JP3341504B2 - Al薄膜電極の製造方法 - Google Patents
Al薄膜電極の製造方法Info
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Description
し、詳しくは、弾性表面波デバイスやLSI、プリント
基板、各種コンデンサ、フィルタ、発振子などの種々の
電子部品に用いられるAl薄膜電極(Alを主成分とす
る薄膜電極)の製造方法に関する。
品に形成されるAl薄膜電極の耐エレクトロマイグレー
ション性や耐ストレスマイグレーション性などを向上さ
せて信頼性(耐久性)を高める方法として、Al薄膜電
極にCuを含有させる方法が一般的に用いられている。
なお、Cuの添加により、耐エレクトロマイグレーショ
ン性や耐ストレスマイグレーション性などが向上するの
は、Al薄膜電極の結晶粒内だけではなく、結晶粒界に
もCuが存在することによる。
にもTiやPdを添加する方法もある。
(Cu含有率)には、適正な範囲があり、Cu含有率が
その適正な範囲に達しない場合には、Al薄膜電極の耐
エレクトロマイグレーション性や耐ストレスマイグレー
ション性などを向上させて信頼性を高める効果が小さ
く、また、その範囲を越えてCuを含有させても、効果
の顕著な向上は期待できない。そのため、従来は、Cu
含有率が所定の範囲になるようにCuの添加量を制御し
ており、その範囲以上にCuを含有させないようにして
いる。
合に、基板などのAl薄膜電極を形成する対象である基
体の温度(成膜温度)を、通常100℃以上(半導体デ
バイスなどにおいては400℃にする場合もある)にし
ている。
と、(1) Al薄膜電極の基体への密着性が低下する(2) 基体温度が100℃以下の条件で成膜されたAl薄
膜電極においては、長期放置やアニールなどによるエー
ジングによってCuがマイグレートし、結晶粒界にCu
が凝集するため、0.1重量%以上の割合でCuを添加
した場合には、耐エレクトロマイグレーション性や耐ス
トレスマイグレーション性などの向上による膜の信頼性
向上の効果は得られるものの、例えば、RIE(Reactiv
e Ion Etching)などの方法によりドライエッチングを行
う際に、結晶粒界に凝集したCuが残渣となり、腐食発
生の原因になるなどの問題点があることによる。
した場合には、(1) Al薄膜電極の基体への密着性は向上するが、10
0℃以下の温度で成膜した場合のようなCuのマイグレ
ーションが起こりにくいため、0.1重量%以上の割合
でCuを含有させても、結晶粒界へのCuの凝集による
膜の信頼性向上の効果を十分に得ることができない(2) 低温で成膜され、かつ、エージングされていないA
l薄膜電極に較べて、例えば、RIE法などの方法によ
りドライエッチングを行う際に、Cu残渣が発生しやす
く、腐食が発生しやすくなるなどの問題点がある。
り、ドライエッチングによる加工が容易で、しかも信頼
性に優れたAl薄膜電極を、弾性表面波デバイスやLS
I、プリント基板などの種々の電子部品に形成すること
が可能なAl薄膜電極の製造方法を提供することを目的
とする。
に、本発明(請求項1)のAl薄膜電極の製造方法は、
成膜時の基体温度を100℃以下にして、乾式薄膜形成
方法により、該基体上にCuを所定の割合で含有するA
l薄膜電極(Alを主成分とする薄膜電極)を形成する
工程と、形成されたAl薄膜電極がエージングされて結
晶粒界にCuが析出する前にドライエッチングすること
によりAl薄膜電極を加工する工程と、加工されたAl
薄膜電極をアニールする工程とを具備することを特徴と
している。
の製造方法に限られるものではなく、例えば、Si、T
iあるいはPdなどの他の添加物を含むAl薄膜電極
(すなわち、Alを主成分とする薄膜電極)の製造方法
をも包含するものである。
は、薄膜電極のCu含有量が、0.1〜10重量%の範
囲にあることを特徴としている。
は、ドライエッチング用のレジストパターンの熱処理条
件を100℃以下、1時間以内とし、かつ、成膜後12
0時間以内にドライエッチングすることを特徴としてい
る。
法は、アニール温度110℃以上、アニール時間1時間
以上の条件でアニールを行うことを特徴としている。
薄膜形成方法により、該基体上に成膜することによりA
l薄膜電極に、固溶限界を越えるような割合でCuを含
有させることが可能になり、また、Al薄膜電極が長期
放置や熱処理などによりエージングされて結晶粒界にC
uが析出する前にドライエッチングすることにより、そ
の加工性が確保される。さらに、加工後のAl薄膜電極
をアニールすることにより、Al薄膜電極の基体への密
着性を向上させるとともに、固溶限界を越えたCuをマ
イグレートさせて結晶粒界に析出させることが可能にな
り、耐エレクトロマイグレーション性や耐ストレスマイ
