JP3339285B2 - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JP3339285B2
JP3339285B2 JP1728296A JP1728296A JP3339285B2 JP 3339285 B2 JP3339285 B2 JP 3339285B2 JP 1728296 A JP1728296 A JP 1728296A JP 1728296 A JP1728296 A JP 1728296A JP 3339285 B2 JP3339285 B2 JP 3339285B2
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敏義 山本
芳浩 井野
康彦 眞梶
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用のX線画像
撮影装置、特に歯科診療において使用されるX線画像撮
影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体の透過X線写真の撮影は医科及び歯
科の診断方法として広く行われてきた。例えば歯科にお
ける歯牙部の口腔内撮影は口腔外にX線発生装置を配置
し、口腔内の歯牙裏面にフィルムを指先で当接支持し、
フィルムをX線発生装置から放射され被写体である歯牙
部を透過したX線で感光させX線写真を得る。またパノ
ラマ撮影では固定された患者の周囲をX線源とフィルム
とを同期的にフィルムの移動を伴いながら回転しつつ、
スリット状のX線を照射してフィルムにX線写真を撮影
する。
【0003】しかしながら、フィルムによるX線写真の
撮影は、X線照射後に、フィルムの現像、定着、水洗等
の手間と時間がかかるとともに、フィルムの保管や管理
も容易でない。
【0004】また、X線フィルムの感度が低いためにX
線照射時間が比較的長く、口腔内の歯牙撮影では手指の
動き、またパノラマ撮影においては頭部の動きによるぶ
れが生じやすく診断に影響を及ぼすことがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】X線フィルムの代わり
にX線を直接電気信号に変換する固体撮像素子を用いれ
ば、撮影画像を電気信号として保管できるため保管や管
理が容易になる。
【0006】X線撮影用の固体撮像素子としてCCDの
受光面側の全面にシンチレータを設けシンチレーでX線
を可視光であるシンチレーション光に変換し、CCDに
て検出するものがあるが、シンチレーション光には指向
性がないので画素間でのクロストークが起こり、解像度
が低下する欠点がある。またX線の検出効率をあげるに
はシンチレータを厚くする必要があるが、厚くするほど
シンチレータ内のクロストークが増え解像度が低下する
のでシンチレータの厚さが制限され検出効率の向上が困
難であった。この欠点を克服するものとしてCCDの各
画素ごとに分割してシンチレータを設けた構成が特開平
5−93780号公報に提案されている。以下特開平5
−93780号に公示された例について図面を参照しな
がら説明する。図11はX線撮像用の固体撮像素子の構
成を示すもの110は固体撮像素子、111は撮像素子
の各画素ごとに分割して設けられたシンチレータの柱状
結晶、200はガラス基板である。この従来例において
は固体撮像素子110の各画素ごとにSiO2の凸状パ
ターンが形成され、凸状パターンの上面にシンチレータ
の柱状結晶111が結晶成長されている。このような構
成ではシンチレータが固体撮像素子の画素に対応して分
割されているのでクロストークは少ないが新たに設けた
前記凸状パターンによりシンチレーション光の一部が吸
収され撮像素子の検出効率が低下する。
【0007】またCCDの撮像面の光電変換領域以外の
部分に光露光工程及びリフトオフ法により金属被膜を形
成し、メッキ電極としメッキ電極の上にメッキにより金
属壁を形成した後にシンチレータを塗布しシンチレータ
を金属壁で分離した例があるがシンチレータユニットの
製造工程が複雑であること、同製造工程にてCCDが化
学的に処理されるので劣化のおそれがあること。また、
画素サイズを小さくするとシンチレータの厚さが画素よ
