合作業をすることが難しくなっ
た。
【0006】そのうえ、従来の吸気チャンバ等をメンテ
ナンスする場合は、気化器やエンジン等を外す必要があ
るので、メンテナンスが大変であった。ゆえに、吸気ダ
クト等の接合における作業性の向上並びにシール性の向
上及びメンテナンス性の向上が望まれている。
【0007】
【0008】こで本発明は上記要請の実現を目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、前端部をヘッドパイプに連
結し左右に対をなして前後方向へ延びるメインフレーム
の下方へ配設したエンジンから上方に吸気通路を延設し
てその上端をメインフレーム上方に設けられた吸気チャ
ンバに連結した自動2輪車において、前記吸気チャンバ
の上部壁を形成するチャンバカバーの前部及び左右の縁
部をメインフレームの上面に連結してメインフレームの
上部を覆うことによりヘッドパイプと左右のメインフレ
ームで囲まれた空間を吸気チャンバの一部に利用し、ヘ
ッドパイプの下方で前方へ向かって開口した吸入口を有
するダクトの吐出口をメインフレームの下面に連結して
前記空間と連通させるとともに、前記吸入口を、エンジ
ンの前方に配置されたラジエタの前面と略同位置に開口
させたことを特徴とする。
【0010】
【0011】請求項2に係る発明は、上記請求項1にお
いて前記吸入口が、前記メインフレームとラジエタの間
を通って車体前方に向かって開口することを特徴とす
る。
【0012】請求項3に係る発明は、上記請求項1又は
2において前記吸入口が、前記ラジエタの幅と略同一の
幅を有することを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1に係る発明によれば、ヘッドパイプと
左右のメインフレームで囲まれた空間が吸気チャンバの
一部となり、吸気ダクトは吐出口部分をメインフレーム
の下面に取付けるだけでこの空間内へ連通する。
【0014】ゆえに、チャンバカバーや吸気ダクトをメ
インフレームで囲まれた空間内へ配設しないで済むた
め、これらとメインフレームとの間にクリアランスを設
ける必要がなくなり、吸気チャンバの通路断面積が大き
くなる。
【0015】さらに、チャンバカバーと吸気ダクトを直
接接合することが不要となり、これらをメインフレーム
へ取付けるだけでよいので、接合時の作業性が向上し、
かつシール性を高め易くなる。そのうえ接合部は見え易
くかつ手を入れ易い部分になるので、メンテナンス性が
向上する。
【0016】そのうえ、吸入口をエンジンの前方に配置
されたラジエタの前面と略同位置に開口させたので、ラ
ジエタを通過することにより加温されたラジエタ排風を
吸入することなく、ラジエタの熱影響がない比較的冷え
た外気を吸入できるため、吸気の充填効率を高く維持し
てエンジンの出力向上に貢献できる。
【0017】請求項2に係る発明によれば、吸入口がメ
インフレームとラジエタの間を通って車体前方に向かっ
て開口するので、走行風を効率よく吸入できる。
【0018】請求項3に係る発明によれば、吸入口がラ
ジエタの幅と略同一の幅を有するので、吸入口の開口面
積を増大でき、その結果より多くの外気を吸入できる。
【0019】
【実施例】図1乃至図11に基づいて一実施例を説明す
る。まず、図2は本実施例が適用された自動2輪車の要
部側面を示す図であり、前輪1を支持するフロントフォ
ーク2の上端部は、メインフレーム3の前端部に設けら
れたヘッドパイプ4へ回動自在に支持されている。
【0020】ヘッドパイプ4からは前方へステー5が延
出し、その先端にキャッチタンク6が支持されている。
キャッチタンク6はブリーザホース7を介して、メイン
フレーム3上に支持されている燃料タンク8と通じてい
る。
【0021】車体前部を覆うフロントカウル9の前面上
部でキャッチタンク6の前方にはラム圧導入穴10が形
成され、この穴はホース11を介してキャッチタンク6
と連通し、キャッチタンク6並びに燃料タンク8内へラ
ム圧(走行風圧)を加えるようになっている。
【0022】燃料タンク8の前方側底部はあげ底部12
をなし、この下方の空間内に気化器ベース13が配設さ
