JP3341965B2 - 縦型同軸プラズマ処理装置 - Google Patents

縦型同軸プラズマ処理装置

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JP3341965B2
JP3341965B2 JP27122695A JP27122695A JP3341965B2 JP 3341965 B2 JP3341965 B2 JP 3341965B2 JP 27122695 A JP27122695 A JP 27122695A JP 27122695 A JP27122695 A JP 27122695A JP 3341965 B2 JP3341965 B2 JP 3341965B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエーハ上のレ
ジスト膜のアッシング処理や半導体ウエーハのエッチン
グ処理に用いる縦型同軸プラズマ処理装置に関し、特に
イオン注入マスクとして使用された変質レジスト膜やス
カムのアッシング処理に好適に使用できる縦型同軸プラ
ズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数枚の基板を同時に処理するバッチタ
イプの縦型同軸プラズマ処理装置を用いて、高濃度のイ
オン注入マスクとして使用されたレジスト膜を酸素プラ
ズマによりアッシング処理する方法が知られている。
【0003】しかしながら、このようなアッシング処理
を施すとチャンバー内は、処理時間の経過とともに温度
が上昇し、処理の終了事にはチャンバー内温度が約18
0℃にも達し、同じ装置でアッシング処理を連続して行
う場合、処理終了後のチャンバー内にレジスト膜が被覆
された次処理用被処理基板を直ちに搬入すると、チャン
バー内が高温雰囲気になっているため、レジストのバー
スト現象が生ずる。そこでアッシング処理を連続して行
う場合には、チャンバー内の温度をレジストがバースト
しない初期設定温度の約70℃を維持する必要がある。
【0004】従来の縦型同軸プラズマ処理装置にあって
は、上部が閉塞した筒状チャンバーを使用しているた
め、構造的にチャンバー内上部の温度低下効率が悪く、
チャンバー内全体の温度を約70℃まで下げるためには
長時間(約20分)を要する。特開平5−90214号
公報に開示されている縦型同軸プラズマ処理装置は図3
に示すように、筒状チャンバー100の外側に外部電極
101を、更にその外側にヒーター102を配置し、ま
た筒状チャンバー100の内方に同軸状に多数の穴を形
成した内部電極103を配置し、外部電極101と内部
電極103間をプラズマの発生領域とし、また筒状チャ
ンバー100の上部開口を閉塞するチャンバープレート
104にはフィン109を形成するとともに、チャンバ
ープレート104上方に冷却パイプ105及びファン1
06を配置し、更に外部電極101と内部電極103間
のプラズマ発生領域に酸素ガス等の導入管107及び排
気管108を臨ませている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構造の縦型同軸プラズマ処理装置においては、処理中
に高温となったチャンバー内の温度、特にチャンバー内
上部の温度を下げることができるが、処理を完了した後
に、チャンバー内の温度を均一に、しかも短時間に下げ
ることはできず、チャンバー内全体の温度を180℃か
ら70℃まで均一に下げるためには、約20分以上の時
間が必要で、アッシング処理のスループットの改善が強
く要望されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、上下開口を閉塞した筒状チャンバーの内外に内
部電極及び外部電極を配置した縦型同軸プラズマ処理装
置に、前記筒状チャンバーを囲むケースを設け、筒状チ
ャンバー上部から、必要によりさらにケースから排気管
をそれぞれ導出し、筒状チャンバーから導出される排気
管のケースの外側位置に開閉バルブを設けた。ここで、
前記筒状チャンバー及びケースから導出される排気管は
ケースの外側で、かつ前記開閉バルブよりも下流側で合
流せしめるようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1及び図2は、本