り大きくなり製造が困難になる。従ってX線の検出効率
が高くかつ画素サイズが小さく解像度の良い撮像装置を
提供することはできない。
【0008】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、X線を直接電気信号に変換でき、解像度及び検出効
率の高く、しかも製造しやすいX線撮像装置を提供する
ことを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の第1の手段は、X線または放射線を可視光に
変換する手段としてのシンチレータと、受光部と垂直C
CD垂直CCDを覆う遮光部と前記シンチレータとの
間に設けられた絶縁部とからなる撮像素子とからなり、
前記受光部と前記遮光部とは少なくとも段差を持って構
成され、前記受光部と前記遮光部の段差を利用して蒸着
等の結晶成長手段により前記柱状結晶を前記受光部の上
方と遮光部の上方とに分離して形成したものである。
【0010】
【0011】さらに、本発明の第2手段は、X線または
放射線を可視光に変換する手段としてのシンチレータ
と、受光部と垂直CCD垂直CCDを覆う遮光壁と前
記シンチレータとの間に設けられた絶縁部とからなる撮
像素子とからなり、前記シンチレータは前記撮像素子上
全体に設けられ、前記シンチレータの厚さは前記遮光壁
より厚く構成したものである。
【0012】また、本発明の第3の手段は、X線または
放射線を可視光に変換する手段としてのシンチレータ
と、受光部と垂直CCD垂直CCDを覆う遮光部と前
記シンチレータとの間に設けられた絶縁部とからなる撮
像素子と、前記撮像素子の上方において前記撮像素子を
覆う格子状に穴が設けられた遮光板とを有し、前記遮光
板の格子状の穴に前記シンチレータを充填し、前記撮像
素子の撮像面の各受光部と前記遮光板の格子状の穴がそ
れぞれ相対するように配置したものである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1の手段は、撮像素子
の各画素の受光部にそれぞれ独立してシンチレータの柱
状結晶を成長させたもので、各画素は光学的に分割さ
れ、一つの画素の柱状結晶にて変換された可視光が隣接
する画素に漏れることがきわめて少なくなる作用を有す
る。また、遮光壁により少なくとも画素部に近接する部
分のシンチレータは画素毎に分離されるので前記シンチ
レータで発生した可視光の隣接画素への漏れが少なくな
る作用を有する。
【0015】さらに本発明の第2の手段は、遮光板によ
りシンチレータの厚みをましても遮光板の無い場合に比
し可視光の漏れは抑制される作用を有する。
【0016】また本発明の第3の手段は、画素間が遮光
板および反射板により完全に分離されるのでシンチレー
タで発生した可視光の隣接画素への漏れは防止される作
用を有する。
【0017】
【0018】(実施の形態1)以下本発明の実施の形態
1について、図1を参照しながら説明する。図1におい
て、1はCCDで、このCCD1の単位画素は基本的に
は光ダイオード2と垂直CCD3からなる。4はゲート
電極、5は遮光部で、この遮光部5は合成樹脂にAl、
C、Ti、Pb等が混合されている。6は絶縁層、7
a、7bはシンチレータで、シンチレータ7aはCCD
1の光ダイオード2の上に、また前記シンチレータ7b
は遮光部5の上にそれぞれ分離独立して設けたものであ
る。
【0019】この構成のX線撮像装置では、X線または
放射線が入射すると、分離独立して設けられたシンチレ
ータ7a、7bにてそれぞれシンチレーション光に変換
される。そして、CCD1の光ダイオード2上のシンチ
レータ7aで変換されたシンチレーション光はシンチレ
ータ7a中を伝搬し光ダイオード2に到達し、この光ダ
イオード2で電荷に変換され、垂直CCD3に移され蓄
積される。つぎにゲート電極4の操作により転送され映
像情報として出力される。また、シンチレータ7bにて
変換されたシンチレーション光は遮光部5にて遮断され
る。シンチレータ7bはシンチレータ7aと空間で分離
されているのでシンチレータ7bで変換されたシンチレ
ーション光が隣接するシンチレータ7aを経て光ダイオ
ード2に到達する割合は非常に少なく、また遮光膜5の
働きにより光ダイオード2へ直接入射することもない。