れ、この底部にダウンドラフト型の前気化器14と後気
化器15が連結されている。
【0023】前気化器14及び後気化器15はラム圧加
圧式であり、それぞれの吸気通路(後述)の下端部は、
V型4気筒式のエンジン16に設けられている前気筒1
7及び後気筒18の各吸気通路(後述)へ接続されてい
る。
【0024】なお、本図では明らかでないが、前気化器
14、後気化器15並びに前気筒17、後気筒18はそ
れぞれ左右(車幅方向)に一対で設けられている。燃料
タンク8の燃料は自然落下で各気化器14、15へ供給
され、さらに各気化器14、15からそれぞれの対応す
る気筒17、18へ混合気として供給される。
【0025】気化器ベース13の上方は、あげ底部12
内へ収容されたチャンバカバー20で覆われている。チ
ャンバカバー20は後述する吸気チャンバの上方及び後
方を覆う主要な上部壁をなしている。
【0026】メインフレーム3の下面には前方へ向かっ
て開口する吸気ダクト21が取付けられ、吸気チャンバ
内へ走行風を新気として導入可能になっている。なお、
チャンバカバー20の内側空間は前後方向へ滑らかな湾
曲面をなして延びる整流板23によって前後2室に区画
されている。
【0027】エンジン16の前方で吸気ダクト21の直
下には上ラジエタ24が、その下方には下ラジエタ25
が上下に分割して配設されている。メインフレーム3の
後端部に接続して上下方向へ延びるピボットプレート2
6には、リヤスイングアーム27の前端部が回動自在に
取付けられている。リヤスイングアーム27の後端部に
は後輪28が支持され、チェーン29を介してエンジン
16により駆動されるようになっている。
【0028】図3は、車体の前面上部側を示し、フロン
トカウル9の前面中央部寄り位置にラム圧導入穴10が
開口形成され、これにチリ等を防ぐため金網などの多孔
体からなるフィルタ30が取付けられている。
【0029】フロントカウル9の前面下部側には、走行
風を導入するための大きな導入口31が形成され、この
開口上縁部に沿って吸気ダクト21の吸入口21aが開
口している。吸気ダクト21の下方には導入口31に臨
む上ラジエタ24が配設されている。また、図1に明ら
かなように、吸入口21aを、エンジン16の前方に配
置された上ラジエタ24の前面と略同位置に開口させて
ある。下ラジエタ25の前面位置は上ラジエタ24より
もさらに後方に位置する。さらにこの吸入口21aはメ
インフレーム3の下部と上ラジエタ24の上部間を通っ
て車体前方に向かって開口している。そのうえ図3に明
らかなように、吸入口21aが上ラジエタ24の幅と略
同一の幅を有している。
【0030】図4は燃料タンク8を除いた状態で図2の
X矢示方向からチャンバカバー20を主体に示したもの
であり、メインフレーム3はヘッドパイプ4から左右に
分れ、左右対をなして後方へ延びている。
【0031】チャンバカバー20は左右のメインフレー
ム3及びこれらとヘッドパイプ4との連結部を覆う部材
であり、左右のメインフレーム3の上面にはチャンバカ
バー20の周囲のうち前部と左右両側部に形成された縁
部32が重なっている。
【0032】縁部32の前部には段部33が形成され、
ここでヘッドパイプ4と左右のメインフレーム3との連
結部に設けられる補強部材である上部ガセット35へボ
ルト34により取付けられている。
【0033】縁部32と左右のメインフレーム3の上面
及び上部ガセット35との接合部は板状スポンジゴム等
のシール材(図示省略)を介して接続され、高いシール
性が確保されている。
【0034】なお、縁部32の前部中央には切り欠き部
36が形成され、ここから燃料タンク支持用のステー3
7が上方へ突出されている。ステー37は下端部が上部
ガセット35へ取付けられ、上端部には燃料タンク8の
前部を支持するためのマウント部38が設けられてい
る。
【0035】チャンバカバー20の後端部には略L字形
のステー39が設けられ、ここでビス40により気化器
ベース13へ取付けられている。また、吸気ダクト21
の左右の各外側面にはステー41が延出して設けられ、
ボルト42によりメインフレーム3の外側面へ突出して
設けられたボス43へ取付けられている。
