JP3340381B2 - 丁合機構に於ける刷本判別装置 - Google Patents

丁合機構に於ける刷本判別装置

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JP3340381B2
JP3340381B2 JP08752698A JP8752698A JP3340381B2 JP 3340381 B2 JP3340381 B2 JP 3340381B2 JP 08752698 A JP08752698 A JP 08752698A JP 8752698 A JP8752698 A JP 8752698A JP 3340381 B2 JP3340381 B2 JP 3340381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刷本の丁合機構に於い
て、刷本の落丁、増丁を検出するための丁合機構に於け
る刷本判別装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、刷本の落丁、増丁を検出するに
は、特公平4−24239号公報記載の如く、ロータリ
ー丁合機構に於いて、ロータリードラムの外周と、この
ロータリードラムの外周に臨ませて配置したセンサーと
の間隔を、刷本が通過する際に、静電容量を測定する方
法が存在する。そして、この静電容量の測定値と、予め
装置に設定されている設定値とを比較する事により、ロ
ータリードラムが刷本を正しくくわえ取っているか、ま
たは余分にくわえ取っていないか等の判定を行うもので
あった。そして、この落丁、増丁が検出されると、装置
を停止して補正作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、刷本を
折り畳んだ折丁は、空気の含み具合等により、折丁ごと
に厚みが不揃いであったり、刷本にシワやヨレ等がある
と厚みが増したりして、センサーにより正確に厚みを測
定する事ができにくいものであった。そのため、センサ
ーが落丁、増丁を誤って検出し、丁合機構が頻繁に停止
してしまうものとなっていた。また、刷本のシワやヨレ
等を想定して設定値を決めると、落丁、増丁を見落とす
原因と成っていた。
【0004】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、落丁、増丁等の測定時に刷本を押圧し
て、シワやヨレ等を解消し、厚みを正確に測定するもの
である。この測定値を元に、刷本の落丁や増丁を、明確
に判別しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、刷本の丁合機構に於いて、ドラムに配
置して形成したくわえ爪により刷本をつかみ取って装置
内を移送する移送手段と、この刷本の移送経路に配置し
刷本を接触させる被押圧部と、この被押圧部に刷本を押
圧する押圧板と、この押圧板の刷本押圧時と押圧板の被
押圧部へ接触時との位置の差を距離的に測定するセンサ
ーとから成り、前記くわえ爪は、刷本を把持した状態の
先端を、センサーの表面に接触した押圧板の内面に突き
当て可能に突出配置し、この突き当てにより、押圧板を
押し上げて、センサーと押圧板との間に刷本の通過間隔
を形成するものである。
【0006】また、センサーは、刷本の被押圧部に配置
し、刷本を介して、押圧板の刷本押圧時と押圧板の被押
圧部へ接触時との位置の差を距離的に測定するものであ
っても良い。
【0007】また、センサーは、刷本の被押圧部に対し
押圧板を介して配置し、刷本を解することなく、押圧板
の刷本押圧時と押圧板の被押圧部へ接触時との位置の差
を距離的に測定するものであっても良い。
【0008】また、押圧板は、開閉レバーに接続し、移
送手段と連動してこの開閉レバーをカムにより押圧若し
くは押圧解除し、刷本の厚み測定時に於ける押圧板の押
圧及び刷本の厚み測定終了後に於ける押圧板の押圧解除
を行うようにしたものであっても良い。
【0009】また、押圧板は、被押圧部に押圧発条の押
圧力で押圧付勢すると共にこの押圧付勢方向に対して摺
動可能に配置したものであっても良い。
【0010】また、押圧板は、刷本押圧部の一端をL字
型に折曲して折曲片とし、刷本押圧部を被押圧部に押圧
発条の押圧力で押圧付勢すると共に折曲片を支持軸に回
動可能に軸支したものであっても良い。
【0012】また、丁合機構は、刷本載置台の刷本を一
つずつ吸着可能な吸着ノズルと、この吸着ノズルにより