さらに遮光部5を隔てた隣の画素の光ダイオード2に設
けられたシンチレータ7aで変換されたシンチレーショ
ン光が到達することも、より多くの空間で分離されてい
るのでない。したがってCCD1を構成する画素間の光
のクロストークはなく、解像度の高いX線撮像装置が提
供される。またシンチレータ7a、7bの表面がシンチ
レーション光の反射面として働くので検出効率が向上す
る。さらにシンチレータ7a、7bの上面にA1やCr
の反射膜8を設けることにより光ダイオード2の反対側
に向かうシンチレーション光の成分も反射により光ダイ
オード2に到達し検出されるので、さらに検出効率が向
上する。
【0020】つぎに、実施の形態1の製造工程について
図2を参照しながら説明する。図2(a)(b)は実施
の形態1のシンチレータ部の製造工程を示す断面図であ
る。図2(a)は加工前を示し、図2(b)は加工後を
示す。図2(a)に示すようにCCD1の撮像面は光ダ
イオード2が凹に、遮光部5が凸になって段差が形成さ
れる。蒸着または気相成長等によりシンチレータ例えば
CsIを撮像面に結晶成長させると、凹の光ダイオード
2と凸の遮光部5から柱状結晶が別個に成長し、図2
(b)に示すように分離したシンチレータ7a、7bが
得られる。このシンチレータ7a、7bの上面に蒸着に
より反射膜8を設ける。このように実施の形態によれ
ば簡単に高解像度で変換効率の高いX線撮像装置が得ら
れる。
【0021】なお、シンチレータ7a、7bをCsIと
して説明したが同様な作用のある輝尽性シンチレータ等
でも良い。また反射膜8をA1及びCrで説明したが、
これに限定されるものではない。
【0022】(実施の形態2)以下本発明の実施の形態
2について、図3を参照しながら説明する。図3におい
て30は遮光壁、31はシンチレータである。なお図1
と同じ構成部分については同じ符号で示し、同様にCC
D1の単位画素は基本的に光ダイオード2と垂直CCD
3からなる。実施の形態2では垂直CCD3を覆う遮光
部5上に遮光壁30が設けられ、各単位画素間を分割す
る。そして、シンチレータ31は撮像面全体に設けられ
ておりシンチレータ31の厚みは遮光壁30より厚い。
【0023】この構成のX線撮像装置について以下その
動作を説明する。X線がシンチレータ31に入射すると
シンチレーション光に変換される。このシンチレーショ
ン光は光ダイオード2に到達し実施の形態1と同様の過
程を経て映像情報が出力される。そして、X線はシンチ
レーション光に変換されると指向性を失う。したがって
シンチレーション光の成分の内でX線が入射した位置の
光ダイオード2に到達する以外に隣の画素の光ダイオー
ド2に到達する成分もある。これがクロストークとな
る。この実施の形態2では画素間に遮光壁30が設けら
れているので、シンチレーション光の隣の画素の光ダイ
オード2へのクロストークが防がれる。遮光壁30の高
さはシンチレータ31の厚さより低く遮光は十分ではな
いが遮光壁30の無い場合に比してクロストークの量は
大幅に低減される。遮光壁30の高さがシンチレータ3
1より低い利点としては印刷にて遮光壁が形成できる点
にある。一般に印刷でこのような構成の遮光壁30を形
成する場合、遮光壁30の高さを高めることが難しい。
一方、シンチレータ31はX線を効率良く吸収、変換す
るためにある程度厚さが必要である。実施の形態2はこ
のような制約を満たすものでX線を検出するのに適当な
シンチレータ31の厚さがあり、かつ遮光壁30が簡単
に形成できることである。また遮光壁30にPbやTi
等のX線の吸収効率が良い実効原子番号の大きな材料の
粉末を混入すればシンチレータ31を通り抜けて垂直C
CD3に飛び込むX線の量を抑制でき、垂直CCD3へ
のX線の入射による画像上の悪影響も低下する。実施の
形態2によれば、シンチレーション光のクロストークが
少ない高解像度でかつX線の検出効率の高いX線撮像装
置が得られる。
【0024】つぎに、実施の形態2について図4(a)
(b)(c)を参照しながら説明する。図において図
(a)は加工前図2(b)、(c)は加工中、後を示
す。以下工程順に説明する。まず、図(a)に示すC
CD1の撮像面の遮光部5の上に遮光材料を混合した合
成樹脂をパターン印刷すると、図(b)に示すように
