JP3343162B2 - 写真廃液の処理方法 - Google Patents

写真廃液の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料を現像処理する際の写真廃液の処理方法に関し、詳
しくは、漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を含
有する廃液から銀等の金属を、低コストで、簡便に且つ
高精度に除去する写真廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感材
ともいう)は、露光後、現像、脱銀、水洗、安定剤等の
工程により処理される。各々の工程には、現像液、漂白
液、漂白定着液、定着液、水道水またはイオン交換水、
安定液がそれぞれ使用され、感材はこれらの処理液中に
浸漬され処理される。
【0003】このような処理には、通常、自動現像機等
の処理装置が用いられており、感材は上記処理液を満た
した処理槽間を順次搬送されて処理される。このような
処理のうち、漂白能または定着能を有する処理の後に
は、乳剤層中の定着成分や定着処理により生成された銀
錯塩等を洗い出し、画像の安定性を保持するための水洗
処理や安定化処理等が行われる。従って、水洗水や安定
化液等の処理液中には、感材に担持された形で次のよう
な成分が持ち込まれ、高濃度で蓄積する。そのような成
分としては、定着液中の銀錯塩等の銀成分;漂白、漂白
定着処理液中の鉄成分や銀成分;減力処理液中のセリウ
ム成分;硬膜定着処理液中のアルミニウム成分;更には
前浴である定着液、漂白液、漂白定着液、減力液、硬膜
定着液等が挙げられる。
【0004】このような銀成分等を含む処理液成分を含
む廃液をそのまま下水道に排出することは、環境保全の
観点から、重大な問題となる。特に、米国や欧州また東
南アジアの一部において、銀成分について、最近下水道
に排出できる銀の排出基準の規制が年々厳しくなる一方
である。また、このような廃液を処理・回収する場合、
その処理・回収料は高額になり、特に大ラボになると使
用する水洗水が多量になるため、コストも莫大になって
しまう。また、特に高濃度で存在する銀等の金属を回収
することは資源再利用という点で重要である。更に、米
国では一定以上(例えば、銀濃度1ppm以上)含有す
る液は専人許可者以外は運搬できないという問題もあ
る。このような観点から、上記廃液から銀等の金属を除
去し、同時に回収することは特に要望されていることで
ある。
【0005】従来の銀等の金属を除去する方法として
は、金属置換法、沈澱法(還元沈澱法)、イオン交換樹
脂による吸着法、電気分解法、電気透析法、逆浸透膜に
よる方法等が挙げられる。しかしながら、これらの方法
では、2次公害が発生したり、除去効率が不充分であっ
たり、操作が煩雑であったり、あるいはイニシャルコス
ト及びランニングコストが高かったりといった種々の問
題があり、満足できうるものではなかった。
【0006】また、最近、液中の銀等の金属と配位が可
能な水溶性ポリマーを用いて、定着能を有する処理液中
あるいは洗浄液の廃液中の銀等の金属を回収する方法が
提案されている。特開平3−132656号公報によれ
ば、上記の水溶性ポリマーを使用済定着液に添加して、
水に不溶な銀錯体の沈澱を形成させ、それをろ別するこ
とにより、定着能を有する処理液に蓄積する多量の銀イ
オンを効率よく且つ簡便に除去し、定着液を再生し、該
処理液の使用量の減少を可能にすることが記載されてい
る。しかしながら、この方法では、多量に蓄積した銀イ
オンを含む定着液を処理する場合、定着液が再生する程
度までには銀を除くことはできるが、下水道等に排水で
きる濃度まで銀を除去することはできなかった。更に銀
濃度が低い希薄な溶液では、水溶性ポリマー中の銀の配
位率が低くなり沈澱が生じにくくなり、銀の除去が不完
全になってしまう。
【0007】一方、特願平5−238945号によれ
ば、洗浄水の廃液に水溶性ポリマーを添加して、銀が配
位した水不溶性ポリマーを沈澱させ、その沈澱物を限外
ろ過膜によりろ過して、銀を除去することが提案されて
いる。しかし、この方法はその沈澱をろ別するのに、微
小な沈澱を除去するため限外ろ過膜(UF膜)を使用し
ているので、UF膜が目詰まりして閉塞し易すいため、
該膜を頻繁に交換する必要があり、メインテナンスが煩
雑であったり、更に、高価な限外ろ過膜を頻繁に交換す
るため、ランニングコストが高くなってしまうという問
題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題を解決することにあり、ハロゲン化銀写真感
光材料の現像処理工程における漂白能又は定着能を有す
る処理後の処理液を含有する写真廃液中からの金属の除
去を、低コストで、簡便に且つ高精度に達成できる写真
廃液の処理方法、それに用いる装置及びその装置を一体
に備えたハロゲン化銀写真感光材料の自動現像処理機を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。 (1)ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理工程におけ
る漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を少なくと
も含有する写真廃液に、該廃液中に含まれる金属の当量
の0.5〜4の範囲内の高分子錯化剤を添加した後、光
学測定手段の情報により該廃液中の高分子金属錯体の形
成を確認の後、該高分子金属錯体を0.05〜10μm
のポアサイズの単膜フィルターによりろ別して該金属を
除去することを特徴とする写真廃液の処理方法。 (2) 0.1〜0.8kg/cm2 の均一な圧力で、
該単膜フィルターによるろ過を行うことを特徴とする
(1)に記載の写真廃液の処理方法。(3) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理工程にお
ける漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を少なく
