JP3344524B2 - D/aコンバータ - Google Patents

D/aコンバータ

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JP3344524B2 JP30379394A JP30379394A JP3344524B2 JP 3344524 B2 JP3344524 B2 JP 3344524B2 JP 30379394 A JP30379394 A JP 30379394A JP 30379394 A JP30379394 A JP 30379394A JP 3344524 B2 JP3344524 B2 JP 3344524B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の抵抗素子を直列
接続したラダー抵抗を用いて基準電圧を分圧した多数の
比較参照電圧を、入力されるデジタル信号の値に応じて
切り替えることで、該デジタル信号の値に対応する電圧
のアナログ出力電圧をアナログ電圧出力端子から出力す
るようにしたD/Aコンバータに係り、特に、D/A変
換後のアナログ出力電圧の発生に必要な、基準電圧を分
圧した多数の比較参照電圧を得るラダー抵抗を構成する
抵抗素子の数を抑えながら、より細かい分解能でD/A
(digital to analog )変換することができるD/Aコ
ンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】D/Aコンバータ、又A/D(analog t
o digital )コンバータは、計測装置、例えばデジタル
ボルトメータやプログラマブル電源装置等、工業用分野
では古くから用いられている。又、近年、このようなD
/AコンバータやA/Dコンバータは、コンパクトディ
スクプレーヤ等の民生用や、デジタル回線に電話を接続
するためのコーデック等の特殊分野等にも用いられるよ
うになっている。
【0003】まず、一般的なD/Aコンバータは、多数
の抵抗素子を直列接続し、基準電圧を分圧した多数の比
較参照電圧を得るようにしたラダー抵抗を用いている。
即ち、入力されるデジタル信号の値の大きさに対応する
電圧の、前記ラダー抵抗によって得られた前記比較参照
電圧の1つを選択し、これをD/A変換結果のアナログ
出力電圧として出力する。
【0004】従って、入力されるデジタル信号がN桁の
2進数の場合、D/A変換された後のアナログ信号の取
り得る電圧は(2N −1)の数であるため、前記比較参
照電圧として、前記基準電圧を含め、一般には(2N
1)の異なる電圧を生成する必要がある。従って、この
場合、一般には前記ラダー抵抗には、(2N −1)個の
抵抗素子を直列接続する必要がある。又、この様に前記
ラダー抵抗で互いに直列接続される複数の抵抗は、通
常、互いに同一の抵抗値とされる。
【0005】一方、A/Dコンバータとしては、高速動
作が可能なフラッシュ型A/Dコンバータや、逐次比較
型A/Dコンバータや、積分型A/Dコンバータがあ
る。
【0006】まず、高速動作が可能な前記フラッシュ型
A/Dコンバータは、例えばNビットのデジタル信号を
出力するものは、合計(2N−1)個の抵抗素子を直列
接続したラダー抵抗、及び、合計(2N−1)個のコン
パレータを備えるようにしている。このようなフラッシ
ュ型A/Dコンバータは、それぞれのコンパレータが、
前記ラダー抵抗によって得られる複数の前記比較参照電
圧の1つずつに割り付けられている。又、このようなフ
ラッシュ型A/Dコンバータは、このような複数のコン
パレータが相互に並行して、それぞれに割り当てられた
前記比較参照電圧と入力されるアナログ信号の電圧とを
比較する。この様に並行した比動作により、より高速
なA/D変換が実現される。
【0007】又、このようなフラッシュ型A/Dコンバ
ータに関して、特開平4−108221や特公平2−3
9136等、種々の技術が開示されている。例えば前記
特公平2−39136では、近年2ステップフラッシュ
型A/Dコンバータと呼ばれるものに関する技術が開示
されている。この2ステップフラッシュ型A/Dコンバ
ータは、A/D変換後のデジタル信号の上位桁及び下位
桁に対応する2ステップのA/D変換を、コンパレータ
等を共用して行うため、一般的なフラッシュ型A/Dコ
ンバータに比べコンパレータ等の素子数を減少すること
ができる。
【0008】一方、前記逐次比較型A/Dコンバータ
は、内蔵するD/Aコンバータから出力されるアナログ
出力電圧を逐次切り替え、又該アナログ出力電圧と、A
/D変換するために入力されたアナログ入力電圧とを比
較する。又、該逐次比較型A/Dコンバータは、内蔵す
るD/Aコンバータの出力するアナログ出力電圧が、入
力され、A/D変換されるアナログ入力電圧と一致ない
しは最接近したとき、このときの該D/Aコンバータの
入力するデジタル信号の値を、入力された前記アナログ
入力電圧のA/D変換結果とする。このような逐次比較
型A/Dコンバータは、一般には前記フラッシュ型A/
Dコンバータに比べ、必要な素子数が少なく、回路規模
や、半導体集積回路化に際したレイアウトサイズを小さ
くすることができる。
【0009】又、このような逐次比較型A/Dコンバー
タに関して、チャージバランスコンパレータを用いたも
の等、又特開昭62−7221や特開平5−17583
7等で開示されるもの等、種々の技術が開示されてい
る。
【0010】図8は、従来のチャージバランスコンパレ
ータを用いた逐次比較型A/Dコンバータの一例の回路
図である。
【0011】この図8は、三菱電機技報・Vol.67
・No.3・1993の、特に98(326)頁の図4
で紹介されたものである。この逐次比較型A/Dコンバ
ータは、まず、ラダー抵抗10と、マルチプレクサ12
A及び12Bとにより構成されるD/Aコンバータを備