画素間に遮光壁30が形成される。遮光成分は前記P
b、Ti、C、Cr、Al等の金属及び金属化合物の粉
末である。つぎにシンチレータを印刷すると、図3
(c)に示すようにシンチレータ31が画素間で遮光壁
30で分割された構造が得られる。実施の形態2によれ
ば簡単な製造工程にて高解像度で検出効率の高いX線撮
像装置が提供される。
【0025】なお、撮像素子をCCDとして説明したが
他のイメージセンサであっても良い。また遮光材料とし
てPb、Ti、C、Al、Niの例をあげたが他の金属
材料及びその化合物も考えられる。
【0026】(実施の形態3)以下、実施の形態3につ
いて、図5を参照しながら説明する。図5において50
は遮光板、51は接着剤である。なお図1と同じ構成部
分については同じ符号で示した。また、同様にCCD1
の単位画素は基本的に光ダイオード2と垂直CCD3か
らなる。実施の形態3では遮光板50に格子状に穴が設
けられ、穴にはシンチレータ31が充填される。遮光板
50とCCD1は遮光板50の穴とCCD1の各単位画
素の光ダイオード2が相対するように接着剤51にて接
着固定したものである。
【0027】この構成のX線撮像装置について以下その
動作を説明する。図5の上部より照射されたX線は遮光
板50の穴に充填されたシンチレータ31に入射しシン
チレーション光に変換される。このシンチレーション光
は接着剤51を透過してCCD1の各単位画素の光ダイ
オード2に入射し実施の形態1と同様の過程を経て映像
情報として出力される。この構成ではシンチレータ31
が遮光板50により画素間で完全に分割されており、シ
ンチレーション光の画素間のクロストークはなくなる。
【0028】つぎに、実施の形態3のX線撮像装置の製
造工程を図6を参照しながら説明する。図6において5
2は黒色ポリイミドフィルム、53パターンマスク、5
4はエキシマレーザ光、55は穴である。他の符号につ
いて図5と同様であり説明は省略する。図6(a)に示
すように黒色のポリイミドフィルム52に格子状のパタ
ーンマスク53を介してエキシマレーザ光54を照射す
る。そして図6(b)に示すようにレーザ光54の照射
された部分が噴出しポリイミドフィルム52に格子状の
穴55が形成される。つぎに図6(c)に示すように、
この格子状の穴55が設けられた面にシンチレータ31
を塗布し塗布面からプレスすると、図6(d)に示すよ
うに穴55にシンチレータ31が充填されたシンチレー
タユニットが形成される。つぎに、このシンチレータユ
ニットの穴55とCCD1の各画素の光ダイオード2が
相対するように向かい合わせ接着すると、図6(e)に
示すように、シンチレータ31が画素単位で分割された
X線撮像装置が製造される。図7に格子状の穴55の別
の形成法を示す。黒色ポリイミドフィルム55に光露光
工程により格子枠71を形成した後、格子枠71を保護
膜として上面よりシリカ粒子72をふきつけると格子状
の穴55が形成される。実施の形態3によれば簡単な製
造工程にて高解像度で検出効率の高いX線撮像装置が得
られる。
【0029】なお、実施の形態3では遮光板50を黒色
ポリイミドを用いて加工したが、黒色PETフィルム等
の遮光性を持った素材でれば良い。また、穴加工をほど
こすレーザ光をエキシマレーザとして説明したが微細加
工が可能な他のレーザ光であっても良い。また、撮像素
子をCCDとして説明したが他のイメージセンサであっ
ても良い。またシンチレータを遮光板の穴一杯に充填し
たが、一部に充填されていても良い。
【0030】(実施の形態4) 以下実施の形態4について、図8を参照しながら説明す
る。図8において80は反射板、81は反射膜である。
なお、実施の形態4でもCCD1の単位画素は基本的に
光ダイオード2と垂直CCDからなる。実施の形態4
では遮光板50に格子状に貫通孔が設けられ、この貫通
孔にはシンチレータ31が充填される。遮光板50の上
面に反射板80が設けられ、実施の形態3と同様に遮光
板50の孔とCCD1の各単位画素の光ダイオード2が
相対するように接着剤51にて固定したものである。
【0031】以上のように構成されたX線撮像装置につ
いて以下その動作を説明する。図8の上部より照射され
