JP3340667B2 - 人造石板の製造方法 - Google Patents

人造石板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として内外装建
材として用いられる人造石板の製造方法に関し、より詳
細には、人造石板表面における彩色の調節技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建築用天然石材の代用品として、建築物
の内壁や外壁に貼り付けるだけで簡単に施工できる人造
石板が普及している。この人造石板は、一般的には建物
の内外装用建築材として広く利用されるように所定のパ
ネル形状に成形されると共に、典型的にはエマルジョン
タイプのアクリル樹脂やポリエステル樹脂等の合成樹脂
を結合材とし、これに天然石等を粉砕してなる細粒状の
骨材を混合して調製した混合材によって表面層が形成さ
れている。また、このときに色調の異なる混合材を複数
種併用することによって、これら混合材が入り混じって
構成される模様(色分け)が人造石板表面に形成され
る。これにより、天然石に似た外観の人造石板が製造さ
れる。なお、合成樹脂を上記混合材の結合材として使用
したパネル形状人造石板(いわゆる樹脂系人造石板)の
製造技術については、例えば特開平6−304935号
公報に詳しく記載されている。
【0003】ところで、このような人造石板の質感を向
上させる一つのポイントは、人造石板表面を天然石材に
似せた色調にすることである。例えば、花崗岩(一般に
御影石と称されているものを包含する。以下同じ。)、
大理石等の天然岩石は不規則且つ不均一な斑模様を有し
ている。すなわち、これら岩石は色調の異なる複数の鉱
物種(石英、黒雲母等)から形成されており、且つ、そ
れら鉱物種の組成比は均一ではなく岩石の部分ごとにま
ちまちである。このため、これら岩石由来の天然石材で
は、組成する鉱物種のうち石英等の薄色鉱物種が優勢と
なる部分は白みを帯びる一方で黒雲母等の有色鉱物種が
優勢となる部分は濃い色彩を帯びており、しかもこれら
色調の異なる斑模様が不規則且つ不均一(例えば石材の
表面が白色基調のなかに黒色スポットが点在する領域と
黒色基調のなかに白色スポットが点在する領域とが入り
乱れて構成されている場合に、そのうちの白色基調のな
かに黒色スポットが点在するような領域に着目してみて
もその領域を構成するさらに小さな部分ごとにみれば当
該スポットの配置パターンおよび大きさがまちまちであ
って各部分間にも規則性が認められないような状態)に
石材全域に広がっている。従って、これら岩石に似せた
高品質人造石板を製造するにあたっては、当該石板表面
に天然のものと同様の不規則且つ不均一な斑模様を表現
する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されているような従来の人造石板製造方法にお
いては、色調の異なる混合材複数種を成形型の型面に一
様に噴射(吹き付け処理)していた。このため、当該複
数種の混合材が入り混じって何らかの模様が石板表面に
形成されるもののその配色パターンは石板全体に亘って
規則的かつ均等と視認されるレベルのものであり、上述
の花崗岩、大理石等からなる天然石材と比較してみてな
お人造的外観を払拭しきれていない。また、天然石材と
同等の不規則且つ不均一な模様(色分け)を得るため
に、色調の異なる複数種の混合材を手作業で微妙に使い
分けて人造石板表面層を形成することは、作業者に特段
の技能・センスを要求するとともに作業自体が非常に繁
雑且つ低効率となるため、実用に値しない。
【0005】本発明は、上記従来の人造石板における表
面配色パターンの問題に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、天然石に近い雰囲気をかもしだ
す模様(色分け)を表面に顕した人造石板を実用的な製
造工程で簡便に製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、人造石板の製造方法であって、(a)複
数の噴射口を備える噴射装置に、粉砕された骨材と合成
樹脂系結合材とを主成分とする混合材であって色調を異
ならせた複数種の混合材を各々が別個の噴射口から噴射
されるように供給する工程、および、(b)当該複数の
噴射口を相互に位相差を設けて振動させることによっ
て、当該複数の噴射口の方向を相互に異ならせつつ当該
複数種の混合材の各々を当該複数の噴射口の各々から人
造石板成形用型内に噴射していく工程を包含する人造石