える。又、該逐次比較型A/Dコンバータは、コンデン
サC1及びC2、又インバータゲート14により構成さ
れるチャージバランスコンパレータを備える。
【0012】なお、ここで、前記コンデンサC2の容量
を“C”とする。又、前記コンデンサC1の容量を、前
記コンデンサC2の容量の16倍、即ち“16C”とす
る。又、以降、これらコンデンサC1及びC2を、それ
ぞれ、等電荷コンデンサC1及びC2とも称する。
【0013】まず、前記マルチプレクサ12A及び12
Bは、いずれも、同一のラダー抵抗が発生する多数の比
較参照電圧の1つを選択する。
【0014】図9は、前記ラダー抵抗10、前記マルチ
プレクサ12A及び12Bの一例の回路図である。
【0015】この図9において、前記ラダー抵抗は、例
えば合計16個の抵抗素子R0〜R15により構成され
る。又、前記マルチプレクサ12Aは、例えば合計15
個のスイッチSWA1〜SWA15によって構成され
る。前記マルチプレクサ12Bは、例えば合計15個の
スイッチSWC1〜SWC15によって構成される。
【0016】次に、前記コンデンサC1及びC2は、相
互に直列接続された最両端において、一端はスイッチS
Wφ1を介してアナログ入力電圧Vinが接続され、他
方端はスイッチSWφ4を介してグランドGへ接続され
る。従って、このように相互に直列接続された最両端に
は、前記スイッチSWφ1及びSWφ4が共にオンとな
ると、A/D変換するアナログ入力電圧が印加される。
【0017】又、インバータゲート14は出力と入力と
がスイッチSWφ1を介して接続され、コンパレータと
して用いられている。前記スイッチSWφ1をオフとし
た後、該インバータゲート14の入力電圧が上昇すれ
ば、該インバータゲート14の出力電圧はL状態とな
る。一方、前記スイッチSWφ1をオフとした後に、該
インバータゲート14の入力電圧が下降すれば、該イン
バータゲート14の出力電圧は、H状態となる。
【0018】以下、この図8のA/Dコンバータの作用
を説明する。
【0019】この図8に示すA/Dコンバータにおい
て、第1ステップでは、まず、前記スイッチSWφ1を
オンとし、スイッチSWφ2をオフとし、スイッチSW
φ3をオフとし、前記スイッチSWφ4をオンとする。
【0020】これによって、相互に直列接続された前記
コンデンサC1及びC2の最両端には、前記アナログ入
力電圧Vinが印加される。このとき、相互に直列接続
されたこれら等電荷コンデンサC1及びC2には、いず
れも電荷Qがチャージされる。
【0021】ここで、相互に直列接続されたこれら等電
荷コンデンサC1及びC2の接続点における、このよう
な第1ステップにおける電圧をVBとする。このとき、
これら等電荷コンデンサC1及びC2について、次式が
成り立つ。
【0022】 Q=16C×(VB−Vin)+C×VB …(1)
【0023】次に、第2ステップとして、前記スイッチ
SWφ1をオフとし、前記スイッチSWφ2をオンと
し、前記スイッチSWφ3をオフとし、前記スイッチS
Wφ4をオンとする。
【0024】即ち、前記アナログ入力電圧Vinへ接続
されていた前記等電荷コンデンサC1の一端を、該第2
ステップでは前記マルチプレクサ12A側に切り替え、
比較参照電圧Vrhを印加する。又、該第2ステップで
は、前記マルチプレクサ12Aを切り替えることで、前
記ラダー抵抗10から得られる多数の前記比較参照電圧
を順次切り替え、前記比較参照電圧Vrhを選択する。
又、このとき、前記マルチプレクサ12Aにて選択され
た比較参照電圧Vrhと前記アナログ入力電圧Vinと
の大小関係を、前記インバータゲート14にて判定す
る。このように前記マルチプレクサ12Aを順次切り替
え、前記比較参照電圧Vrhが前記アナログ入力電圧V
inに最も接近したときに、該比較参照電圧Vrhの電
圧を保持しながらこの第2ステップを終了する。
【0025】なお、該第2ステップ終了直後の、相互に
直列接続された前記等電荷コンデンサC1及びC2の接
続点の電圧を、VB′とする。又、このときの、これら
等電荷コンデンサC1及びC2それぞれに蓄えられる電
荷をQ′とする。すると、該第2ステップ終了直後に
は、次式が成り立つ。
【0026】 Q′=16C×(VB′−Vrh)+C×VB′ …(2)
【0027】ここで、前記電荷Q′が前記電荷Qに等し
いとする。即ち、(Q=Q′)とする。このとき、次式
が成り立つ。
【0028】 VB′=VB−(Vin−Vrh)×16/17 …(3)
【0029】次に、第3ステップとして、前記スイッチ
SWφ1をオフとし、前記スイッチSWφ2をオンと
し、前記スイッチSWφ3をオンとし、前記スイッチS
Wφ4をオフとする。
【0030】即ち、前記第2ステップの後、当該第3ス
テップでは、前記グランドG側へ接続されていた前記等
電荷コンデンサC2の一端を、前記マルチプレクサ12
Bへ接続する。この第3ステップ開始時には、前記電圧
VBと前記電圧VB′との較差は、前記アナログ入力電
圧Vinと前記比較参照電圧Vrhとの較差に応じてい
る。又、前記電圧VBと前記電圧VB′との較差の有無
は、前記インバータゲート14にて判定することができ
る。
【0031】又、当該第3ステップでは、前記マルチプ
レクサ12Bを切り替えることで、前記ラダー抵抗10
が発生する多数の比較参照電圧のうちの1つ、即ち比較
参照電圧Vrlを選択する。このように逐次前記比較参
照電圧Vrlを選択し、前記電圧VBと前記電圧VB′
との較差がより小さくなるようにする。
【0032】チャージバランスコンパレータを用いたA
/Dコンバータは、このような第1ステップから第3ス
テップまでの一連の動作を行いながら、最終的に決定さ
れた前記マルチプレクサ12Aの選択設定、及び前記マ
ルチプレクサ12Bの選択設定に基づいて、前記アナロ
グ入力電圧Vinのデジタル変換結果を得るようにして
いる。
