JP3343649B2 - 施術用一部開放衣 - Google Patents
施術用一部開放衣Info
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Description
関し、より詳しくは身体の医療処理部またはその周辺部
を被覆する着脱容易なカバーを備える施術用一部開放衣
に関する。
手術の時はほとんどの症例に硬膜外麻酔を施行するた
め、まず患者の着ている手術着を脱がさなければなら
ず、脱衣後、患者は手術室の中とはいえ全裸でバスタオ
ル1枚だけを掛けている状態であって有意識下では羞恥
心を刺激するおそれがある。そこで外科手術等の施術用
一部開放衣に関し、各種の提案がなされて来ている。
主に眼科用の、外科用ドレープが開示されている。これ
は身体との接触面に接着剤層を有する第1プラスチック
フィルムに窓割り(開口部)を設け、これを補強域(窓
枠部)で補強し、その中に透明な第2プラスチックフィ
ルムでなるカバーを接着剤を介して施したものである。
この外科用ドレープは眼科用として特に便利なものであ
るが、カバーを開ける時、剥離容易部がないので、一部
剥離ができず、具合が悪い。
近(窓枠部)に吸水性ポリマーを配し、患者の体液、患
部洗浄用の滅菌生理食塩水等を吸収するようにしてあ
る。
と骨盤鏡に特に適する外科用ドレープ(Tシート)が開
示されている。これには所謂患者のトレンデルンバーグ
姿勢の中央会陰部に開口部とフラップ(カバー)が設け
られている。
部カバーの取付けに問題があり、必要な全体剥離強度や
着脱容易性を確保するのに困難があった。
開けようとしても容易に脱着が困難であり、必要な部分
の一部のみを開口するような事は出来ず、カバー全体を
脱着しなければならないという問題点があった。
固着するため、縫合、ジッパー、スナップその他各種の
ファスナで係止接合すると、全開口やカバー内面の体液
吸収部材交換のためにカバー全体を急拠交換する必要に
迫られた場合、容易に脱着が出来ない。
果、係止部である感圧もしくは感熱接着部の剥離強度に
積極的に強弱を与える事により、麻酔、外科手術、ドレ
イン配管等に特に適した着脱容易なカバーを備える施術
用一部開放衣を完成するに至った。
剥離強度を、少なくとも2段階として、強い接合部と弱
い接合部を段階的に設け、通常は剥離容易部のみで脱着
して得られる開口部を通して各種施術を行う事が出来、
必要に応じて剥離非容易部を剥離して更に広い開口部を
設けもしくは係止部全部を開放することが出来る施術用
一部開放衣を提供する事である。
容易部(強力接合部)とを一目にして識別出来る施術用
一部開放衣を提供するにある。
患者が、保温性、遮蔽性、美観、施術容易性等の点で人
間としての羞恥心も含めて十分に満足を得られる事であ
る。
酔等の施行時、患者から全脱衣しなくてもよい施術用一
部開放衣を提供する事であり、患者が臥床したままスム
ーズに一部脱衣することが出来るようにすることにあ
る。
脱容易な係止部を備える施術用一部開放衣において、係
止部における接着部の面密度および/もしくは剥離強度
を係止部分によって少なくとも2段階にし、かつ接着部
の部分剥離強度の強弱を色彩表示した事を特徴とする施
術用一部開放衣(請求項1)、接着部が感圧接着テープ
である請求項1に記載の施術用一部開放衣(請求項
2)、接着部の一部が感熱接着テープである請求項1な
いし2に記載の施術用開放衣(請求項3)、患者の身体
の医療処理対象部が頭部、顔面、首部、手部、足部、背
部、肩部、胸部、腹部、臀部、腕部、脚部の内いずれか
1つである請求項1ないし3に記載の施術用一部開放衣
(請求項4)、施術が検査、麻酔、外科手術、処置、ド
レイン配管、開窓部観察、鍼灸、マッサージの内いずれ
か1つである請求項1ないし4の内いずれか1項に記載
の施術用開放衣(請求項5)、医療処理対象部のカバー
が、内面に体液吸収部材もしくは消毒薬を含浸ないし塗
布した消毒部材を備えるカバーである、請求項1ないし
5の内いずれか1項に記載の施術用一部開放衣(請求項
6)、医療処理対象部のカバーが透明もしくは半透明な
プラスチックフィルムないし不織布でなるカバーである
かまたはカバーの一部に同様なプラスチックフィルムで
なる窓を備えるカバーである請求項1ないし6の内いず
れか1項に記載の施術用一部開放衣(請求項7)および