板製造方法を提供する。
【0007】本発明の人造石板製造方法では、色調の異
なる複数種の混合材が各々異なる噴射口から成形用型内
に向かって噴射されるとともに、当該複数の噴射口にお
ける各噴射方向が同調しないように位相差を設けて当該
複数の噴射口の各々を別個に振動させている。このた
め、色調の異なる各混合材は成形用型内に同時進行的に
噴射はされるものの、当該型内における付着部位(吹き
付け部位)は時間ごとに相互に異なっておりしかも不規
則となる。従って、本発明の人造石板製造方法によれ
ば、天然石材と同様の表面全体に亘って不規則且つ不均
一な模様(色分け)を人造石板表面に形成することがで
きる。本発明の人造石板製造方法によれば、石板表面に
天然石材と同等の模様(色分け)が得られるため、その
外観、雰囲気を天然石材により近づけた建物の内外装用
人造石板を得ることができる。
【0008】また、本発明の人造石板製造方法としてさ
らに好ましい方法は、上記(b)の工程において上記複
数の噴射口の一部の噴射口の振幅が他の噴射口の振幅と
異なるようにして当該複数の噴射口を相互に位相差を設
けて振動させた人造石板製造方法である。この製造方法
によれば、各噴射口の振動がさらにまちまちとなるた
め、型面における各混合材の付着部位および各部位ごと
の組成比(付着割合)をさらに不規則且つ不均一にする
ことができる。
【0009】また、本発明の人造石板製造方法としてさ
らにいっそう好ましい方法は、上記(b)工程において
上記複数の噴射口の一部の噴射口の振動速度が他の噴射
口の振動速度と異なるようにして当該複数の噴射口を相
互に位相差を設けて振動させた人造石板製造方法であ
る。この製造方法によれば、各噴射口の振動がさらに変
化に富むため、型面における各混合材の付着部位および
各部位ごとの組成比をいっそう不規則且つ不均一なもの
にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の人造石板製造方法
の好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明する。な
お、図1は本実施形態に係る本発明の人造石板製造方法
(以下「本製造方法」と略称する。)を好適に実施する
ための噴射装置10の概略を模式的に示す斜視図であ
り、図2は本製造方法の特徴を模式的に表した説明図で
ある。
【0011】以下の実施手順は、花崗岩に近い外観の人
造石板1を製造する場合の本発明の好適例である。ま
ず、天然の花崗岩に火炎を照射して表面をバーナー処理
する。次いで、その表面に軟化状態のシリコンゴムを塗
布し、硬化させる。これにより、硬化したシリコンゴム
の表面に天然花崗岩表面に対応した凹凸パターンが形成
(転写)される。このシリコンゴムを得たことによっ
て、人造石板成形用の型2が提供される(図2参照)。
【0012】次いで、この成形型2内に人造石板の表面
層を形成する原料となる混合材を吹き付ける。以下、こ
のことを詳述する。本実施形態において使用される混合
材4a,4b,4cは、結合材であるアクリルエマルジ
ョン系樹脂と天然石を粉砕して微粉粒とした骨材とを主
成分とする混合材である。而して、この混合材に異なる
顔料(典型的には無機顔料)を各々添加することによっ
て色調の異なる3種の混合材を調製する。すなわち、本
実施形態では、カーボン黒等の黒色系顔料を配合した混
合材(以下「黒色混合材4a」という。)と、ベンガラ
等の赤色系顔料を配合した混合材4b(以下「赤色混合
材4b」という。)と、チタン白等の白色系顔料を配合
した混合材4a(以下「白色混合材4c」という。)と
の計3種の混合材4a,4b,4cを使用する。これら
混合材4a,4b,4cは後述する噴射装置10に供給
される。なお、本発明の実施にあたっては、使用する複
数の混合材の色調を各個に異ならせればよく、上記顔料
の使用は必須ではない。例えば、顔料を配合する手段に
変えて、色彩の異なる天然骨材(即ち着色骨材)を数種
類使用することによっても色調の異なる複数種の混合材
を調製し得る。なお、使用される骨材は天然由来のもの
に限られず、例えば粘土類を焼成および必要に応じて着
色して得たセラミックス(陶磁器質材料)等からなる細
粒状の人工骨材も本発明の実施に好適に使用し得る。
【0013】図1に示すように、本実施形態に係る噴射
装置10には計3個の噴射口15a,15b,15c
(以下「噴射ノズル15a,15b,15c」とい
う。)が独立に備えられており、これらは本噴射装置1
0の基台に相当するベース部12に並列配置された3個