【0033】なお、該第3ステップ終了直後の、相互に
直列接続された前記等電荷コンデンサC1及びC2の接
続点の電圧を、VB″とする。又、このときの、これら
等電荷コンデンサC1及びC2それぞれに蓄えられる電
荷をQ″とする。すると、該第3ステップ終了直後に
は、次式が成り立つ。
【0034】 Q″=16C×(VB″−Vrh)+C×(VB″−Vrl) …(4)
【0035】ここで、前記電荷Q″が前記電荷Qに等し
いとする。即ち、(Q=Q″)とする。このとき、前記
電圧VB′は、次式のように表わすことができる。
【0036】 VB″=VB−(16Vin−(16Vrh+Vrl))/17 …(5)
【0037】従って、該第3ステップでは、上記(5)
式で示される前記電圧VB″が、より前記電圧VBと等
しくなるようにする。このとき、前記マルチプレクサ1
2Bで得られた前記比較参照電圧Vrlは、上記(5)
式のとおり、前記電圧VBに対して、(1/17)の分
解能で作用する。
【0038】従って、このようなチャージバランスコン
パレータを用いたA/Dコンバータでは、同一の前記ラ
ダー抵抗10から前記比較参照電圧Vrh及び前記比較
参照電圧Vrlを得ながら、前記比較参照電圧Vrlの
大きさを逐次変更しながら行うA/D変換の分解能を、
より細かくすることができる。従って、このようなA/
Dコンバータによれば、前記ラダー抵抗10が要する抵
抗素子の数を低減することができる。即ち、一般の逐次
比較型A/Dコンバータが内蔵するラダー抵抗に要した
抵抗素子の個数(2N −1)よりも、より少ない抵抗素
子にて、前記ラダー抵抗10を構成することができる。
【0039】なお、このようなチャージバランスコンパ
レータを用いたA/Dコンバータについては、例えば、
「A Monolithic Charge −Balancing Successiv
e Approximation A/D Technique (IEEE
J. Solid−State Circuit、Vol.SC−1
4、pp.912−920、Dec.1979)」でも言
及されている。
【0040】このようなチャージバランスコンパレータ
を用いることにより、A/Dコンバータが内蔵するD/
Aコンバータの分解能を抑えることができ、用いるラダ
ー抵抗の抵抗素子の数の低減、又マルチプレクサに用い
るスイッチ素子の数の低減等により、全体の小型化を図
ることが可能である。例えば次に述べる特開昭62−7
721では、前述のようなチャージバランスコンパレー
タを用いることによって、内蔵する4ビットの分解能の
D/Aコンバータを用いながら、より分解能の高い、即
ち、8ビットの分解能のA/Dコンバータを実現してい
る。
【0041】次に、以上説明したチャージバランスコン
パレータを用いたA/Dコンバータに対して、前記特開
昭62−7221は、該特開昭62−7221の明細書
第2図のように、前記図8の前記マルチプレクサ12A
と前記マルチプレクサ12Bとを共通化することで、ス
イッチ素子の数の低減等を図っている。該特開昭62−
7221では、前記図8の前述の説明における前記第2
ステップにて確定する前記比較参照電圧Vrhの電圧を
記憶する電圧記憶回路を特に備えるようにしている。
【0042】又、前記特開平5−175837では、逐
次変換型A/Dコンバータが内蔵するD/Aコンバータ
を、A/D変換時に必要なD/A変換だけでなく、入力
されるデジタル信号の値に応じたアナログ出力電圧を出
力する一般的なD/AコンバータのD/A変換にも用い
るようにしている。即ち、該特開平5−175837で
は、時分割的に、1つのコンバータをA/Dコンバータ
にも、又D/Aコンバータにも用いられるようにしてい
る。これによって、例えば内蔵するラダー抵抗等をA/
DコンバータとD/Aコンバータとで共用できるため、
全体的な素子数を低減することができ、例えば半導体集
積回路化した場合のレイアウト面積の縮小等を図ること
が可能である。
【0043】
【発明が達成しようとする課題】しかしながら、前述の
ようなラダー抵抗を用いたD/Aコンバータでは、該ラ
ダー抵抗に用いる抵抗素子の数に応じ、該抵抗素子の数
にほぼ等しい、得られる多数の比較参照電圧の数が定め
られてしまう。又、該比較参照電圧の数に応じ、D/A
コンバータの分解能が定まってしまう。即ち、従来、D
/Aコンバータの分解能が、内蔵するラダー抵抗に用い
る抵抗素子の数によって定められてしまっていた。
【0044】従って、前述のようなチャージバランスコ
ンパレータを有するA/Dコンバータにおいては用いる
D/Aコンバータの分解能が低減されているため、前記
特開平5−175837の如くD/Aコンバータを実現
しようとした場合、十分な分解能を得ることができない
という問題がある。即ち、A/Dコンバータとして動作
させるときの分解能に比べ、D/Aコンバータとして動
作させるときの分解能が低くなってしまう。
【0045】該特開平5−175837は、基本的に、
D/Aコンバータを内蔵するA/Dコンバータでは同様
に適用することができる。従って、前記チャージバラン
スコンパレータを有するA/Dコンバータにも適用する
ことができる。しかしながら、前述したように、チャー
ジバランスコンパレータを有するA/Dコンバータで
は、前記図8を用い前述したとおり、内蔵するD/Aコ
ンバータの分解能が抑えられているため、このようなD
/Aコンバータを独立して用いた場合、必要な分解能を
得ることができないという問題がある。
【0046】例えば、チャージバランスコンパレータを
有するA/Dコンバータである前記特開昭62−722
1の実施例では、内蔵するD/Aコンバータの分解能が
4ビットである。従って、該実施例のこのようなD/A
コンバータを独立して用いた場合、A/Dコンバータと
して動作させたときの分解能が8ビットであることに比
べ、D/Aコンバータとして動作させたときの分解能が
