JP3344418B2 - 露光装置、半導体薄膜、薄膜トランジスタ、液晶表示装置、el表示装置およびその製造方法 - Google Patents

露光装置、半導体薄膜、薄膜トランジスタ、液晶表示装置、el表示装置およびその製造方法

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JP3344418B2
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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
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    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体薄膜、薄膜ト
ランジスタ、液晶表示装置、EL表示装置とその製造方
法、露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタ(TFT)の半導体膜
の製造方法として、ガラス等の基板に成膜された非結晶
質半導体膜(非晶質半導体および微小結晶半導体)に対
しレーザ光を照射し、溶融、結晶化させ、結晶質半導体
膜(多結晶半導体膜および連続した単結晶半導体膜)を
得るレーザアニール法が使用されている。通常、これを
結晶化工程と呼ぶ。
【0003】レーザの光源として、アルゴンレーザ、K
rFおよびXeClエキシマレーザが一般に使用されて
いる。主に半導体としてSiを用いることと、基板とし
て主にガラスを用い、ガラスの融点以下の温度でプロセ
スが構成されることから、上記の製造方法で作製するT
FTを通常低温ポリSi−TFTと呼ぶ。以下の発明
は、GaAs、Ge、SiGe、SiGeC等の半導体
薄膜に関しても同様に効果があるが、現在一般的に用い
られているシリコン(Si)を中心に説明する。
【0004】現在主に生産されているTFT液晶表示装
置では、非晶質Siを半導体層とするTFTが一般的で
あり、画素を駆動するための回路部分は画面周辺にIC
チップを取りつける方式を用いている。高特性の低温ポ
リSi−TFTを用いることにより、ガラス基板上に形
成されたTFTを用いて、駆動回路まで作製することが
できる。低温ポリSi−TFTを用いることにより、通
常額縁と呼ばれる液晶表示装置のパネルの外周部分で、
画面がない部分を小さくすることや、より高精細なドッ
トピッチの液晶表示装置を作製することができる。ま
た、高特性の低温ポリSi−TFTを用いることによ
り、ガラス基板上に各種の半導体回路を形成する、シス
テムオンパネル(SOP)が可能となる。また、低温ポ
リSi−TFTを用いて、エレクトロルミネッセンス
(EL)表示素子をスイッチングすることにより、EL
表示装置を作製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の結晶化
工程において、以下の課題がある。1.作製されるシリ
コン薄膜が、多結晶であり結晶粒径が小さいことから、
移動度が小さく、また、TFTを作製した場合に劣化が
大きい。2.通常結晶化に用いるレーザはパルスレーザ
であり、パルス毎のレーザ強度にバラツキがあり、単パ
ルスで作製した場合、結晶の膜質や結晶粒径にバラツキ
が生じる。
【0006】また、TFTとして、低濃度不純物領域
(LDD)やオフセット領域とチャネル領域の境目近辺
にシリコン結晶の粒界があると、粒界付近に結晶欠陥や
ダングリングボンドが多く、これらによって、TFTを
長時間または多数回スイッチング動作をさせた場合に、
劣化を生じる。
【0007】また、TFTのチャネル領域のシリコン結
晶の粒径が小さいと、移動度等の特性が悪く、液晶表示
装置の画像の精細度が低くなる、あるいはEL表示装置
の輝度が低くなる等の課題がある。
【0008】次にTFTあるいは液晶表示装置の製造方
法として、シリコン薄膜を比較的大粒径で形成する方法
は、種々検討されているが、結晶とTFTパターンとの
位置関係を規定する方法がないので、LDDやオフセッ
トあるいはチャネル領域に粒界の有無が生じたり、粒界
の数がTFT毎に差を生じる、あるいは、TFT毎のチ
ャネル領域のシリコン結晶粒径に差を生じ、TFT特性
バラツキの要因となっていた。
【0009】また、非晶質シリコンを用いるTFTと比
較して、レーザアニール装置が余分に必要であり、装置
コストが高いという課題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】半導体薄膜の製造方法と
して、以下の手段をとった。第1の半導体薄膜の製造方
法として、基板上に非結晶質半導体膜を成膜する第1の
工程と、前記非結晶質半導体膜表面に、感光レジスト層
をコートし、露光・現像・剥離し、帯状、方形あるいは
それに類似のレジストパターンを形成後、前記感光レジ
ストの軟化温度以上に加熱することで、前記感光レジス
トの表面張力を利用して、なだらかな段差部を有するレ
ジストパターンを形成し、膜厚が部分的に異なる感光レ
ジスト層部を設ける第2の工程と、前記感光レジスト層
部の上からドライエッチング法によりエッチングし、前
記非結晶質半導体膜表面に複数の凹凸部分を形成し、膜
厚が部分的に異なる非結晶質半導体膜を形成する第3の
工程と、前記基板に強光またはレーザ光を照射する第4
の工程とを少なくとも有することを特徴とする。第2の
半導体薄膜の製造方法として、基板上に非結晶質半導体
膜を成膜する第1の工程と、前記非結晶質半導体膜表面
に、感光レジスト層をコートし、露光・現像・剥離し、
円形あるいはそれに類似のレジストパターンを形成後、
前記感光レジストの軟化温度以上に加熱することで、前
記感光レジストの表面張力を利用して、球面状の凸部を
有するレジストパターンを形成し、膜厚が部分的に異な
る感光レジスト層部を設ける第2の工程と、前記感光レ
ジスト層部の上からドライエッチング法によりエッチン
グし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹凸部分を形
成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体膜を形成す
る第3の工程と、前記基板に強光またはレーザ光を照射
する第4の工程とを少なくとも有することを特徴とす
る。第3の半導体薄膜の製造方法として、基板上に非結
晶質半導体膜を成膜する第1の工程と、前記非結晶質半
導体膜表面に、感光レジスト層をコートし、照射光の位
相を変化させる露光マスクを用いて、感光レジストを露
光し、現像することにより、膜厚が部分的に異なる感光
レジスト層部を設ける第2の工程と、前記感光レジスト
層部の上からドライエッチング法によりエッチングし、
前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹凸部分を形成し、
膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体膜を形成する第3
の工程と、前記基板に強光またはレーザ光を照射する第
4の工程とを少なくとも有することを特徴とする。第4
の半導体薄膜の製造方法として、基板上に非結晶質半導
体膜を成膜する第1の工程と、前記非結晶質半導体膜表
面に、感光レジスト層をコートし、照射光のピントがず
れるように光路を設計した露光器を用いて、感光レジス
トを露光し、現像することにより、膜厚が部分的に異な
る感光レジスト層部を設ける第2の工程と、前記感光レ
ジスト層部の上からドライエッチング法によりエッチン
グし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹凸部分を形
成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体膜を形成す
る第3の工程と、前記基板に強光またはレーザ光を照射
する第4の工程とを少なくとも有することを特徴とす
る。第5の半導体薄膜の製造方法として、膜厚が部分的
に異なる非結晶質半導体膜に対し、開口部の面積を部分
的に変化させた露光マスクを用いて、膜厚が変化してい
る部分に対し、部分的に異なる光量の強光またはレーザ
光を照射して、結晶化することを特徴とする。
【0011】薄膜トランジスタの製造方法として、以下
の手段をとった。第1の薄膜トランジスタの製造方法と
して、第1〜6のいずれかの半導体薄膜の製造方法を用
いることを特徴とする。第2の薄膜トランジスタの製造
方法として、第1の薄膜トランジスタの製造方法で、非
結晶質半導体膜表面に、膜厚が部分的に異なる感光レジ
スト層部を設け、その上からドライエッチング法により
エッチングすることで、上記非結晶質半導体膜表面に複
数の凹凸部分を形成し、同時に、半導体薄膜にフォト工
程用のキーパターンを形成することを特徴とする。ま
た、第1または2の薄膜トランジスタの製造方法を、液
晶表示装置の製造方法、EL表示装置の製造方法に用い
てもよい。
【0012】薄膜トランジスタとして、以下の手段によ
った。第1の薄膜トランジスタとして、半導体層内のチ
ャネルが形成される領域の半導体膜厚が部分的に異なる
薄膜トランジスタであって、前記半導体膜の段差部分が
テーパー形状であり、前記半導体膜厚の段差部分のテー
パの長さがチャンネル長を含む長さに近いことを特徴と
する。第1の薄膜トランジスタを液晶表示装置、または
EL表示装置に用いてもよい。
【0013】以下、本発明の作用について説明する。
【0014】感光レジストに対する露光と、非晶質半導
体に対する溶融結晶化が同一装置で行う露光装置の作用
を説明する。従来レーザアニール装置は、一様にレーザ
光を非晶質半導体膜に対して照射する方式であったが、
本特許に示すように、露光マスク、位相シフトマスクを
使用し、光の位置および強度を制御する方式をとる方が
好ましい。また、露光装置に対する要求も、露光量の位
置制御し、場所的に変化させるグレートーン技術が要求
されている。この2つの装置に要求される内容は同じで
あるので、同一の装置により実現した。また、レーザ結
晶化に用いる波長はシリコンに対する吸収率が、高い波