とも含有する写真廃液中の銀濃度を銀イオンセンサーに
よって検出し、該廃液中の銀濃度の当量の0.5〜4の
範囲内の高分子錯化剤を廃液に添加し、高分子金属錯体
を形成させた後、該高分子金属錯体を0.05〜10μ
mのポアサイズの単膜フィルターによりろ別して該金属
を除去することを特徴とする写真廃液の処理方法。
【0010】(4) 写真廃液中の銀濃度を測定する
イオンセンサーと、該銀濃度検出手段で得られた情報に
より高分子錯化剤の添加量を決定する添加量決定手段
と、決定された添加量の高分子錯化剤を該廃液に添加し
高分子銀錯体を形成する銀錯体形成手段と、該高分子銀
錯体を0.05〜10μmのポアサイズの単膜フィルタ
ーによりろ別するろ過手段とを有する除銀装置。 (5) 前記()記載の除銀装置を一体に備えたハロ
ゲン化銀写真感光材料の自動現像機。
【0011】
【作用】本発明によれば、金属を含有する写真廃液と該
廃液中の金属の当量の0.5〜4の範囲の高分子錯化剤
とを接触させることにより、高分子金属錯体を生成さ
せ、それを0.05〜10μmのポアサイズを有する単
膜フィルターでろ過すると、驚くべきことに、比較的簡
単な処理により、使用した単膜フィルターのポアサイズ
では透過してしまう物質が阻止され、見掛け上、用いた
単膜フィルターのポアサイズの1/10〜1/100サ
イズの複合膜、即ち、UF膜で処理したと同様の分子分
画性能が得られることを見いだした。
【0012】これは、詳しくは不明であるが、高分子錯
化剤中の配位子に廃液中の金属が所定量捕集され、水に
不溶な高分子金属錯体が沈澱として形成される。その高
分子金属錯体である沈澱が、特有の性質を有し、適度の
大きさ及び粒度分布の沈澱となっているため、該沈澱が
所定のポアサイズの単膜フィルターに特殊に捕集され
る。即ち、該微細な沈澱物が単膜フィルターの表面に配
列し、あたかも単膜フィルターの上側に、よりポアサイ
ズの小さい極く薄い膜が形成され、単膜フィルターが見
掛け上複合膜となったようになり、UF膜以上の性能を
有する複合膜でなければ分子分画できない粒径の高分子
金属錯体でさえもろ過側への流出を抑えることができる
ようになったと予想される。
【0013】更に、本発明による長時間ろ過処理を行う
と、高分子金属錯体が単膜フィルター表面に過剰に蓄積
するようになる。しかし、本発明の場合、大きな水圧を
かけずに(0.1〜0.8kg/cm2 )長時間ろ過す
るためか、高分子金属錯体が強固にフィルター表面に付
着していないので、簡単なフィルター洗浄操作により、
高性能なろ別機能を保持したまま過剰な高分子金属錯体
を除去できる。従って、フィルター自体を交換する頻度
が少なく、メインテナンスが極めて簡単になる。生成し
た高分子金属錯体の沈澱物をろ別する際には、均一な所
定圧力(0.1〜0.8kg/cm2 )で単膜フィルタ
ーによるろ別をすることにより、金属の除去率がより向
上し、且つ安定的になる。
【0014】また、含銀廃液に高分子錯化剤を加える
と、5〜100分の間に沈澱が生ずるが、この沈澱が生
じた後、単膜フィルター(MF膜)でろ過することが銀
除去を効率的に行うために必要である。従って、沈澱の
発生を肉眼で確認する代わりに光学測定手段で検出し、
その確認後単膜フィルターでろ過することが好ましい。
これにより、本発明の方法も自動化し易くなる。
【0015】本発明に用いる写真廃液は、現像処理工程
における漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を少
なくとも含有する写真廃液であり、該廃液中の銀濃度
は、0.5〜200ppm、好ましくは1〜60pp
m、より好ましくは2〜30ppmである。また、該廃
液中の鉄の濃度は、0.5〜200ppm、好ましくは
2〜100ppmであり、アルミニウムの濃度は0.5
〜200ppmであり、Ceの濃度は0.5〜200p
pmである。
【0016】本発明に用いる廃液が銀を含有する場合、
本発明における廃液中の銀の濃度を検出し、それに対応
した量の高分子錯化剤を廃液に添加するように設定する
ことにより、廃液中の銀濃度が不安定でも常に高精度な
銀除去が可能となる。更に、このことにより、安定な連
続処理も可能となる。該廃液中の銀濃度検出手段、該銀
濃度検出手段で得られた情報により高分子錯化剤の添加
量を決定する添加量決定手段、決定された添加量の高分
子錯化剤を該廃液に添加し高分子銀錯体を形成する銀錯
体形成手段及び添加された廃液をろ過するろ過手段をハ
ロゲン化銀写真感光材料の自動現像機に一体に組み入れ
ることにより、該廃液の常に安定した脱銀処理を連続的
に行うことができ、更に一般の現像所においても、廃液
の処理を依託しなくとも、現像機内で処理が可能とな
り、該廃液を公共水域に排水することができる自動現像
機を提供できる。更に、前記の方法と同様に、廃液中の
鉄、アルミニウムあるいはセリウムを除去することがで
きる。これにより、該廃液中の金属元素をより少なくで
きる。
【0017】以下に、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。本発明の方法は、漂白能又は定着能を有す
る処理後の処理液を含有する廃液と高分子錯化剤とを接
触させて水に不溶な高分子金属錯体を生成させ、これを
所定のポアサイズの単膜フィルターによりろ過し、この
フィルター表面に高分子金属錯体を配列せしめて、見掛
け上UF膜として作用させ、前記廃液から銀を除去する
ものである。
【0018】本発明において用いられる高分子錯化剤
は、通常、高分子配位子である。この高分子配位子は、
いわゆるキレート樹脂に使われる官能基を有し、樹脂と
は異なり水溶性の錯体である。従って、容易に廃液中に
溶け、チオ硫酸銀、EDTA・Fe塩等の錯体に囲まれ
た銀やFe等にアタックして引き抜き、結果として高分
子銀錯体、高分子鉄錯体等を形成し、不溶化し沈澱して
くるものである。この水溶性高分子錯体は高分子中の配
位子との間で錯体を形成し処理液中の銀イオン等の金属
イオンを選択的に捕集する機能を有する。
【0019】この場合、形成される高分子金属錯体は、
水に不溶なものである。高分子金属錯体は、キレートす
る金属が2価以上の金属であれば、高分子中ないし高分
子間に金属キレートが形成されたキレート高分子である
ことが多いが、キレート環を形成せずに単に金属が配位
して付加した高分子であってもよい。上記の高分子配位
子において、金属と錯体を形成する場合の配位原子は、
N,Sであることが好ましく、このような配位原子を有
する高分子配位子の具体例については、北条舒正編「キ
レート樹脂・イオン交換樹脂」講談社サイエンティフィ
ク(1976)p8〜20の記載と、そこに引用された
文献を参照することができる。
【0020】本発明においては、配位原子としてSを含
む高分子配位子が好ましい。具体的には、配位基として
ジチオカルバミン酸基およびその誘導基(−NH−CS
2 M)、チオール基等を有するものが特に好ましい。こ
の場合、配位基は、水溶性基であることが好ましく、上
記においてMはHの他、Na等のアルカリ金属、Ca等
のアルカリ土類金属、Alなどの金属カチオンや、場合
によっては、オニウムイオン等であることが好ましい。
また、分子当りの配位基数は1モル以上、より好ましく
は10〜250モルであるのがよい。また、高分子配位
子グラム当たりの配位基数は、0.1〜50meq(ミ
リ当量)が好ましい。
【0021】このような水溶性の配位基を有することに
より、処理液中の金属元素と反応が進行しやすく金属元
素、特に銀元素の除去効率が向上する。このような高分
子配位子は、水溶液として用いるのが好ましい。添加時
に用いる高分子錯化剤の濃度は、添加しやすさから、2
〜80%程度がよい。また、高分子錯化剤の濃度は廃液
中に添加した場合、含有金属量によって異なるが0.1
〜1000ppmレベルの濃度となる。
【0022】また、高分子配位子の数平均分子量は、5
0,000以上、500,000未満、好ましくは10
0,000〜200,000である。また、高分子配位
子は、数平均分子量10,000以下のものが全体の5
重量%以下の分子量分布を持つことが、透過水(ろ過
水)中の金属濃度をより小さくできる点で好ましい。
【0023】本発明に用いる高分子配位子の水に対する
溶解度は、水100gに対し1g以上、より好ましくは
40〜900gであるのがよい。本発明において、好ま
しく用いられる高分子配位子の具体例を以下に示すが、
これらに限定されるものではない(なお、Mは前記と同
義であり、Rは水素原子、メチル基、エチル基又はプロ
ピル基を表し、k、m、nは正の整数を表わす)。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】上記の他に、このような水溶性高分子配位
子は、例えば、エポフロックL−1、L−2(ミヨシ油
脂(株)製)、サンチオールNW(中川化学装置(株)
製)、ゴスペルM−9、M−10(ゴスペル化工(株)
製)などの商品名のものが挙げられる。本発明に用いる
高分子錯化剤の添加量としては、廃液中に含まれる金属
(特に、銀)の当量に対して、0.5〜4の範囲、好ま
しくは、0.5〜2.7、より好ましくは1〜2.3で
ある。添加量が0.5未満の場合、高分子錯化剤に配位
できない金属イオン(特に銀イオン)が多くなり、ろ過
液に金属(特に、銀)が残存する量が増加してしまう。
添加量が4を超える場合、高分子錯化剤1分子あたりに
配位する金属量(特に銀)が少なくなり、結果として高
分子金属錯体が沈澱しなくなり、フィルターを高分子金
属錯体が透過して金属の除去が不充分になる。
【0027】本発明における廃液中に含まれる金属とし
て最も規制の厳しい銀に注目すると、廃液中の銀濃度を
銀検出手段によって測定し、その濃度に従って、添加す
る高分子錯化剤の量を設定することが好ましい。これに
より、該廃液中の濃度が変動しても、常に良好な銀除去
処理を可能にでき、連続処理が可能となる。なお、本発
明における錯化剤は、低分子の多座配位子であって金属
で配位しながら重合体を生成して高分子金属錯体を生成
するものであってよい。これらにおいて、生成する高分
子金属錯体の分子量は1,000以上、好ましくは5,
000〜20,000であるのがよい。そして、特に廃
液中の金属が銀の場合、沈殿生成した高分子銀錯体1g
中には銀が0.1〜0.7g程度捕集される。
【0028】本発明において漂白能又は定着能を有する
処理後の処理液とは、写真処理での水洗水や安定化液等
の洗浄液を示し、以下洗浄液を用いた洗浄工程について
説明する。洗浄処理工程とはハロゲン化銀写真感光材料
の写真処理の化学反応工程後の感材中に含有される薬液
を洗浄することを示し、写真処理工程の中間部分の洗浄
処理工程と最終の洗浄処理工程とがあるが、いずれの洗
浄工程も含まれる。具体的には、水洗処理、安定化処
理、リンス処理などと称される工程が包含される。ま
た、洗浄処理工程は感材中に含まれる前浴の薬液を洗い
出す機能を有するために基本的には市水、井戸水等の通
常の水を用いるが、場合によっては脱イオンした水や前
浴を洗い出し易くするための機能を有する化合物や処理
後の感材の保存性を向上させる化合物、水のバクテリア
発生防止機能を有する化合物等をわずかに含んでもよ
い。
【0029】また、水を使う場合は大量の水で洗っても
よいし(通常水洗という)、感材処理に応じて処理液補
充と同じレベルの水補充水洗(通常リンス浴水洗)でも
よい。更に、場合によっては溜め水補充による水洗も含
めてもよい。一方、少量の化合物を含んだ水(通常は安
定化液等ともいう)を使う場合には例えば特開平2−2
42249号公報(P4)に記載の化合物及び添加量が
好ましい。この化合物をわずかに含んだ洗浄液は薬品コ
ストの観点で通常は処理液補充と同じレベルの補充が好
ましい。
【0030】中間洗浄処理工程において、洗浄効果を向
上させる化合物としては特開平2−262141号公報
記載のキレート剤も使用できる。本発明における水洗処
理とリンス処理とは、例えば補充量、処理時間、槽数に
下記のような関係にあることが好ましい。補充量が水洗
処理の方がリンス処理に比べて1.5倍以上、更に2倍
以上であることが好ましい。水洗、リンス処理とも槽と
しては2〜4槽で向流補充しつつ処理するのが好まし
い。上記補充量を具体的に挙げれば、水洗処理では、感
材1m2 当たり400ml〜2000ml、更には50
0ml〜1000mlが好ましく、リンス処理では感材
1m2 当たり200ml以下、更には100ml以下が
好ましい。尚、安定化処理における補充量は感材1m2
当たり1リットル以下が好ましい。
【0031】次に、洗浄処理工程に用いる処理液につい
て説明する。洗浄処理工程に用いる水洗水、安定化液等
は、上記のように水道水、イオン交換水を基本とするも
のである。必要に応じて公知の添加剤を含有させること
ができる。例えば、無機リン酸、アミノポリカルボン
酸、有機リン酸等のキレート剤、各種バクテリアや藻の
増殖を防止する殺菌剤、防ばい剤、マグネシウム塩、ア
ルミニウム塩等の硬膜剤、乾燥負荷、ムラを防止するた
めの界面活性剤、白色度を向上させるための蛍光増白
剤、亜硫酸塩等の保恒剤などを用いることができる。ま
たは、L.E.West. “Water quality Criteria”Phot.Sc
i.and Eng., vol.9 No.6p344〜359(1965) 等に記載の化
合物を用いることもできる。
【0032】安定化液としては、色素画像を安定化させ
る成分が添加された処理液が用いられる。例えば、pH
3〜6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えば、ホル
マリン)を含有した液などを用いることができる。安定
液には、必要に応じて蛍光増白剤、キレート剤、殺菌
剤、防ばい剤、硬膜剤、界面活性剤等を用いることがで
きる。
【0033】水洗水または安定化液のpHは通常7付近
であるが、前浴からの持ち込みによってpH3〜9にな
ることもある。また、水洗または安定化の温度は5℃〜
40℃、好ましくは10℃〜36℃である。必要に応じ
て、水洗槽または安定化槽内にヒーター、温度コントロ
ーラー、循環ポンプ、フィルター、浮きブタ、スクイジ
ー等を設けてもよい。なお、リンス液も同様である。写
真処理の詳細については特開平3−46652号等の記
載を参照することができる。
【0034】写真廃液と高分子錯化剤の接触方法は、両
者が充分に混合できればいずれでもよく、具体的には、
配管中のスタチックミキサーによる混合、ストックタン
ク中での混合等の方法が挙げられる。好ましくは、スト
ックタンク等の容器に両溶液を注ぎ、攪拌手段で攪拌し
ながら一定時間貯留する。これにより、廃液中の殆どす
べての金属(特に、銀)と高分子錯化剤の接触が充分に
行われ、高分子金属錯体の形成が完全になる。更に、高
分子金属錯体の形成が完全になったことを確認する手段
としては、肉眼で確認してもよいが、光学測定手段を用
いることが好ましい。これにより、本発明の方法に用い
る装置の自動化が可能になる。その光学手段としては、
従来の濃度計等を用いることができる。具体的には、豆
乳濃度計(アマゴ(株)製、SM−20)、濁度計、分
光計(アタゴ(株)製オートユニックUN−5、フォト
メック社製301、日立製SP−21、SP−20)等
を挙げることができる。これら濃度計、濁度計、分光計
等で測定した濃度がある基準値を越えたときに、該廃液
をろ過手段に移行させる。その基準値としては各種条件
によって変動し、各々の場合によって設定する。例え
ば、濁度計において濃度が0.23のものが0.5を越
えるようになった時にろ過手段に入るように設定する。
【0035】また、写真廃液と高分子錯化剤とを接触さ
せる際には、加温することが好ましい。具体的には、3
0〜60℃程度に加温することで、高分子金属錯体の形
成が早くなり、接触・攪拌時間を短く設定でき、具体的
には約20秒以内に設定できるようになる。
【0036】本発明に用いられる高分子金属錯体を濾別
する単膜フィルターとしては、UF膜やRO膜のような
積層になっておらず、製造法も簡単で安価なフィルター
膜であり、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜3
μm、より好ましくは0.2〜1μmのポアーサイズを
有するものであればいずれでもよい。該フィルターの材
質としては、いずれでもよいが、具体的には塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンなど
の安価なポリマーで充分である。しかし、必要によりポ
リスルホン、アクリルニトリル等の高価なポリマーも使
用可能である。該単膜フィルターとして、具体的には、
多孔性ポリマーの単膜フィルター、セラミック単膜フィ
ルター、場合によりパルプ繊維フィルターも使用でき
る。多孔性ポリマーの単膜フィルターにおけるポリマー
としては、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブチレン、ポリスルホン、アクリルニトリル等
が挙げられる。セラミック単膜フィルターにおけるセラ
ミックとしては、多孔性ガラス、素焼き板、火成岩板、
発泡性窒化物等が挙げられる。パルプ繊維フィルターに
おけるパルプとしては、通常濾紙で、例えばNo.5
A、No.5Cフィルター等が挙げられる。上記フィル
ターの中で、多孔性ポリマーの単膜フィルターが、軽
さ、形態の作り易さという点で好ましい。これらのフィ
ルターの市販品としては、ユアサ(株)製の各種ユミク
ロン膜、ミリポア社製のミリポアフィルター(例えば、
ミリポアAA、DA、HA、PH、GS、FG、UC、
UM、US、GU、HP等が挙げられる)、(株)クラ
レ製精密ろ過フィルター(SF−301、SF−10
1、SF−401)、ゴアテックス社製のゴアテックス
膜等が挙げられる。
【0037】また、繊維フィルターでも0.01デニー
ルの繊維(ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン)
ができたことにより、これらも使用できる。これらの中
で、加圧圧力が小さくてもろ過できるユアサ(株)製の
ユミクロンシステムが使いやすい。これらに使われるユ
ミクロン膜のポアサイズは0.45μmであるが、水溶
性高分子錯化剤と金属(特に銀)とで沈澱を生成させ透
過処理すると、平均分子量10万〜15万の水溶性高分
子錯化剤は金属をトラップして透過液(ろ液)側に流出
してこなくなる。
【0038】0.05μm未満のポアサイズの単膜フィ
ルターは作成するのが難しく、普通は複層膜にして作成
しないとそのポアサイズのものは得られない。従って、
コストも高くなる。また、フィルターが目詰まりして、
ろ過時間が長くなってしまう。また、10μmを超える
ポアサイズのフィルターを用いると、比較的小さい高分
子金属錯体の沈澱がフィルターを通過してしまい、不充
分な金属除去となってしまう。
【0039】本発明におけるろ過法としては、比較的短
時間で高分子金属錯体が充分フィルターにより捕集でき
ればいずれの方法でも使用することができる。好ましく
は、密閉状態で、均一の圧力0.1〜0.8kg/cm
2 をかけてろ過することが、好ましい。ここで均一の圧
力とは、フィルター面に垂直に圧力をかける方式ではな
く、フィルター面に平行に圧力をかけてフィルターに大
きな圧力をかけずにろ過する方式(クロスフローろ過)
のことをいう。これにより、フィルターのろ過詰まりが
少なく、ろ過性能が向上し、且つ連続処理においての安
定したろ過が可能となる。廃液の流速としては、ろ過装
置にもよるが、30〜1000ml/m2・分であり、1
〜30BV/時間の処理が必要である。
【0040】上記フィルターによる濾過方法は、液をフ
ィルターに1回透過させるだけの一過式で充分である
が、場合によって多段一過式、一段ないし多段循環式等
でもよい。本発明に用いるフィルターの形状あるいは大
きさは、目的、用途等に応じて適宜選択すればよい。好
ましくは、袋形のフィルターを用い、その外側から処理
液を流入させ、袋形のフィルターの内部からろ液を流出
させる方式がより好ましい。
【0041】ここで、本発明に用いるポアサイズの大き
いフィルターが、上記のように限外ろ過膜のような性能
をもつようになるには、ある程度、沈澱した高分子金属
錯体をろ過処理することが必要である。その処理程度
は、用いるフィルターの種類によって異なるが、フィル
ター表面1m2 あたり、5〜40mlの高分子金属錯体の
沈澱が付着するように処理すれば、本発明の効果が得ら
れる。上記のような濾過により、フィルターに沈澱物が
付着するので、これを回収する必要があるが、これは銀
を含有する高付加価値物であり、スラッジの状態である
ので、回収業者に引き渡すなどすればよい。
【0042】一方、定着槽等の定着能を有する処理槽の
次槽となる水洗槽または安定化槽内の液中には感材の乳
剤層中からの洗い出された銀錯塩等の銀成分がかなりの
濃度で存在する。この銀濃度は、感材の種類等によって
異なるが、通常の補充条件で0.5〜200ppm程度
である。そして、水洗水や安定化液等を含めた処理液の
廃液全体には通常1〜60ppmの銀が存在する。本発
明においては、上記のような廃水を処理すると、フィル
ター透過水の銀濃度は10ppm以下、通常0.001
〜1ppmになる。更には、0.001〜0.1ppm
とすることも可能である。透過水中の銀濃度を1ppm
未満にすることで、米国及び欧州の約80%の地域の銀
排出規制値をクリアーでき、0.1ppm未満ではその
約99.9%、0.01ppm未満ではその100%の
銀排出規制をクリアーできる。即ち、米国の銀規制の厳
しい地域(例えば、HoustonTX, Kileen TX ではAg<
0.05ppmであり、Addison ILではAg<0.03
ppm;Ancharge AK ではAg<0.02ppm)や欧
州の銀規制の厳しい国(例えば、Swiss Ag<0.01
ppm;Niers 河, Germany Ag<0.008ppm)
ではこの手段をそのまま、又は直列配列処理することに
より、透過水を下水道や河川などにそのまま排水するこ
とができ、回収に要するコストを低減することができ
る。
【0043】本発明の方法において、銀以外に除去可能
な金属としては、該廃液中に含まれるセリウム、アルミ
ニウム、鉄を挙げることができる。但し、これらセリウ
ム、アルミニウム、鉄の除去処理する際には、廃液への
高分子錯化剤の添加量としては、高分子錯化剤中の吸着
官能基のモル/セリウム、アルミニウム、鉄のモル比を
0.5〜4に設定するようにする。また、銀、セリウ
ム、鉄及びアルミニウムが複数存在する場合は、排出基
準の厳しい銀を殆ど完全に除去し、且つ他の金属も除去
できるようにするため、高分子錯化剤中の吸着官能基の
モル/全金属のモル比を0.5〜20に設定する。しか
し、銀のみ注目する場合には銀に対して、0.5〜4の
モル比の添加でよい。これは、これらの金属の中で最も
銀が吸着され易いからである。
【0044】本発明の方法を定着後の水洗廃液に利用す
る場合には、該フィルターろ過後の透過水は、例えば定
着剤の溶解のための水として再利用してもよい。なぜな
ら、高分子錯化剤と銀の沈殿物を生じさせ、これを該フ
ィルターでろ過除去すると、定着液ひいては後の水洗水
中に含まれる色素や界面活性剤も除去され、しかも定着
成分の一部が残存しているからである。
【0045】本発明の方法に用いることができる装置の
一態様を図を参照して説明する。ここでは、カラーネガ
フィルム現像処理の場合であり、洗浄液の廃液として定
着槽N3の後の水洗槽W2のオーバーフロー液を用い
て、銀を除去する場合の本発明の方法を図1を用いて説
明する。感材は、現像液N1、漂白液N2、更に水洗槽
W1で各々現像、漂白、更に水洗される。感材は、その
後定着槽N3で定着されたあと、水洗槽W2に搬送さ
れ、最後に安定液N4で処理される。ここで、定着槽N
3の後の水洗は、3タンクカスケード水洗で行い、定着
槽N3の直後のW2の第1の水洗槽からのオーバーフロ
ー廃液を配管を通してストックタンク1に注入する。こ
の場合ポンプPにより注入することができ、ポンプによ
りその廃液の流量を調節することができる。
【0046】また、そのストックタンク1には、高分子
錯化剤の溶液の入ったタンク2から、ポンプPにより高
分子錯化剤の溶液も注入し、両液を接触させる。これら
の廃液用及び高分子錯化剤の溶液用のポンプ及びタンク
1等で銀錯体形成手段が構成される。ストックタンク1
には、攪拌手段を有していてもよい。また、ストックタ
ンク1には、上部に活性炭等の脱臭剤を入れた空気抜き
をつけたほうがよい。ストックタンク1中の沈澱を含む
該混合液を配管及びポンプPを通して、ろ過手段である
ろ過装置3に送り、高分子銀錯体の沈澱をろ別し、ろ液
は放流することができる。
【0047】ろ過装置3としては、その断面の模式図を
示した図2を1つの例として説明する。廃液4はその装
置の下部左側の廃液入口5から注入され、密閉状態にあ
るケーシング6内に設置された袋形を有するラメラ状フ
ィルター7を透過し、ろ過される。その透過液は図2中
の矢印の方向に従って装置上部右側から排出される。ろ
過装置中の圧力は、ポンプPにより調節することができ
る。ろ過装置中のフィルターに付着した高分子銀錯体の
スラッジの除去は、圧力ゲージが0.8kg/cm2
越えた時に随時行う。更に、圧力ゲージの上昇頻度が多
くなったら、フィルターはエアレーション等によるバブ
リング洗浄を行うことができる。上記スラッジは、図2
中のスラッジ除去口8から排出することができる。
【0048】また、オーバーフローした水洗廃液中の銀
イオン濃度を検出する銀濃度検出手段を、該廃液がスト
ックタンク1に注入される前の配管中あるいはタンクに
入れた廃液中に設置することができる。銀検出手段によ
り銀量を測定し、この銀量に対し高分子錯化剤を0.5
〜4のモル比に入るように添加する。ここで用いる銀検
出手段は、いずれのものでもよいが、好ましくは、特願
平4−283882号又は特願平5−72929号に記
載された該廃液中のチオ硫酸イオンに由来する電位を銀
イオン濃度として検出する銀イオンセンサーを用いるこ
とができる。
【0049】ここで、図3に示すように、廃水貯水槽9
の中に銀イオンセンサー10を設置した。銀イオンセン
サー10は、廃液中のチオ硫酸銀イオンに由来する電位
を検出するものであり、先端部に、硫化銀電極11と塩
化銀標準電極12とを有する。その両電極11、12が
廃液と接することによって、チオ硫酸銀イオンに由来す
る電位を銀イオン濃度として検出する。コントローラ1
3は、銀濃度に対応した錯化剤添加量を記憶したLUT
(ルックアップテーブル)を内蔵しており、検出した銀
濃度(電位信号)に対応してLUTを参照して高分子錯
化剤添加量を決定する。LUTを用いずに検出した各銀
濃度に対応して錯化剤添加量を算出する演算手段を付加
してもよい。コントローラ13はこの電位信号に基づい
て、高分子錯化剤のタンク2からの高分子錯化剤の溶液
のポンプPによる流量をコントロールできる。銀イオン
センサーで検出した銀イオン濃度の変動により、高分子
錯化剤の溶液をストックタンク1への注入量を変動させ
て、高分子錯化剤と廃液中の銀イオンの当量比を所定の
比に常に一定にする。
【0050】また、上記オーバーフロー廃液は、ストッ
クタンク1に送液する前に、貯留槽に一度貯めておいて
もよい。上記オーバーフロー廃液は、漂白槽N2の直後
の水洗槽のオーバーフロー廃液も混合して、本発明の処
理を行うことができる。このことにより、漂白槽N2の
直後の水洗槽中に含まれる鉄イオンも本発明の方法によ
り除去でき、高分子錯化剤の臭いも除去できる。
【0051】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明を説明する
が、本発明がこれらに限定されるものではない。 実施例1 ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感材ともいう)とし
ては、フジカラースーパーG−100を40%、フジカ
ラースーパーG−400を60%の比率のものを用い、
本実施例に用いる現像処理工程及び処理剤は、富士写真
フイルム(株)製のカラーネガ用処理剤CN−16X及
びその処理工程を用いた。また、自動現像機としては、
富士写真フイルム(株)製カラーネガ自動現像機FNC
P−600IIを用いた。
【0052】本発明の処理装置としては、図1に示すも
のを用い、N3処理後の水洗は、スーパーリンス方式
で、感材1m2 当たり2.5リットルの割合で水補充
し、3タンクカスケード水洗とした。但し、水洗水は水
道水を用いた。図1に示すように、廃液として水洗槽W
2の第1の槽からのオーバーフローしたものを用い、こ
の水洗廃水100リットルに対して、前記例示化合物
(10)(平均分子量10万)の0.35重量%水溶液
26ml(化合物(10)のAg吸着官能基のモル/Ag
のモル比が1.4/1とする。)を加え、室温にて20
秒間、佐竹式攪拌羽根により攪拌し、放置10分後に、
ポアサイズ0.45μmの単膜のマイクロフィルター
(有効膜面積25m2 、ユアサ(株)製、YC−25)
を用いて、0.1〜0.2kg/cm2 の圧力により、
6リットル/分でろ過処理を行った。これをバッチ方式
で1回100リットルの廃液を、同じフィルターで6回
のろ過処理を行い、その透過液(ろ液)の銀分析を原子
吸光法により行った。その結果を表−1に示した。但
し、処理前の水洗廃水中の銀濃度は120ppmであっ
た。
【0053】
【表1】
【0054】表−1に示すように、ろ過の初期にはかな
り多量のAgがろ液中に含まれているが、処理とともに
次第にろ液中の銀が少なくなってきた。そして、5回目
(500リットル処理時)以降には0.02ppm以下
まで除銀できた。ここで、本実施例で用いたマイクロフ
ィルター(ポアサイズが0.45μmの単膜)では、分
子量10万レベルのポリマーは簡単にポアを抜けてろ液
側に流出するはずである。それにもかかわらず、水洗廃
水中の120ppmの銀量が、10-4レベルまで一挙に
除銀できたことになる。従って、高分子銀錯体の一部
が、マイクロフィルターの表面に付着し、あたかも分子
分画できる限外ろ過膜なみの性格を有するようになり、