4ビットになってしまう。
【0047】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、D/A変換後のアナログ出力電圧の
発生に必要な、基準電圧を分圧した多数の比較参照電圧
を得るラダー抵抗を構成する、抵抗素子の数等を抑えな
がら、より細かい分解能でD/A変換することができる
D/Aコンバータを提供することを目的とする。
【0048】
【課題を達成するための手段】本発明は、多数の比較参
照電圧を、入力されるデジタル信号の値に応じて切り替
えることで、該デジタル信号の値に対応する電圧のアナ
ログ出力電圧をアナログ電圧出力端子から出力するよう
にしたD/Aコンバータにおいて、複数の加重充電コン
デンサと、これら加重充電コンデンサそれぞれの一端を
いずれもグランドへ接地すると共に、それぞれのグラン
ドへ接地されていない一端に対して、任意の前記比較参
照電圧を印加することで、印加した電圧に比例する電荷
をこれら加重充電コンデンサにチャージする電荷チャー
ジスイッチ群と、これら加重充電コンデンサそれぞれの
グランドへ接地されていない一端を、いずれも前記アナ
ログ電圧出力端子へ切り替えることで、これら加重充電
コンデンサにチャージされた総電荷量に比例する電圧
が、該アナログ電圧出力端子から出力されるようにする
総電荷量比例電圧出力スイッチ群と、を備えることでD
/Aコンバータの機能を実現すると共に、相互に直列接
続された、相互に容量の異なる複数の等電荷コンデンサ
として、前記加重充電コンデンサを用いると共に、アナ
ログ入力電圧と前記比較参照電圧と比較するチャージバ
ランスコンパレータを有することで、A/Dコンバータ
の機能をも備えたことにより、前記課題を達成したもの
である。
【0049】又、本発明は、前記課題を達成すると共
に、D/Aコンバータの機能及びA/Dコンバータの機
能を共に実現すると共に、これらA/Dコンバータの機
能及びA/Dコンバータの機能とでコンデンサやスイッ
チ素子等を共用することで、全体的な素子数の低減、又
例えば半導体集積回路化に際したレイアウト面積の縮小
等を図ったものである。
【0050】
【作用】図1は、本発明の要旨を示す回路図である。
【0051】この図1において、C1及びC2は、互い
に容量が異なる加重充電コンデンサである。これら加重
充電コンデンサC1及びC2は、いずれも、一端がグラ
ンドGへ接続されている。又、前記加重充電コンデンサ
C1の、このように前記グランドGへ接続される一端と
は逆の一端には、比較参照電圧Vref1が印加され
る。前記加重充電コンデンサC2については、前記グラ
ンドGへ接地される一端とは逆の一端には、比較参照電
圧Vref2が印加される。更に、スイッチSWφ5を
オンとすることで、これら加重充電コンデンサC1及び
C2それぞれの、前記グランドGへ接地されていない一
端は、いずれもアナログ電圧出力端子Voutへ接続さ
れる。
【0052】この図1に示すような回路において、前記
比較参照電圧Vref1として、電圧V1の比較参照電
圧を印加する。すると、容量C1の前記加重充電コンデ
ンサC1には、次式に示す電荷Q1が蓄えられる。
【0053】Q1=C1×V1 …(6)
【0054】又、前記比較参照電圧Vref2として、
電圧V2の比較参照電圧を印加する。すると、容量C2
の前記加重充電コンデンサC2には、次式に示す容量Q
2がチャージされる。
【0055】Q2=C2×V2 …(7)
【0056】次に、前記スイッSWφ5をオンとする。
このとき、前記アナログ電圧出力端子Voutの電圧V
は、次式のとおり、前記電荷Q1及びQ2、及び、前記
加重充電コンデンサC1及びC2の合成容量(=C1+
C2)に依存したものとなる。
【0057】 V=(Q1+Q2)/(C1+C2) …(8) =(C1×V1+C2×V2)/(C1+C2) …(9)
【0058】上記(8)式から明らかなように、電圧V
は、前記加重充電コンデンサC1に蓄えられる前記電荷
Q1及び前記加重充電コンデンサC2に蓄えられる前記
電荷Q2の総電荷量Q(=Q1+Q2)に比例する。
又、これら電荷Q1及びQ2は、それぞれ、前記加重充
電コンデンサC1の前記容量C1あるいは前記加重充電
コンデンサC2の前記容量C2に依存している。又、こ
れら電荷Q1及びQ2は、それぞれ、前記加重充電コン
デンサC1へ印加する前記電圧V1、あるいは前記加重
充電コンデンサC2へ印加する前記電圧V2に依存して
いる。
【0059】ここで、前記比較参照電圧端子Vref1
へ印加する、複数の比較参照電圧と、前記比較参照電圧
端子Vref2へ印加する複数の比較参照電圧とが、共
に同一のラダー抵抗を用いて発生したものとしても、こ
れら比較参照電圧端子Vref1及びVref2から印
加される電圧の重みを、前記加重充電コンデンサC1及
びC2のそれぞれの容量C1あるいはC2によって、相
互に異ならせることができる。
【0060】例えば、前記比較参照電圧端子Vref
1、又前記比較参照電圧端子Vref2へ印加する比較
参照電圧を、いずれも共通のラダー抵抗、例えば合計
(2N −1)個の抵抗素子を直列接続したラダー抵抗に
て発生するものとする。該ラダー抵抗からは、最大、
(2N −1)の種類の比較参照電圧が得られる。このと
き、前記比較参照電圧端子Vref1へ印加される比較
参照電圧の種類の数(2N −1)と、前記比較参照電圧
端子Vref2へ印加される比較参照電圧の種類の数
(2N −1)に対して、前記スイッチSWφ5をオンと
し、前記アナログ出力電圧端子Voutから得られる前
記電圧Vの種類の数は、(2N −1)以上となる。特
に、前記容量C1と前記容量C2とが等しい場合、前記
電圧Vの種類の数は(2(N+1) −1)となる。又、前記
容量C1と前記容量C2とを、一方が他方の2倍以上と
なるよう、互いに容量を異ならせた場合、より種類の多