長が500nm以下であることが効率が高く、無用にガラス
基板を加熱せず、好ましい。感光レジスト露光に対して
も、高い波長が500nm以下で問題はない。また、光源を
レーザ光とすることにより、位相シフト技術が効果的に
利用することが可能となり、場所的に光量の強弱をつけ
ることが容易になる。
【0015】非結晶質半導体膜の膜厚が部分的に異なる
非晶質半導体薄膜に対して、レーザ光を照射し、多結晶
シリコン膜を形成する半導体薄膜の作用を説明する。膜
厚分布ある部分をレーザ結晶化することにより、熱分布
が生じ、非晶質半導体薄膜が溶融し、結晶化する時点の
固化開始のタイミングが場所的に連続的にズレる。これ
により、結晶成長の起点が限定され、また、連続的に結
晶が成長していくことにより、シリコン結晶の大粒径化
が起こる。大粒径結晶を形成するためには、膜厚の段差
部分がなめらかに膜厚が変化していることが好ましく、
狙いの粒径に近い、段差部のテーパー形状を形成しなく
てはならない。1μm以上の大粒径結晶を形成するため
には、段差部分の長さが0.5μm以上とする必要があ
る。また、非晶質半導体膜の膜厚差を設ける場合に頂点
となる部分を形成することにより、結晶化時に頂点の部
分が最初に固化し、結晶成長の起点となる。頂点を設け
ることにより、結晶が形成される位置を明確に規定する
ことが可能となる。
【0016】次に、上記に示した半導体薄膜の製造方法
の作用を説明する 感光レジスト層のパターンを形成
し、その上からドライエッチング法で、非晶質半導体層
を膜厚の一部を削ることにより、上記の膜厚分布の存在
する非晶質半導体層を形成することができる。また、感
光レジスト層のパターンを形成する工程で、開口部の面
積を部分的に変化させた露光マスクを用いることより、
感光レジストに照射される光量を制御することが可能と
なり、残存するレジストの端部をなめらかなテーパー形
状に形成することができる。その上からドライエッチン
グすることにより、非晶質半導体膜の断差部分のテーパ
ー形状がなめらかに変化するように形成される。また、
感光レジスト層のパターンを形成する工程で、照射光の
位相を変化させる露光マスクを用いる方法によっても同
様に感光レジストに照射される光量を制御することが可
能であり、断差部分のテーパー形状がなめらかに変化す
るように形成することができる。位相を変化させる露光
マスクとしては、部分的に厚さが異なる光透過性の膜お
よび板を用い、照射光の位相を変化させる方式が、マス
クを容易に作成できる。さらになめらかなレジストパタ
ーンの端部形状を得るために、レジストパターンを形成
後、感光レジストの軟化温度以上に加熱することで、前
記感光レジストの表面張力により、なめらかに膜厚が変
化するパターンが形成される。この場合、レジストパタ
ーンを円形あるいはそれに類似の形状で形成しておくこ
とにより、頂点を有する球面状の凸部の形のレジストパ
ターンを形成することができる。このパターンをドライ
エッチすることにより、上記の頂点を有する膜厚分布の
ある非晶質半導体薄膜を容易に作成することができる。
【0017】また、膜厚分布がないあるいは小さい非晶
質半導体薄膜に対して部分的に異なる光量の強光または
レーザ光を照射することによっても、大粒径シリコン結
晶を形成することができる。開口部の面積を部分的に変
化させた露光マスクを用いて、強光またはレーザ光を照
射する結晶化を行なうことにより、溶融時の熱分布をな
めらかに制御することが可能であり、大粒径シリコン結
晶を形成することが可能となる。
【0018】さらに、膜厚分布のある非晶質半導体薄膜
に対して、部分的に異なる光量の強光またはレーザ光を
照射することにより、溶融時の熱分布をさらになめらか
に制御することが可能であり、大粒径シリコン結晶を形
成することが可能となる。開口部の面積を部分的に変化
させた露光マスクを用いて結晶化を行なうことにより、
容易に部分的に異なる光量の強光またはレーザ光を得る
ことができる。また、照射光の位相を変化させる露光マ
スクを用い結晶化を行なうことにより、同様に容易に部
分的に異なる光量の強光またはレーザ光を得ることがで
きる。非晶質半導体膜のフォト工程で用いる露光マスク
および場所的な露光量分布と結晶化工程で用いる露光マ
スクおよび場所的な露光量分布は一致(近似)または逆
転させることにより、結晶化時の熱量分布を有効に制御
することができ、大粒径シリコン結晶を形成することが
できる。
【0019】上記、半導体薄膜を用いて作成したTFT
の作用を説明する。半導体層内の膜厚が部分的に異なる
非晶質半導体膜をレーザ結晶化した大粒径シリコン結晶
を有する半導体薄膜を用いてTFTを形成することによ
り、主に結晶粒界に存在する欠陥が減少またはなくな
り、移動度をはじめとするTFT特性が向上する。ま
た、TFTに低濃度不純物領域(LDD領域)またはオ
フセット領域を作成するが、このLDD領域またはオフ
セット領域の結晶粒径が大きくなる、あるいは単結晶と
なることにより、TFTに電流が流れたときに、欠陥を
もとに半導体層を破壊していく現象が起こりにくくな
り、信頼性が向上する。チャネル領域に膜厚差をもたせ
て、大粒径シリコン結晶を形成すると、TFT特性が向
上する。TFTのチャネル領域およびLDD領域または
オフセット領域をすべて含む粒径の大粒径シリコン結晶
を形成することが好ましいのであるが、半導体膜厚の段
差部分のテーパーの長さが必要とされる粒径に近いこと
が必要である。また、膜厚が厚い部分の少なくとも一部
に頂点となる部分が存在する非晶質半導体膜に対してレ
ーザ結晶化を行なって得られた大粒径シリコン結晶を含
む半導体薄膜は、大粒径シリコン結晶の位置が明確に規
定されているので、大粒径シリコン結晶の位置とTFT
の位置を明確に一致させることが可能となり、TFTの
特性が向上し、バラツキが低下する。
【0020】本発明のTFTの製造方法の作用を説明す
る。上記の半導体薄膜の製造方法と同様にして、大粒径
シリコン結晶を含む半導体薄膜を形成することができ
る。フォトおよびエッチング工程により、非晶質半導体
膜に膜厚分布を形成する工程で、同時に、後ろのフォト
工程用のキーパターンを形成することにより、大粒径シ
リコン結晶を基板面内に多数配置し、大粒径シリコン結
晶の位置に対応してTFTを正確に形成する位置合わせ
精度が向上し、TFTの特性が向上し、特性バラツキが
減少し、信頼性が向上する。
【0021】上記の大粒径シリコン結晶を含むTFTを
用いた液晶表示装置の作用について説明する。上記の膜
厚分布または光量分布を用いて、大粒径シリコン結晶を
形成したTFTを用いて、液晶表示装置を形成すること
により、TFTの特性が高いことから精細度が高い設計
が可能になる。また、TFTのバラツキが小さいことか
ら、画面輝度の一様性が高まる、歩留まりが向上する。
TFTの信頼性が高いことから、液晶表示装置の信頼性
が向上する。
【0022】上記の大粒径シリコン結晶を含むTFTを
用いたEL表示装置の作用について説明する。上記の膜
厚分布または光量分布を用いて、大粒径シリコン結晶を
形成したTFTを用いて、EL表示装置を形成すること
により、TFTの特性が高いことからEL表示装置の輝
度が向上する。TFTのバラツキが小さいことから、画
面輝度の一様性が高まる、歩留まりが向上する。TFT
の信頼性が高いことから、EL表示装置の信頼性が向上
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、非結晶質シリコ
ン膜は、非晶質シリコン膜および多結晶シリコン膜の総
称として用いる。レーザ光の照射エネルギー密度を定義
する場合、照射面積を算定する必要があるが、レーザ強
度の場所分布を測定した場合、強度が最高になる場所に
おけるレーザ強度の2分の1の強度を示す場所を結んだ
面積を照射面積としている。
【0024】結晶化に用いるレーザ光は、シリコン膜へ
吸収され、熱を発生する必要があるので、波長が500
nmより短いレーザが要求され、より短波長になるほ
ど、吸収効率にすぐれる。本発明では、XeClエキシ
マレーザ、波長308nmで結晶化工程を行なったが、
500nm以下のレーザであればよく、たとえばAr
F、KrF等のエキシマレーザーやArレーザー等でも
良い。また、パルスレーザを用いて説明したが、連続発
振(CW)のレーザでもよい。
【0025】以下の光量分布を与えるレンズとして凹レ
ンズを用いたが、凸レンズを用いても、光量分布を適切
に設計し、露光マスクを作製することにより、同様の効
果があることを確認している。
【0026】ゲート絶縁膜としてはTEOSを用いたプ
ラズマCVDによるSiO2を用いたが、これ以外に
も、減圧CVD、リモートプラズマCVD、常圧CV
D、ECR−CVDなどを使うことも可能である。ま
た、高圧酸化やプラズマ酸化膜なども使用可能である。
【0027】また、ゲート電極材料としては、モリブデ
ン・タングステン合金膜を用いたが、純Alを使うことも
できるし、AlにSi、Cu、Ta、Sc、Zrなどやそれらを複数
種類選択して少量添加した材料を使うことも可能であ
る。注入されたイオンの活性化に関しては、同時に注入
された水素による自己活性化によりアニールのような工
程を付加しないこもできるが、より確実な活性化を図る
ため、400℃以上でのアニールやエキシマレーザー照射
やRTA(Rapid ThermalAnneal)による局所的な加熱を行
ってもよい。
【0028】また、層間絶縁膜としてTEOSを用いた
プラズマCVD法によるSiO2 を用いたが、他の方法
例えばAP−CVD(Atmospheric Pressure CVD)法に
よるSiO2 やLTO(Low Temperature Oxide)、EC
R−CVDによるSiO2 等でも良いことは言うまでも
ない。また、材料としても窒化シリコンや酸化タンタ
ル、酸化アルミニウム等も用いることができるし、これ
らの薄膜の積層構造をとっても良い。また、ソースおよ
びドレイン電極の材料としてアルミニウム・ジルコニウ
ム合金膜を用いたが、アルミニウム(Al)、タンタル
(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタ
ン(Ti)等の金属またはそれらの合金でも良いし、不
純物を多量に含むpoly-Siやpoly-SiGe合金やIT
O等の透明導電層等でも良い。
【0029】また、不純物としてはリンを用いたが、ア
クセプタとなるボロンや砒素等、ドナーとしてリン以外
のアルミニウム等を選択的に用いることによりPチャン
ネル及びNチャンネルTFTを選択的に作成して、CM
OS回路を基板上につくり込むことも可能であることも
言うまでもない。
【0030】また、EL表示装置とは、TFTを用いて
ELの画素および駆動回路を、本発明のTFTを用いて
作製し、駆動、表示することが可能であり、無機ELデ
スプレイおよび有機ELディスプレイの双方に対して同
様に効果がある。
【0031】(実施の形態1)以下、本発明の半導体薄
膜、TFT、液晶表示装置、およびEL表示装置の製造
方法について説明する。
【0032】まず、図1に示したように、基板上に、基
板1からの不純物の拡散を防ぐ目的で、たとえばTEO
S−CVD法により膜厚300nmのSiO2下地膜2
を成膜する。なお、この下地膜2の膜厚は300nmに
限らず、種々の設定が可能である。基板1として、本実
施の形態では、ガラスを使用したが、プラスチックやフ
ィルムを使用することも可能である。下地膜2として
は、窒化シリコン膜も使用することができる。SiO2
膜、窒化シリコン膜の膜厚は、200nm以上であれ
ば、問題ない。200nm以下の場合は、ガラス基板1
からの不純物がシリコン層3に拡散し、TFT特性のV
tシフト等の問題が発生する。また、上記下地膜2に加
えて、SOG(スピンオングラス)膜などの多孔質膜を
形成することにより、さらに大粒径のシリコン結晶が成
長することを確認している。SOG膜は有機、無機によ
らない。
【0033】次にプラズマCVD法により、非晶質シリ
コン膜3を成膜する(図1)。なお、この非晶質シリコ
ン膜3の成膜にあたっては、減圧CVD法やスパッタを
用いても良い。前記非結晶質シリコン膜3の膜厚は、3
0nmから90nmまでが適しており、本実施の形態で
は、70nmとした。
【0034】次に基板にスピンコートにより、感光性ポ
ジレジスト膜4を形成し、プリベークを行なった。図2
および図3に示すように、レジスト膜4に対して、紫外
光6を照射した。光路には、石英に段差を設けた位相シ
フトパターンを帯状に並べた露光マスク7を置いた。位
相シフトマスクとしては、光透過性であること、膜厚に
差をつけるまたは屈折率に差をつけることにより、透過
光の位相をずらすことができればよく、石英に限らな
い。また、紫外光6は、レーザ光である方が、位相シフ
トの効果が大きい。位相シフトパターンを透過した紫外
光6は、光量分布の強弱を有して、レジスト膜に照射さ
れる。これを現像、ポストベークすることにより、露光
量の少ない部分が厚く、多い部分は薄いレジスト膜の膜
厚分布パターンが形成された。なお、感光性レジスト膜
は、ポジでもネガでもよい。ただし、ネガの場合は、光
量分布が逆になるように露光マスクを設計する。この上
からBCl3 に若干の酸素をまぜたガス等を用いてドラ
イエッチしたところ、その表面の凹凸に応じて、図3−
c)の点線のように、エッチングが進行し、凹凸のある
非晶質シリコン膜8が形成された。凹凸の最も厚い部分
の膜厚が60nm、薄い部分の膜厚が30nmとなるよ
うに、露光光量等を設計し、凹凸を形成した。作製され
た非晶質シリコン膜8中の水素を除去するため、脱水素
工程として、450℃で1時間の熱処理を行なった。な
お、スパッタ等の非晶質シリコン膜中に水素が含まれな
い、あるいは量が少ない成膜方法を用いた場合は、脱水
素処理は必要ない。
【0035】次に図4に示す、レーザアニール装置(E
LA装置)により非晶質シリコン膜8を溶融、結晶化さ
せ、多結晶シリコン膜を形成する。前記レーザアニール
装置は基板1を縦横に移動させることができる。非晶質
シリコン膜8に対してレーザ光12を照射する場合、室
温において約160mJ/cm2以上のエネルギー密度
で照射することにより、溶融、結晶化が起こり、多結晶
シリコン膜が形成される。本実施の形態ではXeClパ
ルスレーザ(波長308nm)9を用いて、1パルスの
レーザ光12をエネルギー密度370mJ/cm2で照
射した。現在用いられているXeClパルスレーザ9で
は、出力が不足で、全基板面を一度に照射することはで
きないので、生産する画面と周辺駆動回路の単位でレー
ザ光を整形して、レーザ光12を照射した。
【0036】また、TFTは、膜厚分布を有する場所に
選択的に配置されるように設計した。膜厚分布の勾配の
ある部分に大粒径シリコン結晶が成長した。 大粒径シ
リコン結晶を原子間力顕微鏡(AFM)およびTEMで
粒径の測定をしたところ、粒径は、図の断面方向に約5
μm、奥行き方向に約2μmであった。また、粒内に大
きな欠陥はなかった。従来の膜厚分布なしで形成した多
結晶シリコン薄膜の粒径が300nm以下であったこと
から、シリコン薄膜の粒径と膜質が向上したことがわか
る。また、従来は、結晶粒の位置はランダムであった
が、本実施の形態の方法では、膜厚分布を有する決まっ
た位置に粒径が大きな結晶が成長するという効果があ
る。
【0037】基板と照射光の位置関係を固定してつま
り、基板と光軸を静止して、数パルス照射することによ
り、シリコン結晶の欠陥が減少した。また、10パルス
以上好ましくは100パルス以上照射することにより、
さらにシリコン結晶の欠陥が減少し、粒径が拡大した。
これら多数回パルス照射した半導体膜を用いて作製した
場合、TFTの特性が向上した。また、光軸と基板の相
対位置を変化させながら、レーザパルスをオーバーラッ
プさせながら複数パルスを照射する走査照射の場合は、
90%のオーバーラップで照射した場合、基板と光軸を
静止して照射する場合と比較するとやや結晶欠陥が多
く、特性は低かったが、従来の膜厚分布のない場合と比
較すると、結晶粒径は大きく、またTFT特性も向上し
た。以下の実施の形態においても同様の結果が得られ
た。
【0038】また、従来のレーザアニール法は、走査照
射で90%のオーバーラップであり、露光マスクは用い
ない方法であり、エネルギー密度は330mJ/cm2
である。 以下、1パルスのみ照射して得られた半導体
薄膜を用いて説明する。
【0039】次に、多結晶シリコン膜には、多数のダン
グリングボンドが形成されているので、水素化工程とし
て、水素プラズマ中で、例えば450℃、2時間放置す
る。水素含有濃度は2×1020atom・cm-3程度で
ある。
【0040】以下、従来のTFTと同様に下記の工程を
経る(図5)。まずフォトとドライエッチングにより多
結晶シリコン層をパターニングする。次に、例えばTE
OS−CVD法によりSiO2をゲート絶縁膜18とし
て必要な膜厚、例えば100nm成膜する。次にモリブ
デン・タングステン合金膜をスパッタリングし、エッチ
ングにより所定の形状にパターニングして、ゲート電極
19を形成する。
【0041】その後、イオンドーピング装置により、ゲ
ート電極19をマスクとして、リンを低濃度で注入し、
低濃度注入領域17を形成する。次にフォトリソグラフ
ィーで、ゲート金属19とその両端から1μmの上にレ
ジストのパターンを形成する。次にイオンドーピング装
置により、前記レジストをマスクとしてソースおよびド
レイン領域に高濃度のリンを注入する。
【0042】さらに、酸化シリコンからなる層間絶縁膜
20をTEOS−CVD法にて成膜し、注入されたイオ
ンの活性化のために、窒素雰囲気中の550℃でアニー
ルを行なった。次に、ゲート金属19を覆い、エッチン
グにより、層間絶縁膜20およびゲート絶縁膜18に多
結晶シリコン膜のソース領域またはドレイン領域16に
達するコンタクトホールを開口する。次に、チタン膜お
よびアルミニウム・ジルコニウム合金膜22をスパッタ
リングし、エッチングにより所定の形状にパターニング
して、ソース電極およびドレイン電極22を形成する。
以上のプロセスにより、n型TFTが完成する。p型T
FTが必要な場合には、フォトリソグラフィーおよびB
ドーピング工程を追加すればよい。
【0043】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
5に示すように、半導体層が大粒径シリコン結晶23を
含むTFTとなる。
【0044】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、160cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは70%以上であり、信頼性が向上した。
【0045】次に、TFTアレイ基板に以下の工程を行
ない、図6に示す液晶表示装置が完成する。絶縁基板で
あるたとえばコーニング社の品番1737のガラス基板
1の一主面にITOなどの透明導電膜にて形成された対
向電極を形成し、対向基板25を形成している。また、
アレイ基板の対向面側には平坦化膜としてポリイミド膜
29を形成し、反対面側には偏光板を貼り付け、アレイ
基板および対向基板間には、液晶30が封入挟持する。
【0046】TFTアレイの高特性化と劣化の減少によ
り、液晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度
ムラ等不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の
駆動回路の不良率が15%であったのに対し、本実施の
形態の液晶表示装置では、12%に減少した、画面輝度
ムラ不良率が従来7%であったのに対し、本実施の形態
の液晶表示装置では、5%まで減少した。
【0047】(図7)は本発明のエレクトロルミネッセ
ンス(EL)表示装置及びその製造方法を説明するため
の断面図である。詳しい製造方法の手順は省略するが、
(実施の形態1)の方法に準拠して、TFTを各画素の
スイッチングTFT及び電流駆動用TFTをマトリクス
状に形成するのと同時に各画素TFTを駆動するための
CMOS駆動回路を一体化して形成したTFTアレイ基
板上に透明電極としてITO電極31を形成する。
【0048】その後、ITOパターン間を樹脂ブラック