吸引された刷本をくわえ取るくわえ爪を、対角線上に一
対接続するとともに移送方向に回転する事により刷本を
移送可能なロータリードラムと、このロータリードラム
により移送された刷本を隣接するロータリードラムの下
面に移送する移送手段とから成るロータリー丁合機構で
あっても良い。
【0013】また、丁合機構は、軸を支点として回動す
るL形腕の先端にくわえ爪を配置した万力と、この万力
にくわえられて移送される刷本を隣接する万力の下面に
移送する移送手段とから成るものであっても良い。
【0014】
【作用】本発明は上述の如く構成したものであるから、
丁合機構に於ける落丁、増丁を判別する過程は次の通り
である。まず、移送手段の、つかみ取り機構のくわえ爪
、刷本載置台から一つずつ刷本をつかみ取って移送方
向に移送する。そして、刷本は移送経路に配置した被押
圧部に於いて押圧板との間隔に挿入される。この押圧板
は、刷本を被押圧部に押圧するので、刷本のシワやヨレ
が吸収されるとともに、用紙間に入り込んだ空気も排除
して膨らみも解消される。
【0015】このように刷本の厚みが安定するので、押
圧板は被押圧部へ接触状態から刷本の正確な厚みだけ位
置を移動するものとなる。この押圧板の刷本押圧時と押
圧板の被押圧部へ接触時との位置の差を、距離的に測定
するセンサーによって測定すれば、センサーによる刷本
の厚みの測定が終了する。
【0016】このように、押圧板による刷本の押圧は、
刷本の落丁や増丁を、正確に判別する事ができ、つかみ
取った刷本が正しいものであるのに、誤って丁合機構を
停止する事はないものとなる。
【0017】また、センサーの表面に、押圧板が接触し
ていると、センサーと押圧板との間に刷本を挿入しにく
く、刷本の移送をストップする可能性がある。そのた
め、移送手段に於いて、刷本を把持した状態のくわえ爪
の先端を、センサーの表面に接触した押圧板の内面に突
き当て、押し上げ可能に突出配置して形成すると良い。
すると、くわえ爪が刷本を把持して移送経路を移動中
に、その先端が押圧板に突き当たり、センサー方向への
押圧力に抗して押圧板を押し上げて、センサーと押圧板
との間に刷本の通過間隔を形成するものとなる。この通
過間隔により、センサーと押圧板との間に刷本を円滑に
挿入できるものとなる。そして、くわえ爪が押圧板の内
面を通過し終わると、押圧板は刷本をセンサーの表面に
押しつけ、センサーによる厚みの正確な測定が可能とな
る。
【0018】また、上述の如き刷本の判別装置は、従来
公知の何れの丁合機構でも実施する事ができるが、例え
ば、ロータリー丁合機構で実施する事ができる。このロ
ータリー丁合機構は、刷本載置台の刷本を一つずつ吸着
可能な吸着ノズルと、この吸着ノズルにより吸引された
刷本をくわえ取るくわえ爪を、ロータリードラムの対角
線上に一対配置するものである。
【0019】また、刷本の判別装置は、万力丁合機構に
て実施しても良い。この万力丁合機構は、軸を支点とし
て回動するL形腕の先端に、くわえ爪を配置した万力丁
合機構により形成したものである。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例をロータリー丁合機構
に実施した一例を、図面に於いて説明すれば、(1)はロ
ータリー丁合機構で、図1に示す如く上部には刷本(4)
を収納し底壁(5)を鉄板とした刷本載置台(3)を配置
し、この刷本載置台(3)の下部には1本の回動シャフト
(8)によって駆動されるロータリードラム(10)を備え
ると共に、このロータリードラム(10)の下方向に臨ま
せて、丁合した刷本の移送路となる紙受け皿(2)を配置
している。そして、この刷本載置台(3)とロータリード
ラム(10)の組み合わせを、一定の距離で設けた紙受け
皿(2)の上部に一定間隔で複数個配置する。
【0021】そして、異なる刷本載置台(3)毎に異なる
刷本(4)を収納して、各々のロータリードラム(10)で
紙受け皿(2)に供給して行くことにより、異なる刷本が
順次積み重ねられて、一冊の本に必要な刷本を揃えるこ
とが可能となる。また、紙受け皿(2)には、チェーン駆
動装置(図示せず)に接続して、刷本(4)を押圧移送する
押圧バー(6)を割溝(7)から突出配置している。
【0022】また、ロータリー丁合機構(1)は、1本の
回動シャフト(8)によって駆動されるロータリードラム
(10)を備え、このロータリードラム(10)の上方に