い前記電圧Vを発生することができ、(2(N+1) −1)
の種類以上の前記電圧Vを発生することができる。
【0061】このように、本発明においては、互いに容
量が異なる加重充電コンデンサへと、任意の比較参照電
圧を印加し、電荷をチャージした後、全ての前記加重充
電コンデンサを前記アナログ出力電圧端子Voutへと
接続することで、これら加重充電コンデンサに充電され
た総電荷量に比例する、より設定する種類が増大された
電圧を得ることができるようになっている。従って、本
発明によれば、前記ラダー抵抗を構成する抵抗素子の数
等を抑えながら、より細かい分解能でD/A変換するこ
とができる。
【0062】なお、D/Aコンバータへ入力される、D
/A変換されるデジタル信号の2進数の各ビットについ
て考えた場合、LSB(least significant bit )側か
らMSB(most significant bit)側へと、2倍毎に、
重みの度合いが異なる。
【0063】従って、前記容量C1と前記容量C2とを
異ならせる場合、例えば、一方が他方の2K 倍となるよ
うにする。この場合、前記電圧Vの種類は、おおむね、
(N +K) 程度となる。従って、前記ラダー抵抗の数を抑
えながら、D/A変換の分解能をより向上できる。
【0064】
【実施例】以下、図を用いて本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0065】図2は、本発明が適用されたD/Aコンバ
ータの第1実施例の回路図である。
【0066】この図2の本実施例のD/Aコンバータ
は、前記図8に示した従来のA/Dコンバータを基本と
して構成されている。まず、本実施例では、この従来技
術と同様、A/Dコンバータとしての機能も有する。こ
れに加え、本実施例は、D/Aコンバータとしての機能
も有する。
【0067】この図2に示される如く、本実施例におい
ては、前記図8に示した従来のA/Dコンバータに対し
て、スイッチSWφ3及びSWφ5が追加されている。
【0068】まず、前記スイッチSWφ3は、本実施例
が、前記図8の従来のものと同様A/Dコンバータとし
て動作するときには、前記スイッチSWφ3及びSWφ
5がオフとなる。該スイッチSWφ3をオフとし、且つ
該スイッチSWφ5をオフとすることで、本実施例の回
路構成は前記図8の従来のものと同一となる。
【0069】一方、本実施例をD/Aコンバータとして
動作させる場合、まず、前記スイッチSWφ3をオンと
する。これによって、前記加重充電コンデンサC1及び
C2は、前記図1に示したものと同様、それぞれのコン
デンサC1及びC2の一端がいずれも前記グランドGへ
接地される。
【0070】以下、本実施例をこのようにD/Aコンバ
ータとして動作させる場合の作用を説明する。
【0071】まず、第1ステップとして、前記スイッチ
SWφ1、SWφ4及びSWφをオフとする。又、前
記スイッチSWφ2及びSWφ3をいずれもオンとす
る。
【0072】このように前記スイッチSWφ2をオンと
することで、前記マルチプレクサ12によって選択され
た、前記ラダー抵抗10によって発生された多数の比較
参照電圧のうちの1つ、即ち前記比較参照電圧Vrhが
前記加重充電コンデンサC1へ印加される。これによっ
て、該比較参照電圧Vrhに比例する電荷Q1が、前記
加重充電コンデンサC1へチャージされる。
【0073】一方、前述のように前記スイッチSWφ3
をオンとすることで、前記ラダー抵抗10で発生された
多数の比較参照電圧のうちの、前記マルチプレクサ12
Bで選択された1つ、即ち前記比較参照電圧Vrlを前
記加重充電コンデンサC2へ印加することができる。こ
れによって、該比較参照電圧Vrlに比例する電荷Q2
が前記加重充電コンデンサC2へチャージされる。
【0074】このように前記加重充電コンデンサC1へ
前記比較参照電圧Vrhに比例する電荷Q1がチャージ
され、且つ、前記加重充電コンデンサC2へ前記比較参
照電圧Vrlに比例する前記電荷Q2がチャージされた
後には、第2ステップとして、まず、前記スイッチSW
φ2及びSWφ3がいずれもオフとする。
【0075】この後、第3ステップとして、前記図1の
前記スイッチSWφ5と同様、この図2の前記スイッチ
SWφ5を操作する。即ち、オフとなっていたこの図2
の前記スイッチSWφ5がオンとされる。これによっ
て、前記図1のものと同様、前記加重充電コンデンサC
1及びC2にチャージされた総電荷量Q(=Q1+Q
2)に比例する電圧が、端子V(アナログ電圧出力端子
Vin)から出力される。
【0076】以上説明した通り、本実施例によれば、ま
ず、前記図8に示した従来のA/Dコンバータと同様の
A/D変換機能を実現することができる。即ち、本実施
例の端子V(Vin/Vout)から入力されるアナロ
グ入力電圧をA/D変換することができる。
【0077】更に、本実施例によれば、本発明を適用し
たD/Aコンバータの機能をも実現することができる。
即ち、前記マルチプレクサ12Aにて選択された前記比
較参照電圧Vrhに応じた前記加重充電コンデンサC1
へチャージされる前記電荷Q1と、前記マルチプレクサ
12Bで選択された前記比較参照電圧をVrlに従っ
た、前記加重充電コンデンサC2へ蓄えられる前記電荷
Q2とについて、前記スイッチSWφ5をオンとするこ
とで、総電荷量Q(=Q1+Q2)に比例する電圧を、
前記端子V(Vin/Vout)から出力することがで
きる。
【0078】このとき、前述の如く、前記加重充電コン
デンサC1の容量C1(=16C)と、前記加重充電コ
ンデンサC2の前記容量C2(=C)とが、互いに異な
る大きさとされているため、より細かい分解能でD/A
変換することができる。即ち、前記マルチプレクサ12
Aから得られる前記比較参照電圧Vrhの分解能や、前