【0036】吸気ダクト21の後部は左右のメインフレ
ーム3間の横幅方向内のり寸法一杯に設けられている。
図1は吸気系部分の前後方向断面であり、この図から明
らかなように、ヘッドパイプ4の近傍におけるメインフ
レーム3の上下面は上部ガセット35並びに下部ガセッ
ト44で覆われている。
【0037】吸気ダクト21は左右のメインフレーム3
の下面及び下部ガセット44に対して板状スポンジゴム
等のシール材(図示省略)を介して接続され、高いシー
ル性が確保されている。また、吸気ダクト21と気化器
ベース13の間は左右のメインフレーム3間略一杯の横
幅に設けられた仕切板22によって覆われている。
【0038】したがって、吸気ダクト21から気化器ベ
ース13へ至る空間は密閉された空間を形成し、ヘッド
パイプ4と左右のメインフレーム3の壁面で囲まれた空
間19及びチャンバカバー20で囲まれた空間によって
吸気チャンバが形成されている。
【0039】チャンバカバー20内の整流板23はチャ
ンバカバー20の横幅と略同じ幅であり、前端部は左右
のメインフレーム3の上面間を連結し、後端部は気化器
ベース13のほぼ中央部になるようにチャンバカバー2
0の内側へ接着等適当な手段で取付けられる。なお、気
化器ベース13上に金網13aを設ける場合にはこれと
の干渉を避けるように切欠き等を設ける。
【0040】チャンバカバー20に覆われた空間内は整
流板23によって後室20A及び前室20Bに区画され
る。このため、前室20Bからは左右の前気化器14へ
新気が供給され、かつ後室20Aからは左右の後気化器
15へ新気がそれぞれ分離して供給される。
【0041】吸気ダクト21は側面視が略L字状であ
り、下部ガセット44の後端部と接続し、吸入口21a
は下部ガセット44から下方へ出、かつ吐出口21bと
空間19は連通し、さらに空間19とチャンバカバー2
0が連通している。
【0042】吸気ダクト21の背面には、若干の間隙を
もって当て板45が設けられ、この間隙内に仕切板22
の先端部22aが嵌合されている。ゆえに、吸気ダクト
21の後部は仕切板22の先端部22aによって支持さ
れる。
【0043】仕切板22の前部は局部的に隆起して形成
された前方取付部46でビス47により気化器ベース1
3の前部ボス48へ取付けられる。後部は気化器ベース
13上を後方へ延び、気化器ベース13の後端部上面と
チャンバカバー20の後端部との間で挟持される。
【0044】チャンバカバー20の後端部は、気化器ベ
ース13の後端部上面と一体に形成された後部ボス49
へステー39を重ねてビス40で取付けられ、チャンバ
カバー20の後端部と仕切板22の後部の間には適当な
シール材が介装される。
【0045】なお、吐出口21bからチャンバカバー2
0内へ向かう新気の流路内には、左右のメインフレーム
3間に架け渡された比較的大径のクロスパイプ50が横
断して配設されている。
【0046】また、気化器ベース13の底部には、前後
に形成された吸入口51a、52aを介して、前気化器
14の吸気通路51と後気化器15の吸気通路52の各
上端が接続されている。
【0047】各気化器14、15は公知のバキュームピ
ストン式であり、それぞれの負圧下室と気化器ベース1
3の上面との間は負圧下室通路53で連通されている。
符号54はエアベント用通路である。なお、各吸気通路
51、52の下端部は、それぞれ対応する前後の気筒1
7、18(本図ではヘッド部分が示されている)の吸気
通路55、56へ接続されている。
【0048】図5は、吸気ダクト21を図1のY矢示方
向から示し、当て板45は横幅全長にわたって設けら
れ、かつ、吐出口21bの周囲を形成する口部60が、
下部ガセット44及び左右のメインフレーム3の各内壁
面に接する形状になっている。
【0049】図6は図4のC−C線断面図であり、口部
60及びこの下部から略直角に外方へ屈曲する段部61
はクッション62を介してメインフレーム3の内壁面及
び底面へ沿わされ、これにより、吸気ダクト21は横幅
方向で位置決めされる。
【0050】チャンバカバー20も縁部32及びこれと
略直角の下方突出部20aをそれぞれメインフレーム3
の上面及び内壁面へ沿わせることにより、同じく横幅方