レジストにより埋めて、光遮断層36をフォトリソグラ
フィーにより形成する。例えばインクジェットプリント
装置を用いて、赤、緑、青の発光材料をパターニング塗
布して、発光層を形成する。
【0049】次に正孔注入層32としてポリビニルカル
バゾールの真空蒸着により形成する。最後に例えばAl
Liの反射画素電極34を形成し、エレクトロルミネッ
センス表示装置が完成する。その動作は以下の通りであ
る。
【0050】まず、スイッチングTFTがONするよう
に走査線にパルス信号を与えたときに信号線に表示信号
を印加すると、駆動用TFTがON状態となって電流供
給線から電流が流れ、エレクトロルミネッセンスセルが
発光する。
【0051】上記ではエレクトロルミネッセンス材料と
して、ポリジアルキルフルオレン誘導体を用いたが、他
の有機材料、例えば、他のポリフルオレン系材料やポリ
フェニルビニレン系の材料でも良いし、無機材料でも使
用可能なことは言うまでも無い。また、エレクトロルミ
ネッセンス材料の形成方法は、スピンコートなどの塗布
方法、蒸着、インクジェットによる吐出形成などの方法
を用いても良い。
【0052】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、6%まで減少した。また、長時間あるいは多数回の
スイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質不良
となっていたが、従来の不良率15%から12%に減少
した。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300cd
/m2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置で
は、380cd/m2まで向上した。
【0053】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における半導体薄膜の製造方法、薄膜トランジス
タ、薄膜トランジスタの製造方法、液晶表示装置、液晶
表示装置の製造方法、EL表示装置、EL表示装置の製
造方法について説明する。
【0054】まず、図1に示したように、実施の形態1
と同様にして、基板上に下地膜2および非晶質シリコン
膜3成膜を行なう。
【0055】次に基板にスピンコートにより、感光性ネ
ガレジスト膜4を形成し、プリベークを行なった。図8
および9に示すように、レジスト膜4に対して、紫外光
6を照射した。光路には、円形の光透過部39をアレイ
状に設けた露光マスク38を置いた。これを現像し、円
形パターンのレジスト部40が形成される。なお、感光
性レジスト膜は、ポジでもネガでもよい。ただし、ポジ
の場合は、円形パターンのみ光が透過しないようなマス
クを用いる。露光マスク38には、フォトキー用のパタ
ーン50も存在し、同時に露光、現像され、フォト用キ
ーパターンのレジスト部42が形成される。次に、フォ
ト用キー部分42に対して、主に赤外線の光61を集光
して照射し、熱を与える。ポストベークに相当する温
度、たとえば140℃になるよう光量を調節し、所定の
ポストベークの時間だけ照射する。この工程により、フ
ォトキーパターン部分42のみ、レジストの形状が安定
する。この手法は、キーパターン以外にも使用でき、切
り立った形状となめらかな形状のレジストパターンを形
成できる。次に、基板全体をレジストの軟化温度以上に
加熱した。典型的には150℃から400℃程度にし
た。その結果、フォトキー部分42を除くレジストが軟
化し、表面張力により前期円形レジスト部40が球面状
の凸状レジスト部41に変化した。
【0056】図10に示すように、この上からドライエ
ッチしたところ、その表面の凹凸に応じて、エッチング
が進行し、凹凸のある非晶質シリコン膜8が形成され
た。凹凸の最も厚い部分の膜厚が60nm、薄い部分の
膜厚が30nmとなるように、露光光量等を設計し、凹
凸を形成した。作製された非晶質シリコン膜8中の水素
を除去するため、脱水素工程として、450℃で1時間
の熱処理を行なった。
【0057】次に図4に示す、レーザアニール装置(E
LA装置)により非晶質シリコン膜8を溶融、結晶化さ
せ、多結晶シリコン膜を形成する。1パルスのレーザ光
を照射した。
【0058】現在用いられているXeClパルスレーザ
では、出力が不足で、全基板面を一度に照射することは
できないので、高特性が必要とされる周辺駆動回路部分
の単位でレーザ光12を整形して、レーザ光を照射し
た。周辺回路部分以外、例えば画素部分には、照射され
ないように、マスクを基板近くに配置し、選択した領域
にレーザ光を照射した。本実施の形態ではXeClパル
スレーザ(波長308nm)9を用いて、1パルスのレ
ーザ光をエネルギー密度370mJ/cm2で照射し
た。
【0059】また、TFTは、膜厚分布を有する場所に
選択的に配置されるように設計した。膜厚分布の勾配の
ある部分に大粒径シリコン結晶が成長した。次に、照射
されていない部分、たとえば画素TFTを形成する部分
を結晶化するために、基板全体にオーバーラップ90%
で基板を走査しながら、レーザ光を照射した。前記の周
辺回路部分へ選択照射した場合より、エネルギー密度は
低くする。本実施の形態では、300J/cm2で照射
した。なお、画素部分のTFTは、高特性が必要ないの
で、非晶質シリコン膜の膜厚分布パターンは形成してい
ない。
【0060】周辺回路形成部分の大粒径シリコン結晶を
原子間力顕微鏡(AFM)およびTEMで粒径の測定を
したところ、粒径は、図の断面方向に約6μm、奥行き
方向に約4μmであった。また、粒内に大きな欠陥はな
かった。従来の膜厚分布なしで形成した多結晶シリコン
薄膜の粒径が300nm以下であったことから、シリコ
ン薄膜の粒径と膜質が向上したことがわかる。また、従
来は、結晶粒の位置はランダムであったが、本実施の形
態の方法では、膜厚分布を有する決まった位置に粒径が
大きな結晶が成長するという効果があり、非晶質シリコ
ン膜の膜厚分布パターンを形成すると同時にフォトキー
用のパターンを形成することから、より精度よく大粒径
結晶の位置にTFTを形成できる。
【0061】また、従来のレーザアニール法は、走査照
射で90%のオーバーラップであり、露光マスクは用い
ない方法であり、エネルギー密度は330mJ/cm2
である。 以下、1パルスのみ照射して得られた半導体
薄膜を用いて説明する。
【0062】以下、実施の形態1と同様の工程を経て、
TFTを製造した。
【0063】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
5に示すように、半導体層が大粒径シリコン結晶23を
含むTFTとなる。
【0064】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、300cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは87%以上であり、信頼性が向上した。
【0065】次に、TFTアレイ基板に実施の形態1と
同様の工程を行ない、図6に示す液晶表示装置が完成す
る。 TFTアレイの高特性化と劣化の減少により、液
晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度ムラ等
不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の駆動回
路の不良率が15%であったのに対し、本実施の形態の
液晶表示装置では、4%に減少した、画面輝度ムラ不良
率が従来7%であったのに対し、本実施の形態の液晶表
示装置では、2%まで減少した。
【0066】図7は本発明のエレクトロルミネッセンス
(EL)表示装置及びその製造方法を説明するための断
面図である。上記製造方法を用いて作成した、TFT基
板を用い、また、実施の形態1と同様の工程を用いて、
EL表示装置が完成する。
【0067】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、2%まで減少した。また、長時間あるいは多数回の
スイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質不良
となっていたが、従来の不良率15%から5%に減少し
た。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300cd/
2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置では、
450cd/m2まで向上した。
【0068】(実施の形態3)以下、本発明の実施の形
態3における半導体薄膜の製造方法、薄膜トランジス
タ、薄膜トランジスタの製造方法、液晶表示装置、液晶
表示装置の製造方法、EL表示装置、EL表示装置につ
いて説明する。
【0069】まず、図1に示したように、実施の形態1
と同様にして、基板上に下地膜2および非晶質シリコン
膜3成膜、感光性ネガレジスト膜4形成、およびプリベ
ークを行なった。図11および9に示すように、レジス
ト膜4に対して、紫外光6を照射した。光路には、ひし
形の光透過部45をアレイ状に設けた露光マスク38を
置いた。これを現像し、ひし形パターンのレジスト部4
0が形成される。形状は少なくとも一部分が尖っている
ことが重要であり、ひし形に限定されない。なお、感光
性レジスト膜は、ポジでもネガでもよい。ただし、ポジ
の場合は、ひし形パターンのみ光が透過しないようなマ
スクを用いる。露光マスク38には、フォトキー用のパ
ターン50も存在し、同時に露光、現像され、フォト用
キーパターンのレジスト部42が形成される。以下、実
施の形態1と同様の工程により、フォト用キー部分のみ
のポストベークを行ない、次に基板全体のアニールを行
ない、ひし形レジストパターンを軟化させ、なだらかな
段差41を有するひし形パターンを形成する。次にドラ
イエッチにより、凹凸のある非晶質シリコン膜8が形成
する。凹凸の段差部はなめらかに形成されており、段差
部分の長さが0.5μm以上、本実施の形態では、1.