記マルチプレクサ12Bから得られる前記比較参照電圧
Vrlの分解能に比べて、より細かい分解能でD/A変
換することができる。
【0079】特に、前記容量C1と前記容量C2との比
が(16:1=24 :1)とされている。このため、前
記ラダー抵抗10の分解能をNビットとすれば、(N+
4)程度のビット数の分解能でD/A変換することがで
きる。このように、本実施例によれば、D/Aコンバー
タとして動作させた場合、前記比較参照電圧VrhやV
rlの電圧の種類を抑えながら、従って、前記ラダー抵
抗10を構成する抵抗素子の数を抑えながら、より細か
い分解能でD/A変換することができる。
【0080】図3は、本発明が適用されたD/Aコンバ
ータの第2実施例の回路図である。
【0081】この図3において、抵抗素子R0及びR1
によって構成されるラダー抵抗を用いて、基準電圧Vr
efが分圧され、2種類の電圧の前記比較参照電圧が得
られている。即ち、前記基準電圧Vrefと同電圧の比
較参照電圧と、前記基準電圧Vrefの(1/2)の電
圧(Vref/2)の比較参照電圧が得られている。
【0082】又、本実施例においては、合計4個の加重
充電コンデンサC0〜C3が用いられている。これら加
重充電コンデンサC0〜C3のそれぞれの容量を、順
に、C0〜C3とする。又、前記容量C0と前記容量C
1とは互いに等しく(C0=C1=C)、又、前記容量
C2と前記容量C3とは互いに等しい(C2=C3=4
C)。更に、これら容量C0〜C3において、(C0
(=C1):C2(=C3)=1:4)の関係となって
いる。
【0083】以下、D/A変換するために入力されるデ
ジタル信号の値を、“D3 D2D1 D0”の4桁の
二進数とした場合の、本実施例の作用を説明する。な
お、ビットD3側はMSB側であり、ビットD0側はL
SB側である。
【0084】まず、第1ステップとして、D/A変換に
あたって、スイッチSWEa0〜SWEa3を全てオフ
とし、スイッチSWEb0〜SWEb3を全てオンとす
る。この後、次のように、前記入力デジタル信号の値
“D3 D2 D1 D0”に応じ、スイッチSWD0
〜SWD3を操作する。
【0085】(1)前記ビットD0に応じ、前記スイッ
チSWD0を切り替える。即ち、前記ビットD0が
“0”の場合、前記スイッチSWD0をグランドG側へ
切り替え、0Vの電圧を選択する。一方、前記ビットD
0が“1”の場合、前記スイッチSWD0を前記ラダー
抵抗側へ切り替え、(Vref/2)の電圧を選択す
る。 (2)前記ビットD1に応じ、前記スイッチSWD1を
切り替える。即ち、前記ビットD1が“0”の場合、前
記スイッチSWD1をグランドG側へ切り替え、0Vの
電圧を選択する。一方、前記ビットD1が“1”の場
合、前記スイッチSWD1を前記ラダー抵抗側へ切り替
え、Vrefの電圧を選択する。 (3)前記ビットD2に応じ、前記スイッチSWD2を
切り替える。即ち、前記ビットD2が“0”の場合、前
記スイッチSWD2をグランドG側へ切り替え、0Vの
電圧を選択する。一方、前記ビットD2が“1”の場
合、前記スイッチSWD2を前記ラダー抵抗側へ切り替
え、(Vref/2)の電圧を選択する。 (4)前記ビットD3に応じ、前記スイッチSWD3を
切り替える。即ち、前記ビットD3が“0”の場合、前
記スイッチSWD3をグランドG側へ切り替え、0Vの
電圧を選択する。一方、前記ビットD3が“1”の場
合、前記スイッチSWD3を前記ラダー抵抗側へ切り替
え、Vrefの電圧を選択する。
【0086】このように、入力されたD/A変換される
デジタル信号の値“D3 D2 D1 D0”に応じ、
前記スイッチSWD0〜SWD3を切り替える。又、こ
のような切り替えによって選択された電圧に応じ、前記
加重充電コンデンサC0〜C3へ、それぞれ対応する電
荷Q0〜Q3を蓄える。
【0087】又、このようにこれら加重充電コンデンサ
C0〜C3の全てに対応する電荷がチャージされた後、
第2ステップとして、まず、前記スイッチSWEb0〜
SWEb3を全てオフとする。又、このようにこれらス
イッチSWEb0〜SWEb3全てをオフした後、続い
て、前記スイッチSWEa0〜SWEa3を全てオン状
態とする。
【0088】このとき、合計4個の前記加重充電コンデ
ンサC0〜C3にチャージされた総電荷量Q(=Q0+
Q1+Q2+Q3)は、次のとおり、前記デジタル信号
の値“D3 D2 D1 D0”に比例したものとな
る。又、端子Vからは、該総電荷量Qに比例する、D/
A変換結果のアナログ出力電圧を得ることができる。
【0089】(1)“D3 D2 D1 D0”=“1
111”の場合: Q=(15/2)×Vref×C (2)“D3 D2 D1 D0”=“1110”の場
合: Q=(14/2)×Vref×C (3)“D3 D2 D1 D0”=“1101”の場
合: Q=(13/2)×Vref×C (4)以下同様に、前記デジタル信号の値“D3 D2
D1 D0”の大きさに比例する前記総電荷量Qを得
ることができる。又、該デジタル信号の値“D3 D2
D1 D0”が“0000”の場合には、前記総電荷
量Qは0となる。
【0090】以上説明したとおり、本実施例によれば、
合計2個の前記抵抗素子R0及びR1を直列接続した1
〜2ビット程度の分解能のラダー抵抗を用い、4ビット
の分解能のD/Aコンバータを構成することができる。
このように、本実施例においては、本発明を適用するこ
とで、ラダー抵抗を構成する抵抗素子の数を抑えなが
ら、より細かい分解能のD/Aコンバータを構成するこ
とができる。即ち、従来では、4ビットの分解能のD/
Aコンバータを構成する場合、一般には合計(2 4 −1
=15)個要していたところ、このように、本実施例で
は合計2個の前記抵抗素子R0及びR1の合計2個のみ
を用いた前記ラダー抵抗によって、同様の4ビットの分
解能のD/Aコンバータを実現することができている。