グレーション性などを向上させて信頼性(耐久性)を高
めることができるようになる。
に加工することが可能で、しかも信頼性に優れたAl薄
膜電極を、弾性表面波デバイスやLSI、プリント基板
などの種々の電子部品に形成することが可能になる。
することにより、効率よく、固溶限界を越える割合でC
uを含有するAl薄膜電極を形成することが可能にな
る。
1〜10重量%の範囲に制御することにより、固溶限界
を越えたCuをマイグレートさせて結晶粒界に析出させ
ることが可能になる。
ターンの熱処理条件を100℃以下、1時間以内とし、
かつ、成膜後120時間以内にドライエッチングを行う
ことにより、Al薄膜電極を容易に加工して、所望のパ
ターンを形成することが可能になる。
ール時間1時間以上の条件でアニールを行うことによ
り、確実に、Al薄膜電極の基体への密着性を向上させ
るとともに、固溶限界を越えたCuをマイグレートさせ
て結晶粒界に析出させることが可能になり、耐エレクト
ロマイグレーション性や耐ストレスマイグレーション性
などを向上させて信頼性(耐久性)を高めることが可能
になる。
るところをさらに詳しく説明する。なお、この実施例で
は、弾性表面波デバイス用のAl薄膜電極(Alを主成
分とする薄膜電極)を製造する場合を例にとって説明す
る。
(基体)として、水晶、LiTaO3、又はLiNbO3
からなる基板を用意するとともに、電極材料として、A
l−Cu又はAl−Si−Cuを用意した。そして、基
板温度を−20〜+100℃の範囲に調整し、基板上
に、電子ビーム蒸着法、スパッタ法、又はIBS法(イ
オンビームスパッタ法)により、薄膜(Al薄膜電極)
を成膜した。なお、電極材料の組成などを制御して、A
l薄膜電極の平均Cu含有率が0.1〜10重量%にな
るように調整した。
線幅0.2〜20μmのレジストパターンを形成し、成
膜後120時間以内に、塩素系のエッチングガスを用い
てRIE法によりドライエッチングした。なお、このと
き、Al薄膜電極(サンプル)は、レジストパターンの
熱処理時に、100℃以下×1時間以内の条件で加熱
(熱処理)する以外は、30℃以下の温度(常温)に保
持した。なお、線幅0.2〜20μmのレジストパター
ンを形成したのは、線幅が0.2μm以下の場合には、
RIE法によるドライエッチングでは対応できないこ
と、線幅(すなわちAl薄膜電極の幅)が20μm以上
の弾性表面波デバイスの場合には、特に問題にするほど
の耐ストレスマイグレーションは必要がなく、また、エ
レクトロマイグレーションも105A/cm2以上の条件で
ないと発生しないことを考慮したものである。
により所定のパターンに加工したAl薄膜電極を、循環
式オーブン、ホットプレート、ランプアニール炉(以
上、雰囲気はいずれも空気又は窒素雰囲気)、又は真空
アニール炉(真空雰囲気)を用いて、110℃以上の温
度で1時間以上のアニールを行った。
成膜、加工、アニールを行うことにより、加工が容易
で、Cu残渣やそれに起因する電極腐食がなく、かつ、
基体への密着性が大きく、信頼性(耐久性)に優れたA
l薄膜電極を形成することができた。
Cu(2重量%)を電子ビーム蒸着法により蒸着して成
膜した後、RIE法による加工を行い、線幅1.5μm
のくし歯状電極を形成した。このくし歯状電極を観察し
たところ、Cu残渣の発生及びそれによる腐食の発生は
全く認められなかった。
LiTaO3基板を窒素雰囲気の循環式オーブンに入れ
て150℃×8時間のアニールを行った。アニール後の
Al薄膜電極を観察したところ、Al薄膜電極中のCu
が結晶粒界に凝集していることが確認された。
ついて耐電力寿命試験を行い、その信頼性(耐久性)を
評価したところ、信頼性(耐久性)がアニールを行って
いないAl薄膜電極の約2倍、従来の高温で成膜したA
l薄膜電極の約3倍に向上していることが確認された。
ス用のAl薄膜電極を製造する場合を例にとって説明し
たが、本発明は、弾性表面波デバイス用のAl薄膜電極
を製造する場合に限らず、LSI、プリント基板、各種
コンデンサ、フィルタ、発振子などの種々の電子部品の
Al薄膜電極を形成する場合にも適用することが可能で
ある。
ても上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨
の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可
能である。
製造方法は、成膜時の基体温度を100℃以下にして、
乾式薄膜形成方法により、該基体上にCuを所定の割合
で含有するAl薄膜電極を形成した後、Al薄膜電極が
エージングされて結晶粒界にCuが析出する前にドライ
エッチングすることによりAl薄膜電極を加工し、その
後、加工されたAl薄膜電極をアニールするようにして
いるので、Al薄膜電極に固溶限界を越える割合でCu
