JP3339747B2 - 金属製二重容器の製造方法 - Google Patents

金属製二重容器の製造方法

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JP3339747B2 JP11441994A JP11441994A JP3339747B2 JP 3339747 B2 JP3339747 B2 JP 3339747B2 JP 11441994 A JP11441994 A JP 11441994A JP 11441994 A JP11441994 A JP 11441994A JP 3339747 B2 JP3339747 B2 JP 3339747B2
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俊雄 織田島
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株式会社織田島器物製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属製二重容器特に、金
属製真空電気ポットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、底部にヒータを設けた電気ポットが提案されてい
る。
【0003】その代表例として以下に2タイプを示す。
【0004】タイプ1(従来例1)は、図1に図示した構
造で、底部に開口部を有する外筒31内に底部に開口部を
有する内筒32を真空間隙33を介して配設することでに二
重容器本体34を形成し、この二重容器本体34の底開口部
35をヒータ37を内装した底板36で閉塞したものである。
符号39はヒータ支持部である。
【0005】この従来例1は熱効率が良いもの、ヒータ
37が二重容器本体34内に貯められる液体に触れる為、ヒ
ータ37の損傷が激しいという欠点や、また、水漏れを回
避する為、シールパッキン38を設けなければならず、こ
のことは当然シールパッキン38の損傷という問題も絡
み、欠点が多い。
【0006】タイプ2(従来例2)は、図2に図示した構
造で、外筒41内に内筒42を真空間隙43を介して配設する
ことで二重容器本体44を形成し、この二重容器本体44の
底部裏面にヒータ45を付設したものである。符号46はヒ
ータ支持部である。
【0007】この従来例2は、ヒータ45が二重容器本体
44内に存しない為、上記従来例1のようにヒータ45の損
傷という問題は生ぜず、また、二重容器本体44に開口部
が存しない為、上記従来例1のような水漏れの問題は生
じない。しかし、この従来例2は、二重容器本体44の底
部において外筒41の底部と内筒42の底部とが重合せしめ
られる構造の為、この重合が不良で間隙が生じると真空
層が形成されることになり、当然熱効率が著しく低下す
るという欠点がある。
【0008】本発明は上記の欠点を解決した金属製二重
容器の製造方法を提供することを技術的課題とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0010】金属製の外筒1内に金属製の内筒2を所定
の間隙を介して配設し、外筒1と内筒2との口部a同志
を接合し、周縁に凹溝5を形成した底板4を設け、この
凹溝5にロー材6を盛り、口部aにおいて一体となって
いる外筒1及び内筒2の下部を凹溝5内に嵌入せしめ、
このまま真空加熱して外筒1と内筒2との間隙を真空に
し且つ外筒1の下部と内筒2と下部とを一体化し且つ外
筒1と内筒2と底板4とを一体化せしめ、底板4の裏面
に発熱体3を付設することを特徴とする金属製二重容器
の製造方法に係るものである。
【0011】金属製の外筒1内に金属製の内筒2を所定
の間隙を介して配設し、外筒1と内筒2との口部a同志
を接合し、周縁に凹溝5を形成した底板4を設け、口部
aにおいて一体となっている外筒1及び内筒2の下部を
凹溝5内に嵌入せしめ、凹溝5内にロー材6を盛り、こ
のまま真空加熱して外筒1と内筒2との間隙を真空にし
且つ外筒1の下部と内筒2の下部とを一体化し且つ外筒
1と内筒2と底板4とを一体化せしめ、底板4の裏面に
発熱体3を付設することを特徴とする金属製二重容器の
製造方法に係るものである。
【0012】
【作用並びに効果】発熱体3は外筒1及び内筒2で構成
される本体内に存しない為、発熱体3の損傷という問題
は生じない。
【0013】また、底板4に開口部が存しない為、当然
シールパッキンは不要となり、よって、水漏れ等の問題
も生じない。
【0014】また、外筒1と内筒2との間隙を真空にす
ること及び外筒1の下部と内筒2の下部とを一体化する
こと及び外筒1と内筒2と底板4とを一体化することが
同時に行える為、それだけ製造効率が高まる。
【0015】また、ロー材6を盛る作業が非常に簡易に
行える。例えば図3に図示したように底板51を接合した
内筒52を外筒53内に挿入し、内筒52と外筒53との間隙に
ロー材54を盛るような製造方法は、内筒52と外筒53との
間隙に上方からロー材54を落とし込まなければならず非
常に厄介であり、また、図4に図示したように内筒62を
外筒63内に挿入し、内筒62と外筒63の下部を仮止めし、
続いて、底板61をこの内筒62と外筒63の下部に被嵌し、
底板61の外周と内筒62の内周の間にロー材64を盛るよう
な製造方法は、手を内筒62内に挿入してロー材64を盛ら
なければならず非常に厄介である。本発明によればこの
ような厄介さは解消されロー材盛り作業が効率良く行え
る。
【0016】また、ロー材6を凹溝5に盛る為、ロー材
6が溶融固化した場合外筒1の下部と内筒2の下部とを
両側から挾持する状態となり、それだけ外筒1と内筒2