向で位置決めされている(図4)。
【0051】図7は、仕切板22の側断面形状を、図8
は仕切板22の平面形状をそれぞれ示す図である。これ
らに明らかなように、前半部側左右には下向きの縁部6
3が設けられ、かつ、気化器ベース13の上面に沿って
前後方向に延びる主体部64には、気化器ベース13の
上面とほぼ等しい開口部65が形成されている。
【0052】チャンバカバー20、下ラジエタ25、仕
切板22及び整流板23はそれぞれ適当な樹脂材料で形
成されている。但し、金属等の適宣材料を用いることは
可能である。
【0053】図9はラム圧導入穴10部分を拡大して示
す部分断面図であり、ラム圧導入穴10は略漏斗状断面
をなし、その底部10aでホース11へ接続している。
図10は気化器ベース13の平面視形状を、図11はそ
の前後方向略中央部で切断した側断面形状をそれぞれ示
す。
【0054】これらの図に明らかなように、気化器ベー
ス13の底部前側左右には、それぞれ吸入口51aが対
で形成され、両者間に負圧下室通路53及びエアベント
用通路54の各開口部がそれぞれ一対形成されている。
【0055】負圧下室通路53は左右方向へ通る負圧下
室側パイプ70へ連結されている。負圧下室側パイプ7
0の中央部は栓71で分断され、したがって左側の負圧
下室通路53は負圧下室側パイプ70の左側部分から左
側の前気化器14(図11では見えていない)へ、また
右側の負圧下室通路53は負圧下室側パイプ70の右側
から右側の前気化器14へそれぞれ個別に接続される。
【0056】エアベント用通路54も同様に個別に接続
するエアベントパイプ72を介して左右の前気化器14
へ接続されている。一方、気化器ベース13の底部後側
にも同様に、吸入口52a、負圧下室通路53、エアベ
ント用通路54がそれぞれ左右一対づつ形成されてい
る。また、負圧下室側パイプ70及びエアベントパイプ
72の配管も同様である。
【0057】図11に明らかなように、前後の吸入口5
1a及び52aはそれぞれ吸気通路51及び52へ接続
しており、各負圧下室通路53及びエアベント用通路5
4は気化器ベース13の底部を貫通して負圧下室側パイ
プ70及びエアベントパイプ72へ連通している。
【0058】負圧下室側パイプ70は公知のバキューム
ピストン式の前気化器14、後気化器15の各負圧下室
へ連通されている。また、前後の各負圧下室通路53、
エアベント用通路54はそれぞれ吸気通路51及び52
の軸線方向にほぼ沿って開口している。
【0059】次に、本実施例の作用を説明する。図1に
おいて吸入口21aから吸気ダクト21内へ入った走行
風等の新気は、吐出口21bからクロスパイプ50を避
けて空間19内へ入り、さらにチャンバカバー20内へ
入ると整流板23により後室20Aと前室20Bに分離
される。
【0060】後室20Aへ入った新気は整流板23の外
側面に沿って比較的大きく曲がりながら気化器ベース1
3の後部側へ入り、さらに、後気化器15の吸気通路5
2内へ入って混合気となり、後気筒18の吸気通路56
へ供給される。
【0061】一方、前室20Bへ入った新気は、整流板
23の内側面に沿ってやや前方へ向かうよう比較的大き
く曲げられながら気化器ベース13の前部側へ入り、さ
らに前気化器14の吸気通路51内へ入って混合気とな
り、前気筒17の吸気通路55へ供給される。
【0062】このため、前気化器14と後気化器15へ
ほぼ同量の新気が供給されるようになり、前後気化器1
4、15間の各流入量が近似する。したがって、前後気
化器14、15の各メインジェットに対する調整量をほ
ぼ近似させるとができ、その結果出力向上を図ることが
容易になる。
【0063】このとき、整流板23に適宜な数及び大き
さの連通穴を形成すれば、空気流の整流補正が可能であ
る。
【0064】さらに、ヘッドパイプ4と左右のメインフ
レーム3で囲まれた空間19を直接吸気チャンバの一部
としたので、チャンバカバー20及び吸気ダクト21は
両者を直接接合することなく、それぞれをメインフレー
ム3の上面と下面へ別々に取付けるだけでよい。
【0065】このため、チャンバカバー20及び吸気ダ
クト21のそれぞれに対する接合作業を見え易くかつ手
