JP3344234B2 - アルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正極とその製造法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正極とその製造法

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JP3344234B2 JP25849396A JP25849396A JP3344234B2 JP 3344234 B2 JP3344234 B2 JP 3344234B2 JP 25849396 A JP25849396 A JP 25849396A JP 25849396 A JP25849396 A JP 25849396A JP 3344234 B2 JP3344234 B2 JP 3344234B2
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極にニッケル酸
化物、負極に水素吸蔵合金あるいはカドミウム、亜鉛を
用いたアルカリ蓄電池用のニッケル正極と、これを用い
たアルカリ蓄電池の特性改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ポータブル機器の高付加価値化お
よび小型軽量化に伴い高エネルギー密度の二次電池が切
望されている。また、電気自動車用の電源としても高エ
ネルギ一密度の新しい二次電池の開発が要望されてい
る。このような要望に応えるためにニッケル・カドミウ
ム電池(以下ニカド電池という)の分野においては、従
来の焼結式ニッケル正極を用いたニカド電池の高容量化
が進み、また、これより30〜60%高容量である発泡
メタル式ニッケル正極を用いた高エネルギー密度のニカ
ド電池が開発されている。さらに、ニカド電池よりも高
容量である負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素
蓄電池(焼結式ニッケル正極を用いたニカド電池の2倍
以上)が開発されている。
【0003】これらの高容量アルカリ蓄電池は、正極の
エネルギー密度を向上させるために、高多孔度(90%
以上)の3次元の発泡ニッケル多孔体やニッケル繊維多
孔体に水酸化ニッケル粉末を高密度に充填しでいる。そ
の結果、従来の焼結式ニッケル正極のエネルギー密度が
400〜500mAh/cm3 であるのに対し、最近の
焼結式ニッケル正極のそれは450〜500mAh/c
3 まで向上し、発抱メタル式ニッケル正極のそれは5
50〜650mAh/cm3 である。しかし、これらニ
ッケル正極には共通して、常温付近でのエネルギー密度
が高いが高温雰囲気下でのそれが低下するという問題が
ある。したがって、幅広い温度範囲で高エネルギー密度
の特徴を生かすことが因難である。この原因は、高温雰
囲気下での充電において、水酸化ニッケルがオキシ水酸
化ニッケルに充電される反応と同時に酸素発生反応がお
こりやすくなるためである。すなわち、正極での酸素発
生反応により、水酸化ニッケルがオキシ水酸化ニッケル
に十分充電されす、水酸化ニッケルの利用率が低下する
ことによる。この問題点を解決するために、以下の方法
が提案されている。 (1)正極中に酸化カドミウム粉末や水酸化カドミウム
粉末を添加する方法。 (2)水酸化ニッケル粉末内部にカドミウム酸化物を含
有させる方法(特開昭61−104565号公報)。 (3)正極中にイットリウム、インジウム、アンチモ
ン、バリウムおよびベリリウムからなる化合物を含有さ
せる方法(特開平4−248973号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来提案さ
れている前記(1)および(2)の方法では、水酸化二
ッケル粉末内部や水酸化ニッケル粉末とともにカドミウ
ム酸化物を存在させることにより、高温雰囲気下におけ
る水酸化ニッケルの利用率を向上させている。しかし、
カドミウム酸化物を添加した場合においても、高温雰囲
気下における水酸化ニッケルの利用率は80%程度であ
る。高温雰囲気下における水酸化ニッケルの利用率をさ
らに向上させるためには、水酸化ニッケル内部やニッケ
ル正極中へのカドミウム酸化物の添加量を増大させる必
要がある。しかし、カドミウム酸化物の添加量を増大さ
せることにより、高温雰囲気下における水酸化ニッケル
の利用率を90%程度まで向上できるが、逆に常温付近
での水酸化ニッケルの利用率が低下するという間題があ
る。
【0005】また、近年環境間題の観点から、重金属で