カバーのある開口部および/もしくは非開口部を含む内
面の一部に体液吸収部材と体液非吸収部材でなる積層体
を係止した請求項1ないし7の内いずれか1項に記載の
施術用一部開放衣(請求項8)が提供される。
人体の背部、肩部、胸部、腹部、臀部、腕部、脚部、そ
の他頭部、顔面、首部、手部、足部の外側に面している
部分であって、医師、看護婦(士)又は鍼灸師、マッサ
ージ師等が直接、または間接に手を触れ、各種の医療を
施す部位をいう。
療、検査)の他、鍼灸、マッサージ等の各種の療法を含
む概念である。
般に患者が着る手術着もしくは救急患者着であるが、手
術前の検査、手術後の回復治療中にも着るものである。
但し、手術には施術も含まれる。従来手術中には患者に
は何も着せず、シーツ等で患部以外の身体を保温、汚染
防止等の為に包むが、この場合患者は部分もしくは全身
麻酔状態にあり、医学的見地が優先し胸部、局部の露出
など本人の羞恥心は殆ど考慮されていないというのが一
般的であった。
等には当然患者は有意識下にあるため、不必要に患部を
露出しない事が患者の羞恥心を刺激しないため、すなわ
ち患者の人権保護のため、また加えて保温や院内感染予
防の為にも必要である事が認識されるようになった。一
方で医療他の施術における利便性を損なわないために、
患部その他前述の医療対象部のみを容易に一部開放可能
とする事が考えられた。これが本発明における施術用一
部開放衣である。
ナップ、ジッパー等の純機械的係止部および/もしくは
感圧ないし感熱接着テープとで成る接着部とを合わせた
接合部をいう。
基本的に軟質の弾性ループ(A)とフック(B)でな
る、例えばクラレ(株)のマジックテープ(登録商標)
および各種粘着テープを云う。いずれも接着面(マジッ
クテープではA,B面)を加圧する事により接着する。
これらの感圧接着テープは、綿、ウール、麻、ポリエス
テル、ナイロン、エステル/綿、混紡等の織布もしくは
不織布、紙等にミシンで縫合(マジックテープの場合こ
れが多い)されたり、各種接着剤を介して接着される。
この接着剤にはアイロンで加熱接着するタイプのものも
ある。なお、通常マジックテープ等の感圧テープ接合部
の剪断強度はピーリング強度(剥離強度)の4〜5倍は
あるので、この特性を利用すれば少ない接着部面積で必
要な接着強度を設計する事が出来る。マジックテープ自
体、白、黒、赤、紺、黄、茶、ベージュ、ピンク、ライ
トブルー、濃紺等と各種着色したものがあるので、例え
ば剥離容易部は白、ライトブルー、ピンク等の淡い色と
し、剥離非容易部は赤、茶、濃紺、黒等の濃色とする事
で統一すれば作業者が一目で判別する事が出来る。また
色分けは帯状係止部全体もしくは係止部の基材自体を着
色しても良い。
例えば最近発売された日東電工(株)のリバアルファ
(登録商標)と呼ばれるテープもしくはシートである。
これは、常温では通常の粘着シートと同じように感圧接
着するが、剥したい時は加熱(例えば90〜150℃)
するだけで粘着剤層が発泡して接着力がなくなり、被着
体を剥離出来るものである。但し、前記マジックテープ
のように繰り返し使用出来ない点にやや難点がある。な
お接着部の加熱は、加熱接触部以外を断熱カバーした小
型のヘアアイロンのような工具を使えば人体に火傷等を
させる心配なく使用する事が出来る。感圧、感熱テープ
共に片面タイプと両面タイプがあり織布、プラスチック
フィルム、不織布等の基材との接着は通常の接着剤が用
いられる。
ログラフィー)、腰椎穿刺、大腸透視、大腸内透視鏡、
直腸鏡、肛門鏡等による検査をいう。
椎麻酔、その他のすべてのペインクリニックを言う。
血作業等を云う。
ば尿や大便の排出用管、胆汁排液用ドレイン、胸腔内か
らの排液、排気用ドレイン、腹腔内からのドレイン等の
配管をいう。
口肛門からの排便の観察、手術後の腸蠕動音の観察、カ
ーゼ汚染の観察を、透明な開口部(窓)を通して、また
は開口部を開いて開窓部とし、それを通して、上記観察
を行う事を云う。
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、また
はセロファン、ナイロンおよびPET等のポリエステル
樹脂、塩化ビニル樹脂(PVC)等でなるプラスチック
フィルムをいう。なお、この他にポリ塩化ビニリデン、
ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト等もあり、これらのラミネートフィルムも用いられ
