JP3343008B2 - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents

半導体レーザの製造方法

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JP3343008B2 JP29851395A JP29851395A JP3343008B2 JP 3343008 B2 JP3343008 B2 JP 3343008B2 JP 29851395 A JP29851395 A JP 29851395A JP 29851395 A JP29851395 A JP 29851395A JP 3343008 B2 JP3343008 B2 JP 3343008B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、1994年 電子情報通信学会春季大会 原稿
集C−246(P.4−243)に開示されるものがあ
った。
【0003】図2はかかる従来の半導体レーザの製造工
程断面図である。
【0004】(1)まず、図2(a)に示すように、半
絶縁性InP基板101上にn型InP層102を形成
する。
【0005】(2)次いで、図2(b)に示すように、
そのn型InP層102上にp型InPクラッド層10
3a、InGaAsP活性層103b、n型InPクラ
ッド層103c、n型InGaAsコンタクト層103
dを順次結晶成長させた、ダブルヘテロ部103を形成
する。
【0006】(3)次に、図2(c)に示すように、そ
のダブルヘテロ部103の一部を残してエッチングを行
い、メサストライプ部104を形成する。
【0007】(4)次に、図2(d)に示すように、上
記n型InP層102及び半絶縁性InP基板101の
一部をエッチングして、2段目のメサ部105を形成す
る。
【0008】(5)次に、図2(e)に示すように、選
択エピタキシャルにより、半絶縁性InP埋め込み層1
06を形成する。ここで、n型InGaAsコンタクト
層103dは露出するようにする。
【0009】(6)次に、図2(f)に示すように、半
絶縁性InP埋め込み層106にn型電極用コンタクト
ホール107を形成し、SiO2 膜108を形成し、n
型InGaAsコンタクト層103dにp型電極10
9、n型電極用コンタクトホール107にn型電極11
0をそれぞれ形成する。
【0010】このように、半絶縁性InP基板101上
に3DH構造(ダブルヘテロ)103を形成した後、導
波路構造をメサエッチングにより構成し、その後、二段
目のメサエッチングを行い、メサストライプ104以
外を、選択エピタキシャルにより、半絶縁性InP埋め
込み層106を形成し、次に、n型電極用コンタクトホ
ール107をエッチングにて形成し、最後にp型電極1
09及びn型電極110を半絶縁性InP埋め込み層1
06上に形成する構成となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の半導体レーザの製造方法においては、メサ部形
成時にn型InP層迄エッチングすることと、二段目の
メサ部を半絶縁性InPウエハ迄エッチングすること
と、コンタクトホール作製のためにn型InP層迄エッ
チングする必要がある。
【0012】特に、一回目のメサ部形成と、コンタクト
ホールのエッチングでは、エッチング深さをコントロー
ルする必要があり、エッチング精度が必要である。ま
た、コンタクトホールを形成することにより、ウエハ表
面が平坦ではなくなり、集積化等を行うには不都合にな
る。
【0013】本発明は、上記問題点を除去し、ウエハ表
面が平坦であり、エッチング工程をより低減し、工程が
簡単な半導体レーザの製造方法を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)半導体レーザの製造方法において、半絶縁性基板
に選択的に第1導電型拡散層を設ける工程と、この基板
上に第1導電型クラッド層、活性層、第2導電型クラッ
ド層及び第2導電型コンタクト層を順次結晶成長する工
程と、前記第1導電型拡散層上にメサストライプ部をエ
ッチングにより形成する工程と、前記メサストライプ部
を選択MOCVD法で埋め込み成長により半絶縁性埋め
込み層を形成する工程と、前記半絶縁性埋め込み層の一
部に選択拡散法により前記第1導電型拡散層に到達する
迄第1導電型コンタクト用拡散層を形成する工程と、第
1導電型コンタクト部及び第2導電型コンタクト部をエ
