JP3341312B2 - 開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置 - Google Patents
開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置Info
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- JP3341312B2 JP3341312B2 JP28509192A JP28509192A JP3341312B2 JP 3341312 B2 JP3341312 B2 JP 3341312B2 JP 28509192 A JP28509192 A JP 28509192A JP 28509192 A JP28509192 A JP 28509192A JP 3341312 B2 JP3341312 B2 JP 3341312B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開口部を有する射出成
形品の製造方法と金型装置に係り、さらに詳しくは、た
とえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用い
て射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形不良部
などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を得るた
めの射出成形品の製造方法と金型装置に関する。
形品の製造方法と金型装置に係り、さらに詳しくは、た
とえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用い
て射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形不良部
などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を得るた
めの射出成形品の製造方法と金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は、金型間に形成されるキャビ
ティ内に成形材を充填して硬化させることにより行われ
る。開口部を有する射出成形品を製造するには、従来で
は、たとえば凸状のコア用金型の一部に、開口部を形成
するための突起を設け、その突起の先端面を、凹状のキ
ャビティ用金型の内周面に接触させるか、バリが発生し
ない程度のクリアランスをもたせるかしてキャビティ内
に成形材を充填して射出成形を行う。
ティ内に成形材を充填して硬化させることにより行われ
る。開口部を有する射出成形品を製造するには、従来で
は、たとえば凸状のコア用金型の一部に、開口部を形成
するための突起を設け、その突起の先端面を、凹状のキ
ャビティ用金型の内周面に接触させるか、バリが発生し
ない程度のクリアランスをもたせるかしてキャビティ内
に成形材を充填して射出成形を行う。
【0003】成形材の硬化後に、金型の型開きを行い、
成形品を取り出せば、コア用金型に形成してある突起に
対応する形状の開口部が形成された射出成形品が得られ
る。
成形品を取り出せば、コア用金型に形成してある突起に
対応する形状の開口部が形成された射出成形品が得られ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の射出成形方法では、例えば開口部形成用の突起の
先端面とキャビティ内周面との僅かなクリアランスへ、
キャビティ内に充填された成形材が入り込み、成形品の
樹脂バリとなるおそれがあった。特に、反応射出成形の
ように、成形材としての反応原液の粘性が低い場合に
は、樹脂バリが発生しない開口部を有する反応射出成形
品を得ることは困難であった。
従来の射出成形方法では、例えば開口部形成用の突起の
先端面とキャビティ内周面との僅かなクリアランスへ、
キャビティ内に充填された成形材が入り込み、成形品の
樹脂バリとなるおそれがあった。特に、反応射出成形の
ように、成形材としての反応原液の粘性が低い場合に
は、樹脂バリが発生しない開口部を有する反応射出成形
品を得ることは困難であった。
【0005】また、金型のキャビティ内を流動する成形
材としての樹脂が、開口部を形成するための突起の両側
を通り、突起の後流側で合流し、得られる成形品の開口
部における樹脂合流部近傍で、金型内のエアーを巻き込
み、泡となって残るという問題点を有している。
材としての樹脂が、開口部を形成するための突起の両側
を通り、突起の後流側で合流し、得られる成形品の開口
部における樹脂合流部近傍で、金型内のエアーを巻き込
み、泡となって残るという問題点を有している。
【0006】また、特に大型の金型を用いる場合には、
開口部を形成するための突起とキャビティ内周面とのク
リアランスの精度、すなわち金型の加工精度を出すのが
困難である。したがって、金型が高価になるという問題
点を有している。このような不都合を解消するために、
射出成形時には、開口部を形成せずに、射出成形後に、
切削などで開口部を形成することも考えられる。ところ
が、このような方法では、開口部を加工するための作業
が煩雑になると共に、加工時間が多大になるという問題
点を有する。さらに、加工の後が残るので、射出成形に
より開口部を一体に成形する方法に比較し、仕上がり外
観が劣るという問題点を有する。
開口部を形成するための突起とキャビティ内周面とのク
リアランスの精度、すなわち金型の加工精度を出すのが
困難である。したがって、金型が高価になるという問題
点を有している。このような不都合を解消するために、