あるカドミウムを含有しないニッケル・水素蓄電池が注
目されている。しかし、水酸化ニッケルや正極中からカ
ドミウム酸化物を除去することにより、高温雰囲気下に
おける水酸化ニッケルの利用率は50〜60%程度まで
低下し、電解液が少ない状態で正極容量規制の密閉型ニ
ッケル・水素蓄電池を構成した場合、サイクル寿命が短
くなるという問題がある。
【0006】また、前記(3)の方法は活物質であるニ
ッケル酸化物の表面にイットリウム、インジウム、アン
チモンなどの化合物が吸着し、高温雰囲気下の充電にお
ける競争反応である酸素発生の過電圧を増大させ、水酸
化ニッケルのオキシ水酸化ニッケルへの充電効率を高
め、高温雰囲気下の利用率を向上させる効果を期待した
ものである。しかし、単にこの方法を適用しても、ペ−
スト中の添加剤の分布状態が不均一であったり、溶解が
不十分なため、前記の期待に沿った効果が十分に得られ
ず、顕在的な効果を得るためには多量の添加剤が必要と
なるので、電池の高容量化の妨げになっていた。この問
題を解決し、さらなる高容量化を計るためには、少ない
添加量で添加剤を有効に作用させて活物質の利用率を高
め、さらに添加量の減少分に相当するニッケル酸化物の
充填量を増大させるなどの方法が必要である。
【0007】本発明は上記の(3)の方法の問題を解決
することを目的としたものである。そのためには、ニッ
ケル酸化物やコバルト、水酸化コバルト、酸化コバル
ト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛などの正極物質の表面に、よ
り効率的にかつ均一に添加物成分を吸着させ、さらにニ
ッケル酸化物を支持する支持体の表面にも添加物成分を
吸着させることによって、少量の添加剤によって正極板
全体の酸素過電圧を大きくすることが必要である。これ
によって、正極板中での反応を均一化することもでき、
活物質の膨潤などが起こりにくくなることも期待され
る。本発明はこのような観点から、高温雰囲気下での充
電効率の向上と高容量化、およびサイクル寿命の向上を
計ったものであり、簡単な構成により、幅広い温度範囲
で高容量と優れたサイクル特性が得られるアルカリ蓄電
池用ニッケル正極とこれを用いた高性能のアルカリ蓄電
池を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ニッケル酸化物を主成分とする正極ペース
トを3次元多孔体あるいは平板からなる導電性の支持体
に充填し、乾燥してなるアルカリ蓄電池用ペースト式ニ
ッケル正極を製造するに際して、ニッケル酸化物を主成
分とする正極構成物質とイットリウム、インジウム、ア
ンチモン、バリウム、カルシウムおよびベリリウムから
なる群の少なくとも一種の元素の化合物とを高温もしく
はアルカリ溶液中、好ましくは高温のアルカリ溶液中で
練合撹拌することにより、前記正極ペーストを作成する
ものである。これにより、添加剤として用いた前記化合
物の溶解と均一分散を促進させ、少量の添加剤を効果的
に作用させて前記の課題を解決できる。その結果、ニッ
ケル正極の高温充電効率の向上と高容量化、サイクル寿
命の向上が可能となり、高性能のアルカリ蓄電池を提供
することができる。
【0009】尚、ここで言うニッケル酸化物とはニッケ
ル正極の活物質として用いうる材料、例えば水酸化ニッ
ケル、オキシ水酸化ニッケルおよびこれらを主成分とし
てコバルト、亜鉛、マグネシウウム、マンガン、アルミ
ニウム、その他の元素を含む固溶体や複合化合物を総称
する。
【0010】
【発明の実施の形態】上記のように、正極ペ−スト中に
添加した前記化合物の溶解を高温で促進させるか、正極
ペ−ストをアルカリ水溶液中で作成することにより、溶
解度を高めることにより、添加剤として添加した化合物
がペ−スト中に十分に溶解し、未溶解成分の分散も均一
化される。これにより、前記化合物は活物質であるニッ
ケル酸化物の表面はもとより細孔内の表面に吸着し、さ
らに、他の正極構成物質として、コバルト、水酸化コバ
ルト、酸化コバルトおよぴ酸化亜鉛、水酸化亜鉛などを
含有する場合には、これらの物質の表面にも均一に吸着
する。また均一に分散された前記化合物は偏在する事な
く、前記の正極構成物質の各粒子の接点となる界面に均
一にも存在し、各粒子の表面にも均一に付着する。ま
た、正極ペースト中に溶解または分散した前記化合物
は、正極ペ−ストを支持体に充填した際に支持体の表面
にも均一に付着または吸着される。これを乾燥して得ら
れた正極には、その細部の構造に至るまで、添加剤が偏