5μmとなっている。また、ネガレジスト膜に対して、
図19に示すひし形に透過率が高い部分を形成し、透過
率の強弱の変化部分をなだらかに形成した露光マスク5
8を用いて、レジスト膜厚分布を形成し、エッチングす
る方法でも、図12に示すなだらかな段差41を有する
ひし形パターンを形成できる。
【0070】次に、脱水素工程、レーザアニールの工程
を実施の形態1と同様に行なう。図12に示すように、
ひし形パターンの先端部を起点として、大粒径シリコン
結晶23が形成される。大粒径シリコン結晶の粒径は長
さ10μm、奥行き6μmであった。膜厚の厚いひし形
部分が最も温度が低く、溶融から固化する時点で、ひし
形の先端部分から固化が始まり、膜厚分布に応じて、結
晶化が進行する、結晶化が平坦部に達しても、結晶化の
進行方向が規定されているので、さらに方向性を持って
結晶化が進行し、大粒径結晶23が形成される。次に実
施の形態1と同様に走査照射によるレーザ光の照射を行
ない、全面の結晶化を完了する。
【0071】以下、実施の形態1と同様の工程を経て、
TFTを製造した。
【0072】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
5に示すように、半導体層が大粒径シリコン結晶23を
含むTFTとなる。
【0073】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、380cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは92%以上であり、信頼性が向上した。
【0074】次に、TFTアレイ基板に実施の形態1と
同様の工程を行ない、図6に示す液晶表示装置が完成す
る。 TFTアレイの高特性化と劣化の減少により、液
晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度ムラ等
不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の駆動回
路の不良率が15%であったのに対し、本実施の形態の
液晶表示装置では、3%に減少した、画面輝度ムラ不良
率が従来7%であったのに対し、本実施の形態の液晶表
示装置では、2%まで減少した。
【0075】図7は本発明のエレクトロルミネッセンス
(EL)表示装置及びその製造方法を説明するための断
面図である。上記製造方法を用いて作成した、TFTア
レイ基板を用い、また、実施の形態1と同様の工程を用
いて、EL表示装置が完成する。
【0076】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、1.5%まで減少した。また、長時間あるいは多数
回のスイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質
不良となっていたが、従来の不良率15%から3%に減
少した。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300c
d/m2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置で
は、470cd/m2まで向上した。
【0077】(実施の形態4)以下、本発明の実施の形
態4における半導体薄膜の製造方法、薄膜トランジス
タ、薄膜トランジスタの製造方法、液晶表示装置、液晶
表示装置の製造方法、EL表示装置、EL表示装置につ
いて説明する。
【0078】まず、図1に示したように、実施の形態1
と同様にして、基板上に下地膜2および非晶質シリコン
膜3成膜、感光性ポジレジスト膜4形成、およびプリベ
ークを行なった。図8に示すように、レジスト膜4に対
して、紫外光6を照射した。光路には、図13に示すよ
うに、石英板48に円形状に段差を設けた位相シフトパ
ターンをアレイ状に並べた露光マスク38を置いた。図
13に示すように、位相シフトパターンを透過した紫外
光6は、光量分布の強弱を有して、レジスト膜に照射さ
れる。露光マスク38には、フォトキー用のパターン5
0も存在し、同時に露光、現像され、図9−c)に示す
ように、段差部が明確なフォト用キーパターンのレジス
ト部42と段差形状がなめらかな円形状レジストパター
ン41が形成される。
【0079】また、フォトの露光に光量分布を与える方
法としては、実施の形態4に示した位相シフトマスクを
用いる方法の他に、図17に示す、開口部の面積および
数に場所的変化を持たせた露光マスク58を用いる方
法。図15に示す、レンズアレイを用いる方法でも同様
になめらかな光量分布を与えることができる。
【0080】この上からドライエッチしたところ、その
表面の凹凸に応じて、図3−c)の点線のように、エッ
チングが進行し、凹凸のある非晶質シリコン膜8が形成
された。凹凸の最も厚い部分の膜厚が60nm、薄い部
分の膜厚が30nmとなるように、露光光量等を設計
し、凹凸を形成した。凹凸の段差部は光量分布に従い、
なめらかに形成されており、段差部分の長さが0.5μ
m以上、本実施の形態では、1.5μmとなっている。
作製された非晶質シリコン膜8中の水素を除去するた
め、脱水素工程として、450℃で1時間の熱処理を行
なった。
【0081】次に図14に示す、レーザアニール装置
(ELA装置)により非晶質シリコン膜8を溶融、結晶
化させ、多結晶シリコン膜を形成する。1パルスのレー
ザ光を照射した。レーザ光12の光路の面積を含む露光
マスク52を基板近くに配置した。図15に示すよう
に、露光マスク52には、凸レンズ構造55がアレイ状
に形成されており、光量分布が発生する。露光マスク5
2には、位置合わせ用キーパターン53が形成されてお
り、フォトキー用のパターン43に対して位置合わせを
行なった。膜厚が厚い部分には光強度を弱く、膜厚が薄
い部分には光強度を強くなるように、光量分布を設計し
たが、膜厚分布がある面積より広い面積に対して光量分
布を設けてある。光量分布の勾配を有する部分がTFT
形成位置に対応するように、基板との距離とレンズの曲
率は、光量分布が250mJ/cm2から380mJ/
cm2の範囲で勾配がつくように、また基板面でレーザ
光12の場所分布が適切な勾配を有するように設計し
た。これにより、膜厚分布のみで大粒径結晶を形成した
場合より、シリコン結晶の粒径が大きくなった。粒径
は、図の断面方向に約12μm、奥行き方向に約8μm
であった。また、粒内に大きな欠陥はなかった。従来の
膜厚分布なしで形成した多結晶シリコン薄膜の粒径が3
00nm以下であったことから、シリコン薄膜の粒径と
膜質が向上したことがわかる。また、従来は、結晶粒の
位置はランダムであったが、本実施の形態の方法では、
膜厚分布を有する決まった位置に粒径が大きな結晶が成
長するという効果があり、非晶質シリコン膜の膜厚分布
パターンを形成すると同時にフォトキー用のパターンを
形成することから、より精度よく大粒径結晶の位置にT
FTを形成できる。また、非晶質シリコン膜の膜厚差を
形成するフォト工程用の露光装置と、結晶化工程のレー
ザアニール装置を同一の装置で行なった。また、他のフ
ォト工程も同一の装置で行うことが可能である。これに
より、装置数の低減でコストが低下した。
【0082】以下実施の形態1と同様の工程を経て、T
FTを形成した。
【0083】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
16に示すように、大粒径シリコン結晶中に半導体層の
チャネル部が含まれるTFTとなる。
【0084】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、430cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは98%以上であり、信頼性が向上した。
【0085】次に、TFTアレイ基板に実施の形態1と
同様の工程を行ない、図6に示す液晶表示装置が完成す
る。
【0086】TFTアレイの高特性化と劣化の減少によ
り、液晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度
ムラ等不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の
駆動回路の不良率が15%であったのに対し、本実施の
形態の液晶表示装置では、1.5%に減少した、画面輝
度ムラ不良率が従来7%であったのに対し、本実施の形
態の液晶表示装置では、0.5%まで減少した。
【0087】(図7)は本発明のエレクトロルミネッセ
ンス(EL)表示装置及びその製造方法を説明するため
の断面図である。上記製造方法を用いて作成したTFT
アレイを用い、また実施の形態1の方法に準拠して、E
L表示装置を製造した。
【0088】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、0.4%まで減少した。また、長時間あるいは多数
回のスイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質
不良となっていたが、従来の不良率15%から4%に減
少した。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300c
d/m2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置で
は、560cd/m2まで向上した。
【0089】(実施の形態5)以下、本発明の実施の形
態5における半導体薄膜の製造方法、薄膜トランジス
タ、薄膜トランジスタの製造方法、液晶表示装置、液晶
表示装置の製造方法、EL表示装置、EL表示装置につ
いて説明する。
【0090】まず、図1に示したように、実施の形態1