射出成形時には、開口部を形成せずに、射出成形後に、
切削などで開口部を形成することも考えられる。ところ
が、このような方法では、開口部を加工するための作業
が煩雑になると共に、加工時間が多大になるという問題
点を有する。さらに、加工の後が残るので、射出成形に
より開口部を一体に成形する方法に比較し、仕上がり外
観が劣るという問題点を有する。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、たとえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材
を用いて射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形
不良部などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を
得るための射出成形品の製造方法と金型装置を提供する
ことを目的とする。
れ、たとえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材
を用いて射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形
不良部などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を
得るための射出成形品の製造方法と金型装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の射出成形品の製造方法は、一方の第1金型
のキャビティ内周面に、他方の第2金型のキャビティ内
周面に圧接することが可能である弾力性を有するシール
部材を、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガ
ス逃げ口を設けるように、装着する工程と、第1金型と
第2金型とを組み合わせて、両金型の内部にシール部材
が介在されたキャビティを構成し、シール部材のガス逃
げ口と反対方向から、キャビティ内部に成形材を充填し
て射出成形を行う工程と、成形材の硬化後に、第1金型
と第2金型とを開き、上記シール部材に相当する開口部
が形成された成形品を取り出す工程とを有する。
に、本発明の射出成形品の製造方法は、一方の第1金型
のキャビティ内周面に、他方の第2金型のキャビティ内
周面に圧接することが可能である弾力性を有するシール
部材を、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガ
ス逃げ口を設けるように、装着する工程と、第1金型と
第2金型とを組み合わせて、両金型の内部にシール部材
が介在されたキャビティを構成し、シール部材のガス逃
げ口と反対方向から、キャビティ内部に成形材を充填し
て射出成形を行う工程と、成形材の硬化後に、第1金型
と第2金型とを開き、上記シール部材に相当する開口部
が形成された成形品を取り出す工程とを有する。
【0009】本発明の金型装置は、第1金型と、この第
1金型に組み合わされてキャビティが内部に形成される
第2金型と、これら第1金型および第2金型のいずれか
一方の金型のキャビティ内周面に装着され、他方の金型
のキャビティ内周面に圧接することが可能であり、キャ
ビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を有
する弾力性を持つシール部材とを有し、上記シール部材
に相当する部分に開口部が形成された射出成形品を製造
することを特徴とする。
1金型に組み合わされてキャビティが内部に形成される
第2金型と、これら第1金型および第2金型のいずれか
一方の金型のキャビティ内周面に装着され、他方の金型
のキャビティ内周面に圧接することが可能であり、キャ
ビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を有
する弾力性を持つシール部材とを有し、上記シール部材
に相当する部分に開口部が形成された射出成形品を製造
することを特徴とする。
【0010】
【作用】第1金型と第2金型とが閉じた状態では、キャ
ビティ内に存在する弾力性を有するシール部材は、第1
金型のキャビティ内周面と第2金型のキャビティ内周面
との間で、隙間なく押しつぶされた状態となる。その状
態でキャビティ内に成形材を充填すれば、成形材は、シ
ール部材と両金型との間の隙間に入り込むことなく、シ
ール部材の両側を流動し、シール部材の後流側で合流す
る。従来では、成形材が金型内のガスを巻き込み、合流
部に相当する部分に泡となって成形品中に残存すること
となった。しかしながら、本発明では、この合流部に相
当する部分のシール部材に、ガス逃げ口を設けてあるの
で、流動する成形材中に含まれているガスが、ガス逃げ
口へ押し出される。
ビティ内に存在する弾力性を有するシール部材は、第1
金型のキャビティ内周面と第2金型のキャビティ内周面
との間で、隙間なく押しつぶされた状態となる。その状
態でキャビティ内に成形材を充填すれば、成形材は、シ
ール部材と両金型との間の隙間に入り込むことなく、シ
ール部材の両側を流動し、シール部材の後流側で合流す
る。従来では、成形材が金型内のガスを巻き込み、合流
部に相当する部分に泡となって成形品中に残存すること
となった。しかしながら、本発明では、この合流部に相
当する部分のシール部材に、ガス逃げ口を設けてあるの
で、流動する成形材中に含まれているガスが、ガス逃げ
口へ押し出される。
【0011】したがって、本発明では、反応射出成形の
ように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合
でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材がシ
ールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、シール
部材によりシールされている部分に相当する開口部に
は、ほとんど樹脂バリが発生しない。また、成形材の合
流部に相当する部分にガス逃げ口が設けてあるため、射
出成形品中に泡が残ることもない。なお、ガス逃げ口に
樹脂バリが生じることがあるが、この樹脂バリは、開口
部全体に生じるわけではなく、常に一定箇所に生じるの
で、除去作業が容易である。
ように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合
でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材がシ
ールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、シール
部材によりシールされている部分に相当する開口部に
は、ほとんど樹脂バリが発生しない。また、成形材の合
流部に相当する部分にガス逃げ口が設けてあるため、射
出成形品中に泡が残ることもない。なお、ガス逃げ口に
樹脂バリが生じることがあるが、この樹脂バリは、開口
部全体に生じるわけではなく、常に一定箇所に生じるの
で、除去作業が容易である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る射出成形品の
製造方法とそれに用いる金型装置について、図面を参照
しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る
金型装置の要部断面図、図2は図1に示す金型装置の要
部斜視図、図3は図1,2に示す金型装置を用いて射出
成形を行って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視
図、図4は本発明の他の実施例に係る金型装置の要部斜
視図、図5は本発明のさらにその他の実施例に係る金型
装置の要部斜視図、図6は図5に示す実施例の変形例を
示す要部断面図である。
製造方法とそれに用いる金型装置について、図面を参照
しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る
金型装置の要部断面図、図2は図1に示す金型装置の要
部斜視図、図3は図1,2に示す金型装置を用いて射出
成形を行って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視
図、図4は本発明の他の実施例に係る金型装置の要部斜
視図、図5は本発明のさらにその他の実施例に係る金型
装置の要部斜視図、図6は図5に示す実施例の変形例を
示す要部断面図である。
【0013】図1,2に示すように、本発明の一実施例
に係る金型装置20は、凸形状の第1金型22と、凹形
状の第2金型24とを有している。これら金型22,2
4は、たとえば金属で構成される。凹形状の第2金型2
4は、たとえば図示しない固定盤に対して固定してあ
る。また、凸形状の第1金型22は、たとえば図示しな
い移動盤に対して固定してある。移動盤は、固定盤に対
して接近および離反移動可能であり、第1金型22は、
第2金型24に対して型締めおよび型開き方向に移動可
能となっている。
に係る金型装置20は、凸形状の第1金型22と、凹形
状の第2金型24とを有している。これら金型22,2
4は、たとえば金属で構成される。凹形状の第2金型2
4は、たとえば図示しない固定盤に対して固定してあ
る。また、凸形状の第1金型22は、たとえば図示しな
い移動盤に対して固定してある。移動盤は、固定盤に対
して接近および離反移動可能であり、第1金型22は、
第2金型24に対して型締めおよび型開き方向に移動可
能となっている。
【0014】第1金型22と第2金型24とが型締めさ
れた状態では、金型内部にキャビティ26が形成され
る。
れた状態では、金型内部にキャビティ26が形成され
る。
【0015】本実施例では、開口部を有する射出成形品
を得るために、第1金型22の凸部30のキャビティ内
周面32に対して、弾力性を有するシール部材28を接
着してある。このシール部材28は、平板状であり、そ
の厚みは、第1金型22のキャビティ内周面32と第2
金型24のキャビティ内周面36との間隔よりも厚く構
成してあり、第1金型22と第2金型24とが組み合わ
された状態で、両キャビティ内周面32,36間で潰さ
れ両者に隙間なく圧接するようになっている。
を得るために、第1金型22の凸部30のキャビティ内
周面32に対して、弾力性を有するシール部材28を接
着してある。このシール部材28は、平板状であり、そ
の厚みは、第1金型22のキャビティ内周面32と第2
金型24のキャビティ内周面36との間隔よりも厚く構
成してあり、第1金型22と第2金型24とが組み合わ
された状態で、両キャビティ内周面32,36間で潰さ
れ両者に隙間なく圧接するようになっている。
【0016】このシール部材34には、図2に示すよう
に、キャビティ26内に矢印A方向から充填される原料
としての成形材の合流部に、凹状のガス逃げ口34を形
成してある。凹状のガス逃げ口34の大きさは、特に限
定されないが、成形材の体積で5cc程度以上であれば
十分である。
に、キャビティ26内に矢印A方向から充填される原料
としての成形材の合流部に、凹状のガス逃げ口34を形
成してある。凹状のガス逃げ口34の大きさは、特に限
定されないが、成形材の体積で5cc程度以上であれば
十分である。