が入り易い場所で別々にできるので、作業がし易くなっ
て作業性が向上し、かつ十分なシール性を確保でき易く
なり、さらにメンテナンス性が著しく向上する。
【0066】しかも、チャンバカバー20及び吸気ダク
ト21を空間19内へ配設する必要がないので、メイン
フレーム3とのクリアランスを設ける必要がなくなり、
吸気チャンバの通路断面積を十分に大きくでき、エンジ
ンの出力向上を図ることができる。
【0067】また、本実施例では吸気ダクト21とチャ
ンバカバー20の間にクロスパイプ50を設けたので、
従来であれば著しく通路断面積が狭められるところを、
吐出口21bをクロスパイプ50近傍のメインフレーム
3の下面へ接続することにより通路段面積の減少を回避
できる。そのうえ、吸入口21aをエンジン16の前方
に配置された上ラジエタ24の前面と略同位置に開口さ
せたので、上ラジエタ24を通過することにより加温さ
れたラジエタ排風を吸入することなく、上ラジエタ24
及び下ラジエタ25の熱影響がない比較的冷えた外気を
吸入できるため、吸気の充填効率を高く維持してエンジ
ン16の出力向上に貢献できる。また、吸入口21aが
メインフレーム3と上ラジエタ24の間を通って車体前
方に向かって開口するので、走行風を効率よく吸入でき
る。しかも、吸入口21aが上ラジエタ24の幅と略同
一の幅を有するので、吸入口の開口面積を増大でき、そ
の結果より多くの外気を吸入できる。
【0068】さらに自然落下式の燃料タンク8を採用し
たので、従来の電磁ポンプを用いた場合と比べ、軽量
化、省スペース化、発電機及びバッテリに対する負荷の
軽減並びに燃料供給方式の簡素化、これにともなう信頼
性の向上等を実現できる。
【0069】そのうえ前後気化器14、15の各エアベ
ントにも各エアベント用通路54からエアベントにもラ
ム圧が加えられるにもかかわらず、図2に示したように
ラム圧導入穴10から導入したラム圧をホース11、キ
ャッチタンク6及びブリーザホース7を介して燃料タン
ク8へ加えるようにしたので、燃料の供給をスムーズに
して出力を向上させることができる。
【0070】なお、ラム圧導入穴10からキャッチタン
ク6を省略して直接燃料タンク8へラム圧をかけるよう
にすることも可能である。但し本実施例の場合キャッチ
タンク6を燃料タンク8のオーバーフロー用にも利用し
ている。また、前後の各気化器14、15へ加わる負圧
下室側パイプ70のラム圧は、負圧下室通路53が各気
筒分毎に独立しているため、従来のような絞り部がなく
なり、十分な圧力が得られるようになるので、各気化器
14、15におけるバキュームピストンの動きがスムー
ズになり、出力が向上する。
【0071】そのうえ、負圧下室通路53を吸入口51
a及び52aの各近傍へ開口したので、負圧下室側パイ
プ70は各吸気通路51、52へ加わる実際のラム圧に
極めて近似した圧力を与えられることになり、バキュー
ムピストンの作動精度が向上する。
【0072】しかも、前後の負圧下室通路53の開口方
向をそれぞれ前後の吸気通路51、52への新気の流入
方向とほぼ一致させてあるので、それぞれの負圧下室通
路53にラム圧を取り入れ易くなり、バキュームピスト
ンの動きをより一層スムーズにできる。
【0073】なお、エアベント用通路54についても同
様にラム圧を取り入れ易くなっている。また、自動2輪
車の走行風導入装置並びにV型4気筒エンジンに限らず
に、種々の形式の多気筒エンジンに対して本発明を適用
可能である。そのうえ、ラム圧加圧を行わない気化器で
も負圧下室のラム圧取り入れ位置や形状を適宣に選定す
れば、出力の向上に貢献できる。
【0074】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ヘッドパ
イプと左右のメインフレームで囲まれた空間を直接吸気
チャンバの一部とし、かつ、チャンバカバーの前部及び
側部をメインフレームの上面に取付け、吸気ダクトの吐
出口をメインフレームの下面に取付けた。ゆえに、チャ
ンバカバーや吸気ダクトをメインフレームで囲まれた空
間内へ配設しないで済むため、これらとメインフレーム
との間にクリアランスを設ける必要がなくなり、吸気チ