のガイド板13の各々に設けられた駆動軸14に取り付
けられている。この駆動軸14は、ガイド板13背面側
に設けられた図示しない駆動装置に連結されており、周
期的に反転させつつ回転運動し得るように構築されてい
る。このため、当該駆動軸14に装着された各噴射ノズ
ル15a,15b,15cは、駆動軸14を中心として
特に限定するものではないが典型的には振り角が概ね6
0度〜100度となるようにして各個独立して振動させ
ることができる。一方、これら噴射ノズル15a,15
b,15cには、別個独立した3個の外部タンク(図示
せず)にそれぞれ連通する供給管20a,20b,20
cが連結している。これにより、各噴射ノズル15a,
15b,15cの各々に、別個の噴射材料が供給され
る。なお、本実施形態では、図1に示す3本の供給管2
0a,20b,20cからそれぞれ上記黒色混合材4
a、赤色混合材4bおよび白色混合材を各噴射ノズル1
5a,15b,15cに別個に供給する。
【0014】次に、上述の本噴射装置10を用いて型2
の型面2aに各混合材4a,4b,4cを吹き付ける工
程について説明する。図1に示すように、作業場内の製
造設備に設けられた天板部18の底面には移動軸11が
スライド移動可能に装着されており、その移動軸11に
は本噴射装置10のベース部12が固定されている。一
方、天板部18の下方には表面が所定の方向に移動し得
る移動台19が設置されており、その台上には上記型2
が載置されている。このように型2と本噴射装置10と
を配置することによって、各噴射ノズル15a,15
b,15cから型面2aに上記混合材4a,4b,4c
を粒状に吹き付けていくことができる。すなわち、図1
に示すように、移動台19上で型2を所定の方向に移動
させると共に、その移動方向と直交する両方向に移動軸
11(ベース部12)を適宜スライド移動(図1中の矢
印参照)させつつ各噴射ノズル15a,15b,15c
から同時に各混合材4a,4b,4cを粒状に噴射し型
面2aに吹き付けることによって、型面2a全体に当該
混合材4a,4b,4cからなる表面層4(後述する図
5参照)を形成することができる。
【0015】而して、本製造方法によれば、上記吹き付
け工程において、従来の人造石板では得られなかった天
然石材同様の模様(色分け)が石板表面に実現される。
以下、このことを詳細に説明する。図1に示すように、
上記吹き付け工程において、本噴射装置10に装備され
る3個の噴射ノズル15a,15b,15cは、上記駆
動軸14を中心としてほぼ90度の振れ角で振動させて
いる。さらにこのとき、当該3個の噴射ノズル15a,
15b,15cの振動サイクルには相互に位相差を設け
ており、結果、これらが同調して振動することはない。
このため、図2に示すように、本製造方法においては、
各噴射ノズル15a,15b,15cからほぼ同時に噴
射された3種の混合材4a,4b,4cは、それぞれ型
面2aの異なる位置に吹き付けられることになる。この
ことによって、製造される人造石板1表面に相当する型
2の型面2a側に不規則且つ不均一な斑模様(色分け)
を生じさせることができる。
【0016】すなわち、図2に模式的に示すように、本
噴射装置10および型2の移動に伴い、型面2aの任意
の部位には、混合材4a,4b,4cのいずれかがまず
最初に吹き付けられ付着することとなるが、その最初に
吹き付けられ付着した混合材4a,4b,4cがその付
着部分における優勢色となる。つまり、図2および図3
におけるAの部分に示すように、最初に黒色混合材4a
が粒状に吹き付けられ展着した部分においては、当該黒
色混合材4aが最も顕在することとなり、その後に当該
展着した黒色混合材4aの上から赤色混合材4bや白色
混合材4cが吹き付けられたとしてももはやそれらは最
初に吹き付けられて展着した黒色混合材4aに積層され
てその隙間を埋めていく如きものにすぎず、結果、当該
表面部分は黒色が優勢色となる。このことは最初に赤色
混合材4bが吹き付けられ展着した部分(図2、3中の
Bで示す部分)、あるいは、最初に白色混合材4c(図
2、3中のCで示す部分)が吹き付けられ展着した部分
についてもまったく同様である。
【0017】そして、上述のとおり、本製造方法におい
ては上記3個の噴射ノズル15a,15b,15cを相
互に位相差を設けて適当な角度(概ね60度〜100度
の間)で振動させており、当該振動の影響によって、最
初に黒色混合材4aが吹き付けられる部位と最初に赤色
混合材4bが吹き付けられる部位と最初に白色混合材4
cが吹き付けられる部位とが不規則且つ不均一に分布す
る。従って、図4に示すように、本製造方法によれば、
製造される人造石板1表面1aにおいて黒色優勢部分と
赤色優勢部分と白色優勢部分とから成る斑模様(色分
け)が形成されると共に、その分布を石板全体に亘って
不規則且つ不均一にすることができる。このため、色調
の異なる混合材複数種を成形型の型面に同方向かつ一様
に吹き付け処理していた従来の製造方法で製造される人
造石板の表面よりも遥かに天然石材に近似した不規則模
様(色分け)を石板表面1aに顕すことができる。
【0018】なお、本実施形態においては3個の噴射ノ
ズル15a,15b,15cの振動を相互に位相差を設
けて行っているが、このことに加えてさらにいずれか一
つの噴射ノズル(例えば赤色混合材噴射用ノズル15
b)の振幅を他の噴射ノズル15a,15cの振幅と異
ならせることも好ましい。このことによって、各噴射ノ
ズル15a,15b,15cの振動パターンが複雑とな
り、結果、石板表面1aに形成される模様(色分け)の
不規則性および/または不均一性をさらに高めることが
できる。また、上記実施形態に加えて、さらにいずれか
一つの噴射ノズル(例えば赤色混合材噴射用ノズル15
b)の振動速度を他の噴射ノズル15a,15cの振動
速度と異ならせることも好ましい。このことによって
も、各噴射ノズル15a,15b,15cの振動パター
ンが複雑となり、結果、石板表面1aに形成される模様
(色分け)の不規則性および/または不均一性をさらに
高めることができる。例えば赤色混合材噴射用ノズル1
5bの振動速度を他の噴射ノズル15a,15cの振動
速度の2倍とした場合には、赤色混合材4bが最初に吹
き付けられる型面2a部分が黒色混合材4aまたは白色
混合材4cが最初に吹き付けられる型面2a部分よりも
単位時間当たりで広くなり得る一方でその展着密度は他
の二つより比較的粗となり得る。赤色混合材噴射用ノズ
ル15bの移動速度が他より早いからである。また、振
動の振れ角や振動スピードを適宜調整することで各噴射
ノズル15a,15b,15cから粒状に噴射される混
合材4a,4b,4cの粒径(噴射される滴(ドロッ
プ)のサイズ)を多様化させることもできる。従って、
各噴射ノズル15a,15b,15cの振幅や振動速度
の調節によって、上記三色間でさらに微妙な色調の差を
石板表面1a全体に亘って不規則且つ不均一に表現する
ことが可能となる。
【0019】上述のようにして、型2内に所定量の混合
材4a,4b,4cが不規則且つ不均一に入り混じって
成る表面層4を形成した後、図5に示すように、補強の
ためにガラス繊維等からなるメッシュ部材8をコテ(ロ
ーラ等)で押圧して埋設し、その上に典型的にはアクリ
ル樹脂および必要に応じて所望する体質顔料等を混合し
て成る下地塗材を塗布して下地層6を形成する。そし
て、好ましくは乾燥室で養生等することによってアクリ
ル系樹脂成分が固化した人造石板1を型2から取り出
す。
【0020】このようにして得られた人造石板1の表面
1aは、型面2aに対応する凹凸(即ち天然の花崗岩に
対応する凹凸)が形成されており、さらに表面1aに顕
れている模様(色分け)は天然の花崗岩と同様に不規則
且つ不均一となっている(図4参照)。このため、本製
造方法によって得られた人造石板1を建物の内壁や外壁
にアクリル系接着材その他の接着手段によって貼り付け
た場合、あたかも天然の花崗岩を切り出して貼り付けた
のと同様の雰囲気をかもしだすことができる。
【0021】以上、本発明の人造石板製造方法の好適な
実施形態を説明したが、本発明を上記実施形態に限定す
ることを意図したものではない。本発明の人造石板製造
方法は、その製造工程において上記(a)の工程(表面
層形成用混合材を供給する工程)および上記(b)の工
程(当該混合材を吹き付ける工程)が適切に実施されれ
ばよく、その他の工程(型材料の選択を含む成型用型の
調製工程、各種成分の混合比の決定を含む混合材の調製
工程、等)については、従来の人造石板製造法における
従来手段をそのまま適用することができる。また、本発
明の人造石板製造方法は、上述の花崗岩タイプの人造石
板のみならず、材料(色調の異なる複数の混合材等)の
選択によって砂岩その他の岩石に似せた人造石板を作製
することができる。また、本発明の人造石板製造方法に
用いられる結合材成分は上記アクリル系エマルジョンに
限らず、他のエマルジョン系樹脂や熱硬化性のエポキシ
系、ポリエステル系樹脂が使用し得る。また、上記混合