と同様にして、基板上に下地膜2および非晶質シリコン
膜3成膜を行なう。
【0091】図14、13、3、9、10に示した、実
施の形態2と同様の工程を用いて、レジスト膜4および
円形状のレジストパターンとフォト用キーレジストパタ
ーン42を形成し、フォト用キーレジストパターン42
のみ選択的に光を用いてポストベークを行なった。次に
基板全体を軟化温度以上に加熱し、滑らかな段差を有す
る円形パターンのレジスト部を形成した。
【0092】この上から、実施の形態2と同様にドライ
エッチを行ない、なめらかな凹凸のある非晶質シリコン
膜8が形成し、脱水素工程を行なった。
【0093】次に図14に示す、レーザアニール装置
(ELA装置)により非晶質シリコン膜8を溶融、結晶
化させ、多結晶シリコン膜を形成する。1パルスのレー
ザ光を照射した。レーザ光12の光路の面積を含む露光
マスク52を基板近くに配置した。図18に示すよう
に、露光マスク58には、面積および場所的な密度が異
なる開口部57がアレイ状に形成されており、光量分布
が発生する。露光マスクを透過する光量は、帯状になだ
らかに強弱が変化するように設計した。膜厚が厚い部分
には光強度を弱く、膜厚が薄い部分には光強度を強くな
るように、光量分布を設計する。また、帯状にレーザ光
12の強度を変化させる方法は、位相シフトマスクを用
いてもよいし、カマボコ状あるいは、逆カマボコ状のレ
ンズを用いても形成でき、また、レーザ光12の整形に
おいて、通常用いる光学系により、形成してもよい。露
光マスク58には、位置合わせ用キーパターン56が形
成されており、フォトキー用のパターン43に対して位
置合わせを行なった。球面状に膜厚が変化する非晶質シ
リコン膜に対して、帯状に光量分布を有するレーザ光を
照射することにより、膜厚最大の点を起点として一方向
に大粒径シリコン結晶が成長し、位置決めの精度がさら
に高まる。非晶質シリコン膜の球面の勾配を有する範囲
より、広い範囲でレーザ光12の光量分布を形成してお
くことにより、一様な強度でレーザ光を照射した場合よ
り、大粒径のシリコン結晶を形成することができる。光
量分布の勾配を有する部分がTFT形成位置に対応する
ように、開口部を設計した。また、開口部は、光量分布
が250mJ/cm2から380mJ/cm2の範囲で勾
配がつくように、また基板面でレーザ光12の場所分布
が適切な勾配を有するように設計した。粒径は、図のレ
ーザ光の勾配がある方向に約15μm、奥行き方向に約
8μmであった。また、粒内に大きな欠陥はなかった。
従来の膜厚分布なしで形成した多結晶シリコン薄膜の粒
径が300nm以下であったことから、シリコン薄膜の
粒径と膜質が向上したことがわかる。また、従来は、結
晶粒の位置はランダムであったが、本実施の形態の方法
では、膜厚分布と光量分布が合致する明確に決まった位
置に粒径が大きな結晶が成長するという効果があり、非
晶質シリコン膜の膜厚分布パターンを形成すると同時に
フォトキー用のパターンを形成することから、より精度
よく大粒径結晶の位置にTFTを形成できる。
【0094】以下実施の形態1と同様の工程を経て、T
FTを形成した。
【0095】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
16に示すように、大粒径シリコン結晶の粒内に半導体
層のチャネル部およびLDD部が含まれるTFTとな
る。
【0096】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、450cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは99%以上であり、信頼性が向上した。
【0097】次に、TFTアレイ基板に実施の形態1と
同様の工程を行ない、図6に示す液晶表示装置が完成す
る。
【0098】TFTアレイの高特性化と劣化の減少によ
り、液晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度
ムラ等不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の
駆動回路の不良率が15%であったのに対し、本実施の
形態の液晶表示装置では、1%に減少した、画面輝度ム
ラ不良率が従来7%であったのに対し、本実施の形態の
液晶表示装置では、0.3%まで減少した。
【0099】(図7)は本発明のエレクトロルミネッセ
ンス(EL)表示装置及びその製造方法を説明するため
の断面図である上記製造方法を用いて作成したTFTア
レイを用い、また実施の形態1の方法に準拠して、EL
表示装置を製造した。
【0100】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、0.3%まで減少した。また、長時間あるいは多数
回のスイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質
不良となっていたが、従来の不良率15%から4%に減
少した。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300c
d/m2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置で
は、580cd/m2まで向上した。
【0101】(実施の形態6)以下、本発明の実施の形
態6における半導体薄膜の製造方法、薄膜トランジス
タ、薄膜トランジスタの製造方法、液晶表示装置、液晶
表示装置の製造方法、EL表示装置、EL表示装置につ
いて説明する。
【0102】まず、図1に示したように、実施の形態1
と同様にして、基板上に下地膜2および非晶質シリコン
膜3成膜、感光性ポジレジスト膜4形成、およびプリベ
ークを行なった。図20に示すように、レジスト膜4に
対して、紫外光6を照射した。光路には、図23に示し
た面積と密度が場所的に分布がある開口部(光透過部)
57が配置されている露光マスク58を置いた。開口部
を有する露光マスク58を透過した紫外光6は、光量分
布の強弱を有して、レジスト膜に照射される。これを現
像、ポストベークすることにより、露光量の多い部分が
厚く、少ない部分は薄いレジスト膜の膜厚分布パターン
が形成された。露光マスク58の光透過パターンと一致
して、膜厚が厚い部分の一部が尖った形状、この場合は
ひし形のパターンを形成し、また、段差部分はなめらか
に膜厚が変化するように形成した。なお、感光性レジス
ト膜は、ポジでもネガでもよい。ただし、ネガの場合
は、図19に示すように光量分布が逆になるように露光
マスクを設計する。この上からドライエッチを行ない、
非晶質半導体膜の表面凹凸に応じて、エッチングが進行
し、凹凸のある非晶質シリコン膜が形成された。凹凸の
最も厚い部分の膜厚が60nm、薄い部分の膜厚が30
nmとなるように、露光光量等を設計し、凹凸を形成し
た。作製された非晶質シリコン膜中の水素を除去するた
め、脱水素工程として、450℃で1時間の熱処理を行
なった。
【0103】次に図14に示す、レーザアニール装置
(ELA装置)により非晶質シリコン膜8を溶融、結晶
化させ、多結晶シリコン膜を形成する。1パルスのレー
ザ光を照射した。レーザ光12の光路の面積を含む露光
マスク58を基板近くに配置した。図20および21に
示すように、露光マスク58には、面積および場所的な
密度が異なる開口部57がアレイ状に形成されており、
光量分布が発生する。図18、21に示すように露光マ
スクを透過する光量は、帯状になだらかに強弱が変化す
るように設計した。露光マスク58には、位置合わせ用
キーパターン56が形成されており、フォトキー用のパ
ターン43に対して位置合わせを行なった。膜厚が厚い
部分の一部が尖った形状であり、段差部の膜厚がなだら
かに変化している非晶質シリコン膜に対して、図18に
示す、面積および場所的な密度が異なる開口部57を有
する露光マスク58を用いて、帯状に光量分布を有する
レーザ光12を照射することにより、図22に示すよう
に、膜厚が厚く尖った点を起点として一方向に大粒径シ
リコン結晶が成長し、位置決めの精度がさらに高まる。
膜厚が厚い部分には光強度を弱く、膜厚が薄い部分には
光強度を強くなるように、光量分布を設計する。非晶質
シリコン膜の球面の勾配を有する範囲より、広い範囲で
レーザ光12の光量分布を形成しておくことにより、一
様な強度でレーザ光を照射した場合より、大粒径のシリ
コン結晶を形成することができる。光量分布の勾配を有
する部分がTFT形成位置に対応するように、開口部を
設計した。また、開口部は、光量分布が250mJ/c
2から380mJ/cm2の範囲で勾配がつくように、
また基板面でレーザ光12の場所分布が適切な勾配を有
するように設計した。粒径は、図のレーザ光の勾配があ
る方向に約15μm、奥行き方向に約8μmであった。
また、粒内に大きな欠陥はなかった。従来の膜厚分布な
しで形成した多結晶シリコン薄膜の粒径が300nm以
下であったことから、シリコン薄膜の粒径と膜質が向上
したことがわかる。また、従来は、結晶粒の位置はラン
ダムであったが、本実施の形態の方法では、膜厚分布と
光量分布が合致する明確に決まった位置に粒径が大きな
結晶が成長するという効果があり、非晶質シリコン膜の
膜厚分布パターンを形成すると同時にフォトキー用のパ
ターンを形成することから、より精度よく大粒径結晶の
位置にTFTを形成できる。
【0104】以下実施の形態1と同様の工程を経て、T
FTを形成した。
【0105】上記の製造方法でTFTを作製すると、図
16に示すように、大粒径シリコン結晶の粒内にチャネ
ル部,LDD部,ソース・ドレイン部が含まれるTFT
を製造できる。
【0106】TFTの移動度は、従来のレーザアニール