ャンバの通路断面積を大きくできるので出力向上を図る
ことができる。
【0075】そのうえ、吸入口をエンジンの前方に配置
されたラジエタの前面と略同位置に開口させたので、ラ
ジエタを通過することにより加温されたラジエタ排風を
吸入することなく、ラジエタの熱影響がない比較的冷え
た外気を吸入できるため、吸気の充填効率を高く維持し
てエンジンの出力向上に貢献できる。
【0076】しかも、チャンバカバーと吸気ダクトを直
接接合する必要がなくなり、それぞれの接合部は見え易
くかつ手の入り易いメインフレーム上の場所になるの
で、接合時の作業性が向上しかつ十分なシール性を確保
でき、そのうえメンテナンス性が向上する。
【0077】請求項2に係る発明によれば、吸入口がメ
インフレームとラジエタの間を通って車体前方に向かっ
て開口するので、走行風を効率よく吸入できる。請求項
3に係る発明によれば、吸入口がラジエタの幅と略同一
の幅を有するので、吸入口の開口面積を増大でき、その
結果より多くの外気を吸入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の要部側断面図
【図2】 実施例を用いた自動2輪車の要部側面図
【図3】 正記自動2輪車の要部正面図
【図4】 実施例要部の図2X矢示方向図
【図5】 実施例要部の図1のY矢示方向図
【図6】 図4のC−C線に沿う拡大断面図
【図7】 実施例要部の側断面図
【図8】 実施例要部の平面図
【図9】 実施例要部の拡大断面図
【図10】実施例に係る気化器ベースの平面図
【図11】実施例に係る気化器ベースの側断面図
【符号の説明】
3:メインフレーム、4:ヘッドパイプ、8:燃料タン
ク、13:気化器ベース、14:前気化器、15:後気
化器、17:前気筒、18:後気筒、20:チャンバカ
バー、21:吸気ダクト、22:仕切板、23:整流
板、51:前気化器の吸気通路、51a:吸入口、5
2:後気化器の吸気通路、52a:吸入口、53:負圧
下室通路、54:エアベント通路、55:前気筒の吸気
通路、56:後気筒の吸気通路、70:負圧下室側パイ
プ、72:エアベントパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−271089(JP,A) 特開 平4−146878(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 39/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端部をヘッドパイプに連結し左右に対
    をなして前後方向へ延びるメインフレームの下方へ配設
    したエンジンから上方に吸気通路を延設してその上端を
    メインフレーム上方に設けられた吸気チャンバに連結し
    た自動2輪車において、 前記吸気チャンバの上部壁を形成するチャンバカバーの
    前部及び左右の縁部をメインフレームの上面に連結して
    メインフレームの上部を覆うことによりヘッドパイプと
    左右のメインフレームで囲まれた空間を吸気チャンバの
    一部に利用し、ヘッドパイプの下方で前方へ向かって開
    口した吸入口を有するダクトの吐出口をメインフレーム
    の下面に連結して前記空間と連通させるとともに、 前記吸入口を、エンジンの前方に配置されたラジエタの
    前面と略同位置に開口させた ことを特徴とする車両の走
    行風導入装置。
  2. 【請求項2】 前記吸入口は、前記メインフレームとラ
    ジエタの間を通って車体前方に向かって開口することを
    特徴とする請求項1に記載した車両の走行風導入装置。
  3. 【請求項3】 前記吸入口は、前記ラジエタの幅と略同
    一の幅を有することを特徴とする請求項1又は2に記載
    した記載車両の走行風導入装置。