小さな高分子銀錯体のろ液側への流出をも抑え、このよ
うな高性能なろ別が可能となったと予想される。
【0055】実施例2 感材として、カラーネガ、カラーペーパー、カラ
ーリバーサル、カラーリバーサルペーパーを用い、各
処理液として、富士写真フイルム(株)製CN−16
X、富士写真フイルム(株)製CP−45X、富士
写真フイルム(株)製CR−56P、富士写真フイル
ム(株)製RP−303を用い、自動現像機による処理
を行った。ここで、各々の処理の定着能を有する処理後
の水洗槽の各オーバーフロー液を混合した水洗廃水中の
銀濃度を測定したところ、月間で12〜60ppmにば
らつき、また、日間のばらつきは、15〜30ppmで
あった。
【0056】このような混合水洗廃水から除銀する装置
として、図3に示すものを用いた。廃水貯留槽9に一度
貯めた水洗廃水の100リットル/時間の流速に対し
て、本発明の高分子錯化剤であるエポフロックL−1
(ミヨシ油脂(株)製)の1%水溶液を370ml/時間
の割合で配管中にて混合し(エポフロックL−1のAg
吸着官能基のモル/Agのモル比は2.0とした)、5
00リットルのストックタンク1中に導入し、25℃に
て20秒間、佐竹式攪拌羽根により攪拌し、放置30分
後に、前記マイクロフィルター、YC−25を用いて、
0.1〜0.2kg/cm2 の圧力により、5リットル
/分でろ過処理を、実施例1と同様にバッチ式に行っ
た。
【0057】処理開始から600リットル処理後(6時
間後)に、ろ液中の銀濃度は0.01ppmとなり、処
理1日の範囲内では、それは持続され充分に除銀されて
いた。しかし、処理を一ヵ月間続けると、隔日で3日間
程ろ液中の銀濃度が、0.76ppm、3.28pp
m、1.70ppmを示した。これら濃度では、銀濃度
の排出規制(Ag<0.1ppm)のある地域では、下
水へ排水することができない。
【0058】ここで、図3に示すように、廃水貯水槽9
の中に銀イオンセンサー10を設置した。銀イオンセン
サー10は、廃液中のチオ硫酸銀イオンに由来する電位
を検出するものであり、先端部に、硫化銀電極11と塩
化銀標準電極12とを有する。その両電極11、12が
廃液と接することによって、チオ硫酸銀イオンに由来す
る電位を銀イオン濃度として検出する。コントローラ1
3はこの電位信号に基づいて、高分子錯化剤のタンク2
からのエポフロックL−1の溶液の流量をポンプPによ
りコントロールできる。測定した廃水中の銀量に応じ
て、上記エポフロックL−1の量を変動させて、一ヵ月
間処理したところ一ヵ月間いずれも0.03ppm以下
であり、規制値を越えることはなかった。従って、銀セ
ンサーを設置し、測定した銀の濃度に応じて、高分子錯
化剤の量を変動させて処理することにより、廃液中の銀
量が変動しても長時間安定して除銀することができる。
【0059】一方、一ヵ月間の運転中、上記フィルター
が閉塞し、ろ過圧力が0.8kg/cm2 を超えたの
で、運転を一時中止し、図2におけるエアー入口14か
らコンプレッサーにより、空気を0.3〜0.5kg/
cm2 の圧力でハウジング内に注入し、10〜20分バ
ブリング洗浄し、高分子銀錯体を含むドレインをスラッ
ッジ取り出し口8から取り出した。その後、上記運転を
再開すると運転開始直後からろ液の銀濃度が0.03p
pm以下であった。従って、本発明に用いるフィルター
が運転中閉塞しても、簡単な洗浄により余計な沈澱のみ
を除去でき、且つ高性能なろ過性能が連続的に維持でき
ることが確認された。
【0060】実施例3 実施例1において、マイクロフィルター、YC−25の
ろ過圧力を下記表−2に記載のように変動させた以外
は、実施例1と同様に、1回100リットルの処理を6
回まで透過処理した。以下表−2に、6回処理した後の
ろ液の銀濃度を示す。
【0061】
【表2】
【0062】表−2に示すように、ろ液中の銀濃度は、
圧力0.1〜0.8kg/cm2 のときに、極小になる
ことが確認された。圧力が上記範囲より低いと廃液の処
理能力が低下し、高いと高分子銀錯体がマイクロフィル
ターを透過する量が多くなる。
【0063】実施例4 実施例1において、廃液に化合物(10)の添加からろ
過するまでの銀除去操作の温度を、室温から50℃まで
変動させて、6回の処理後のろ過液の銀濃度が実施例1
と同様の程度まで除銀できる場合の、例示化合物(1
0)の添加からマイクロフィルターで処理するまでの時
間を調べた。但し、温度以外の条件は実施例1と同様で
ある。その結果を図4に示した。図4のグラフに示すよ
うに、30℃以上の温度では処理時間が約20秒以内で
銀除去操作が完了するのに対して、20℃以下では1分
以上の処理時間を必要とし、それより更に低い温度で
は、加速度的に処理時間が増加してしまう。従って、上
記処理の際の温度を約30℃〜60℃にすることで、高
分子銀錯体の沈澱の生成が早く、接触・攪拌時間を短く
設定できる。
【0064】実施例5 実施例1において、室温下で高分子錯化剤/Agの当量
比を変動させて、他の条件は実施例1と同様にして、1
00リットルのバッチ処理の第1回目の処理を行った時
の高分子錯化剤の添加から沈澱が生成されるまでの時
間、更にはストックタンク1における沈澱を除いた上澄
み液中の遊離Ag濃度の分析を行った。これ以外の条件
は、実施例1と同様である。その結果を図5に示した。
【0065】高分子銀錯体の沈澱ができる時間が10分
以内であるのは、化合物(10)/銀のモル比が0.5
〜2の範囲である。また、上澄み液中のAg濃度が、約
1ppm未満となるのは該モル比が0.5〜2.7の時
であり、約0.3ppm以下になるのは、該モル比が
1.5〜2.5の範囲の時である。従って、該モル比
は、沈澱時間、銀濃度が許容範囲になるのは、全体を含
めて考えると0.5〜4となる。銀濃度<1ppm、沈
澱時間<100分となるのは、0.5〜2.7の時であ
り、沈澱生成時間が比較的短く、上澄み液中の銀濃度が
低くくなる高分子錯化剤/Agの当量比の最適点は、こ
の例示化合物(10)の場合は、1.5〜2となる。ま
た、銀除去のレベルを重点に考えると、0.5〜2.