ッチング除去した酸化膜を形成する工程と、前記コンタ
クト部が露出した領域に直に第1導電型電極及び第2導
電型電極を形成するようにしたものである。
【0015】従って、ウエハ表面が平坦であり、エッチ
ング工程を低減し、より工程が簡単な半導体レーザの製
造方法を得ることができる。
【0016】(2)半導体レーザの製造方法において、
半絶縁性InP基板に選択的にp型拡散層を形成する工
程と、この基板上にp型InPクラッド層、InGaA
sP活性層、n型InPクラッド層及びn型InGaA
sコンタクト層を順次結晶成長する工程と、前記p型拡
散層上にメサストライプ部をエッチングにより形成する
工程と、前記メサストライプ部を選択MOCVD法で埋
め込み成長により半絶縁性InP層を形成する工程と、
前記半絶縁性InP埋め込み層の一部に選択拡散法によ
り、前記p型拡散層に到達する迄拡散を行う工程と、p
型コンタクト部及びn型コンタクト部をエッチング除去
したSiO2 膜を形成する工程と、前記コンタクト部が
露出した領域に直にp型電極及びn型電極を形成するよ
うにしたものである。
【0017】このように、図1に示すように、半絶縁性
InP基板1にp型拡散層2を選択的に形成することに
より、半絶縁性InP埋め込み層6を選択結晶成長させ
た時にウエハ表面が平坦である。また、p型コンタクト
部を亜鉛等による選択拡散法を用いることにより形成す
る。このp型コンタクト用拡散層7を用いることによ
り、ウエハ表面にてp型電極9が作製できるため、電極
形成後も、ウエハ表面が平坦であるという利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の実施例を示す半導体レーザ
の製造工程断面図である。
【0020】(1)まず、図1(a)に示すように、半
絶縁性InP基板(ウエハ)1に選択拡散法を用いて、
p型拡散層2を(例えば亜鉛)形成する。
【0021】(2)次に、図1(b)に示すように、M
OCVD装置等によりその基板上にp型InPクラッド
層3a、InGaAsP活性層3b、n型InPクラッ
ド層3c、n型InGaAsコンタクト層3dを順次結
晶成長させ、ダブルヘテロ部を形成する(以降、DH
部はダブルヘテロと称す)。
【0022】(3)次に、図1(c)に示すように、S
iO2 膜4をエッチングマスクとしてダブルヘテロ構成
をp型拡散層2が露出する迄エッチングし、メサストラ
イプ部5を形成する。
【0023】(4)その後、図1(d)に示すように、
上記エッチングに用いたSiO2 膜4をマスクとして、
MOCVD装置を用いて選択成長法により、半絶縁性I
nP埋め込み層6を形成する。
【0024】(5)最後に、図1(e)に示すように、
まず、亜鉛などの選択拡散方法によりp型コンタクト用
拡散層7を形成する。このp型コンタクト用拡散層7
は、半絶縁性InP埋め込み層6を貫通し、かつ、p型
拡散層2に到達する深さまで形成される。その後、Si
2 膜8を形成し、電極コンタクト部をエッチングし、
p層及びn層を露出した後、p型電極9及びn型電極1
0を形成する。
【0025】このように、半絶縁性InP基板1に選択
拡散法により、p型拡散層(例えば亜鉛)を形成する工
程と、上記基板1にMOCVD装置を用いてDH部3を
結晶成長する工程と、p型拡散層2上に例えば、ドライ
エッチングにより、p型拡散層2が露出する迄エッチン
グし、メサストライプ部5を形成する工程と、選択MO
CVDによりメサストライプ部5が平坦になる迄、半絶
縁性InP埋め込み層を成長する工程と、選択拡散法に
より半絶縁性InP埋め込み層6の一部からp型拡散層
2に達する迄、亜鉛などを拡散し、p型コンタクト用拡
散層7を形成する工程と、pコンタクト部、nコンタク
ト部をエッチング除去したSiO2 膜8を形成する工程
と、p型電極9とn型電極10を順次真空蒸着法により
形成する構成からなっている。
【0026】上記したように、この実施例によれば、半
絶縁性InP基板1にp型拡散層2を選択的に形成する
ことにより、半絶縁性InP埋め込み層6を選択結晶成
長させた時にウエハ表面が平坦である。
【0027】また、p型コンタクト用拡散層7を亜鉛な
どによる選択拡散法を用いることにより形成する。この
p型コンタクト用拡散層7を用いることにより、ウエハ
表面にてp型電極9が作製できるため、電極形成後も、
ウエハ表面が平坦であるという利点がある。
【0028】このことは、今後の電子デバイスを同時に