JP20966492A 1992-07-14 1992-07-14 車両の走行風導入装置 Expired - Fee Related JP3344656B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20966492A JP3344656B2 (ja) 1992-07-14 1992-07-14 車両の走行風導入装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20966492A JP3344656B2 (ja) 1992-07-14 1992-07-14 車両の走行風導入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06206587A JPH06206587A (ja) 1994-07-26
JP3344656B2 true JP3344656B2 (ja) 2002-11-11

Family

ID=16576564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20966492A Expired - Fee Related JP3344656B2 (ja) 1992-07-14 1992-07-14 車両の走行風導入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3344656B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5174547B2 (ja) * 2007-07-10 2013-04-03 ヤマハ発動機株式会社 吸気システムおよびそれを備えた自動二輪車
DE102013113924A1 (de) * 2013-12-12 2015-06-18 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Fahrzeug mit Luftfilter

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06206587A (ja) 1994-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3836665B2 (ja) 自動二輪車
JP2000238680A (ja) 自動二輪車の燃料ポンプ装置
US5655497A (en) Induction system for motorcycle
JP3344656B2 (ja) 車両の走行風導入装置
JP3586740B2 (ja) アンダーボーン型自動二輪車のエンジン吸気構造
JP3194787B2 (ja) 自動2輪車の吸気装置
JP3108876B2 (ja) 自動二輪車の吸気導入装置
JPH0440234B2 (ja)
JPH0632271A (ja) 自動2輪車の走行風導入装置
JP2711881B2 (ja) 自動二輪車のエアクリーナ外気導入装置
JP3330057B2 (ja) 自動二,三輪車におけるエンジンの吸気装置
JPH0367797A (ja) 自動二輪車の吸気装置
JPS6215462Y2 (ja)
JP2823930B2 (ja) 自動二輪車のエアクリーナ装置
JP3089275B2 (ja) 自動二輪車用エアクリーナ装置
JP2889591B2 (ja) 自動二輪車の吸気装置
JP2889592B2 (ja) 自動二輪車の吸気装置
JPH0721432Y2 (ja) 自動2輪車用エアダクト装置
JP3551695B2 (ja) 過給機付エンジンの吸気配管構造
JPH01237275A (ja) 自動二輪車の吸気装置
JPH0719973Y2 (ja) 自動二輪車のオイル装置
JP2577939Y2 (ja) キャブオーバ型自動車用排気ターボ過給式内燃機関における吸気装置
JP3467977B2 (ja) スクータ型車両の排気ガス浄化装置
JP2836701B2 (ja) 2サイクルv型2気筒エンジン
JPH02296586A (ja) 自動二輪車の吸気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080830

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090830

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees