JP3339060B2 - 防臭トイレ床部材 - Google Patents

防臭トイレ床部材

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冨田  勝己
西野  敦
正雄 牧
康直 小笠原
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトイレ空間の悪臭発生防
止部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりサニタリー空間の悪臭に対して
は、発生部分に蓋をするなどの方法はもちろん、芳香剤
によるマスキングや化学的反応による中和などが一般的
に用いられており、発生した悪臭に対する対策が主体で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トイレ関連機器が発達
普及し、機器の高機能化に伴い人体から排出される汚物
は速やかに除去され、その直接的な悪臭より、機器、周
辺部材に付着したものからの悪臭が問題となっている。
【0004】とくに、トイレ床部材に飛散した尿の腐敗
による悪臭発生の防止方法については、清掃期間が1週
間に2回程度という近年の労働力不足や生活習慣の変化
に伴い、切実な課題となってきている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリカゲルに
担持させたチオスルファト銀錯塩からなり、尿中の有機
成分がウレアーゼあるいはウリカーゼ酵素等により分解
するのを抑制し悪臭の発生を抑制するトイレ床部材を提
供するものである。
【0006】また、本発明はトイレ床部材の表面に比較
的小さい凹凸を設けることを特徴とし、これにより徐放
効果を促進できる。
【0007】
【作用】トイレなどの床部材への飛散尿の悪臭抑制メカ
ニズムを図1に示す。トイレ床部材にシリカゲルに担持
させたチオスルファト銀錯塩を添加・塗布などの方法で
付与することにより、尿中の主成分である尿素・尿酸の
アンモニアへの酵素分解反応を抑制し、アンモニアによ
る悪臭を抑制する。
【0008】また、酵素分解に関与する微生物は、好気
性菌が主体的であり、その繁殖条件としては、栄養源と
なる尿、生存するための空気とコロニー等を形成しうる
基材からなる三相の界面部分が適しており、そこに抑制
剤が配置されることが最も効果的な作用をする。
【0009】さらに、悪臭抑制のメカニズムについて説
明する。尿素の酵素分解は、(式1)に示すようにウレ
アーゼによる加水分解である。この反応を進める条件
は、温度(0〜60℃)・pH(6〜9)とウレアーゼ
の存在で、ウレアーゼは周囲環境中の常在菌のほとんど
が保有する酵素である。一方、この反応を抑制する条件
は、上記以外の温度・pHと抑制剤の存在で、シリカゲ
ルに担持させたチオスルファト銀錯塩が抑制剤として作
用する。
【0010】また、尿酸の分解反応に関与するウリカー
ゼに対しても、銀が同様に抑制剤として機能する。尿酸
は分解し尿素となり最終的には悪臭の原因となるアンモ
ニアを生成することから、ウリカーゼの抑制剤としての
銀も悪臭防止に作用する。
【0011】樹脂表面に凹凸を設けその凸部が使用時常
に摩耗を受けることで床部材表面に塵埃の付着率を低下
させ、かつ表面の摩耗性により新しい樹脂表面を露出さ
せる作用がある。このことで長期間の抑制作用の持続性
が得られる。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】
【実施例】トイレの悪臭の主原因については、トイレの
床部材に飛散した尿の腐敗による悪臭発生であると、分
析の結果判明した。さらにその悪臭成分は図2に示すよ
うにアンモニアであった。このアンモニアは尿中の主成
分である尿素あるいは尿酸の、雑菌の持つ酵素による分
解反応により生成されるものであることを解明した。
【0015】ここで、上記酵素による分解反応に関与す
る雑菌の繁殖環境を見た場合、雑菌に必要な要素とし
て、空気・栄養源を含む水分・生育担体(菌の増殖基
盤)が必要である。本発明ではトイレ床部材の表面
飛散した尿と、空気中の細菌を効率良く接触させるた
め、部材表面に比較的小さい凹凸を設けた。さらに、抑
制剤のシリカゲル、ゼオライトへの担持により徐放効果
を促進した。
【0016】以下本発明の実施例について図と共に詳細
に説明する。 (実施例1)図3はトイレ床部材の断面図で、ガラスマ
ットに不飽和ポリエステル樹脂を含浸させた基材1と、
その表面に約1mm程度の凹凸をランダムに配置された
トップコート層からなる。トップコート層は、不飽和ポ
リエステル樹脂2中にチオスルファト銀錯塩をシリカゲ
ルに担持させた抑制剤3が樹脂100重量部に対して約
3重量部の割合で混合分散されている。