は、前記の刷本載置台(3)を配置している。そして、こ
の刷本載置台(3)の底壁(5)の一部を切り欠いて刷本
(4)の取り出し口(11)としている。
【0023】また、刷本載置台(3)の取り出し口(11)
の下方には、刷本載置台(3)の刷本(4)を一つずつ吸着
して、ロータリードラム(10)方向に引き出し可能な吸
着ノズル(12)を配置している。この吸着ノズル(12)
は、ロータリードラム(10)の両側に臨ませて、それぞ
れ一個ずつ、合計二個を配置している。
【0024】また、ロータリードラム(10)には、この
吸着ノズル(12)により引き寄せられた刷本(4)をくわ
え取る二本のくわえ爪(13)を両側に配置し、その対角
線上にも、二本のくわえ爪(13)を同様に配置してい
る。
【0025】この、くわえ爪(13)は、側面L字状で、
特公平4−24239号公報記載の如き、従来公知のグ
リッパー開閉カム(図示せず)の押圧または押圧解除に対
応して開閉可能としている。そして、くわえ爪(13)の
内面とロータリードラム(10)外面との間に、吸着ノズ
ル(12)により引き寄せられた刷本(4)を挿入して、刷
本(4)を把持可能としている。
【0026】この把持状態で、ロータリードラム(10)
が移送方向に回転する事により、刷本(4)を移送可能と
している。そして、くわえ爪(13)が回動する事によ
り、くわえ取った刷本(4)を、ロータリードラム(10)
の下方に配置した紙受け皿(2)への落とし込みを可能と
している。このロータリードラム(10)とくわえ爪(1
3)により移送手段を構成している。
【0027】そして、ロータリードラム(10)に対応し
た、刷本(4)の移送経路の途中には、刷本(4)の厚みを
測定するセンサー(14)を配置している。このセンサー
(14)は、図9に示す如く、ロータリードラム(10)の
一側に平行に配置したくわえ爪開閉カム(15)に固定し
て形成し、位置を移動する事が無いと共に、ロータリー
ドラム(10)の回転やくわえ爪(13)の回動に支障がな
いようにしている。また、この実施例に於いてセンサー
(14)は、刷本(4)を押圧する被押圧部(9)を兼ねるも
のであって、ロータリードラム(10)とくわえ爪(13)
により移送する刷本(4)を押圧する。
【0028】そして、センサー(14)を兼ねる被押圧部
(9)の上面に、金属製の押圧板(16)を接触配置してい
る。そして、このセンサー(14)を兼ねる被押圧部(9)
と押圧板(16)との間を刷本(4)が通過する際に、この
押圧板(16)により、刷本(4)を被押圧部(9)の表面に
押しつけ可能としている。また、この押しつけ時に、押
圧板(16)は刷本(4)の厚み分だけ押し上げられて位置
を移動する。この移動量を、センサー(14)が測定し、
刷本(4)の厚みを感知することにより、刷本(4)の落
丁、増丁を知ることが出来る。
【0029】また、センサー(14)は、刷本(4)を介し
て押圧板(16)に高周波を発し、その反射により押圧板
(16)との距離を測定するような、高周波発振形センサ
ーである。そして、この押圧板(16)との距離が、刷本
(4)の厚みに相当する。
【0030】また、この押圧板(16)は、図1に示す如
く支持軸(17)に固定し、この支持軸(17)の回転に伴
って、被押圧部(9)への押圧、若しくは押圧解除を可能
にしている。また、この支持軸(17)は、一側に押圧板
アングル(18)を固定し、この押圧板アングル(18)
を、フレーム(20)に支点ピン(21)で回動可能に軸支
した開閉レバー(22)の下端に係合している。
【0031】そして、押圧板アングル(18)とフレーム
(20)間に張設した引っ張り発条(23)の引っ張り力に
より、支持軸(17)を支点として押圧板(16)を、セン
サー(14)方向に付勢している。また、フレーム(20)
に支点ピン(21)を介して回動可能に軸支した開閉レバ
ー(22)の下端を、押圧板アングル(18)で押圧してい
る。そして、この押圧板アングル(18)は、開閉レバー
(22)を、支点ピン(21)を支点として、図1に於いて
反時計方向に付勢している。
【0032】また、この開閉レバー(22)の、支点ピン
(21)よりも上方の側面には、カム(24)を回動可能に
配置し、このカム(24)を回動する事により、支点ピン
(21)を支点として開閉レバー(22)を時計方向に回動
可能としている。また、カム(24)はロータリードラム
(10)の回動に同期したクランク(25)に接続し、くわ