構成するような複合装置への応用及び、バンプ結合によ
るフリップチップボンディング等への適用も容易とな
る。
【0029】また、本発明は、以下に示すような利用形
態を有する。
【0030】この実施例では半絶縁性InP基板を用い
たが、半絶縁性基板が作製でき得るGaAs及びその他
の III−V族材料を用いてもよく、その場合についても
同等の効果がある。
【0031】また、半絶縁性InP基板に亜鉛を用いて
p型拡散層を形成したが、インプラ等によるベリリウム
等を用いることもできるし、今回はp型を拡散層として
用いたがp、nが逆になるように構成してもよく、その
場合も同等の効果がある。
【0032】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0033】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、 (1)請求項1記載の発明によれば、ウエハ表面が平坦
であり、エッチング工程をより低減し、工程が簡単な半
導体レーザの製造方法を得ることができる。
【0034】(2)請求項2記載の発明によれば、半絶
縁性InPウエハにp型拡散層を選択的に形成すること
により、半絶縁性InP埋め込み層を選択結晶成長させ
た時にウエハ表面が平坦である。また、p型コンタクト
部を亜鉛による選択拡散法を用いることにより形成し、
このp型コンタクト用拡散層を用いることにより、ウエ
ハ表面にてp型電極が作製できるため、電極形成後も、
ウエハ表面が平坦であるという利点がある。
【0035】このことは今後の電子デバイスを同時に構
成するような複合装置への応用及び、バンプ結合によ
る、フリップチップボンディング等への適用も容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す半導体レーザの製造工程
断面図である。
【図2】従来の半導体レーザの製造工程断面図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性InP基板(ウエハ) 2 p型拡散層 3 ダブルヘテロ部(H部) 3a p型InPクラッド層 3b InGaAsP活性層 3c n型InPクラッド層 3d n型InGaAsコンタクト層 4,8 SiO2 膜 5 メサストライプ部 6 半絶縁性InP埋め込み層 7 p型コンタクト用拡散層 9 p型電極 10 n型電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)半絶縁性基板に選択的に第1導電型
    拡散層を設ける工程と、 (b)該基板上に第1導電型クラッド層、活性層、第2
    導電型クラッド層及び第2導電型コンタクト層を順次結
    晶成長する工程と、 (c)前記第1導電型拡散層上にメサストライプ部をエ
    ッチングにより形成する工程と、 (d)前記メサストライプ部を選択MOCVD法で埋め
    込み成長により半絶縁性埋め込み層を形成する工程と、 (e)前記半絶縁性埋め込み層の一部に選択拡散法によ
    り前記第1導電型拡散層に到達する迄第1導電型コンタ
    クト用拡散層を形成する工程と、 (f)第1導電型コンタクト部及び第2導電型コンタク
    ト部をエッチング除去した酸化膜を形成する工程と、 (g)前記コンタクト部が露出した領域に直に第1導電
    型電極及び第2導電型電極を形成することを特徴とする
    半導体レーザの製造方法。
  2. 【請求項2】(a)半絶縁性InP基板に選択的にp型
    拡散層を形成する工程と、 (b)該基板上にp型InPクラッド層、InGaAs
    P活性層、n型InPクラッド層及びn型InGaAs
    コンタクト層を順次結晶成長する工程と、 (c)前記p型拡散層上にメサストライプ部をエッチン
    グにより形成する工程と、 (d)前記メサストライプ部を選択MOCVD法で埋め
    込み成長により半絶縁性InP層を形成する工程と、 (e)前記半絶縁性InP埋め込み層の一部に選択拡散
    法により、前記p型拡散層に到達する迄拡散を行う工程
    と、 (f)p型コンタクト部及びn型コンタクト部をエッチ
    ング除去したSiO2 膜を形成する工程と、 (g)前記コンタクト部が露出した領域に直にp型電極
    及びn型電極を形成することを特徴とする半導体レーザ
    の製造方法。
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