7、より好ましくは1〜2.3となる。また、上記と同
様に化合物(9)について最適点を求めると2〜3.5
となり、銀除去のレベルに重点をおくと2〜4、全体を
含めて考えると1〜4となる。従って、これらの結果か
ら、該モル比の範囲は0.5〜4となる。
【0066】実施例6 図1において、定着液N3槽の直後の水洗廃水と、漂白
液N2槽の直後のW1のオーバーフロー廃水とを配管中
で混合した廃水(銀濃度、15ppm)に、実施例1と
同様に、例示化合物(10)の0.35%水溶液49ml
を100リットルストックタンク中に添加し、処理した
以外は、図1と同様の装置を用いた。ここで、例示化合
物(10)/Ag及び鉄の当量比は、1.3であった。
但し、水洗層W1の水補充は、感剤1m2 あたり2リッ
トルであった。これ以外の条件は、実施例1と同様であ
る。マイクロフィルター(YC−25)のろ過水中のA
g以外にも、原子吸光法によりFeの濃度も測定した。
Fe濃度は、上記混合廃水中では2.32ppmであ
り、本発明の処理後の濃度では0.21ppmであっ
た。ろ過液中の銀濃度は、0.03ppmで除銀されて
いた。この結果から、この処理により、漂白液N2槽の
直後のW1のオーバーフロー廃水に含まれるFe元素も
除去されていることが判った。
【0067】実施例7 実施例1において、カラーネガ現像処理の水洗廃水の代
わりに、黒白現像処理における定着槽の直後の水洗槽の
廃水を用いて、本発明の廃液処理を行った。用いた定着
液としては、特開平4−293045号公報に記載の実
施例1中で用いられている定着液(硫酸アルミニウムを
含有)による処理後の水洗槽のオーバーフロー廃液(銀
濃度、13ppm)に対して、実施例1と同様に例示化
合物(10)の0.35%水溶液73mlを添加し、除銀
処理した。ここで、例示化合物(10)/Ag及びアル
ミニウムの当量比は、2.8であった。これ以外の条件
は、実施例1と同様である。該廃液中のAl濃度が31
1ppmであったのに対して、本発明の処理後ではAl
濃度が0.78ppmであった。また、ろ液中の銀濃度
も0.06ppmと良好であった。従って、本発明の廃
液処理方法は、Ag除去以外に、Alも除去できること
が判った。
【0068】実施例8 図1において、定着槽N3の後の水洗槽W2を4タンク
カスケード方式とし、安定化液N4も、水洗槽W2の4
槽目にオーバーフローする方式の処理工程を用い、本発
明の除銀装置を感材の自動現像機に一体化した装置を用
い、廃液と高分子錯化剤を配管中で混合した以外は、図
1と同様の装置を用いた。廃液は定着液N3直後のW2
水洗槽からの廃液に本発明の処理を行った。但し、廃液
中の銀濃度は、132ppmであった。これ以外の条件
は、実施例1と同様である。銀除去処理後のろ液中の銀
濃度は、0.13ppmとなり、充分除銀できた。従っ
て、本発明の除銀装置を自動現像機に一体化しても、銀
の除去は充分に行われ、一般のラボにおいても簡単に廃
液中の銀除去をできるようなる。
【0069】実施例9 実施例6と同様に、漂白槽の後の水洗槽W1及び定着槽
の後の水洗槽W2の水洗オーバーフロー液を混合したも
のを廃液(Ag;約15ppm)として用いた。ここで
の装置は、実施例6で用いた装置の混合廃液をストック
タンク1に入れる前にミキシングタンクを設け、廃液と
高分子錯化剤の混合をバッチ式としたものを用いた。該
廃液100リットルをミキシングタンクに送り、そこに
高分子錯化剤であるエポフロックL−2(ミヨシ樹脂
(株)製)の36%水溶液を0.5〜1リットル(エポ
フロックL−2と銀の当量比1.4〜2.8)加え、1
0〜20秒攪拌し、20〜40分放置し、ストックタン
ク1へ移した。ストックタンク1からは、そのタンク中
の液を常に5リットル/分で前記マイクロフィルター、
YC−25に送った。ろ過処理開始から、300リット
ル処理後、ろ液中の銀濃度が0.1ppm以下になっ
た。この方式により、ミキシングタンクのみをバッチ式
処理とすることができ、後のろ過処理は連続処理するこ
とができる。
【0070】実施例10 実施例6において、例示化合物(10)の代わりに、上
記エポフロックL−2を添加し、更に実施例6において
水洗槽のオーバーフロー廃液のストックタンクへの添加
をポンプにより行い、廃液用のポンプ及びエポフロック
L−2用のポンプは、流量を調節でき、適宜混合比率を
調節できるようにした。また、ストックタンク1の液面
付近には液レベルセンサーがあり、液面の変動により廃
液用のポンプの作動を調節できるようにした。これら以
外の条件は、実施例6と同様に除銀処理を行った。この
処理により、長期間連続して問題なく除銀することがで
きた。これにより、常に高分子錯化剤と廃液中のAgの
当量比を一定にでき、更にストックタンクからの液溢れ
がなく、安定して連続運転できる。
【0071】実施例11 実施例9において、ストックタンク中に入る前のミキシ
ングタンク中に、豆乳濃度計(アマゴ(株)製SM−2
0)を設置し、L−2添加後SM−20の目盛りが10
%になった時にストックタンクに液を送り、これをYC
−25でろ過した。これ以外の条件は、実施例9と同様
である。これを6回バッチ処理した時のYC−25のろ
液の銀濃度を調べたところ、0.02ppmであった。
即ち、予め充分に沈澱ができたことを確かめて、ろ過処
理すると更に除銀率が向上することが判った。また、上
記SM−20の代わりに市販の濃度計で沈澱の生成を検
出し、同様に処理したところ同様な効果が得られた。
【0072】
【発明の効果】ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理工
程における漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を
含有する写真廃液中からの金属の除去を、低コストで、
簡便に且つ高精度に達成できる写真廃液の処理方法、そ
れに用いる装置及びその装置を一体に備えたハロゲン化
銀写真感光材料の自動現像処理機を提供することにあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いる装置の第1の態様の模式
図である。
【図2】本発明の方法に用いるろ過装置の断面図であ
る。
【図3】本発明の方法に用いる装置の第2の態様の模式
図である。
【図4】本発明の方法の温度と処理時間を示したグラフ
である。
【図5】本発明の方法の化合物(10)/銀のモル比と
上澄み銀濃度又は沈澱時間との関係を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ストックタンク 2 高分子錯化剤溶液のタンク 3 ろ過装置 4 廃液 5 廃液入口 6 ろ過装置のハウジング 7 フィルター 8 スラッジ取り出し口 9 廃液貯留槽 10 銀イオンセンサー 11 硫化銀電極 12 塩化銀標準電極 13 コントローラ 14 エアー入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−132656(JP,A) 特開 昭50−157267(JP,A) 特開 昭64−38195(JP,A) 特開 昭55−109408(JP,A) 特開 昭54−51981(JP,A) 特開 昭52−104471(JP,A) 特開 平5−66528(JP,A) 特開 昭62−225929(JP,A) 特開 平1−104392(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/62,1/44 C25C 1/20 G03C 5/00 G03D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理工
    程における漂白能又は定着能を有する処理後の処理液を
    少なくとも含有する写真廃液に、該廃液中に含まれる金
    属の当量の0.5〜4の範囲内の高分子錯化剤を添加し
    た後、光学測定手段の情報により該廃液中の高分子金属
    錯体の形成を確認の後、該高分子金属錯体を0.05〜
    10μmのポアサイズの単膜フィルターによりろ別して
    該金属を除去することを特徴とする写真廃液の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 0.1〜0.8kg/cm2の均一な圧
    力で、該単膜フィルターのろ過を行うことを特徴とする
    請求項1に記載の写真廃液の処理方法。
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