る。
織機で織らずに織物状にした生地であって、繊維を互い
に絡ませるのにニードルパンチ方式による機械的方法と
化学的方法がある。後者は、合成繊維または合成繊維を
混合してフェルト状にしたものを溶融接着させるか、接
着剤またはバインダーになる樹脂を使って結合させるか
の方法をとる(大成社出版部発行ポリマー辞典)。不織
布は比較的安価であるため紙と共にdisposabl
eな(使い捨て)用途によく用いられる。
例えばセルロース系、再生セルロース系、合成樹脂系等
の不織布または織布が用いられる。吸水性ポリマーとし
て、粉末状、繊維状のCMC(カルボキシメチルセルロ
ース)系、セルロース系再生セルロース系、アクリル系
のポリマーや或いはアルギン酸、アルギン酸塩系ポリマ
ー等が使用される。透水性の不織布・織布或いは吸水性
ポリマーは必要に応じて上記のものを混合して使用して
も良い。更に感染防止のために、本発明の医療用覆布に
有機或いは無機金属系抗菌剤等の抗菌剤を含有させて、
抗菌効果を付与させることもできる。
リマーの基材または外皮材として非透水性のPE、P
P、PVC、ナイロン、PET等の単独フィルムないし
ラミネートフィルムが組み合わせ使用される。
する。
開放衣の正面図および背面図である。図3は患者を横臥
させ、麻酔処置のため背部を露出(一部開口)させた状
態を示す背面図である。
一部開放衣の正面図および同一部開放衣にドレイン配管
した状態を示す正面図である。
7は開口部および開窓部カバーの拡大斜視図である。
衣、2は袖、3は衿部、4は前身ごろ、5は後見ごろ、
7は裾、9は脇紐、10はマジックテープ、10Nはマ
ジックテープ不存在部、11は横係止部、13は縦係止
部(低密着度接着部)、13Aは高密着度接着部、15
はドレイン開口部、15Aはドレインカバー、15Bは
開窓部、15Cは開窓部カバー、15Dは遮蔽カバー、
16はドレイン管、20は患者頭部、21は患者背部、
25は剥離容易部(低密着度接着部)、26、26Aは
剥離非容易部(高密着度接着部)である。
一部開放衣1の背部を縦に2分割するように、背中中心
衿ぐり部より裾までほぼ鉛直に伸びているが、そのほぼ
中央部のみ高密度接着部13Aとなっている。縦係止部
13および横係止部11はこの実施例では、特にホッ
ク、スナップ等の純機械的な係止部との併用はなく、マ
ジックテープを織布に縫合もしくは接着して用いている
が、ホック、スナップ等を併用してもよい事はいう迄も
ない。但し、本発明では、係止部の一部に感圧接着テー
プ(本実施例ではマジックテープ)の面密度を場所によ
って2段階またはそれ以上の多段階にしている事が重要
である。
ックテープの面密度の違いによって設けているのであ
る。この場合、一定巾・長さのマジックテープを用いれ
ば間隔を少なくしてつめた場所が剥離非容易部であり、
間隔の大きい処が剥離容易部となる。
るマジックテープがあれば、面密度を変えなくても、係
止部の場所によってこれらを使い分ける事によって同じ
効果を得る事が可能である。すなわち、本実施例では患
者の性器、肛門等を含む尻部は容易に離脱出来ないよう
にし、図3のように麻酔処置上必要な背部を広く容易に
開放可能とする事が出来る。
については余り変わらないので主として剥離容易性の差
異が重要である。
15とそのカバー15Aおよびカバー15Aの開窓部1
5B、更に開窓部15Bのカバー15Cは夫々開口部1
5ないし開窓部15Bをカバーによって覆うようになっ
ている。
開口部15を確保しつつ、ドレイン管(排出管)16を
人体から外部に配管する事が出来、これに着脱容易な透
明もしくは半透明(不透明も可)開口部カバー15A、
更には開口部カバー15Aに開けた2次開口部である開
窓部15Bとその開窓部カバー15Cによって、その状
態を透明なカバーを通して監視する事が出来る。また保
温、耐汚染・殺菌対策上これらのカバーは極めて有効で
ある。
施例を更に詳述する。
たドレイン開口部15の周囲を低密着度接着部(剥離容
易部)25で逆コの字型に取り囲み、かつ、右辺一辺を
高密着度接着部(剥離非容易部)26で画して透明なド
レインカバー15Aでカバーする。通常は開口部15を
通るドレイン管16を透明なドレインカバー15Aで保
持するが、外部から見て必要に応じて剥離容易部25を