在することなく存在する。その結果、正極の酸素過電圧
を高める添加剤の効果が最大限に発揮でき、添加剤の添
加量も大幅に削減できる。即ち、高温雰囲気下の活物質
の充電反応との競争反応である(2)式の酸素発生反応
の過電圧を効果的に増大させることができる。その結
果、(1)式の水酸化ニッケルのオキシ水酸化ニッケル
への充電反応が十分におこなわれ、高温雰囲気下の活物
質の利用率を向上させることができ、正極の反応状態を
均一化させて電極の膨脹や活物質の脱落を抑制すること
もできる。これにより、幅広い温度範囲で高容量が得ら
れ、サイクル寿命にも優れた正極と電池が構成できる。
【0011】 (1)Ni(OH)2 +OH- →NiOOH+H2 O+e- (2)2OH- →1/2O2 +H2 O+e-
【0012】
【実施例】以下、本発明をその実施例により説明する。
【0013】(実施例1〜3)本実施例に用いたニッケ
ル正極は、以下のように作成した。すなわち球状水酸化
ニッケル粉末とコバルト粉末と水酸化コバルト粉末と酸
化亜鉛粉末と酸化イットリウム粉末とを重量比で10
0:7:5:3:0. 1の組成となるように正極構成物
質を混合した。これらに水を加えて20℃で練合しぺ一
スト状にした(比較例)と、水を加えて80〜90℃の
湯煎中で練合しペースト状にした(実施例1)と,0.
1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えて20℃で練合し
ペースト状にした(実施例2)と、0.1Mの水酸化ナ
トリウム水溶液を加えて80〜90℃の湯煎中で練合し
ペースト状にした(実施例3)のそれぞれの正極ペース
トを支持体である多孔度95%、面密度300g/cm
2 の発泡状ニッケル多孔体へ充填し、乾燥、加圧後、所
定の寸法(厚さ;0.5mm/幅;35mm/長さ;1
10mm)に切断して1000mAhの理論容量を有す
る種々のニッケル正極を作成した。 次に、上記のよう
に作成した正極を用いて正極で電池容量を規制した10
00mAhの理論容量をもつAAサイズの密閉形ニッケ
ル・水素蓄電池を構成した。作成した電池の構造を図1
に示す。図中、1は水素吸蔵合金(MmNi3.6 Co
0.7 Mn0.4 Al0.3 を使用した負極、2は上記のよう
に作成したニッケル正極であり、これらを3のポリプロ
ピレン不織布製のセパレータを介して渦巻き状に旋回
し、負極端子を兼ねる電池ケース4に挿入した。その
後、比重を1.3に調製した水酸化カリウム水溶液中に
水酸化リチウムを20g/l溶解したアルカリ電解液を
2.0cm3 注液して、安全弁6を備えた封口板7によ
りケース4を封ロした。8は絶縁ガスケット、9は正極
2と封口板7とを電気的に接続する正極集電体を示す。
このように、ここで作成した正極を用いて種々の電池を
作成し、正極活物質の利用率を調べた。25,35.4
5,55℃の各環境雰囲気下で0.1Cの充電率で15
時間充電を行った後、25℃の環境雰囲気下で3時間放
置し、その後、25℃の雰囲気下で0.2Cの放電率で
1.0Vまで放電を行った。以上の条件で充放電を行っ
た後、正極活物質である水酸化ニッケルの利用率は次式
を用いて計算により求めた。各電池の各環境雰囲気温度
下での2サイクル目の放電容量をもとに次式から算出し
た正極活物質の利用率を表1に示す。
【0014】正極活物質の利用率(%)=(放電容量/
1000mAh)×100
【0015】
【表1】
【0016】表1に示すようにニッケル酸化物100重
量部に対して23を0.1重量部添加した場合、従来
の方法ではY23の添加効果が発揮されていないが、本
発明の方法では45℃での利用率が顕著に向上したのに
加え、25℃での利用率の向上にも若干の効果があるこ
とがわかる。また、単に水中で80〜90℃に加熱しな
がらペ−ストを作成したのみで比較例よりも大幅な改良
効果が得られるが、さらにアルカリ溶液中で作成するこ
とにより一層大きな効果が得られた。このように、本実
施例では、ニッケル酸化物100重量部に対して0.1
重量部という少量の添加剤の添加によって本発明の効果
が極めて顕著であることが確認された。これは、イット
リウム化合物のペ−スト中への均一分散と溶解が、本発
明による高温、さらにはアルカリ溶液中での練合により
促進された結果である。
【0017】(実施例4)次に表2に示すような化合物
を用い球状水酸化ニッケル粉末とコバルト粉末と水酸化
コバルト粉末と酸化亜鉛粉末と各種添力加剤を100:
7:5:3:Xの組成となるように混合し、0.1M水
酸化ナトリウム水溶液を加え、80〜90℃で練合しペ