【0017】シール部材28の材質は、弾力性(復元性
を含む広い概念で用いる)を有する材質であれば、特に
限定されず、ゴム材あるいは発泡体で構成されるが、射
出成形用の金型の一部として用いるため、射出成形に用
いる成形材による溶解や膨潤がなく、耐熱性を有するこ
とが好ましい。特に、反応射出成形(RIM)に用いる
場合には、重合阻害が少ないこと、原料液に溶解、膨潤
し難いこと、反応時にRIM材と融着し難いこと、およ
び反応熱により溶融しない耐熱性を有することが必要で
ある。
を含む広い概念で用いる)を有する材質であれば、特に
限定されず、ゴム材あるいは発泡体で構成されるが、射
出成形用の金型の一部として用いるため、射出成形に用
いる成形材による溶解や膨潤がなく、耐熱性を有するこ
とが好ましい。特に、反応射出成形(RIM)に用いる
場合には、重合阻害が少ないこと、原料液に溶解、膨潤
し難いこと、反応時にRIM材と融着し難いこと、およ
び反応熱により溶融しない耐熱性を有することが必要で
ある。
【0018】具体的には、シール部材28を構成する材
質としては、たとえばスチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(I
R)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレ
ンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ブチルゴム(II
R)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム
(EPDM)、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエ
チレンゴム、フッ素ゴムなどのオレフィン系ゴム、シリ
コーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、またはこれら
の発泡体、またはウレタンもしくはナイロンの発泡体な
どが例示される。特に、NBR、アクリルゴム、フッ素
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴムなど
が好ましく、中でもフッ素ゴムが好ましい。
質としては、たとえばスチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(I
R)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレ
ンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ブチルゴム(II
R)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム
(EPDM)、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエ
チレンゴム、フッ素ゴムなどのオレフィン系ゴム、シリ
コーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、またはこれら
の発泡体、またはウレタンもしくはナイロンの発泡体な
どが例示される。特に、NBR、アクリルゴム、フッ素
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴムなど
が好ましく、中でもフッ素ゴムが好ましい。
【0019】シール部材28を第1金型22のキャビテ
ィ内周面32に対して接着するための接着剤としては、
金属およびゴムなどに対して接着性を有し、しかも耐熱
性と型締め圧に耐える柔軟性を有する接着剤が用いら
れ、たとえばウレタン系、あるいはエポキシ系の接着剤
が用いられる。より具体的には、フッ素樹脂用接着剤
(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)
などが用いられる。接着剤による接着を確実にするため
に、シール部材28が接着されるキャビティ内周面32
は、エッチングなどにより接着前処理を施すことが好ま
しい。接着前処理剤としては、フッ素樹脂接着処理材
(「テトラエッチ」、潤工社製)などが用いられる。な
お、接着剤を用いずに、キャビティ内周面に溝などを設
けるなどの手段により、シール部材28を、いずれかの
金型22,24のキャビティ内周面32,36に装着す
ることも可能である。
ィ内周面32に対して接着するための接着剤としては、
金属およびゴムなどに対して接着性を有し、しかも耐熱
性と型締め圧に耐える柔軟性を有する接着剤が用いら
れ、たとえばウレタン系、あるいはエポキシ系の接着剤
が用いられる。より具体的には、フッ素樹脂用接着剤
(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)
などが用いられる。接着剤による接着を確実にするため
に、シール部材28が接着されるキャビティ内周面32
は、エッチングなどにより接着前処理を施すことが好ま
しい。接着前処理剤としては、フッ素樹脂接着処理材
(「テトラエッチ」、潤工社製)などが用いられる。な
お、接着剤を用いずに、キャビティ内周面に溝などを設
けるなどの手段により、シール部材28を、いずれかの
金型22,24のキャビティ内周面32,36に装着す
ることも可能である。
【0020】このような金型装置20を用いた反応射出
成形方法の一例を次に示す。まず、第1金型22と第2
金型24とが型開きされた状態で、シール部材28を第
1金型22のキャビティ内周面32に対して接着する。
次に、第1金型22と第2金型24とを型締めすれば、
キャビティ26内に存在する弾力性を有するシール部材