離脱開放する事によりドレインカバー15Aを開扉し、
患部に手を触れて処置をする事が出来る。また更に全開
放する必要あれば、剥離非容易部26を外してこれを行
う事が出来る。
するため前記剥離非容易部26の上側に更に別の剥離非
容易部26Aを設けてドレインカバー枠部15D(の剥
離容易部25)でドレインカバー15A(25)に着脱
出来るようにしておく事が出来る。こうすれば、不必要
に患部が他人に見える事を防止得る。この構成はドレイ
ン配管部に限らず裂傷や、手術開口部の縫合部にも当然
に応用出来る。その場合にはドレインカバー15Aの開
口部15に対応する下面に脱脂綿やガーゼまたは吸水性
ポリマーを含んでラミネートされた吸収体を接着ないし
圧入する事が出来る。
の一部に小窓の開窓部15Bを設けた場合を示してい
る。すなわち、2次カバー(遮蔽カバー15D)は遮蔽
のため不透明もしくは半透明とするため、患部をよく看
るためには少なくとも片側の剥離容易部25を離脱して
ドア状に開く必要があるが、広い面積を開く必要がない
時は開窓部15Bのみを開けばよいようにしたものであ
る。これは丁度、自動車RVの後部ハッチバックドア
を、ガラスウインドのみもしくは全ドアを所望により選
択開放出来るようにした場合と技術思想としては類似す
る。しかし、これら両技術分野は全く異なる事はいう迄
もない。
すべてが達成される。
て得られる開口部を通して各種施術を行う事が出来、必
要に応じて更に広い開口部を設け、もしくは係止部全部
を開放する事が出来る施術用一部開放衣を提供する事が
出来る。
部)とを一目にして識別出来る施術用一部開放衣を提供
する事が出来る。
蔽性、美観、施術容易性等の点で、人間としての羞恥心
も含めて十分に満足を得る事が出来る。
酔等の施行時、患者は全脱衣しなくてもよく、しかも患
者は臥床したままでスムーズに一部脱衣する事が出来
る。
(一部開口)させた状態を示す背面図。
図。
正面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 患者の身体を被覆する着脱容易な係止部
を備える施術用一部開放衣において、係止部における接
着部の面密度および/もしくは剥離強度を係止部分によ
って少なくとも2段階にし、かつ接着部の部分剥離強度
の強弱を色彩表示した事を特徴とする施術用一部開放
衣。 - 【請求項2】 接着部が感圧接着テープである請求項1
に記載の施術用一部開放衣。 - 【請求項3】 接着部の一部が感熱接着テープである請
求項1ないし2に記載の施術用開放衣。 - 【請求項4】 患者の身体の医療処理対象部が頭部、顔
面、首部、手部、足部、背部、肩部、胸部、腹部、臀
部、腕部、脚部の内いずれか1つである請求項1ないし
3に記載の施術用一部開放衣。 - 【請求項5】 施術が検査、麻酔、外科手術、処置、ド
レイン配管、開窓部観察、鍼灸、マッサージの内いずれ
か1つである請求項1ないし4の内いずれか1項に記載
の施術用開放衣。 - 【請求項6】 医療処理対象部のカバーが、内面に体液
吸収部材もしくは消毒薬を含浸ないし塗布した消毒部材
を備えるカバーである、請求項1ないし5の内いずれか
1項に記載の施術用一部開放衣。 - 【請求項7】 医療処理対象部のカバーが透明もしくは
半透明なプラスチックフィルムないし不織布でなるカバ
ーであるかまたはカバーの一部に同様なプラスチックフ
ィルムでなる窓を備えるカバーである請求項1ないし6
の内いずれか1項に記載の施術用一部開放衣。 - 【請求項8】 カバーのある開口部および/もしくは非
開口部を含む内面の一部に体液吸収部材と体液非吸収部
材でなる積層体を係止した請求項1ないし7の内いずれ
か1項に記載の施術用一部開放衣。
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JPH11192243A JPH11192243A (ja) | 1999-07-21 |
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-
1997
- 1997-12-30 JP JP36851497A patent/JP3343649B2/ja not_active Expired - Fee Related
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