ースト状にし、前記実施例と同様にニッケル正極を作成
し、同様に試験を行った。比較例としてY23 を添加
し水を加えて20℃で正極ペーストを作成し、これを用
いた正極の試験を同時に行った。
【0018】
【表2】
【0019】図2にA3、B、C、D、E、F3、G、
Hの正極を用いて正極活物質である水酸化ニッケルの利
用率を調べた結果を示す。25℃の環境雰囲気下では利
用率は95〜97%であるが、35℃では93〜96
%、45℃では84〜88%、55℃では78〜81%
であり、何れも、幅広い温度範囲で優れた利用率を示し
ている。これはY23 、Y(OH)3 、In23
Sb23 、Ba(OH)2 、Ca(OH)2 、CaF
2 およびBeOが水酸化ニッケル、コバルト、水酸化コ
バルト、酸化亜鉛、発泡ニッケル基板の表面もしくは細
孔中に吸着し酸素過電圧を上昇することにより、高温雰
囲気下で充電を行っても酸素発生を抑制し、十分に水酸
化ニッケルからオキシ水酸化ニッケルへの酸化反応効率
が高められた結果と考えられる。また、添加剤とともに
コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛も正極ペ−スト中
で部分的に溶解し、それぞれの分散性も向上して、その
相乗効果により利用率が一層向上したものと考えられ
る。
【0020】次に実施例のA1〜A6、F1〜F6と比
較例のI1〜6の正極について45℃雰囲気下での水酸
化ニッケルの利用率について調べた結果を図3に示す。
実施例のうち添加量がニッケル酸化物100重量部に対
して0.05重量部では利用率は54〜58%であり添
加効果は認められない。Y23、CaF2の添加効果は
0.1重量部以上で82%以上の優れた利用率を示して
いることからわかる。一方、Y23を添加し20℃で水
を用いて正極ペ−ストを調製した比較例では、ニッケル
酸化物100重量部に対して0.5重量部以上から効果
が見られるが、十分な効果を得るには1重量部以上の添
加を必要とする。また、添加量が過剰になると利用率は
低下し、実施例では6重量部になると78〜80%と低
下する。25℃での利用率を調べてみると同様に低下し
ており、過剰の添加剤が水酸化ニッケルの酸化反応を阻
害していると考えられる。このようにY23、CaF2
の添加量はニッケル酸化物100重量部に対して0.1
〜5重量部の範囲が好ましい。
【0021】尚、本実施例(1〜4)では80〜90℃
の高温に加熱しながらペ−ストを作成したが、ペ−スト
作成の際の加熱温度は40℃以上になると効果が顕著で
あり、90℃から水または使用するアルカリ水溶液の沸
点以下の温度では80〜90℃の場合と同等の効果を示
した。また、アルカリ溶液中として、水酸化ナトリウム
水溶液を用いたが、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
或いはこれらの混合水溶液を用いても同等の効果が得ら
れる。
【0022】さらに添加物としては、イットリウム、イ
ンジウム、アンチモン、バリウム、カルシウムおよびベ
リリウムの化合物として、Y23 ,Y(OH)3 ,Y
(NO33 ・H2 O,YCl3 ・H2 O,Y2 (SO
43 ,In23 ,In2O,In23 ・H2 O,
InCl3 ,In(NO33 ,In2 (SO43
Sb23 ,Sb24 ,Sb25 ,SbCl3 ,B
a(OH)2 ,BaCl2 ,Ba(NO32 ,BaS
4 ,Ca(OH)2 ,CaF2 ,CaCl2,CaS
4 ,CaO,Ca(NO32 ,BeO,BeCl
2 ,Be(NO32 ,BeSO4 およびBe(OH)2
など、これらの元素の酸化物、水酸化物、塩化物、ふ
っ化物、硫酸塩、硝酸塩の内、代表例を実施例で示した
がこれらの各元素の化合物のいづれを用いても同様の作
用効果が認められた。
【0023】また、本発明は、支持体がニッケル繊維多
孔体、パンチングメタルあるいは箔などを用いた場合も
同様な効果を示し、ニッケル水素蓄電池以外に、ニカド
電池、ニッケル亜鉛蓄電池等のニッケル正極を使用する
アルカリ電池系であれば同様な効果を示す。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明により、少量の添加
剤を効果的に作用させ、正極の酸素過電圧を高めて正極
活物質の利用率を高めることにより、広い温度範囲で高
容量が得られるアルカリ蓄電池用正極とこれを用いたア
ルカリ蓄電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で作成したニッケル・水素蓄電池の断面