え爪(13)の刷本(4)くわえ取りに対応して開閉レバー
(22)を押圧可能としている。
【0033】この、開閉レバー(22)の時計方向への回
動に伴い、引っ張り発条(23)の引っ張り力に抗して押
圧板アングル(18)を押圧し、支持軸(17)を支点とし
て、押圧板(16)をセンサー(14)から分離し、刷本
(4)の押圧を解除可能としている。
【0034】上述の如く形成したものに於いて、ロータ
リー丁合機構(1)で丁合作業を行い、刷本の落丁、増丁
を判別するには、刷本載置台(3)に積層した刷本(4)の
下端に、図1に示す如く刷本(4)の取り出し口から吸着
ノズル(12)を吸着させる。
【0035】次に、この吸着ノズル(12)を、図2に示
す如く下方に移動して一つの刷本(4)を分離する。この
分離した刷本(4)を図3に示す如く、移送手段のくわえ
爪(13)が、刷本(4)をくわえ取ると共に回転するロー
タリードラム(10)に従って移送方向に移送する。
【0036】そして、刷本(4)は図4に示す如く、移送
経路に配置したセンサー(14)と、このセンサー(14)
を兼ねる被押圧部(9)の表面に押圧された押圧板(16)
との間隔に挿入される。この押圧板(16)は、引っ張り
発条(23)の引っ張り力により、支持軸(17)を支点と
してセンサー(14)の表面である被押圧部(9)に押圧さ
れている。この押圧付勢力で、刷本(4)をセンサー(1
4)方向に押圧するので、刷本(4)にシワやヨレが発生
していても、矯正されるとともに、用紙間に入り込んだ
空気による膨らみも解消される。同時に、押圧板(16)
は刷本(4)の正味の厚みだけ位置を移動する。
【0037】このように刷本(4)の厚みが安定するの
で、センサー(14)と押圧板(16)の間隔は、刷本(4)
の正味の厚みに対応するものとなる。この間隔を、高周
波発振形センサーで測定すれば、刷本(4)を介して金属
製の押圧板(16)に高周波を発し、その反射により押圧
板(16)との距離を測定する。この、距離を刷本(4)の
厚みに換算して、刷本(4)の厚みを正確に測定する事が
できる。そして、この測定値と予め設定した設定値とを
比較することにより、刷本(4)が正しく、くわえ取られ
ているか否かを判定することが出来る。
【0038】また、押圧板(16)をセンサー(14)の表
面に押圧接触していると、センサー(14)を兼ねる被押
圧部(9)と押圧板(16)との間に刷本(4)を挿入しにく
いものとなる。そこで、刷本(4)を把持した状態のくわ
え爪(13)の先端をロータリードラム(10)の表面より
も突出し、被押圧部(9)の表面に接触した押圧板(16)
の内面に突き当て可能に形成する。
【0039】すると、くわえ爪(13)が刷本を把持して
移送経路を移動中に、図4、図8に示す如く、その先端
が押圧板(16)の内面に突き当たり、センサー(14)方
向への押圧力に抗して押圧板(16)を押し上げて、セン
サー(14)と押圧板(16)との間に刷本(4)の通過間隔
(19)を形成する。この通過間隔(19)により、センサ
ー(14)と押圧板(16)との間に刷本(4)を円滑に挿入
できるものとなる。そして、くわえ爪(13)が押圧板
(16)の内面を通過し終わると、図5に示す如く、押圧
板(16)はセンサー(14)方向に戻り、刷本(4)を強く
センサー(14)の表面に押しつけ、センサー(14)によ
る厚みの測定が可能となる。
【0040】そして、このセンサー(14)による刷本の
厚みの測定が終了すると、カム(24)が回動して開閉レ
バー(22)の上部側面を、図6に示す如く時計方向に押
圧回動するから、開閉レバー(22)の下端が引っ張り発
条(23)の引っ張り力に抗して押圧板アングル(18)を
押圧し、支持軸(17)を支点として、押圧板(16)をセ
ンサー(14)から分離し、刷本(4)の押圧を解除可能と
している。
【0041】この押圧解除により、刷本(4)はセンサー
(14)による厚み測定時にのみ短時間押圧されるだけで
あるから、刷本(4)の表面に押圧板の押圧跡が残りにく
いものとなるし、刷本(4)の移送に支障を生じることが
ない。また、押圧板(16)は表面積の広いものを使用で
きるから、刷本(4)に対する押圧力が分散し、押圧跡が
付きにくい要因となる。従って、刷本(4)の落丁や増丁
を、正確に判別する事ができ、誤って丁合装置を停止す
る事がないものとなる。
【0042】そして、上記の判別を行った刷本(4)を、
図7に示す如く、ロータリードラム(10)の下方に臨ま