との接合が堅固となり、外筒1と内筒2との真空状態が
確実に保持されることになる。例えば、図3のようなタ
イプの場合には内筒52と外筒53との間にロー材54を盛
り、両者を一体にするタイプであり、また、図4のタイ
プの場合には底板61と内筒62との間にロー材64を盛り、
両者を一体にするタイプであり、よって、この図3,4
のタイプに比し本発明は外筒1の下部と内筒2の下部と
が堅固に一体化されることになる。
【0017】また、底部を二重構造にする必要がない
為、それだけ製造効率が高まり、底部が二重構造でない
為当然、二重構造不良は生じない。
【0018】
【実施例】図面は本発明の実施例を図示したもので、以
下に説明する。
【0019】金属製の外筒1内に金属製の内筒2を所定
の間隙を介して配設し、外筒1と内筒2との口部a同志
をアルゴン溶接、シーム溶接等の適宜な手段により接合
する。
【0020】続いて、周縁に環状の凹溝5を形成した底
板4を設ける。
【0021】続いて、この凹溝5に適宜なロー材6を盛
る(図5参照)。
【0022】続いて、凹溝5内に口部aにおいて一体と
なっている外筒1及び内筒2の下部を嵌入し、該下部を
ロー材6内に嵌入せしめる(図6,7参照)。
【0023】続いて、この状態で真空加熱炉に入れ、外
筒1と内筒2との間隙を真空にし且つ外筒1の下部と内
筒2の下部とを一体化し且つ外筒1と内筒2と底板4と
を一体化する。符号Sは外筒1と内筒2と底板4とが一
体化された接合部である。
【0024】続いて、底板4の裏面に発熱体3を付設す
る。符号7は発熱体3の支持部である。
【0025】従って、本実施例によれば、 発熱体3の損傷という問題は生じない。
【0026】 水漏れの問題が生じない。
【0027】 真空封止,外筒1の下部と内筒2の下
部との接合,外筒1と内筒2と底板4との一体化が同時
に行える為、製造効率が高まる。
【0028】 ロー材盛り作業が簡易に行える為、こ
の点においても製造効率が高まる。
【0029】 外筒1の下部と内筒2の下部とがロー
材6により挾持される状態となる為耐久性が高まる。
【0030】 底部が二重構造でない為、この点にお
いても製造効率が高まり、また、当然のことながら二重
構造不良の問題が生じない為、それだけ実用的な製造方
法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明正面図である。
【図2】別従来例の説明正面図である。
【図3】別従来例の説明正面図である。
【図4】別従来例の説明正面図である。
【図5】本実施例の製造工程説明平面図(底板)である。
【図6】本実施例の製造工程説明全体正面図である。
【図7】本実施例の製造工程説明図である。
【図8】本実施例の製造工程説明図である。
【符号の説明】
a 口部 1 外筒 2 内筒 3 発熱体 4 底板 5 凹溝 6 ロー材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B23K 1/00 330 B23K 1/00 330Z 1/14 1/14 C (56)参考文献 特開 平2−286111(JP,A) 特開 昭63−137523(JP,A) 特開 平4−200511(JP,A) 特開 平3−66332(JP,A) 特開 昭62−211026(JP,A) 特開 昭61−45710(JP,A) 実開 平2−109542(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 51/18 B21D 51/22 B23K 1/00 330 B23K 1/14 A47J 41/02 102 A47J 27/21 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の外筒内に金属製の内筒を所定の
    間隙を介して配設し、外筒と内筒との口部同志を接合
    し、周縁に凹溝を形成した底板を設け、この凹溝にロー
    材を盛り、口部において一体となっている外筒及び内筒
    の下部を凹溝内に嵌入せしめ、このまま真空加熱して外
    筒と内筒との間隙を真空にし且つ外筒の下部と内筒と下
    部とを一体化し且つ外筒と内筒と底板とを一体化せし
    め、底板の裏面に発熱体を付設することを特徴とする金
    属製二重容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属製の外筒内に金属製の内筒を所定の
    間隙を介して配設し、外筒と内筒との口部同志を接合
    し、周縁に凹溝を形成した底板を設け、口部において一
    体となっている外筒及び内筒の下部を凹溝内に嵌入せし
    め、凹溝内にロー材を盛り、このまま真空加熱して外筒
    と内筒との間隙を真空にし且つ外筒の下部と内筒の下部
    とを一体化し且つ外筒と内筒と底板とを一体化せしめ、
    底板の裏面に発熱体を付設することを特徴とする金属製
    二重容器の製造方法。
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US8955220B2 (en) 2009-03-11 2015-02-17 Emerson Climate Technologies, Inc. Powder metal scrolls and sinter-brazing methods for making the same
JP6792516B2 (ja) * 2017-05-31 2020-11-25 サーモス株式会社 真空二重構造体及びその製造方法、並びにヘッドホン

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