材には、製造される人造石板の用途に応じて副成分とし
て当該分野においてしばしば使用される種々の増粘剤や
pH調製材あるいは防かび材等を適宜混合し得る。ま
た、上述の実施形態では、3個の噴射ノズルを備えた噴
射装置を用いたが、これに限らずさらに多数の噴射ノズ
ルを備えたものを使用してさらに他種類の色調の異なる
混合材を用いてもよい。このような変更例は本明細書お
よび図面に開示された情報に基づいて当業者が実施し得
る設計事項であり、本願特許請求の範囲から逸脱するも
のではない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、天然石に近い雰囲気を
かもしだす模様(色分け)を表面に顕した人造石板を実
用的な工程で簡便に製造することができる。すなわち、
本発明の人造石板製造方法によれば、複数の噴射口を相
互に同調させずに位相差を設けて振動させつつ当該複数
の噴射口の各々から色調の異なる混合材を型面に吹き付
ける結果、得られる人造石板の表面全体に亘って色調の
異なる斑模様を不規則且つ不均一に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人造石板製造方法を実施するための噴
射装置の概要を模式的に示した斜視図である。
【図2】本発明の人造石板製造方法における混合材の吹
き付け工程を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明の人造石板製造方法によって吹き付けら
れた混合材の分布状況を模式的に示した説明図である。
【図4】本発明の人造石板製造方法によって得られた人
造石板の表面の状況を模式的に示した部分平面図であ
る。
【図5】本発明の人造石板製造方法によって得られた人
造石板の構成を脱型前に模式的に示した部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 人造石板 1a 表面 2 型 2a 型面 4 表面層 4a,4b,4c 混合材 10 噴射装置 15a,15b,15c 噴射口(噴射ノズル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 105:16 B29C 67/16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/00 - 70/88 B29C 41/00 - 41/52 B32B 19/00 - 19/08 E04F 13/00 - 13/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人造石板の製造方法であって、以下の工
    程: (a)複数の噴射口を備える噴射装置に、粉砕された骨
    材と合成樹脂系結合材とを主成分とする混合材であって
    色調を異ならせた複数種の混合材を各々が別個の噴射口
    から噴射されるように供給する工程;および (b)前記複数の噴射口を相互に位相差を設けて振動さ
    せることによって該複数の噴射口の方向を相互に異なら
    せつつ、前記複数種の混合材の各々を該複数の噴射口の
    各々から人造石板成形用型の型面に吹き付けていく工
    程;を包含する人造石板製造方法。
  2. 【請求項2】 前記(b)の工程において、前記複数の
    噴射口の一部の噴射口の振幅が他の噴射口の振幅と異な
    るようにして該複数の噴射口を相互に位相差を設けて振
    動させた請求項1に記載の人造石板製造方法。
  3. 【請求項3】 前記(b)の工程において、前記複数の
    噴射口の一部の噴射口の振動速度が他の噴射口の振動速
    度と異なるようにして該複数の噴射口を相互に位相差を
    設けて振動させた請求項1または2に記載の人造石板製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019103272A1 (ko) * 2017-11-24 2019-05-31 주식회사 엘지하우시스 물결 형태 패턴을 갖는 엔지니어드 스톤 및 이의 제조방법

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WO2019103272A1 (ko) * 2017-11-24 2019-05-31 주식회사 엘지하우시스 물결 형태 패턴을 갖는 엔지니어드 스톤 및 이의 제조방법

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