発明に係る同軸プラズマ処理装置の全体断面図であり、
同軸プラズマ処理装置は、ベースプレート1に開口2を
覆うように石英等からなる筒状チャンバー3を立設し、
この筒状チャンバー3の上部開口を天井板4で閉塞して
いる。
【0008】また、筒状チャンバー3の外周面には高周
波電源と接続する筒状外部電極5が設けられ、この筒状
外部電極5の外方に筒状チャンバー3を囲むようにヒー
タ6を配置している。さらに筒状チャンバー3の内方に
は多数の穴を形成した筒状内部電極7を筒状チャンバー
3と同軸的に配置し、この筒状内部電極7と筒状チャン
バー3との間をプラズマの発生空間とし、このプラズマ
の発生空間内に外部からガス導入管8とガス排出管16
とを導入している。
【0009】一方、ベースプレート1の開口2には、下
方からウエーハWの保持具9を備えた昇降プレート10
が進入可能とされ、保持具9が筒状チャンバー3内に完
全に収まった状態で昇降プレート10が開口2を気密に
閉塞する構造となっている。
【0010】また、筒状チャンバー3はケース11内に
収められている。そして、天井板4を介して筒状チャン
バー3に開口する排気管12がケース11を貫通して外
部に導出され、この排気管12にはケース11の外部と
なる位置に開閉バルブ13が設けられ、この排気管12
はブロア15につながっている。
【0011】さらに、本発明装置の別態様としては、図
2に示したように、ケース11から排気管14を導出
し、これら排気管12,14はケース11の外部で、か
つ開閉バルブ13よりも下流側で合流した排気管が設け
られている。この合流した排気管はブロア15につなが
っている。なお、排気管12,14については合流させ
ずに別々のブロアにつなげてもよい。
【0012】また、本発明装置において、排気管12内
にプラズマ中のイオン等がアッシング処理中に入り込ま
ないように、筒状チャンバー3上部の排気管12の開口
を網状シール部材で覆ってもよい。
【0013】次に、図1及び図2に示した本発明装置を
使用して、半導体ウエーハW表面に設けたレジストパタ
ーンをアッシング除去する手段について、具体的に説明
する。図1に示した装置においては、開閉バルブ13を
閉じ、ガス排気管16より筒状チャンバー3内を1.3
3Pa程度まで排気したのち、ガス導入管8を介して筒
状チャンバー3内に酸素や酸素とフレオンの混合ガスを
導入して筒状チャンバー3内の圧力を66.7〜133
Paに調整する。
【0014】また、前記ヒータ6によって、筒状チャン
バー3内の温度を約70℃に保った状態で、外部電極5
に高周波を印加し、プラズマを発生させ、反応に与
ラジカルを内部電極7の穴を介してウエーハ保持具9側
に取込みアッシングレジストパターンのアッシング処理
を行う。この際、アッシング処理中に筒状チャンバー3
内に発生するプラズマにより紫外線が発光し、筒状チャ
ンバー3の外側周辺部に存在する酸素をオゾンに変化さ
せるがケース11を設けることで、オゾンが処理装置の
周囲へ拡散するのを阻止することができる。
【0015】次いで、アッシング処理が終了したら昇降
プレート10を下げ、保持具9に係止されている処理済
のウエーハWと未処理のウエーハWを差し替えるととも
に、筒状チャンバー3内の気密を解除したのち、ブロア
15を作動させ、開閉バルブ13を開くことで、筒状チ
ャンバー3内に存在している高温の雰囲気ガスを即座に
外部に排出し、次の処理に備える。
【0016】また、図2に示す装置では、開閉バルブ1
3を閉じた状態で、ブロア15を作動させながら、アッ
シング処理を行うことで、ケース11に配設した排気管
14により、筒状チャンバー3とケース11との間の空
気を排気し、筒状チャンバー3を冷却することで、アッ
シング処理時に筒状チャンバー3内が異常な高温になる
ことを防止するとともに、筒状チャンバー3内の処理温
度を均一にすることができ、高精度で高品質のアッシン
グ処理ができる。また、アッシング処理中に排気管14
から排気することにより、前記したように筒状チャンバ
ー3の外側周辺部に発生するオゾンが処理装置の周囲へ
拡散するのを阻止することができるため、オゾンの発生
による人体への悪影響を防止できるとともに、装置内の
シール部材等のオゾンによる劣化を防止できる。そし
て、アッシング処理が終了したのちには、開閉バルブ1
3を開くことで、筒状チャンバー3内に存在している高