法で形成すると、100cm2/V・sであったが、本
実施の形態のTFTでは、460cm2/V・sまで向
上した。また、多数回のスイッチング動作での耐性を調
べる検査、つまり、ソース・ドレイン間に5Vの電圧を
かけ、500kHz1500時間、ゲート電圧のON、
OFFを繰返す検査では、従来のTFTで初期値から5
0%程度まで移動度が低下したが、本実施の形態のTF
Tでは99%以上であり、信頼性が向上した。
【0107】次に、TFTアレイ基板に実施の形態1と
同様の工程を行ない、図6に示す液晶表示装置が完成す
る。
【0108】TFTアレイの高特性化と劣化の減少によ
り、液晶表示装置の駆動回路の不良が減少し、画面輝度
ムラ等不具合が減少した。従来のTFTを用いた場合の
駆動回路の不良率が15%であったのに対し、本実施の
形態の液晶表示装置では、0.5%に減少した、画面輝
度ムラ不良率が従来7%であったのに対し、本実施の形
態の液晶表示装置では、0.2%まで減少した。
【0109】(図7)は本発明のエレクトロルミネッセ
ンス(EL)表示装置及びその製造方法を説明するため
の断面図である。上記製造方法を用いて作成したTFT
アレイを用い、また実施の形態1の方法に準拠して、E
L表示装置を製造した。
【0110】EL表示装置のスイッチングに本発明のT
FTを使用することにより、画面輝度ムラ不良率が従来
8%であったのに対し、本実施の形態のEL表示装置で
は、0.2%まで減少した。また、長時間あるいは多数
回のスイッチングを行った場合のTFT特性劣化が画質
不良となっていたが、従来の不良率15%から4%に減
少した。また、輝度は、電圧5V印加時、従来300c
d/m2 であったのが、本実施の形態のEL表示装置で
は、580cd/m2まで向上した。
【0111】実施の形態4から6では、非晶質シリコン
膜の膜厚分布と結晶化工程のレーザ光の光量分布につい
て説明したが、膜厚分布が帯状、円周状、尖った部分を
持つ形状たとえばひし形の3種類があり、レーザ光の光
量分布も帯状、円周状、尖った部分を持つ形状たとえば
ひし形の3種類があり、それぞれの組み合わせにより、
大粒径結晶を形成することができる。
【0112】
【発明の効果】以下、本発明の効果について説明する。
【0113】感光レジストに対する露光と、非晶質半導
体に対する溶融結晶化が同一装置で行う露光装置の効果
を説明する。同一の装置により実現ることにより、装置
コストが低減した。また、同一装置で行なうことによ
り、位置合わせの精度が出しやすい。また波長が500nm
以下のレーザ光を用いることにより、位相シフト技術が
効果的に利用することが可能となり、場所的に光量の強
弱をつけることが容易になる。
【0114】非結晶質半導体膜の膜厚が部分的に異なる
非晶質半導体薄膜に対して、レーザ光を照射し、多結晶
シリコン膜を形成する半導体薄膜の効果を説明する。膜
厚分布ある部分をレーザ結晶化することにより、大粒径
シリコン結晶を形成できる。膜厚の段差部分がなめらか
に膜厚が変化させることにより、さらに大粒径のシリコ
ン結晶を形成できる。また、非晶質半導体膜の膜厚差を
設ける場合に頂点となる部分を形成することにより、シ
リコン結晶が形成される位置を明確に規定することが可
能となる。
【0115】次に、上記に示した半導体薄膜の製造方法
の効果を説明する。
【0116】感光レジスト層のパターンを形成し、その
上からドライエッチング法で、非晶質半導体層を膜厚の
一部を削ることにより、上記の膜厚分布の存在する非晶
質半導体層を容易に形成することができ、大粒径シリコ
ン結晶を有する半導体薄膜を製造できる。また、感光レ
ジスト層のパターンを形成する工程で、開口部の面積を
部分的に変化させた露光マスクを用いることより、非晶
質半導体膜の断差部分のテーパー形状がなめらかに変化
するように形成され、さらに大粒径のシリコン結晶を有
する半導体薄膜を製造できる。また、感光レジスト層の
パターンを形成する工程で、照射光の位相を変化させる
露光マスクを用いる方法によっても同様にさらに大粒径
のシリコン結晶を有する半導体薄膜を製造できる。位相
を変化させる露光マスクとして部分的に厚さが異なる光
透過性の膜および板を用いることにより容易に照射光の
光量をなめらかに変化させることができ、大粒径のシリ
コン結晶を形成することができる。レジストパターンを
形成後、感光レジストの軟化温度以上に加熱する方法を
用いることで、さらになめらかな非晶質半導体膜の段差
部を形成することができ、さらに大粒径のシリコン結晶
を形成することができる。前記の方法で、レジストパタ
ーンを円形あるいはそれに類似の形状で形成しておくこ
とにより、頂点を有する球面状の凸部の形の膜厚分布を
有する非晶質半導体薄膜を容易に形成することができ、
位置が明確に規定された、大粒径シリコン結晶を形成す
ることができる。
【0117】膜厚分布のないあるいは小さい非晶質半導
体薄膜に対して、部分的に異なる光量の強光またはレー
ザ光を照射する方式を用いることにより、大粒径のシリ
コン結晶を形成することが可能となる。結晶化時に開口
部の面積を部分的に変化させた露光マスクを用いること
により、部分的に異なる光量を容易にかつ正確に照射す
ることができる。
【0118】さらに、膜厚分布のある非晶質半導体薄膜
に対して、部分的に異なる光量の強光またはレーザ光を
照射する方式を用いることにより、さらに大粒径のシリ
コン結晶を形成することが可能となる。結晶化時に開口
部の面積を部分的に変化させた露光マスクを用いること
により、部分的に異なる光量を容易にかつ正確に照射す
ることができる。また、結晶化時に照射光の位相を変化
させる露光マスクを用いることによっても、同様に部分
的に異なる光量を容易にかつ正確に照射することができ
る。非晶質半導体膜のフォト工程で用いる露光マスクお
よび場所的な露光量分布と結晶化工程で用いる露光マス
クおよび場所的な露光量分布は一致(近似)または逆転
させることにより、結晶化時の熱量分布を有効に制御す
ることができ、大粒径シリコン結晶を形成することがで
きる。
【0119】上記、半導体薄膜を用いて作成したTFT
の効果を説明する。半導体層内の膜厚が部分的に異なる
非晶質半導体膜をレーザ結晶化した大粒径シリコン結晶
を有する半導体薄膜を用いてTFTを形成することによ
り、TFTの信頼性が向上する。チャネル領域に膜厚差
をもたせて、大粒径シリコン結晶を形成すると、TFT
特性が向上する。半導体膜厚の段差部分のテーパーの長
さがチャネル長とLDD領域またはオフセット領域をす
べて含む長さに近い程度になめらかにすることにより、
TFTの特性が向上し、信頼性が向上する。また、各T
FTの特性バラツキが減少する。
【0120】また、膜厚が厚い部分の少なくとも一部に
頂点となる部分が存在する非晶質半導体膜に対してレー
ザ結晶化を行なって得られた大粒径シリコン結晶を含む
半導体薄膜を用いたTFTは、TFTの特性が向上し、
バラツキが低下する。
【0121】本発明のTFTの製造方法の効果を説明す
る。上記の半導体薄膜の製造方法と同様にして、大粒径
シリコン結晶を含む半導体薄膜を形成することができ
る。
【0122】膜厚分布のないあるいは少ない非晶質半導
体膜に対して、部分的に異なる光量の強光またはレーザ
光を照射する方式を結晶化時に開口部の面積を部分的に
変化させた露光マスクを用いることにより、部分的に異
なる光量を容易にかつ正確に照射することができる。
【0123】また、フォトおよびエッチング工程によ
り、非晶質半導体膜に膜厚分布を形成する工程で、同時
に、後ろのフォト工程用のキーパターンを形成すること
により、大粒径シリコン結晶を基板面内に多数配置し、
大粒径シリコン結晶の位置にTFTを正確に形成するこ
とが可能となり、また大粒径シリコン結晶とTFTを形
成する位置の合わせ精度が向上し、TFTの特性が向上
し、特性バラツキが減少し、信頼性が向上する。
【0124】上記の大粒径シリコン結晶を含むTFTを
用いた液晶表示装置の効果について説明する。上記の膜
厚分布または光量分布を用いて、大粒径シリコン結晶を
形成したTFTを用いて、液晶表示装置を形成すること
により、精細度が高い設計が可能になる。また、画面輝
度の一様性が高まる、歩留まりが向上する。液晶表示装
置の信頼性が向上する。
【0125】上記の大粒径シリコン結晶を含むTFTを
用いたEL表示装置の効果について説明する。上記の膜
厚分布または光量分布を用いて、大粒径シリコン結晶を
形成したTFTを用いて、EL表示装置を形成すること
により、EL表示装置の輝度が向上する。画面輝度の一
様性が高まる、歩留まりが向上する。EL表示装置の信
頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1,3,4,5,および6に記載の
レジスト膜形成後の基板の状態を示す斜視図
【図2】実施の形態1に記載の露光器を示す斜視図
【図3】(a)実施の形態1,4,および5に記載の露
光器を示す断面図 (b)レジスト膜に照射される照射場所に対する光量分
布を示すグラフ (c)現像後のレジスト膜厚分布およびエッチング後の
形状を示す断面図
【図4】実施の形態1および2に記載のレーザアニール
装置を示す断面図
【図5】実施の形態1から3に記載のTFTの構造を示
す断面図
【図6】実施の形態1から6に記載の液晶表示装置の構
造を示す断面図
【図7】実施の形態1から6に記載のEL表示装置の構
造を示す断面図
【図8】実施の形態2および4に記載の露光器を示す斜
視図
【図9】実施の形態2,4,および5に記載の球面状レ
ジストパターンおよびフォトキー形成の工程を示す断面
【図10】実施の形態2および5に記載のエッチング工
程のパターン形状を示す断面図
【図11】実施の形態3に記載の露光器を示す斜視図
【図12】実施の形態3に記載のシリコン層の膜厚分布