28は、第1金型22のキャビティ内周面32と第2金
型24のキャビティ内周面36との間で、隙間なく押し
つぶされた状態となる。その状態でキャビティ26内
に、成形材としての反応原液を充填して反応射出成形を
行う。
成形方法の一例を次に示す。まず、第1金型22と第2
金型24とが型開きされた状態で、シール部材28を第
1金型22のキャビティ内周面32に対して接着する。
次に、第1金型22と第2金型24とを型締めすれば、
キャビティ26内に存在する弾力性を有するシール部材
28は、第1金型22のキャビティ内周面32と第2金
型24のキャビティ内周面36との間で、隙間なく押し
つぶされた状態となる。その状態でキャビティ26内
に、成形材としての反応原液を充填して反応射出成形を
行う。
【0021】反応射出成形に使用される反応原液として
は、ウレタン系、ウレア系、ナイロン系、エポキシ系、
不飽和ポリエステル系、フェノール系および、ノルボル
ネン系などが挙げられ、一般的成形条件としては、反応
原液温度は20〜80°C、金型温度は20〜150°
C、型締圧は0.1〜10kg/cm2で、反応時間は10秒
から概ね10分の範囲である。反応原液の粘性は、たと
えば、5cps〜5000cps程度である。かかる成
形においては、補強材を予め金型内に設置しておき、そ
の中に反応液を供給して重合させることにより強化ポリ
マー(成形品)を製造することができる。
は、ウレタン系、ウレア系、ナイロン系、エポキシ系、
不飽和ポリエステル系、フェノール系および、ノルボル
ネン系などが挙げられ、一般的成形条件としては、反応
原液温度は20〜80°C、金型温度は20〜150°
C、型締圧は0.1〜10kg/cm2で、反応時間は10秒
から概ね10分の範囲である。反応原液の粘性は、たと
えば、5cps〜5000cps程度である。かかる成
形においては、補強材を予め金型内に設置しておき、そ
の中に反応液を供給して重合させることにより強化ポリ
マー(成形品)を製造することができる。
【0022】補強材としては、例えば、ガラス繊維、ア
ラミド繊維、カーボン繊維、超高分子量ポリエチレン繊
維、金属繊維、ポリプロピレン繊維、アルミコーティン
グガラス繊維、木綿、アクリル繊維、ボロン繊維、シリ
コンカーバイド繊維、アルミナ繊維などを挙げることが
できる。また、チタン酸カリウムや硫酸カルシウムなど
のウィスカーも挙げることができる。さらに、これらの
強化剤は、長繊維状またはチョップドストランド状のも
のをマット化したもの、布状に織ったもの、チョップ形
状のままのものなど、種々の形状で使用することができ
る。これらの補強材は、その表面をシランカップリング
材等のカップリング剤で処理したものが、樹脂との密着
性を向上させる上で好ましい。配合量は、特に制限はな
いが、通常10重量%以上、好ましくは20〜60重量
%である。マット化したものを用いる場合は、開口部に
マットがかからないように注意する。
ラミド繊維、カーボン繊維、超高分子量ポリエチレン繊
維、金属繊維、ポリプロピレン繊維、アルミコーティン
グガラス繊維、木綿、アクリル繊維、ボロン繊維、シリ
コンカーバイド繊維、アルミナ繊維などを挙げることが
できる。また、チタン酸カリウムや硫酸カルシウムなど
のウィスカーも挙げることができる。さらに、これらの
強化剤は、長繊維状またはチョップドストランド状のも
のをマット化したもの、布状に織ったもの、チョップ形
状のままのものなど、種々の形状で使用することができ
る。これらの補強材は、その表面をシランカップリング
材等のカップリング剤で処理したものが、樹脂との密着
性を向上させる上で好ましい。配合量は、特に制限はな
いが、通常10重量%以上、好ましくは20〜60重量
%である。マット化したものを用いる場合は、開口部に
マットがかからないように注意する。
【0023】また、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色
剤、発泡剤、難燃剤、摺動付与剤、エラストマー、ジシ
クロペンタジエン系熱重合樹脂およびその水添物など種
々の添加剤を配合することにより、得られるポリマーの
特性を改質することができる。酸化防止剤としては、フ
ェノール系、リン系、アミン系など各種のプラスチック
・ゴム用酸化防止剤がある。充填剤にはミルドガラス、
カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、雲母などの無機質充填剤がある。エラスト
マーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)およびこれらの水素化物などがある。添加剤は、通
常、予め反応液のいずれか一方または双方に混合してお
く。
剤、発泡剤、難燃剤、摺動付与剤、エラストマー、ジシ
クロペンタジエン系熱重合樹脂およびその水添物など種
々の添加剤を配合することにより、得られるポリマーの
特性を改質することができる。酸化防止剤としては、フ
ェノール系、リン系、アミン系など各種のプラスチック
・ゴム用酸化防止剤がある。充填剤にはミルドガラス、
カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、雲母などの無機質充填剤がある。エラスト
マーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)およびこれらの水素化物などがある。添加剤は、通
常、予め反応液のいずれか一方または双方に混合してお
く。
【0024】このような反応射出成形の過程において、
キャビティ26内に充填された反応原液は、シール部材
28と両金型22,24との間の隙間に入り込むことな
く、シール部材28の両側を流動し、シール部材28の
後流側で合流する。従来では、反応原液が金型内のガス
を巻き込み、合流部に相当する部分に泡となって成形品
中に残存することとなった。しかしながら、本実施例で
は、この合流部に相当する部分のシール部材28に、ガ
ス逃げ口34を設けてあるので、流動する反応原液中に
含まれているガスが、ガス逃げ口34へ押し出される。
キャビティ26内に充填された反応原液は、シール部材
28と両金型22,24との間の隙間に入り込むことな
く、シール部材28の両側を流動し、シール部材28の
後流側で合流する。従来では、反応原液が金型内のガス
を巻き込み、合流部に相当する部分に泡となって成形品
中に残存することとなった。しかしながら、本実施例で
は、この合流部に相当する部分のシール部材28に、ガ
ス逃げ口34を設けてあるので、流動する反応原液中に
含まれているガスが、ガス逃げ口34へ押し出される。
【0025】したがって、本実施例では、反応射出成形
のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場
合でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材2
8がシールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、
シール部材28によりシールされている部分に相当する
開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。
のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場
合でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材2
8がシールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、
シール部材28によりシールされている部分に相当する
開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。
【0026】また、成形材の合流部に相当する部分にガ
ス逃げ口34が設けてあるため、射出成形品中に泡が残
ることもない。なお、図3に示すように、得られる射出
成形品40の開口部41におけるガス逃げ口に相当する
部分に樹脂バリ42が生じることがあるが、この樹脂バ
リ42は、開口部41の全体に生じるわけではなく、常
に一定箇所に生じるので、除去作業が容易である。
ス逃げ口34が設けてあるため、射出成形品中に泡が残
ることもない。なお、図3に示すように、得られる射出
成形品40の開口部41におけるガス逃げ口に相当する
部分に樹脂バリ42が生じることがあるが、この樹脂バ
リ42は、開口部41の全体に生じるわけではなく、常
に一定箇所に生じるので、除去作業が容易である。
【0027】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。例えば、図4に示すように、シール材12
8に形成されるガス逃げ口134a,134bを複数と
することもできる。その他の構成は、図1,2に示す実
施例と同様であり、同様な作用効果を有する。
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。例えば、図4に示すように、シール材12
8に形成されるガス逃げ口134a,134bを複数と
することもできる。その他の構成は、図1,2に示す実
施例と同様であり、同様な作用効果を有する。
【0028】また、図5に示すように、シール部材22
8をリング状とし、その一部に切欠き部を設け、切欠き
部をガス逃げ口234とすることも可能である。その他
の構成は、図1,2に示す実施例と同様であり、同様な
作用効果を有する。
8をリング状とし、その一部に切欠き部を設け、切欠き
部をガス逃げ口234とすることも可能である。その他
の構成は、図1,2に示す実施例と同様であり、同様な
作用効果を有する。
【0029】また、図6に示すように、第2金型24側
のキャビティ内周面に、シール部材取り付け用溝部20
0と、ガス逃げ用凹部202を設け、リング状のシール
部材228をシール部材取り付け用溝部200内に装着
し、シール部材228のガス逃げ口234とガス逃げ用
凹部202とを連通させるように構成することもでき
る。その他の構成は、図1,2に示す実施例と同様であ
る。なお、キャビティ226の形状は、種々に改変する
ことができる。
のキャビティ内周面に、シール部材取り付け用溝部20
0と、ガス逃げ用凹部202を設け、リング状のシール
部材228をシール部材取り付け用溝部200内に装着
し、シール部材228のガス逃げ口234とガス逃げ用
凹部202とを連通させるように構成することもでき
る。その他の構成は、図1,2に示す実施例と同様であ
る。なお、キャビティ226の形状は、種々に改変する
ことができる。
【0030】以下に、本発明のさらに具体的な実施例を
挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は
これらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、
部や%などは、断わりのない限り重量基準である。
挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は
これらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、
部や%などは、断わりのない限り重量基準である。