せて配置した紙受け皿(2)に供給し、刷本(4)を押圧バ
ー(6)で、次のロータリードラム(10)の下方に配置し
た紙受け皿(2)まで供給して行くことにより、異なる刷
本が順次積み重ねられて、一冊の本に必要な刷本を揃え
ることが可能となる。
【0043】また、上記実施例に於いてセンサー(14)
は、刷本(4)の被押圧部(9)に配置し、刷本(4)を介し
て、押圧板(16)の刷本(4)押圧時と押圧板(16)の被
押圧部(9)への接触時との位置の差を距離的に測定する
ものである。しかし、異なる実施例に於いてセンサー
(14)は、刷本(4)の被押圧部(9)に対し押圧板(16)
を介して配置し、刷本(4)を介することなく、押圧板
(16)の刷本(4)押圧時と押圧板(16)の被押圧部(9)
へ接触時との位置の差を距離的に測定するものとしてい
る。
【0044】また、前記の実施例に於いて押圧板(16)
は、開閉レバー(22)に接続し、移送手段と連動してこ
の開閉レバー(22)をカム(24)により押圧若しくは押
圧解除し、刷本(4)の厚み測定時に於ける押圧板(16)
の押圧及び刷本(4)の厚み測定終了後に於ける押圧板
(16)の押圧解除を行うように構成した。
【0045】しかし、他の異なる実施例に於いて押圧板
(16)は、図10に示す如く、刷本(4)を押圧する刷本
押圧部(27)の一端をL字型に折曲して折曲片(28)と
し、刷本押圧部(27)を被押圧部(9)に押圧発条(26)
の押圧力で押圧付勢すると共に折曲片(28)を支持軸
(17)に接続駒(30)で回動可能に軸支して構成する。
また、押圧発条(26)は支持軸(17)に固定した固定駒
(31)に他端を突き当てている。
【0046】また、更に異なる他の実施例に於いて押圧
板(16)は、図11に示す如く、被押圧部(9)に押圧発
条(26)の押圧力で押圧付勢すると共にこの押圧付勢方
向に対して摺動可能に配置して形成する。また、この押
圧発条(26)による押圧板(16)の押圧は、支持杆(3
2)に螺着した調整螺子(33)と押圧板(16)の間隔に
押圧発条(26)を介装し、押圧板(16)を被押圧部(9)
に常時押圧可能とする。また、調整螺子(33)の支持杆
(32)への出入により押圧板(16)への押圧付勢力の調
整を可能としている。
【0047】また、押圧板(16)は、支持杆(32)にリ
ニアベアリング(34)を介して接続し、被押圧部(9)と
押圧板(16)の間に刷本(4)が挿入された場合の、刷本
(4)の移動を安定良く可能としている。
【0048】また、上述の刷本(4)の判別装置は、ロー
タリー丁合機構に実施しているが、従来公知の何れの丁
合機構にても実施する事ができ、例えば、ロータリー丁
合機構の外に、万力丁合機構に用いるものであっても良
い。この万力丁合機構は、軸を支点として回動するL形
腕の先端にくわえ爪を配置した万力丁合機構により形成
したものである。
【0049】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、刷本の増丁、落丁の判定に於いて、押圧板が刷本
を被押圧部に押圧した状態で、センサー方向による厚み
の測定を行うから、刷本のシワやヨレが吸収されるとと
もに、用紙間に入り込んだ空気も排除して膨らみも解消
し、センサーは正確に刷本の厚みを測定する事ができ
る。
【0050】また、押圧板による刷本の押圧は、表面積
の広い押圧板を刷本に押しつけるので、押圧力が分散し
押圧跡が付きにくく、刷本を破損する虞もない。また、
刷本の移送手段に於いて、刷本を把持した状態のくわえ
爪の先端を、センサーの表面に接触した押圧板の内面に
突き当て、押し上げ可能に突出配置して形成している。
そのため、くわえ爪が刷本を把持して移送経路を移動中
に、その先端が押圧板を押し上げて、センサーと押圧板
との間に刷本の通過間隔を形成するものとなる。この通
過間隔により、センサーと押圧板との間に刷本を円滑に
挿入でき、刷本の移送がストップされる事がないものと
なる。そして、くわえ爪が押圧板の内面を通過し終わる
と、押圧板は刷本をセンサーの表面に押しつけ、センサ
ーによる 厚みの正確な測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸着ノズルが刷本に吸着した状態の正面図。
【図2】吸着ノズルが刷本を引き下ろした状態の正面
図。
【図3】くわえ爪が刷本をくわえ取った状態の正面図。