たX線は遮光板50の孔に充填されたシンチレータ31
に入射しシンチレーション光に変換される。このシンチ
レーション光は接着剤51を透過してCCD1の各単位
画素の光ダイオード2に入射し実施の形態1と同様の過
程を経て映像情報として出力される。この構成ではシン
チレータ31が遮光板50により画素間で完全に分割さ
れており、シンチレーション光の画素間でのクロストー
クはなくなる。さらに反射板80により光ダイオード2
の反対側に向かうシンチレーション光も反射により光ダ
イオード2に到達し検出されるので検出効率が向上す
る。また、貫通孔の内面に反射膜81を設けると遮光壁
が反射面として働くので検出効率がさらに向上する。
【0032】つぎに、実施の形態4の製造工程について
図9を参照しながら説明する。図9は実施の形態4にお
けるシンチレータ部の製造工程を示す断面図である。図
9において80は反射板、90は貫通孔である。以下工
程順に説明する。まず、図9(a)に示すように黒色の
ポリイミドフィルム52に格子状のパターンマスク53
を介してエキシマレーザ光54を照射する。つぎに、図
9(b)に示すようにレーザ光54の照射された部分が
噴出しポリイミドフィルム52に格子状の貫通孔90が
形成される。そして図9(c)に示すように、この格子
状の貫通孔90が設けられた面にシンチレータ31を塗
布し塗布面からプレスすると、図9(d)に示す貫通孔
90にシンチレータ31が充填されたシンチレータユニ
ットが形成される。さらに、このユニットの貫通孔90
とCCD1の各画素の光ダイオード2が相対するように
接着し、遮光板50の上面に反射板80を接着すると、
図9(e)に示すシンチレータ31が画素単位で分割さ
れたX線撮像装置が製造される。ここで実施の形態3と
同様、粉体吹き付けによっても貫通孔90は形成でき
る。実施の形態4によれば簡単な製造工程にて高解像度
で検出効率の高いX線撮像装置が得られる。
【0033】なお、実施の形態4では反射板80はAl
等の反射作用のある板であれば良い。
【0034】(実施の形態5)以下、実施の形態5につ
いて、図面10を参照しながら説明する。図10におい
て、100は粘着フィルムで加熱により接着剤が溶解し
粘着性を持つ。以下工程順に説明する。まず、図10
(a)に示すように反射板80上に粘着フィルム100
を介してシンチレータ31の粉末を配置する。つぎに格
子状のパターンマスク53を介してエキシマレーザ光5
4を照射するとエキシマレーザが照射された部分のみ接
着剤が溶解し、シンチレータ31が固定される。さらに
振動手段により未固定のシンチレータを取り除くと図1
0(b)に示すような独立したシンチレータ柱101が
形成される。ここでシンチレータ柱101のピッチは、
後ほど貼り付けるCCD1の画素ピッチと同一である。
さらに図10(c)に示すように実施の形態4と同様の
方法にて貫通孔90を形成したポリイミドフィルムより
なる遮光板50に反射板80をそれぞれのシンチレータ
柱が貫通孔90内に挿入されるように接着固定する。こ
こでシンチレータ柱101の高さは黒色ポリイミドフィ
ルム50の厚さより低くて良い。さらに、実施の形態4
と同様にCCD1の撮像面と貼り合わせるとCCD1の
各画素に対応して独立したシンチレータ31が設けられ
たX線撮像装置が製造される。この実施の態様5におい
ても画素間は遮光板50にて分離されており、シンチレ
ーション光のクロストークが防止される。また実施の形
態4と同様に反射板80の働きにより検出効率が向上す
る。さらに貫通孔90の内面に反射膜を設けると遮光板
80が反射面として働くので検出効率がさらに向上する
ものである。以上のように実施の形態5によれば解像度
及び検出効率が高いX線撮像装置が提供される。
【0035】なお、実施の形態5では遮光板50を黒色
ポリイミドフィルムとしたが黒色PETフィルム等の遮
光性を持った素材であれば良い。また、反射板80をA
1としたが反射作用のある板であれば良い。レーザ光を
エキシマレーザとして説明したが微細加工が可能な他の
レーザ光であっても良い。また、撮像素子はCCDとし
て説明したが他のイメージセンサであっても良い。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明のX線撮像装置は、