【0031】〔実施例1〕フェノール系酸化防止材(商
品名イルガノックス1010、チバガイギー社製)を2
%含有させたモノマー混合物(すなわち、ジシクロペン
タジエン(DCP)90%とメチルテトラシクロドデセ
ン10%の混合物)を2つの容器に入れ、一方には、モ
ノマー混合物100部に対してジエチルアルミニウムク
ロイド(DEAC)を0.4部、n−プロパノールを
0.15部、四塩化ケイ素を0.36部、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン11
70、シェル社製)を6部添加した(A液)。他方に
は、モノマー混合物100部に対して、トリ(トリデシ
ル)アンモニウムモリブデートを0.3部添加した(B
液)。
品名イルガノックス1010、チバガイギー社製)を2
%含有させたモノマー混合物(すなわち、ジシクロペン
タジエン(DCP)90%とメチルテトラシクロドデセ
ン10%の混合物)を2つの容器に入れ、一方には、モ
ノマー混合物100部に対してジエチルアルミニウムク
ロイド(DEAC)を0.4部、n−プロパノールを
0.15部、四塩化ケイ素を0.36部、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン11
70、シェル社製)を6部添加した(A液)。他方に
は、モノマー混合物100部に対して、トリ(トリデシ
ル)アンモニウムモリブデートを0.3部添加した(B
液)。
【0032】A液およびB液をそれぞれギヤーポンプに
て1対1の容積比となるようにパワーミキサーに送液
し、次いで、凸状金型と凹状金型により形成した金型の
キャビティ内に、金型温度70°Cで注入し、金型装置
内で3分間反応を行った。金型装置としては、図1,2
に示すような金型装置を使用した。キャビティ内周面3
2,36間距離は、2.5mmであり、シール部材28
の大きさは、150mm×300mmであり、その厚み
は、3.0mmであった。また、シール部材28は、バ
イトン(フッ素ゴム)で構成され、このシール部材28
を金型の内周面32に対して接着するための接着処理材
として、フッ素樹脂接着処理材(「テトラエッチ」、潤
工社製)を用い、接着剤として、フッ素樹脂用接着剤
(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)
を用いた。
て1対1の容積比となるようにパワーミキサーに送液
し、次いで、凸状金型と凹状金型により形成した金型の
キャビティ内に、金型温度70°Cで注入し、金型装置
内で3分間反応を行った。金型装置としては、図1,2
に示すような金型装置を使用した。キャビティ内周面3
2,36間距離は、2.5mmであり、シール部材28
の大きさは、150mm×300mmであり、その厚み
は、3.0mmであった。また、シール部材28は、バ
イトン(フッ素ゴム)で構成され、このシール部材28
を金型の内周面32に対して接着するための接着処理材
として、フッ素樹脂接着処理材(「テトラエッチ」、潤
工社製)を用い、接着剤として、フッ素樹脂用接着剤
(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)
を用いた。
【0033】一連の操作は窒素雰囲気下で行った。な
お、A液およびB液のそれぞれの粘性は、300cp
s、300cpsであった。そして、図3に示すような
開口部41を有する反応射出成形品40を得た。ガス逃
げ口に相当する部分に樹脂バリ42が形成された以外
は、開口部41に対して樹脂バリが発生せず、また、成
形品中に気泡も観察されなかった。樹脂バリ42はカッ
ターで容易に除去することができた。
お、A液およびB液のそれぞれの粘性は、300cp
s、300cpsであった。そして、図3に示すような
開口部41を有する反応射出成形品40を得た。ガス逃
げ口に相当する部分に樹脂バリ42が形成された以外
は、開口部41に対して樹脂バリが発生せず、また、成
形品中に気泡も観察されなかった。樹脂バリ42はカッ
ターで容易に除去することができた。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて
射出成形を行う場合でも、開口部が形成される金型間隙
間をシール部材がシールするので、不要隙間に成形材が
入り込まず、シール部材によりシールされている部分に
相当する開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。
また、成形材の合流部に相当する部分にガス逃げ口が設
けてあるため、射出成形品中に泡が残ることもない。な
お、ガス逃げ口に樹脂バリが生じることがあるが、この
樹脂バリは、開口部全体に生じるわけではなく、常に一
定箇所に生じるので、除去作業が容易である。さらに、
本発明では、シール部材が金型間で押しつぶされること
により、開口部を形成するので、開口部を形成するため
に金型の精度を厳密に管理する必要はなく、金型が安価
となり、特に大型の金型の場合に有利である。さらにま
た、射出成形後に、開口部を形成する従来の方法に比較
し、作業工程を短縮することができると共に、得られる
射出成形品の開口部の仕上がり外観が向上する。
ば、反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて
射出成形を行う場合でも、開口部が形成される金型間隙
間をシール部材がシールするので、不要隙間に成形材が
入り込まず、シール部材によりシールされている部分に
相当する開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。
また、成形材の合流部に相当する部分にガス逃げ口が設