温の雰囲気ガスを即座に外部に排出し、次の処理に備え
る。
【0016】
【発明の効果】本発明の同軸プラズマ処理装置によれ
ば、図1又は図2の構造、すなわち筒状チャンバー、ケ
ースに熱排気用の排気管を設けたことで、アッシング処
理完了後に、筒状チャンバー内全体の温度を、例えば1
80℃から70℃に下げるために要する時間は約6分に
することができ、この6分という時間は処理ウエーハの
搬出、搬入を行う時間にほぼ等しく、待機時間を全く必
要としない時間であることから、効率の良いアッシング
処理を連続して行うことができる。したがって、従来の
装置と比べてスループットを大幅に向上できる。
【0017】また、本発明の装置では、筒状チャンバー
からの排気管に配設する開閉バルブを筒状チャンバーか
ら離すことにより、開閉バルブがアッシング処理の際に
もプラズマ中のラジカル等により侵されることが少な
く、筒状チャンバー内へのゴミの飛散をなくすことがで
き、実用性に優れる。
【0018】さらに、特に図2に示す同軸プラズマ処理
装置の場合には、アッシング処理中にケースと筒状チャ
ンバーとの間の空気を排気することで、筒状チャンバー
内の温度を均一化し、発生するオゾンが処理装置の周囲
へ拡散するのを防止することができるため、高精度のア
ッシング処理を効率良く行うことができるとともに、作
業安全衛生上好ましいという効果を奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る同軸プラズマ処理装置の断面図
【図2】本発明の別態様に係る同軸プラズマ処理装置の
断面図
【図3】従来の同軸プラズマ処理装置の断面図
【符号の説明】
1…ベースプレート、2…ベースプレートの開口、3…
筒状チャンバー、4…天井板、5…外部電極、6…ヒー
タ、7…内部電極、8…ガス導入管、9…ウエーハ保持
具、10…昇降プレート、11…ケース、12,14…
排気管、13…開閉バルブ、15…ブロア、16…ガス
排気管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−215429(JP,A) 特開 平7−335632(JP,A) 特開 平7−335619(JP,A) 特開 平8−97167(JP,A) 特開 平8−115886(JP,A) 特開 平5−304128(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/46 C23F 4/00 H01L 21/3065 H01L 21/31

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下開口を閉塞した筒状チャンバー3の
    内外に筒状内部電極7及び外部電極5を配置した縦型同
    軸プラズマ処理装置において、前記筒状チャンバー3は
    これを囲むケース11を有し、且つ前記筒状チャンバー
    3の上部には排気管12を導出し、この排気管12には
    前記ケース11の外側位置に開閉バルブ13を設け、
    の開閉バブル13を通ってブロア15につながって、更
    に前記筒状内部電極7と筒状チャンバー3との間をプラ
    ズマの発生空間とし、且つ前記筒状内部電極7には多数
    の穴を形成したことを特徴とする縦型同軸プラズマ処理
    装置。
  2. 【請求項2】 上下開口を閉塞した筒状チャンバー3の
    内外に筒状内部電極7及び外部電極5を配置した縦型同
    軸プラズマ処理装置において、前記筒状チャンバー3は
    これを囲むケース11を有し、且つ前記筒状チャンバー
    3上部及び前記ケース11から排気管12,14を個別
    に導出し、前記筒状チャンバー3から導出される前記
    気管12には前記ケース11の外側位置に開閉バルブ1
    3を設け、また前記排気管12,14には前記開閉バル
    ブ13よりも下流側で合流し、更にこの合流点の下流側
    でブロア15がつながって、且つ前記筒状内部電極7と
    筒状チャンバー3との間をプラズマの発生空間とし、前
    記筒状内部電極7には多数の穴を形成したことを特徴
    する縦型同軸プラズマ処理装置。
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