X線をシンチレーション光に変換するシンチレータと、
シンチレーション光を検出し映像情報として出力する撮
像素子を有し、前記シンチレータが柱状結晶で撮像素子
の各単位画素毎に独立して設けられるか、前記シンチレ
ータの画素間が遮光壁にて分離されるのでシンチレーシ
ョン光のクロストークが抑制でき、解像度及び検出効率
の高いX線撮像装置を提供できる。
【0037】本願の他の発明によれば、前記撮像素子の
単位画素毎に独立して設けられたシンチレータの柱状結
晶は撮像面の凹凸を利用して蒸着等の結晶成長手段によ
り簡単に形成でき、また遮光壁を撮像素子の撮像面に印
刷するか遮光板にレーザ加工により穴もしくは格子状の
区画を設け前記穴または格子状の区画にシンチレータを
充填し撮像素子の各画素と相対するように固定すること
で前記シンチレータの画素間を分離する遮光壁が形成さ
れるので、解像度及び検出効率の高いX線撮像装置が容
易に実現できる。
【0038】従って本発明のX線撮像装置ではX線撮影
の時間を短縮でき患者の動きによる画像のぶれも少なく
鮮明なX線画像が撮影できることや撮像素子から映像信
号が電気信号として出力されるので光磁気ディスク等の
記憶媒体へ容易に保管でき、撮影画像管理が容易となる
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるX線撮像装置の
一部断面図
【図2】(a)同X線撮像装置のシンチレータの形成前
の状態を示す一部断面図 (b)同X線撮像装置のシンチレータの形成状態を示す
一部断面図
【図3】本発明の実施の形態2におけるX線撮像装置の
一部断面図
【図4】(a)同X線撮像装置の遮光壁の形成前の状態
を示す一部断面図 (b)同X線撮像装置の遮光壁の形成状態を示す一部断
面図 (c)同X線撮像装置のシンチレータの形成状態を示す
一部断面図
【図5】本発明の実施の形態3におけるX線撮像装置の
一部断面図
【図6】(a)同X線撮像装置の遮光板の形成工程を示
す一部略断面図 (b)同X線撮像装置の遮光板の略断面図 (c)同X線撮像装置のシンチレータの形成工程を示す
一部略断面図 (d)同X線撮像装置のシンチレータの形成状態を示す
一部略断面図 (e)同X線撮像装置の概略断面図
【図7】(a)同X線撮像装置の遮光板の別の形成工程
を示す一部略断面図 (b)同X線撮像装置の遮光板の状態を示す一部略断面
【図8】本発明の実施の形態4におけるX線撮像装置の
一部断面図
【図9】(a)同X線撮像装置の遮光板の形成工程を示
す一部略断面図 (b)同X線撮像装置の遮光板の形成状態を示す一部略
断面図 (c)同X線撮像装置のシンチレータの形成工程を示す
一部略断面図 (d)同X線撮像装置のシンチレータの形成状態を示す
一部略断面図 (e)同X線撮像装置の概略断面図
【図10】(a)同実施の形態5におけるX線撮像装置
のシンチレータの形成工程を示す一部略断面図 (b)同X線撮像装置のシンチレータの形成状態を示す
一部略断面図 (c)同X線撮像装置の概略断面図
【図11】従来のX線撮像装置の斜視図
【符号の説明】
1 CCD(撮像素子) 2 光ダイオード 3 垂直CCD 5 遮光部 6 絶縁層 7a、7b シンチレータ 8 反射膜 30 遮光壁 31 シンチレータ 50 遮光板 51 接着剤 53 パターンマスク 54 エキシマレーザ光 55 穴 71 格子枠 72 シリカ粒子(粉体) 80 反射板 81 反射膜 90 貫通孔 100 粘着フィルム(粘着剤) 101 シンチレータ柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 31/09 H01L 31/00 A (72)発明者 眞梶 康彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 松田 祐二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−188148(JP,A) 特開 平7−27863(JP,A) 特開 平7−333348(JP,A) 特開 平2−232977(JP,A) 特開 平5−93780(JP,A) 特表 平5−502764(JP,A) 特表 平4−505810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/14 300 A61B 6/00 300 G01T 1/20 H01L 27/14 H01L 31/09