けてあるため、射出成形品中に泡が残ることもない。な
お、ガス逃げ口に樹脂バリが生じることがあるが、この
樹脂バリは、開口部全体に生じるわけではなく、常に一
定箇所に生じるので、除去作業が容易である。さらに、
本発明では、シール部材が金型間で押しつぶされること
により、開口部を形成するので、開口部を形成するため
に金型の精度を厳密に管理する必要はなく、金型が安価
となり、特に大型の金型の場合に有利である。さらにま
た、射出成形後に、開口部を形成する従来の方法に比較
し、作業工程を短縮することができると共に、得られる
射出成形品の開口部の仕上がり外観が向上する。
【図1】本発明の一実施例に係る金型装置の要部断面図
である。
である。
【図2】図1に示す金型装置の要部斜視図である。
【図3】図1,2に示す金型装置を用いて射出成形を行
って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視図であ
る。
って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例に係る金型装置の要部斜視
図である。
図である。
【図5】本発明のさらにその他の実施例に係る金型装置
の要部斜視図である。
の要部斜視図である。
【図6】図5に示す実施例の変形例を示す要部断面図で
ある。
ある。
20… 金型装置 22… 第1金型 24… 第2金型 26… キャビティ 28,128,228… シール部材 30… 凸部 32,36… キャビティ内周面 34,134a,134b,234… ガス逃げ口 40… 射出成形品 41… 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−244815(JP,A) 特開 昭59−192541(JP,A) 実開 平6−21915(JP,U) 実開 昭63−149711(JP,U) 実開 昭57−138631(JP,U) 実開 昭62−111813(JP,U) 実開 昭61−180708(JP,U) 実開 昭55−154122(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84
Claims (3)
- 【請求項1】 一方の第1金型のキャビティ内周面に、
他方の第2金型のキャビティ内周面に圧接することが可
能である弾力性を有するシール部材を、キャビティ内に
充填される成形材の合流部にガス逃げ口を設けるよう
に、装着する工程と、 第1金型と第2金型とを組み合わせて、両金型の内部に
シール部材が介在されたキャビティを構成し、シール部
材のガス逃げ口と反対方向から、キャビティ内部に成形
材を充填して射出成形を行う工程と、 成形材の硬化後に、第1金型と第2金型とを開き、上記
シール部材に相当する開口部が形成された成形品を取り
出す工程とを有する開口部を有する射出成形品の製造方
法。 - 【請求項2】 上記射出成形が、反応射出成形である請
求項1に記載の射出成形品の製造方法。 - 【請求項3】 第1金型と、 この第1金型に組み合わされてキャビティが内部に形成
される第2金型と、 これら第1金型および第2金型のいずれか一方の金型の
キャビティ内周面に装着され、他方の金型のキャビティ
内周面に圧接することが可能であり、キャビティ内に充
填される成形材の合流部にガス逃げ口を有する弾力性を
持つシール部材とを有し、 上記シール部材に相当する部分に開口部が形成された射
出成形品を製造するための金型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28509192A JP3341312B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28509192A JP3341312B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06114888A JPH06114888A (ja) | 1994-04-26 |
JP3341312B2 true JP3341312B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=17687019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28509192A Expired - Fee Related JP3341312B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341312B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5543159A (en) * | 1994-09-15 | 1996-08-06 | General Motors Of Canada Limited | Flash-proof rim mold and method of making |
JP3555331B2 (ja) * | 1996-05-30 | 2004-08-18 | 日本ゼオン株式会社 | 開口部を持つ反応射出成形体の製造方法と金型装置 |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP28509192A patent/JP3341312B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06114888A (ja) | 1994-04-26 |
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