を示す図
【図2】本発明で作成したニッケル正極の充電時の環境
温度と水酸化ニッケルの利用率の関係を示す図
【図3】本発明で作成したニッケル正極への添加剤の添
加量と利用率の関係を示す図
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ
フロントページの続き (72)発明者 生駒 宗久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−28992(JP,A) 特開 平8−222215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/24 - 4/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケル酸化物を主成分とする正極ペース
    トを3次元多孔体あるいは平板からなる導電性の支持体
    に充填し、乾燥してなるアルカリ蓄電池用ペースト式ニ
    ッケル正極の製造法であって、ニッケル酸化物を主成分
    とする正極構成物質とイットリウム、インジウム、アン
    チモン、バリウム、カルシウムおよびベリリウムからな
    る群の少なくとも一種の元素の化合物とを40℃以上9
    0℃以下で練合攪拌することにより、前記化合物の溶解
    と均一分散を促進させて前記正極ペーストを作成するこ
    とを特徴とするアルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正
    極の製造法。
  2. 【請求項2】ニッケル酸化物を主成分とする正極ペース
    トを3次元多孔体あるいは平板からなる導電性の支持体
    に充填し、乾燥してなるアルカリ蓄電池用ペースト式ニ
    ッケル正極の製造法であって、ニッケル酸化物を主成分
    とする正極構成物質とイットリウム、インジウム、アン
    チモン、バリウム、カルシウムおよびベリリウムからな
    る群の少なくとも一種の元素の化合物とをアルカリ水溶
    液中で練合攪拌することにより、前記化合物の溶解と均
    一分散を促進させて前記正極ペーストを作成することを
    特徴とするアルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正極の
    製造法。
  3. 【請求項3】ニッケル酸化物を主成分とする正極ペース
    トを3次元多孔体あるいは平板からなる導電性の支持体
    に充填し、乾燥してなるアルカリ蓄電池用ペースト式ニ
    ッケル正極の製造法であって、ニッケル酸化物を主成分
    とする正極構成物質とイットリウム、インジウム、アン
    チモン、バリウム、カルシウムおよびベリリウムからな
    る群の少なくとも一種の元素の化合物とをアルカリ水溶
    液中で40℃以上90℃以下で練合攪拌することによ
    り、前記化合物の溶解と均一分散を促進させて前記正極
    ペーストを作成することを特徴とするアルカリ蓄電池用
    ペースト式ニッケル正極の製造法。
  4. 【請求項4】イットリウム、インジウム、アンチモン、
    バリウム、カルシウムおよびベリリウムの化合物が、Y
    23 ,Y(OH)3 ,Y(NO33・H2O,YCl3
    ・H2O,Y2(SO43 ,In23 ,In2O,In2
    3・H2O,InCl3 ,In(NO33 ,In2(S
    43 ,Sb23 ,Sb24 ,Sb25 ,SbCl
    3 ,Ba(OH)2 ,BaCl2 ,Ba(NO32
    BaSO4,Ca(OH)2 ,CaF2 ,CaCl2
    CaSO4,CaO,Ca(NO32 ,BeO,BeC
    2 ,Be(NO32 ,BeSO4およびBe(OH)
    2である請求項1、2または3記載のアルカリ蓄電池用
    ニッケル正極の製造法。
  5. 【請求項5】ニッケル酸化物100重量部に対してイッ
    トリウム、インジウム、アンチモン、バリウム、カルシ
    ウムおよびベリリウムからなる群の化合物の含有量の合
    計が0.1〜5重量部である請求項1、2または3記載
    のアルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正極の製造法。
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