【図4】くわえ爪が刷本をくわえ取り押圧板を押し上げ
ている状態の正面図。
【図5】押圧板が刷本を被押圧部に押圧している状態の
正面図。
【図6】押圧板が刷本を非押圧状態とした正面図。
【図7】刷本が被押圧部を通過した状態の平面図。
【図8】図4の被押圧部部分を示す拡大図。
【図9】図1の押圧板部分の右側面図。
【図10】押圧板と被押圧部との異なる実施例を示す部
分拡大図。
【図11】押圧板と被押圧部との更に異なる実施例を示
す部分拡大図。
【符号の説明】
4 刷本 9 被押圧部 10 ロータリードラム 12 吸着ノズル 13 くわえ爪 14 センサー 16 押圧板 17 支持軸 19 通過間隔 22 開閉レバー 24 カム 26 押圧発条 27 刷本押圧部 28 折曲片

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刷本の丁合機構に於いて、ドラムに配置
    して形成したくわえ爪により刷本をつかみ取って装置内
    を移送する移送手段と、この刷本の移送経路に配置し刷
    本を接触させる被押圧部と、この被押圧部に刷本を押圧
    する押圧板と、この押圧板の刷本押圧時と押圧板の被押
    圧部へ接触時との位置の差を距離的に測定するセンサー
    とから成り、前記くわえ爪は、刷本を把持した状態の先
    端を、センサーの表面に接触した押圧板の内面に突き当
    て可能に突出配置し、この突き当てにより、押圧板を押
    し上げて、センサーと押圧板との間に刷本の通過間隔を
    形成することを特徴とする丁合機に於ける刷本判別装
    置。
  2. 【請求項2】 センサーは、刷本の被押圧部に配置し、
    刷本を介して、押圧板の刷本押圧時と押圧板の被押圧部
    へ接触時との位置の差を距離的に測定するものであるこ
    とを特徴とする請求項1の丁合機構に於ける刷本判別装
    置。
  3. 【請求項3】 センサーは、刷本の被押圧部に対し押圧
    板を介して配置し、刷本を介することなく、押圧板の刷
    本押圧時と押圧板の被押圧部へ接触時との位置の差を距
    離的に測定するものであることを特徴とする請求項1の
    丁合機構に於ける刷本判別装置。
  4. 【請求項4】 押圧板は、開閉レバーに接続し、移送手
    段と連動してこの開閉レバーをカムにより押圧若しくは
    押圧解除し、刷本の厚み測定時に於ける押圧板の押圧及
    び刷本の厚み測定終了後に於ける押圧板の押圧解除を行
    うようにしたものであることを特徴とする請求項1の丁
    合機構に於ける刷本判別装置。
  5. 【請求項5】 押圧板は、被押圧部に押圧発条の押圧力
    で押圧付勢すると共に、この押圧付勢方向に対して摺動
    可能に配置したものであることを特徴とする請求項1の
    丁合機構に於ける刷本判別装置。
  6. 【請求項6】 押圧板は、刷本押圧部の一端をL字型に
    折曲して折曲片とし、刷本押圧部を被押圧部に押圧発条
    の押圧力で押圧付勢すると共に、折曲片を支持軸に回動
    可能に軸支したものであることを特徴とする請求項1の
    丁合機構に於ける刷本判別装置。
  7. 【請求項7】 丁合機構は、刷本載置台の刷本を一つず
    つ吸着可能な吸着ノズルと、この吸着ノズルにより吸引
    された刷本をくわえ取るくわえ爪を、対角線上に一対接
    続するとともに移送方向に回転する事により刷本を移送
    可能なロータリードラムと、このロータリードラムによ
    り移送された刷本を隣接するロータリードラムの下面に
    移送する移送手段とから成るロータリー丁合機構である
    事を特徴とする請求項1の丁合機構に於ける刷本判別装
    置。
  8. 【請求項8】 丁合機構は、軸を支点として回動するL
    形腕の先端にくわえ爪を配置した万力と、この万力にく
    わえられて移送される刷本を隣接する万力の下面に移送
    する移送手段とから成る事を特徴とする請求項1の丁合
    機構に於ける刷本判別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220055426A (ko) * 2020-10-26 2022-05-03 (주) 진일에스앤피 인쇄지 정합 장치

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