【0091】図4及び図5は、本発明が適用されたD/
Aコンバータの第3実施例の回路図である。
【0092】本実施例については、まず、本発明を適用
しながら、D/Aコンバータの機能が実現されている。
更に、本実施例においては、A/Dコンバータの機能も
実現されている。即ち、D/Aコンバータとしての動作
状態とA/Dコンバータとしての動作状態とが、スイッ
チ操作にて設定できるようになっている。
【0093】特に、前記図4は、D/Aコンバータとし
て動作させるために、各スイッチを切り替えた状態を示
す。一方、前記図5は、本実施例をA/Dコンバータと
して動作させるよう、スイッチを切り替えた状態を示
す。
【0094】このような本実施例のD/Aコンバータ
は、前記第2実施例と同様、4ビットの分解能である。
又、構成についても、本実施例は前記第2実施例に類似
している。
【0095】まず、本実施例において、互いに抵抗値が
等しい合計4個の抵抗素子R0〜R3によって、4種類
の比較参照電圧を得るラダー抵抗が構成されている。
又、本実施例は、前記図3にも示した、前記スイッチS
WD0〜SWD3と、前記スイッチSWEa0〜SWE
a3と、前記スイッチSWEb0〜SWEb3を有す
る。更に、本実施例については、前記ラダー抵抗から得
られる複数の前記比較参照電圧の選択に用いる、スイッ
チSWA1〜SWA3と、スイッチSWC1〜SWC3
を備える。又、本実施例は、D/Aコンバータとしての
動作状態と、A/Dコンバータとしての動作状態とを切
り替えるため等に用いる、スイッチSWP1及びSWP
2と、スイッチSWQ1〜SWQ3とを備える。
【0096】又、本実施例に用いられる加重充電コンデ
ンサC0〜C3のそれぞれの容量を、順に、容量C0〜
C3とする。又、前記容量C0と前記容量C1とは相互
に等しい。又、前記容量C2〜C3は、相互に等しい。
ここで、前記容量C0及びC1を、容量Cとする。この
とき、前記容量C2〜C4は、これら容量C0及びC1
の4倍であり、4Cとなる。
【0097】このような構成の本実施例について、ま
ず、D/Aコンバータとして動作させた場合の作用を、
前記図4と図6を用いて説明する。
【0098】まず、本実施例をD/Aコンバータとして
動作させる場合、前記図4に示す如く、上記スイッチS
WA2、SWC2、SWP1〜SWP4を全てオンとす
る。又、前記スイッチSWA1、SWA3、SWC1、
SWC3、SWQ1〜SWQ3を全てオフとする。
【0099】これらスイッチを操作することで、等価的
に、本実施例の回路は、図6に示すように切り替えられ
る。又、この図6のような状態に切り替えられたもの
は、回路構成は前記図3と同一のものとなる。例えば、
前記図6の前記抵抗素子R0及びR1が、前記図3の前
記抵抗素子R0に対応する。前記図6の前記抵抗素子R
2及びR3が、前記図3の前記抵抗素子R1に対応す
る。従って、前記第2実施例と同様の作用によって、本
実施例についてもD/Aコンバータとして動作させるこ
とができる。
【0100】次に、本実施例をA/Dコンバータとして
動作させる場合の作用を、前記図5及び図7を用いて説
明する。
【0101】本実施例を、端子V(Vin/Vout)
から入力されるアナログ入力電圧をA/D変換するA/
Dコンバータとして動作させる場合、まず、前記スイッ
チSWD0〜SWD3を、全て前記ラダー抵抗の側へ切
り替える。又、このように動作させる場合、前記スイッ
チSWP1〜SWP4を全てオフとし、前記スイッチS
WQ1〜SWQ3を全てオンとする。このように該図5
に示す如く操作すると、本実施例のD/Aコンバータの
回路は、等価的に前記図7に示されるような構成とな
る。
【0102】ここで、これら図5及び図7に示される前
記スイッチSWA1〜SWA3によって、前記図8に示
す前記マルチプレクサ12Aが構成される。又、これら
スイッチSWA1〜SWA3は、前記図8の前記スイッ
チSWφ2の機能も有する。前記スイッチSWC1〜S
WC3によって、前記図8の前記マルチプレクサ12B
が構成される。又、これらスイッチSWC1〜SWC3
は、前記スイッチSWφ3の機能も有する。
【0103】又、前記スイッチSWEa2及びSWEa
3は、前記図8の前記スイッチSWφ1に対応する。前
記スイッチSWEa0及びSWEa1は、前記図8の前
記スイッチSWφ4に相当する。スイッチSWLは、前
図8の前記スイッチSWφ1に相当する。
【0104】従って、本実施例のD/Aコンバータを、
チャージバランスコンパレータを有するA/Dコンバー
タとして動作させるよう諸スイッチを切り替えた場合、
前記図8の従来例と同様に、端子V(Vin/Vou
t)に入力されるアナログ入力電圧をA/D変換するこ
とができる。即ち、前記図8の前記スイッチSWφ1〜
SWφ4に対応する前記図5や前記図6に示すスイッチ
を、これらスイッチSWφ1〜SWφ4と同様に操作す
ることで、入力される前記アナログ入力電圧をA/D変
換することができる。
【0105】このように、本実施例においては、4ビッ
トのD/Aコンバータの機能と共に、チャージバランス
コンパレータを用いたA/Dコンバータの機能をも実現
することができる。特に、前述のように合計4個の前記
抵抗素子R0〜R3によって構成される前記ラダー抵抗
を用いながら、4ビットの分解能のD/Aコンバータを
構成することができ、従来の同一分解能のD/Aコンバ
ータに比べ、前記ラダー抵抗に要する抵抗素子の数を抑
えることができる。
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】なお、前述したように、前記第3実施例に
ついては4ビットの分解能のD/A変換、及び同じく4
ビットの分解能のA/D変換を行うものである。ここ
、本発明は、このような4ビットの分解能のものに限
定されるものではない。