と、結晶化されたシリコンの粒径分布を示す上方から見
た図
【図13】実施の形態4および5に記載の位相シフトを
用いた露光マスクを示す斜視図
【図14】実施の形態4および6に記載の露光マスクを
用いたレーザアニール装置を示す断面図
【図15】(a)実施の形態4に記載のレンズアレイを
用いた結晶化の光量分布を示す断面図 (b)光量分布を示すグラフ
【図16】実施の形態4および6に記載のTFTの構造
を示す断面図
【図17】実施の形態4に記載の開口部の面積および個
数に場所分布を有する露光マスクを示す平面図
【図18】実施の形態5および6に記載の開口部の面積
および個数に場所分布を有する露光マスクを示す平面図
【図19】実施の形態3および6に記載の開口部の面積
および個数に場所分布を有する露光マスクを示す平面図
【図20】実施の形態6に記載のレーザアニール装置を
示す斜視図
【図21】(a)実施の形態6に記載の開口部アレイを
用いた結晶化工程の膜厚分布および光量分布を示す断面
図 (b)光量分布を示すグラフ
【図22】実施の形態6に記載のシリコン層の膜厚分布
およびレーザアニールの光量分布と、結晶化されたシリ
コンの粒径分布を示す上方から見た図
【図23】実施の形態6に記載の開口部の面積および個
数に場所分布を有する露光マスクを示す平面図
【符号の説明】
1 基板(ガラス基板) 2 下地膜(主にSiO2) 3 非結晶質半導体膜(非晶質半導体膜) 4 感光性レジスト膜 5 感光性レジスト膜の露光部分 6 光 7 位相シフトパターンを含む露光マスク 8 エッチング後の非晶質半導体膜 9 レーザ(エキシマレーザ装置) 10 プロセスチャンバー 11 チャンバーウィンドー 12 レーザ光 13 ミラー 14 光整形器 15 減光器 16 ソース・ドレイン領域(高濃度不純物注入領域) 17 LDD領域(低濃度不純物注入領域)またはオフ
セット領域 18 ゲート絶縁膜(主にSiO2) 19 ゲート金属(主にMoW) 20 層間絶縁膜(主にSiO2) 21 チャネル領域 22 ソース・ドレイン電極 23 大粒径シリコン結晶 24 対向電極(ITO) 25 対向基板 26 カラーフィルタ 27 配向膜 28 透明電極(ITO) 29 平坦化膜(ポリイミド) 30 液晶 31 透明電極(ITO) 32 正孔注入層 33 有機EL材料 34 反射電極 35 アルミニウムキノリノール錯体 36 光遮断層兼インク垂れ防止壁 37 TFT形成領域 38 露光マスク 39 円形の光透過部 40 パターンのレジスト部 41 なだらかな段差のパターンのレジスト部 42 フォト用キーパターンのレジスト層 43 フォト用キーパターンの半導体層 44 球面状パターンの半導体層 45 ひし形の光透過部 46 シリコン膜厚が厚い部分 47 フォト用キーパターンの光透過部 48 円形位相シフトマスクを用いた露光マスク 49 露光マスクの厚みが薄い部分 50 フォト用キーパターン 51 露光マスク支持台 52 露光マスク 53 フォト合わせ用キーパターン 54 半導体層 55 露光マスクのレンズ部 56 フォト用キーパターン 57 開口部 58 開口部を有する露光マスク 59 尖った形状でなだらかな段差をもつ半導体層 60 シリコン結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/268 G 21/268 21/30 502P 21/336 514C 29/786 570 29/78 618C 627G 627C (56)参考文献 特開2000−306859(JP,A) 特開 平11−219905(JP,A) 特開 平10−321870(JP,A) 特開 平2−283036(JP,A) 特開 平11−274096(JP,A) 特開 平3−290921(JP,A) 特開2000−150377(JP,A) 特開 平6−177035(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/336 H01L 29/786

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非結晶質半導体膜を成膜する第
    1の工程と、 前記非結晶質半導体膜表面に、感光レジスト層をコート
    し、露光・現像・剥離し、帯状、方形あるいはそれに類
    似のレジストパターンを形成後、前記感光レジストの軟
    化温度以上に加熱することで、前記感光レジストの表面
    張力を利用して、なだらかな段差部を有するレジストパ
    ターンを形成し、膜厚が部分的に異なる感光レジスト層
    部を設ける第2の工程と、 前記感光レジスト層部の上からドライエッチング法によ
    りエッチングし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹
    凸部分を形成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体
    膜を形成する第3の工程と、 前記基板に強光またはレーザ光を照射する第4の工程と
    を少なくとも有する半導体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に非結晶質半導体膜を成膜する第
    1の工程と、 前記非結晶質半導体膜表面に、感光レジスト層をコート
    し、露光・現像・剥離し、円形あるいはそれに類似のレ
    ジストパターンを形成後、前記感光レジストの軟化温度
    以上に加熱することで、前記感光レジストの表面張力を
    利用して、球面状の凸部を有するレジストパターンを形
    成し、膜厚が部分的に異なる感光レジスト層部を設ける
    第2の工程と、 前記感光レジスト層部の上からドライエッチング法によ
    りエッチングし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹
    凸部分を形成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体
    膜を形成する第3の工程と、 前記基板に強光またはレーザ光を照射する第4の工程と
    を少なくとも有する半導体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に非結晶質半導体膜を成膜する第
    1の工程と、 前記非結晶質半導体膜表面に、感光レジスト層をコート
    し、照射光の位相を変化させる露光マスクを用いて、感
    光レジストを露光し、現像することにより、膜厚が部分
    的に異なる感光レジスト層部を設ける第2の工程と、 前記感光レジスト層部の上からドライエッチング法によ
    りエッチングし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹
    凸部分を形成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体
    膜を形成する第3の工程と、 前記基板に強光またはレーザ光を照射する第4の工程と
    を少なくとも有する半導体薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に非結晶質半導体膜を成膜する第
    1の工程と、 前記非結晶質半導体膜表面に、感光レジスト層をコート
    し、照射光のピントがずれるように光路を設計した露光
    器を用いて、感光レジストを露光し、現像することによ
    り、膜厚が部分的に異なる感光レジスト層部を設ける第
    2の工程と、 前記感光レジスト層部の上からドライエッチング法によ
    りエッチングし、前記非結晶質半導体膜表面に複数の凹
    凸部分を形成し、膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体
    膜を形成する第3の工程と、 前記基板に強光またはレーザ光を照射する第4の工程と
    を少なくとも有する半導体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 膜厚が部分的に異なる非結晶質半導体膜
    に対し、開口部の面積を部分的に変化させた露光マスク
    を用いて、膜厚が変化している部分に対し、部分的に異
    なる光量の強光またはレーザ光を照射して、結晶化する
    半導体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1からのいずれかに記載の半導
    体薄膜の製造方法を用いることを特徴とする薄膜トラン
    ジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 非結晶質半導体膜表面に、膜厚が部分的
    に異なる感光レジスト層部を設け、その上からドライエ
    ッチング法によりエッチングすることで、上記非結晶質
    半導体膜表面に複数の凹凸部分を形成し、同時に、半導
    体薄膜にフォト工程用のキーパターンを形成することを
    特徴とする請求項に記載の薄膜トランジスタの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項またはに記載の薄膜トランジ
    スタの製造方法を用いることを特徴とすることを特徴と
    する液晶表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項またはに記載の薄膜トランジ
    スタの製造方法を用いることを特徴とすることを特徴と
    するEL表示装置の製造方法。
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