【0017】トイレの床に、図3に示す構成の30cm
角・5mm厚みの部材を全面に敷設する。この床の中央
部付近に水洗便器が設置される。
【0018】上記構成のトイレを実使用した場合の飛散
尿による悪臭発生状況を試験した結果、抑制剤を配合し
ていない床剤と比較し殆ど悪臭発生が認められなかっ
た。
【0019】さらに悪臭量定量のため、上記床部材およ
び、抑制剤を配合していない同じ樹脂部材を、それぞれ
2cmX3cmに切断し、25mmφX100mmの試
験管に30mlの尿と共に入れ、密封状態で25℃で4
日間培養した後、尿上部空間のアンモニア濃度をアンモ
ニア検知管で測定した。
【0020】図4に銀イオンのウレアーゼ活性に対する
抑制効果特性を示す。図4から明らかなように、銀が抑
制効果を発揮し、尿素のウレアーゼ酵素反応を抑制し悪
臭の原因となるアンモニアの生成を抑制する。
【0021】(表1)に悪臭抑制特性を示す。本発明の
通常使用状態を想定した実使用試験結果を、同じ材料を
使用しかつ凹凸を設けなかった部材と比較して(表2)
に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】(参考) 図5は他のトイレ床部材の断面図で、表面に凹凸を設け
た約100μm厚みの薄手の材質と、その裏打ちに約2
mmの厚手の材質4の2層の軟質塩化ビニル樹脂シート
からなる。表面の薄手の材質は、軟質塩化ビニル樹脂5
中に平均粒径約5μmの銅粉をゼオライトに担持させた
抑制剤6が、樹脂100重量部に対して約3重量部の割
合で混合分散されている。
【0025】トイレの床に、図5に示す構成の90cm
幅・約2mm厚みの部材を施設する。この床の中央部付
近に水洗便器が設置される。
【0026】図6に銅イオンのウレアーゼ活性に対する
抑制効果特性を示す。図6から明らかなように銅が抑制
効果を発揮し、尿素のウレアーゼ酵素反応を抑制し悪臭
の原因となるアンモニアの生成を抑制する。
【0027】上記構成のトイレを実使用した場合の飛散
尿による悪臭発生状況を試験した結果、銅粉を配合して
いない床剤と比較し殆ど悪臭発生が認められなかった。
【0028】なお、銅粉の替わりに酸化亜鉛粉末を用い
ても同様の結果が得られた。このことは、図7に示す亜
鉛イオンのウレアーゼ活性に対する抑制効果特性からも
明らかである。
【0029】
【0030】
【発明の効果】上記のように、本発明のトイレ床部材
は、人体・環境に対する高い安全性のもとに飛散尿から
の悪臭発生を抑制する。また、その抑制剤の配合構成に
より長期の防臭効果が持続するものである。
【0031】さらに、床部材表面に凹凸を設けること
は、使用時の滑り防止を図ると共に、抑制剤表面の塵埃
付着による抑制効果低下を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる悪臭抑制メカニズムの説明図
【図2】従来例の悪臭発生メカニズム説明図
【図3】本発明の一実施例であるトイレ床部材の断面図
【図4】銀イオンのウレアーゼ活性に対する抑制効果特
性図
【図5】本発明の異なる実施例であるトイレ床部材の断
面図図
【図6】銅イオンのウレアーゼ活性に対する抑制効果特
性図
【図7】亜鉛イオンのウレアーゼ活性に対する抑制効果
特性図
【符号の説明】
1 トイレ床部材基材樹脂 2 トップコート層構成樹脂 3 抑制剤 4 トイレ床部材裏打ち樹脂シート 5 表面薄手樹脂シート 6 抑制剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 正雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小笠原 康直 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−190806(JP,A) 特開 昭53−90639(JP,A) 特開 昭54−69223(JP,A) 特開 平3−7331(JP,A) 特開 昭61−257183(JP,A) 特開 平5−137774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 59/16 A01N 59/20 A61L 2/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防臭トイレ床部材の表面に、シリカゲル
    に担持させたチオスルファト銀錯塩を有し、前記部材の
    表面が凹凸であることを特徴とする防臭トイレ床部材。
JP33808591A 1991-12-20 1991-12-20 防臭トイレ床部材 Expired - Fee Related JP3339060B2 (ja)

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