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線または放射線を可視光に変換する手段
    としてのシンチレータと、受光部と垂直CCDと前記
    直CCDを覆う遮光部と前記シンチレータとの間に設け
    られた絶縁部とからなる撮像素子とからなり、前記受光
    部と前記遮光部とは少なくとも段差を持って構成され、
    前記受光部と前記遮光部の段差を利用して蒸着により
    シンチレータを前記受光部の上方と遮光部の上方とに
    分離して形成したX線撮像装置。
  2. 【請求項2】撮像素子はCCDである請求項1記載のX
    線撮像装置。
  3. 【請求項3】柱状結晶がCsIである請求項1記載のX
    線撮像装置。
  4. 【請求項4】X線または放射線を可視光に変換する手段
    としてのシンチレータと、受光部と垂直CCDと前記
    直CCDを覆う遮光壁と前記シンチレータとの間に設け
    られた絶縁部とからなる撮像素子とからなり、前記遮光
    壁を設けた後に前記シンチレータを設け、前記シンチレ
    ータは前記撮像素子上全体に設けられ、前記シンチレー
    タの厚さは前記遮光壁より厚いX線撮像装置。
  5. 【請求項5】遮光壁が合成樹脂に遮光材料を混合したも
    のである請求項4記載のX線撮像装置。
  6. 【請求項6】遮光材料がPb,Ti,C,Al,Cr,
    Niやその化合物である請求項5記載のX線撮像装置。
  7. 【請求項7】シンチレータの厚さより低い遮光壁を印刷
    手段により撮像素子の撮像面に形成し請求項4記載のX
    線撮像装置。
  8. 【請求項8】撮像素子がCCDである請求項4記載のX
    線撮像装置。
  9. 【請求項9】X線または放射線を可視光に変換する手段
    としてのシンチレータと、受光部と垂直CCDと前記
    直CCDを覆う遮光部と前記シンチレータとの間に設け
    られた絶縁部とからなる撮像素子と、前記撮像素子の上
    方において前記撮像素子を覆う格子状に穴が設けられた
    遮光板とを有し、前記遮光板の格子状の穴に前記シンチ
    レータを充填し、前記撮像素子の撮像面の各受光部と前
    記遮光板の格子状の穴がそれぞれ相対するように配置し
    たX線撮像装置。
  10. 【請求項10】遮光板に格子状に設けられた穴に、シン
    チレータを一杯に充填した請求項9記載のX線撮像装
    置。
  11. 【請求項11】遮光板に格子状に設けられた穴の一部
    に、シンチレータを充填した請求項9記載のX線撮像装
    置。
  12. 【請求項12】レーザ加工にて穴を設けた請求項9記載
    のX線撮像装置。
  13. 【請求項13】X線または放射線を可視光に変換する手
    段としてのシンチレータと、受光部と垂直CCDと前記
    垂直CCDを覆う遮光部と前記シンチレータとの間に設
    けられた絶縁部とからなる撮像素子と、前記撮像素子を
    覆うように設けられた遮光板と前記遮光板に格子状に設
    けられた貫通孔と、この貫通孔を覆うように設けられた
    反射板とからなり、前記シンチレータを前記受光部の上
    方部に充填し、前記遮光部の上方に遮光板を設けたX線
    撮像装置。
  14. 【請求項14】格子状に区切られた空間にシンチレータ
    を一杯に充填し、前記シンチレータを撮像素子の撮像面
    と相対させた請求項13記載のX線撮像装置。
  15. 【請求項15】格子状に区切られた空間の一部にシンチ
    レータを充填し、前記シンチレータを撮像素子の撮像面
    と相対させた請求項13記載のX線撮像装置。
  16. 【請求項16】格子状に区切られた空間の内表面に反射
    層を設けた請求項13記載のX線撮像装置。
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