【0125】例えば、用いる複数の前記加重充電コンデ
ンサのうち、容量が小さい方のその容量をCとした場
合、4ビット、8ビット、10ビット及び16ビットの
分解能の、前記第3実施例に対応する、D/A変換機能
と共に、A/D変換機能を有するものは、主として次の
ような構成にて実現することができる。
【0126】(1)4ビットの分解能:前記容量Cの前
記加重充電コンデンサを合計2個と、前記容量Cの4
倍、即ち容量4Cの前記加重充電コンデンサを合計2個
と、合計4個の相互に抵抗値が等しい抵抗素子を直列接
続したラダー抵抗とを用いる。又、必要な分解能4ビッ
トに対して、2ビットと2ビットとに分けてD/A変換
乃至はA/D変換する。 (2)8ビットの分解能:前記容量Cの前記加重充電コ
ンデンサを合計4個と、前記容量Cの16倍、即ち容量
16Cの前記加重充電コンデンサを合計4個、合計16
個の相互に抵抗値が等しい抵抗素子を直列接続したラダ
ー抵抗とを用いる。又、必要な分解能8ビットに対し
て、4ビットと4ビットとに分けてD/A変換乃至はA
/D変換する。 (3)10ビットの分解能:前記容量Cの前記加重充電
コンデンサを合計5個と、前記容量Cの32倍、即ち容
量32Cの前記加重充電コンデンサを合計5個と、合計
32個の相互に抵抗値が等しい抵抗素子を直列接続した
ラダー抵抗とを用いる。又、必要な分解能10ビットに
対して、5ビットと5ビットとに分けてD/A変換乃至
はA/D変換する。 (4)16ビットの分解能:前記容量Cの前記加重充電
コンデンサを合計8個と、前記容量Cの256倍、即ち
容量256Cの前記加重充電コンデンサを合計8個と、
合計256個の相互に抵抗値が等しい抵抗素子を直列接
続したラダー抵抗とを用いる。又、必要な分解能16ビ
ットに対して、8ビットと8ビットとに分けてD/A変
換乃至はA/D変換する。
【0127】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
D/A変換後のアナログ出力電圧の発生に必要な、基準
電圧Vrefを分圧した多数の比較参照電圧を得るラダ
ー抵抗を構成する、抵抗素子の数を抑えながら、より細
かい分解能でD/A変換することができるという優れた
効果を得ることができる。例えば、このようにラダー抵
抗の構成に必要な抵抗素子の数を抑えることで、コスト
の低減や、半導体集積回路化等に際した必要なレイアウ
ト面積の縮小等を図ることが可能である。特に、本発明
の適用にあっては種々のスイッチ素子を必要とするが、
例えば半導体集積回路化に際しては、このようなスイッ
チ素子の大きさよりも、ラダー抵抗を構成する抵抗素子
の大きさの方が大きい。従って、一般的に全体として
は、本発明を適用することで、半導体集積回路化等に際
したレイアウト面積を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す回路図
【図2】本発明が適用されたD/Aコンバータの第1実
施例の回路図
【図3】本発明が適用されたD/Aコンバータの第2実
施例の回路図
【図4】本発明が適用されたA/D変換機能をも有する
4ビットの分解能のD/AコンバータのD/A変換時の
回路図
【図5】前記第3実施例のA/D変換時の回路図
【図6】前記第3実施例のD/A変換時の等価回路図
【図7】前記第3実施例のA/D変換時の等価回路図
【図8】 従来のチャージバランスコンパレータを有する
A/Dコンバータの回路図
【図9】 前記従来からのA/Dコンバータに用いられる
ラダー抵抗及び比較参照電圧を選択するマルチプレクサ
の回路図
【符号の説明】
10…ラダー抵抗 12A、12B…マルチプレクサ C1〜C4…コンデンサ(加重充電コンデンサあるいは
等電化コンデサとして用いるもの) R1〜R15…ラダー抵抗を構成する抵抗素子 SWφ1〜SWφ5、SWA1〜SWA7、SWB1〜
SWB6、SWC1〜SWC3、SWD0〜SWD4、
SWEa0〜SWEa4、SWEb0〜SWEb4、S
WJ1〜SWJ4、SWK1〜SWK4、SWP1〜S
WP4、SWQ1〜SWQ3、SWL…スイッチ Vref…基準電圧 Vref1、Vref2…比較参照電圧 G…グランド

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の比較参照電圧を、入力されるデジタ
    ル信号の値に応じて切り替えることで、該デジタル信号
    の値に対応する電圧のアナログ出力電圧をアナログ電圧
    出力端子から出力するようにしたD/Aコンバータにお
    いて、複数 の加重充電コンデンサと、 これら加重充電コンデンサそれぞれの一端をいずれもグ
    ランドへ接地すると共に、それぞれのグランドへ接地さ
    れていない一端に対して、任意の前記比較参照電圧を印
    加することで、印加した電圧に比例する電荷をこれら加
    重充電コンデンサにチャージする電荷チャージスイッチ
    群と、 これら加重充電コンデンサそれぞれのグランドへ接地さ
    れていない一端を、いずれも前記アナログ電圧出力端子
    へ切り替えることで、これら加重充電コンデンサにチャ
    ージされた総電荷量に比例する電圧が、該アナログ電圧
    出力端子から出力されるようにする総電荷量比例電圧出
    力スイッチ群と、を備えることでD/Aコンバータの機
    能を実現すると共に、 相互に直列接続された、相互に容量の異なる複数の等電
    荷コンデンサとして、前記加重充電コンデンサを用いる
    と共に、アナログ入力電圧と前記比較参照電圧と比較す
    るチャージバランスコンパレータを有することで、A/
    Dコンバータの機能をも 備えたことを特徴とするD/A
    コンバータ。
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