を含有させることが可能になるとともに、加工性が確保
され、さらに、固溶限界を越えた量のCuを結晶粒界中
に析出させることが可能になり、耐エレクトロマイグレ
ーション性や耐ストレスマイグレーション性などを向上
させることができる。
に加工することが可能で、しかも信頼性に優れたAl薄
膜電極を、弾性表面波デバイスやLSI、プリント基板
などの種々の電子部品に形成することが可能になる。
になる前、すなわち、結晶粒界中にCuがマイグレート
して凝集する前に、ドライエッチングによりAl薄膜電
極の加工を行うようにしているため、凝集したCuが残
渣となること、及びそれに起因する電極腐食を防止する
ことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】成膜時の基体温度を100℃以下にして、
乾式薄膜形成方法により、該基体上にCuを所定の割合
で含有するAl薄膜電極(Alを主成分とする薄膜電
極)を形成する工程と、 形成されたAl薄膜電極がエージングされて結晶粒界に
Cuが析出する前にドライエッチングすることによりA
l薄膜電極を加工する工程と、 加工されたAl薄膜電極をアニールする工程とを具備す
ることを特徴とするAl薄膜電極の製造方法。 - 【請求項2】Al薄膜電極のCu含有量が、0.1〜1
0重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の
Al薄膜電極の製造方法。 - 【請求項3】ドライエッチング用のレジストパターンの
熱処理条件を100℃以下、1時間以内とし、かつ、成
膜後120時間以内にドライエッチングすることを特徴
とする請求項1又は2記載のAl薄膜電極の製造方法。 - 【請求項4】 アニール温度110℃以上、アニール時
間1時間以上の条件でアニールを行うことを特徴とする
請求項1,2又は3記載のAl薄膜電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30539194A JP3341504B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | Al薄膜電極の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30539194A JP3341504B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | Al薄膜電極の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08139050A JPH08139050A (ja) | 1996-05-31 |
JP3341504B2 true JP3341504B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=17944564
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30539194A Expired - Lifetime JP3341504B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | Al薄膜電極の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341504B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5929723A (en) * | 1995-09-21 | 1999-07-27 | Tdk Corporation | Surface acoustic wave apparatus having an electrode that is a doped alloy film |
JP2001211045A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-08-03 | Sanyo Electric Co Ltd | 弾性表面波素子の製造方法 |
JP2006339840A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Kyocera Kinseki Corp | 水晶振動子 |
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-
1994
- 1994-11-14 JP JP30539194A patent/JP3341504B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
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